シナリオ詳細
<マナガルム戦記>言祝ぎ紡ぐ縁求めて
オープニング
●
「養父さん……今日は何の用ですか?」
マルク・シリング(p3p001309)は彼にしては珍しく、ぎこちなさの残る声で養父の方へ視線を向けた。
ギルダー・シリング。フィッツバルディ公爵家への出入りも許される商人の1人であり、マルクにとっては養父に当たる男であった。
それはさておき、2人の関係は複雑だ。再会を果たしたとはいえ、わだかまりは完全に癒えたわけではない。
少しずつ、少しずつ互いに歩みよる――そんな道程の中ほどだ。
「シリング商会が今フィッツバルディにご縁を頂いているのは、ブラウベルク家のおかげの面もあります」
少しばかり考えた様子を見せた後、ギルダーがそういえばマルクはどうやらこれが親子水入らずではないようだと察しを付けた。
イオニアス・フォン・オランジュベネの挙兵に際して、オランジュベネ領にありながらブラウベルクを支援したことで、シリング商会はフィッツバルディ家のご用達に取り立てられた。
「そこで、商会としてブラウベルク家の領主代行……テレーゼ様にその時のご恩を返したいと考えています」
「……そういうことですか」
自分で言うのも変ではあるが、マルクは比較的彼女と縁がある。
つまりは、テレーゼとの縁を結んでほしいとか、そういう事なのだろうか。
「聞いた話によると、テレーゼ様はもうすぐお誕生日……何かしら贈り物をしたいのです」
そういうと、ギルダーは軽く咳払いする。
「ただ……テレーゼ様が何を好むのか、私にはわかりません。それを探ってほしいのです」
特に、彼女は様々な意味で貴族らしくない。
贈り物をするには相手を探ってみる方が良い相手だ。
(テレーゼさんなら、気持ちさえ籠ってれば何でも喜びそうだけど……)
その一方で、マルクはそう考えつつもひとまず口を噤む。
そうは言われてもギルダーは納得はするまい。
「つまり、僕達イレギュラーズに頼みたいのは……その誕生日プレゼントになりそうな品物を探してくる、ってことですか」
それも、どうやら今回は『政治的なポーズ』を含むらしい。
即ち、これは公人としてのテレーゼへのプレゼントでもあるということだろう。
それに関しては、マルクとしても微妙に分からないところだった。
マルクが贈り物を贈るとしたら、それはほとんどの場合、私人としての彼女になるだろうから。
●
「……というわけで、ベネディクトさんにも手伝ってほしいんです」
ドゥネーヴ城内にある執務室で、マルクはベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)に声をかけていた。
「俺も行っていいのか?」
顔を上げたベネディクトに、こくりとマルクは頷いた。
「そうだな。俺としても同じ領主代行として聞いてみたいこともあったし、ぜひ一緒に行かせてくれ」
「ありがとうございます!」
「ギルダーさんからの依頼ですか。わたしもご同行しても?」
扉の向こう側からひょっこりと顔を出したのはリースリット・エウリア・ファーレル (p3p001984)だった。
手で抱えている物の束を見るに、新しい事務仕事を持ってきたところで聞きつけたようだ。
「はいはいはーい! 私も行きたいな!
