シナリオ詳細
再現性東京2010:お願いイレギュラーズ! 貴方達が倒れたら誰があの夜妖を倒すの!? 次回『イレギュラーズ即落ち2コマ!』よろしくね!
オープニング
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彼女たちは練達のホテルにいた。
何故か? そもそも彼女らはある夜妖の討伐依頼を受けたのである。そして現地へと赴き死闘の末に撃破に成功した。そこまではよかったのだが――そもそも移動の時点でそれなりに距離があった場所であり、時間が遅くなってしまったのだ。
されど依頼主からは感謝され、近くのホテルの費用を受け持つからと案内された一室があった。それなりに雰囲気の良いホテルでもあったので、ベッドでの熟睡もそう時間のかからなかったほどに……
…………だが。
「……んっ、んん……」
どれだけの時間が経っただろうか、皆が完全に寝静まる様な時刻になった――頃。
暑い。なんだろうか、深く眠る事が出来ない。
時期柄大分夏に近くなってきたとはいえ――それにしても妙な熱加減がある。
額に、首元に汗が湧き出て自然と体が衣装をはだけさせる。
熱を逃がすために――しかしそれでも解消できぬ熱量が身に渦巻いている。
「はぁ……はぁ、なん、だ……?」
思わず紫電・弍式・アレンツァー (p3p005453)が目を覚ませ、ば。喉の渇きに起き上がろうとするものだ。
水を飲もうと――しかし、体の自由が利かない。
なんだか目の前が眩むし心の臓の鼓動も早いのだ。
いやそれから重要な事に――腹の奥底がなにやら火照って――
「んへ、んへへへへ……そんなとこはぁ……いくら秋奈ちゃんが可愛いからといって……だめだぜ……?」
「おいッ秋奈起きろ、なにか様子がおかし――ッ!?」
瞬間。隣で眠っていた茶屋ヶ坂 戦神 秋奈 (p3p006862)を起こそうと紫電が彼女の身を揺らせ――ば、気付いた。
部屋の中に――何かがいる!
それは人影ではない。咄嗟に電気をつけてみれば、そこにいたのはピンク色のガス。
『シュコーッ……コッー……』
「なっ、こいつ確か昼間の――ッ!」
そうだ間違いない。昼間の討伐依頼で撃破した筈のガス状の夜妖ではないか――!
こいつは周りの人間を狂わせる力があるという話で、倒すには中々難儀した個体だった。奴の吐き出すガスを吸い込めば混乱の兆しを見せた仲間もいて……まぁ先述したように何とか倒す事は出来た筈だったのだが――まさか生きていたのか!?
「はぁ、はぁ……くっ、体が……体が上手く動かな……」
「ひ、ひゃん! 汰磨羈さん、ダメよ……! そこは今、んッ あ っ」
異変に気付いた仙狸厄狩 汰磨羈 (p3p002831)が起き上がり夜妖を滅さんと動――こうとしたら、激しい動悸に襲われ体勢が崩れて。アルテミア・フィルティス (p3p001981)が横になっていた所に思わず転倒。
さすれば汰磨羈の手のひらにはなにやふくよかな感触が。
五指が食い込む様な――なんだろうか、とにかく動かす度にアルテミアが声を挙げて。
『やったぜ! あ、間違えた。シュコーッ……コッー……』
「おいこいつ知性があるぞ! なんだそのわざとらしい変な呼吸音は!」
――なんだかちょっとずつ分かってきたぞ。
こいつはイレギュラーズ達に打倒されたが、生きていたのだ。そしてその恨みを晴らそうと彼女らについてきて……強襲してきた。が、恐らく打倒される前の力はなかったのだろう――周囲を狂わせる筈の力は失われ、脳髄にちょっとした影響を与える程度になってしまったのだ。
そう、つまり発じょ――違う! なんかよくわかんないが体温の上昇と心拍数の上昇と、全身が火照って腹の奥底から何かが湧き出てくるような状態にするガスを放出する能力を持つ夜妖になったのだ!!
通りで全身が何やら敏感になっていると思った。
おのれ夜妖、このような能力を宿すようになったとは……! やったぜ。
「あ、逃げ、逃げるわ! 汰磨羈さん放し――つ、ぁ!」
さすれば距離を取らんとする夜妖。アルテミアが思わず追いかけんとするが、くんずほぐれつの体勢からでは上手く足を動かす事も出来ず、むしろなぜか都合よく衣装が脱げる様な姿勢になってしまうのみ。どうしてー!
