PandoraPartyProject

シナリオ詳細

イカともタコともわからぬようなモノ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●お前らは一体どっちなんだ!!
 無辜なる混沌も、徐々に暑い季節が到来してきているようで。
 ネオ・フロンティア海洋王国(通称:海洋)もそろそろ海開きも近いということで、とある海岸へと管理人がアルバイト数名を連れて掃除へとやってきた。
「あー、半年放置してたからな……」
 放置していると、浜辺には海からたくさんの漂着物が流れてくる。
 基本的には海草の類だが、この近辺を通る船の残骸、他国で使われたと思われる道具のゴミなども見受けられた。
 また、この浜辺を誰かが勝手に使ったのか、花火やらバーベキューやらの残骸まで転がっている。なんとも迷惑なことだ。
「それじゃ、始めるか……って、何だあれは!?」
 叫ぶ管理人が指差したのは、沖の方角。
 そちらから、浜辺目指して泳いでくるいくつかの影が。
 それは、一見するとイカのような見た目をしていた。
 だが、体表はタコのように赤く、足は8本という容姿。魔種(デモニア)と見て間違いないだろう。
「イカなのか、タコなのか、一体どっちなん……だああああああああああああああああ!!」
 管理人が叫んでいる間にも、イカともタコとも分からぬ生物達は砂浜にまで上がり、その場の人々を襲おうとする。
「逃げろ逃げろおおおお!!」
 浜辺の清掃に訪れたはずの管理人以下バイト数名は仕事すらできず、命からがら浜辺から逃げ帰ったのだった……。

●近海警備依頼
 海洋のソルベ・ジェラート・コンテュールより、夏に向けて観光客が多くなる為に首都リッツパーク付近の近海警備がローレットに依頼された。
 曰く、混沌世界に存在する夏の怪物どもは、姿形も様々で危険性も個体によって大きく異なるらしい。
 海洋の海上警備隊でも『ある程度』対応可能ではあるが、大規模召喚の影響か海域も大荒れのようで、是非、力を貸してほしい……のだそうだ。
 現在、ローレットは拠点のある幻想を中心に仕事をしているが、有力者であるソルベ卿との繋がりは大きなチャンスになるかも知れない。励まれたし。

 ……以上のようなお達しがローレット内であっており、近海警備依頼も幾つか並んでいる。
「お疲れ様なのです。巡回警備をご希望ですか?」
 『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)はにこやかな表情で、イレギュラーズ達に近づいてくる。
 近海警備依頼を探しているのであれば、是非お願いしたい話があると、彼女は持ちかけてきた。
 依頼主は、海洋のソルベ・ジェラート・コンテュール。
 巡回対象は、首都リッツパーク付近の海岸だ。
 その近海にて、イカともタコとも分からぬ魔種が漂っているとユリーカは言う。
「見た目はイカのようなのですが、全身は赤く、脚が8本しかないのです」
 首都リッツパークの近海にいるこの軟体生物の数は5体。
 いずれも、触手と墨による攻撃を行ってくる。
 浜辺に立ち入る一般人は現状ほぼいない為、急ぎという状況ではないのだが、管理人は掃除ができずにほとほと困り果てている。
 何より、これからの季節、海水浴に訪れる人々が被害に遭う前に討伐せねばならないだろう。
「皆さんのお力、お貸ししてほしいのです!」
 ユリーカは翼をぱたぱたさせつつ、改めてイレギュラーズ達へとそう願うのだった。

GMコメント

 イレギュラーズの皆様、こんにちは。
 MSのなちゅいと申します。

●目的
 全ての軟体生物の撃破。

●敵……軟体生物×5体
 見た目はイカ、体表は赤く、8本足という姿の魔種です。
 以下のスキルを使用します。
・叩きつけ……物中単
・絡みつき……物近範・足止
・墨……神遠扇・暗闇

●状況
 OPにも登場した浜辺に入ると、近海で泳いでいた軟体生物達は一斉に浜辺目指してやってきます。
 敵は、魔種以外の者に敵意を抱き、襲い掛かってくるようです。

●情報確度
 A。想定外の事態(オープニングとこの補足情報に記されていない事)は絶対に起きません。

 それでは、よろしくお願いいたします。

  • イカともタコともわからぬようなモノ完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年07月03日 21時15分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

