秋の風を纏い

オープニング

●秋の風を纏い
　鉄帝国北東部、『ヴィーザル』地方。
　その一角、山にほど近い地域では、遊牧民の姿に身を包んだ人達が、羊たちと共に生きていて……もう間もなく訪れる北国の厳しい冬に向けて準備を整えていた。
　そんな北国の平原地帯を最近訪れたのは……翼を生やした者達。
『ヘッヘッヘ……！　ああ、秋風がすげー気持ちいいなァ！』
『ああ、全くだ！　んじゃあ今日も、悲しい悲しい被害者を増やしていくとするかねぇ！！』
　極悪の笑みを浮かべる彼らは、最近他所からこの辺りの地に根城を写した者共。
　行く先々で問題を起こす彼らの本震は分からないが、少なくとも元々その地に住む人々の味方……という事では無いだろう。
『んじゃ、いい風に乗って今日も『奪う』ぜぇ！！』
　どこか狂気的な笑みを浮かべし彼らは、その背に秋の強い風を受けつつ、空高くに飛翔。
　そして、大空を舞いながら、取りあえず見つけた集落に、一気に急降下。
『ん……？』
　その急襲に気付くも、次の瞬間空から降り注ぐのは『火球』。
『うわぁぁ、何だぁあ！！』
　突然の事に混乱している村人達と、羊やらの家畜たち。
『オラオラァ！　お前達のもの、根こそぎ俺達のもんだぜぇ！！』
　更に急降下してきた者が、片手剣をバッサバッサと振り薙いでいく。
　……そんな突然の急襲に冷静な判断が出来る筈もなく、集落は破壊の限りを尽くされていった。

●
「あ、イレギュラーズの皆さーん！　こっちこっち、なのです！！」
　ぴょこぴょことジャンプして、ローレット内を走り回っている『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)。
　偶然委合わせた君達の興味を轢いて、気付いたら袖を引っぱってみたり……色々な手段で君達を引っ張ってくる。
　……そして、みんなが集まった所で早速ユリーカはこほん、と咳払いしつつ。
「あのですねー、まーた北の『ヴィーザル』地方に、こりもせずノーザン・キングスの面々が現れてしまった様なのです。本当にノーザン・キングスの人達、しぶいといのです！」
「このノーザン・キングスの一族『アスコーテ』なのですが有翼の一族の様なのです。そして彼らは風を受けて天高く飛翔し、空から炎の魔法で作り出した火の玉で先行で攻撃し街の人々混乱に陥れた後に急降下し、直接街の人々を殺害し、街の資材を丸ごと我が物にして言う、という極悪非道な奴らなのです！」
「彼らをのさばらせておくと、万が一にもいい事にならないです。だから、さっさと今の内に潰しておくに限るのです！　という訳でイレギュラーズの皆さん、宜しく頼みます、なのです！！」
　と、ニコッと笑い、そしてイレギュラーズ達を送り出すのであった。

