シナリオ詳細
<Genius Game Next>カルセドニーを捧ぐ
オープニング
●R.O.O(Rapid Origin Online)
それは練達が作った仮想世界の名称である。練達の都市<セフィロト>から接続するフルダイブ型のMMO、というと分かりやすいだろうか。
R.O.Oの中には『ネクスト』と呼ばれる、混沌と似て非なる世界が構築されていた。これはR.O.Oが練達の制御を外れ、勝手にデータを増殖し始めたことにある。混沌から収集したデータを反映したネクストは、混沌に実在する――或いは実在していた――人物をNPCとして大量に作り出してしまったのだった。
さらに制御を外れたR.O.Oは、その時実験でログインしていた研究者等をログアウトできない状態にしてしまったのである。これがシステム改変の影響か、はたまた別の要因かは不明だが……この件について、三塔主たちはローレットを頼ったのだった。
イレギュラーズたちは彼らと同様にアバターを作ってログインし、バグの調査とプレイヤーの救援を求められている。その近道として、MMOのように『遊べる』環境を構築しているネクストでクエストなどを攻略していくことが示唆されていたのだが――その矢先の事であった。
イベント
2021.06.01 Genius Game Next
いつも「Rapid Origin Online」をお楽しみいただきありがとうございます。
2021年6月1日より新規イベントGenius Game Nextが開催されます!
R.O.Oからのシステムメッセージに練達首脳部とローレットは騒然とした。来る6/1、砂漠の悪漢『砂嵐』が伝承西部バルツァーレク領、南部フィッツバルディ領を襲撃するという。それを食い止め、被害を軽減することが今回の大規模イベントであるらしい。
これはR.O.Oに起きたバグの根源解決へ至る為、ゲームに乗る必要があるというカスパールたちの仮説を補強する事実でもあった。
「……ということで、一緒に参加してほしんだ。このイベント」
目の前の女性はそう言った。踊り子らしい褐色肌の女性は、当然ながら誰も面識ない。混沌での状況を把握しているから少なくともただのNPCではなく、プレイヤーの可能性が高いだろう、が。
「背後……? 中の人……? ちょっとよくわからないな……」
リアル事情を隠すのはまあ当然というか、聞かぬ方が良い事である。故にあまり深く詮索はせず、ひと先ずこの相手が味方であるという事実だけ冒険者たちは認識した。
「一定のプレイヤーが集まると始まるクエストみたいなんだ。それもちょっと、行ってみないとよくわからないっていう隠しクエストなんだけれど」
どうにも内容が定かでないが、隠しクエストならさもありなん、というところか。それにこれもイベントの一部だと言うのならば攻略せねばならないだろう。
このイベント、報奨の正体は知れずとも何となくの察しはつく。救出対象となっているプレイヤー――云わばトロフィーの大量獲得か、情報取得か、何らかのアップデートか。いずれにしてもゲームをクリアしていく上では必要となるものだろう。
しかして、ひとつの疑問もあった。
「隠しクエストをどうやって知ったのか、って?」
そう問うと、彼女はぱちりと目を瞬かせて、それからああと頷いた。
「このクエスト、イベントに関係ありそうなNPCに聞くと情報は貰えるんだ。もしかしたら他にも誰か、ゲ日で合流するかもしれないね」
●砂嵐
気に食わない。それが『大鴉傭兵団頭領』コルボはそう思った。
何が気に食わないかと言えば、掌で踊らされているようなこの状況が、である。襲撃の発端は砂嵐からではない。うまく利用されており、それでいて動いても良いと思わされることが澱みのような感情を胸の内に落としている。
だが、全く旨味がないというわけでないのは事実であり。やはりコルボもまた部下を引き連れて伝承との国境へ向かっている次第であった。
「やるならとことんやってやらなきゃなァ。そうだろ、野郎共!」
コルボの声に部下の雄々しい声が返ってくる。
この砂嵐には『通行料を支払わない無礼者』が通ることがあり、それを『取り締まって』やるのが主な仕事であり、収入源である。傭兵団と名がつくからには依頼も舞い込むし、報酬に応じて色々と汚れ仕事を請け負ったりもする。
しかしなにより彼らの性質は『傭兵』ではなく『盗賊』のそれに近く。自身らのテリトリーを広げる隙があるのならば――奪う隙があるのなら奪ってしまおうと、今回はそういう魂胆だった。
掌で転がされるのは面白くないが、それ以上の成果を出すことで納得してやろうと、そういうことである。
故に。頭領率いる傭兵団は西部バルツァーレク領の関所となる地点を攻めに向かっていた。カブリエル・ロウ・バルツァーレクは伝承きっての貴公子であり、数多の浮名の持ち主でもある『らしい』。正直そこには興味がない。
彼が好む音楽も芸術も、砂嵐では触れぬものである。首都のどこかなら或いは、とも思えるがほぼないだろう。あそこは悪の都だ。そんなものに精通しながら力も持っているのが『気に食わない』のである。