如月 ユウ(p3p000205)
浄謐たるセルリアン・ブルー
ラダ・ジグリ(p3p000271)
剣砕きの
リノ・ガルシア(p3p000675)
宵歩
メートヒェン・メヒャーニク(p3p000917)
メイドロボ騎士
ウィリアム・M・アステリズム(p3p001243)
希望の聖星
ヒィロ=エヒト(p3p002503)
楽しく殴り合い
弓削 鶫(p3p002685)
Tender Hound
芦原 薫子(p3p002731)
雷迅之巫女

リプレイ

●イカなのかタコなのか
 ネオ・フロンティア海洋王国、通称『海洋』。
 その海岸付近を、イレギュラーズ達が歩く。
「大規模召喚の影響か分からないみたいだけど、海域は大分荒れてるのね」
 色白の肌に銀色の髪をした『浄謐たるセルリアン・ブルー』如月 ユウ(p3p000205)は今回の1件を耳にして、そんな印象を抱く。
「海洋も中々に不穏だな」
 色黒の肌を持つ『尾花栗毛』ラダ・ジグリ(p3p000271)もまた、この国もなかなかに穏やかではないと実感する。
 なお、馬の獣人である彼女だが、現在は人型を取っていた。
 程なく、現場に到着した一行。
 『撃墜王(エース)』リノ・ガルシア(p3p000675)は海岸より沖の方に見える敵影に、驚きを見せる。
「やぁん、すっごく軟体動物……。びちびちしてる……」
「……それにしても、この世界の夏の怪物? ……って、こんな変なのいるのね……」
 ユウはこちらに気付いて海岸へと泳いで来る軟体生物の群れに目を向け、それらが未知の生物の姿をしているのにやや戸惑う。
「イカとタコか分からないけど、何て呼べばいいのかしら?」
「イカのようなタコ、タコのようなイカ。どちらであっても、美味しい食材にしか見えないような」
 犬の耳と尻尾が生えたメイド服姿の『Tender Hound』弓削 鶫(p3p002685)は近づく赤いイカのような生物をガン見しつつも、食べるべきかどうかと躊躇もしていたようで。
「あれはちょっと食いたくないですが、久し振りに本物の方は食べたくなってきました……」
 一方で、傍目から見れば大和撫子という言葉が似合いそうな『雷迅之巫女』芦原 薫子(p3p002731)。
 彼女はその軟体生物を食すことは遠慮しつつも、食欲は刺激されていたようである。
「まあ、兎に角依頼は依頼よ。変な被害が出る前に退治をしてしまわないとね」
 周囲の精霊に、変な影響が出ていないかとユウは懸念する。後ほど、彼女は浜辺の調査もしようと考えていたようだ。
 フード付きのマントを纏う赤茶色の髪の少年、『星を追う者』ウィリアム・M・アステリズム(p3p001243)も、その敵に対して真面目に交戦をと考えるが。
「……にしても、喰えんのかな、コイツ。いや、喰うつもりないけどさ」
 砂浜へと上がってきた軟体生物をじっくりと見つめたウィリアムの言葉に、リノも目を輝かせて。
「食べちゃう? これ食べちゃうの? 大丈夫? お腹壊さないかしら?」
 リノは少しかじってみるかと問うが、ラダはすぐにそれを拒否していたようだ。
「タコなのかイカなのか、それが問題だね……」
 どこかの悲劇の主人公のような問いかけをするのは、大きなアホ毛とふさふさの狐耳と尻尾を持つ、獣種の『夢見る狐子』ヒィロ=エヒト(p3p002503)だ。
「きっと食べてみればわかるよ。味に勝る判定無し!」
 相手の得意とする海の中まで向かう必要などはない。
 ヒィロは陸に上がってきた軟体生物達をこの場で迎撃しようと、両手に曲刀を構える。
「あのイカっぽいタコ、タコっぽいイカ? どっちなのかはかなり気になるけど、倒してから調べてみてばいいかな」
 こちらもメイド衣装を纏うが、鉄騎種である『メイドロボ騎士』メートヒェン・メヒャーニク(p3p000917)は、相手の墨に警戒してやや離れた場所からその接近を見ていた。
「かけられたら洗濯が大変そうだしね。シミになったりはしないといいけど」
 ただ、浜辺に上がってくれば、そうも言ってはいられない。
 メートヒェンは急いで接近し、仲間と共に臨戦態勢へと入った。
 相手も邪魔者の接近に殺気立っており、赤く目を輝かせて赤い触手を振り上げてくる。
「夏場の観光業に風評被害が出ても後味が悪い、さっさと済ませてしまおう」
 ラダは攻め行く仲間達を支援すべく、後方から携える対戦車ライフルの照準を軟体生物へと合わせるのだった。

