シナリオ詳細
<ヴィーグリーズ会戦>V&A’s猫メタ行進曲
オープニング
●魔の潜む丘、不吉の兆し瞬く折
ミーミルンド派に属する貴族達は、追い詰められていた。
否、『我等こそが追い詰めた』のだと信じて疑うことがない。
なにせ彼等には、勝利を期して用意された策を多々抱えているからである。
ひとつ、巨人族や古代獣など、今まで散々幻想王国で猛威を振るってきた勢力を味方に(むしろ配下に)迎えている。戦力差は語るべくも無し。
ふたつ、巨人の長フレイスネフィラが『黄昏の秘術』で大戦力になってくれるとの報を受けている。味方としてこれ以上の助力はありえない。きっと凄まじい力を見せてくれるはずだ。
みっつ、こちらには王権の象徴たる角笛もある、と聞いている。つまりは正義は今確かにこちらにあるのだ。
これなら勝てる。ヴィーグリーズの丘、その裾野にあたる『巨人の爪先』は、今まさにローレットの面々の関係を潰すに相応しき場所……と、なるはずだった。
「ミィィヤァァオゥゥゥゥ」
「来たな、我等が魔じゅ……うわぁ猫だああああああ!?」
何処からともなく響き渡った鳴き声に、貴族たちは歓喜した。したのだが、直後に雪崩を打って貴族たちが控えていた天幕ごと押しつぶす勢いで突進してきた猫、っぽい魔物の群れに悲鳴を上げる。幸い、殺されることはなかったもののそのモフモフ加減で殆ど戦意を喪失し、「そうだ領地に戻って野菜を育てよう」みたいな面構えになってしまった彼等には同情を禁じえない。
だが、猫型の魔物の脅威度は本物だ。長い爪、群れでの猛威、そして何より頭部に生えた角による槍衾めいた突進攻撃。普通に戦えば、如何に強力なイレギュラーズといえど苦戦は免れないだろう。
●まあここまで決戦における前フリってことで勘弁してくれないだろうか
「ヴェルグリーズさん大変です! ヴィーグリーズの丘に魔物が出現しました! けどヴェルグリーズ領の人がヴィーグリーズの丘までヴェルグリーズさんを助けにきてくれています!」
「なんて?」
「ついでにアッシュさんの領地からも兵士が駆けつけてきてくれました! 何故か鉱山で産出されたガラクタを持ってきていますが!」
「なんで?」
ヴェルグリーズ(p3p008566)とアッシュ・ウィンター・チャイルド(p3p007834)は、領民たちが決戦の地に助力目的で現れたのは非常に助かるものの、ちょっとゲシュタルト崩壊を起こしそうになったり領民の良識を疑いかけていた。
「ですが、今回ヴィーグリーズの丘、『巨人の爪先』に現れた猫の古代獣たちにとって、お二方の兵士は非常に有効です。何故かといいますと、まずヴェルグリーズさんの兵は『ラトール』で染めたマフラーを統一で装備しています。この柑橘成分を古代獣が酷く嫌うため、攻撃する前に転身します。なのでまず被害に遭うことはないでしょう」
「俺の領民、そんなところで有効なんだね……」
ヴェルグリーズは小さく呻いた。
「そして、アッシュさんの領民が持ってきたガラクタが実はナウな猫の古代獣にバカウケな代物だったようで、投げつけると少しの間気を引けます」
「あの鉱山で出てくるガラクタってそんな用途が……?」
「というわけで数はゆうに3桁を越えていますがうまく兵を運用してなんとかしましょう!」
「「雑」」
- <ヴィーグリーズ会戦>V&A’s猫メタ行進曲完了
- GM名ふみの
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2021年07月06日 22時06分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●
「えーっと……ねこさん、が沢山。んで、猫さんをえいえい、ってすればいいんだよね?」
「些か気が抜ける様な、無い様な……そんな不思議な戦場ですね」