「そういや、アレは持ってきてンだろうな?」
「持ってますぜ」
コルボの言葉に部下の1人が答え、他の者も頷く。コルボは一瞬視線を向けてそれを確認すると、すぐさま視線を前へ戻した。
アレ――マジックアイテムの類。色宝と呼ばれるそれは、ほんの少しの願いであれば叶えてくれる。これは大鴉傭兵団で持っている特有のアイテムであった。
「頭領、間もなくッス」
部下の1人が言うまでもなく、施設が見えてくる。とはいっても門の付いた建物といった程度の場所であるが、普段は余計な輩が通らぬようにここで検問が行われるのだ。
その前方に、影がひい、ふう、みい……数えて10と少し。後ろに多少の警備兵もいるか。この程度でやり合おうとは、随分ナメられたことである。
「俺達でやっちまいます?」
「いや」
部下の言葉にコルボは即返し、口元に巻いた布の下でニィと笑みを浮かべた。
彼は強欲だ。出来るなら煩わしいことなしに力が欲しいし、金も欲しい。権力も指図されないためならば欲する。欲した先では当然使いどころが必要で。
――回りくどいことなしに言えば、彼は『闘争』も求めているのだった。
- <Genius Game Next>カルセドニーを捧ぐLv:15以上完了
- GM名愁
- 種別EX
- 難易度HARD
- 冒険終了日時2021年06月21日 23時35分
- 参加人数10/10人
- 相談7日
- 参加費150RC
参加者 : 10 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(10人)
リプレイ
●
「へっ、傭兵団頭領直々にお出ましたァ盛大なお出迎えだなァ」
敵の大将を前にして、それでも動じることない『雷火、烈霜を呼ぶ』キサラギ(p3x009715)は「覚えてるか?」と口端を吊り上げた。その姿に『大鴉傭兵団頭領』コルボは目を細める。
「あ? なんだ、『今度こそ』殺られてェってか??」
「ここで殺られるか、撤退するか――天下の大鴉が退くワケねェよな」
挑発的なキサラギの言葉に周囲の部下達が色めき立つ。コルボはそれを止めることなく、喉の奥でクツクツと笑った。
「大鴉に歯向かおうたァ面白ェ。なあ、野郎共!!」
大地に、空気に伝わる大きな振動。声というものは、士気を得たそれはこれほどまでに響くのか。
(これが依頼じゃなければ見守りたかったんですけど……)
『Fin.』Fin(p3x000713)は致し方なく武器を握る。そう、依頼であるが故に致し方なく、だ。
ゲームの中ではあるものの、彼らのことは好ましい。その強欲も全てひっくるめて。人間は欲があってこそ生きているように見える。無気力に、何の望みもなく時を浪費するよりずっと良いではないか。
その行く先を眺めているだけで良かったのだが、クエストを受けた身だ。ぼうっと立ち尽くしていたら、周囲を浮遊する光の球――Nに怒られてしまうだろう。
敵とその配下たちの様子に『必ず、絶対にその首を』ルイズ・キャロラインはまあ、と頬へ手を当てた。聖職者のようなその姿は、間違っても水面下にある悪意を見せることはない。
(見た感じ、争う事はゲームの中でも変わらない……いらむしろ、中だからこそ……)
ああ、うっかり笑ってしまいそう。だってゲームの中なら誰も彼も、のほほんと仲良しこよしに遊ぶと思っていたから。
「もうっ! ゲームの中でくらい皆で仲良く出来る世界にすればいいのにっ! ……あっ」
『氷神』吹雪(p3x004727)はついいつもの口調で喋ってしまってからはっとする。じっとこちらを凝視する踊り子の女性――ローズマリーに気が付いたからだ。
ここはゲームの中。自分は吹雪という『クールで大人な女性』のアバターなのである。間違っても素直に感情を吐出したりしてはいけないのだ。
「こほん。こんな狼藉を見過ごすわけにはいかないもの、もちろん協力させて貰うわね」
「うん、助かる。よろしくね」
ローズマリーは余計な詮索なしに頷くと武器を取りだす。イベントであろうとなかろうと、盗賊が襲ってくると言うのならば追い返さねばならない。この関所の先には幻想国の領土があり、そこに住まう人々がいるのだから。
(はわ……こ、こんなすぐに会えるとは思ってなかった)
『大鴉を追うもの』クシィ(p3x000244)はコルボの姿に視線が釘付けだった。恋する乙女、じゃなくて恋する妖精は再びの縁に内心大歓喜である。
しかし今でこそそう思っているものの、前回のその後はやばかった。何せログアウト直前に人気がある中でコルボへ告白アタックをかましたのである。それは『中の人』にとっても予想以上であった。勢いって怖い。
(あのあと、現実との落差で吐きそうになったんだよな……)
黄昏れるのは一瞬。もはやあとには引けないのだ、半端なロールプレイをするよりは別物、第二人格とでも割り切る他ない。
(そうだ、狂いきるっきゃねェ! 今から行くからな、コルボ!)
