シナリオ詳細
<八界巡り>ジェックの世界
オープニング
●世界を世世身体は覚え体体て世界い覚覚る
介入手続きを行ないます。
存在固定値を検出。
――桜咲 珠緒 (p3p004426) 、検出完了。
――上谷・零 (p3p000277) 、検出完了。
――リュグナー (p3p000614) 、検出完了。
――ランドウェラ=ロード=ロウス (p3p000788) 、検出完了。
――清水 洸汰 (p3p000845) 、検出完了。
――マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス (p3p002007) 、検出完了。
――藤野 蛍 (p3p003861) 、検出完了。
――ジェック (p3p004755) 、検出完了。
――イデア (p3pxxxxxx) 、検出完了。
世界値を入力してください。
――当該世界です。
介入可能域を測定。
――介入可能です。
発生確率を固定。
宿命率を固定。
存在情報の流入を開始。
――介入完了。
ようこそ。今よりここはあなたの世界です。
およそ五度目になる、『イデアの棺』による世界体験。
今回は『終末』とだけ呼称された世界が舞台となった。
抽出元はジェック。
彼女がかつて生きていた、終末世界である。
●カーテンコールプリーズ、エンドロールフリーズ
積み上げすぎたワイングラスのように、力を持ちすぎた人類はそのすべてを失う力をも同時に持つものである。
誰かが指先を数センチ動かしただけで星は改善不能なまでに汚染され人類の過半数が一年とたたずに死に絶え殆どの電子機器は停止し生態系は歪みきり社会秩序は火をつけた聖書のように消え去るだろう。
そして現に。
この世界の誰かが、指を動かしたのである。
ラジオから流れるカントリーミュージック。ジェックはなじみ深いガスマスクごしにラジオを見つめ、ライフルを抱きかかえていた。眠い目をうっすらと開き、浅く長く呼吸をする。
それはいわゆるトレーラーハウスであり、窓の外には同様の建物が数軒並んでいた。
「おはよう。今日の予定はなんだっけ」
同じくガスマスクをつけた零が鉄パイプを改造した武器を片手にやってくる。
「水の保管と、ポマトの収穫と、タウロスの世話かな」
「おー、動物の世話は得意だぜー!」
改造バットを肩に担いで『まかせろ!』と声を上げる洸汰。
大気汚染の深刻化したこの世界では土も水も病んでいる。どんな環境でも力強く生育する強化植物や、この環境にある意味適応して生まれた変異動物。そして地下深くからくみ上げた水。この三つを活用することで、人々は生きていくことができた。
その一方で、ランドウェラとマカライトがパイプピストルやサブマシンガンを手に集まってくる。
「どうやら、今回はそういう牧歌的な仕事だけでは終わらないらしいな」
「北側からレイダーが接近してるって、偵察に出たイデアから報告があった」
育てる者があれば奪う者もある。略奪を主として生活するレイダー(襲撃者)の存在はどの土地でも深刻化する問題のひとつである。
富裕層はこれらの問題と無縁だというが、今この世界における『富裕層』はごくごく一握りの人間にすぎない。そして彼らとて、この終わった星の上では滅びの中で生きる人類に他ならないのだ。
そして所によっては、また別の問題が生じることもある。
「食料がもうすぐ底を突きそうだから、探索に出ようと思う。誰か行きたいひといるかな?」
ライフルを肩から提げた蛍が、マップを展開する珠緒と共にやってきた。
これだけの人数がトレーラーハウス内に集まるとだいぶ窮屈になるもので、一旦皆は外へと出た。
「どうやら今日の予定は決まったようだな。役割分担はどうする」
外には三つほど椅子が並び、そのひとつにリュグナーが腰掛けている。瓶をきゅぽんと開いて、中身の清涼飲料に口をつけた。頷く珠緒。
