PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<神異>這いずる脅怪を映す刻

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●<神異>這いずる脅怪を映す刻
 3.0へとアップデートされたネクストが一つ、『帝都高天京』。
 イレギュラーズ達がログインし、拠点となるべく場所の筈の『高天京壱号映画館』は平穏……ではなかった。
『このままでは……不味いですね』
 と唇を噛みしめるのは、月ヶ瀬 庚。
 当然ながら彼が居るのは『高天京壱号映画館』。
 この高天京を訪れたイレギュラーズ達へ未来を見せる『ほしよみキネマ』を見せる筈の施設だが、今はそんなのを見る余裕などない。
 それは何故か?
 ……今、目の前に迫り来る脅威があるから。
 突如としてヒイズルの神霊、四神の眷属達を中心にした敵の軍勢が、この地を嗅ぎ付けて、一斉に攻撃を開始してきたのだ。
『こうなれば、仕方ありません……イレギュラーズの皆さんへの加勢を御願いするしかありません。それまでの間は……どうにか籠城作戦で、耐える事としましょう』
 この地を奪われれば、イレギュラーズ達の帝都での活動が大幅に制限される事は間違いない。
 そんな決死の覚悟を心に抱き、イレギュラーズ達のログインを待つのであった。


「皆さん……あの、ちょっと宜しいでしょうか?」
 浮かない表情で、ギルド・ローレットのイレギュラーズ達を訪ねるは『深森の声』ルリア=ルミナス(p3n000174)。
 どうしたのか、と皆が声を掛けると。
「最近、R.O.Oの世界がアップデートされたのは皆様も知っていると思います。ですが、このアップデートと同時に、R.O.Oの世界と、希望ヶ浜の地に大きな影響が出てしまっている様なのです」
「つい先日ではありますが、このアップデートについて神威神楽の陰陽頭『月ヶ瀬 庚』と希望ヶ浜の夜妖専門医『澄原 晴陽』は、想定された中で『最悪の事態である』と言っていました」
「希望ヶ浜においては、生活インフラ等に様々な被害が発生しており、『災害級の事態』と言われています。そしてその災害に乗じて様々な夜妖達が希望ヶ浜に侵略を仕掛けています」
「これが希望ヶ浜だけであればまだ良いでしょう……ですが、庚さんが言っていた通り、希望ヶ浜で事件が起きているのならば、恐らく……R.O.Oの側でも、それ相応の事件が起きている事でしょう」
「何もなければいいのですが……とても、胸騒ぎがするのです。杞憂であればいいいのですが、取り返しが付かない事態であれば、目も当てられません。どうか……R.O.O『帝都高天京』へと急ぎ向かって頂けないでしょうか? 宜しく、御願いします……」
 とルリアは、申し訳無さそうに頭を下げるのであった。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)です。
 敵が、皆様の近くまで近寄ってきてしまった様です。

●成功条件
 帝都高天京、壱号映画館に攻め入って来るヒイズル神の眷属及び夜妖を退治する事です。

●情報精度なし
 ヒイズル『帝都星読キネマ譚』には、情報精度が存在しません。
 未来が予知されているからです。

●重要な備考
 <神異>には敵側から『トロフィー』の救出チャンスが与えられています。
 <神異>ではその達成度に応じて一定数のキャラクターが『デスカウントの少ない順』から解放されます。
(達成度はR.O.Oと現実で共有されます)

 又、『R.O.O側の<神異>』ではMVPを獲得したキャラクターに特殊な判定が生じます。

 『R.O.O側の<神異>』で、MVPを獲得したキャラクターはR.O.O3.0においてログアウト不可能になったキャラクター一名を指定して開放する事が可能です。
 指定は個別にメールを送付しますが、決定は相談の上でも独断でも構いません。(尚、自分でも構いません)
 但し、<神異>ではデスカウント値(及びその他事由)等により、更なるログアウト不能が生じる可能性がありますのでご注意下さい。

