PandoraPartyProject

シナリオ詳細

不穏なる影よ、影へと還るべし

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●戦争の影
 世界に平和が戻った。
 これ以上ないくらいの大団円。
 誰もがそれを喜び、誰もが更なる未来を夢見る事が出来るようになった。
 素晴らしい。
 とても素晴らしいことだ。
 けれど。おとぎ話の「その後」があるように。
 今日の後には明日が来る。
 だからだろうか。伝承領内に、不穏な影が見え隠れするようになっていた。
 何らかの悪辣な新兵器……鋼鉄へ向けたものかもしれない、そんなものが開発されたという「噂」が一部で囁かれていた。
 それは船で運ばれるとも、あるいは船そのものが実験兵器であるとも。
 そして……その「船」は現実問題として存在していて、どうやら伝承貴族がこっそりと開発していたものであった。
「どうすんだかな、この船」
「さあてなあ。かの終焉獣との戦いには間に合わず、お披露目の機会も失ったまま。とはいえ、俺等の上が何を考えてるかなんて……なあ?」
「まさか戦争だったりしてな」
「ハハハ、有り得るな!」
 今はその船は、海上にて偽装しながら航行試験をしている最中だ。
 だが……その存在が知られればどうなるか。
 どう転がるにせよ、ロクな事態にならないのだけは確かであるだろう。
 
●秘密裏の依頼
「……つまり、その船とやらを秘密裏に沈める必要があるというわけでスね」
「ご理解いただけて幸いです」
 ミミサキ (p3x009818)は、目の前に立つ黒服の男に「うへえ……」と言ってしまいたい気持ちをなんとか押さえていた。
 つまるところ、とんでもなく後ろ暗い依頼である。
「ミミックなら煩悩丸出しで美少年・美少女に噛み付いてもセンシティブにならないカナーって」とか、そういうフルスロットルダメ人間な思考を垂れ流すミミサキにどうしてそんな依頼が来てしまうのか。
 ミミックだからかもしれない。分からないが。
 分からないが……とにかく、なんか断れなさそうな雰囲気ではある。
「で、具体的にはどうやって」
「はい。手段は問いません。この『127号計画』に関わる全てを破棄してください」
 具体的には船本体と人員、研究所です、と黒服の男はシレッと語る。
「研究所自体は港町の民家に偽装されています。航行計画に関しても手に入るでしょう。勿論、これも破棄が必要ですが」
 どう研究所と資料を処分するかについても一任する。
 ただし、地元の官憲に話は通っていない。
 完全に裏の仕事であり、出発以降のサポートはない。
 身分や名前などの偽装は可能だが、精度は高くない。
 これも足がつかないようにする為だ。
(うええ……マジで使い捨て工作員っスね)
 ミミサキは職業柄、こういう仕事はヤバいと知っている。
 しかしながら断ったところでR.O.Oライフにちょっと嫌な影響が出てしまいそうである。
 R.O.Oには休暇ぐらいの気持ちでログインしたのに、最近現実より働いているのは何故なのか。
 働いているからではなかろうか。
 さておき、この仕事にどうやら「断る」という選択肢はない。
 ならばあとは、他の仲間をどう調達するかだろうか?
「……出る前にはサポートがあるんスよね?」
「足のつかない範囲ですが」
 ならば、それを前提に作戦をたてていかなければならないだろう。
 ミミサキは考えると、この「仕事」をやれそうな仲間を……悪名を忌避しない者たちを探し始めた。

GMコメント

汚れ仕事です。はい。
港町「ポートフィルズ」に存在する偽装された研究所を襲い、『127号計画』の産物である船を漁礁にしてやりましょう。なお、人員の口封じも含みます。
以下、必要情報です。

●港町ポートフィルズ
一般的な港町。平和なクエストなども発行されたりしているようです。
まあ、皆さんは裏仕事なんですが。
探せば密猟者のNPCなども見つける事が可能です。
交渉次第では船の調達も可能でしょう。