テレーゼさんには最近になって縁が出来てて、もっとお話ししたいなーって思ってたの!」
「私もいいですか?」
続くように顔を見せたのはフラン・ヴィラネル (p3p006816)とリンディス=クァドラータ (p3p007979)だ。
「問題ないよ。人が多い方が色々考えることができるだろうし」
「でもテレーゼさんの好みって一体……」
少し考えた様子を見せるリンディスに、マルクは少しばかり考えて。
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――――――
――――
●数日後、ブラウベルク邸にて
「私へのプレゼント、ですか?」
不思議そうに眼をぱちくりと瞬かせたテレーゼ・フォン・ブラウベルク(p3n000028)はそのままこてんと首をかしげる。
「正直、皆さんが下さるのでしたら、なんだって嬉しいのですが……。
ええ、そういうのってやっぱり、くれる人の気持ち次第ですし」
考えるまでもなくといった様子でテレーゼが微笑む。
飾った様子も見せず、それが本音といった様子だった。
「あぁ、でも……私個人宛じゃないのであれば、話は変わりますね」
ほんの一瞬だけ、貴族(せいじか)的な表情を見せた後、すぐに柔らかい笑みに戻っていった。
- <マナガルム戦記>言祝ぎ紡ぐ縁求めて完了
- GM名春野紅葉
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2021年08月04日 22時05分
- 参加人数5/5人
- 相談7日
- 参加費200RC
参加者 : 5 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(5人)
リプレイ
●商人として
「……やりづらいな、色々としがらみがあって」
マルク・シリング(p3p001309)はぽつりと呟いた。
「でも、テレーゼさんのお誕生日をお祝いしたいのは本当だし、切り替えていかないと」
マルクはパン、と頬を叩いて気合を入れなおす。
その横では『夜咲紡ぎ』リンディス=クァドラータ(p3p007979)が鞄からいくつかの書類を取り出していた。
リンディスはその内容を軽く読んで、1つ1つ分類して小分けしていく。
「こちらにドゥネーヴのことを記したもの、こっちにはこれの特徴を……」
それらは事前にまとめておいた物。交渉するに当たって必要になりそうだと判断した資料だ。
「ギルダーさんからテレーゼ様への……となると、中々悩ましいというのも解りますが……」
その様子を傍目に、『紅炎の勇者』リースリット・エウリア・ファーレル(p3p001984)は微笑みながらもその脳裏にちょっぴりの計算を隠さない。
今回の交渉がもたらす利益はギルダー――もといシリング商会のみならず、まわりまわってドゥネーヴ領にも利益をもたらす。
鞄から取り出したのは小瓶にはいった赤色のそれ。
「──こんな事なら、もっと座学に力を入れておくべきだったな」
少しばかり難しい顔をしている『黒狼の勇者』ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)もいる。
政治的なやり取りは苦手だった。
ドゥネーヴの領主代行となったのだから、そう言ってばかりもいられない。
それでもやはり、ちょっぴり思うところはある。
アポを取ったシリング商会の本部に足を踏み入れた5人のイレギュラーズはスムーズな流れで主――ギルダーのいる部屋に案内されていた。
許可を得てギルダーの前に赴くと、顔を上げた彼は、ざっとこちらを見渡して。
「ふむ、さっそく見つけてきましたか。それで、どのような物が良いのです?」
真剣な面持ちのままにさっそくとばかりに本題に入ったギルダーに、マルクは少しだけ深呼吸をして。
「今回、シリング商会にテレーゼ様へのプレゼントとして紹介したいのは、ドゥネーヴ領内の特産、大粒苺の『フォレ・ロンス』です」
「ふむ、しかし苺は旬とはいえないでしょう」
「もちろん、今の時期は生の苺はありません。……でも」
マルクはちらりと視線をリースリットへ送れば、彼女は鞄から取り出した小瓶をそのままギルダーの前へ。
「こちらが、フォレ・ロンスで作ったジャムです。
他にも、ドライフルーツなどもあります。今回はこちらをご提案します」
受け取った苺のジャムを手に取り、ギルダーが眺めているタイミングを見計らって、マルクは次を薦めた。
「たしかにこれであれば日持ちはするでしょう……ふむ」