「さあ、張り切って戦いましょう」
トタタ、と『双ツ星』コル(p3x007025)は関所の建物内を駆け上がる。仲間たちの過去に触れることができる――故に思わずニコニコとしてしまうが、ゲームの中では一大事、笑い方ではない。
数年前。混沌では砂蠍(キング・スコルピオ)が幻想を攻めた事件があった。これはイレギュラーズたちの働きによって鎮圧されたが、その頃コルはまだイレギュラーズでなかったのだ。
仕方ない、といえば仕方ない。それでもやはり、同じような歴史に、共に名が刻まれるのであれば嬉しいことには変わりない。
建物の上へと登ったコルは表情を引き締め、すぅと息を吸い込む。この声がどこまでもどこまでも、遠吠えのように遠くまで聞こえるように。
「ここは絶対に通しません、よ!」
続け様に放たれるのはゲーム内でのスキル――イメージするのは雷。自由自在にかける雷撃。それを味方に当てないよう、場所を選んで解き放つ。その射程に入り始めた傭兵団の者たちは、何かを握りしめると空中にモンスターを召喚させた。
子供のような人型の、腕の代わりに翼を、脚は鳥のそれを持ったモンスター――ハルピュイア。そこそこの数が召喚され、一様にこちらへと威嚇する。
「まさかコルボに会えるとはネ!」
関所の門に立ちはだかる『R.O.O tester?』アイ(p3x000277)へ向けて無数の矢が放たれる。
「そうだぜ、お前さんらは運が良いな!」
「だが俺たちにゃ殺されるんだ、その運もここで尽きたってことさ!」
「おっト、」
飛び込んで来る矢を避け、受け止めるアイはスキルを発動して迎撃する。飛んでくる攻撃に余裕を削いだなら、確実なダメージを入れるのは仲間の役目だ。
「悪いけれどそう簡単にやられるわけにはいかないのサ」
アイが立つは関所の門の前。これより先は幻想の地。ここを突破される時は――クエスト失敗の時だ。
ハルピュイアを召喚した内の数人はルイズへ目をつける。この場にそぐわない聖職者風のルイズは彼らと目が合い後ずさった。
「おう、運悪く巻き込まれたか?」
「残念だったなァ!!」
巻き込まれ一般人を装うルイズに容赦なく敵配下が襲いかかった。
「い……嫌です……何が起こってるんですか!? 嫌……来ないで……!」
逃げ惑うルイズ。哀れな子羊に刃が近づき、その服を浅く捉えていく。逃げ惑うルイズはやがてその逃げ場をなくし、怯えた目で振り返った。
「残念だったなァ」
「おら、死ねや!!!」
振りかぶられた剣。辺りに飛ぶ血飛沫。ルイズはさっきと打って変わった目で2人を見据えた。
「――来るなって言うのが、聞こえませんか?」
「こいつ……っ!」
打ち返され、腕を斬られた男が怒りを目に宿す。本当はその首を頂くつもりだったが、彼らもそう簡単に死んではくれないらしい。
(イベントにしては現実味が強い事件だね……)
『魔剣遣い』アーゲンティエール(p3x007848)は彼らの様子を鎧越しにじっと見つめる。少し前にも混沌のラサでは激戦が行われたと聞いていた。コルボ率いる大鴉盗賊団との戦闘には、竜のニセモノまで出てきたと聞いている。
しかして盗賊の気質があるにしては快気な連中な気もしていたし、鉄帝の民である『中の人』としてはその行動原理も嫌いではない。
しかし賊は賊。仕事は仕事だ。
「白銀の冴えをお見せしよう!」
仲間たちの狙った敵目掛けてアーゲンティエールを一閃させる。魔剣の名こそ、自身のアバターにつけた名でもあった。
「戦って満足してーなら、おれ達が遊び相手になってやるぜ!!」
『絶対妹黙示録』ルージュ(p3x009532)は敵陣へと駆けていきながら愛の力を解き放つ。そこへローズマリーも飛び込んで武器を向けた。
「ローズマリーねー、全力で遊ぼうな!」
「思いっきり戦闘だけど……ま、全力出さないとあっちが怒っちゃいそうだしね」
にかっと笑ったルージュにローズマリーは肩を竦めつつ、早速敵へと仕掛けた。ルージュは愛の力を放ち続け、それに近寄ってきた敵をさらに掃討せんとする。
「警備兵のにーちゃんたち! ローズマリーねーと一緒に、複数人で敵を囲んでくれ!」
「ああ!」
「総員、彼らに続けー!」
彼女の言葉に警備兵たちはローズマリーの元へと駆け寄り、今しがた相手していた敵を取り囲んだ。
例え大鴉傭兵団が強いといえど、多勢に無勢。囲まれた男は程なくして地に膝をつけた。
