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シナリオ詳細

秋深まり

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 秋の風がひゅるりと吹いてくる。
 遠くに見える山々の尾根がくっきりと綺麗だ。
 朝晩の気温も低くなり、秋が深まっているのを肌で感じる。

「秋って感だなぁ」
 ゴリョウ・クートン (p3p002081)が腰に手を当てながら肺に空気を吸い込んだ。
 それにこくこく頷くフルール プリュニエ (p3p002501)も同じように深呼吸する。
「美味しいですね」
「はぁ、ヤバいぐらい気持ちいわ~」
 ドレッドヘアを掻き上げて伊達 千尋 (p3p007569)がキメ顔をした。眼光が鋭い。

「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
 ぺこりと集まったイレギュラーズにお辞儀をしたのは橋場・ステラ (p3p008617)だ。
 ここは豊穣郷、橋場の持つ領内某所。
 やっと領地運営が安定し始めた所に、畑を荒らす害獣被害の報告が上がったのだ。
「報告されているのは猪や鹿、鶏などです。自領で解決できれば良かったのですが、生憎領内の兵は盗賊退治等で出払ってしまっていて……」
 お恥ずかしい限りですとステラは頭を下げた。
「いやいや、大丈夫だよ。その為に僕達が来たんだから」
 にっこりと笑った三國・誠司 (p3p008563)が御國式大筒を抱え上げる。

「ありがとうございます。もし、討伐した獣を料理できれば此方からも野菜などを提供しますので、芋炊きなどを行うのはどうでしょうか」
「い、芋炊きですって~~~!?」
 リディア・T・レオンハート (p3p008325)が目を輝かせながらステラに詰め寄った。
「近くに河川敷もあるようじゃし、丁度いいのう」
 煙管を燻らせながら瑞鬼 (p3p008720)はくっくっと笑う。
「芋炊き、とても楽しみね」
 瑞鬼の隣でほんわりと微笑んだアシェン・ディチェット (p3p008621)。
「ってことで、早速、害獣どもを倒しに行きますわよ~~~!」
 くるりと華麗に振り返ったリディアは剣を振り上げ畑の外へ駆けて行った。

 日中に狩りをして、芋炊き準備に取りかかり。夕方から芋炊き会。
 最高の一日になりそうだとイレギュラーズは笑った。

GMコメント

桜田ポーチュラカです。よろしくお願いします。

■依頼達成条件
・害獣を倒して、芋炊きを楽しむ

■フィールド
 畑の近くです。広いです。日中ですので、視界に特に問題は在りません。
 日中は害獣を倒し、食材をゲットして、夕方から芋炊き会です。

■害獣
 猪や鹿、鶏などです。良い感じに引き締まって食べると美味しそうです。
 良い感じに倒して食材にしてしまいましょう。

■芋炊き準備
 採った食材を使って芋炊きの準備です。
 料理が得意な人のターン。
 美味しく料理しちゃいましょう。

・食材:猪、鹿、鶏など。山菜や畑で取れた野菜など。持ち込んでもOK。川魚を釣って焼くのも
・設備:河川敷でたき火の上で焼いたり、煮込んだり

■芋炊き会
 芋炊き準備で出来上がった料理を食べることが出来ます。
 じっくりと煮込んだほくほくの芋と、採れたての野菜。旨さが凝縮された肉。
 ほっと一息つけるような味噌の味は格別です。
 炊き込みご飯や鮎の塩焼き、鶏の串焼きなどもあるでしょう。
 茄子を油で焼いて醤油を垂らせばそれだけで美味しいですね。
 他にも、お酒や飲み物を持ち込んだりできます。

 20歳以上(年齢不詳は自己申告)でお酒を飲むこともできます。
 未成年はノンアルコールです。

  • 秋深まり完了
  • GM名桜田ポーチュラカ
  • 種別リクエスト
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年10月12日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費---RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
フルール プリュニエ(p3p002501)
夢語る李花
伊達 千尋(p3p007569)
Go To HeLL!
リディア・T・レオンハート(p3p008325)
勇往邁進
三國・誠司(p3p008563)
一般人
橋場・ステラ(p3p008617)
夜を裂く星
アシェン・ディチェット(p3p008621)
玩具の輪舞
瑞鬼(p3p008720)
幽世歩き