「そうですね。誰がどこに行ってもいいとは思うんですが……少なくとも誰が何をやるかはハッキリさせておきましょう」
皆、ジェックと同じようなガスマスクを装着していた。
マップをにらみ、今日一日をいかに生きるかを考える。
それがこの世界の日常であり、その日常を送ることが、今回のミッションであった。
- <八界巡り>ジェックの世界完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2020年11月23日 22時10分
- 参加人数8/8人
- 相談8日
- 参加費---RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●幸せに最も近くて、遠い場所
生まれたときから空がずっと灰色だったなら、人はそれに疑問を持たない。
晴れ間を待って憂鬱になることも、自らの生い立ちを不幸に感じることもまた。
この世界が灰色に見えるのは、きっと黄金色の世界を知ったから。
それでもまだ懐かしさに心が温かいのは、この世界で生まれたから。
「いやあ、パンが出せないのがこんなに辛いとはな!」
『恋揺れる天華』上谷・零(p3p000277)は収穫してきたポマトの皮や茎を切り取り、ミキサーに放り込んでいった。
横からのびたハンドルをぐるぐると回して流動食を作り、パック可能な皿にひとつひとつ移していく。
「食事は一日の活力生きる糧。
大事なのは満腹度と……満足度!」
飢えの苦しみを彼なりに知ってる零。パンが出せないからといって彼の持ち味である工夫の広さや機転の利く美点が失われるわけではない。いやむしろ、こんな状況だからこそ活きた。
「や、そろそろ食事の時間かな?」
キッチン用のトレーラーハウスへと入ってきた『黄昏夢廸』ランドウェラ=ロード=ロウス(p3p000788)に、零はぱたぱたと手を振って返した。
「ああ、そろそろできる。皆を集めておいてもらえる?」
「オッケー」
ランドウェラはトレーラーハウスを出ると、穴の開いたフライパンを金具でガンガンと叩いてやった。
食事の時間を知らせる鐘である。
ざわざわとした声が深まり、コミュニティの住民が集まってくるのが調理中の零にも分かった。
彼の気遣いは深い。
ガスマスク生活を送り続け、生まれてからずっと流動食しか食べられない仲間達に少しでも食の楽しみをもたせようと、温度や塩っ気や、固形物の割合といった様々な方法で調理の幅を広げていた。
といっても得られる食材は限られているので、できる料理もまた限られるのだが……。
「猟に出た仲間が肉を取ってきてくれてよかった。たまには肉をとらないと病気になるもんな」
細かく潰した肉を加工しつつ、零はガスマスクの頬をかいた。
食事を終えたコミュニティの住人達は、それぞれの作業にかかるべく散っていく。
このコミュニティには誰にでも少なからず仕事があり、全員が協力し合って生活していた。
そういう事情もあって彼らにとっての娯楽もシェアされることが多い。
(こんぺいとうのない生活に慣れてきたよ。
持ち込めれてもこの状態じゃあ砕け散ったこんぺいとうに……。
いや、砕かれてもこんぺいとうであることに変わりはないから問題はないな)
ランドウェラはここでの生活に若干慣れを抱きつつ、コミュニティのあちこちへ見回りをしていた。
ただ生きていくだけなら雑草でもはみながら十年ちょっとの生涯を適当に終えればいい。けれど幸福や豊かさを求めて生きようとするなら、よりよい食事やよりよい住まい、そしてよりよい娯楽を求めるものだ。
そしてそうした欲求は、時として諍いをうむ。
「ランドウェラ、大変だ! ケリーとヴァネッサが喧嘩してるんだ」
見回り中のランドウェラへ駆け寄ってくる白髪の青年。
ランドウェラは『えっと』と少し迷ってから、小さく手をかざして返した。
「イデアか。どこで喧嘩を?」