●目と目の間を狙って……
 陸に上がろうとしてくる、イカともタコとも取れぬ軟体生物は5体。
 これらを全て討伐するのが今回の依頼だ。
「各個撃破と行きましょう」
 見たところ、敵はさほど布陣を考えている様子はない為、薫子は仲間に合わせて十字砲火に近い形を取れるように散開し、1体ずつ叩くことにする。
 名刀「姫切」を抜く薫子は紅の雷を纏い、一気に迫っていく。
 襲い来る触手をやり過ごしつつ、薫子は敵の目と目の間を狙って、刀身に紅の雷を集めて刺突を繰り出す。
「やぁだ、ぬるぬるしてて、あんまり近づきたくない感じだわ」
 仲間達の手前に立って、相手をしばし観察していたリノ。
 その滑った体にやや嫌悪感を示しながらも、彼女は相手の背後へと回ってから両手のナイフ、「Ereshkigal」と「Ishtar」で相手を切り裂いていく。
「見た目がまずよくないわよねぇ。あんまり、イカタコってスキじゃないし」
 リノもまた敵の目と目の間を狙うが、敵も8本の触手で攻撃を受け止め、触手を傷つけつつもその攻撃を捌いてみせる。
 ウィリアムは仲間とバラけるようにしつつ、敵から距離を取っていた。
 相手がイカだろうがタコだろうが、墨を吐いてくるのは変わらない。こちらの視界を塞ぐそれらを避ける為にイレギュラーズ達は散開を心がけていたのだ。
 煌星の杖を握る彼はサモナーとして様々なモノを召喚するが、この場に現したのは『星界』より呼び出した星の力を秘めた大剣。
 それは流星の如き蒼い軌跡を描き、軟体生物の体を貫く。
「イカとかタコと同じように、目の間が弱点……とか、少しでも楽になりゃいいけど」
 モンスター知識を活かして攻めるウィリアムもまた仲間と同じ場所を狙うが、敵も感づいているのか身を反らすなど明らかに警戒していた。
 それは逆に言えば、弱点だと示しているようなもの。
 ヒィロにも仲間達の指摘は聞こえている。
 その為、彼女は積極的に両手の曲刀「ドレイクの尻尾」を使い、相手を正面から切り込もうとしていく。
 メートヒェンは防御態勢を取って触手を捌き、鉄壁の防御を活かしてそのまま強打を浴びせかけた。
 だが、相手は触手を絡めてメートヒェンの足へと絡めてこようとしてくる。
(他の、えっと、この謎生物を巻き込ませられれば、お互いの足が絡まってくれたりしないかな?)
 そう考え、別の敵を巻き込もうとする彼女だが、そこは軟体生物どもも同士討ちをせぬよう立ち回る。さすがに、敵が互いの触手で絡まるような状況にはならぬようだ。
 軟体生物を個別に狙うイレギュラーズ。
 敵から大きく距離をとる鶫もそれを重視し、集中して離れた敵を狙う。
「目と目の間が急所でしたよね。タコでもイカでも」
 彼女もまた仲間と同様に、相手の両目の間を狙う。
 鶫が構えるのは、かなりの重厚感漂わせる対戦車電磁機構弓『鶚』。
 時間をかけて狙い済まし、彼女が発射した一発は狙い違わず両目の間を撃ち抜く。
 暴れる敵は危険を察してか、墨をぶち撒けて暴れるものの、残り体力が少ないと察し、ラダもまた遠方より対戦車ライフルで弾丸を撃ち込む。
 さすがに、暴れる対象へと狙い通りに当てる事は難しい状況だったが、ラダはしっかりと胴体を射抜いて相手を追い詰める。
 ユウは精霊の力を使って低空飛行し、魔力を増幅させつつ周囲の元素を操る。
 次の瞬間、ユウのブレスレット型の魔導具「雪華」を青い魔力を発し、氷の刃を精製して素早く飛ばす。
 ユウの刃は、仲間達が攻撃し続けていた敵の体を切り裂く。
 体液を流しながらも、そいつはうな垂れるように崩れ落ちていったのだった。

