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シナリオ詳細

再現性東京202X:落ちてきたフグがお年玉ですよって言われても困らない? 毒持ってるじゃん

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●正月は終わったんですよ
 再現性東京、希望ヶ浜。
 練達国内の混乱の余波を受け、変わりつつあるこの地に於いて夜妖は未だに消え去る気配を見せない。
 つまるところ、この街は現実を直視しつつある傍ら、未だ揺蕩う『日常』のなかにある。その歪の間にある。
 ……のだが。
「再現性大阪でカニやタコが出たということは……残すところは……」
 雑賀 才蔵(p3p009175)は昨年春に現れたカニとタコのちょっとアレな存在を思い返した。大阪といったら残すはアレだが、果たして再現性大阪は残っているのか否か。
「豊穣に現れたイタチみたいな性癖をこじらせるやつがまた現れないとも限らないし、もしかしたら……」
 耀 英司(p3p009524)は先日現れたとんでもねぇイタチを思い返す。仲間の尊い犠牲(欺瞞)により撃退したあれらが、他国に現れたら大変だなと思いながら。
「お年玉(物理)みたいな夜妖もいたりするのかなぁ……まさかねぇ?」
 シルキィ(p3p008115)は正月というには寒中見舞いレベルのこの日、なんとはなしにぽつりと零した。
 彼らの思考は決して誰かの意思に拠るところではなく、また、『ふと思い返した』程度なのである。過去の依頼であった出来事が、新たな事態の引き金にならぬとは誰も断言できないのだ。
 だが、そう。
 『想像する』という行為は何よりも顕著に人の心、ないし願望を反映するものであり――それらが現実に存在しないなど、『この街では』とても断言できないのである。
 まあつまり何が言いたいかっていうと、お年玉ほしくない? 俺は妻子いても無限にほしいんだけど。

●「フグが性癖改変ビームを持ってやってきたぞっ」「なんて?」
 その日、シルキィが希望ヶ浜学園の保健室にいると、突然、男子生徒が他の生徒に付き添われて駆け込んできた。
「先生、こいついきなり振ってきた玉? ボール? みたいのにあたってブッ倒れたんだ! そしたらその玉からフグが出てきて……!」
「玉が落ちてきた? フグ? ……おかしなこともあるもんだねぇ。もとからフグが落ちてきたの間違いじゃないかなぁ? 稀にそういうことも」
「で、でも! こいつそのフグの口から出る水を被ったら……!」
「――お前、睫毛長いな」
「はゥッ!?」
 被害にあった男子生徒は突如として介助役の男子に対し、後ろから腕を回し顎を掴む。顔が近い!
 いやなんで介助役のほうもまんざらじゃないみたいなリアクションとってんだよ。
「こんな感じでおかしくなっ」
「――いいじゃないか、見せつけてやろうぜ?」
「ア゜」
「……保健室はそういうところじゃないんだよぉ」
 シルキィはたまりかねて(そして異常を察知して)保健室から外へ出る。
 そしたらまあ校内は――放課後だったため幸い生徒数は少ないが――阿鼻叫喚の地獄絵図(未満)だったのである。
「ぎゃーっ! 野球部の更衣室に変質者が!」
「ハァ――――この匂い最高なんだけどもっとちょうだいもっと!」
「駄目な男が駄目な告白して断られてしょげてるところからしか得られない栄養が」
「拙者、地味系長前髪細身気弱系男子が脱ぐと締まった筋肉断固支持侍。義によって助太刀致す」
 とまあこういう感じで、本来持っている性癖や本来のそれを大幅に曲解された形で狂わされた少年少女が跋扈しているわけだ。
「まさかこんな風に性癖を歪めてくるなんてな……! この事件、フグを倒せば終わるんじゃねえの?」
『果たしてそうかな?』
 駆けつけた英司のすべてわかった感のあるセリフに割って入るように、謎の声が響き渡る。
『我々「性癖テトラオドンティダエ」を全て倒せるかな? この狂人達をなんとかして……?』
「かっこいい名前だけどそれフグの学名だよな」
 果たして、イレギュラーズは突如として現れたこいつらを倒せるのだろうか――!?