●侵食度<神異>
 <神異>の冠題を有するシナリオ全てとの結果連動になります。シナリオを成功することで侵食を遅らせることができますが失敗することで大幅に侵食度を上昇させます。

●魔哭天焦『月閃』
 当シナリオは『月閃』という能力を、一人につき一度だけ使用することが出来ます。
 プレイングで月閃を宣言した際には、数ターンの間、戦闘能力がハネ上がります。
 夜妖を纏うため、禍々しいオーラに包まれます。
 またこの時『反転イラスト』などの姿になることも出来ます。
 月閃はイレギュラーズに強大な力を与えますが、侵食度に微量の影響を与えます。

●周りの状況
 今回の舞台となるのは、高天京の『高天京壱号映画館』です。
 レトロな雰囲気の映画館ではありますが、ここに敵が攻め込んできています。
 このままでは映画館は破壊されてしまうでしょう……そうなれば、今後に大きな影響が及ぶのは間違いありません。
 なので、皆様は映画館に侵入しようとしてくる敵を倒す必要があります。
 彼らは余裕があれば侵入しようとしてきます。なので、隙を見せない様に注意して下さい。
 
 尚、ログイン位置は近いので、1、2ターンで復帰は可能です。
 とは言え皆様が少なくなれば、それだけ侵入される可能性が高くなりますので、ゾンビ作戦は命取りになりかねません……ご注意下さい。
 

●討伐目標
・ヒイズル神『青龍』の眷属『凶鷲』 x 8匹
  ヒイズルの神霊『青龍』の僕である、巨大な鷲の姿をした敵です。
  一匹一匹が凶暴な性格かつ、攻撃力も高い相手です。
  眷属であるからか、人語は解するようですが、喋れません……まぁ例え喋れたとしても、イレギュラーズの皆様と相容れる事はほぼあり得ない事ですが。
  素早く動く為、常に二回行動が可能です。又、常に飛行状態、回避力も高めです。
  ただ体力は並程度なので、遊撃タイプの打たれ弱い敵、の様です。

・人の影を持った『骸侍』 x 8体
  どうやら昔は侍だったようですが……その肉体は朽ちてしまい、空虚な動く鎧と成り果ててしまっています。
  こいつらは意思も無く、ただ目前に居る者を『殺すべきもの』と認識し、ただ殺そうとします。
  その刀にはHP吸収効果を持ち、攻撃力も高い様です。
  またその空虚な身体に備わった鎧により、防御力もまま高い様です。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

※重要な備考『デスカウント』
 R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
 現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。

  • <神異>這いずる脅怪を映す刻完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年11月02日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ヴァリフィルド(p3x000072)
悪食竜
梨尾(p3x000561)
不転の境界
シラス(p3x004421)
竜空
ああああ(p3x006541)
hxjileksma;idjl
エイラ(p3x008595)
水底に揺蕩う月の花
黒子(p3x008597)
書類作業缶詰用
ルージュ(p3x009532)
絶対妹黙示録
天狐(p3x009798)
うどんの神