「案内するよ」
こっちだ、と言って先導するイデア。その背中をランドウェラはぼうっと見つめていた。
ポケットに手を入れる。
何かの紙切れが手に触れた。
そっと取り出して、みると……。
●ホコリを被った理想の社会
「しっかし、ガスマスクなんざ付けてるのなんて何年振りか。まぁまぁ息苦しさがあって苦手だが死にたくはないからなぁ……」
ガスマスク越しの浅い呼吸を繰り返し、『黒鎖の傭兵』マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)は廃墟の病院を探索していた。
「ポスト・アポカリプスの世界にこうして身を置いてるなんて……どこの世界でも起こり得る未来の可能性の一つとして、真摯に受け止めないと」
『二人でひとつ』藤野 蛍(p3p003861)は肩から銃弾やグレネードといった武装をおさめたベルトを下げ、マカライト・のあとを続いて歩いている。
周りの体力や異常を視覚的に検知できる蛍の能力は集団スカベンジにはもってこいだった。
これにくわえて『二人でひとつ』桜咲 珠緒(p3p004426)の仮想画面投影による人力マッピングは探索に向いていた。普段から一緒に行動しているだけあって、こうした場面でもピッタリのコンビネーションを見せる珠緒と蛍である。
「同じ地球でもこうもなりえるか、といった感じですが……早々に追い詰められたり怪物の大群と戦うことにならないだけ穏やかなのかもしれませんね」
「ああ……」
マカライトは自分の『地球』のことを考えて肩をすくめた。
「こうしてウォーカー同士だからできる話かもしれないが、俺はあの環境が普通だと思っていた。俺自身が変わっているのはともかく、邪神も『空の割れ目』も、世界には当たり前にあった。むしろ希望ヶ浜で皆が『現代社会』と呼んでファーストフード店やらスマートフォンやらに接してる光景が不思議だったよ」
「お互いの世界を見つめ合ったからできる会話、ですね」
珠緒は『珠緒も大概ですが』と苦笑した。
たとえ『地球』と呼んだとて、それが他のウォーカーと同じ常識だとは限らない。そして誰もが、自分のいた世界を『普通』だと考えるのだ。基準とは、普遍とは、経験であり価値なのだろう。
蛍はそんな風に考えて、眼鏡をかちゃりとかけ直した。
「ボクもマカライトさんも、ジェックさんも洸汰さんも、みんなそれぞれの普通がある。あ、イデアさんもだっけ」
薄暗い病院の通路をライトで照らしながら、蛍はその様子を観察した。
変異動物がうろついていないか確かめるために、そして万一襲いかかってきても対応できるようにマカライトがあらかじめサブマシンガンを構えている。
通路の奥をジジッという鳴き声をあげて何かが横切った。
こちらへ接近する様子はないが警戒するには充分な対象だろう。
マカライトは蛍と珠緒へハンドサインを出し、まずは手前の部屋を探索することにした。
病院の事務室、だろうか。
道具があちこちに散乱し、机は内向きに倒れている。
珠緒は拳銃を握って扉の前を警戒し、何かが接近しないか見張り始めた。
「スカベンジの優先度は?」
鞄を開いて振り返る蛍に、マカライトが冷静にメモを渡した。
『医療品>保存食料>日用品=衣服=機械部品>スクラップ』と細かく書かれたメモだ。
全く異論はない。というより、こうして示してくれると助かるものだ。
目当ての医療品はあらかた誰かに持ち去られるか劣化してしまっていたようだが、倒れた机を起こしてみると引き出しからいくらかの医療品が回収できた。
と、そこへ。ジジッという声と共に複数の変異動物が部屋へと駆け込んできた。
先んじてそれを察知した珠緒が声をあげ、廊下の先へと銃撃。
マカライトと蛍はそれぞれサブマシンガンを手に取って部屋の隅へと下がった。
フォーメーションは、頑丈な蛍とマカライトを前に出して盾にしつつ、後ろから珠緒がサポートするというものだ。