GMコメント

 アフターアクション溜まってるからって2020年末~2021年頭のやつを拾ってくるのは不味いと思うんですよ。でもやめられなかった。

●成功条件
『性癖テ(略)・マステル』撃破

●性癖(略)×無数(マステル1体)
 空から落ちてきた玉から現れ、口から放つ水により性癖を歪ませてくるフグの夜妖。
 お年玉の夜妖だぞ。喜べよ。
 個体の耐久力は非常に低い上に「性癖改変水鉄砲(物超単・魅了+BS数種・場合により必殺)」を撃つと消滅します。
 たまに消滅しない個体がいて、さらなる混乱を助長します。
 ですが後から後から降ってきます。
 『(略)マステル』は高等部学舎の屋上あたりにいるんじゃないかと思われます。
 こいつは巨体であり、体を膨らませてバウンドからのプレス攻撃や転がっての【移】つき貫攻撃など、多彩な手段を備えています。
 マステルは耐久高め。

●性癖歪められちゃった学生の皆さん×20~たくさん
 事件が終われば色々忘れます。便利だね。
 歪んだ性癖に素直に襲いかかってきます。ニッチな見た目は狙われやすいぞなぁ英司ィ!
 移動の邪魔になるのでスキルを使わない攻撃(自動的に手加減した扱いになります。通常必殺ついてたらわかんないっすけど)などで気絶させましょう。

●戦場
 保健室前スタートです(初等部~高等部のどれかは任意です。高等部スタートだとその分密度がやばくなりますが)。

●歪められちゃった性癖(重要な備考)
 万が一性癖が歪んだRPとかしちゃった日には映像が残ります。
 分かってるな?

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 再現性東京202X:落ちてきたフグがお年玉ですよって言われても困らない? 毒持ってるじゃん完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2022年01月29日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

カイト(p3p007128)
雨夜の映し身
リサ・ディーラング(p3p008016)
蒸気迫撃
シルキィ(p3p008115)
繋ぐ者
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切
ライ・ガネット(p3p008854)
カーバンクル(元人間)
ニル(p3p009185)
願い紡ぎ
耀 英司(p3p009524)
諢帙@縺ヲ繧九h縲∵セ?°
李 黒龍(p3p010263)
二人は情侶?

