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シナリオ詳細

さばいぶ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●
 真昼の鮮烈な陽光も、大きなヤシの下までは届かない。
 ハンモックに身を預ければ、のたりのたりと潮騒が耳をくすぐる。

 季節は十一月になるが、南方に位置するこの島では、気温が三十度を越えていた。
 こんな日には遠浅の海を泳いでみるのも悪くない。
 空気は比較的乾燥しており、夜にはかなり涼しくなるだろう。薪を集めて火を起こすのが良い。
 豊かな海と森があり、食料は――これは多少の知識があったほうが好ましいが――豊富にありそうだ。

 浜で遊ぶか。
 温泉を楽しむか。
 美味しいご飯を作って食べるか。
 寝る前に、たき火の前で、温かな飲み物でも頂きながら、おしゃべりを楽しんだっていい。
 たまにはふいのバカンスを楽しんでみよう。

●
 そんな訳で、無人島である。
 この日、イレギュラーズはフェデリア海域で商船の護衛を引き受けていた。
 海洋王国の拠点へと物資を運ぶ役割の船だった。
 だが不慣れな船長が船を浅瀬で座礁させてしまったのだ。不慣れなだけでない事情には後で触れるが。
 しかも不幸なことに、この海域を根城にする狂王種なる怪物が現れ、船は転覆してしまったのである。
 不幸なことは続くもので、狂王種は積み荷を喰ってしまった。
 船とてにわかに修理出来る状態ではなく、はっきりいえばお手上げだった。

 ――慌てる必要はない。まだ慌てる時じゃない。
 崖の方には清涼な水が湧いており、また火山帯に位置するこの島には温泉もあるという。
 だから海洋王国の船は、水の補給や休憩を兼ねて、度々この島に立ち寄るのだ。
 洞窟のほうには、風雨をしのげるキャンプ地も作られている。
 無人島ではあるが、前人未踏ではないのだ。
 だから船長の話では、明日にはそうした船が、ここへ訪れる予定があるという。
 一行は明日まで、この無人島でサバイバルキャンプを余儀なくされることになったのだ。
 さすがにお酒やコーヒーはないが、イレギュラーズが誰か偶然にも、持っていたりしないだろうか?
 はてさて。

 簡単という触れ込みの仕事ではあったけれど、ちょっと簡単ではなくなってしまった。
 難破したのももそうであるが、いまハンモックに背を預ける一行へ、大きな影を落とした存在がある。
「これって、どうします? ほっといていいです?」
 迫っているのは、でろでろとよだれをたらし、一行を喰おうとしている狂王種だ。
 指差し、これみよがしに振り返ってみると、おひげの船長は大慌ての形相で両手をぶんぶんふった。
「ど、どどど、どうするって、それは、その! そこは! そういうのは! たおして頂かないと!」
 大口を開けた怪物の、鋭い牙が陽光にぎらりと光った。
「戦闘は予定にはないですよねえ。ほら、仕事には契約というものがありますし」
 船を大破させたのは、酒を飲んで舵を切った船長の責任であって、イレギュラーズのせいじゃない。
 イレギュラーズも移動ついでではあったが、船長も最初から素直に普通の金額を払っておけば良かったものを、「狂王種なんか大砲でどかんとやるから」なんて渋ったのだ。
 だから簡単な仕事ということで、報酬だってもともとの金額は少ないものだった。
 しかしこうなれば拘束期間だって長くなる。本来なら今晩には次の島に居る予定だった。
 この状態に際して、イレギュラーズにだって、言いたいことは山ほどあったのだ。
「は、ははは、払う、報酬は払うから、ワシが悪かったから、どうか、どうか討伐を!」

 怪物がハンモックをばくりとやる瞬間に、イレギュラーズは鼻先を蹴りつけて砂浜へと着地した。
 まあ別にこれ以上、船長さんをいじめてやるつもりもない。
 さっさとこれを片付けて、キャンプでも楽しんじゃおうか。

GMコメント

 桜田ポーチュラカです。
 寒くなってきましたので、常夏の島でキャンプだ!
 ゆるくあそんでくださいませ!

■依頼達成条件
・狂王種を倒す。←やらないといけないこと。
・キャンプを楽しむ。←最重要!

