シナリオ詳細
ドキドキ⭐︎密室運動会⭐︎〜黒ビキニを添えて〜
オープニング
●一見すると、バカンスだが
季節は夏真っ盛りと思われる。そこにはさざなみと音とカモメの声が聞こえる。
気温は真夏日の33℃。刺すように照りつける太陽が眩しく、集まったイレギュラーズの面々の肌を焦がしていく。
ここまで聞くと、単純に彼らはバカンスに来ているように思えるだろう。
しかし、ここはただのバカンスのためのビーチではない。
否、正確に言うなれば、「ビーチですらない」のだ。
●遡ること数時間前
新田 寛治(p3p005073)、仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)、すずな(p3p005307)そして白薊 小夜(p3p006668)は、教会案内人のカストルに呼び出されたことで境界図書館にいた。
カストルはにっこり笑って、集まったメンバーに語りかける。
「そういえば君たち、今年の夏はバカンスには行ってきたのかい?」
バカンスを楽しんだものもそうでない者も、そのような羽目を外すようなイベントは嫌いではない。
そのようなイベントかと思い、イレギュラーズ達は期待に胸を躍らせる。
「どうもね、試験的になんだけど、常夏の島が楽しめる部屋ができたんだよ。ちょっと行ってみないかい? 今回は君たちにその感想を聞かせてほしいんだ。」
その言葉にイレギュラーズはノリノリだ。その部屋とやらに向かったあと、カストルはイレギュラーズに聞こえないような声でポツリと呟く。
「……まぁ、その部屋、黒ビキニで一定の競技をこなさないと出られない部屋なんだけどさ。まぁ、バカンス気分も味わうことができるっていうのは本当だからね。嘘はついてないから。」
男性イレギュラーズもいるが、正直問題はない。
あとからの感想を楽しみに、カストルは部屋の隅で紅茶を啜るのだった。
●黒ビキニで運動会しないと出られない部屋
ピンポンパンポーン♪
「本日は、真夏のバカンス、黒ビキニで運動会しないと出られない部屋にご参加いただき、ありがとうございます。」
部屋にアナウンスが流れる。
は、え、という反応をしてる4人をよそに、放送は続く。
「この部屋は、ビーチフラッグ、ビーチバレー、そしてビーチ騎馬戦を行わないと出られないお部屋となっております!」
放送は愉快なBGMとともに、あっ、そうそうと付け加える。
「ポロリが合っても大丈夫! お部屋独特のサンシャインモザイクが全てを隠してくれます。それでは、良き黒ビキニライフを!」
訳がわからないよ、という顔で、4人は部屋に取り残されてしまったのだった。
- ドキドキ⭐︎密室運動会⭐︎〜黒ビキニを添えて〜完了
- NM名水野弥生
- 種別リクエスト(LN)
- 難易度-
- 冒険終了日時2021年07月10日 22時05分
- 参加人数4/4人
- 相談6日
- 参加費---RC
参加者 : 4 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(4人)
リプレイ
●
「私まで黒ビキニというのは想定外でしたが……まあ、必要経費と捉えましょう。」
新田寛治(p3p005073)は眼鏡をクイッと上にあげ、その位置を調整する。
顔だけを映せばできるファンドマネージャーそのものの見た目をしているのだが、ここは黒ビキニで運動会をしないと出られない部屋。全身を映せば、ブーメランパンツに大胸筋サポーター付けた不審者である。
「……あ、新田さんこっち見ないで! 笑っちゃいますので!」
すずな(p3p005307)は笑いそうになるのを必死にこらえているが、このなかではそういうモノに一番耐性がない。もっと言うと最近こういうのばかりに巡りあわせがあるらしい。
この世界に来た直後に一番嘆いていたのも彼女である。
「ねえ、バカンスどこいきました? 黒ビキニまで着せられて、聞いてた話と違うんですけど!」
そんなすずなと寛治を見ながら、白薊小夜(p3p006668)と仙狸厄狩汰磨羈(p3p002831)は、あることに感づいていた。
「これは謀られたわね…そしてよりにもよって新田さんもいらっしゃる。」
「はぁん。これ、さてはファンド案件だな?」
「なんだかこの世界の闇の神から「わかってるな」と圧を掛けられている気がしてくるわ……。」
ふと、寛治が汰磨羈にこっそりと声をかける。
「私の場合、上がポロリする分には問題無いですが、下がポロリすると、耐性のないすずなさんあたりが心配です。」
「……そうだな、ポロリ♂は全力で回避しよう。すずなの目がしぬからな!」
力強く汰磨羈は頷く。
――真夏の密室黒ビキニ運動会、いざ、開幕。
●
「さぁ始まりました真夏の密室黒ビキニ運動会。最初の協議は『ビーチフラッグ』です!」
どこにでもいそうな司会だが、彼女もまた黒ビキニを着ている。目の保養にはなるのだが。
走者はすずなと小夜。相手チームの走者2名の合計4名だ。
「応援……ですが、盛り上げるためにはハプニングは必要でしょう。」
あ、こいつまーた何か企んでるよ、という汰磨羈の視線をよそに寛治は相手走者にこっそりと耳打ちする。
「番ぐm……じゃなかった境界案内人が、もっと絵になる画面が欲しい、と。」
遠目からそのやり取りをきいていた汰磨羈は『あ(察し)』という表情をしながらも分かるぞ、という表情で頷く。
――位置について! 用意……ドン!