リプレイ


 秋深まり。紅葉の葉が風に舞ってひらひらと飛んで行く。
「芋炊き芋炊き♪ 楽しいわね。ピクニックみたい♪」
 顔を綻ばせてくるくると回る『夢語る李花』フルール プリュニエ(p3p002501)は嬉しさを隠せない。
「川原で火を起こして、お鍋でぐつぐつ?お腹がぐーぐー♪ その前に、害獣駆除が先なのよね? どんな生き物がいるのかしら」
 フルールの問いかけに『ジョーンシトロンの一閃』橋場・ステラ(p3p008617)は鹿、猪、鶏、兎などが居るとにこやかに返す。
「色んな生き物がすんでいるのね。あまりやりすぎては生態系に影響を及ぼす可能性があるから、怖がって人に近付かなくなる程度でやめておきましょうね?」
「ああ、そうだな。芋炊きみてえなイベントやった事ねえんだよな。
 ニュースとかで観たことはあるけどよ。ほら、俺ってシティボーイだし」
 ウシシと鼻を掻く『Go To HeLL!』伊達 千尋(p3p007569)はツナギに日よけ帽、作業靴に軍手と準備万端であった。
「芋炊き前にも一仕事あるみたいだしな! 備えあればウレイ無しだぜ!」
「ウクレレ無しとかじゃあ無いんだな」
「いや、そこはほら。ねぇ……ちょっとハズいじゃん」
 真面目な顔の『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)の台詞に躊躇いを覚えた千尋。
「さあ、食料がやってきたぜ!」
「お、おう!」
 少しだけ頬を染めて千尋はゴリョウの後を追った。

 ゴリョウの目がビカーっと光れば、猪もギラリとして突進してくる。
 プギィィイと怒りの雄叫びを上げながら激しくゴリョウとぶつかり合った。
「そうねぇ、毒とかはさすがに問題でしょうから」
 フルールの鮮やかな花火が猪の皮をこんがり焼く。
「お肉に火を通すのは問題ないでしょう? あんまり森の方には向けて撃てないけれど。フィニクスも頑張ってちょうだいな?」
 焦げた猪は倒れた。しかし、まだ第二第三の害獣はイレギュラーズに躙り寄る。
「鹿には角を掴んでロデオして疲弊させる。まるでナポレオンのように!」
「おおー!」
 千尋のアクロバティックな戦闘にステラは声を上げた。
「依頼に参加する事はあっても、まさか拙が依頼を出す側になるなんて……領地を持った事もですが、何が起こるか分からないものですね」
 パカラパカラと軍馬に跨がり、害獣を追い詰めていくステラ。
「皆さん、宜しくお願い致しますね。とはいえ、強力な怪物な訳でなく、差程苦労はしないでしょうか。それでも、畑に抜けられては困りますから」
「テラお姉さんのお願いでしたら喜んでお受けするのだわ!」
 ぐっと拳を握った『玩具の輪舞』アシェン・ディチェット(p3p008621)はヴァイオリンの入ってそうなケースからグリード・ラプター(ものすごいライフル)を取り出して鹿に向けた。
「それに、芋炊きにも興味があるわ。肉と野菜で煮込むっていうと……ポトフを浮かべてしまうけれど
 だいぶ違うお料理なのね。どんな風になるのかしら」
 愛らしい唇が奏でる芋炊きへの思い。手にはゴツいライフル。
 一度引き金をを引けば山々に響く銃声が走る。
 的確に千尋の乗っていた鹿に致命傷を負わせるアシェン。至近距離に麻酔弾の風圧を感じた千尋はちょっとぷるぷるした。
「ハァ、ハァ……ッ、野生動物の戦いはいつだってプリミティブッ……食うか、食われるかだッ!
 集中力を欠いた奴から食われていくんだぜ」
 千尋のウィンクに『勇往邁進』リディア・T・レオンハート(p3p008325)はお返しをする。
「害獣を駆除して皆で芋炊き! 良いですね……なんだか、故郷を思い出しますよ。
 それじゃあ今回も全力で――リディア、参ります!」
 良いタイミングで現れた兎を前に戦意を高め突進していくリディア。
「ステラさんからのお願いですものいつも以上に腕が鳴ります! さぁ、何処からでも掛かって来いッ!」
 ドドドと足音を鳴らして突進して行くリディアに感づいて、逃げ惑う兎に狙いを定める。
「あんまり派手に蹂躙してしまうと食べられなくなっちゃいますかね……」
 ギラリとリディアの瞳がハンターの色に変わった。
「それじゃあ一匹ずつ確実に――レオンハートストライク!」
 冴え渡るリディアの剣が兎へと叩き込まれる。

