PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<瘴気世界外伝>このメシマズな聖夜祭に美味しい料理を!

完了

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●聖夜祭をするのに肝心なものがこの世界には存在しない!
「ん、綺麗に飾られていますね……片づけが大変そうですけれど」
 『疾風の国ウィンドトゥール』の中央にそびえ立つ、飾り付けがされた大樹を見上げながら【境界案内人】イヴ=マリアンヌは呟いた。
 再現性東京の東京タワーくらいに恐ろしいほど高い大樹だが、イレギュラーズが飾り付けを行ったのだからイルミネーションツリーとしては完璧に近い。当日になると様々な色のオーナメントが一斉に光りだすとのことなので、きっと幻想的なクリスマスツリーを拝むことができるだろう。
 ——それはそれとして。
「いやぁ、本当に助かった。聖夜祭の準備はこれで終わりだな!」
「…………」
 何も仕事をしなかった作業員が去っていくのをイヴは横目で見送ると、何かの準備を始める。
 出てきたのは折り畳み式の机やら、調理を行う器具やら、保冷できる箱やら。
「流石に聖夜祭に『美味しいものが存在しない』のは致命的かと思いましてね……?
 本当はダメなのですが、聖夜の夜に美味しいものを食べるくらい精霊も目を瞑るでしょう」
 そんなことを言いながら彼女は手早く準備を進めるのだった。

●美味しいもの密輸大作戦?
「そういえば、おまえら普段何食ってんだ……?」
 それはこっちの台詞だ。
 瘴気世界の人々は魔獣を倒したときに残る灰を加工したものを食べて生きている。味覚はあるらしいが、美味しいという感情も存在せず、<瘴気世界>出身のラナードも灰を食べることを当然と思っているらしい。
「イヴの奴が『美味しいものがないと聖夜祭が台無しだ』っていうんだ。
 よく分かんねぇけど、手伝いに来てほしいらしいぞ?」
 ラナードの話によれば、『疾風の国ウィンドトゥール』で行われる聖夜祭の準備にイヴが出向いているらしく、『美味しいもの』を調達したいとの話だった。
 集まったイレギュラーズの中に料理をしたり美味しい食べ物を持っている者はいるだろうか?

NMコメント

 聖夜の夜が着実に近づいてきましたね。牡丹雪です。
 この物語は<瘴気世界>の続編となります。物語は個々で完結する&前回のあらすじを書きますが、過去作を見て頂けると見ると更に楽しめる世界観となっております。
 また、世界観の詳細は自己紹介欄にも記載されています。ご覧いただけたら幸いです。

●目的【聖夜祭を成功させる】
 『疾風の国ウィンドトゥール王国』中央に植えられた大樹はイレギュラーズの手により立派なクリスマスツリーになりました。が、<瘴気世界>の欠点ともいえるメシマズ問題によりこのままでは味の無い聖夜祭になってしまうそうです。
 というわけで食べ物を持ち込みもとい密輸して、楽しい聖夜祭を成功させましょう!
 以下はプレイング例になります。

例)
 クリスマスといえばケーキだよね!
 生地からしっかり焼いて大きなクリスマスケーキを作るよ!


●ざっくり世界観のおさらい
 かつて世界の均衡を保っていた6人の精霊たちはあまりの退屈さに人類を生み出し、それを繁栄させた。だが、人類を生み出す過程の中で邪悪な力を持つ魔獣も生み出してしまい、やがて史に残る大戦争が起きてしまう。瘴気により荒廃してしまった跡地から逃れるべく人類は地底へと生活圏を移動した。
 そう願った精霊が導いてくれた際に偉人が受け取ったとされる高純度の精霊石を用いた5つの疑似太陽により、まるで地上にいるような生活を送っている。のちにその疑似太陽に惹かれるように人々は巨大なコロニーを築き、5つの国が出来上がった。
 人類は精霊に最初に生み出された種族であるため、精霊石の魔力を浴びつつ魔獣の灰を食べながら生きている。

●当シナリオは以下の章構成を予定しております

一章『食べ物をたくさん用意する!』
二章『歌って食べて飲んで、聖夜祭を楽しもう!』
※二章は場合によりラリーを分ける可能性がございます

●当シナリオは以下のシナリオの続きになります

『<瘴気世界外伝>聖夜に向けた飾り付け』
 https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/4642

●アドリブについて
 本シナリオではアドリブが多めに含まれることがあります。
 アドリブがNGの場合、通信欄かプレイングに一言ご記載いただければ幸いです。

  • <瘴気世界外伝>このメシマズな聖夜祭に美味しい料理を!完了
  • NM名牡丹雪
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年12月19日 21時30分
  • 章数1章
  • 総採用数6人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