『絶望を砕く者』ルアナ・テルフォード(p3p000291)は周囲に改めて確認するように問いかけ、ついで自分の頬を叩いて気合を入れ直した。『plastic』アッシュ・ウィンター・チャイルド(p3p007834)も、自らの領地の兵達に事前指示を飛ばしつつ、しかしどこか呆れたような空気を覚えひきつった笑みを浮かべる。
遠くから突撃してくる影は見える。あれが猫なのだと言われると、気も抜けそうになる。だが間違いなく彼等は魔獣であり、どう転んでも相容れない敵なのである。
「猫がいっぱいね……いえ、猫じゃなくて古代獣だし放っておいたら危険なのでしょうけど」
「いくら何でも多すぎる! こんなに古代獣を呼んでおいて敵貴族は戦意喪失って、もはや後始末を押し付けられてるよな!?」
『剣靴のプリマ』ヴィリス(p3p009671)は敵だと頭でわかっていても、事前に聞かされたフォルムのあまりの可愛さに頭を悩ませる。放っておいたら危険だが、さりとてあの可愛さは否定できない。面倒なことだ。他方、『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)も猫派ではあるものの敵だし数が多いので呆れ気味だ。さらに貴族達は呼ぶだけ呼んで戦意喪失。彼等の不始末をまるごと押し付けられた格好になったことに、イズマは暗澹たる気持ちになった。
\ネコだー!!/
「ねこーーーーーーー!!」
『人為遂行』笹木 花丸(p3p008689)と『希う魔道士』ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)は異口同音に叫びをあげていた。こと、ヨゾラは猫に対して非常に思い入れが強いタチなので猫たちの成り立ちについて思うところもあるわけで。……ヨゾラも花丸も、猫の古代獣は兎も角としてヴェルグリーズとアッシュの領地が思わぬ形で奏功するとは思いもよらなかっただろうが。
「領兵のみんな、助けに来てくれてありがとう。二つの意味で助かったよ。でもまさかラトールが……何が役に立つかは分からないものだね?」
「うーんうーん。このねこさん達は、仲良くもふもふ、出来ないのが、とってもしょんぼりだって、エルは思いました」
『全てを断つ剣』ヴェルグリーズ(p3p008566)は領民達の装備を確認しながら、その首元を彩るラトール染めのマフラーに目を細めた。彼等が特産物に誇りを持っていることは喜ばしいことだが、冗談のような結果があるものだ、と。他方、『ふゆのこころ』エル・エ・ルーエ(p3p008216)はも桃色と水色、2羽の小鳥を操りつつ鎮痛な面持ちを見せた。猫は好きだが、相容れない相手として現れたからには倒すしかなく。今彼女が願うのは、仲間達や領民達の無事ばかり。
「皆さん、どうか力をお貸しください。にゃー」
「皆で力を合わせて頑張っていこう! エイエイ、オーッ!」
アッシュの言葉にあわせて掲げられた花丸の拳に、2つの領地の兵士達は地鳴りと紛うほどの声で応じた。
「特産品が対処に活きるのいいなぁ羨まし、もといすごい!」
「兵士さん達のやる気も十分だし、かわいい外見に惑わされずに頑張ろう!」
ヨゾラがちょっと本音混じりつつ領民兵を羨ましそうに見ているが、ヴェルグリーズの側は避けられる前提なので言うほど羨ましい立場ではないのである。……それはそれとして、ルアナも緩みかけた頬を今一度張り直し、気合を入れる。
「ねこさん達が、横にならんでわーって、向かってきています。ヴェルグリーズさんの、領民さん達は、正面に広がって、追い返す感じで、お願いします」
「聞こえたね? 一旦俺達で押し返して足止め、古代獣の陣形が崩れたところで皆が倒していく! こちらから手を出さないように! ……なんだか牧羊犬になった気分だね?」
エルの情報をもとにしてヴェルグリーズが指揮を飛ばす。遊撃についた者達は横隊となった兵士から距離を取り、アッシュの領民兵達はいつでも対応できるようにガラクタを握り込む。
「ブルルルルルニャアアアアア……ン!?」