 この日の一日のこと、お昼から寝るまでを書きます!

■フィールド
 お昼です! 常夏の島なので、暑いです!
 フェデリア海域に浮かぶ、ちっちゃな無人島です。
 海洋の人達が、補給や休憩に立ち寄る島で、ちょっと設備とかあります。
 夜はけっこう寒くなります!

■戦闘パート(前菜)
 最初にすることです!
 さくっとやっつけましょう。
 さくっと倒せれば、それだけ沢山遊べます!

『狂王種』これ
 これのせいで難易度NORMALになっちゃったあれ。
 こう、牙とかすごくて、大きいです。
 これこうその、HPとかすごいあって、攻撃力とかすごいあります。
 みんなで殴りましょう!
 強いのですが、あんまり難しく考えなくてもみんなで殴れば倒せるとおもいます!

■キャンプパート(メインディッシュ!)
 自由です。サイコー! フーー!

・海遊び
 遠浅の海で泳いだり出来ます。
 こんなこともあろうかと、たまたま水着ぐらいもってますよね!

・山遊び
 果物とかあったりします!

・夕ごはん
 かまどや食器はあるみたいです。
 新鮮なお魚、鳥、野草なんかでバーベキューです!
 船にたまたま無事なのがあったとかとかで、他の食材とかあってもいいです!
 ご都合主義が最高です! 装備とかしてなくてもいいです!
 特別にこだわりがあったら、装備してもいいです!

・温泉
 基本的に男女別に描写します!
 水着なら混浴で描写出来ます!
 カップルとかの場合は、普通に一緒に入ってもいいです。分かるようにプレイング下さい!
 えっちなのは書きません!

・たき火
 夜は肌寒くなります!
 温かな火の前でおしゃべりしたり、お夜食をたべたり!

・他
 南の島で出来そうなことが、いろいろ出来そうです!

■船の人達
 依頼人達です。
 皆さんのために食料や薪を集めてくれるそうです。
 手伝ってもいいです。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • さばいぶ!完了
  • GM名桜田ポーチュラカ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年11月21日 22時20分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

十夜 縁(p3p000099)
結んだ縁
杠・修也(p3p000378)
壁を超えよ
ヨハン=レーム(p3p001117)
おチビの理解者
クーア・M・サキュバス(p3p003529)
雨宿りのこげねこメイド
冬越 アーマデル(p3p008599)
灰想繰切
橋場・ステラ(p3p008617)
夜を裂く星
鏡(p3p008705)
綾志 以蔵(p3p008975)
煙草のくゆるは

リプレイ

●
 七色の海に浮かぶ島。無人島でのさばいぶが始まる。
 キラキラと照りつける太陽の眩しさに手を翳すのは『幻蒼海龍』十夜 縁(p3p000099)だった。
「……ま、そううまい話はねぇだろうとは思っていたがね。仕方ねぇ、やるとするか」
 イレギュラーズの目の前には狂王種がビチビチとしていた。
「どの道、こいつを倒さんことにはのんびりできそうもねぇしな。さくっと片付けて、心置きなく寛ぐとしようや」
 縁は拳を前にして構える。その後ろには『煙草のくゆるは』綾志 以蔵(p3p008975)が控えていた。
「ったく、次の商談ついでに小遣い稼ぎでもするかと思ったらまさか船が大破するたぁな。
 ……ま、報酬はもらってんだ。きっちり仕事はしますよっと。
 護衛する船が無ぇんだから、その後はのんびり自由にさせてもらうがな?」
 以蔵はタバコの煙をくゆらせながら溜息をついた。

「無人島でバカンスとは……人がいないなんて地獄ですよぉ。
 とりあえずはこのデカブツをバーベキューの具材にしてやりましょう」
 一番に駆け出したのは鏡(p3p008705)だった。とてつもない速させ砂浜を駆け抜け、狂王種に一太刀を浴びせる。それに続くのは『めいど・あ・ふぁいあ』クーア・ミューゼル(p3p003529)。
「ブロックするのです! さくっと料理なのです!」
 クーアや鏡に力を与えるのは『(((´・ω・`)))』ヨハン=レーム(p3p001117)だ。
「狂王種! 出オチ気味に倒してやりますよ! 休暇を邪魔するモノは何であろうと今ここで討つ!!
 ……頼みましたよ! いけーっ! 刺身包丁ー!!」
 ヨハンの激励が浜辺に響く。
「刺身包丁って言った子は後で辱める」
 狂王種を相手しながら鏡はヨハンに叫んだ。