一斉に、フラッグに向けて走り出す。
「こういう遊びはやったことがないんだけど旗を取ればいいだけなら私にもできそうね。」
スタート前、小夜はそんなことを考えていた。確かに。やることは簡単だ。
だが……この環境と彼女の胸が、それを阻む。
「ただこの格好で走るとなると胸が邪魔だし痛いわね……。」
「ああっ、小夜さん無理しないで下さいね! 転んだら大変ですし……私も走りにくいですけど出来る限り頑張りますから……!」
やることはやる、と半ば諦め気味に参加していたすずなだが、流石に目の見えない小夜のことは心配になったようだ。
小夜を気遣いながらもすずなはフラッグに向かって走っていく。
「申し訳ないけど、すずなに頑張って貰って程々に走りましょう……ん?」
小夜は、とある違和感を感じ取った。
「おかしいわね、そこまで早く走っていない筈なのに私の後ろに他の走者…?」
そう、小夜は『本気で走っていない』。
にもかかわらず、走者はそれよりも遅いスピードで走ってくる。走る速度は一般人と変わらないはずなのだが。
そして、その違和感はとある声援によってすぐに払拭されることになる。
――ビキニ、そしてビーチフラッグ。滑りこむ少女達に、何も起こらない筈がなく。
「フラッグキャッチズサーで上がずれてもいいし、なんなら下がズレてもいいぞ!」
ガン見する汰磨羈のその声援で、小夜は気づいてしまった。
「……?! もしかして……!」
気づいてすずなへ呼びかけようとする小夜だったが、時すでに遅し。相手走者の手が彼女のビキニの肩紐部分を掴んでいた。
その魔の手は、すずなにも迫る。
「フラッグまであと少し……!」
まっすぐに、友のために、フラッグめがけて駆け抜ける。そんな彼女に、後ろから走者が迫る。
「んん……? 何か邪な気配が――あーっ!?」
フラッグを取ると同時に、彼女のビキニの上部分がポロリする。
走者の手はそれだけでは飽き足らず、すずなの尻尾部分をまさぐっていた。
「ちょ、どこ掴んでるんですか、尻尾はやめっ、ふええええ!」
彼女は試合には勝った。しかし、何か大切なものを失う音が、すずなの背後で聞こえてくるのだった。
●
「続いての協議は『ビーチバレー』です!」
司会の声が響き渡る。この競技は1セット5点を先取したチームが勝者となる。出場者は寛治と汰磨羈だ。
「たまちゃんがんばれー(棒)」
先のビーチフラッグで大事なものを失った彼女は、魂の抜けきった顔で心ここにあらずといった状況だ。
「え?応援するときは、こう?」
スッ、と小夜は立ち上がる。彼女はチアの経験がある。その経験を活かした応援が、コートの外で炸裂する。
「がんばれ♥がんばれ♥」
長い黒髪、脱ぐとすごいその身体。それがI字バランスなど始めようものなら、注目は避けられない。
「ちょ、そこまでやらなくても――あああ注目が!」
すずなは顔を必死に赤らめながらそれを止める。観客からのブーイングはあるが、そんなことは気にしていられない。
そんな彼女たちをよそに、競技スタート
「私が拾うので、アタックはお任せします。」
「うむ、では私は前でアタックを担当しよう。御主も立派なエージェントだ。頼りにしているぞ。」
一見すると、寛治と汰磨羈の息の合ったコンビのように見える。
しかし、これは『良いファンド案件』である。
(ビーチバレーはオーバーハンドトスは禁止。低い位置でのレシーブが重要。姿勢は常に低く保ち、視線は常にローアングルから見上げるように……!)