波を打って突っ込んでくる古代獣は――ラトールの香りに顔を顰め、動きを止めた。圧倒的な波濤が、一瞬ながら静止したのだ。
「第一陣、掃射! ガラクタの使用はもう少しひきつけてからです!」
「ここだ、一気にいくぞ!」
アッシュの声に応じるように、イズマの放った苛烈な調べが古代獣の動きを明確に鈍らせる。
さあ、ここからが勝負だ。圧倒的な猫の波濤を、策略と個人技で押し返す、力のぶつけ合いだ。
●
「ねこさんこちら! 手のなる方へ! ……猫じゃらしとかでじゃれてくれるのかな?」
「ガラクタでじゃれるのですから問題ないかとっ! 動きを止めたところを襲うのは罪悪感がありますがっ!」
ルアナは足を止めた猫達を自分の元へ誘引し、受け止めるべく身構える。冗談めかした言葉に、花丸が突き出した拳で正面の猫達を弾き飛ばしながら応じた。迫る猫の圧力を大剣を振るって凌ぎつつ、ルアナは仲間達に視線を飛ばす。
「右側の、ねこさん達が、抜けそうだと、エルは感じました」
「了解ー! あっちの敵倒してくるよ! ……光の翼よ! 猫達をじゃらし…もとい一息に切り裂け!」
「此方側は私が対処するわ」
「わかりました。戦列左翼と中央、半数を抽出して投擲開始」
エルが使い魔越しに俯瞰した戦列の隙へ向けて、ヨゾラが光の翼で古代獣を切り裂いていく。それを受けた古代獣達はたちまち互いを攻撃し始めるが、傍目にはねこぱんちでじゃれ合っているようにしか見えない。ヨゾラはその様子に一瞬だけ、魅了されかけた。
他方、逆サイドに動いたのはヴィリス。アッシュの号令一下、左翼と中央へガラクタが投げ込まれると、彼女はステップを踏みつつ古代獣を浅く広く狙い、次々とその意識を乱していく。
イレギュラーズの戦い方の優秀なところは、対多数戦を熟知したうえで、動きを止めた敵、止めぬ敵もろともに攻撃することが一つ。思考が未熟な古代獣に精神撹乱系の技を叩きつけることにより、自らの戦闘力に依拠せぬ殲滅力を発揮するところにある。
「ルアナさん、こいつらが動き出す前にできるだけ削っていこう! 俺達ならやれる!」
「うん、わたしも全力で行くよ!」
イズマとルアナは声をかけあい、互いに手近な敵へと得物を振るい、蹴散らしていく。イズマの刃は時折、振り抜いた態勢からさらに一手を繰り出すことで回転力を増し、以て苛烈な殲滅力に転換し得る。ルアナは予め自らに付与した術式によって守りを固めることで、より多くの古代獣を向こうに回して荒れ狂う暴風足り得る戦いを可能としていた。
「ヴェルグリーズさんの兵は鶴翼に展開してください、私の領民は戦況を見つつガラクタの投擲を行い、なくなり次第無理のない程度に戦闘を継続、死の回避を最優先に!」
アッシュは領民兵に指示を飛ばしつつ、自らも神気閃光で迎え撃つ。仲間達の善戦で消耗した古代獣に追い撃ちをかける格好となり、瀕死のそれらをクレイドル兵が距離をとって止めを刺しつつ暫時後退……戦術としてはかなり有効なものだと言えよう。
「数が多い、けど……逃すつもりはないよ!」
「エルは、ねこさん達を、逃がすつもりは、ありません」
包囲を狭めるということは、必然的に会敵の密度が上がることと同義だ。となれば、多少の無理を押しても逃れようとする者も現れる。ヴェルグリーズは、包囲の甘いところに陣取って迫る古代獣を次々と『別れ』の斬撃で切り刻む。群れて突っ込んでくる賢しい古代獣は、しかしエルの生み出す神秘に巻き込まれ、一瞬だけ足を止める。その一瞬があれば、仲間の刃が届く。その動きの乱れを以て、領民兵の腰の引けた一撃でも倒しうる。
絶望的な戦力差は、しかし連携と兵站の効率、そして互いの信頼を以て徐々に埋まりつつあった。
この戦場では誰も死なせること能わず。何者も通すこと能わず。
巨人の爪先は、まさに今『人』によって制圧されようとしていた。
●
「フシャーッ!」
「花丸ちゃんを無視して通ろうなんて許さないよ! こっちを向いて!」