「はぁ、はぁ……とにかく! 奴を仕留めないとなにかまずい気がする――ッ!」
紫電の背後。秋奈が寝ぼけているのか抱き着いてくる。
だが――あの夜妖、まずい。昼間の疲労もあるが、既にガスに幾らか浸食されている身では奴が本気で攻撃してきたら一網打尽にされてしまうかもしれないからだ……ううっ、こちらに恨みを持つ生物に負けたりなんかしたら、PPP倫的な意味でも大ピンチの可能性がある! 最悪このシナリオのリプレイはお蔵入りである!
奴を止めねばならない! 清く全年齢たる美しきPPPの平和のためにも――!!
負けるなイレギュラーズ! 負けるな理性! ここで奴をなんとかぶっ飛ばすのだ――!!
へっちな夜妖なんかに――絶対負けない!
誰かが心の中で決意するように、そう天へと堅く誓った。
- 再現性東京2010:お願いイレギュラーズ! 貴方達が倒れたら誰があの夜妖を倒すの!? 次回『イレギュラーズ即落ち2コマ!』よろしくね!完了
- GM名茶零四
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2021年06月24日 23時45分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費150RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
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――とあるイレギュラーズの手記。
俺の名は晋 飛。『倫理コード違反』晋 飛(p3p008588)だ。
まぁしがないイレギュラーズの一人さ。
まさか楽勝と思ってた夜妖退治があんな事になるたぁな。
思ってもいなかったぜ。今でも忘れらねぇ瞬間だった……
そう、あれは。
初夏の暑い、熱い夜だった――
●
「どうして……っ? こんな、はずが……倒したはずの夜妖が……っ……!?
くそぅ……! 頭がクラクラする……!!」
さぁ皆さん大変な事になって参りました!!(ガッツポーズ)
額を抑える様に、ふらつく体になんとか力を入れながら『戦神護剣』紫電・弍式・アレンツァー(p3p005453)さんは夜妖を見据えるのです――!! まさかの再来したガスの夜妖。くっ、なんという事か……! やたら布地の薄い煽情的TADI製チャイナ服をうっかり着込んでいたが故か、ガスの吸収を防げない――!
しかも身に着けている秋奈のぱんつ(の加護)が――余計に心の臓を火照らせて――!
「ぶははははははは!!!!! ぶっ、はははははははは!! ぶは、は、は――はははははははゲホッゴホッ、ひぃ――!! ひ、ひ、ひ、ぶは――!!!!! し・で・ん・ちゃ、ぶははははは面白いことになってんじゃんひゃ――!!」
「あ、秋奈ぁ……! 笑ってられるのも今のうちだぞぉ、ぉ、っ、んっ。
いまの、今の内に倒さないと大変な事、に、ぃ――んあああ!」
瞬間。背後よりいきなり襲撃してきた『音呂木の巫女見習い』茶屋ヶ坂 戦神 秋奈(p3p006862)に触れられれば紫電の身が痙攣するように。あ、だめだこれ、だめだめだめ意識が飛ぶ!!
だめだって! 今倒さないと! とにかく全霊でぶん殴らないと、あっだめだガスがマジでやば。
「はふ……ウズウズ、しますね。まぁこれぐらい、なら、ちょっとぼんやりするぐらいで……んっ」
「もう……こんな奴、息を止めてれば楽勝なタイプだろうから、さっさと倒して終わらせ、ひゃ……!」
そして全身の肌が衣類にこすれるだけで背筋に奇妙な感覚が走っている『特異運命座標』高槻・林檎(p3p008675)と『黒紫夢想』アイゼルネ(p3p007580)も紫電ら同様に追い詰められつつあった……!
林檎は深い、深い吐息を幾度も吐いて。
一方のアイゼルネはガスを防がんとスカーフを口元に巻け――ば。
「ひゃああああん!? ぁ、ふ、ぅ……!? は ぁっ ……!?」
今まで聞いたことがないかのような声色を零してしまうものだ――
馬鹿な。ずっと、ずっと闇の世界で生きてきた。
闇夜にアサシンとして潜み、声を殺して幾度対象の首筋を刃で撫ぜたか――
そんな彼女が今。暗黒の中に潜む無音の存在ではなく桃色の吐息を零す乙女へと!!