どこからともなく寛治はアクションカメラを取り出し、額に装着する。
すべての球……というよりもすべての「たまきちのビキニ姿」を拾うべく、姿勢を低く構える。
「彼どんな球も……いやまて。なんか尻に視線を感じるのだが? ちょ、こら! あまりガン見するな、尻尾がむずむずするだろう!?」
視線を感じた汰磨羈。ファンド案件と察していたとしてもやはりムズムズするのだろう。
そんな彼女の言葉もお構いなしに、寛治は迫力のある映像(尻)を視聴者にお届けすべく、その雄姿をカメラに収めていく。
「ええい、さっさと終わらすぞッ!!」
その後、目にもとまらぬ速さでサーブ、アタックを打ち込んでいく。
試合は3対5とイレギュラーズチームの勝利。もっと言うと撮高も上々だったので、寛治にとっては2つの意味での勝利だった。
●
「最後の試合は『騎馬戦』です! 最後の勝負となります。頑張ってください!」
イレギュラーズとしては最後も勝って全勝したいところだ。
「四人一組なので全員参加ですね。私は騎馬の先頭を務めましょう。」
本当のところは皆さんの雄姿(撮高)を見ていたかったのですが、と寛治は残念そうな顔をしている。
「まぁ、これも定番の一つだよな。」
「全員参加、気持ちよく勝利したいものです。」
「私は騎馬役ね。やれることをやりましょう。」
女性陣のやる気も高まったところで、試合スタート。
「騎馬同士がぶつかり合って組んずほぐれつ、ずれる水着、ぽろり♀するメロン。……ただ脱がされるだけと思うなよ。」
騎馬役:寛治・騎手役:汰磨羈のペアが先頭だ。
「……かかってこい、ポロリさせてやらぁー!!」
汰磨羈は本気で相手のタオル、というよりもはや水着に掴みかかる。
「私もポロリさせられるだろうが、一向に構わんッ!! どうせモザイクが掛かるのだろうし、なんなら尻尾で隠せばよいからな。くくく……妖怪五千年のテクニック、その全てを食らうが良い!」
奪うべきはタオルなのだが。その後ろから、騎馬役:小夜・騎手役:すずなのペアが追いかけてくる。
「バランスとしてはなかなかでは?」
「では、では行きましょうか。新田さんが動きやすいように合わせます。あとは、汰磨羈ちゃんがタオルを取られそうな時は一瞬だけ膝を落としてスウェーの要領で敵の騎手の手を避けさせたりしてみます。」
このペアも息ぴったりだ。相手の動きも考えつつ、適切に動いていく。
さて、騎馬役の寛治はというと……。
「勇姿を眺められないのは残念ですが……ん?ほほう、これは。」
ふと上を見れば、騎馬の上、ビキニ姿で組んず解れつしている美女の姿が。
「ほーれほれほれほれ♪ 撮高の為に、しぬがよい☆ 」
彼の騎手は汰磨羈だ。彼女は欲望のままに、どさくさで対戦相手をまさぐりまくっている。
「このアングルは新鮮ですね。新しいファンドに役立つかもしれません。」
このままおしくらまんじゅうにしてしまいましょう――すると彼は、わざと小夜とすずなの前に回り込む。
「後ろはやること少ないので地味ですねー、ってたまちゃん尻尾邪魔!」
不意にすずなの視界に汰磨羈の大きな尻尾が入ってきたことで、彼女はバランスを崩してしまう。
まして騎馬役は盲目の小夜。足場が悪い上に騎手がバランスを崩したことで彼女も一緒に倒れてしまう。
――あーーっ!!
すずなが掴んだのは、猫又の尻尾と大胸筋サポーター。そして小夜も、バランスを取るべくの高い成人男性の腰くらいの高さにある『あるもの』を掴む。
騎馬戦もイレギュラーズが勝利した。が、色々なものがポロリしたことで、状況は「カオス」そのものだった。
●
全てを終え、イレギュラーズたちは混沌に帰ってきた。
和気藹々とした空気の中、小夜は寛治にニッコリと微笑む。
「新田さんの指示のお陰で撮れ高は最高ね。」
「ははは、そうですn……あっ。」
その後のこの『ファンド案件』の行く末は、また別のお話。
成否
成功
状態異常
なし
NMコメント
NMの水野弥生です。
この度はリクエストありがとうございます!
よき黒ビキニライフを!
●やること
真夏のビーチを模したお部屋で、ビーチフラッグ、ビーチバレー、ビーチ騎馬戦をやっていただきます!
対戦相手チームは用意します。
もちろん、彼ら(彼女らも)黒ビキニです。
勝っても負けても出られますが、競技をこなさないと出られません!
●ビーチフラッグ
誰よりも早くフラッグを掻っ攫ってください!
※なお、脱げることはありますがモザイクかかるのでご安心ください。
●ビーチバレー
1セット5点の一発勝負です!
※なお、脱げることはありますがモザイクかかるのでご安心ください。
●ビーチ騎馬戦
相手のタオルを奪い取ってください!
一対一の真剣勝負!
※なお、脱げることはありますが(ry
●描写について
三競技ありますが、全てについてプレイングを書く必要はございません。
(誰か参加してればOKなので。)
声援等の描写もさせていただきます!
それでは、お楽しみを
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