シナリオ詳細
マジカル☆ガール トラップクエスト ~ユア・ストーリー~
オープニング
●ジャケ買いに騙されるZ級映画みたいな話
「知ってる? ダンジョン攻略者は3つに分けられるの」
謎に薄暗い、コンクリートむき出しの部屋には自然な陽光が差し込み、剣を片腕で抱くようにして座っていたイーリン・ジョーンズ (p3p000854)は親指を立てて見せた。
「深淵を求める奴」
次に人差し指。
「栄光を求める奴」
中指をあわせて三本にして。
「そしてウッカリ騙された奴よ」
「アトさんとのバーチャルウェディングがあるって聞いたんだけど」
――フラーゴラ・トラモント (p3p008825)
「ああよかった。バブらされたりしないなら何でもいいですよ」
――小金井・正純 (p3p008000)
「ファンの皆が呼んでる!? 今すぐ行かなきゃ!!!!」
――アウローラ=エレットローネ (p3p007207)
「リズのバーチャルライブ会場はここか?」
――天之空・ミーナ (p3p005003)
「友達がピンチなら、どこにだって駆けつけるよ。そこが地の果てだって……」
――ココロ=Bliss=Solitude (p3p000323)
「私にしか扱えないような高度な案件……か、頼られたものだな」
――マニエラ・マギサ・メーヴィン (p3p002906)
「集まってくれてありがとう。説明は聞いてると思うから、まずは黙ってこれを装着してくれ」
レイリー=シュタイン (p3p007270)のかざしたなんかスゲーゴーグルみたいなやつと、等間隔に並んだ酸素チャンバーみたいなやつ。
集まった美少女イレギュラーズたちはフッて不敵に笑いながらチャンバーにはいりゴーグルをかぶり閉じた蓋の中でスヤァしたその直後。
カワイイロゴが視界いっぱいに広がった。
マジカル☆ガール トラップクエスト
~ユア・ストーリー~
「「騙されたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」」
●マジカル☆ガール トラップクエスト
説明しよう!
『マジカル☆ガール トラップクエスト』とは練達ウェブで生放送中の聴者参加型バラエティ番組である。
個性豊かな『魔法少女』が困難だらけのトラップダンジョンに挑むというもので、魔法少女たちのパワーは視聴者から送られる『イイネ数』によって決まるのだ。
イイネが沢山送られている間は無敵の魔法少女となれるが、イイネがあんまり送られてない間はパワーがゲッソリしてしまう。
つまり――。
「どれだけ視聴者にウケるムーブができるかが攻略のコツなのだ!」
白いハイヒールにフリルのミニスカート。膝が水平になるほど片足を上げて横ピース&ウィンクしたレイリーは叫んだ。
頭上からハート型のなんかほわほわしたものがぽこぽこ飛び出していく。出てくるたびにイイネッて音が鳴るのでたぶんこれがイイネされたシグナルなのだろう。
「中でもこの番組のキモである魔法少女コスチュームの選択は重要だぞ! まず私を見ろ」
レイリーはヘソ出しかつ肩から首までを大胆に出したフリルドレスに白い魔女っ子帽子を被り、肘から手首までにかけて半透明な袖がかかったミステリアスかつ若干セクシー路線(あくまで全年齢)の魔法少女ルックである。
その全身がカメラに写った瞬間、頭からイイネッイイネッイイネッイイネッイイネッイイネッ
「だがうっかりセクシー路線に走りすぎると視聴者の女児層や主婦層が低評価のデバフをかけることがあるから、全年齢路線をまもるのがお勧めだ。
コスチュームは自由にデザイン&カスタマイズが可能だ。そしてダンジョン中二着までセットできる。通常バージョンと最終決戦仕様の2つを用意しておくのがいいだろうな」
説明するレイリー。頭上からのぼるイイネッ。
並んだイーリンたちは一度顔を見合わせてから、同時に目を瞑って虚空へ上向いた。
ハイルール! という脳内テロップが流れていく。ローレットのギルド員として依頼を受けてしまった以上、達成努力はせねばなるまい。
「さあ皆、報酬のため、視聴率のため、ともに戦おう!(イイネッ)」
- マジカル☆ガール トラップクエスト ~ユア・ストーリー~完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2021年02月01日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談8日
- 参加費---RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●OPテーマだよ! みんなで歌おう!