リプレイ

●脅威の影一つ
 R.O.O 3.0へとアップデートされた、帝都高天京。
 そのイレギュラーズ達の基点となりしここ、壱号映画館に巻き起こるは、災害級の事件。
「っ……映画館を攻めてくるとは……」
 唇を噛みしめるのは、『燃え尽きぬ焔』梨尾(p3x000561)。
 それに肩を竦めながら『竜空』シラス(p3x004421)が。
「ああ……全く、映画館ではマナーを守ってもらわなくちゃな?」
 と苦笑する。
 イレギュラーズ達の言う通り、外見上であれば、ここはただの映画館の様に見える場所。
 しかしながら、イレギュラーズ達にとっては現実との結節点であり、依頼に向けた準備を整える場所でもある。
 そんな重要施設へと突如襲撃を仕掛けてきたのが、ヒイズル神『青龍』の眷属と、その者達によって使役されていると思しき虚ろなる鎧の者達。
 彼らの目的は、この壱号映画館を破壊する事のほかに無いだろう……イレギュラーズという面倒な輩共に情報が流れなければ、戦況を優位に進める事も出来る筈、という考えがあっての事だろう。
「……はぁ……? 自分達に都合が悪い情報が配信されてるから、集団で家凸とか……そんなの、逆ギレも甚だしいんだよねぇ……」
 と『hxjileksma;idjl』ああああ(p3x006541)は無気力な口調ながらも苛立ちを露わにする。
 そんなああああの言葉に『きつねうどん』天狐(p3x009798)と『書類作業缶詰用』黒子(p3x008597)が。
「うむ……夜妖というヤツは面倒な事しかしてこないのう! 確かにこの地を奪われれば、わしらも動き辛くなるしのぅ……」
「ええ。確かに敵を叩くときに、一番元を叩く、というのは戦略上十分にあり得る話です。だからこそ、至急敵を討伐してきて下さい……という事ですか」
「そうじゃな。まぁ連中が何を企んでいようと、全部纏めて蹴散らしてしまえば同じことよ!」
 と、その黒子の言葉に梨尾は。
「ええ……防衛対象が一つだけな分、帝都高天京の建物を壊そうと散開されるよりは、やりやすいのが不幸中の幸いですかね」
 そんな二人の言葉を聞いてか聞かずかは分からないが、ああああの口からとめどなく溢れてくるのは恨み節。
「しかもそれで、あたいココにカンヅメにされて映画見させられまくったし……こんなんであたいの自由時間奪うとか、まじギルティ……許すまじ……あたいを動員する人件費は高いよぉ……? 新しい穢恋のフィーユにでもなって、働いて返してもらわないとだよねぇ……覚悟……」
 にたぁ、と暗い笑みを浮かべるああああ。
 それにちょっと額に汗を浮かべながら、梨尾、天狐も。
「そうですね……恨みはありませんが……降りかかる火の粉は燃やしませんと……」
「うむ。さぁ大部隊へいざ往かん! 月閃などという機能で連中の手の上で踊らされるのは気に食わぬが、せっかくなら派手にやってやろうぞ!」
 そんな気合いを込めつつ、イレギュラーズ達は壱号映画館の扉を開く。
 ……まだ、空からも、地上からも……敵襲の影は無い。
「取りあえず、時間は間に合った様だな。でも、そんなに時間も無いだろうし」
 と言いながらルージュは周りを見渡す。
 映画館という場所上、椅子から机やらはある程度散らばっているので、ルージュは。
「わりぃ、時間があったら手伝って貰えねーか? とりあえず、敵を映画館にいれないようにしないと不味いからな。ちょっとでもバリケードを作っておけば、少しは時間稼ぎになると思うぜ!」
 と言うと共に、入口や窓の所に机椅子を積み重ねて、バリケードを積み上げていくのであった。