●墨に気をつけ1体ずつ……
 軟体生物どもは触手を操り、イレギュラーズ達を捕え用と動く。
 そいつらは一行に墨を浴びせかけ、さらに別の触手を叩きつけて弱らせようとしてくる。
 それらの動きは、統率されているとはとても言いがたい。
 そこが、イレギュラーズ達にとっても付け入る大きな隙となる。
 個別に狙ったとしても、敵が弱った仲間を助けようとする素振りすらないのだから。
「やはり、墨は口から吐いてくるか……」
 遠方から狙うラダなどが警戒するのは、軟体生物が扇状に吐いてくる墨だ。
 彼女は顔や目元を両腕で覆い、その墨をやり過ごそうとする。
 確かにそれで防ぐことができることもあるが、相手を狙うタイミングなど対処できぬこともあったようだ。
「ところでコレ、服についたの、墨や臭いは洗えば落ちるのかな」
 視界を覆う隅を拭いつつ、ラダは再度、仲間が攻撃する敵目掛けて大口径ライフルの弾丸を叩き込む。
 これには軟体生物もなすすべもなく、大きな風穴を穿たされて砂浜に沈んでいった。
 敵は主に近場のメンバーに絡みつつ、遠方のメンバーに墨を吐き掛けてきている。
 鶫は最悪、近づかれた場合は機構弓で直接殴りつけようとも考えていたが、その必要はなさそうだった。
「イカチョップ、直接叩き込みたかったですけれどね」
 相手の胴体目掛け、鶫は研ぎ澄ました金属矢の鏃で敵の身体を射抜く。
 軟体生物達は主に、前線に立つメートヒェン、リノ、薫子、そしてヒィロの4人が率先して攻撃を受ける。
 彼女らと攻撃の矛先を同じくし、ウィリアムは時折墨を浴びながらも呼び出した星の大剣を前方へと飛ばす。
 まさに、それは星の瞬きと共に。
 体の中央にその刃を浴びた軟体生物は、中央から真っ二つになってグニャリと倒れていった。
 メートヒェンはすぐさま次なる対象へと視線を移し、後ろから敵を狙う仲間の射線を塞がぬよう立ち回る。
 敵の数も、徐々に減ってきていた。
 メートヒェンは敵の退路も断ちつつ、全身でとる防御態勢のままに相手へと攻め行く。まさに攻防一体の型だ。
 それでも、相手の触手が自分を狙うと分かれば、メートヒェンはダメージを軽減すべく防御に集中してみせる。
「鬼さんこちら、なぁんてね」
 リノは両手の刃を活かし、猛然と切りかかっていく。
 その舞踏は嵐のようではあったが、彼女は自身の踊りに魅入るモノを酔わせ狂わせる。
 精神が耐えられなくなった軟体生物は狂ったように8本の足を動かし続け、やがてしなだれる様に崩れ落ちた。
「それにしたって、水生生物のくせにこんなところでも器用に動くわねぇ」
 砂浜の上でも暴れる敵に驚きを見せつつ、リノは残りの1体へと向き直る。
 ラダは相手の動きに注視していたが、相手が海の方へと退くのを目にしつつも近づけずにいた。
「海に引きずりこまれそうだからな……」
 ラサ……ラサ傭兵商会連合生まれの彼女は、泳ぐのが得意ではないとのことだ。
 それもあり、ラダは距離を維持したままライフルで射撃を続ける。
 その間に、他メンバー達が畳み掛けていく。
 ユウが発生させた氷の刃で敵の触手を斬りつけていくと、前線の薫子がそいつへと飛び込んで。
「たこ焼きが――するめが、食べたいのですが!! あとちょっとだけ、お酒も飲みたいのです……」
 目の前の相手が徐々に食料に見えつつある薫子は、紅の雷を纏わせた「姫切」の刃を素早く振り下ろし、その身体に深く斬撃痕を残す。
 これには溜まらずたじろぎ、退散しようと海へと向く軟体生物。
「えっ、イカ? ……殺 ら な イ カ ?」
 だが、後ろにはヒィロが回りこんでいて。
「タコだけにタコ殴り、なんて!」
 緋色は相手の不意を突き、両手の刃を使って我流殺法を織り交ぜ仲間の付けた傷を抉っていく。
 全身から体液を垂れ流す敵はもはや動くことなく、砂浜の上にその身を横たえていったのだった。