『ジョーンシトロンの一閃』橋場・ステラ(p3p008617)は目の前の狂王種を睨み付ける。
「狂王種ですか、資料で名前だけは見た事なら。しかし今回、割と拙達は被害者なのでは?
 ……飲酒操船での事故、契約外の危険な戦闘。これは諸々弾んで頂くしか?」
「俺としちゃぁ、報酬なら金よか酒がいいねぇ。港に戻ったら、とびきり旨いのを奢ってくれや」
 ステラと縁の眼光は鋭く原因となった船長に注ぐ。
「何にせよ、危険は手早く排除してしまいたいですね。――ではお仕事です、纏え月穿!」
 ステラの持つ長剣に設えられた、赤石から魂魄のようなものが解き放たれる。
 それは瞬時に刀身を包み黒い大剣へと変じた。
「拙より強い方ばかりですし、余り気負わずに正面から当たっても大丈夫そう、かな」
 口に剣を突き入れたステラ。その隣で『蛇霊暴乱』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)が難しい顔をしていた。
 これは、食い物なのか? 違うのだろうか。じゃあ毒ぶち込んでも大丈夫だな。といった感じで武器を振るう。べちべちと。
『壁を超えよ』杠・修也(p3p000378)は目の前に広がる常夏の無人島に心躍らせていた。
「他の船が来ることもわかっている。無人島でキャンプ! これは男子なら一度は夢想するものだと思う。
 せっかくの機会だし、南の島っていうのをたっぷり堪能させてもらいたいなぁ」
 うんうんと頷いた修也は目の前の狂王種にひたすら攻撃を叩き込む。
「こいつは。そうだな、でかくてタフそうだし。救助が来るまでのゆったりライフのために、さっさといなくなってもらおう、うん」

 なんやかんやして。
 イレギュラーズは圧倒的な戦力で狂王種に勝利を収めた。
 そして、本編はここから始まる――

●
「さて、狂王種を倒したらバカンスだ。悪い事ばっかりでもねぇってのが幸いだな」
 以蔵はうんと伸びをしながら森の方向へ歩いて行く。
「こっちに温泉があるんだろ?」
「はい」
「先に一っ風呂浴びてくるわ」
 手を上げた以蔵は森の中へ消えて行った。
「自分の好きな様に出来るってのは悪くはねぇが、支部長なんて肩書きは肩が凝っていけねーや」
 温泉に入りながら以蔵は、ほうと人心地つく。
「極楽極楽……っと、予定外じゃあるがこういうのも悪くはねえ」

 縁は変化を解いて海に潜る。
「この暑い中、狂王種との戦いで動き回ったモンで、いい加減茹で上がりそうだ。
 涼みついでに食えそうな魚を適当に獲ってくるとしようかね」
 生憎と俺は食えないがと思いながら、皆の為に魚を捕獲していく縁。
「依頼人達もいることだし、余ることはねぇだろうさ」
 青い海の中をぐんぐんと潜って行けば、何処かに行けるような。落ちて行けるような気がした。

「俺が一番楽しみなのは温泉だなぁ」
 修也は湯気があがる温泉を想像して破顔する。ただ、夜は寒くなるそうだし、食料とか飲み水確保はしておくべきだろうと式神を呼んで森の中を散策する。
「水汲みに行く道中に食べれそうなものが生えてないかとかも気にしよう。秋に少しだけ収穫とかやったから俺でもわかる食べれそうなものがあるかもしれない」
 辺りを注意深く観察しながら、修也は森の囁きの中を進んでいった。
「僕は地道に燃えそうな木の枝をワサワサワサワサ集めときましょう。焚火やバーベキューやらでいっぱい使うと思うので、こう、力の限り。鉄騎種は寒さに強くても寒いのが好きというわけではないのです!」
 ヨハンは森の中に両手一杯の木の枝を抱え込んで戻ってくる。
 あとはバーベキューの準備だろうか。
「枝集めの最中に変なキノコとか果物も見つけましたが、チャレンジして腹痛のまま船を待つ事もないでしょう……積荷のものだけでもじゅうぶんな量になるでしょうね! 鶏肉! 鶏肉! たんぱくしつ!!」

