PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<Bloom*Bloom>I got you

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●孤独な女王
 私は忘れてなどいない。
 たとえこの王座が偽りのものであっても。一時的なものだったとしても。
 彼らが、私の命を狙ってきたことを。

 私を誘拐して。
 私を殺そうとして。
 ねえ、そうでしょ。


 兄さま、ポセイドン?

●おいしいごはんがだあいすき!
 彼らの母親や父親について語られたことがあっただろうか。
 たぶんなかっただろう。ここでとある日記を引っ張り出してきたので、彼らについて語っていきたいと思う。

 フローラもグレイシアも自然を由来にしてこそいるが、父と母と言うものはあった。彼らの両親もまた親としてこの国の妖精界をおさめたのだ。
「フローラ。あなたならだいじょうぶ。お兄様を支えてあげてね」
「ああ、そうだ。グレイシアは少しだけ頑張りすぎてしまうところがあるからな。助けてあげてくれ」
「はぁい! おにーさまは、きっとだいじょうぶだろうけど!」
「ぼ、僕はフローラみたいに人懐っこくないから、友達があんまりいないんだよ。だから、僕の頭脳と、フローラの人脈があれば、だいじょうぶだってことだ」
「なぁるほど! おとーさまもおかーさまもあったまいい!」
「はは、そりゃそうだろう。だって二人のお父さんとお母さんだからな!」
「えへへ! おとーさま、たかいたかいして!」
「あっずるい、僕も!」
 仲睦まじい家族だった。
 故に。それを妬むものも少なくはなかった。
 そのころの妖精界は小さな犯罪が多く巻き起こっていた。羽を捥がれた妖精、通り魔、密輸。それに手を付けていたのが彼らの父だった。
 その問題も解決しようとしていた矢先のことだった。
「はっはっは……今日のディナーはなんだ?」
「ええと、むにえるだって!」
「じゃあ、早速頂こうか。せーの、」
「「いただきます!」」

 ガタ、ばたん。

 父は、毒殺された。母は二人に何も見せぬように、手を引いて寝室へと連れて行った。
 大丈夫ですからね、と告げて。
 今思えば大丈夫ではなかっただろう。愛した人が何物に仕込まれたかもわからぬ毒で死んでしまったのだから、平然として居られるだけでも強い人だったのだと思う。
 その日以来王として母が務めることになった。体の弱いひとだった。
 仕事を果たすと後を追う様に彼らの母は逝ってしまった。

●招待状
「今日は晩さん会を行うんだけど、来てもらえるかな」
 ブルーム・ブルームの案内人として正式に決まったカナタは、頭をぼりぼりと書いて招待状を手渡した。
 曰く、フローラからのご指名だそうだ。
「フローラ様……女王様、少しぴりぴりしてるから。何か手伝えること、あると良いんだけど」
 妖精界の毒殺事件は人間には伝わっていない。
 だからこそ彼女を想う気持ちはカナタとておなじ。
「ねえ、力を貸してよ」
 遠き銀星が光ったような気がした。

NMコメント

 どうも、染です。
 犯人。まだ捕まっていませんでしたね。

●依頼内容
 グレイシアに見つからないように毒があるかを調べる

 公式なパーティを行うようです。
 人間界からも王を招き、フローラが王になって一年たったことを祝う様です。
 フローラ直々に、内密に頼まれました。
 
●ロケーション
 王城。大きな広間で立食形式のものだそうです。
 食べ物はたくさんありますから、毒の有無を調べたものを渡してあげるのもいいかもしれません。

●世界観
 魔法世界『ブルーム・ブルーム』。
 花と魔法で満ちた世界。魔法で文明が築かれています。
 基本的には物理攻撃よりも神秘攻撃がメインの世界です。
 また、ファンタジーな世界ですので、妖精やドラゴンなど、ありえない生物がいます。