●映す闇
 そして壱号映画館の入口にバリケードを積み重ね初めて暫し……。
「……む?」
 空からは巨大な鷲の姿をした『凶鷲』と、人の影を纏う鎧の『骸侍』達の姿がふわり、と見える。
「さてぇ~、早速現れたようですねぇ~……」
 と『深海に揺蕩う月の花』エイラ(p3x008595)が襲い来る敵を指さし、仲間達に報告すると『絶対妹黙示録』ルージュ(p3x009532)が。
「そうだな。どっちも八匹って、そんなに数は多く無いんだな……ってことは、少数精鋭で攻め入ってきた、ってな感じなのかな?」
 軽く首を傾げるルージュ。
 まぁ、イレギュラーズ達の基地を攻め入ろうというのなら、物量作戦でいくか、少数精鋭で行くかは作戦の選択による所があるかもしれない。
 でも、少なくとも今回の敵は少数精鋭で行った、というのはまぁ間違いないのだろう。
「それじゃぁ~骸とぉ~鳥でぇ~二手に分かれるって事でいいかなぁ~?」
「ああ、そうだな。我は凶鷲共の相手であるな」
「そうだな。おれも……そうだな、鷲かな? 4対4で二手に別れてそれぞれ対峙って感じか?」
「ああ、そうだな。鷲は飛ぶ敵だから、そっちの方が得意な奴らで行くとしようか」
 アイラの言葉に『悪食竜』ヴァリフィルド(p3x000072)、ルージュ、シラスが頷く。
 そして黒子も。
「分かりました。ではこちらが骸侍を相手にする事にしましょう。エイラさん、梨尾さんの長期継続戦闘をサポートさせて頂きます」
 と作戦に頷く。
 そうしている間にも、空からは降下を開始し、地上からは前線を引き上げていく。
『ピィィ……ピィィイー!!』
 と甲高い鳴き声を上げた凶鷲達が、イレギュラーズ達を威嚇。
 急ぎバタン、と扉を閉じて、壱号映画館に突撃されない様にする。
 そして、先陣切ってシラスが。
「負けるかよ。シラスドラゴンは空の王だぞ!」
 と宣言すると共に翼を広げ、空へと飛翔。
 続くヴァリフィルドも空を駆け、降下し始めた凶鷲達は降下を一旦止めて、間合いを取る。
 しかし、一方の骸侍は進軍を止めず、前へ前へと進軍をしてくる。
 それに、先ずは梨尾が映画館の範囲を含めて保護結界を展開し、万が一流れ弾が当たったとしても壊滅的被害が生じないように手を加える。
 更に……そんな敵の動きにルージュは。
「ふーん……凶鷲は多少だけど考える頭はあるのか? 対して地上のは難しい作戦を考えられるような頭はなさそうか?」
「そうじゃな。となれば、こちらから骸侍へと仕掛けるとするとしよう!」
 天狐の掛け声に頷くああああと黒子。
 二人が先陣を切り、骸侍に真っ正面に対峙。
「さぁてと……それじゃあ始めようかぁ……あたしのお休みを奪った罪は重いよぉ……?」
「ええ……一歩たりとも、映画館へと足を踏み入れさせはしません」
 と戦線布告と共に、黒子が先陣切って敵を封殺するべくの攻撃を放つと共に、その傍らからああああがエンバグを全力でぶん殴り、鎧ごとに叩き潰すべくの一撃を叩き込む。
 一方の天狐は。
「まぁ、そんなに長時間続ける訳にも行かないのでな。初手からぶちかましていくぞい!」
 と最初から月閃の効果を発動し、己が能力を強力に引き上げてからの、無数の攻撃エフェクトを伴う武器をいろんな方向に振り下ろしていく乱れ打ち攻撃。
 ……命中率は高くないものの、威力はばつぐんのその攻撃で、敵単体に強力無比なダメージを叩き込んでいく。
 そして、最後にエイラが。
「エイラはぁ~墓守ならぬ海月だけどぉ~、それでいてぇ花ではあるからぁ~、君達に手向けるぅ献花となろうだよぉ~」
 と言いつつ、風に乗って彷徨うくらげ型の火の玉を飛ばし、敵の周囲に放つ。
 その攻撃が当たった敵は、感電すると共に怒りを覚え、後ろに居るエイラへと攻撃のターゲットを定めていく。
 ……だが、その前にああああ、更には黒子と天狐が立ち塞がる事で、敵を確実に足止めする。
 そう地上側で食い止める仲間達に対し、上空側。
『ピィィ……キィィ……』
 威嚇しつつ、隙が出ないか警戒している仕草を見せる凶鷲だが、シラスの先程の声に続くように梨尾が。
「しかし鷲ですか……つまり、貴方達は朱雀の眷属なのですね!」
 と大きな声で、敢えて主従となる四神を謝って見せる。
 それに対し凶鷲は。
『キィィ……!!』
 怒りを露わにするかの如く、更に甲高い鳴き声を上げる。
「あれ、違います? ……ああ、そうでしたそうでした。空を飛ぶから風を操る白虎! それも違うのなら玄武!!」
 出す答え全てが違うのは、当然梨尾も分かって居る。
 ただ、あえて誤る事で、彼らが青龍の眷属である事を引き出そうという作戦。
『キシィィアアアア……!!』
 見事なまでに更なる怒りの声を上げた凶鷲は、するどく尖った手と足の爪で切り裂く様に連続攻撃。
 切れ味鋭く、高い攻撃力を誇る敵の動きを一旦間合いを取る事で回避する梨尾。
「そうですか……その反応的に青龍ですか。青龍って確か、大きな樹木なので……上司の頭に巣を作って住んでいるんですね分かります!!」
