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シナリオ詳細

リリカル・マジカル・マーケット

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 ラサの中心も中心、ネフェルスト・ブラックマーケットには世界の文化が交差する。
 鉄帝やその最北に広がるノーザンキングス領や南のアクエリア・フェデリア海域のサルベージ品、果てはカムイグラからやってきた美術品にいたるまで様々な品が集まっては誰かの手を介して通り抜けていく。
 そんな中に、この杖はあった。
「出所は不明。誰が作ったのかも不明。練達と海洋と、あと幻想と鉄帝、それでもって深緑に一度入ってからUターンしてラサに戻ってきた品みたい。天義にだけは行ってないかな」
 炎堂 焔 (p3p004727)は真っ白い筒を手に取って指先でくるくると回してみせる。
 こうして見る限り重しの突いていないバトンだが、それをパスされたエルス・ティーネ (p3p007325)が握り込むと筒の長さが大きく伸びて魔法の刃が出現。見たところ鎌のようだ。
「あら、便利ね」
「便利ではあるけど武装として強力でもないし、追加機能のせいで買い手もつかないみたい」
「追加機能? このほかに一体なにが……」
 つられて手に取ったアリシア・アンジェ・ネイリヴォーム (p3p000669)が突如として虹色の光に包まれた。

 虹色背景の中をくるくると回るアリシア。服が突如として消え去ったかと思うとPTAの皆さんが怒らない程度の虹色ボディシルエットとなって手足にリボン、腰にスカート、へそがちらっと見える程度のシャツとジャケットを羽織り胸には赤いブローチが出現。
 最後にステッキを構えてキュートなポーズをとったアリシアが皆の前に現れた。

「…………」
「…………」
「…………」
「なんですかこれは!?」
「どうやら擬似的な変身バンクと変装機能があるらしいな。商品名は――『魔法少女ステッキ』」
 ロングヘアにカチューシャヘッドホンをつけ黒いゴシックロリータファッションに身を包んだマカライト・ヴェンデッタ・カロメロス (p3p002007)がキリッとした顔で振り返った。性別を忘れるくらいの女装っぷりである。
「…………」
「…………」
「…………」
「なんですかそれは!?」
「さっき説明したはずだが」
 変身機能おそるべし。性転換とかそういうのナシでここまで美少女チックにできるものなのか。
「あらあら、これを……どうしろと?」
「在庫が大量に余ってしまったから、宣伝して売って欲しいってことでしょう?」
 メルトアイ・ザ・ベルベットムーン (p3p000674)とAlice・iris・2ndcolor (p3p004337)
 がそれぞれ杖を手に取って見せる。
「そうですね。依頼書にはそうかいてあります」
 花琳・アーティフ・ムンタキム (p3p009318)は箱のそばに置いてあった依頼書を広げて上から読み直していた。
「いや、簡単にいうが……ここはネフェルストのブラックマーケットだぞ」
 ルクト・ナード (p3p007354)は振り返り、活気に満ちあふれたマーケットの様子を眺めた。
 大声を張り上げて装飾品を売る男もいれば、派手な大道芸を見せつけながら宣伝をする者たちや色気を振りまいて客寄せをする女達、果ては空を飛んで煙で宣伝広告を描く者までいる始末。
 商人達のメッカであり最高の激戦区である。
 スプーン一本売るのでさえ命がけと言われるこの場所で、売れ残ってしまった商品を売りさばくというのは容易なことではない。いや、無理といっても差し支えないだろう。
「よほど都合の良いイベントでも起きないことには――」
「起きるよ?」
「私もできるだけ周りを当たってみるがそれでも――ん? なんていった?」
「だから、起きるよ?」
 焔はビッとあるメッセージカードをかざした。
「情報屋さんにあたってみたの。そしたら盗賊がこのマーケットで強盗をはたらく計画があるって」
「なるほど、それをステッキを使って解決すれば……」
 マカライトが『絶好の宣伝になるな』といってステッキをかざした。長い黒髪がふわぁってなびく。
 すごい今更だけどマカライトってかなり女装映えする顔と背格好をしているようだ。今までしていなかったのが不思議なほどである。
「なるほど、それは好機ですね?」
 花琳がにっこりと笑って、そしてしれっと手放していたエルスにもっかい杖を握らせた。
 首を振って押し返そうとするエルス。
「まってまって! 私こんなのやらないわよ!? なんでフリフリの魔法少女になんて――」
「やってくれたら商人さん喜ぶと思うなー」
 両手を合わせて身体ごと傾けてあざといポーズをとる焔。
「商人さんを喜ばせたら、『あの』ディルクさまも喜ぶんじゃないかしら。そしてこう言うわよ」
 肩に手をポンとおくAlice。
 そしてアリシアに目で合図を送った。
 アリシアも戸惑いながらも話を合わせてみた。
「そ、そうね。こう言うわね――『エルスありがとう』」
「ンッ」
 すごい普通のことを言ったはずなのにエルスがびくんってした。
 追撃せよのハンドサインを出すルクト。
 エルスの耳にささやきかけてみるメルトアイ。
「『エルスかわいいよ』」
「かわいいよエルス」
「エルかわ」
「エルスちゃんかわいー」
「ええいやめなさい!」
 群がって集中砲火(?)しはじめた仲間達をぐるぐるパンチで追い払うと、エルスは肩で息をしながらステッキを握りしめた。
「わかったわよ、やればいいんでしょ! やれば!?」