●フルールについて
 フルールとは、花冠師のこと。
 魔法や魔術を使う人々のことを指し、この世界に住まう人々の半分は花冠師です。
 現地の人々はもちろん、異世界から来た人がフルールと呼ばれる場合もあります。
 また、フルールにはギルドがあり、各々所属している団体があるようです。

●妖精たち
 たくさんいます。
 賑やかで楽しいことが大好きです。
 幼い子供のような見た目で、とても小さく手のひらのほどの背丈です。
 また、後ろからきらめく羽が生えています。
 今回は登場予定はありません。

●NPC
・フローラ(ティターニア)
 妖精女王、花の妖精。若草色の髪が特徴で、桜色の髪留めが宝物。
 エルフのような長耳と少女のような凹凸の少ない身体。性格はお茶目でお転婆、然しながら王としての自覚も芽生えつつあります。

 珍しく険しい顔をしています。

・グレイシア
 先代の妖精王、氷雪の妖精。鋭い目つきと薄氷色の髪が特徴。
 エルフのような長耳と眼鏡、恵まれた体格を持ちます。
 他国の妖精へ外交をしに行っていた経歴を持ち、知識も豊富です。

 姿が見えません。

・カナタ
 花冠師ギルド『Flowers Flag』のギルドマスター。境界案内人です。
 トップクラスの実力を持つ温厚な青年です。
 剣術を得意とし、フローラ達の護衛として腕を買われています。

 その辺を歩いています。

●サンプルプレイング
 毒の調査、なぁ。こういうときはカガクってのがいーんだろ。毒見だ!

 以上となります。ご参加お待ちしております。

  • <Bloom*Bloom>I got you完了
  • NM名
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年02月07日 22時00分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

サイズ(p3p000319)
カースド妖精鎌
武器商人(p3p001107)
闇之雲
回言 世界(p3p007315)
隠者
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切

リプレイ

●オードブル
(……アイツ、まだ新参の女王だったのか。てっきりもう何年も務めてると思ってたが)
 いや、しかし最初に会った時もサンタがどうのこうのとかなり子供っぽい事で拗ねてたような気がする。『貧乏籤』回言 世界(p3p007315)はかつてのシャイネンナハトを思い出し、ふむと思考を繰り返し。
(てっきりブルーム・ブルームの妖精特有の子供っぽさが関係してると思ってたが、実はかなり若かったりするのか?)
 首がつまりそうな襟を緩めたいが、フローラの険悪そうな様子を眺めるに機嫌に障りそうだ。仕方ないとネクタイをきゅっと上げなおす。口から零れ落ちそうなため息を押しとどめるように。
(……それはさておき、毒の調査とはこれまた穏やかじゃないな。
 しかもグレイシアには内緒とは。万が一毒があったらちゃんと話しておいた方がいいとは思うんだが……まあそこはティターニアが判断することだ。取り合えずは人にも妖精にも気取られないよう秘密裏に動くとしよう)
 前菜、オードブル。フローラの大嫌いなブロッコリーを用いられたそれ。フローラは「うげ」と顔を顰めて、世界に助けを求めた。
(……耐えてくれ)
 グレイシア様から好き嫌いなくといわれておりますので。
 従者のひとりが告げたことに、フローラは寂しげに微笑んだ。
 まだ前菜ではあるものの、イレギュラーズたちがかわるがわるその料理を見定める。立食形式だというのにフローラには食べる品がきまっているのが憎たらしいところだ。
「世界……」
「ああ、大丈夫だ。ちょっと待っててくれ」
 握った皿。傍から見ればブロッコリーに駄々をこねる女王と従者、あるいはその友人に見えるだろう。
(作られた料理は一通り調査するとして、特に調査が必要なのはやはり女王たちの好みの食べ物だろう。
 集団毒殺が目的ならともかく、そうじゃないなら普通はそこらの料理に毒を盛る事は無いからな。
 食べたいものをティターニアから聞いてそれを調査して持ってくる……はずだったんだろうがな)
 握った皿をじっくりながめ、ついでにドリンクと近辺の飲み物も。
 不審なものが仕込まれた形跡はなかったため、そっと肩に手をおいた。
 フローラの色白な肌がみるみる青くなっていくのが手に取るようにわかった。
「まぁ、食べないと大きくなれないから。頑張れ」
「……」