参加者 : 8 人

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参加者一覧（8人）

リプレイ

●北の国
　鉄帝国北部『ヴィーザル』地方の、山にほど近い地域。
　この辺りにおいては遊牧民的な生活を送る人が多く、実りし作物を移動しつつ、収穫して生活するという事を繰り返しながら過ごしていて……間もなく訪れる厳しい北国の冬に向けての準備を整え始めている頃。
　当然そのような時期となれば、冬を越すための食糧品を貯蓄し始める頃であり……遊牧民達も準備を整え始める頃。
　そこに、翼を生やした『ノーザンキングス』に属する一族の『アスコーテ』が襲撃してくるという話を聞いたイレギュラーズ達。
「またノーザン・キングスの奴等が暴虐を働くようですね」
「ああ、ノーザンキングスの奴等なのか。次から次へと……まったく懲りないやつらめ」
　と、『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル（p3p004352）に『天穿つ』ミヅハ・ソレイユ（p3p008648）が溜息をつくと、それに『言霊使い』ロゼット＝テイ（p3p004150）が。
「そうですね。ノーザン・キングスかぁ……民も国も無い王様気取りこれが本当に烏合の衆、ってやつかなぁ、なんて思うけど」
「あー……確かに。部族が違うからノーカンとかそういう感じなのかもな？」
　ミヅハとロゼットの言う通り、『ノーザンキングス』の者達は大きな組織に属しているという訳ではない……個々の部族であり、個々の欲望のままに動く。
　ただ、共通しているのは鉄帝に対しての敵対心……鉄帝国に牙を剥く事でその存在価値を高めている、と言えるかも知れない。
　でも、そういった被害に逢うのは決まって、戦う力の無い一般人達……だからこそ、イレギュラーズ達が手を貸す必要が有る。
「本当、ヴィーザル地方の領地の一部を任されている僕からしたら他人事じゃないっすよ。こういう困ったさんがボクの領地にもいつか来るかもしれない、なんて考えたら、放っておけないっす！」
　と拳を握りしめる『赤々靴』レッド・ミハリル・アストルフォーン（p3p000395）に、『嘘に誠に』フォークロワ＝バロン（p3p008405）が。
「そうですね。厄介な賊が居るものですね。やはりどの国も、このような手合いに悩まされるものなのでしょうね」
　と言うと、それに『雷光殲姫』マリア・レイシス（p3p006685）は。
「ああ……本当に、久しぶりに酷く不快だ……何故に奪う？　何故に殺すんだ……？」
　低い言葉で呟くマリアだが、それにミヅハは。
「ま、力を持った奴らがする事は、往々にして自己満足を満たしたがりだしな。人から奪う事で、自分が上位にいる者だ、と認識為たいだけだろうさ」
　と、二人の言葉に静かに頷く『永久の新婚されど母』マグタレーナ・マトカ・マハロヴァ（p3p009452）とオリーブ。
「ええ……毎回あの手この手で攻めてくるようですが、如何なやり方でも無益であると知らしめねばならない様ですね」
「はい。随分と彼らは調子に乗っている様ですが、ここまでです。群れて啼く害鳥に、相応強い最期をくれてやりましょう」
「そうですね。敵は確実に斃す。被害は最小限に、と努めたいものです」
　そんな辛辣な言葉にロゼットと『フロイライン・ファウスト』エッダ・フロールリジ（p3p006270）、ミヅハも加わり。
「まぁ奴らがどう考えて居ようと関係無い。好きに歌っていればいいのさ」
「そうであります。刹那主義に付き合う気はないでありますよ」
「出て来たものは仕方ない。鳥撃ち気分でしばいてやるか」
　と、様々な思いを抱きつつ……イレギュラーズ達は秋の風吹く草原を走り行くのであった。