●研究所
ポートフィルズの民家に偽装されています。
位置情報は分かっていますが、どういう形で襲撃し、どういう形で証拠を破棄するかは考える必要があるでしょう。
此処の襲撃に成功すると『127号計画」の産物「フィッシャー号」の航行情報などが手に入ります。
研究員は3人。ある程度の武装はしています。

●フィッシャー号
武装船です。なんらかの新型武装を積んでいるようですが、その辺りの情報は深掘りしないのが賢い工作員です。
漁船っぽい偽装外装をされていますが、バリバリの武装船です。
中には研究員が2人、戦闘員が20人います。
同じ陣営のはずなんですが、フィッシャー号からしてみればトカゲの尻尾切りです。
説得はほぼ通用しませんし依頼人も望んでいません。確実に仕留める必要がありそうです。
全員、何らかの武装をしており回復要員も存在しているようです。

●依頼人からの支援について
何処からでも手に入りそうな、足がつかない程度の支援をしてくれます。
偽装身分なども精度の低いものであれば手に入ります。
これらは依頼出発時に用意できるものは全て用意されるでしょう。
なお、出発後には一切の支援はありません。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

●ROOとネクストとは
 練達三塔主の『Project:IDEA』の産物で練達ネットワーク上に構築された疑似世界をR.O.O(Rapid Origin Online)と呼びます。
 練達の悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想環境ではありますが、バグによってまるでゲームのような世界『ネクスト』を構築しています。
 R.O.O内の作りは混沌の現実に似ていますが、旅人たちの世界の風景や人物、既に亡き人物が存在する等、世界のルールを部分的に外れた事象も観測されるようです。
 練達三塔主より依頼を受けたローレット・イレギュラーズはこの疑似世界で活動するためログイン装置を介してこの世界に自分専用の『アバター』を作って活動します。
特設ページ:https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline3

※重要な備考『デスカウント』
 R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
 R.O.O_4.0においてデスカウントの数は、なんらかの影響の対象になる可能性があります。

●注意事項
 この依頼は『悪属性依頼』です。
 成功した場合、『練達』における名声がマイナスされます。
 又、失敗した場合の名声値の減少は0となります。

  • 不穏なる影よ、影へと還るべし完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年01月05日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談9日
  • 参加費150RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ジャック翁(p3x001649)
天魔殿ノロウ(p3x002087)
無法
Teth=Steiner(p3x002831)
Lightning-Magus
リアナル(p3x002906)
音速の配膳係
アウラ(p3x005065)
Reisender
黒子(p3x008597)
書類作業缶詰用
アズハ(p3x009471)
青き調和
ミミサキ(p3x009818)
うわキツ
※参加確定済み※