花丸は戦力を減らしてなお勢いを増す古代獣を自らに引きつけ、十分な射界を得たところで拳を突き出す。まっすぐに放たれた一撃は一直線に古代獣をなぎ倒し、その動きを押し止める。恨みつらみを原動力に突き進もうとする古代獣だったが、動かぬ足では意味がない。
「ン゛ニャーッ!?」
「追い詰めたつもりなら、見立てが甘いッ!」
イズマは飛びかかってきた古代獣の角を受け流すと、続く群れの爪が届くより早く得物を振り回す。包囲を狭め、敵の密度が上がってきた状況は範囲攻撃が殊更に猛威を振るう。翻って、それは迫る敵の数が増えることも意味するのだが。
「このまま一気にフィナーレよ! 華々しく決めてしまいましょう!」
ヴィリスは傷つきつつも軽やかにステップを踏み、次々と古代獣を蹴散らしていく。仲間達が動きを鈍らせたそれを狙い、或いは包囲を押し切ろうとする個体に強撃を叩き込み、ステップはなお勢いを増していく。それは彼女の戦場に於ける興奮を反映しているかのようでもある。
「イズマさん、ヴィリスさん、大丈夫!? すぐに治療するから持ち堪えて!」
「ヨゾラさん……有難う、なんとか耐えてみせる!」
ヨゾラは遊撃班の体力を目測で見極めると、特に傷の多いイズマとヴィリスへと治療を回す。多数を相手にする戦場だけあって、位置取りや立ち回りで最適解を選び続けることは困難だ。なればこそ、彼の判断力がものをいう。そして、個々の意思が左右する。
「ここを制圧すれば一先ず勝ちだから、殺すまではしたくないけど……」
「ニ……シギャッ……!」
「危ない!」
ルアナは戦闘不能に陥った(と見えた)古代獣を前に剣を引き、次に迫る敵へと視線を移した。……その一瞬を機とみたか、死力を尽くして飛びかかってきたその個体の角を、ヨゾラが咄嗟に受け止める。息を呑むルアナだったが、爪の先程の長さを突き込んだ姿勢で、古代獣は息絶え、地に倒れ伏したのを見て息を吐く。
「誰一人として……殺させるものかー!」
2人の状況を好機と捉えた古代獣が群がる中、ヨゾラは光翼を振るって応戦し、ルアナは再び剣を握り、古代獣を打ち払う。殺したくはなく、死なせたくはない。どちらもエゴだが、さりとてその意思を誰も笑うことはできまい。生まれた所以と在り方が違っただけで分かり合えぬ苦悩は、誰しも抱えるものなのだ。
「ごめん、もう躊躇わない」
「大丈夫、これくらいかすり傷だから! 今はねこ達を倒して(たすけて)あげないと!」
ヨゾラはどこまでもブレない。ただ己の欲求への折り合いの付け方が、他者と比べて異常に上手いだけである。
「ガラクタを残している皆さんは随時使ってしまってください。けりをつけるなら、今です」
「皆、こんなところで命を落とすなよ! 勝てる戦いだ、役割以上のことを考えるな!」
アッシュとヴェルグリーズはそれぞれの領民兵へと声をかけ、ともすれば乱れそうになる統制を下支えする。勝ちが見えた逸りや焦り、イレギュラーズの負傷をうけての『我も』という意思は、手綱を取らねば死はあっさりと訪れる。彼等は選ばれた者ではないが故に、今ある役割に徹すことを求めねばならぬ。
当然ながら、両者は領主として、イレギュラーズとして戦う姿を見せて士気を賦活することも忘れない。声を張るなら、命も張らねば誰もついてはこぬのだから。
「ねこさんと仲良く、できないことより、皆さんが、傷つくのは、もっと大変な事なので、エルは頑張ります」
エルもまた、戦場が最終局面に入ったと見るや前進し、守勢と戦況把握から、積極的な攻勢へと回る。今彼女にできることは、人に対して害をなし、害される歪んだ関係にある古代獣を打倒し、次の生を望むこと。それだけが、古代獣に対する意思の示し方なのである。
古代獣の……猫達の声が次第に小さくなっていく。控えめながら槍を突き出すヴェルグリーズの領兵たちは、死に際にのたうつそれらを見て、歯を食いしばりながら止めを刺しにいく。