●秋風を纏い
　そして、羊たちがメェメェと啼く、遊牧民の村へと到着するイレギュラーズ。
　のんびりとしていて、とてものどかな雰囲気の村……突然やって来たイレギュラーズ達に対しても、決して否定することはなく。
「んー……どうしたんだい？　何だか焦っている様だけどなぁ？」
　と、無防備で優しげに声を掛けてくる位、優しい住民達が住んでいる。
「これはこれは……住み心地がよさそうな町っすね。こんないい人達が住む街を襲うノーザンキングスはゆるせないっすよ」
　とレッドはぐっと拳を握りしめると、それにオリーブもこくりと頷き。
「ええ……彼らは頑張って生きています。そんな彼らの生きる糧を自己都合で奪って良い訳がありません」
「そうっすね……取りあえず今日の風向きを調べるっすね？　……うーん、こっち側っすか。馬車を止めるなら村から風向きに対して横側にあるこの辺り……がよさそうっすね」
　レッドが風吹く方向を探りつつ、そこから判断した避難場所の当たりを付ける。
　更にフォークロワがファミリアーで鳥を召喚。
　大空に飛ばし、空から偵察させる事で、いつ敵が奇襲を仕掛けてきたとしてもすぐに解るように警戒網を張りめぐらせる。
　そして……避難場所の当たりを付けた場所に、馬車を持ち込むと、村人達は。
「んー……あんたら、どうしたんだぁ？」
　と、問いかけてくる村人達に、マグタレーナとレッドが。
「申し訳ありません。突然の言葉で信じてもらえないかもしれませんが……この村に、ノーザンキングスの者達が襲撃を仕掛けてくるという様なのです。危険ですが、心配はありません。皆様は必ずわたくし達がお守りします」
「そうっす！　略奪者が風に乗って襲い来るっす！　逃げたい人は、ボクらの指示に従って欲しいっすよ！」
　深々と頭を下げて、近未来を予告。
　もちろんそんな事を突然言われても、村人たちはなぁ～に言ってるんだぁ、と笑って信じない。
　しかし、そんな村人達に真摯にマリアとエッダの二人が。
「いや……これは本当なんだ。藪から棒過ぎて信じてもらえないかも知れないけれど……今は私達の言葉を信じて欲しい」
「そうであります。もし来なければ、自分達の事を嘘つきと言って貰っても構わないのであります。どうか、自分達の指示に従って欲しいのでありますよ」
　真摯な二人の言葉と表情に、最初は笑っていた村人達も。
「そっかぁ……解ったよぉ。んで、俺達はどうすればいいんだぁ？」
　とイレギュラーズ達の指示に従う姿勢を見せる。
　そんな村人達に避難するタイミング、場所、そして頭上から降り注ぐであろう火の玉からの逃げ方、等を説明する。
　……そして村人達に一通り説明を行い、後は空からの襲撃を待ち構えるばかり。
　蒼い空が少しずつ暮れていく中……空を時折警戒するように見上げるミヅハ。
「……んー」
「……どうたんだい？」
　ロゼットが小首をかしげると、ミヅハは。
「いや、今回の敵って超遠い空の上から火の玉で攻撃してくるんだったよな？　火球攻撃に来たタイミングなら、ヒットアンドアウェイであってもギリ矢は届くんじゃねーかなぁ？」
「そうだね……まぁ、かなり命中率は低そうだし、色々と難しいかも知れないけれど、試してみる価値はありそうだ。まぁ、頑張ってみてよ」
　肩を叩くロゼットにああ、と頷くミヅハ。
　……すると。
『ハッハッハァ！！　さぁーてと、それじゃあ始めるとするかねぇ！！』
『そうだなぁ！　んじゃあ、あの村がちょうどよさそうだ！』
　遙か天高くで笑い合う『アスコーテ』一族。
　……もちろんそんな笑い声が地上まで響きわたるなんて事はない。
　ただ、そんな動きをしていれば、同じく空を飛んでいる鳥お視線からすればやはり目立つ訳で。
「……皆、そろそろ襲撃がッ始まりそうだ。そろそろ避難誘導を始めよう」
　フォークロワが、仲間達を促し、村の人々の避難準備を始める。
「なぁ……ほんとうに大丈夫かぁ……？」
　と不安気な村人にはマグタレーナが。
「ええ、大丈夫です……怪我しないように、ゆっくりとあの馬車に向かって下さい」
　と声を掛ける。