メンタル@たるたる(アニメ『メンタルカルキュレーション』OPテーマ)をバックに流しながらご覧戴こう。
渋谷を歩く三人娘、『ラブリー♡ゴア』フラーゴラ・トラモント(p3p008825)、『クレバー◆アスター』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)、『フォックス♡メイデン』マニエラ・マギサ・メーヴィン(p3p002906)。オシャレな私服姿でデコデコにデコったアイスクリームをぱくついたりゲーセンのなんとかキャッチャーで一喜一憂したりプリをクラしたりするダイジェストシーンである。
『ワタシの名前はラブリー♡ゴア 肉屋の娘 趣味はジビエ料理! メンタルカルキュレーションの三人で遊びに来てたんだけど……』
そんな彼女たちが撮影ボックスから出た途端、その異変は起こったのだった。
「ここは!?」
目の前には魔王城。広い庭の真ん中に、フラーゴラとイーリン、そしてマニエラは立っていた。
姿もすっかり魔法少女に変身済。
ピンクを基調としたロリータファッション。苺のあしらわれたミニスカートとシャツによるちょっと甘々なスタイルだ。
頭上にぽこぽこ浮かぶイイネッ。
隣ではイーリンがブラスバンド風の衣装に身を包んでいた。肩出しワンピにミニスカート。足はニーハイブーツと系統こそ近いながらも別ベクトルのスタイルだった。
そして彼女を象徴するように、マーチングバトンが手に中へと現れる。
「閉鎖空間に閉じ込められたみたいね……先生!」
「あ? うん」
さっきまで三人娘とかいってたけど一人だけ身長差がありすぎた女マニエラが、どこか遠くを見つめていた。
ダークグリーンを主としたパンツスタイル。ふりふりこそついているものの首から足首にかけてまで衣服に覆われたおとなしいファッションだった。獣耳と尻尾がはえているのがフェティッシュポイントである。
そして二人の頭上にもあがるハート型のイイネッシグナル。
『私は魔法少女フォックス♡メイデン。35歳独身。長らく魔法少女不在の町を仕方なく守り続けてきた年季の入った中学教師だ。教師歴10年。魔法少女歴は20年だ』
急に加速するイイネッ。
「見てっ、私たちの他にも魔法少女がいるみたい」
振り返ってみると、なんだか仲の良さそうな二人組がいた。
『ホワイト☆エクセ』レイリ―=シュタイン(p3p007270)と『プリティ★ミーナ』天之空・ミーナ(p3p005003)。
バディ魔法少女コンビであり、二人で遊園地やら水族館やらを楽しんだ帰りにこの異変に巻き込まれたのだった。
「ほんと勘弁しろよな。ジャマするなら容赦しないぞ」
「けど異変が起きてるなら放っておけない。ホワイト☆エクセ、皆の愛と夢を護るため頑張るわ!」
はいここでイイネッが急加速。イイネッについていけてない視聴者のために説明すると、アプローチの異なる魔法少女バディものが連続しシリーズ化し、新旧作品がコラボレーションする劇場版作品はリアルタイムで触れている小さなお友達に大好評なのだ。
そして更に……。
「魔法少女☆星巫女! ある日神社で出会ったヒトデ型マスコットの星くんによってこの世界の滅亡を知った私は、魔法少女として世界を救うことに!? 偶然出会った魔法少女仲間のココロさんやその仲間のゴラさん達と一緒に戦います!」
ものすげー説明口調と共にスライドインしてきた『魔法少女☆星巫女』小金井・正純(p3p008000)。
フリフリおおめな巫女服というなかなかフェティッシュな格好で、榊型マジカルステッキ(今ではオモチャにプレミアがついた)を握りしめて目を光らせる。天空の☆がなんかビカーて光って語りかけてきた。
『そうやで正純! 悪を滅ぼすんや!』
「はい!! ――星に代わって、天誅!」
はいイイネッ溜まるよー。理由はもちろん十年くらい前の作品をコラボさせることで大きなお友達にリーチしたためだよ! メタ台詞を多用する独特のスタイルが当時のファンたちに青春を取り戻させるのだ。
ここで現れる往年の魔法少女たち。
スポットライトとサイリウムウェーブと共に現れたのは『スカイ☆アウラ』アウローラ=エレットローネ(p3p007207)。
ブルーのマイク型マジカルステッキを握り、白のドロワーズ風魔法少女ルックをふわつかせる。
「みんなお待たせ! 助けに来たよ! スカイ☆アウラちゃんの歌に聴き惚れて☆」
更に吹き上がる水しぶきの中から現れた『アンサンブル』ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)。
金色のフルート型マジカルステッキをもち、パステルカラーのブラスバンド衣装でキメたクレバー◆アスターの先祖敵デザインの魔法少女である。
「凪いだ海の煌めきは、みんなの心が鳴らすアンサンブル! この魔法少女アンサンブルがあなたに愛を取り戻す!」
そう、ここに五世代八人の魔法少女が集結したのである!