(それにしても、なかなかに厄介な相手を引き当ててしまったみたいね)
隠しクエストというのだからそれなりの相手とあたる可能性は十分にあっただろう。しかしそれがまさかコルボだとは。
「レーヴェンさん、上手く避けて頂戴ね」
「うん、任せて!」
空舞うレーヴェンから元気な声が降ってくる。吹雪はレーヴェンに当てぬよう、しかしハルピュイアが多くいる場所を狙って冷気を放出する。
「全て――凍ってしまいなさい」
遥か上空の空間に極度の冷気が凝り、ハルピュイアの動きが目に見えて鈍る。辛うじて墜落はしないようだが、それでもかなり当てやすくなっただろう。
(落ちないのは残念だけれど、十分だわ)
どれだけの敵がいようとも、その敵がどれだけ強くとも。すぐ諦めて通すような真似はしない。最後まで足掻き続けてやるのだ。
「頑張りましょうか」
Finはつぶやき、吹雪に続いてハルピュイアへスキルを放つ。その翼が重くなるように。そして不安の兆しを敵へと纏わせにかかる。
空を飛ぶ彼らはいるだけで厄介だ。邪魔をされないよう、早々に撃破しなければ。Finは味方が戦いやすいよう、スキルをハルピュイア全体へとばら撒いていく。
(生半可なことではどうにかできる相手ではなかろうが……)
ばさり、と翼を広げた『悪食竜』ヴァリフィルド(p3x000072)は空へと飛び立った。大鴉傭兵団頭領コルボとその配下、そしてマジックアイテム『色宝』より呼び出されしハルピュイア――力も数も十分な脅威だろう。されども引き下がるわけにはいかない。
空を飛ぶものには空を飛ぶものを。力強い咆哮がハルピュイアたちへと浴びせかけられる。レーヴェンはすかさずそこへ攻撃を放った。
コルボはといえば、その乱戦へ混じる事なく立ちはだかった2人を相手していた。
「さァ、死合おうかコルボ! 狐月三刀流キサラギ――推して参る!」
キサラギは大鴉傭兵団配下も、召喚され始めたハルピュイアも真っすぐ抜けて、頭であるコルボの元まで走る。稲妻の如き太刀筋は寸でのところで交わされ、力強い右ストレートにキサラギはのけぞった。
「っぶね、」
受け身を取り、素早く今月今夜を構えるキサラギ。早くも冷や汗を感じたが、生きている。
(勝てるビジョンは浮かばねーし、次の瞬間には死んでる未来しか見えねェ)
目の前の、そこに立っているだけで感じる威圧。先ほどの其れも、前回動きを見ていなければ受け止めるしかなかっただろう。その一発が脅威だ。
「だが……それなら、手数で攻めさせてもらう! ついてこいよ、コルボ!」
万物を凍てつかせる霜を得物へと纏わせ、大気ごとコルボの身体を凍りつかせる。捕らえたならば――それを打ち砕くのみ。
「この地で氷たァ、やるじゃねェか」
「余裕かましてられンのも今の内だぜ!」
その身についた筋肉もまた、彼の鎧ということか。想定より随分と硬い感触に、しかしキサラギは止まらない。
止まれば死ぬ。その前に殺す。倒せないと直感が告げていたとて、倒す気で挑むのだ。
(今の俺らじゃ倒しきるのは無理……ふふ、コルボだもんな)
好きな人が強いというのはとても誇らしい。けれども2人はここでコルボに負けるわけにはいかないのだ。少なくとも、手加減をすれば早々に死ぬ。一撃を喰らわせるだけでなく、倒しきるつもりで全力をぶつけるのだ!
「あのっ俺の事覚えてる!?」
ナイフを投げながらアピールする女。そのナイフを紙一重で避けながらコルボは目を細める。
「今回は野心、持ってきたか? え?」
「勿論――欲しい結果の為に尽力するのが野心ってヤツだ、ろっ!」
間髪入れずさらにナイフを投げるクシィ。ナイフの残弾など気にする必要はない。だって、ほら、手元に生えてくる。
「てめェの欲しいモンは、ちゃんと掴めンのかい?」
「少なくとも、最低ラインなんてごめんだね」
目指すはいつだって――今回は特に――最良の結果。
前回好意を寄せてきた相手を容赦なくぶんなぐろうとしたコルボだが、思っていたよりずっと早い動きに空振りする。
「いい動きすンじゃねェか」
しかし息つく暇ない連撃にクシィの余裕は見る間に削られた。振りかぶられた強打に彼女の身が地面を転がり、受け身を取った彼女がすぐさま起き上がる。
対する、コルボはと言えば。
「……てめェ、小細工しやがったな?