　しかし、アスコーテ達はというと、そんな村人の避難など、そんなに気に留めている様子はなく。
『んじゃぁ、始めるとするかー！』
　と、その手に火の玉を作り出し……22人が一斉に上空から火球を放つ。
「来たっす！　馬車に間に合いそうにない人は近くの建物に避難っす！　近くに無い人は地面に身を伏せるっすよ！」
　とレッドが大声で叫び、家屋に保護結界を展開する事で、家々への被害を最小限に抑えるように細工。
　更に村人達が育てている家畜たちに対しては、フォークロワが。
「あばれる　あぶない　おちつく　ここ　あんぜん　わかるか？」
　と簡素な言葉を動物疎通の力で伝え、避難する様に指示を与える。
　そんなイレギュラーズ達の避難誘導のお陰で、村人及び家畜たちも順調に避難していく……対し超長距離から火の玉を投げ放つアスコーテ一族の者達は、そんな避難をしている事なんて、殆ど見えていない模様。
　いや……むしろ逃げていくのを。
『ハッハー！　火の玉当たる前から逃げてってるぜ！』
『そらぁいい、村を焼き払って、残った物全部を根こそぎ奪ってきゃーいい事だぜー！』
　コレは愉快だと言った感じに笑いながら、火の玉の絨毯爆撃を行う。
　火の玉により、干していたい草などに火が付き煙が上がり、村の空を覆い隠すと、彼らは略奪の為に、一気に急降下。
『へへへ……っ！？』
　油断しきっていた様で、降りてきたときにミヅハが迎撃の鉄星を降り注ぐ。
　命中し、体勢を崩す者と……ギリギリの所で堪えきった者。
『何だ何だ！　破れかぶれにでもなったか！？』
『ははっ！　そんなの無駄だぜ！！　俺達は強い、てめぇらなんか手足も出ない位にな！！』
　もちろん、彼らはまだイレギュラーズ達がその攻撃をした、とまだ思っても以内。
　だが、土煙が腫れると共に……彼らに対峙するように立ち塞がるイレギュラーズ達の姿。
『んー……？　何だ、てめぇら？？　刃向かうってかぁ？』
　と小馬鹿にするように大笑いするのだが、それにエッダが。
「全く……未来の種籾を食う馬鹿はいない。それは農作だろうと略奪だろうと同じ事だ。何を考えて居るのかは知らんが意味のわからん虐殺ごっこに付き合う気はない。ほら、自分を放っておくと面倒でありますよ？」
　自身あり気に微笑みを浮かべるエッダ……それに。
『あぁん？　俺達を虐殺ごっこだぁ？　ふざけた事抜かすんじゃねぇ！　俺達は遊びじゃねーんだよ！！』
『そうだそうだ！　てめぇらはこの村のもんか？　まぁ村のもんでなくても、殺すだけだけどよ！！』
　ギロリと彼らが睨み付けてくるが、それに更にマリアが。
「お前達、何故奪う？　働け！　でもね……奪うだけならまだ取り返しは付く……だが何故……何故殺す……！　殺す必要は無いだろう！　貴様らのような外道は許しておかかない！」
　厳しく糾弾するマリア、だが奴らはその言葉に対しても。
『殺すな、だぁ？　うるせえんだよ！　てめえらに指図される筋合いはねえ！！』
『取りあえず、お前達が邪魔モンってのは解ったわ。ってわけで、完膚なきまでに叩き潰してやらぁ！！』
　ニッと笑みを浮かべ、再びその手に火の玉を構える者と、剣を構える者に分かれる。
　そして、大量の火の玉を一斉に投げつける中、片手剣で攻撃。
　そんな敵の一斉攻撃を、まずは守りを固めて耐えきる。
『何だと……耐えきっただと！？』
　今迄にこの火球攻撃を耐えきった奴らはいなかったのだろう……だからこそ、耐えきったイレギュラーズ達に驚いたようである。
　そんな驚愕に陥る敵陣に、マリアとエッダが。
「一応聞くが、それだけの力を持ちながら何故奪う？　何故殺す？　力があるからかい？　それなら……より大きな力に叩き潰される覚悟も出来て居るんだろうね？」
「そうでありますね。この村を守る為に自分達はやってきたであります。村の物を一つでも奪いたいというのなら……自分達が相手になるでありますよ」
『っ……うるせえ、ふざけやがって！！　絶対にぶっころしてやらぁ！！』
　更に逆上した敵陣は、怒りに震え叫ぶ。
　しかしイレギュラーズ達は、敵の怒りに一切共感する事はない。