リプレイ

●流行り廃りで夜妖が現れたら苦労はしない定期
「あっはっはっは、我が校は今日も活気があるねぇ~……」
 高等部の保健室前。背後で男子生徒同士がどったんばったん大騒ぎ(意味深)している中、『繋ぐ者』シルキィ(p3p008115)は現実から逃げていた。おそらきれい。間断なくフグが振ってくるという異常事態さえ無視できるのであれば。後ろ手に締めた扉の向こうで何が起きてるかは見なかったことにした。
「……口から水ぴゅっぴゅするフグって約3年前の流行りだぞ? フグとしてそもそも賞味期限切れてんじゃねぇの???」
「フグはおいしいものだけど、特殊な人しかお料理できないって聞きました。それって、こういう意味なのですね? 生きてる限り賞味期限は大丈夫そうですが、『生き腐れ』? というものなのでしょうか」
 『雨夜の映し身』カイト(p3p007128)は目の前の現象をかつての流行りとすり合わせ、なんで現れたのか疑問を呈した。『おかえりを言う為に』ニル(p3p009185)は純真なので、彼の言う『賞味期限』の意味を履き違えている。まあどうせ倒したら消えるような夜妖を指して賞味期限も何もねえんだけど。
「やれやれ、またとんでもねぇ事態だ。十代の青少年を張り倒したかねぇしなぁ~。フグ毒って食ったモンのせいって聞くが、こいつら性癖とか食ってきたの?」
 『やらかしスト』耀 英司(p3p009524)の(珍しく)ロジカルな思考に周囲の仲間達はおお、と感心の声を漏らした。夜妖の発生を考えれば(まあこいつも一因なのだが)その推測も成り立つ格好になる。この推測に感心してる時点で全員未来がねえんだよな。
「若人は色々元気あるね。我輩は枯れたを通り越してミイラみたいなもんあるからね、この手の話題で盛り上がる事など今更……」
 『壁抜けの売人』李 黒龍(p3p010263)は周囲の混乱もなんのその、自分はそういった性癖とはまるで対局にある平和主義者だと主張している。で、シニカルでおしゃれ、泣きぼくろまであるこの男の何処が枯れてるって? 言ってみろ。
「性癖か……この体になってからはその手の話題とは無縁だったし今回も大丈夫……」
「俺は知っているぞ、世の中には……15歳未満の男子の半ズボンから覗くふとももからしか摂取出来ない栄養が主食の爺が好きな主婦とか、10歳以上年上のぼんきゅぼん女性の下から仰ぎ見た乳からしか得られない成分が生きる為に必須の少年を部屋の天井板になって見守りたい兄とか、いろんな方向に尖ったさまざまな性癖があって、グラフにするとウニみたいになるんだ」
「『けもなー』っていう性癖が、いや待って今なんて? お前なんて言った?」
 『カーバンクル(元人間)』ライ・ガネット(p3p008854)はシルキィ同様保険医の立場にあるが、変わり種の外見を気に留められることは少ない。……常軌を逸した状況でさえ無ければ。なのでその事実に思い至り、その直前に『霊魂使い』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)が口にした性癖のあまりの罪深さに閉口した。
 『Aが好きなBが好きなCがいる』ってもうその性癖はウニどころかメカアーム並にしっちゃかめっちゃかなんだよ。お前だって深緑で風紀を重んじる一族の神童が悩む様からしか得られない栄養を摂取する出奔した兄を見守る弟を騙る不審者の癖して。
「何かひっでぇ事になってないっす??? てかこれただ本音が駄々洩れしているだけじゃねぇっす? ま、まぁ私みたいな無個性の塊みてーなモブ女子にゃ何にもないはずっしょ!」
 『スチームメカニック』リサ・ディーラング(p3p008016)は仲間達が口にする業の深すぎる性癖は脇に置き、周囲の惨憺たる状況に目を覆いたくなった。まあ目元は隠れてるんだけど。そして自分は大丈夫という思い込みは往々にしておおきな間違いであるということを彼女が思い知るのはもうちょっと後になるんだけども。
「だよな、これ性癖改変されてるという口実でひた隠しにしていた本音が駄々洩れてるだけじゃないよな?」
 リサの指摘を聞いたアーマデルは「なるほど」みたいな顔をして手を打ったが、なんら『なるほど』ではないことに気付いたほうがいい。
「いや、そんなんで性癖捻じ曲げられる生徒らも可愛そうだが――性癖増幅作用?」
「ところでアーマデル様、せーへき? って何ですか? そこからしかとれない成分? ……ごはんのこと?」
 これは思ったよりヤバい案件なのでは、というか増幅だとまずくないか? と真のヤバさに思い至ったカイトより先に、ニルは素朴な疑問を口走った。一般常識だとばかり思っていた一同が目を剥き口を開く。唖然、というしか無いリアクションである。
「誰ねニル殿に変なこと吹き込んだ奴! アーマデル殿か!」
「お、俺は別に怪しいことは言ってないだろ!? そういう性癖があるって聞いただけだ!」
「最低だなアーマデル」
「クソッH殿まで!」
 英司、もとい『怪人H』は黒龍の言葉に乗っかる形でアーマデルを指弾する。なんてひどいやつらなんだ。
「……さっさと解決しないとな。生徒達がそういうのに目覚めると悪いし……」
「ライ先生ェ―っ! 前からすこしいいなっておもってたんですちょっとモフっていいですか先生ェ!」
「……手遅れだったみたいだねぇ」
 ライはこの状況にいよいよ持って不味いものを感じ、解決へと動こうとした。だが状況の混乱のが早かった。
 今しがたそこらで水を浴びた知り合いの学生が、ずんずんと歩み寄ってきて好意を伝えてくる。なんだこれホラーか? シルキィは諦め気味だけど割とターゲットとして優秀。
「し、シルキィ先生、その、素敵ですね……眉とか……」
「体育のカイト先生よぉー! ハァ―白髪オールバック眼鏡体育教師いい……眼鏡なのに体育教師のあたりもう最っ高……アッツーショットいいですか」
「拙者無知シチュの民に深き興味を示す者、義によって助太刀致す(だからお前たちも支援しろ)」
 シルキィとカイトに関しては、それなりに希望ヶ浜で教師やってた影響で生徒達から常日頃目についていたらしく、その分生徒達からも色々見られていたことが分かるだろう。だが最後のお前はなんだ。ニルにふらふらと近付いて他の変態共と連携を取ろうとする姿は理性残ってんじゃねえのか。
「こんな何もねぇ奴に感じる物なんてなにもねぇだろうが! 離せっす!」
「はァ~~~~目隠れ恵体ガサツ系女学生が嫌いな人間なんてこの世にいませんよさぁその髪に櫛を入れさs」
「シャ――――ラップ! そこは素材の味を生かしたままどうにかするところだろヘアアイロン持ってるじゃね―かオメーヨー↓オォ―↑!?」
 リサは自分の魅力に無自覚にすぎる。世の中には箸が転んでも欲情するド変態がいっぱいいることを学ぶべきであ、私は後者の主張に理解を示しています。
「黒髪ギザ歯三白眼狐顔で脚長怪しい年齢不詳若作りお兄さんhshs」
「なんかやべーやつが居るである。しっしっ! あっちいくよろし!」
 黒龍、なんか眼鏡かけたもっさりフェイスの女子に寄られている。青少年のなんかがあぶない! 性癖的に!
「そこのフルフェイス覆面不審者ァ! この風紀委員がッ、しっ、指導♡指導♡してやりますわよっ♡」
「俺だけなんか一番ヤバいの引き当ててない? どこの薄い本からいらっしゃったのカナ?」
 H(以後これでいいや)はなんか風紀委員を名乗る不審者に詰め寄られてて、傍目に完全に薄い本の序盤4ページくらいの出来事である。イレギュラーズじゃなければ剥かれている。
「せーへき、おいしいならニルも食べてみt……」
「ダメに決まってるっすよ! さぁこの変態生徒は兎も角フグを片っ端から落としていくっす! 水を吐く前に倒せば恐れるに足らず!」
 ニルのどうにも危険なセリフを止めさせ、リサは迫りくる変態生徒達にパワードスーツを着て対峙する。イレギュラーズ達は冷静に現状を分析し、なんとか屋上へと辿り着かねばならない!