GMコメント

■オーダー
 魔法少女ステッキを使用して、マーケットに現れる強盗団を退治しましょう。

・変身パート
 魔法少女は派手な変身をします。
 PTAのお母様がたが怒らない程度の派手さで変身バンクを作成してください。
 困ったら『おまかせ! こんな雰囲気がイイナ!』とリクエストを書いてくれればステッキが勝手にアドリブしてくれます。

・戦闘パート
 今回の武器は魔法少女ステッキに固定されています。
 これ自体が非常に汎用性の高い武器なので皆さんがいつも使ってる武器と同じように振る舞うことができるでしょう。
 槍やチェーン、鎌やライフルなど自由自在です。
 ただちょっと性能がハンパに低いので、仲間との連係プレイで性能を補っていきましょう。

●強盗団
 紙袋みたいなのを頭に被った強盗団です。
 特に名前はありませんが、拳銃やナイフで武装しマーケットに馬で突入し売り物を奪って逃げる作戦のようです。
 人数は『いっぱい』です。五から上の数をここではいっぱいっていいます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • リリカル・マジカル・マーケット完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年12月21日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談8日
  • 参加費---RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧 (8人)

アリシア・アンジェ・ネイリヴォーム(p3p000669)
Red Like Roses
メルトアイ・ザ・ベルベットムーン(p3p000674)
悦楽種
マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)
黒鎖の傭兵
Alice・iris・2ndcolor(p3p004337)
宿主になってね
炎堂 焔(p3p004727)
炎の御子
エルス・ティーネ(p3p007325)
竜首狩り
ルクト・ナード(p3p007354)
蒼空
花琳・アーティフ・ムンタキム(p3p009318)