リプレイ

●研究所襲撃
「私知ってるんスよー…現場に丸投げ系の仕事出すところってたいていブラックって。ま、本来『ブラック企業』って『法律を守らない仕事をさせる企業』って意味ですから、裏系の仕事自体がブラックと言えるんでスけどねー。ははは」
 そんな乾いた笑いを漏らすのは 『うわキツ』ミミサキ(p3x009818)だ。
「私達が戦ってるドサクサにこんなもの造っていたとは。こっそり造っていたところを見ると終焉獣とは関係なさそう」
『Reisender』アウラ(p3x005065)もそう言いながら、本当に面倒くさそうに溜息をつく。
「どうせ腐れた貴族が軍備拡張する為に作らせたんでしょ……本当にめんどくさい」
「ああ、たまにあるよな。この手の始末をしろって仕事。俺様も、こういうケースの経験はある。だから良く分かるぜ――必要なんだよなぁ、こういうの」
『Lightning-Magus』Teth=Steiner(p3x002831)がアウラに同意し、周囲を確認する。
「戦争になるなら戦争になるで、そっちの方が遊べそーだが。まー依頼とあっちゃ仕方ねェ。破壊工作がんばるかー」
 周囲を物色している『無法』天魔殿ノロウ(p3x002087)が探しているのは航行情報だ。
 ついでに金目のモノをスッと懐に。
「機密情報が隠してあることも考えて、最終的にゃ火ィつけた方が早ェかなー」
「火ぃ点けて燃やしちまう方向でいいんだっけか? 一応コレも貰ったけどさ」
 Teth=Steinerが依頼人に用意して貰った着火剤を手の中で遊ばせながら、そう天魔殿ノロウに答える。
 勿論、今天魔殿ノロウが懐に仕舞った金品については言及しない。
 どうせ燃えてしまうのであれば自分の役に立った方がいい。
 天魔殿ノロウの内心を表現するなら……まあ、そんな感じの理屈である。
 そう、此処は港町ポートフィルズに存在する研究所だ。
 見た目こそ民家だが、中に踏み込めば明らかに研究所だと分かる。
 すでに研究員たちは全員「黙らせ」て、あとは情報漁りと処理だけだ。
「ふむ、一応此方ではしがない配達員なんだけど……まぁいいか」
『音速の配膳係』リアナル(p3x002906)もそんなことを言いながら、資料を探していく。
「対終焉獣の船であれば今後の要として堂々と公表していい気はするが……そういうものでは無いのか」
『127号計画』。対終焉獣用として開発されるも間に合わなかった武装船。
 それが今なお開発され航行試験をしているのは何故か。
 計画を推進している伝承貴族の狙いは何か。
 それを考えると、この依頼が出された背景のドロドロとしたものを感じられるというものだ。
「……ここらの資料持ち帰って売れねぇかな。いや、依頼主の意思に反するからダメか、ちぇっ」
 言いながらリアナルは資料を机に置くが……中々航行計画が見つからない。
 そう、依頼人は同じ伝承の何処かの勢力ではあるのだろうが、この『127号計画』の破棄を望んでいる。
 先程Teth=Steinerが持っていた着火剤も、支援の一環として用意して貰ったアイテムだ。
「電子ロックがないのも助かったね。この合鍵もだけど」
 そう、アウラは一般家屋に偽装されているとはいえ研究所なのだからと電子ロックの可能性などの情報と対策についての支援を依頼人に求めていた。
 結果として電子ロックは存在せず、合鍵を支援の一環としてアウラは受け取っていた。
「まあ、元々押し込み強盗を装っていますしね。金品強奪は正しい所作でしょう」
『書類作業缶詰用』黒子(p3x008597)はそんなことを言いながら小役人必須の最速仕事術の一つである「速考」を併用しながら資料を調査していく。
「こんなものをしているしな」