「……その、えへ」
何か不思議なタイミングで照れるクシィ。仕方がない、だってコルボを弾き返したのは乙女の心(メンタル)なのだから。例え好きな相手とはいえ、好き勝手蹂躙されるわけにはいかない。
乙女というものは好意を抱いておきながら、時として突き放す――そんな生き物なのである。
●
(ある程度はばら撒けましたね)
あたりを見回したFinはハルピュイアの様子を伺う。全てが全てというわけにはいかないが、これからも召喚されることを考えれば常に1匹残らずBSを撒くことは不可能だろう。
ならば、増援が来る前に敵数を減らす必要がある。彼らは倒さなければ、受けた数の分だけ脅威を増大させるのだから。
Finはスキルを切り替え、射程に入ったハルピュイアへ攻撃を向けた。しかし、横合いから猛突進してくる影を認めたFinはあわやのところでそれを回避する。
「溢れてきましたか」
数で言えば若干こちらの方が多い。しかしけいびへいの実力を考えれば、数人分の抑えが効かずこちらへ漏れてきてしまったと言ったところか。
「早々に加勢をした方が良さそうですね……」
「はっ! なら、加勢前に潰れねえようせいぜい気ぃつけろよ」
「ええ、そうさせていただきます」
大鴉の男にそう返し、Finは武器をしかと構えた。
敵の掲げた何かが淡く光り、その頭上にハルピュイアを召喚する。ルージュはそれを見て眦を釣り上げた。
「あー、ずっこいぜ!」
ハルピュイアは彼女の愛の力に巻き込まれる事なく空へ逃げ、ハルピュイアの群れの中へ紛れていく。
「ハッ、戦いにずるいも何もあるかよ」
「良いぜ、そっちがその気なら、こっちだってやってやる!!」
度重なる愛の力の放出。自分の周囲に広がる光に手加減はない。
全くさっぱり情勢は知らないが、あのバトルジャンキーらしきコルボを満足させねばならない。恐らくは彼自身をある程度負傷させ、その配下も全員倒さねばならないだろう。
(遊びは真面目にやらねーと失礼だかんな!!)
コルボ以前に、その配下から倒されかねない。故にルージュは全力で『遊ぶ』のだ。
(無辜の民を理不尽に晒してはいけない)
アーゲンティエールはあと一足の敵を斬り伏せながら、新たに召喚されたハルピュイアを見上げる。そして、それらと戦う仲間たちも。
(どうにもあのモンスター……下手に弱らせるほど厄介を増しているみたいだ)
仲間たちでだいぶ抑えられているようだが、切羽詰まったとみれば加勢に行くべきだろう。先に召喚元を優先して叩く事で、彼らも楽になるはずだと、アーゲンティエールは剣を敵へ構える。
「中々やるみてぇだな。腕が鳴るぜ!」
コルボ配下は皆このようなのか――誰もが好戦的に立ち向かってくる。負けるわけにはいくまいとアーゲンティエールは狙いを定めた。
(色宝を誰が持っているのか、そう簡単にはわかりませんか)
ルイズはカタナを手に一閃を繰り返しながら、ハルピュイアを召喚するマジックアイテムの保持者を探す。優先的に撃破できたなら、その分こちらの勝率は上がるだろう。
少なくともこの場の殲滅は困難であると判断させ、労力に見合わないと思わせなければならない。
この戦場にいる者で戦いに消極的な者はいない。そのような者がいれば真っ先に――特にルイズに――狙われてしまうだろう。しかし懐が膨らんでいる者もそういなければ、どうやらあのマジックアイテムは使い捨てであるらしい。他の戦場がどうかわからないが、繰り返し使うわけではなく、使い終わったらその場に投げ捨てているようだ。
(レーヴェンさんは喜びそうですが、さて)
それならば誰から狙うか。答えは簡単だ。ハルピュイアを狙い撃てる技がないのなら、片っ端からその首を貰い受けるまでである。
「撃ち漏らしてしまいましたか。それでは――恥ずかしながら、二の太刀を」
その一閃が、煌めく。
ハルピュイアたちを引き付けたヴァリフィルドは眼下にいる大鴉傭兵団の配下たちをも引き付けんと咆哮を上げていた。
空中に陣取っていれば多少相手からの攻撃手段を制限できる。しかし、後衛の者たちから射かけられる矢ばかりは回避し、そして時に受けざるを得ない。
(色宝を持っている者は……わからぬか)
ぱっと見渡してみても誰が色宝を、それも未使用のそれを持っているかなど判別できない。それこそ使う時でもなければ取り出さないのだから。
なれば、目につく限りを狙っていくしかない。元々ヴァリフィルドが攻撃すれば複数人巻き込んでしまうのだから、区別着けず薙ぎ払ってしまえば良いのだ。
龍頭より放たれる息吹が敵の配下を包み、形成するデータを侵食していく。
その一方で、アイは門へ近づこうという輩を足止めしていた。
「近づけさせないヨ!」
アイの投影魔術が短剣を作り出し、近くの敵へ向けて飛んでいく。魔眼で映し出した敵の名前や性別などプロフィールを主として、様々な情報が映し出されていくが――。
「隙アリィ!」
「っ」
向かってくる敵にサーチは中断させられる。マジックアイテムについてもそう簡単には出てこないようだ。
(まあ、運が良ければってとこだネ)