リプレイ

●魔法少女が共通言語になりすぎてもはや何周もしている時代に僕らは
「依頼として受けちゃった以上は成功のために全力を尽くさないといけないからね。
 皆ちゃんと変身して戦わないとダメだよ! 宣伝のためにもちゃんと目立ってね!」
 ね! て言いながらステッキを握りしめて大きく振り返る『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)。
 ステッキは身長ほどの長さまでのび、先端からは魔法の焔が刃となって出現した。
「いきなり変身したのは驚いたけど、折角ラサで行うなら只の魔法少女だけではなくこの国風に合わせてみるのも一興かしら」
 一旦変身を解いた『紅蓮纏う黒薔薇』アリシア・アンジェ・ネイリヴォーム(p3p000669)はステッキを握り込み、剣の柄程度まで縮めると魔法の刀身を出現させる。バチバチと紫電がはしる刀身にはアリシアの戦闘スタイルがありありと反映されていた。
 そんなアリシアに『じゃあ二刀流でいってね』といってステッキを手渡しきびすを返してダッシュで逃げよう――とした『砂食む想い』エルス・ティーネ(p3p007325)がシュバーって伸びた『悦楽種』メルトアイ・ザ・ベルベットムーン(p3p000674)の触手につかまった。
「はなしてー!」
「いけませんわエルス様。ここまできたらディルク様のご期待に応えませんと」
 そう言いながらそっとハンディカムを取り出しエルスに向けた。右上に出る「REC●」の文字。
「なにとってるのよ!?」
「記念記念記念ですわただの」
「三回もいう時って大抵嘘だよね」
 花琳・アーティフ・ムンタキム(p3p009318)はステッキをぽーんと回転させながら顔の高さまで放り上げると、かざした手首にぐるんと巻き付いてブレスレット形状になった。
 手首どうしを打ち合わせることで両手首へと延長・分割され、魔法のナックルガードが展開する。
「あら便利。実は魔法少女には昔から憧れてたのよね。良くお姉ちゃんと一緒に魔法少女ごっこしてたっけ……お姉ちゃん、今どこにいるのかな」
「センチメンタルにひたってないで助けて!」
 エルスはパスされたステッキを魔法の鎌にかえてすぱすぱ触手を切り離していた。結構普通に再生しハート型とをとる触手。
「盗賊達を無力化出来れば別に戦わなくてもいいのよね?
 食材適正による“おいしそう”なアトモスフィアと防具効果の何故かえっちな目にあいやすくなる効果でT○L○VEる的なアレやソレでエナジーヴァンパイアで魅了して宿主になってもらいましょ」
「ふふふ、これはもう愉しいコトになる予感しか致しませんわね♪
 それでは、夢と希望と業と欲望、ありとあらゆる可能性の詰まった魔法少女のショー、どうぞ愉しんで参られませませ☆」
 メルトアイとある意味にたような性質をもつ『Sensitivity』Alice・iris・2ndcolor(p3p004337)。
 彼女はステッキを自分の喉にトンと押し当てると首輪の形状へと変化。四肢へ流れたエネルギーがそれぞれブレスレット&アンクレットとなり、魔法の鈴を出現させる。
「どうしてこう、呪いのアイテムみてえなもんが流れてくんのかね。宣伝だし諦めるけどなぁ……仕留めれる奴は〆て良いよな?」
 こっちはこっちで変身を解いていた『黒鎖の傭兵』マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)が、ステッキを握ってチェーンブレード形態へと変化。
「余計な機能さえなければ便利なんだが……。今日は頼むぞ」
「……まさかこんな仕事だとはな。まぁ、私は裏方に徹するつもりだ。みんな宣伝は頼んだぞ」
 『蒼空』ルクト・ナード(p3p007354)は『空を飛んでビラを撒こう』みたいなプレを書く気満々できびすを返したが、その肩をマカライトがガシィっと掴んだ。
「お前もやるんだよ魔法少女ルクト」
「冗談はよせ、待て、私はそういうのを着たことがなくてだな私は戦闘機だし魔法少女って柄でも無――」
「俺ですらやってるんだぞ……!」
 ”覚悟”座った目に、ルクトはなにも言えなかった。
 邪神憑きってこのメンバーの中では一番経歴が魔法少女っぽくない? とは言えなかった。
 こうして――。
 吸血鬼×3、エピキュリアン、邪神憑き、炎神ハーフ、戦闘機、淫魔エルフによる魔法少女カーニバルが始まったのであった。