通路をカーブし部屋へ飛び込もうとする変異動物へ三人でまずは集中砲火を浴びせていく。
一匹二匹と数を減らし最後の一匹が飛びかかりマカライトの腕に噛みついた……が、珠緒がバールで殴りつけることで振り落とすことに成功した。
ドフッという重い音を立てて落ちた生物は、ピンク色の体表に浅い産毛を生やした楕円系をしていた。
ライトをあてて観察を始めるマカライト。
「何か気になるんですか?」
「ああ……ここに入ってからのジェックの様子が、少しな」
マカライトは生物をナイフで解剖しつつ様子をメモに取り、一通り調べ終えたところで立ち上がった。
●生きるために撃ち、明日のために殺す。
『鎮魂銃歌』ジェック・アーロン(p3p004755)にとって、銃を撃つことは生きるために必要だった。
ガスマスクをつけ続けるのも、流動食しか食べられないのも、いつどこで誰が死んでも不思議じゃないのに、皆たくましく生きようとする風景も。
「ナツカしいな……この、ハダを刺す……」
途中までいいかけて、ジェックはぴたりと言葉を止めた。
夕暮れを過ぎた夜のこと。
見張り台の椅子に腰掛けていたジェックはそばに立てかけていた銃をとった。
「おっ、誰か見つけたのか!? イデアの言ってたレイダーか?」
『理想のにーちゃん』清水 洸汰(p3p000845)が改造バットをかついで立ち上がる。
それまで閉じていた左目を開け、スコープをのぞき込むジェック。
『虚言の境界』リュグナー(p3p000614)も立ち上がり、懐に入れていた銃をとった。
「人数は……四人といったところか? そっちからはどうだ、ジェック」
「プラスワン。隠れて移動してるのがいる」
「なら、そっちを任せてもいいかな。きっと陽動と奇襲をするつもりだろうから、相手の作戦を崩せる」
アサルトライフルをかついで立ち上がったイデアが、黒いガスマスク越しに目を細めた。
「ここはみんなのコミュニティなんだ。略奪者なんかに壊させやしない!」
「その意気だぜー、イデア! みんな、頑張ろうな!」
何日も使ったことで手になじんだ改造バット。
洸汰はあえて大声を上げながらレイダーたちへと突進していった。
陽動に対する陽動。そして奇襲に対する――。
「不運だったネ、アタシたちを襲うなんて、貧乏くじダ」
ジェックのスナイパーライフルが、ギリースーツを着て進むレイダーの頭部を的確に打ち抜き、破裂させた。
レイダーたちはそのことに気づいたのだろう。
奇襲が失敗したとしてうち二人ほどが混乱。洸汰めがけて拳銃やアサルトライフルを乱射しはじめる。
鉄板を大量に仕込んで防御を固めた洸汰は強引に接近し、混乱――していない方の頭を殴りつけた。
ばきんと音をたて、相手のガスマスクが外れる。
この世界においてガスマスクを失うことが何を意味するかは明白だ。
レイダーは落ちたガスマスクを必死に拾いあげ、両手で顔に押し当てた。が、そんなものは殺してくれと言っているようなものだ。
駆けつけたイデアのアサルトライフルのバースト射撃によって転倒。動かなくなる。
リュグナーはショットガンを両手で構え、鋭く『撃つぞ』と唱えてから間を置いて発砲。
散弾のひろがりに巻き込まれないように飛び退いた洸汰だけを除外して、混乱していたレイダーたちを吹き飛ばした。
が、彼らとて撃たれる覚悟もなく略奪をしてはいない。
防弾ベストで防御していたらしく、トドメをさそうと飛び出したイデアめがけてアサルトライフルの連射が浴びせられた。
「ガッ……!?」
銃弾のいくつかが命中し、耳の先端がちぎれてとんでいく。
イデアは耳を押さえつつ転倒し、その場をごろごろと転がった。
「大丈夫か、イデア!」
洸汰が間に割り込み、バットをかざして防御を固める。
「俺はいい。早くレイダーを……!」
「それなら問題ない」
リュグナーはショットガンを素早くくるりと回してリロードすると、レイダーを圧迫するように再び発砲。