色宝を探していて敵に突破されたら本末転倒だ。アイは再び攻撃すべく、魔力を練り上げ始める。
「――そちらも、自由にはさせないからネ!」
アイが放ったのは空中。コルを狙ってくるハルピュイアたちの一体へ、威嚇のようにスキルが飛ばされる。それを横目に、関所の上へ陣取るコルは眼下の友軍を鼓舞していた。
「皆さん、声をあげて。私たちならきっと門を守れます」
コルの言葉に警備兵たちも続いて声を上げる。どんな言葉だっていい、仲間の声こそが士気を上げるのだ。コルの思いに応じるように、警備兵たちが傭兵団を僅かばかり押し返す。
それを見おろしたコルは、はっと身をかがめた。頭を庇った腕に走る軽い衝撃。ハルピュイアの悔しそうな鳴き声が耳に入る。
(数が多いですね……)
あちらでヴァリフィルドが引きつけていてなお溢れかえるようなハルピュイアたち。あまり長い時間自由にさせておくわけにもいかないだろう。眼下もだいぶ乱戦模様になってきて、味方を巻き込まないというのも難しい。
「それでは、こちらを狙いましょう」
走る雷撃。仲間と的を合わせた攻撃は、ハルピュイアに復讐の機会を与えることなく絶命させる。
そんな戦いへ注意を向けさせる事なく、クシィとキサラギの攻勢は続いていた。
「こっちだ!」
クシィはコルボの視線を釘付けにすべく、敢えて懐へと飛び込んで攻めていく。瞬発力こそキサラギに比べて突出していないが、その身のこなしはコルボも一発では捕らえがたい。
クシィのナイフ格闘術の合間にキサラギの霜嵐が走る。絡めとり、封じ、凍り付かせ。相手が本気の本気になれば、2人ともひとたまりもないだろう。故に小手先を駆使してでも隙を作っていくしかない。いくら動きを見たことがあっても、R.O.Oのコルボと相対したことがない――体に覚え込ませているわけではない2人にとって記憶には限度がある。少なくとも、この相手には。
(アイツの動きは見た……そのハンデがあって『コレ』とは、大鴉団長の名は伊達じゃねぇ)
にぃ、と口端を吊り上げる。死との隣り合わせ。ゲームの中だという状況があったとしても、強敵との相対は心が躍るのだ。
「色宝を頂くのは無理そうかナ」
アイは肩をすくめながら投影魔術を展開する。運良く色宝を見つけたとしても、奪う隙なく使われてしまう。倒すにしてもそれなりにタフな彼らを瞬殺、というわけにはいかない。
(人身供養すれば撤退してくれるのかナ?)
ちらりとアイが見たのはクシィたちの相手するコルボである。嬉々として戦う姿は見えこそすれ、彼が何かの望みを言っているようにも、配下が何かを狙っているようにも見えない。強いて言うならこの場の突破くらいか。
クエストクリアのためであれば自身を差し出すのも構わないが、選ぶのはコルボだ。さあ、この局面はどう動いていくのか――。
「皆さん、離れてください」
コルの言葉に続き、雷撃が空より地面へ放たれる。体勢を崩したそこへ友軍が雪崩かかる。
高い場所から攻めるコルに対して複数の矢が襲いかかるが、敵の思うような結果は出まい。コルの身はいたいけな外見に反し存外頑丈で、多少の不調はものともしないのだから。
そして彼らからコルへ攻撃が届くということは逆もまた然り。コルは次の雷撃を彼らへと定める。
敵配下の一部を引きつけながら、ヴァリフィルドは視線をコルボの方へと向けた。
(コルボはこない、か)
向こうで押しとどめてくれているクシィとキサラギが上手くやっているのだろう。しかしいつまでものんびりと戦っているわけにはいかない。彼らの為にも、そしてもちろん自分たちの為にも。
「退いて貰うぞ……!」
ヴァリフィルドの強靭な顎がぐわりと開き、鋭い牙がハルピュイアへと向けられる。可能ならばこのままデータごと喰らってしまおうか。眷属にしてしまえば有用に使うこともできるだろう。
「加勢するわ」
その言葉と同時に、凍てつく銀世界が顕現する。吹雪は仲間へ冷気を当てないようにしながら、敵の固まっているところへ雪と氷を作り出した。
(一時的には退けたけれど、大元を断たなくては再び現れてしまう)
敵があとどれだけの色宝を持っているかわからないが、用心に越した事はない。
「くそっ、このアマ!」
敵の1人が吹雪へ向かい、前衛をすり抜ける。この距離でも銀世界を作り出すことは造作もないが、たかが1人だ。
吹雪は空中に氷の刃を作り出し、敵へ向かって飛ばす。地面に転がった敵の懐からころりと出てきた色宝を咄嗟に拾い上げるが――。
「……? 使用済みかしら?」
うんともすんとも言わず、ハルピュイアが出てくることもない。どうやら使い終わったものをわざわざ懐へ戻していたらしい。
「お待たせしました」
Finの武器が一閃され、敵が膝をつく。ハルピュイア戦でそれなりに消耗しているが、さりとて引けば負けることになる。意地でも踏ん張らなければならない。
敵の武器や頭を狙うFinは、一瞬だけコルボの方を見る。まだあちらも決着はついていないようだが――まもなく、といったところか。
(人身供養で引いてくれるのでしょうか……?)