魔王城から巨大な魔王の姿が空に映し出されてここを出たくばなんちゃらって言い出すシーンはカットさせていただこう! はやく魔法少女を見せろ! お前に割いてる文字数はねえ!
というわけで――!
●視聴率は命より重い
ご想像戴きたい。
人間をワンパンで吹っ飛ばしそうな巨大ハンマーが振り子状にヴォーンヴォーンって左右に揺れ続け、その中心を石作の細い一本道が続いているさま。
脇には壁も足場もなく、深い闇だけがぽっかりと空いている一本道である。
逆にここまで露骨なトラップゾーンもねえだろってくらい露骨だったし、マニエラもシリアスな顔でカッて振り向いてこう言った。
「ここは私の統率力の出番だな。皆、トラップに警戒しろ。慎重に進むんだ!」
「分かっていますマニエラさん。いいえ魔法少女フォックス♡メイデン(35)さん」
「次に年齢つけて呼んだらここから突き落とす」
殺意の籠もった目を向けてくるマニエラに手をかざし、正純もとい星☆巫☆女は余裕な顔つきで通路へと歩き出す。
「いえ、今の私は魔法少女。こんな見え透いたトラップにはひっかか、あっ」
ハンマーの先にあった隠しハンマーにゴッてやられて通路からはじき出される正純。
「ああああああああああああああ罠になんか絶対負けない!」
落ちそうになった所を空中を無理矢理バタフライ泳法でちょっとだけ進んだのち通路のはじっこに両手でしがみつく正純。
「まってて! スカイ☆アウラちゃんがすぐに助けてあげるね!」
アウローラがるんるん歌いながら正純の手を掴んで引っ張り上げよう……とした途端。足にからまったロープによって逆さにつり上げられてしまった。
「きゃー!? 降ろしてー!?」
スカートを片手でおさえ、もう片方の手で正純をぶら下げたアウローラの悲鳴。
マニエラはどこか遠くを見つめた。
「こいつら……話聞かねえな……」
「まってマニエラ(36)」
「さりげなく加齢させるなラブリー♡ゴア」
フラーゴラはバッと手をかざし、マニエラよりも前へ出た。
「ワタシは日頃から山で狩りをするからわかる……この首筋がチリつく感じ……ハッ! 危ない!」
ぴよーんと飛び出したフラーゴラが突然天井から落ちてきた石のブロックにはさまれた。
具体的には長いゴラヘアーの先っぽんところがちょっと挟まっていた。
「ワタシは……ここまでみたい……」
流れる涙。始まる回想。
学校で机が隣の男子(学ランの下からなんかフードだして被ってる)との思い出であった。
「銅色の髪に銀色の瞳……あの人には、もう会えない……ごめんね……」
「あぶなーい!」
更に落ちてきたブロックをショルダータックルですっとばすイーリン。
かと思ったら勢い余って転がっていった先でドラゴンの石像から火。
火に炙られたイーリンが、顔を真っ黒にして無言で振り返ってきた。
「い、いや、振り返られても」
「と思ったらきゃー!」
都合良く発動したロープの罠に足をひっかけられアウローラ同様逆さに吊されるイーリンであった。
「は、はずかしい……」
顔を赤くし、歯がみして目を閉じるイーリン。
溜まっていく一連のイイネッ。
「みんな、ここは任せて!」
「魔法少女アンサンブル!」
ココロはマジカルトランペットを取り出すと、情熱的に演奏しはじめた。
流れる水のしぶきが音符となって、トラップを片っ端から破壊していく。
ぽふっと落ちた正純をお姫様抱っこスタイルでキャッチすると、正純をぎゅっと抱きしめた。
「いつも危ないことばかり……もっと自分を大事にして……」
「ココロさん……」
ピンク色の百合が咲き誇るフレーム。たまりゆくイイネッ。
「ここから先は」
「私らに任せて貰おうかね」
そこで名乗り出たのがレイリーとミーナの魔法少女タッグである。
ミーナもとい魔法少女プリティ★ミーナは魔法の翼を広げて飛び上がると、落とし穴や振り子とラップを器用にかわしながら進んでいった。
壁から飛び出してくる矢もマジカルステッキと剣の二刀流で次々はたき落としていく器用さである。
「こうして進んでいけばトラップもかわせるしなんなら破壊して――」
「ミーナ、危ない!」
そうしてすいすい進んでいくかに思われた、その時。
ミーナめがけて縄の網が放たれた。