 目を爛々と輝かせながら言う梨尾に、更にヴァリフィルドが。
「そうだな全くお前達は、青龍の眷属なのだろう? まったく……部下の管理もなっていないダメ上司って所だな」
 と、挑発に挑発を重ねていく。
『キィ……!! キィィィ……!!』
 そんなイレギュラーズ達の挑発により、完全に頭に血が上ってしまった模様。
 そこに梨尾が、更に錨の形の火を放ち、更にその心の中を炎上させて、更なる怒りの炎を刻み込んでいく。
 更に梨尾が敵陣を纏めてくれた所に、更にヴァリフィルドの猛々しき咆哮を上げると共に、シラスも己にまず魔法の鱗を付与為て防御力を上昇させつつ、衝撃波のブレスを吹き付けて攻撃。
 先に飛んだヴァリフィルド、梨尾、シラスに対し、敵が突撃してこない様に扉を閉めたルージュが。
「よーっし、それじゃオレも加勢するぜー! 動きがどれだけ速くてもな、おれの攻撃は避けられないぜ! 空の敵は早めに何とかするから、そっちの侍を抑え込むのは頼んだぜー!」
 地上班の仲間達にそう言いつつ、己に飛行能力を付与した上で彼女も空へと飛翔。
 一通り仲間達が攻撃を終えたところにすっ、と割込む。
 そして気合いを入れることで、その刃からあふれ出る謎の光を放出させ、敵集団へ的確に攻撃を与える。
 そう地上に居る骸侍と、凶鷲をそれぞれ相手にする事で、万が一にも後方に建つ映画館へ攻撃の手が向かない様に立ち回る。
 ……敵陣が仕掛けてから数十刻。
 やはり凶鷲の方が、骸侍よりは頭が回る模様で、上手く回避行動をとったりするので、中々倒せない。
 一方の骸侍はただただ前進し、目に付いた相手を殺す為に刀を振り回し続けるのみ。
 その太刀筋はさして難しくも無い……そしてエイラが。
「さぁてとぉ~……みんなまだまだ大丈夫だよねぇ~? それじゃぁ、こっちも攻撃に回るよぉ~!」
 と金の魔眼で敵を見据え、狂気と呪縛の効果で縛り付ける。
 動きが制限された相手に天狐が威風堂々と。
「一人たりとも逃さんし、通さんぞ!!」
 と宣告すると共に、更なる乱射で撃ち抜き、骸侍の体力を一匹ずつ、確実に瀕死へと仕向ける。
 そして瀕死になった敵を逃さない様に黒子が泥沼の効果を付与為て足止めしつつ、逃げられなくなった敵にああああが。
「どこいどう逃げようとも追っかけて処すから……後頭部をガッとねぇ……覚悟……」
 と、一番体力が減っている敵に近接し、バグを絡めた強烈な一撃で叩き潰していく。
 そんな、空の凶鷲を削りながら足止めしている仲間達が互角の戦いを繰り広げている間に、地上の8体を確実に仕留めていく。
 そして……地上の八体を先に仕留めたイレギュラーズ達は。
「こちらは全て倒しました。後は……空の敵だけです」
 黒子がそう告げると、ヴァリフィルドは。
「そうか、分かった。ならば、少し高度を下げるとするか!」
「ああ、そうだな!! ほら、お前達、ついてこい!」
「ええ。傷ついたからって逃げる事はしませんよねぇ……? 誇り高い眷属だったら、そんな事出来ない筈ですしね?」
 高度を下げるヴァリフィルドに続き、シラス、梨尾は更に挑発を重ねつつ、地上班の仲間達が攻撃を当てられる位の高度まで下がる。
「ふむ。地の利を捨ててまで地上に降りてくるのはただの蛮勇ぞ。たたき落としてくれるわ!」
 と天狐が己に幸福を引き寄せつつの絨毯爆撃。
 その翼に風穴が開き、上手く飛べなくなった凶鷲8体。
 対し、イレギュラーズ達も8人故に、1対1の対峙をする事でフリーの敵が居ない様に完全包囲の陣を取る。
 そしてああああが。
「あたい、無限Y軸も入れたら機動力がそれなりにあるからねぇ……跳べるし……壁抜けとかも出来るし……ねぇ……?」
 くっくっく、と低く笑いながら、月閃を発動して攻撃力を引き上げると共に、無限Y軸の効果で飛行能力を得た上で敵の背後に回り込んでの更なるバグを纏った強力な一撃。
 その動きに合わせてルージュがズドン、と範囲攻撃を叩きつけ、更にエイラも。
「ほらぁ、もうひと踏ん張りだよぉ~」
 と仲間達を励ますように声を掛けつつ、彼女(?)自身はくらげの火の玉で怒りを追加付与する。
 凶暴な性格と、怒りで攻撃一辺倒に傾いた凶鷲達……その攻撃に耐えきれず倒れる仲間達もちらほらと出て来始める。
 だが、リキャストポイントはすぐ間近。
 リポップするまでの間は、残るイレギュラーズ達は敵を通さない事に軸を置く事で、絶対敵を映画館へと立ち入れさせない様にする。
 そして仲間達が復帰すれば、再び攻撃へと傾注。
 イレギュラーズ達の息の合った動きに対し、怒りに狂っただけの凶鷲がただただ暴れるのみ。
 かなり時間は掛かるものの、一匹を倒した時には、他の凶鷲達も総じて弱りつつある状況。
『キシィィィ……』
 憎々しげに泣き声を上げる凶鷲達だが、イレギュラーズ達の勢いは止まる事無く……残る7匹の凶鷲も、一匹ずつ、確実に仕留められていくのであった。