かつて、現実のコルボに味方を攫われたことがある。同じようにして彼らが引くのであれば―― 好んで捕まりたくも死にたくもないが――自身を差し出すのも吝かではない。
だが彼は今回一度でも誰かを狙う素振りを見せただろうか……?
Finは敵を薙ぎ払いながら、コルボの様子を逐一見ていた。彼が望むものが何であるか、それを図るかのように。
「まだまだいくぜー!」
ルージュは傷つきながらも攻撃を続ける。究極に高まった妹力はどんな悪しきモノをも寄せ付けない。それに、妹は傷つけられた分だけ強くなれるのだ。
「負けるかよ! 全力全開でにーちゃんたちとも、コルボにーとも遊ぶんだ!」
そのコルボはと言えば、未だクシィとキサラギと『遊んで』いた。実に楽しそうに。戦闘狂(バーサーカー)のように。
(あちらは……もう少し粘れそう、かな?)
クシィとキサラギを見るアーゲンティエール。2対1は決して優勢などではなく、むしろ2人の方が若干押されているようにも見える。しかしコルボもまた無傷ではいられない、といったところか。
「こちらも粘らなければね……!」
自身の傷を癒やし、敵へ剣を向け続ける。もし2人が倒れたのならば自身が変わるのだ、余裕もないとはいえこんなところで倒れてなどいられない。
(しかし、彼らには中々隙がない)
色宝を使うタイミングでさえ、こちらに取られぬようと気を張っているのがわかる。それだけ貴重で大切なマジックアイテムという事だろう。ハルピュイアを召喚する様を見ればさもありなん、と言ったところだ。
だが、それならば尚更。その脅威をこの先へ進ませるわけにはいかない。
コルボも巻き込まんとしてヴァリフィルドが息吹を放つ。多少は浸食できたかどうか――しかし、足取りはそう簡単に乱せぬらしい。
(構わん、あちらは『ついで』だ)
巻き込めたならそれだけで僥倖である。かの者がこのイベントの対価に何を得たいと思っているのか知らないが、早々に目的を達成して帰ってもらいたいものだ――勿論、この場の突破以外で。
長く続くかと思われた戦いも、やがて終わる。
「行くぜ、コルボ」
キサラギのただならぬ雰囲気から、コルボが表情を引き締める。
「必殺技、ってトコか? いいぜ、来いよ!」
拳を構えるコルボ。彼が向かってくると同時、キサラギの一撃が放たれる。
それは幽玄夢幻を捉う無窮の絶剱。湖面の月さえ絶ち斬る修羅の一刀。
(……結局のところ、どうすりゃアイツが満足するか分かんねぇ)
コルボが求めるものは何なのか。キサラギはこの戦いの最中も考えていたが、ついぞ分からなかった。
故に。キサラギの技も、戦いも――命も、全てをあいつにくれてやる。
「その強欲な腹、一瞬でも満たしてやるよ!」
大きな砂煙が上がる。コルボもキサラギも、その中へと包まれた。
「どうなった……!?」
クシィは人影を見つけんと目を凝らす。風に煽られ、砂煙が消えて行けば――そこに立つは、コルボであった。
(キサラギは……ダメか)
文字通り、命まるごとくれてやったのだろう。本人はそう易々差し出すつもりもなかっただろうが。
その場に突っ立ったままのコルボはゆっくりと空を仰ぐ。そして、大きく笑い声をあげた。
「ああ――ああ、いい戦いだ! 面白ェ!」
次はどうくるかとクシィは武器を構える。自身とてもはや余裕があるわけではないが、彼を仲間の元へ向かわせるわけにはいかない。
片割れの状態を見てなお戦意を燃やす彼女を一瞥し、コルボは目を細める。それから今も戦う配下たちの方へ視線を向けた。
「野郎共! 撤退だ!!」
「……え……は?」
思わず間の抜けた声を上げたクシィにコルボは「まだ殺るか?」と問いかける。
「『今回は』満足したぜ。てめェまで殺らねェと足りないほど飢えちゃいない」
退いてくれるつもりなのならば、それを引き留める理由はない。クシィも、他の誰も同じだ。
(物でもなく、人でもなく……闘争か)
彼は何を得て退くのかと、クシィは気にしていた。それがもし人だったら――それも、こちらにはレーヴェンがいる。
現実において、パサジール・ルメスの民であるレーヴェン・ルメスは大鴉盗賊団に攫われた。R.O.Oで彼らの関係がどのようなものであるかわからないが、クシィにとっては警戒する対象であった。
だが、コルボは今回レーヴェンに見向きもしなかった。それにほっとすると同時に、複雑な思いもある。
もし攫うとして、その相手がレーヴェンでなく自分であったなら、と。
「……あー、連れ去るような価値のある女になりてェなあ!」
もう大鴉傭兵団の姿はない。静かになったそこへ、クシィの声が虚しく響いた。
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
お疲れ様でした。
コルボは戦いに満足して撤退したようです。
それでは、またのご縁をお待ちしております。
GMコメント
●成功条件
大鴉傭兵団の撃退
●情報精度
このシナリオの情報精度はCです。不明点もあります。
●ROOとは