「さぁ、派手に行きましょうか！　翼をもがれた者が落ちてゆくのは、どこかの物語を想起させるような光景ですね。まぁ、貴方達が落ちるのは地よりも深そうですが」
　そうアスコーテ一族を断じ、呪いを帯びた歌声で彼らを蝕むと、更にエッダは心底呆れた様に。
「……はっ。くだらない。下らなすぎてあきれかえって、腸が煮えくり返りそうだ。その一片も矜持の無い戦い方。父祖に申し訳無いと思わないのか」
　と言う言葉と共に、自己強化しつつ練鉄の構えをとりながら、敵のターゲットを己へと集中させる。
　怒りに身を任せて暴れ回る彼らにオリーブが接近すると共に、頭、喉、鳩尾の三箇所の急所を貫く渾身の一撃を叩き込む事で、一体をその一撃で確実に仕留める。
『何だとっ！？　一撃で、だとっ！？』
　驚愕の表情を浮かべる彼らだが、オリーブは表情を変える事はない……いや、むしろノーザンキングスに賊する彼らに対する、深い怒りが見て取れる。
　更にロゼットも……内心の怒りを抱きつつも魔法の翼を広げて飛行。
『くっ……！』
　同じく空を飛ぶ相手に対し、ロゼットは笑いながら熱砂の精霊に呼びかけ、放つ。
　その炎に巻き込まれた彼らが、悲鳴を上げるがロゼットは。
「ほら……息をするのも苦しい。迂闊に吸い込めば肺から焼ける。火炎なんかよりずっと熱い。ずっと渇いた砂漠の地獄さ、君らとて知らないだろう？」
　静かに言い放たれる言葉は彼らへの鎮魂歌。
　続いてレッドが。
「勢い調子に乗るのもここまででっす。えいやっ！」
　と神の光を放ち、資格聴覚を奪い去る攪乱攻撃を行い、混乱している所へマグタレーナが続き。
「悲しい被害者を出す訳には行きません。絶望は貴方方にこそ降り注ぐべきでしょう」
　と紡ぎ、冷たい呪いの歌を再度奏で、そしてミヅハも。
「狩人気取りの鳥頭共、本物の『狩人』ってやつをみせてやるぜ！」
　と更に鉄の星を降り注がせて、纏めて攻撃。
　マリアも紅雷の雷装を纏いながら、天から降り注がせる蒼雷の応酬。
　……そんなイレギュラーズ達の猛攻により、１刻の内に４体程が次々と死へと至る。
　圧倒的なイレギュラーズ達の実力を目の当たりにして、アスコーテ一族の者達は顔を見合わせ、更なる恐怖を覚える。
　そんな彼らに、マリアは。
「わざわざ止めを刺さないけれど、今日は死んでも構わない……というつもりで攻撃させて貰うよ？」
　彼らが悔い改めるのを期待しての一言。
　しかし彼らがその言葉に従う素振りは無く。
『煩い……俺達は資材を奪うんだ！　俺達は奪う者なんだ！！』
　と、奪う事に味を占めた彼らは、最早戻る事も出来ない。
　……そんな彼らの言葉に、再び溜息を吐いたエッダが。
「何一つとして自費は無い。ただ塵のように死んでいけ」
　もはや彼らを救う価値は無いだろう……ならば、最早倒す他に答えは無い。
「……そうだね、仕方ない。ならば……悔い改めよ」
　エッダにマリアが頷き、そしてエッダの練鉄の連打。
　更にロゼットの焔が敵の肺を灼き尽くし、マリアも戦場に破壊の閃光を降り注がせる。
　更にマグタレーナとフォークロワの歌で、敵を更なるバッドステータスに陥らせる事で、敵は動きが大幅に鈍る。
　そして、レッドとオリーブ、ミヅハの攻撃で一体ずつを確実に仕留めて行く事で……22人いたアスコーテ一族は、全て崩れ落ちていった。

　……そして、全てを倒し終えたイレギュラーズ達の前に転がる敵の骸。
「ふぅ……終わりましたね。取りあえず村はそんなに被害が無い様ですし……物資も守れましたね」
　息を吐くフォークロワに頷くマグタレーナ。
「そうですね……では、村の方々に終わった旨を伝えてきましょうか……」
「宜しくお願いします……では、こちらは被害にあった場所を修理するとしましょう」
　と分担し、村の修復を始める。
　そして村人達が戻り、彼らからの感謝の言葉を受け止めながら、イレギュラーズはその場を跡にするのである。

成否

成功

ＭＶＰ

なし

状態異常

なし

あとがき

ノーザンキングス討伐依頼に参加頂き、ありがとうございました！
本当、略奪者の影が次々と出て来ますね……いつになれば、北方は安全になるのでしょうか……ね。