●軟体生物のお味は?
 近海や浜を荒らす軟体生物ども。
 その討伐を完了したイレギュラーズ達は、周囲を片付けつつ色々と考える。
「結局イカとタコ、どっちの海種だったんだろう」
 その残骸を見下ろしつつ、ラダは投票形式の観光イベントなどやっても面白そうだと語る。
 さすがに、この残骸は片付けるしかなさそうだが……。
「どうしましょう、これ」
 5体もあるタコイカをどう処理するのか。
 そう仲間達へと鶫が問いかけると、ヒィロが八重歯を煌かせつつ腕まくりして。
「海開きするようなとこなら、海の家みたいな調理できるとこない?」
「……とりあえず、下拵えしてから煮てみます?」
 鶫が砂浜にある建物に気付いて指差し、そちらで調理をと考える。
「まず、タコみたいにぬめりがあるからそれをとって……、その前に内臓を出しておかなければいけないんだったかな」
 手際よくメートヒェンは包丁を捌くものの。途中でイカとタコのどっち寄りに料理していいのか悩んでいたようだ。
「墨袋がすごいわねぇ。インクには困らなくなりそう」
 リノも興味本位で解体作業自体は手伝っていたのだが、体が生臭くなると察し、途中からラダの後ろに隠れて見学に回っていたようだ。
「煮込めばイイって問題なのかしら……? 見た目はアウトよねぇ」
「……コレ、食べられるのか?」
「……まさか、それを食べるつもりでいるの?」
 ウィリアムは汗を流していたのは、決して暑いからではないだろう。ユウも周囲の精霊に影響がないことを確認してから覗き見に来て、やや引き気味に仲間達へと問う。
「……私は食べない。食べないから」
 ラダもリノの前でやや顔を引きつらせつつ、目の前の料理を拒絶する。
「食べよう!」
 だが、調理したヒィロは思った以上に乗り気で。
「タコとイカを同時に味わえる、一粒で二度美味しい究極の食材かもしれない!」
「なるほど、食べてみればどちらかわかる……」
 そんな話に、なぜか妙に納得するメートヒェンもまた、茹で上がったそのイカともタコとも分からぬ物体を見つめる。
「俺は絶対食べないからな!!」
 それまで見ていたウィリアムは、これから色々と世話になるかもしれないからと浜の掃除に出向いていく。
「……はぁ、お腹壊してもしらないわよ? 一応止めるのは止めたからね、私?」
 体に悪そうなものを好き好んで食べる趣味はないからと、ユウは首を横に振りながらも仲間達の体を気遣う。
「本物のタコやイカの可能性も一応、少しはあると思うのですが……」
 薫子が見つめる中、「前例があるのなら判断し易いのだけど」と戸惑う鶫もほぼ同タイミングで一切れ掴んで。
「果たして、食べられるのか。そもそも食べていいのか」
 敢えて、ここで先駆者になってもいい。そんな思いで鶫は一切れ口に運ぶ。
「いっただっきまーす!」
 にこやかにヒィロもまた大きく口を開き、もぐもぐと食べ始めた。
「どうだ?」
 浜の掃除をしていたウィリアムは、入り口からその様子を窺う。
「どっちの特徴も感じるね」
 まさにアウトローで無法と言わんばかりに、ヒィロはそれを味わう。
 無垢なる味覚を持つ彼女は、どんな食べ物でも美味しく食べられるギフトの持ち主ではある。
 ただ、その味はほんのりイカの風味を漂わせながらも、ぷりぷりとした食感。それでいて、両方の甘みと旨味を合わせたような味わいがある。
 それは、万人が感じる味で間違いなさそうだ。
 仲間達の感想を聞いて、薫子もリノも味見をと口にしていく。
 その味は決して悪くはなかったが、お酒や飲み物が満足になかったのが少しだけ残念だったところだろうか。
 そこそこイケる味のその焼きイカタコ(仮称)を、一部メンバー達は美味しく口にしていったのだった。

成否

成功

MVP

弓削 鶫(p3p002685)
Tender Hound

状態異常

なし

あとがき

なちゅいです。
軟体生物の討伐、お疲れ様でした。
味も微妙な感じに合わさった料理は思った以上に美味しかったようです。
今回も参加していただき、
本当にありがとうございました!

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