思わず倒れこむアイゼルネ。しかしダメ! まだだ、まだ負ける訳にはいかないのだ――!
「ふえぇ……何かすごくきもち良いよぉっ、ん。で、も……今ここで、倒れてる訳には、いかないよ、ねぇ……! だい、だいひょうぶ、だよ! あたしがぁ、引き付けるからぁ……ひゃぅぅ!」
そう! 『正義の味方(自称)』皿倉 咲良(p3p009816)もご覧のあり様であるのに、倒れている暇があるか皆――!! 目の中に『はぁと』マークが浮かんでる咲良は心がやばげだが、ギリギリ保っている理性と共に――往く!
高鳴る心臓の鼓動。己が耳にまで響くソレが自らの体温すら高めて。
火照る体を覚ますため制服のボタンをちっぱいの所まで――失礼。胸元まで開ければ――
「ねぇ、夜妖さん……?あたし、こんなになっちゃったよぉ?
こうなった責任、夜妖さんにも取ってもらうからね……♪」
『すみません小生はおむねが大きい人の方が好みで……』
「やだやだなに言ってるのぉ……♪」
少しずつでも近づいていく。
数多の魅力を携えて。己が肢体を誘惑の全てとし、ちっぱいとか抜かしたコイツをぶちのめす為に。
「く、ぅ……っ! まさか、仕留め切れていなかった、だなんてっ! はぁ……は、ぁ、でも、こんな……こんなへっちなガスになんて、負けない! フィルティス家の名に懸けて――絶対屈したりなんかしないわ!!」
しかし皆が皆へっちな影響下にあると思うなよ! 見よ、『プロメテウスの恋焔』アルテミア・フィルティス(p3p001981)が抱きし絶対に崩れぬ決意を! コンクリートの如く塗り固めた意志が負ける筈がない!! ベルリンの壁は崩壊してもアルテミアの壁は永遠である!
大丈夫――そう大丈夫。ガスが薄い今ならまだ耐えられる。
精神を澄みわたらせ、火照る体も雑念も全てを彼方に――
咲良により隙が出来た奴めへといざや斬りかからん!
体が再び欲望(意味深)に満たされる前に!
息を止め。跳躍し――その時。
「……にゃっふぅ、たまぴょいたまぴょい☆ えろだっちにゃーん(はぁと)」
アルテミアの足首が捕まれいきなり転倒!
何!? 何事!? そう思い後ろを振り向けばそこにいたのは――完全に目がプッツンはぁとマークに満たされた『流麗花月』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)であった。わぁ!
「このガス堪らないにゃぁん、もっと嗅がせるにゃぁーん! んースッ――ハッ――あ、ぁぁ、ぉ――んんんんんん ンッ ぁ ふぅ」
「た、汰磨羈さん!? やっ、は、離しっ! なんで! なんで私の足首を掴んで、あ、息が! 息がもう止められな……!」
「――ところでアルテミアお主。そのように流暢に喋られるだけの知性があるって事はぁ」
迫る耳元。た、たまき先生! いけません、そんな、耳に息を吹きかけてッ。
「……『堕とせる』という事だよな?」
かぷり、と。
アルテミアの耳をスーパーイケボちあり族で責めながら攻める――!
思わず悲鳴の様な声を挙げたアルテミアが同時に呼吸をしてしまったのは、直後の事であった。
●
「へーい! たまきちゃーん、いいぜいいぜ~! はいそこエロ顔ダブルピースで! あっ! サクラちゃーん! ギリ顔ダブルピースヨロシク!! そうそうそうそう、そんな感じで!! あ、目線もこっちにな!!」
「ふふふ。たまき先生のイケナイ課外授業ver3、はっじまるにゃーん♪」
あらゆる負の要素を受け付けぬ加護と共に。
飛が全霊を出せる体勢のままに場を激写する――! アルテミアに絡まる様に課外授業(意味深)を始めようとする彼女らの服はいつの間にか肩からずれ落ちていて……えっ? 飛は実際に手は出さないのかって? 笑止。
「へっ。舐めんなよ……主義的に俺が手ぇ出すのは俺に惚れた女だけと決めてんだよ」
断じて薬やガスでおかしくなった女じゃねぇ――
が、童貞草食ボーイみたいに据え膳には反応しませんってのはいただけねぇ! そいつは男が廃るもんさと、故に彼は直接触れる事は絶対にしないものの、あらゆる光景を記憶に記憶せんとするのだ――! 永劫の写真の様に! でも絶対混ざらないぞ! いやマジでヤバいラインだろソレは!!