縫い付けられたように動けないレイダーの頭部が、次なる銃声と共に突如として爆発した。
見張り台からこちらを観察していたジェックによるスナイプだ。
レイダーたちが皆死んだことを確認すると、リュグナーはポケットから取り出したライトを使ってイデアの様子を確認した。
駆け寄り抱き起こした洸汰の手に、べったりと血がついている。
「イデア……」
リュグナーがライトを直接あてて顔をのぞき込むが、イデアの目は虚空をさまよっていた。
「なあ、誰か。灯りをつけてくれないか」
「…………」
周辺の確認を終えたジェックが見張り台から下りてきたところで、洸汰がゆっくりと振り返る。
そしてイデアをジェックに見えるように上半身を起こして、肩をささえてやった。
首を振るリュグナー。
ジェックは片膝をついて屈み、イデアの頬へガスマスク越しに手を伸ばした。
ガスマスクの奥に。ゴーグルの奥に見えるピンク色の瞳が、ジェックによく似た白いまつげが、ゆっくりと瞬いた。
「ジェック……そこに、いるのか?」
「…………」
『こんな場所にいるはずない』
そんな言葉を、ジェックは飲み込んだ。
そんなの、『最初からわかっていたこと』じゃないか。
「いるヨ」
「俺は……皆の居場所を、守れたかな」
かすれて消えそうな声で、イデアは言う。
ジェックは少しだけ考えてから。
「ウン……守れたヨ」
と、ガスマスク越しにくぐもった声で言った。
●死は誰にだって平等に
周辺探索から帰ってきたマカライトたちは、たき火を囲む仲間達の様子に戸惑い、そしてその理由を聞いて肩を落とした。
「イデアさん……ここまで一緒にやってきたのに、こんなことになるなんて……」
崩れるように膝を突く珠緒の横で、蛍は彼女の肩に手を置き、うつむいていた。
(こんなにも簡単に命が失われる。着実に絶望に向かって滅びゆくこの世界で、人々に笑顔を浮かべてもらうって、どれだけ大変なのかしら……)
仲間の弔いはコミュニティの皆で行われた。
人はやがて土に還り、木となり風となる。そう皆に教えながら、ランドウェラはイデアの死体を土へと埋めていく。
高度なロールプレイゲームや害の少ない賭け事を教えることで住民の信頼をえていたランドウェラが代表になって、この葬儀は執り行われた。
住民が悲しみに暮れる中、改めてポケットに手を入れるランドウェラ。
何枚かの紙切れが指にあたり、その一つを引っ張り出した。
代わった色をした紙切れだ。
横からのぞき込んだ零が、首をかしげて自分のポケットから同じ紙切れを出してくる。
「なんだ、ランドウェラもそれ持ってたのか。なんか文字化けしたみたいになってて読めなかったんだよな」
零の見せた紙切れには、『縺薙?荳也阜縺ッ蝌倥□』と印字されている。
確かになんのことだかさっぱりだ。
そしてランドウェラの取り出した紙切れにはそれぞれ――
『縺雁?縺。繧?s繧貞セゥ蜈?☆繧句ョ滄ィ薙?鬆?ェソ縺ォ騾イ繧薙□』
『蟋峨Ω蟠主忽螢ォ縺ッ遘√?莉戊セシ縺ソ縺ォ豌励▼縺?※縺ェ縺』
『縺薙?縺セ縺セ螳滄ィ薙r邯壹¢縺ヲ縺?¢縺ー縲√♀蜈?■繧?s繧貞?縺ォ謌サ縺帙k縺九b縺励l縺ェ縺』
『縺九↑繧峨★繧ゅ→縺ォ繧ゅ←縺励※縺ゅ£繧九°繧』
とあった。
だが、残る二枚だけはどうも手書きらしい。こんな意味不明な手書きがあるものだろうかと思いつつよく広げてみると、二枚とも全く同じ字体でこう書かれていた。
『繧、繝?い繧偵%繧阪○繧、繝?い繧偵%繧阪○繧、繝?い繧偵%繧阪○繧、繝?い繧偵%繧阪○繧、繝?い繧偵%繧阪○』
葬儀を終え、人々はバラバラに自分の寝床へと帰っていく。
そんな中、マカライトはジェックの元へとやってきていた。
丁度洸汰と何かを話していたらしく、トレーラーハウスをノックすると洸汰が扉をあけてくれた。
「お、マカライトか。丁度良かった。探してたぜー」