●始まって早々だが
「マジカルマニューバ可愛い手足にな~れっ☆」
 ルクトがおめめに星を浮かべてきゃりゅーんみたいな効果音とともに飛び上がった。
 輝く星型のなんかに包まれ義肢をパージ。分離したステッキによる義肢が装着されると頭にでっかいリボンが、身体には改造セーラー服が、空から降ってきた魔法の二丁拳銃で十字を象るようにポージングすると――。
「魔法少女、ルクト・ナード。空の平和は私が守る!」
 ナイフ片手に金だせぃしてた強盗の皆さんのすぐ横に、きゃわきゃわできゃわたんなルクトっぴが参上っぴしていた。
 バラクラバ(目と口だけ開いてる覆面みたいなやつ)姿の強盗たちが口を半開きにしてだまーってこっちを見ているので、ルクトもまただまーって彼らに銃を向けた。
「何故…何故私がこんな事を……。貴様らが……貴様ら賊が襲撃なぞしなければこんな事をしなくてよかったんだぞ……!」
「それは俺たちの責任じゃ痛ぁッ!?」
「あ、もう始まってる! マジカルAliceさーんじょう☆」
 アラビアンな露出多めの衣装に身を包み、目から下を半透明な布で覆ったAliceが手足につけたマジカルアンクレット&ブレスレットをしゃらんと鳴らして路地の反対側へと現れた。
 今更ながら状況をご説明しますとですね、いかにもブラックマーケットらしい簡素な露天や地面にブルーシート広げたような露天だらけの雑多な、それでいて道が一直線になっためっちゃ人の多い場所であります。そんな場所でマジカルマニューバしたのであります。
 そして今から彼もするのであります。
「誰か、今俺を笑ったか……?」
 ステッキを握りしめたマカライトが路地へふらりと現れ、けだるそうに斜め下を見て『変身』とつぶやいた。
 全身をキラキラした何かが包み込んだかと思うと風と共に衣服がなんか吹き飛んでいきひとに怒られない程度のボディシルエットにミニスカートやドレスやウィッグが装着され黒いゴスロリ魔法少女マカライトちゃんが完成した。
 ステッキは二つにぽっきり折って魔法のノコギリと鉈がヴォンって出現。ちなみにこいつの名前は『ルナ<●>ビースト』というよ。名前の中央に入ってる黒い月の瞳がオシャレポイントだよ。
「笑えよ……笑った奴から殺す……」
「理不尽!?」
「そこまでだよ!!」
 周囲にエコーしまくる声で叫んだ焔が、すげー高い柱の上で逆光あびながら現れた。
 とうっ! て叫んでから柱をよじよじ慎重におり、途中で手を滑らせてンミャーっていいながら露天の天幕におっこちてからお店の人にゴメンネしてやっと路上へと着地した。アニメ化するときは一連のやつカットしときますね。
 焔やマジカルカグヅチを天にかざすと炎の包まれグワングワンなる銅鑼の音と共に一回裸になってからフリフリした赤い踊り子風衣装を装着。
「燃え上がる愛の炎! ラブリー焔(ラサバージョン)! これ以上の悪行はボク達が許さないよ!」
「そして私は魔法聖女『聖☆カリンちゃん』、聖なる夜を明けちゃうゾ★」
 横の露天からにょきっと(脚から)出てきた花琳が突如現れたお着替えカーテンに阻まれ、後ろからあたるライトにシルエットを照らし出しながら衣服をぽいぽいしては素早く着替え、カーテンを自ら引き剥がして現れた。なんかもう一言で言うと淫魔だった。聖女の概念がどっかいっちゃう格好だった。
 悪魔っぽい角やしっぽや羽根がついている上瞳もGOLDなので魔法少女っていうかもう悪魔である。
「さ、舞台は整いましたよ。お次をどうぞ?」
「この流れで出るの!?」
「ディルクさんが……」
「ああもうわかったわよ!」
 露天のでかい木箱の影に隠れていたエルスは自棄気味に飛び出すと、ステッキを振りかざした。
 夜のカーテンが彼女をファーって包んで撫でたかと思うと、一瞬で彼女のコスチュームは黒いビキニアーマーと化した。
「な、なんて格好……!?」
「言っても普段とそうかわらないですけどね。はい台詞」
 渡されたカンペをウィンクしながら読み上げる。
「マジ☆カル♪エルス! あなたのハートを不思議な力で奪っちゃうゾ☆」
 いやあああああって言いながら膝から崩れ落ちるエルス。
 そうしてる間に光の柱に包まれていたアリシアがステッキを円形に変化させたマジカルダブルチャクラムをしゃらんと構えてアラビアンな踊り子風のポーズをとった。
「黒き薔薇の魔法少女改め『ヴァンパイアプリンセス』アリシア、1年振り2度目の今回は踊り子風にて舞わせてもらうわ!!」
「宵闇に咲く愛欲の花、ラブリィ・スイート・メルトアイ。ここに推参ですわ☆」
 その流れに乗って大量の触手のなかからにょきっとはえてくるメルトアイ。
 紫を基調としたフリルたっぷりワンピースドレスだがやっぱりというかあちこちガンガンに露出させていたしステッキはなんか巨大なあのなに肩とかマッサージする電化製品に似ていた。人の腕くれーのサイズあるし小刻みに振動してるけど他意はないしそれを持ってじっと見つめられた強盗たちがブルッたのも他意はない。
「さあ、素敵な時間を始めますわ」
 こりゃあろくなことになんないぞ。
 そんな事を考えたのは、なにも強盗たちだけじゃない。