興味深そうにそれを眺めていたギルダーがそれをコトリ、と机に置いた。
「私達ドゥネーヴとしては、生産の安定を進めているその苺の卸先として、シリング商会が良いと考えています」
リースリットは付け加えるように言葉にした。販路の確保はこれからの交易に重要だった。
「もちろん、それを交易物として選んだのには理由があります」
出されたバトンを受け継ぐように、マルクは真っすぐにギルダーを見た。
「シリング商会の主要な取り扱い品である農産物です。
これまでドゥネーヴ領とは取引関係の無かったシリング商会にとって、こちらを商品とすることは新たな取引相手を2つ増やすことにつながります」
元々、ブラウベルクとのつながりを示したかったシリング商会に、それだけで終わらぬ利益をもたらせる、それはきっと商会としては意味あることだ。
そのままギルダーの視線がリンディスに向く。
「なるほど、そちらのお嬢さん、そちらのそれはなんでしょう?」
リンディスは、手に持っていた資料をギルダーに差し出した。
「これは『姫茨の宝石<フォレ・ロンス>』の産地、ドゥネーヴのことやフォレ・ロンスの特徴を記したものです」
リンディス自体は旅人であるがゆえにこの世界におけるなにがしかの地域に根差したものを提供できるわけではない。
だが、資料という形ある証拠を提示することは問題なく可能だ。
「ふむ……ふむ、こちらの資料、写しか何かをもらえますか?」
「そちら自体、写しですのでそのままお持ちください」
そう言ってリンディスが別の紙の束を見せれば、ギルダーが頷いた。
「……ふむ、いいでしょう。詳細を詰めましょうか」
舌で転がしたあと、ギルダーが顔をほころばせた。
●人として
シリング商会での話し合いが纏まってから数日後、5人はもう1つの相手の下へ訪れていた。
「……マルクさんちとか、テレーゼさんちとか。いっぱい難しいこともあるんだろうけど……でも、精一杯お祝いしたいなぁ」
小難しいことをさておき、と『胸いっぱいの可能性を』フラン・ヴィラネル(p3p006816)は眼を輝かせていた。
今朝がたに入った急用をすませているというテレーゼを待っている中、フランは使用人にお願いをしていた。
それはフランが故郷の深緑から持ってきた紅茶の茶葉、それで紅茶を淹れさせてもらう予定だった。
やや時間を経て、申し訳なさそうな顔でぺこりと頭を下げたテレーゼが応接室に顔を出す。
「すいません、待たせ致しました……ええっと、今日はどういった御用件でしょうか?」
不思議そうに首を傾げたテレーゼに要件を伝え、リースリットは小瓶を取り出した。
「まあ! 苺のジャムですか! ふふ、美味しそうです。
これをドゥネーヴからシリング商会を通じて……ということですか」
真剣な表情を浮かべるテレーゼへ、マルクは真っすぐに視線を向ける。
「今回、ドゥネーヴ領の特産苺『フォレ・ロンス』を選んだことには理由があります。
シリング商会の主要な取り扱い品である農産物です。
ブラウベルク領にとっても、ドゥネーヴ領の名産が流通することは交易都市としてプラスになると思います」
考えていた言葉を並べたマルクは、そこで一つ呼吸を入れる。
「……とまあ政治的な思惑はそれなりに考慮したけど、一番の理由は『僕らのドゥネーヴ領の、美味しいものを召し上がってほしい』からです」
「ふふ、そうですか」
締めくくるように言った台詞に、真剣な表情を浮かべていたテレーゼが柔和な笑みを零す。
「たしかに、ジャムやドライフルーツなんかは領民にとってもプラスですし、美味しいものが行き届くのはすてきなことです」
そう言って彼女はしきりに頷いていた。
続けて、マナガルムも視線をテレーゼに向ける。
ドゥネーヴ領主代行――あるいは黒狼隊の隊長としての、公人としての彼女へ、言うべきこと。
「必要な時があれば黒狼隊の誰かを戦力として貸与する約束は出来る。
公的にならタダでとは言わんが──貴女が個人的に彼らに願う分に関して言えば俺はノーとも言えん」
特異運命座標が集う組織の中で、黒狼隊と呼ばれる自分達が、練度の高い精鋭であることは、自負している。
そしてそれは歴然たる事実だ。
――もちろん、自分たちの関係性は上下関係のある物ではなく、横につながる円のようなもの。
縁でつながった戦友同士。それゆえに、旗下だなどとアピールするつもりもないが。
「あのね、黒狼隊には幻想の貴族さんも、ラサの傭兵さんも、旅人さんも、あたしみたいな深緑の子もいるの。