「で、なんでしたっけバカンスでしたっけ。キャンプといえばファイヤーなのです。
 安全には配慮しつつ、全力で燃え上がるのです!」
 その為に必要なのは薪集めだろう。薪集めと火起こしは得意なのだとクーアは張り切っていた。
「暖を取るためにも、なにより焔を愉しむためにも。可能な限り大きく組みましょう。
 火種は私の方で用意できます、というか私こそが火種なのです。さあ、舞い上がる紅蓮に乾杯を!」
 綺麗に組み上がった薪がゴウと音を立てて燃え上がる。
「お料理は苦手なのでがんばらないのです。任せるのです!」

「成程キャンプ、遭難では無いからセーフ」
 酒やコーヒーは無いが、水着はある。何故か。何なら一緒にビーチボールも入ってる。何故か。
 アーマデルは浜辺に実ったココナッツを手に目をキラキラさせていた。
「これが……ココナッツ……」
 彼の故郷には『ココナッツクラッシャー(バベル翻訳済み)』という単語はあるのに『ココナッツ』が何なのか誰も知らないし、伝承すら無かったのだ。世界は不思議なものだ。
「そうかこれがココナッツ……なるほど……」
 ココナッツにひとしきり感動した後は潮干狩りだ。
 故郷には一応海が有るらしいがアーマデルは見たことが無かった。
「潮干狩りで採れる貝はだいたい食べられると聞いたし大丈夫だろう。
 以前潮干狩りした時は水をぶっかけられて酷い目に」
 ぶしゃーと吹きかけられる潮水にポタポタとアーマデルの顎から水滴が伝った。
「……こいつ」
 たたかいがはじまる――

 温泉から上がった以蔵は涼しい水辺で休みつつ釣りをしていた。
「釣りでもして今日の晩飯を手に入れるとするぜ。それなりの人数がいるからな、食い盛りも何人か居るし少しでも量を稼がねえとな」
 何処からか用意した釣り竿を垂らし、川のせせらぎに耳を傾ける以蔵。

 ステラと鏡は砂浜に出てきていた。
「11月とはいえ常夏な感じの島ですし、やはり海で遊びたくなりますね。
 都合よく水着も持ってきていましたし?」
「ステラちゃん、ここ盛って監禁用の塔建てていいですかぁ?」
「はい。やはり作るならお城でしょうか、でも作るなら大きい物を作ってみたいですね。
 そう、万里の長城みたいな……一緒に作ったり、どちらが早く何か作れるか」
 砂をしゃこしゃこしているステラの水着を鏡はじっと見つめる。
「ステラちゃんの水着は自前のですかぁ? いつもの恰好とまた違って健康的な可愛さがありますねぇ
 私のこのビキニは船で拾ったんですよぉ。だからサイズが微妙にあってなくてぇ、泳いだら確実に脱げますねぇ」
「脱げたら危険です」
 きゃぁきゃぁと楽しげな声が浜辺に弾んだ。

●
「……こういうのって、食べられるのでしょうか?」
 ステラは狂王種を指さして振り向いた。
「えっ?」
 狂王種を食べるのかと依頼人が複雑な表情をする。
「いえ、まぁ、可能なら折角ですし」
「おそらくは食べられるかと思いますが。かなり大きいので大味になってしまうかもしれませんね」
 依頼人の言葉に「ふむ」とステラは頷いた。
 それならそれで、出汁としても使えるし煮物にすれば問題無いだろう。
 アーマデルが取ってきた貝がくつくつと煮込まれていく。
 閉じていた貝がぱかりと開く様にアーマデルの瞳はキラキラしていた。
 しかし、身体は泥だらけ。調理には適していないだろう。
「だったら温泉にいこう」
 その間にアーマデルは温泉で身を綺麗に洗った。
 アーマデルの投薬と診察の無限ループのような幼少期を過ごしたお陰で見られるのは抵抗ないが、誰かと一緒に風呂に入るのは苦手なのだ。