練達三塔主の『Project:IDEA』の産物で練達ネットワーク上に構築された疑似世界をR.O.O(Rapid Origin Online)と呼びます。
練達の悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想環境ではありますが、原因不明のエラーにより暴走。情報の自己増殖が発生し、まるでゲームのような世界を構築しています。
R.O.O内の作りは混沌の現実に似ていますが、旅人たちの世界の風景や人物、既に亡き人物が存在する等、世界のルールを部分的に外れた事象も観測されるようです。
練達三塔主より依頼を受けたローレット・イレギュラーズはこの疑似世界で活動するためログイン装置を介してこの世界に介入。
自分専用の『アバター』を作って活動し、閉じ込められた人々の救出や『ゲームクリア』を目指します。
特設ページ:https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline
●エネミー
・『大鴉傭兵団頭領』コルボ
砂嵐に存在する傭兵団のひとつ、『大鴉傭兵団』を束ねる男です。彼とその配下はいずれも、傭兵団というより盗賊団としての面を強く持っています。
非常に強欲な男であり、それを得る力もあります。かなりの強力エネミーです。
【今回撃破はできない】でしょう。そのため、撃退させる方向へ持って行ってください。
彼は好戦的ですが、今回の強襲に見合う対価が得られたと考えれば引き返します。しかし対価の為であれば容易に人を殺します。
格闘術で迫る近接ファイターであり、とても頑丈な男です。他のステータスも全体的に高めでしょう。
・大鴉傭兵団部下×20
コルボに引き連れられてきた部下たちです。傭兵団に集う理由は様々のようですが、皆コルボを信頼しています。
前衛と後衛で半分ほどですが、いずれも俊敏です。そしてBSの扱いに優れており、この戦闘では複数のBS判定が行われる想定です。
彼らも頑丈とまでは言いませんがタフであり、ちょっとやそっとじゃ死にません(倒れても死亡とはならない)。コルボが撤収を宣言したならば、あっという間に起き上がって撤退していきます。
また、色宝(後述)によってモンスターを召喚することがあります。
・ハルピュイア×???
鳥の四肢を持つ人型モンスター。人語を解しません。子供サイズで、飛行能力を持ちます。
彼らは召喚した者、召喚者の味方の指示を聞きます。爪での攻撃が主となり、高い攻撃力を持っています。また、通常攻撃に【復讐100】を持ちます。
傭兵団が色宝を何個持ってきているか不明なため、ハルピュイアの総数も不明です。
●友軍
・警備兵×15
関所に勤める伝承の警備兵です。皆さんと共に戦ってくれます。
とはいえそこまで強くありませんので、傭兵団部下の一部を押しとどめるので精いっぱいでしょう。
指示があればそれなりに従います。
・ローズマリー
OP上で冒険者たちをイベントに誘った踊り子の女性。誰かって? 誰でしょうねえ……中の人はよく知らないなあ……。
彼女も皆さんに助力してくれます。武器を持って舞う物理アタッカー。そこそこ戦えるため、指示などなければ警備兵たちと共に傭兵団部下の一部を相手してくれるでしょう。
・レーヴェン
レーヴェン・ルメス(p3n000205)のR.O.OにおけるNPCです。本人ではありませんが、性格等は現実に似ています。
スカイウェザーの彼女もここに居合わせ、助太刀してくれるということです。色宝に興味があり、使用後でもいいからあったら欲しいなって気持ちらしいです。
現実と異なり、そこそこに戦えます。【飛行】が可能です。ハルピュイアが出てきたら優先的に戦ってくれるでしょう。指示があれば従います。
●フィールド
バルツァーレク領の関所前となります。門の先へ抜けられたら失敗ですのでご注意を。
若干砂交じりではありますが、足元はしっかりしています。ただし遠ざかろうとすればするほど砂地になります。
建物の上には登れますが、レンジによっては近すぎたり遠すぎたりします。
●色宝
弱めの願望機(マジックアイテム)。大鴉傭兵団員が所持しています。
大きな願いは叶いませんが、今回はこれによって不定期にモンスターを召喚するようです。
●ご挨拶
愁と申します。コルボです。
今度は敵としての登場となります。R.O.Oは現実より死にやすいですので、覚悟を持ってご参加ください。
それでは、健闘を祈ります。
※重要な備考『デスカウント』
R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。
※重要な備考『情勢変化』
<Genius Game Next>の結果に応じて『ネクスト』の情勢が激変する可能性があります。
又、詳細は知れませんが結果次第によりR.O.Oより特別報奨が与えられると告知されています。
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