飛行する対象をピンポイントで狙ったトラップにミーナがつかまる……かに思われたが、すんでのところでミーナは突き飛ばされ、代わりにレイリーがトラップにとらわれてしまった。
そのまま道を外れ、底の見えない穴へと転落していく。
「レイリー!? なんで……!」
手を伸ばすミーナ。
流れる回想。
二人で乗った観覧車。ジェットコースター。お化け屋敷。並んで食べたソフトクリーム。手を繋いで進む夜の遊園地。
そんな風景に重なるように伸ばし合った二人の手は、しかし互いの指をわずかに撫で……はじかれるように指先が離れていった。
「レイリーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
●
別れた仲間を必ず救うと決意したミーナたち。悲しみを乗り越え魔王の待ち受ける玉座の魔へと到着したが……そこに待っていたのは、なんと。
「アルジサマニハ、ユビイッポンフレサセナイ」
全身をブラックカラーに変えたレイリーであった。
無事を知って駆け寄ろうとするミーナへ、魔法の光線がかする。
咄嗟に手を引いたココロがいなければ、彼女の足は打ち抜かれていただろう。
「ミーナ……どうして」
「見て、バイザーを」
頭から顔にかけて、黒いバイザーが装着され、こめかみの辺りに紫の点滅がおきていた。
「操られてる……ってのか?」
「下がってみんな!」
アウローラが飛び出し、マイクをかざしてステージフィールドを展開。
レイリーの放った光線の乱射にカウンターヒールを仕掛けていく。
が、仲間に刃を向けられた困惑とその隙を突いた苛烈な攻撃はアウローラたちをも打ち崩していく。
「……それでも負けてられない。
この歌が皆に届きます様に!」
こらえて力を増幅させるアウローラ。
その一方で、ココロと正純は立ち向かう決心を固めた。
空から降った魔法の攻撃機が分解し、ココロの全身へと装着されていく。
重装甲ボディの肩に担いだアハトアハト。
「皆の想いをチャージして――放てアハト・アハト!」
正純もまた真の姿へと変身。星から送られたフルパワーであちこちに星装飾をたっぷりつけた巫女装束を纏った。目の中にキラリと星を浮かべ、マジカル榊から流星の軌跡を描く。
「100×100で1万倍パワー! 画面の前の皆、私たちを応援してください!」
二人の放った光線が、ブラックレイリーへとぶつかっていく。
「皆でミーナの道を開くのよ!」
イーリンはマジカルバトンをくるくる回すと、胸のブローチを叩いた。あふれ出た布地が整い、翼風のマントとフリルスカートによって四枚の翼風のシルエットへと変わった。
そしてバトンから三人のチームロゴを描いた旗が伸び、イーリンへと突撃していく。
「苺果汁100%……!」
またフラーゴラもバーサクモードを解放。金細工を盛ったピンクドレスから血が滴るように見えるがこれは苺ジャム。ご家族で安心してご覧いただけるバーサクである。
「この服を着るのは……十数年ぶりか。
刮目せよっこれがっ【10年前の初期フォーム】だ!」
そしてマニエラまでもがフォームチェンジ。10年前はじめて魔法少女になった時のコスチュームへとフルチェンジし、魔法少女フォックス♡メイデン(25)となった。
「こういうの好きだろ? 男の子ってやつはさ」
三人は一斉にレイリーへと飛びかかると、彼女の繰り出すブラックランスを三人がかりで打ち払う。
「今だ、ミーナ!」
「目を覚ませレイリー!」
リボンを魔法の力で輝かせ、マジカルステッキとマジカルソードをクロスさせて打ち付ける――かに思えたが。
直線で武器を捨て、ミーナはレイリーを抱きしめた。
「思い出せ、私達の大切な思い出を!」
目のなかによぎる思い出たち。流れる涙の輝きが、レイリーのバイザーを崩壊させた。
「これは……」
「洗脳が解けたんですね!」
駆け寄る魔法少女たち。
そんな彼女たちを前に、ついに魔王が姿を現した。
見上げるほど巨大な姿をさらした魔法は彼女たちを踏み潰さんと足を振り上げるが……。
「もう誰にも負けない。皆の想いを私達に……お願い!」
槍を真っ白な輝きに包み、天へと突き上げる。
ミーナが、ココロが、アウローラが、正純が、それぞれの武器を天にかざして光を集めた。
彼女たちだけではない。画面の前でいまサイリウムを振っているお友達のパワーが集まり、巨大な剣となったのだ。