エシャメル・コッコ(p3p008572)
魔法少女

●PandoraPartyPudding!
「コッコッコー♪ 今日も今日とてヘルプミーの声がコッコを呼ぶな!」
 大樹の傍でせっせと準備を進めるイヴの前に最初に訪れたのは『魔法少女』エシャメル・コッコ(p3p008572)だった。人手も食材も何もかも足りずに困っているイヴに人助けセンサーが反応し駆け付けたのだ。
「助かります。この世界には灰しか存在しないで困っているのです」
「ふんふん、なるほどなー。つまりおいしー食べ物がなくて困ってるな?」
 首を傾げながらイヴに聞くコッコの周りでは元気そうにひよこがぱたついている。
 そして、彼女が自分の胸を叩けばひよこも真似するように「ぴよ!」と鳴いた。
「ならコッコとひよこにおまかせな!」
 そうと決まれば、といわんばかりにコッコはイヴの持っていた鍋を運んだり、折り畳み式の机を沢山並べたり、そうしていると彼女の『良い子ポイント』が上昇する。
 一通り机や道具を運び終えた後、コッコはニコニコ顔で言うのである。
「パンドラ・パーティー・プリンを発動するな!!」
「へ?」
 流石に聞きなれない詠唱にイヴは首を傾げるが、直後に目を見張ることになる。
 プリン。プリンプリンプリン。さっきまで並べていたテーブルの上にいつの間にか大量のプリンが出現しているのだ。
 しかもすごく美味しそう。
「ふふん、誉めてもいいのな!」
 唖然とするイヴの表情を見て、コッコは自慢げに胸を張るのだった。

成否

成功


第1章 第2節

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク

●王道料理人
「あー、分かる分かる。俺の元居た世界も今思えば栄養とか摂取の効率性重視で、味とか食感とか二の次のブロック食とかゼリー飲料だったしなぁ。いやぁ懐かしいぜ」
 イヴから事情を聞いた『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)は手慣れた様子で料理をしながらそう呟いた。
「ブロック食、ゼリー飲料ならまだ一行の予知はありますが、この世界は灰……ですからね」
 イヴは料理があまり得意ではないのか、ゴリョウの料理を傍らで眺めながらため息交じりにそう呟いた。灰なんて味はしないし粉っぽいし、絶対に美味しくないだろう。
「となれば、ここの奴らにも『味』の良さってもんを感じてもらわないとな!」
 段々といい匂いがしてきた。匂いに釣られた住民が少しずつ集まってくる。
 ゴリョウが作っていたのはちらし寿司。食材は彼の店から持ち込まれた上質な穀物や野菜、そして優しい酸味の酢である。普段味の無い灰を食べているこの世界の民を気遣った味付け、文句なしの完璧である。
「ぶはははは! こいつはあんまり再現難易度も高くねぇ。レシピ置いていくぜ?」
 一通り料理が終わったゴリョウは豪快に笑いながら作っていた散らし寿司のレシピと種籾と稲作マニュアルを置いていく。
 この<瘴気世界>に稲作文化を広めるために……!!

成否

成功


第1章 第3節

九重 縁(p3p008706)
戦場に歌を

●クリスマスといえばチキンでしょ!
「灰しか食べられないなんて……なんていう、その……ショックです。
 美味しいものは活力でしょうに!!」
 灰が主食であることを聞いた『気丈な覚悟』九重 縁(p3p008706)はその事実に衝撃を受けながらそう呟いた。
「まあそれはともかく、クリスマスに出すご飯がないんですね。
 料理は得意なので任せてくださいよ。バッチリです!」
 縁はローストチキンを作るために持参した鶏をまな板の上にドンッと置くと、丁寧に捌いて中にジャガイモや人参をゴロゴロと入れる。最後にタコ紐で蓋をすると、イヴが用意していたグリルでしっかりと中まで焼いていく。
「うーん、いい香り。でも焼き上がるまで結構時間がありますね」
 大きなローストチキン一つともなると、焼けるまでに時間がかかる。
 縁はその間、料理をしているイヴに話しかけることにした。
「綺麗なクリスマスツリーですよね。イヴさんは何を作っているんですか?」
「実は先程、大量にプリンが召喚されまして。何かアレンジできないものかと」
 そういえばテーブルの上にプリンが沢山ある。
同じ味ばかりでは飽きてしまうのではないかとイヴは何か考えていたが、縁の方が先に思いついた。
「ふむ、例えばマフィンなんてどうですか?」
「プリンから……マフィン?」
 ローストチキンが焼き上がるまでの間、縁はイヴとプリンをマフィンに変えるお菓子作りを始めるのだった。