「秋……そうか秋かぁ……」
「そうじゃな。秋といえば芋煮じゃな。今回は存分に楽しむとしようかの」
 目の前で繰り広げられる害獣駆除をじっと見つめる『砲使い』三國・誠司(p3p008563)と『幽世歩き』瑞鬼(p3p008720)の姿があった。
「元の世界に帰ろうと思ってたのになんかすっかりこの世界に根付いてしまった気がしなくもない。
 あの頃学生だった僕も今ではマタギです。あ、違う? はい」
「なんじゃ、お主は専門家(マタギ)なのか? だったら早う行ってやれば良い」
 わいわいと害獣を捕獲する仲間たちを指す瑞鬼。
「瑞鬼さんは行かないんですか?」
「なんで芋煮にきてそんなことをせねばならんのか……面倒じゃ、わしは手は出さんよ」
 口は出すがのと高らかに笑う瑞鬼の言葉を背に誠司は害獣駆除に加わる。
「これでいいのかという思いもあるけれど。今日も領地運営楽しいです!
 さーっさとぶっ飛ばしてご飯にしよう。僕の相手は……あー、猪って横っ腹に砲弾叩き込むと食べる場所がなくなるかな?」
「猪相手なら回り込んで横から殴るのが楽ぞ?」
 瑞鬼のアドバイスを受けて誠司は飛び上がり横から大筒で殴った。

 イレギュラーズは奮闘し、害獣を捕獲した! ファンファーレが鳴り響いた様な気がする。

「それじゃあ私はまず、獲れた獣の解体作業をお手伝い致しましょうか」
 リディアが腕を捲って採れたての獣の前に立つ。
「シメ方は分かるか?」
 リディアが徐にナイフを取り出したので止めに入る瑞鬼。
「え? やった事? ないですよ?」
「血抜きとかそういうのちょっとやったことないんで瑞鬼さん頼む」
 リディアは大人しくナイフを瑞鬼に渡し、誠司も大人しく見守る事にする。
「仕方ないのう」
 渋々といった感じで瑞鬼はナイフを受け取りリディアと誠司を下がらせた。
「昔はねー……騎士団の皆さんが定期的に狩りに出ては、その場で調理して食べていたのを羨ましく思っていたものです……」
「あの人、綺麗な顔してこういう泥臭いこととか結構堂々とやってくれたりするんだよな。何処で習ったんだろう」
「まあ、そんなに血は出んよ」
 激しく動いているのならば話は別だが、死んだ動物の血抜きをしたところで吹き上がる程の血は出てこないと瑞鬼は肩を竦めた。
「心臓も動いておらんしのう。ほれ、あとは勝手に切り分けよ。わしの仕事は終わりじゃ」


「芋炊きだぁ!」
 ゴリョウの声が野山に響く。
「芋は里芋一択! 塩で揉んで茹で零しをすることで味が馴染みやすくなるぜ。
 ささがきにしたゴボウ、乱切りにしたニンジンやシイタケ、一口大にちぎったコンニャク、
 そして事前に作り置きしておいた白玉団子を準備し、猪、鹿、鶏のそれぞれの肉で芋炊きを作るぜ!」
「おおー!」
 ゴリョウのしっかりとした解説に感動の声を上げる誠司。
 これは期待出来そうだとゴリョウの横に付いて料理の手伝いをする。

 ゴリョウが料理の準備を始めている間にステラは荷物を運んでいた。
「馬が居ますから、拙は資材等や倒した猪等を運搬や、設営等に回ろうかと思います。調理等は得意な方が多そうですし、お任せさせて頂ければ、と……その分、力仕事や食材の提供等はお任せ下さいっ!」
 成人している仲間も多い。ここはお酒の類いも必要となってくるとステラは考える。
「こんな時こそ、領地の金融資産の使いどころですね? 交遊費、接待費というヤツですね、必要経費」
 うんうんと上機嫌に頷くステラ。
 簡易の椅子や机、食器類、灯りの用意を張り切って手早くすましてしていく。
 ステラの準備を手伝った後、リディアはスキルを活かして川辺で魚を釣ることにした。
「こっちの調理は任せて下さいね、私も大分慣れました。
 お酒を嗜む方も多いでしょうから、キツめのお塩で焼いてみましょうかね」
 塩焼きは旨いだろうとリディアは顔をほころばせる。