「やぅっ、服が擦れるだけでっ、ひっ、ぁっ……立って、られな……ぅんっ……! みゃ、待って、ひっぱっちゃ……やっ、駄め……さない、でぇ……ゃぁっ……! そ、こは……だめよ、今は、ダ、メ――!」
同時。たまき先生にくんずほぐれつされてるアルテミアの壁はもう崩壊しそうであった。
伸ばされている手の先は(検閲)に到達し。
同時に背中を這いずる蛇が如き五指の動きがアルテミアの魂を振るわせる。
喉を震わせ挙がる声は段々と熱を帯びて――おっと全年齢なので他の所にカメラを映していきま――
「秋奈……秋奈ぁ……! もうだめ……我慢が、効かなくっ、ふにゃあ♪」
「ぶはっはははははははは!!! 待て待て、ひっー! めっちゃ面白いけど、ホント、起きたら、でもまずは水水おみずおみず……っはぁ――!! やっぱszn1はおいしいわ――!!」
だめだこっちも危ないぞ!! 我慢がすっ飛んでる紫電が秋奈に乗りかかる様に。一方で抵抗力のある秋奈はガスの影響はまだそんなに受けてないようだが――ああっ! 紫電さんのマーキングが始まった!
(これはガスのせいなんだ、オレは悪くない。秋たまテミアの3人にセクハラしてもそれはオレの本意じゃないし悪いのは欲求を過剰に増幅させてくる夜妖のせいなんだ、だから性欲を持て余していたとしてもオレは悪くない、そう! オレは悪くない!! だからはぁはぁはぁはぁおいしい)
首筋に甘噛み。それはまるで己の印をつけるかのように。
唇を眺めればまるで桃の如き麗しさが――もう我慢できなくて――
「まずい……まずいですよこれ、は。臍下辺りがむず痒いです、し……んっ♪
ガスを、まずはガスをなんとか――!!」
瞬間。事態を打破せんと動いたのは林檎だ!
彼女が放つ衝撃波はガスを捉えて――あれ。衝撃波? もしかしてこれ空気は離散しちゃ。
「あっ」
思わず吸っちゃうまたガスを! あーあーあー!!
「林檎しゃん、大丈夫で、すかぁあああ? あたしは、あたしはもう、ら、らめぇぇぇ!」
再度動きが鈍る皆――! その中でもガスに近寄らんとしていた咲良が受けた被害はすごかった! 広がったガスに思わず驚き足をくじいてしまえば――
「んんん……っ! やぁ、ぁ、っ……ぅ、い、いいのこわいい……っ! あ、まってまって、まって! 今、ぎゅ、ッて、し、たら、あ――ッ まッ、んんん――!!」
そのまま、まるでガスに枝垂れ掛かる様に。
脳髄へ到達する勢いの効能の浸食は彼女に幻覚を齎していた――ッ!
そう……まるでガス生命体が世紀のイケメンの様に見えてくるのだ……!
「咲良さん……! あぁ、あんなに震えあがって……!」
さすればその光景を目撃した林檎も魂が疼く。
昨日もした筈なのに――あぁ駄目だ。今襲われたら、絶対に負けてしまう――!
生唾飲み込む刹那。心の天秤が傾かんとした、その時。
「正気に、戻るんだよ皆……! これ以上は、ローレットへの報告書に出来なく、ンッ――!」
往くはアイゼルネだ! 目の前が朦朧としながらもギリギリの所で理性は踏みとどまっている!
熱が体を満たして今にも発火しそうだ。だけれども体を冷やす為にでも、身に着けている服を脱ぐわけにはいかない……それはこの夜妖の思う壺だ。なにより、流石に良くないと判断するだけの力は残っている――だから――!
「ふっー、ふっ――! 倒れ、てよ、早く! あ、ぁあ、ひゃ――」
彼女はガスに向けて力を振るう! 距離を取ってナイフを投じて。
しかし動けば動くほどにガスを吸ってしまう――! 恍惚たる感覚が全身を跨ぐ感覚だけはどうにも抗いがたい。くぅ、これならもっとへっちな事件に関与して耐性を作っておくべきだったか……!? いやそれはそれでダメだな人として!