 フォークで、ぶすり。

●ポワソン
(毒、か。俺にとっては身近なものではあるが……毒見くらいは出来るかな?)
 執事服を着せられたアーマデル・アル・アマル(p3p008599)も同様に、ネクタイが苦しいのだと緩めながら、ポワソン――魚料理になった。
「魚料理は好きに選んでいいみたいだから、選んでもいいかしら」
「ああ、好きなものを選ぶと良い」
 やったー! と天真爛漫にはしゃぐフローラ。本来の彼女は『ああ』なのだろう、それを奪う兄の理由がわからない。アーマデルはそっと目を伏せた。

「料理に毒を仕込む機会は何度かある」
 それは仲間にも語って聞かせた三つのタイミングだ。思い出すように、反芻するようにアーマデルはつぶやいた。
(料理を作る時。実行犯が直接調理に関わる者なら、見てすぐには分からないよう仕込めるだろう)
 だがしかし、ここでは料理中の風景を見ることはかなわない。
(料理を運ぶ時。
 こういう所では見た目も料理の一部だろう、既に完成している料理に混ぜてバレにくいのはスープやソース類かな)
 フローラがとってきた魚料理にはソースがかかっていた。失敬して一口舐めると、ぴりりと舌がしびれた。それを置くように促して、アーマデルは料理を回収する。
(そして、取り分ける時。
 立食パーティなら大皿の料理に近寄り易いが、運ぶときと同じ理由で種類が限られるかもしれない)
 とりわけたカトラリーに毒を縫っていれば、それも容易いだろう。
(……こういうところだと勝手に取るんじゃなくて給仕が取り分けるのかもしれないけど)
 そうだ、同じような背格好の従者はたくさんいる。そのなかには、グレイシアに従うものだっているのだから。
 一般客用の皿を取り、フローラに他の人が口を着けていた料理の切れ端をもらってくる。それもたくさん。
「これならいいのね?」
「ああ。好き嫌いなく、だから、色々入れといた」
「うっ……!」
 ブロッコリーを残していたところを見られたのだろう、ギギギと振り返ると世界のサムズアップがフローラに向けられる。あ、すっごい嫌そうな顔したこの人。
 しぶしぶ苦手な魚もちみちみつまみながら、ポワソンは終わった。

 ソースを、とろり。

●アントレ
(…なぜ急に毒見の依頼をフローラ様がだしたかはわかりませんが、警戒はしたいときはありますよね、承りました、妖精の武器として毒の検知承りました)
 『カースド妖精鎌』サイズ(p3p000319)はフローラの悲壮な顔を前にして、彼女が話した事情を聞き逃していた。
 故に。
「極めて遠くから運んだもので、俺しか触ってないものです…昔の約束に誓い、毒は入っていないと断言します、最悪時はそれでお腹を満たしてくださいフローラ様」
 ローレットからもってきた牛スジとポテトサラダを手渡した。
「ああ、サイズ。お肉料理はたくさんあるけど、これもおいしそうね。先に頂くわ」
 信頼しているサイズから手渡されたものだ、警戒もせずにぱくぱくと口をつける。
「ちょ、フローラ様、警戒くらいしてください……」
「どうして? だってサイズからなら安心でしょう。これ、とってもおいしいわ!」
 はつらつと笑う彼女に安堵して、サイズは他の品にも銀の箸をつけて警戒を怠ることはしない。
「これは食べてもいいもの?」
「はい、反応なかったので……」
「そう! サイズにも一口あげるわ。これすっごくおいしいのよ!」
「え、ちょま、ふがっ」
 むりやり口の中に突っ込まれたチキンの切れ端。タルタルソースがかかっていてとてもおいしい。これは恐らくチキン南蛮だろう。
「……おいしいです」
 味覚は鎌でないと感じられない。
 そのことを知っていたのか、少しだけ鎌にもフォークで切れ端を与えたフローラは、満足そうにうなずいた。
「ふっふん、みんな私が嫌いな食べ物ばっかりだって思ってるみたいだけどね、好きな食べ物のほうが多いのよ!」
「あ、あそこにレバーがあります。あれは健康にいいのですこし見てみましょうか……」
「……え、ええ!」
 わかりやすいものだな、と思う。しかしそんなところも彼女らしい。サイズはふっと笑うも警戒は緩めず、そのままデセールも彼女を護衛する。
「次はデザートよ。戦争よ」
「戦争?」
「わたし、あの苺のミルフィーユがたべたいのだけど、いつも取り逃がしてしまってね……いい、サイズ」
「なにがでしょう」
「走るわよ!」
 手首をがしっと掴み、フローラは全力ダッシュ。あとでカナタに叱られるだろう。サイズはフローラにずるずると引きずられつつも、護衛を全うした。