●「ならない」って書いたらだいたい間違いになるわけだ
「何!? あっちにいるのは七不思議に聞いた美少女の幽霊!」
 だというのに、黒龍は見えてんのか見えてないのか分からないもののケツをおいかけはじめた。
「……な、なんか抱えてる宝石見てるとドキドキする……え、俺の性癖コレ?」
 ライは常々抱えている宝石を見ながら息を荒げ始めた。
「大丈夫俺は正気だ。そこまでニッチな特徴も持ち合わせてはいない……けど、やっぱりあいつがいないのは寂しいものがあるな……」
「こういう時は精神を落ち着けるんだよぉ、この『オレンジ色のまあるい圧の強い飴』を舐めながら『これ』を眺めてリラックスワードを……低身長童顔成人男子……低身長童顔成人男子……よし( ・◡・*)」
 アーマデルは自分の性癖に自覚がない。だが、ふとした瞬間に思い出してしまうのは彼のこと。今この大変なときに離れているのは辛いのだが依頼だから仕方ない。シルキィときたら輪をかけてヤバく、低身長童顔成人男子のことを考えて飴を舐めて……見ていたんだ、( ・◡・*)って感じの魔樹を。
「ニルはごはんじゃないですけど、誰かの栄養? になれたら……『おいしい』顔が見られるなら、それはそれで嬉しいような……」
 ニルは究極的な『おいしい』の境地にたどり着きつつあった。いいのかなあそれ……。
「……年上の方に辛い事が起きて表面上は明るく振舞っていたけど、人がいない所で哀愁漂わしている時の背中、良いと思わないっす?」
 リサは平常心気取ってたが、実際なんかベタだけどすごい分かりみあることを口にしていた。平気な顔してる奴が一番ベコベコに傷ついてんのいいよね。すげー分かるよ。
「俺にそんな水が効くと思ってんのかアァン!? ……えっ菊の? 花? いや違う何だ今の掛け合いみたいなの」
 ところでカイトは前回といい今回といい逃げられると思っていたのか? 思っていた。わかったお前は「オールバックの奴が濡れて髪をおろした姿からしか得られない栄養素を欲する一団」に放り込む。
「そこな娘々~、我輩と写真(遺影)撮らないあるか? お茶と菓子(お供え物)あるよ! どれ、爺がお小遣い(三途の川の渡り賃)出すね。住む所(墓)無くて困ってるあるか? 我輩の家に来るがよろし!」
 黒龍、死霊口説き落とそうとしててすごいなんか怖いんだけど大丈夫? 何が枯れてるだよ花咲かじいさんの灰でも被ったのかお前は。
「ハハハ、なんだい皆この顔に興味があるのかい? 指導? いーィだろう顔は見せられないけど人に見せられない指導なら存分に受け止めて」
 グイッ(振り返り上方45度仰角)
「やるズェ」
 はいやりましたHはこういうところでサービス精神旺盛なところを出してきました。
 なんか有名な衣装発表会じみた歩き方と見せ方をしてみたり生徒に片っ端から水をかけて拗らせては無力化させるというマッチポンプじみたことをしている。忘れれば怪異の露出はねえんだ! みたいな力技ほんとやめろよ。もしかしたら、Hの性癖ってこういう悪人としての露出狂めいたところじゃないのかなって。