『シュコーッ! おのれ、ヨクボウに塗れてればよいものを……!』
しかしそうしていれば夜妖はなんかあっという間に追い詰められつつあった――!
それもそうだろう元々こいつは一度やられているのだ。残滓程度しかない奴めの耐久力は低く、イレギュラーズ達が内から湧き出る欲望に耐える事さえ出来れば大したことのない敵なのである――ッ! ね、みなさん!
「さぁ、今から(ピー)の(プー)を(ワカワカプー)して(ブッピガァン)してやるニャン♪ おっと、今の所はきっと放送できないだろうから、報告書では塗りつぶしておいて欲しいニャン♪ 約束出来たら……たまき先生との……」
個人授業にゃ♪
口元動かしそう呟く様に。妖艶なる猫のあり様を見せるたまき先生――! 先生その動きはまずいです。両手の指の動きがあまりにもアレすぎます! 五千年妖怪として生きて何してるんですか! またたびを目前にした猫の様ですよ!?
「アルテミア……もうだめだ、っ♪ あぁ何を喰えばこんなに豊満に育つのか……ぷにっぷにのぷにっぷにじゃないかぁ……♪ あっ、汰磨羈ぃ……♪ 服を、服を破るのはダメだぞ♪ 乱暴なのは何時もの部屋でだけ……ぁっ♪」
「おーと! こいつはいけねぇなぁ、良い子たちには報告出来ねぇから俺が激写しておくぜ――ッ!」
最早皆を襲うモンスターとなっている生命体紫電さん! あまりにもあまりのアレのアレなので、飛さんがカメラのフラッシュを焚いて全年齢PPPガード中です。頑張って飛さん!!
「あぁ――私は大丈夫ですよぉ? ふふ、ええ、だいじょうぶです。
この後自分でなんとかしますので……♪」
いつもの事なので、慣れっこです――そういう林檎だが、なんだか大丈夫所か完全にアウトな感じの方面だった気がするが――いやここは林檎を信じよう! うん!! その前髪の下に隠れた瞼が蕩ける様な性質を持っていたとしても、人を信じる事は大切だ!
「ふゃあぁっ……せなかっ……せなかはびんかっ ひぁぁ!
頭が、ぱちぱち、す、――ぁ……~~……!! っ……!!」
でもそんな我々の信じる心を打ち砕くかの如く、アルテミアさんは背中を仰け反らせて抵抗――いや屈し――? いやうーん、まぁ、うーん!
と、ともあれ! 必死で身をよじる抵抗も敏感化した身体には逆効果。むしろ火照り汗ばむ肌で身じろぐ姿はかえって煽情的であり、当初述べていた家の誇りは彼方へと――だめだよ負けないでアルテミアさん! これじゃあまた姫騎士(意味深)なんて言われちゃう!
「は――っ! は、はぁ、はぁ……くっ、わ、わた、私は……!」
「いやーえろてみあさんは最高だぜ! へいへいカメラこっちこっちー! 突こうぜー!」
「ちょ、秋奈さんだめ、ひゃああああ!!」
突如の裏切り! 腹部や背中を秋奈に指で突かれる度に脳髄に走る衝撃は何か。
朦朧とする意識。痙攣するように身が痺れ、虚ろなる瞳に映ったのは――さて。
負けられぬと、彼女は残った力を振り絞り……その時。
「ねぇ、夜妖さん……? 見てみて、あたし、こんなになっちゃったよぉ? 言ったよね? こうなった責任、夜妖さんにも取ってもらうからって……? だから、ね? わかる、よね?」
瞬間。再度夜妖の眼前に到来する咲良。
まるで抱きしめる様に。腕を回して、口から零れる吐息は粘液と共に。
夜妖さんがいけないんだよ――あたしをこんなにしちゃうから――
体を伝う汗の雫が地へと落ち、て。
刹那。彼女の瞳に力が宿る。
ガスの効力が切れたのである。それはほんの一瞬、されど確かな一時は――
「――誰がちっぱいだ、ふざけんなッ!!」
彼女の全てを眼前にぶつけるに十分な時であった。
回していた腕で夜妖をホールド。直後に放つ全霊の蹴りが夜妖へと響いて――!