そしてその力は、最新作魔法少女チームへと集中する。
「ワタシは自分の日常を愛してる。だからそれを取り戻すために全力で撃つ!」
最終決戦仕様となった三人が、フォーメーションを組んだ。
「行くわよ、スーパー!」
旗を踏み台にしてフラーゴラを打ち上げるイーリン。
「無敵!」
巨大な弓が作られ、フラーゴラを矢に見立てて強く引き絞るマニエラ。
「スラッシュ!」
彼女たちによって射出されたフラーゴラいやアローゴラは仲間達の魔法の力を一心に受け、魔王の胸を貫いていったのだった。
そして空は晴れ渡り、虹がかかり鳥が飛んでいく。
魔法少女たちの姿はかすみ、消えていく。
「ありがとう。一緒に戦えたこと、誇りに思うわ」
「きっとまた合おうね!」
「その時は遊びにいけるといいな」
「みんなでピクニックもいいですね」
「それじゃあみんな――」
またね! と叫ぶと画面はキラキラに包まれ、スタッフロールが始まった。
ひな壇のようなステージに並んだ魔法少女たちのダンスタイムが始まるのだ。
――魔法少女アンサンブル
――星☆巫☆女
――スカイ☆アウラ
――プリティ★ミーナ
――ホワイト☆エクセ
――クレバー◆アスター
――フォックス♡メイデン
――ラブリー♡ゴア
そして、ダンスの終わりと共に幕は閉じていく。
大量のイイネッに溢れながら。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
イイネッ
GMコメント
ご用命有り難うございます。黒筆墨汁でございます。
今日は張り切って魔法少女になっていきましょう! アピれ! 視聴者に!!
■オーダーと背景
VR空間で魔法少女となってトラップだらけのダンジョンを攻略しボス悪魔と戦おう!
皆さんはいつもの肉体をスキャンしたアバターとしてVR空間にポップしています。が、状態が状態なのでセットしているスキルが活用できません。
そのかわり生放送されている視聴者のイイネッがそのまま無限のパワーとなります。イイネッが沢山来ればくるほど戦闘力がスゲくなりトラップをスゲく突破できるようになります。
■スタート地点
皆さんはダンジョン『悪魔の城』の前にある広いお庭に出現します。
このとき着用している魔法少女ルックは番組の見せ場なので、是非こだわりの魔法少女ルックをプレイングに書き付けてイイネッを稼ぎましょう。
ちなみに天気は晴れてて小鳥も飛んでてお花も咲いています。悪魔の城とはいったい。
■トラップだらけの場内
鉄球の振り子だとか落とし穴だとかハンマーが飛び出す壁だとか火を噴く像だとかそれはもういろんな古典的トラップが待ち構えています。
これへの対処方法は先ほども言ったとおりイイネッを沢山得ることです。
仲間同士助け合ったり急に視聴者にウケそうなことをしてみたりしましょう。レイリーさんも言ってましたが主婦層から低評価デバフがつくとよくないので、全年齢路線で行くのがお勧めです。あと関係ないけど百合路線はこの番組でちょっと人気があります関係ないけどねほんと。
■最終決戦
ボス悪魔が待ち構えるフィールドでバトルをします。
悪魔は人間形態→悪魔形態→ドラゴン形態と三段階変身をもってるつえーやつです。
魔法や怪力ですげー戦います。
言うまでもなくイイネッを沢山溜めたやつの勝ちです。
格好良いアクションを披露したり仲間と素敵な掛け合いをしたりしましょう。
二着目のコスチュームをここで一斉解放することでスーパーモード感を出していくとイイネッがとんでもなく沢山もらえるので超お勧めです。
■ダメージ?
このシナリオではダメージとかそういうのはありませんが、VR空間内で死亡(?)するとパンドラが減った状態でログアウトします。つまり、力尽きる演出も可です。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
■■■アドリブ度■■■
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用ください。
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