 覆面で顔を隠している『青き調和』アズハ(p3x009471)……まあ、全員がそうなのだが……そんなアズハに頷きながらも、黒子は資料を探す。
 航行情報ということは「現在進行系で記録しているもの」であるはずだ。
 何しろ、今丁度航海中なのだ。何かしらの新規の情報を記入しているのは間違いない。
 だからこそ筆記の痕跡がないものは外し、真新しい筆跡のあるものを中心に探索をしていく。
 そして暗号化の可能性を危惧、符号表らしいものがあればそちらとも突き合わせることも忘れない。
 勿論、その計画通りに全てが行くわけではないが……かなり効率的に捜索は進んでいく。
「航行情報だけじゃない。周辺の海図、武装や船の構造も知りたいな」
 アズハは言いながら、書棚を漁っていく。
 そうしていると、ふと視線を向けた壁に貼られた海図に気付き、剥がし折り畳む。
「これは……船の模型か?」
『陰』ジャック翁(p3x001649)は、飾られていた小さな船の模型を手に取る。
 弄りまわしてみると、内部の簡単な構造を見られるようにもなっている。
 モックアップ、というものだろうか?
「実際に作る前の模型でスかねー。まあ、此処で覚えて燃やすのがいいでスね」
 持ち出して無くしでもしたら面倒なことになる。
 だからこそジャック翁とミミサキは模型を一通り弄り回すと、元の場所に置く。木製だから、きっとよく燃える事だろう。
「よし、航行情報は見つけました。現在位置も予測可能です」
 黒子の言葉に、全員が頷く。これ以上の長居は無用。
「家は燃やしてしまいましょう。お互いのために」
 そうして家は着火剤で簡単に火が燃え広がり、あっという間にゴウゴウと大きな火になっていく。
「消防なら呼んである! もうすぐ来る!」
 そんな欺瞞情報をアズハが叫び、全員が素早くその場を撤退していく。
 火を消されては困る。再度燃やす手間というものが存在するし、そうなれば疑われる確率が上がってしまう。
 しかしまあ……今のところ、問題はないだろう。
「闇から闇へ葬るならば我が業も少しは役に立とう」
 ジャック翁の、そんな言葉が響く。燃え落ちていく研究所の内部は着火剤の効果で完全に燃え落ちているだろう。
 市販で手に入るレベルで、なおかつ失火で済む類のギリギリの線を狙った効果の着火剤。
 そんなものをセレクトしてくる辺り、実に闇が深いと言わざるを得ない。
「季節は冬。暖炉の火の不始末というものは往々にしてあるものだ……そうは思わぬか?」
 そんなジャック翁の声が響くが……まさに、そういう風に決着がつくのだろうと思われた。
 とにかく必要な情報は手に入り、情報の隠蔽も成った。
 次は船を追いかけるための船が必要、なのだが。
「よし、件の船を潰しにいこうか船の調達は……なぁ、黒子。お前さん、そういうの得意だろ?」
「そうですね、とりあえず……」
「ああ。船を『快く』貸してくれそうな密猟者については情報を要求してる」
「そういうことだな」
 アズハとジャック翁が頷きあい、渡されていた密猟者のリストを取り出す。
 この中のどれかと交渉すれば、船は手に入るだろう。
「ま、とりあえず『お話』しまスかね? で、そのまま船を借りまスかね。永遠に」
「一応交渉はしよう。全て金で解決出来るものでないが、それで済むならば越したことはない。我が交渉役に立てば顔が広まる事はあるまい」
 ミミサキとジャック翁が頷きあい、黒子と天魔殿ノロウも情報のすり合わせを行っていく。
「いちおー事前にアヤシイ船がなかったか、Street Childrenで情報収集はしといたが……」
「今の目撃情報からすると……」
 そうして相手の位置を予測し、船を少しばかり……「永遠」に借りて。
 最後の仕上げへと向かっていくのだった。