●影は虚ろと
 ……そして。
「ふぅ……取りあえず第一陣は落ちついた様じゃな?」
 汗を拭いながら、映画館の周りを見渡す天狐。
 空、地上……全ての方角を見回すものの、鳥の影も、人の影も非ず……不気味な静けさに覆われている。
「うん、そうみたいだねぇ~……みんなぁ、お疲れ様だよぉ~」
「ああ、そうだな……まぁ、まだまだ油断する事は出来ぬがな」
 エイラの言葉にヴァリフィルドが肩を竦める。
 とは言え、映画館が襲われたという事実がある訳で……今後も同様の事件が無いとは限らない。
「R.O.Oも度々アップデートされている様だしな。ま……勿論油断はしちゃならねーけど、でもこうやって一つ一つの事態に対処していけば、いつかはきっと……だよな!」
 ニッ、と笑うルージュに梨尾も。
「そうですね……そうなるといいですね……!」
 と頷く、そして。
「んじゃ、取りあえず作ったバリケードを一旦撤去するかー。にーちゃん、ねーちゃんの力、貸して欲しいんだけどいいかな?」
「ああ、勿論だぜ」
「……えー……めんどうくさい……」
 シラスに対し、嫌がるああああ。
 まぁ……ともあれ無事に襲撃の手を退けたイレギュラーズ達。
 バリケードを撤去すると共に、襲撃の手が来ない事を暫し待った上で、その場を後にするのであった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

シラス(p3x004421)[死亡]
竜空
天狐(p3x009798)[死亡]
うどんの神

あとがき

R.O.O映画館への襲撃シナリオに参加頂き、ありがとうございました……!
拠点を攻め入る敵という事態……これからがちょっと不安な感じですね……。

PAGETOPPAGEBOTTOM