だから、こうやって色んな土地の名産にも顔が効くっていうか、えっと、テレーゼさんが『この国の○○がほしい』って言ってくれたらマルクさんちにも、テレーゼさんちにも協力できるから!」
フランはマナガルムに続けるように、テレーゼへ声をかけた。
「それは、心強いですね。ええ、お願いすることもあるでしょう。
その時は、英雄の皆様方を無償で働かせるなんてことはとてもできません。もちろん、報酬は出しましょう」
そう言って、テレーゼが笑う。
「それから、テレーゼ様のお誕生日という事でもありましたので、こういうものを用意してみました」
そう言うと、リースリットは小箱を取り出した。触れる手には、ひんやりとした冷気を感じる。
「開けてみてください」
テレーゼがそっと箱を開けば、良く冷えたマフィンとタルトが見えた。
それは時期的な物を踏まえて考えた商品だった。
ただジャムやドライフルーツだけでなく、ジャムの使い方として試供品を贈るのはプレゼンの一環としてちょうどいいだろう。
誰にもできるわけではないが、小さな容器に入れて個人が持ち運ぶぐらいなら簡易の冷蔵庫を作ることぐらいできる。
「出来の方は……我が家の者に習って練習を重ねた末にお墨付き頂ける程度にはなりましたが……」
必ずしも、テレーゼに合うかどうかは好みの差だ。少しばかり自信なさげにも見える声色に。
「とっても美味しそうです! あ、でもお菓子でしたらお紅茶も欲しいですね」
「だったら、ちょうどこれがあるよ!」
待ってましたとばかりにフランは台車を引いてティーセットを持ってくる。
調整して、ちょうどいい温度加減になっていることを確認して、6つ分を注いでいく。
「注いだお紅茶に、このフォレ・ロンスのジャムを入れて……じゃーん、これは特製のジャムティー!
お紅茶は深緑の私の故郷のなんだ!」
パッと手を開いて差し出して。
「……色々と兼ねたものになってしまいましたけど、お気に召して頂けるかどうか」
リースリットが言えば、その様子を見つめていたマルクは、ほっと息を漏らす。
「そうだね、ここからは堅苦しい事は抜きで、テレーゼ様の誕生祝いだよ」
「……私の? ですか?」
すると、再び彼女がきょとんとした顔を向けてくる。
「誕生日おめでとう、テレーゼ。今後も同じく幻想に属する領地を治める者として、或いは友人として新たな一年が君にとって良き物であります様に」
マナガルムは頷くと小箱を取り出して差し出した。
「それは俺の友人の伝手から手に入れた物で、龍涎香から精製された香水だ」
「龍涎香……?」
「ああ、海岸にまれに流れ着く灰色の琥珀、竜の唾液とも言われる芳しい香料だ。
良ければ手首に一振り確かめてみてくれ」
「では、少し失礼いたしまして……」
そう言って、テレーゼが少しばかり香水を一振りするのを眺めながら、マナガルムは話をつづけた。
「今回は、良い香料が手に入ったと聞いて、少し譲ってもらったんだ。
気に入ったのなら、後日遣いをくれれば俺の伝手を紹介しよう」
「それはうれしいことですが……おっしゃられた話を聞くに、相当に珍しいものである気もしますね……
お値段もかなりの物になりそうな……悩ましいところです」
「お次は、私達でよろしいですか?」
リンディスは携帯型の書見台を用意してから、改めて姿勢を正す。
「改めまして、私は異世界の旅人。リンディス=クァドラータと申します。
折角ですし、この折に交友を深めさせていただければ……と」
「これは、ご丁寧に……ありがとうございます。
テレーゼ・フォン・ブラウベルクです。
先だっての一連の騒動ではご助力いただき、ありがとうございました」
ぺこりと頭を下げれば、相手からも同じように頭を下げられる。
「本がお好きともお伺いしたので……」
リンディスは大きな本を取り出した。
それはどこにないただ1つしかない本。未完の英雄譚。
「これは『マナガルム戦記』……黒狼の今までの記録です」
「まあ! 黒狼ということは、皆様のここまでの記録という事ですか?」
リンディスが頷くと、テレーゼが目を輝かせた。
「それで、これはあたしからの個人的なお祝い!」
続けるようにフランは手のひらサイズの小箱を取り出した。
マナガルム戦記に目を輝かせているテレーゼへなら間違いあるまいと、箱をそっと開ける。
それは深緑の木の枝と蔦のような模様をした金属性の栞。
リボンはテレーゼの髪を思わせる綺麗なスカイブルーであしらわれていた。
「これって、しおりですか? それもほとんど手作りの……」