●藻屑と消えよ
 天候は晴れ。海は凪ぎ、何の問題もない航海日和。
 そんな良い日に一隻の船が、海を征く。
『127号計画』により制作された船、フィッシャー号である。
 その名前も、漁船にしか見えない外装も。
 漁師にしか見えない格好の……それにしては細いが、そんな格好の男達も。
 全ては偽装のためのもの。最新の漁船ということになっており、その為の器具もわざわざ取り付けてある。
 そこまで気を遣っても「不要」とラベルを貼られ処分対象になるのだから、フィッシャー号の乗組員もたまったものではないだろうが……それもまた闇の世界というものではある。
 そして、そんなフィッシャー号に近づく小さな漁船に乗組員たちも当然のように気が付いた。
「あれは……漁船か?」
「こっちに向かってきているな」
 本来であれば先回りをしたかったが、航路の関係上追う形になってしまっている。
 それでも、補足できた。
「んじゃ、行くか」
 天魔殿ノロウが気付かれない位置から飛行し、しかしどの道始まれば一瞬だ。
「戦闘員とか研究者とか殺して回ってー、研究の成果も破棄すりゃイイんだっけ? アシの付かなそーな金目のモノがありゃ回収しとこ。海の藻屑にするにゃ勿体ねェ!」
「まあ、そういうことですね。ではまずは一撃を」
 黒子の闇旋が発動し、フィッシャー号から悲鳴が上がる。
「くそっ、敵襲だ!」
 天魔殿ノロウとリアナルが飛行しながら船へと飛んでいき、密漁船がフィッシャー号に接舷し全員が乗りこんでいく。
 元より沈める船だ。何も遠慮する必要はない。
「戦闘要員は出ろ! 襲撃だ!」
「優先するは回復要員であろうな。身を隠し、不意を突く」
 襲い掛かってくる戦闘員の中には回復役もいるという情報はある。
 だからこそジャック翁はそう呟いて。
 内容品隠蔽で隠れていたミミサキの奇襲じみた捕食が、戦闘開始の合図になる。
「ま、電撃戦でスね。要は騒ぎが外に漏れる前に全員倒せば、後は火を放つだけで火事扱いになるということでス」
 そのまま海の藻屑になって静かに漁礁にでもなってくれれば、何の問題もない。
「ふざけやがって! こいつら全員ぶっ殺せ!」
 激昂する戦闘員をTeth=SteinerのS4:E.S.Hammerが吹き飛ばす。
 集積した光によって高エネルギー化した励起電子を束ね、目標目掛けて投射するスキルであり、直撃すると強烈な熱衝撃が発生し、雷鳴のような轟音と共に目標を粉砕するという……Teth曰く、ぶっ放すと最高にスカっとするヤツとのことだが、フィッシャー号に大穴も開けてしまう。勿論、何の問題もない。何度も言うが、どうせ沈む船だ。
「回復要員の見分けがつきゃ優先して殴るんだがな」
 天魔殿ノロウのLife Stealが更に戦闘員を倒し、流石にそこまで来ると「ただの襲撃犯」ではないと全員が気付く。
「この戦闘力……! こいつら、どっかに雇われた連中だ!」
「くそっ、トカゲの尻尾切りってか⁉」
「許せねえ……返り討ちにしてやる!」
 まあ、当然の台詞ではあるだろう。
 彼等は仕事としてこの船に乗っており、罪人でもなんでもない。
 それを殺す天魔殿ノロウたちは、間違いなく悪人だ。
 しかし、そんなことは最初から分かっている。
 分かってこの仕事を受けている。
 だからこそ……殺した相手の服を借りて変装していたアズハは、割と簡単に脱出艇の下へと辿り着き破壊していた。
「同僚の顔を忘れるなんて薄情な奴だな? ……なんてな」
 それも本来であれば憚られる手段ではあるだろう。
 だが元よりこれが悪だと自覚していれば、当然のように選択肢に入る。
 これで逃げる手段は潰した。黒子も救命胴衣のある場所に陣取り、近づく者を処理していた。
 1人も逃がさない。つまりはそういうことだ。
 そして……丁度その頃。アウラは研究員たちを見つけ殺害し持ち物を漁っていた。
 それは研究員が127号計画に関する記録などを所持している可能性があるからであり、それらを確実に破壊する為の行動であった。
 言い換えれば船上の標的がドサクサに紛れて持ち逃げを防ぐ事が目的であるわけだが……ひとまず、その可能性はないようだ。
 此処に居る研究員は、不具合の対応要員であることが分かったからだ。
 そして、機密保持用の自沈機能を見つけた黒子がそれを作動させれば、フィッシャー号は轟音をたてて沈み始める。
 すでに動く者は彼ら以外には居ない中で密漁船に戻り、フィッシャー号が沈み行くのを見届ける。
 研究資料への放火も済んでいるので、何処かの誰かが潜水したところで問題はない。
「情報を聞き出さなくていいのはむしろ楽だな」
 アズハがそんな少し「染まった」ことを言いだすが、誰もがその通りだと笑う。
 今更そんな染まっただなんだと言う者は此処には居ない。
「さて、帰りは……死に戻りでもすっか? なんてな」
 Teth=Steinerがそんな事を言う。まあ、この密漁船の処分もあるし、それも悪くないだろう。
「私は上陸用のボートか、この中の誰かを箱にしまって遠泳大会でスかねー……はー、疲れたー……帰ったら一日寝るぞー……」
 何はともあれ、此処には「誰もいなかった」。
 つまりは、そういうことなのだ。

成否

成功

MVP

リアナル(p3x002906)
音速の配膳係

状態異常

ジャック翁(p3x001649)[死亡]
Teth=Steiner(p3x002831)[死亡]
Lightning-Magus
リアナル(p3x002906)[死亡]
音速の配膳係
黒子(p3x008597)[死亡]
書類作業缶詰用
アズハ(p3x009471)[死亡]
青き調和

あとがき

作戦を遂行しました。
おつかれさまでした!

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