「ハッハー!最高にハイって奴だわ! おうおう! 盗賊団如きがこの花琳さんに勝てるとでも? シスター舐めんじゃねェぞ、ゴラァ!」
 強盗たちの予想は正しかった。
 花琳はザッケンナラーとか叫びながらナイフもって飛びかかったものの一秒で襟首つかまれ、花琳に鼻の付け根を的確にパンチされていた。
「汝、悔い改めなっての! カリン★ビーム! からの、汝に不幸有らん事を!悔い改めろ★フラッシュ!」
 至近距離で目からビーム浴びせ顔面をぼこぼこ潰すといういきすぎたヤクザ映画みたいなまねをする聖☆カリンちゃん。
「汝を逃がしはしない! 裁きのカリン★ストリーム!」
 最終的にマジカル焼却炉に頭からぶち込み、手をぱしぱしはらう花琳。
 焔はひいといって逃げ出す強盗の後ろ襟を掴むと……。
「想いよ届け! ラブリーバーニング! からの愛の炎に包まれて! ラブリーフレイム!」
 槍の先端のあのめっちゃ熱くなってる所を相手の背中にジュッてやった後火をつける中世の拷問みたいなことをしていた。
「これも1つの愛の形! ラブリーバインド!」
 最終的には焼けたマジカルロープで逆さに吊していた。
「愛の力があれば悪い人達になんて負けないんだから!」
 きゃぴってしてるけど普通にやばいやつらだった。
 それをペロペロキャンディ片手に見つめた子供が『あれすげー、買って』とか言い出すのでラサ民はつよい。
「そういえば、宣伝なのだったな……よ、よし」
 なんか一度変身したら乗ってきたらしいルクトはマジカルスラスターによって飛び上がるとアクロバティックにきりもみ回転しながら強盗たちに銃撃をぶちかましていった。
「空の煌めきを目に焼き付けろ。……スカイ・キス!」
「グワー!」
 いまグワーで済ませたけど胸や足に銃弾くらってばたばた崩れていく男達の姿は見た目に結構な派手さであった。
「魔法少女にやられて捕まったとあっちゃあ一家の恥。目に物見せてやるぜ!」
 赤いバラクラバ強盗が立ち上がり、バタフライナイフを取り出した。
「「兄貴!」」
 兄貴ならやってくれるぜと拳を握って身を乗り出す弟分たち。
 赤バラはバタフライナイフをひたっすらシャキシャキ開いたり閉じたりするやつをやりまく――ってる所にアリシアのマジカルチャクラムがサクッて刺さった。
「あああああああああ!?」
「「兄貴ーーーー!」」
「そうだわ、踊り子風魔法少女だから歌って踊るも良さそうね?」
 もう一個のマジカルチャクラムをさくって投げつけ、にこやかにウィンクしてみせるアリシア。
 チャクラムの側面には『のっとにゃりしあ』って書いてあった。
「兄貴の仇は俺が討つ。一家最強の腕力を持つ俺がな!」
「「二番目の兄貴!」」
 青いバラクラバ強盗が立ち上がり、その辺にあったリンゴをめしゃあって握りつぶした。
 かと思いきやその後ろに立っていたマカライトちゃんがマジカルノコギリとマジカルナタを逆手十字持ちにして『エイメン』つってた。
「頭出せ、鋸で開いて瞳ねじ込んでやる」
「グワーーーー!?」
「「二番目の兄貴ーーーー!」」
 青バラは『月の神秘』からの『チェーンドラゴン』された。
 名前だけ言われてもわかんないだろうから具体的に言うね。