「うん、小さい頃ね、深緑の地元でよく外の世界のお話の本を読んでもらってたの。
テレーゼさんも本を読んで、行きたいとこが見つかったら行こ!」
その時はばっちり守るよと、ぐっと手を握って興奮さめやらぬ様子でそう言えば、テレーゼも嬉しそうに笑い返してくれた。
「そう、ですね。行きたい場所が出来た時はいつでも是非。
政治的に向かい辛いようでしたら……『ご依頼』、いただければいつでもご協力いたしますよ」
リンディスがフランの言葉に頷いてそう告げれば、同じように他の3人からもそう言葉が漏れる。
「ありがとうございます。そうです、折角入れて頂いたお紅茶が冷めてしまいますし、リースリットさんに頂いたお菓子も冷えているうちが良いでしょう。お茶会にしましょう」
ぽふ、と手を打ったテレーゼが笑い、使用人を呼び出し、人数分の食器を用意するように指示を出す。
「どうか、困難もあるとは思いますが善き一年となりますように」
リンディスがお辞儀して改めてそう告げれば、テレーゼは小さく笑って。
「ええ、皆様も。きっと、私よりも全然多くの困難に直面されるでしょう。
御無事でいらっしゃるように、こちらからも善き一年になりますよう、お祈り申し上げます」
「テレーゼ様、誕生日の当日はお休みをとって、皆で海や川にでかけるのはどうですか?
せっかく、素敵な水着を誂えたんですから」
「それもいいかもしれませんね……それなら、仕事を早く済まさなくては」
マルクからの言葉に、頷いたテレーゼがそう答える。
それから少しばかりの待ちを経て、食器を持ってきた使用人にお礼を言ってから、イレギュラーズはひと時の茶会を始めた。
「あっ、美味しいですね……リースリットさん、こちらの作り方とかってご教授頂けますか?
産地での作り方が一番でしょうし」
一口かじってみせたテレーゼが目を輝かせて呟く。
「それでしたら……」
頷いて、リースリットはテレーゼに使用人から聞いた作り方を教えていく。
そうして、穏やかな一日とともにシリング商会を介する形で、ドゥネーヴとブラウベルクの間に緩やかな通商関係が結ばれるのだった。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
お疲れさまでしたイレギュラーズ
GMコメント
春野紅葉です。
リクエスト有難うございます。
さっそく詳細に入りましょう。
●オーダー
【1】テレーゼ・フォン・ブラウベルクとの誕生日祝いを楽しむ。
【2】ギルダー・シリングに贈呈品を提示する。
●フィールド
ブラウベルク邸の応接室。
5人の到着ために小さな軽食コーナーが用意されているほか、
ソファやテーブルが用意されています。
●NPCデータ
・テレーゼ・フォン・ブラウベルク
幻想南部にあるブラウベルク領を実質的に治めるブラウベルク家の領主代行です。
幻想貴族としてはどちらかというと善良の部類です。
かつてはお忍びで外に出るのが趣味でしたが、それでも『せいぜいがブラウベルク城下あたりまで』なのこともあり、
外の世界や架空の世界を知れる『読み物』が特に好きな物の1つです。
これまでの冒険譚とか、故郷のお話とかをしてもらえると目を輝かせながら聞いてくれます。
今回は基本的に素の状態なので、温厚でお人よしな年相応の女性でいます。依頼として訪れた皆様を歓待してくれています。
なお、黒狼隊として訪れてくださっているため、そちらの意味でも友好的にいたいと考えているようです。
贈り物の趣味は基本的に『その人が好意を以って贈りたいと思ったものなら何でも嬉しい』タイプです。
その一方で『政治が絡むのなら話は別。私に何を求めるのか、それにそちらの強みを知れるもの』と考えているようです。
・ギルダー・シリング
マルクさんの養父にして農産物の卸売りを中心とするシリング商会を営む商人であり、今回の依頼人です。
<ジーニアス・ゲイム>では焼け出された住民のために食料を供出し、
<イオニアス・デイブレイク>の際にはオランジュベネ派への恭順を拒否しブラウベルク家を支援し続け、
フィッツバルディ家ご用達の商人の1人になりました。
上記の理由の恩を返すことも含めてテレーゼへの贈呈品を考えているようですが、
テレーゼの好みが分からないために皆さんに依頼として発注したようです。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
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