成否

成功


第1章 第4節

暒夜 カルタ(p3p009345)
花合わせ

●まずは見た目から
「美味しいものってのは舌だけじゃなくて目でも楽しむべきですぅ。
 っていうか、映えの方が味より重視されるくらいですよねっ」
 テンション高めに現れたミーハー女子、『花合わせ』暒夜 カルタ(p3p009345)はそう語る。
 確かに再現性東京などの喫茶店や菓子屋にはお洒落なものが多いし、シャイネンナハトともなればどの国や世界でもお洒落なケーキが登場するのだから言っていることは間違いない。
「それで、何を作るんです?」
 そんなカルタにイヴは首を傾げながら尋ねると、カルタは調理台にドンッと材料を置いて答えた。
「材料は小麦粉、バター、卵と、中身ように生クリームとお砂糖それだけなんですよぅ。
 何が完成するかはまだ内緒ですぅ!」
 カルタは手慣れた手付きで溶かしバターと小麦粉を混ぜ、溶き卵で伸ばした生地をお匙で一口大に鉄板に並べると、用意されていたオーブンで焼き上げる。
 一口サイズだが見慣れた形に、イヴはポンっと手を叩いた。
「なるほど、シュークリームですか」
 カルタは焼き上がったシューに生クリームや餡子、他のイレギュラーズが用意したプリンを詰めると、砂糖と水を火にかけて作った飴で固めながら積み上げていく。
 仕上げにクリスマスの飾りや粉砂糖で見栄えを整えれば完成だ。
「これでシュータワーの完成ですぅ! きらきらぴかぴかで奇麗なのですぅ!」

成否

成功


第1章 第5節

白夜 希(p3p009099)
死生の魔女

●現地の謎の飲み物
「飲み物不足……」
 ここまでにイレギュラーズが作っていった料理やお菓子を見ながら『白い死神』白夜 希(p3p009099)は呟いた。
 シャイネンナハトといえばシャンパンを開けてシュワっと一杯するイメージがあるが、勿論この世界にそんな飲み物無いし、作るのも大変である。
「そういえば、この前変なもの飲んでなかった?」
「変な……ぁぁ、アレですか」
 それはかなり前の依頼の時の話である。確かにイヴは変な飲み物を飲んでいた。
 そんな細かいことまで覚えていることが恐ろしいという話はさておき、イヴは首を横に振りながら説明。
「アレは灰を水で溶かしたような飲み物です」
「……うん、若干そんな気がしてた」
 絶対に混ぜちゃいけないやつだなと確信しながら、希は持参物を取り出す。
 炭酸水にシロップ、お酒、その他果物を沢山……本当はこんなに持ち込んだら精霊からお怒りを貰いそうだが、今回は何故か精霊の干渉も入らないという。
「そういえば、炭酸くらい風と水の核とかで作れないの?」
 希は果物をミキサーにかけながら、ふと思ったことをイヴに漏らす。
「原理的には出来ると思うのですが、職人は有用だと思ったものを作るらしいので色々と難しいんですよね」
「ふーん、難しいというか抜けてるというか、頭が固い職人が多いね」
 イヴの言葉に希はため息交じりに言いながら、飲み物を作っていくのである。

成否

成功


第1章 第6節

エシャメル・コッコ(p3p008572)
魔法少女

●美味しいもの密輸大成功!
「無事にプリンをよびだせたな!」
 不思議なギフト、パンドラ・パーティー・プリンで沢山のプリンを呼び出した『魔法少女』エシャメル・コッコ(p3p008572)は並ぶ(既に他の人の手で別のものになったものもある)プリンを見ながら満足げに呟いた。
「けどただプリンを出すだけなら誰でもできるな」
「……誰でも?」
 確かにプリンを作るならできる人は多いだろうが、プリンを召喚できる者はそうそういないのではとツッコミを入れたくなったイヴはさておき、コッコはどこからか生クリームや果物を取り出した。
「ここでひと手間くわえるのがコッコ流な!
 これを……うな~~~~~~~~~~~!!!!!(シャカシャカシャカシャカ!!)(クリームを泡立てる音)
 うななななななななな~~~~~~~~!!!!!(スタタタタタタ!!)(フルーツをカットする音)」
 コッコが暫く唸りながら高速で手を動かすと、テーブルの上にはホイップクリームとカットフルーツが用意されていく。
「これをプリンにデコれば……プリン・ア・ラ・モードのかんせーな!!」
 いうところオシャンティーな器にプリンを載せてデコレーションをしていけば、見て美味しい食べて美味しいプリン・ア・ラ・モードの完成だ。
 コッコは集まり始めた人たちに差し出しながら、笑顔で言うのだった。
「めしあがれな!」

成否

成功

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