 ところで、先程まで普通に寄り付いてきた性癖拗らせの民を順当に気絶させて上に向かってた一同がなんでこんな惨状になったかっていうのはつまり、少し巻き戻して。

「フグキャッチ! ゲットだぜ! よし、そのままリリース、違った、パスいくぞ受け取れ! きっとなんとかしてくれる……!」
 アーマデルが空から降ってきたフグを受け止め、ほぼノータイムでHに投げ込む。絶対にあいつに届けという強い意思を感じる。
「本当にウザいなこいつら……まぁこの水のせいみてぇだから成分分析をおーっと!?」
 H、手を滑らせ(でも左手をさくっと添え)、
「ひゃ、H様、そんなことしたらみんな濡れちゃいますよう!?」
「ってあーっフグの水が!!! Hさんなにやってるのぉ!!!!」
「ここで水をかぶったら大変なことになる気がする……!」
「おのれ英司! あとで覚えてるあるよ!」
「水くらい私にかかるはずねえっす後方っすよ私は!」
「アッそっちにもう一個いった」
「英司ィー!!!!」

 回想終わり。

●本当にその顔でじっと見られたら罪悪感で死ぬから辞めてください本当に
「哀愁漂う年上の背中を見ると思わず背中通しくっつけてお話ししたりとか、普通に抱き着いたりして励ましたりしたくならないっす? 私はしたいっす。させろ。私がぎゅっと抱きしめてあげるんだ! どけ! 私は慰め役だぞ!!」
「俺の通常攻撃は立派にお前の口水ぴゅっぴゅ並の性癖蹂躙力を持ってるんだよ――えっ、真顔でぴゅっぴゅって言うのがエロい? それは……そう…………」
 安全圏宣言をしていたリサとカイトがこの通りしっかりとタトゥー彫り込みにきていて素晴らしい。本当に素晴らしい。
「うみゃみゃ、ふみゃぁ……この宝石俺が作ったヤツだし好きにして良いよな?」
 ライは完全に拗らせ方が明後日の方向に向かった。見ていて楽しいからこれはこれでいいか……。
「( ・◡・*)」
「やめろその顔で俺を見るな! 低身長童顔成人男子が上げる悲鳴や声からしか摂取できない栄養で命をつないでいるガチショタが俺を待ってるんだ!」
 待ってねえから落ち着けよアーマデル。あとそろそろその顔怖いんでやめていただけませんかシルキィさん。怖い。本当に怖い。ヒラの俺にはマジ怖なんで本当に。
「ハハハハハ、イレギュラーズもこうあってはもう戦えまい! 勝った! 私は夜妖としての地位を確立しつつ今晩一日学生たちのくんずほぐれt」
 ドガン。
 勝ち誇ったように屋上で笑っていたマステルはしかし、真下から打ち込まれた一発に大きくバンドし、いきおい、天井ぶち抜いて落下。パワードスーツを身に纏ったリサの姿がそこにある。
「うっせえっすよ、私は黄昏れてる年上男性を探しにいくんで邪魔っす」
「その年上男性、低身長童顔成人男子じゃないかなぁ……?」
「フグさんは、『おいしい』のでしょうか?」
「専門家のいる店いくよろし。ここで食べたら死ぬね」
「今からてめぇの性癖を捻じ曲げてやるよ糞が!!!」
「回復は俺に任せてくれ。もう一気に倒してしまおう」
「たのしい(意味深)夢を見てもらおうか」
「……ってワケだ! お前にゃもう逃げ場はねえぜマステル!」

「いやお前にも逃げ場はないあるよ英司。覚悟するよろし」
「ないのかあるのかはっきりしろよ黒龍ゥ!」
 なお記録映像は『全員』映っていた模様。

成否

成功

MVP

リサ・ディーラング(p3p008016)
蒸気迫撃

状態異常

カイト(p3p007128)[重傷]
雨夜の映し身
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)[重傷]
灰想繰切
ライ・ガネット(p3p008854)[重傷]
カーバンクル(元人間)
耀 英司(p3p009524)[重傷]
諢帙@縺ヲ繧九h縲∵セ?°
李 黒龍(p3p010263)[重傷]
二人は情侶?

あとがき

 こんなシナリオが新年特大号ですとか言われても困るじゃん? 俺は困るよ。

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