イレギュラーズと古代獣の群れの会敵から、殲滅まで。そう時間はかからなかったが……彼等の心に刻みつけたものは多かったようだ。
「勝てたのは領兵さん達のおかげね、助かったわ」
「死なずに頑張ってくれただけでも合格っ! ありがとう!」
ヴィリスと花丸は領兵達に対して称賛の声をかけにいく。この戦闘で命を落とした領兵はなんとゼロ、偏にアッシュの指揮統制と、各人の声掛けが徹底して『生存重視』を叫んだがためだろう。
「ラトールは染物に使ったりするのが主だったけど、色んな使い道があるのかもね」
「こんな形で役に立つなんて、ガラクタもバカにはできませんね」
ヴェルグリーズとアッシュ、双方の領主はこれを機に領地経営について考え直す好機となった……かもしれない。ともあれ、思いがけぬこととは起こるものである。
(さよなら、猫達…次は普通の猫に生まれ変わって、沢山可愛がってもらうんだよ)
「今度、優しいねこさん達に、生まれ変わったら、エルはたくさん、なでなでしたい、です」
ヨゾラとエルはまだ原型を保っている古代獣を集めると、埋葬の準備を始めた。分かり合えぬ命を奪ったことへの償いは、次の生の幸せを希うことしかできない。彼等に命を奪わせなかったことは、ヨゾラの最大の功績と言えるだろう。
「1匹か2匹なら可愛いんだけど、あの数はなあ……」
「可愛がれたらよかったんだけどね……残念」
イズマは猫が好きではあるが、ボロボロの体を見れば流石に『飼いたい』とは言えなかった。あの角の鋭さときたら危険極まりない。ルアナも、最後の最後まで敵意を向けてきたあの獣とは相容れないことを痛感し、瞑目する。この戦いは、そういうものだと。どれだけ冗談めかしても、やはり根底には何れかが滅ぶ運命が横たわっているのだ。
「この戦いは始まったばかりだけど、まずは勝ったわね。勝利を祝って一曲踊りましょう!」
ヴィリスが言うなり踊りだすと、懸念と悔恨の残るイレギュラーズたちの顔にも笑みが戻る。戦いはまだ終わらない。ただ、今だけは――。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
OPがやや軽い調子でしたが、戦闘状況はなかなかハードでした。
決戦のこともあって、「殺させない、死なせない」を徹底した皆さんの意思統一は見事でした。これはアッシュさんの指揮統制だけではなし得なかった成果です。
それはそれとして、メインの指揮を執ったアッシュさんにMVPを。
皆さんの個別の実力も十分に発揮できた、よい戦いだったと思います。
GMコメント
完全にネタだと思っていた領地のデータから思いがけぬものを拾ってしまい声も出ないのであった。
●成功条件
『巨人の爪先』の制圧
●猫の古代獣×3桁規模
非常に凶暴な猫の古代獣です。まともに戦えばローレットのイレギュラーズと兵員総出で2/3くらい潰したところで押しつぶされても文句はいえない規模です。
ですが、後述の効果により数値ほど危険ではありません。
まあ鋭い爪、槍のような角と普通に考えても危険なのですが。
HPも少なくない方です。
●ヴェルグリーズ領兵士×20
ヴェルグリーズさんの領地から参集しました。ラトール(柑橘類)染めのマフラーや装飾品を身に着けているため、古代獣は基本的に彼等から距離を置こうとします。
●アッシュ領(クレイドル)兵士×20
アッシュさんの領地からの兵士です。鉱山産のガラクタを投げつけることで、各人1回ずつ2~3体の古代獣の動きを1~3ターン止めることができます。
●戦場
ヴィーグリーズの丘、『巨人の爪先』。
丘の下の方なのでちょいちょい急な坂などがあリますが、それ以外は何の変哲もない平原。
戦いに支障を来さないでしょう。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
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