 右向き姿勢時テンキー46+Pからの326+Kからの236+Pを三連入力した後必殺ゲージ全消費で632146+Pだよ。
 最終的にマカライトちゃんが髪をなびかせてなんか悲しい目をしたカットインが入ったかと思うと画面を縦横無尽に黒い鎖がはしって全部ぶっ壊していくフェイタルKO技だよ。
 勝利時は大きくのけぞって獣のように叫ぶよ。
 一方のメルトアイは……。
「ふふっ、皆様も大変美味しそ……げふげふ、素敵ですわよ☆」
 ウィンクしてから強盗マンに触手伸ばして引き寄せ(スイート・メルティ・ハグ)からの拘束して締め付け(スイート・メルティ・バインド)からのマジカルステッキを押しつけ魔力を放出しての至近多段ヒット(スイート・メルティ・シャイニング)である。
 こんなキャラ本当に格ゲーにいそう。
 なんか色っぽい勝利台詞のあときわどいCGで勝利画面がはいりそう。
 そして個人ストーリーモードのエンディングでダークなエンド迎えそう。
 でもって。
「一家の仇は俺が取る! 一家で最強の節約テクをもつこの俺が!」
「三番目の兄貴!」
 黄色バラクラバ強盗が立ち上がった瞬間、目をキラーンって光らせたAliceが超必殺ゲージを全消費してケイオスマジック『百夜一夜』した。
 なんかあのあれだよ。いきなり相手が檻につかまったかと思ったら画面が暗転して名状しがたい効果音がめっちゃした後めっちゃ目の粗いモザイクのかかった状態になるあれだよ。何KOなんだこれは。
 そしてほんとうにこういう格ゲーキャラいそう。ゲーセンに出回らないタイプの格ゲーに。
「さ、エルス。あとは宣伝よろしくね」
 最終的に丸投げされたエルスはマジカルサイズをくるくるしてから振り返った。
「ハッ! このステッキの宣伝が目的だった……。コホン。このマジ☆カル♪ エルスがラサの太陽に代わってお仕置よ!」
 とう! と叫んで飛び上がると、残った強盗マンをマジカルサイズでめっちゃ八つ裂きにした。
「ああ、もう。どうしてこうなるのかしら。しかもラサでだなんて……こんな格好見られたら……ハッ! ディルク様にはなんて報告したら!? いや、流石に出来ないわね! 隠さなきゃ! 今回の記録は一切合切……」
 といって振り返ると、焔が映像記録の入ったカセットを運び屋さんにハイッて手渡していた所だった。ラベルに『ディルクさんへ☆』て書いてあった。
「あ――」
 スッと懐に入れ、バイクで走っていく運び屋。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
 エルスはその後ラサ・ネフェレストを走り抜け運び屋を追いかけたが、それによって魔法少女姿を晒しまくったことに気づくのはもっと後の話だった。
 具体的にはその写真が新聞にのってからだった。
 ステッキは、結果めっちゃ売れたという。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 新聞掲載おめでとうございます

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