『ゴ、フッ――!?』
「い、まだ――ぁ! また体が痺れ、ん、んん、ンッ っ 」
同時。アイゼルネのナイフの投擲が至る――まぁ彼女自身はその時に生じた体の動きにより、敏感肌の刺激によりまた倒れてしまったが! されど続く攻撃はただでさえ追い詰められていた僕たちのヒーロー、じゃない! 夜妖を一気に追い詰めて!
「それでは、天国にご招待にゃーん♪」
アルテミアや紫電を仕留めた妖艶猫たるたまき先生が――待て。どうしてパンツを脱ごうとするんだ! ああしかもそんなゆっくりと、足に引っかけて焦らし脱ぎとは――!!
されど見えない。絶対に見えない。
神秘の絶対領域が全年齢を保護すれ、ば。見たいのならば接近するしかなく――!!
『シュコッ――!!』
「そうかそうか、そんなにも悶えるか――ならば」
イクがよい♪♪♪
溜めに溜め込んだ妖気……違う。マナを夜妖へとブチ当てる――
弾け飛べ欲望の塊よ。お前は存在してはならぬものだ――
「はぁ、はぁ……! 私は、負けないわ! 絶対にッ!!」
そして辛うじて残っていた尊厳と共に最後の力を振り絞ったアルテミアは。
転がっていた愛剣を偶然掴み――恋に滾る焔の一閃を夜妖へと。
愛の情熱が全てを焦がして。
自らを狂おしいまでに求めたかつての誰かの姿が――朧げながら見えた気がした。
●
「後は、まぁ分かるだろ? なんだかんだ勝ったのさ、俺たちは……てな。」
そして後日。飛は当時の事を手記に記していた。
イレギュラーズ達は勝利したのだ。多くの尊厳と引き換えに……いや一部なんか楽しんでた気もするけれど、まぁそれはともかく。
「しかしこの激写した数々はどうしたもんかね……
このままお蔵入りってのも芸がないよな――と、んっ? 誰か来たみたいだな?」
知り合いか――? そう思い、扉を開けた飛の前にいたのは――制服に身を包んだ警察(ポリス)。
なんだお前ら――! 待ちな、話せばわかる!
よせェ!! それだけは触るな――!!
――これは晋 飛が再現性都市青少年保護条例で逮捕された後に。
検察に証拠として提出された物である――
完ッ!
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
なんて物語だ……><
MVPはこの物語が全年齢になるよう尽力してくれた貴方へ!
ありがとうございました!!!!!!!!
GMコメント
なんだこの依頼は>< 以下詳細です!!!
●依頼達成条件
へっちな夜妖の打倒!
●ホテル『KENZEN』
練達に存在するホテルです! 念のため述べておきますと普通のホテルであり決していかがわしいホテルではないです。タブン。皆さんはその一室に侵入した夜妖を倒して頂きます。なんとか頑張ってください! それにしてもガスの影響か、ホテルの名前がよく見えないな……?
●夜妖『ワタシハ=ミナサンノ=ミダレタヨクボウガ=ミタイノデス』
個体略称『ワミミミ』
皆さんに攻撃を仕掛けてきている夜妖です!
ガス状の生物であり、こっそり部屋に侵入してへっちなガスを充満させました――! このままではイレギュラーズはおろか一般人にまで被害が及んでしまう事でしょう。ていうかもう及んでるかも。
とにかくめちゃめちゃへっちな気分になるガスを放出してきます。
このガスは吸い込むと戦闘ではBS【恍惚】や【魅了】を付与してくる為、発じょ……大変危険な状態になる代物です。ただ気を強くもってしっかりとしていればある程度付与を防ぐことも出来るのだとか。
なお魅了状態とかになったりすると幻覚とかも見えたりするかもしれません。
例えば好きな人が見えたりとか、なんかへっちな雰囲気の場面を幻視したりとか……
とにかく皆さんは魅了や恍惚や、なんかよくわかんないけど息が荒くなる体温の上昇に負けじと夜妖を打倒してください――! え、戦闘能力? よくわかんないけどガスの放出に己が全霊を賭してるのでそんなに強くはないと思います。ちなみに距離が近ければ近い程ガスの影響が強く出るみたいです。
●情報精度
このシナリオの情報精度はHです。
つまりそういう事です。グッドラック!!
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