 銀の箸が、邪魔だな。

●「王座は俺のものだ」
(さて……此度の依頼は氷河のコに気がつかれないように、とのこと)
 歩く、歩く。
(誘拐(あんなこと)があった後だが、アニに心配をかけないようにしているのか…あるいは、身近な者すら信じられない状態か)
 歩く、歩く。
(シスコンのあのコが……ねぇ? どれ、であれば真偽を確かめてみるのもよかろ)
 『闇之雲』武器商人(p3p001107)はあくまで参加者を装って。顔馴染みのグレイシアの元へ、『真偽』を確かめに向かう。
「あ、銀のフルール!」
「やァ、久しぶり。氷河のコはどこかね?」
「ぐれーしあさま? んーと、かべのほうにいた! ねぇねぇ、おいしいものたくさんあるよお、たべた?」
「いいや、まだだね。少しだけおすそ分けしてもらうのもよかろ、選んでくれるかい?」
「うん!」
「ぼくたちにまかせて!」
「わたしはあれすき、とってきていい?」
「いいよお、フルコースをつくるぞお!」
「「おー!!」」
 きゃいきゃいとはしゃぐ妖精たちの頭をなでてやりながら、壁の花の如く佇んでいるであろうグレイシアを探す。
(へぇ……元王が、壁にねェ)
 小さな妖精たちがあれよあれよと積み上げた料理たちを手にしながら、グレイシアの元へと武器商人は歩み寄った。常を装う様に。
「やぁ、氷河のコ」
「ああ、武器商人か。その料理は……」
「我(アタシ)にはちとばかし多いから、手伝ってくれないかい?」
「ああ……そうしよう」
 苦笑を交えて。彼は、常であった。

「女王サマ、無事に一年を過ごせてよかったね。誘拐犯の目星はもうついたのかな?」
「……それが、まだなんだ。フローラはあんなかんじで能天気なんだが」
 サイズをひきずって走っているフローラを指さして、グレイシアはほっと息を吐いた。
「もしまだ捕まっていないならこの後も彼女が怖い目に会うかもしれないけど対策は大丈夫?」
「……一応、警備は増やしてはいるんだ」
 やまもりの皿の中から野菜に手をつける。以前グレイシアは野菜が得意ではないと妖精たちから聞いていた。
「だが、そうだな。彼女が狙われるようであったら、俺が変わってもいいかもしれないと、思っているよ」
 フォークでぶすり、ソースのかかったそれを床に落とし、ぐしゃりと踏みつぶす。
 それはフローラが嫌っていたブロッコリーだった。
「……ああ、絨毯が汚れてしまった。すまないが拭きものをもらってくるよ。では、また」
 笑みを浮かべたグレイシアの様子は、常では『なかった』。
「……なるほど、これは情報共有が必要だねェ」

成否

成功

状態異常

なし

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