「この世界のこと、どう思う?」
なぜと問う前に、ジェックが部屋の奥から問いかけてくる。
マカライトはその答えを返す代わりに、探索時につけたメモを突き出した。
「巨大なネズミのような動物を見つけた。解体して調べてみたが、これについてどう思う」
「知らナイ」
マカライトが言い終わる前に、ジェックは短く言い切った。
首をかしげて振り返る洸汰。
彼らの疑問を、しかしジェックは極めて率直に返してくれた。
「タウロスって……ナニ? 強化植物ッテ、一体……なに? ドコだよ、ココ」
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
――ジェックの世界、介入終了。
――データの取得に成功しました。
――システムに侵入した異常の特定に成功しました。
――疑わしいデータがサンドボックスへ隔離されました。
――サンドボックスを消去しますか? YES/NO
GMコメント
ご用命ありがとうございます。
こちらはVRマシンを用いて異世界を仮想体験するシナリオシリーズ<八界巡り>です。
皆さんは練達での実験スタッフとして依頼をうけました。
ウォーカーの身体に蓄積されている異世界の情報を抽出、追体験し、一定の行動をとらせることでデータを完成させていくという実験です。
これまでのシリーズはこちら
https://rev1.reversion.jp/scenario/replaylist?title=%EF%BC%9C%E5%85%AB%E7%95%8C%E5%B7%A1%E3%82%8A%EF%BC%9E
■ミッション
・『終末』世界で日常を送る
それなりに長くここでの日常生活を送ることになりますが、リプレイではその中でもややこなれてきた一日の風景として描かれます。
皆さんはメンバーごとに役割を分担し、それぞれの担当者として日常を支える活動をしてください。
役割は大きく分けて三つ
・コミュニティの運営
食料の生産、食堂の運営、娯楽施設の経営。
などなど住民の幸福度を上げるないしは維持する必要があります。
・レイダーからの防衛
コミュニティへ襲撃を試みるレイダーに対し、武力をもって防衛します。
今回の場合コミュニティへ入られた時点で損害を負うので、そうなるまえに戦い、倒しましょう。
・周辺探索
自給する食糧だけでは生活の向上が見込めません。
スクラップを回収したり、野生動物を狩猟したり、旧時代の廃墟から医薬品や嗜好品などの物資を手に入れるための探索が必要です。
危険な野生動物と戦ったり、上手にものを探したりといった作業が必要になるでしょう。
■世界:終末
現代地球に似た環境ですが、致命的な大気汚染によって生物がまともに生活できず、人類も衰退してしまった世界です。
それでも生きている人々は水や食料を自給し、それを奪うレイダーへの防衛や集団生活の維持によってそれなりの生活を送っています。
特別な発電機を用いることで照明器具やラジオといった簡単な機器を扱うことができますが、それ以外の電子機器ないし家電といったものはほぼ使用できません。ロストテクノロジー化してしまったようです。
一方で最終戦争の影響からか銃器は大量に出回っており、誰でも簡単に銃を手に入れることができます。
■能力と装備について
この世界では一部のギフト能力はそのまま持ち込めますが、攻撃スキルや装備は持ち込むことが出来ません。
そのため、この世界で手に入れたり作成した銃器で武装し戦闘を行うことになります。
(※零さんの『Infinite bread』はこの世界で禁止されています。どうやら正しいデータを抽出するのに必要であったようです)
●情報精度
このシナリオの情報精度はAXです。
想定外の事態は絶対に起こらない筈でした。
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