「お前さん、酒はいける口かい? どうだい一杯」
 縁は船に乗っていた依頼人達に『特別純米大吟醸生原酒天之翡翠』を振る舞う。
「良いんですか?」
「こんなこともあろうかと、一本持ち込んでおいて正解だったな。バーベキューに酒は欠かせねぇだろ?」
「ありがとうございます!」
 一仕事終えた後の酒は格別に旨いと縁はくすりと笑う。
「私もお酒を持ち込んだので、酒盛りといくのです!」
 縁の向かいに座り込んだクーアがドンと酒瓶を置いた。
「酒と肴と暇があれば、そこはいつでも宴席なのです! 楽しむのです! ……ところで船長さんは私のお酒も呑めますよね?」
「は、はぃ!」
 クーアの誘いにこくこくと頷いて、コップを差し出す依頼人。
 自然豊かな無人島での食事は楽しいものだろう。

 ――――
 ――

 自然の中にある温泉に浸かって一日の疲れを癒す縁。
 温かいお湯が身に染みるようだ。
「なんせ今日はかなり働いたんでな……ま、偶にはこういう依頼も悪くねぇな」
 月を見上げて静かに笑みを浮かべる。ゆったりとしていて気持ちいい。
 縁の隣で温泉に浸かるのは修也だった。
「常夏の気候のせいで、狂王種倒すのや食料や飲み水の確保のために汗もかいたことだし。
 のんびりと漬からせてもらおう」
 修也の故郷は現代日本だった。だから、風呂や温泉とあらば入らずには居られない。
「特にここは、余計な人もおらず自然に囲まれた中での開放感もある。
 混浴という響きは一男子としてひじょーーーーに惹かれるものはあるが!」
 残念ながら湯気で眼鏡が曇ってしまう。これでは目の前に魅惑的な存在が居ようとも見えやしない。
 そう見えないのだ。仕方ない。だから男湯なのだ。
「まあ、普通にゆっくり温泉を楽しむとするか」


「あ、温泉もあるんですか。混浴用まで……。それじゃ僕はおとk……」
 ヨハンは男湯へと足を進めるが、むんずと尻尾を掴まれて飛び上がる。
「混浴行きましょうよぉ、裸の付き合いしましょうよぉ。獣しか斬ってないからムラムラしちゃってぇ。
「あ、ヨハン君は逃がしませんよぉ。頭洗ってあげましょうねぇ」
「あーっ! あーっ!! 鏡さんちょっと!! 尻尾ひっぱらないでーっ! 行きますからーっ!!」
 尻尾を掴まれ強制的に混浴へと連れ込まれるヨハンの運命やいかに。
「かゆい所有りませんかぁ、はぁい流しますよぉ、はぁい」
 混浴は水着を着なければならない。仕方ないのだ。仕方ない。
「お背中でも流せばいいんですか! それとも人気のないとこで僕を斬るつもりですね! そうはさせませんよ!」
 ぽかぽかとねこぱんちを繰り出すヨハン。お湯がバシャバシャと鏡の顔を打つ。
「お湯の中で暴れるなんてマナーがなってませんよぉ。それにぃ、いくら水着を着てるとはいえ、暴れる手が当たって水着が取れちゃったりしたらぁ。対象年齢、上がっちゃいますよぉ?」
 鏡に尻尾をぎゅっと握られながら大人しくさせられたヨハンは、白い肌に傷が付いているのを見かけて癒やしの歌をうたう。
「大事なお友達ですから」
「ふふ。ヨハン君は賢いですねぇ?」
 二人はゆっくりと温泉に浸かり、視線を通わせ微笑みあった。

 クーアは皆が寝静まった後にゆったりと温泉に浸かる。
 他人に見られたくないものは誰にだってあるのだ。
「ふいー。疲れが癒えるのです~」
 見上げた夜空の月は心地よい明かりをクーアに注いだ。

成否

成功

MVP

冬越 アーマデル(p3p008599)
灰想繰切

状態異常

なし

あとがき

 イレギュラーズの皆さん、お疲れ様でした。
 楽しんで頂けたら幸いです。
 MVPは楽しそうに遊んでいた方へ。
 それでは、またのご縁をお待ちしております。

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