「火を起こすのよね……? フィニクス、お鍋の下にいてくれる? 大丈夫、あなたの火でお鍋を温めるだけ。私の言うとおりに熱くなったり温度を下げたりしてね? そうそう、良い子ね。ほらほら怒らないの。今度は温度下げてねー? ふふ、これで火はバッチリね!」
 フルールが用意してくれたかまどの火にゴリョウは満足そうに頷いた。
「猪肉は味が濃い。一歩間違えたら他の食材が邪魔になっちまうから、全体的に濃いめの味付けで脂も一緒に煮込むぜ。これ単品だけでも酒が進む、ガッツリ目の仕上がりだ」
「酒が進むのは良いな。でも、俺料理とかできねえから黙々とイモの皮剥きするわ
 ……ピーラーくれピーラー。え? ピーラーねえの? 俺ピーラーより重い調理器具持ったことねえんだけど」
 誠司は千尋に包丁を手渡す。にっこりと誠司は微笑んだ。
「やべーよ包丁とか、指切っちゃうって。あ、はい、すんません。やります。ぶたないで!」

「あとはお料理よねぇ。材料はあるし、採ってくるものはあまりなさそう? 自然知識があるから、山菜とか……あとお肉の味付けや臭み取り用の薬草とか採ってこれるけれど?」
 フルールの問いかけにゴリョウはそうだなと首をひねる。
「大根はねえか? 鹿は非常に赤身が多いんで、煮込み過ぎるとパサパサになっちまう。お薦めは大根と一緒に煮込むことなんだ。水分を保ちつつ肉質も柔らかくしてくれる。味付けは少し濃いめでな」
 料理は多少出来るけれど、今回は手伝いをするとアシェンは決めていた。
「鶏は何処を使っても無駄がねぇ。クセも少ないのであっさり目の味付けが一番映えるな。野菜を一番味わえるのはこいつだ」
 知識の無い料理に挑戦するよりも経験豊富なゴリョウに任せた方が美味しいものが出来上がる。
 魚を釣り上げて戻って来たリディアに手招きをして。
「リディアお姉さんお料理教わりましょう!」
「料理かぁ!」
 手際よく野菜や芋をカットしていくアシェンの隣でリディアがまな板に包丁を突き立てた。
「お芋は下茹でしておいた方が良ければ先に初めておくわ。油揚げもきちんと油抜きしておかなきゃいけないかしら!」
 レシピはゴリョウが詳しいので、アシェンとリディアは下ごしらえを担当する。

「個人的な印象だが」
 ゴリョウは料理をしながら誠司と千尋に語る。
「芋煮は『汁物』としての側面が強く、芋炊きは『煮物』としての側面が強いように思う」
「ああー、何か分かるわぁ! 汁物と煮物!」
 うんうんと千尋が頷いた。
「芋炊きは食材一つ一つに味が染み込んで味も旨味も濃い。どの肉の芋炊きにしろ、酒にもご飯にも合う代物だな! 今回は白米のおにぎりも用意しといたぜ」
「もしかして、このお米……ゴリョウさんの所の」
 ごくりと喉を鳴らした誠司の問いかけにゴリョウはにやりと笑った。
「塩は控えめにしといたんで、芋炊きと一緒に食ってくんな!」
「いやっほー!」

 ぐつぐつと煮えていく芋。
 アシェンは鍋の蓋をあけて様子を伺う。
「そろそろ美味しくなったかしら……?」
「よし。完成だ!」


「寧ろ此処からが本番、でしょうか? まずはお疲れ様でした、領地の皆さんに代わって改めての感謝を」
 ステラが微笑み頭を下げた。
「それでは皆さんご一緒に――乾杯ッ!!」
 言い終わらぬ内にリディアが声を張り上げて、芋炊きが始まる――

「さぁさぁお料理が終わったらご飯ね♪ 私は少食だからあまり食べられないけれど」
 どれも美味しそうだとフルールは笑顔になった。
「お肉も楽しみだけど、やっぱひメインのお芋よね。ほくほくで美味しい……♪
 味付けもとっても良いわね。楽しい一時ももうすぐ終わるのね」
 次はいつこういうことが出来るのかと夕暮れの空を見上げる。

 バイクに積んだクーラーボックスをとっこいせと持ってきた千尋。
「中身はそう、黄金色に輝くシュワシュワした酒さ! 人、それをビールという!!!」
 興味深いと瑞鬼がクーラーボックスを覗き込んだ。
「瑞鬼さん! 飲んだことないっしょ? 飲んで飲んで!!」
 瑞鬼が料理をつまみながら千尋の持ってきたビールを開けた。
「なんじゃこの缶とかいうのは。開けづらくてかなわん。―――ほう。ほうほう」
 初めて飲んだビールの味に瑞鬼は目を瞠る。
「ウェーーーーーーーーーーーーーイ!!!」
「ほれ、もっと出さんか千尋。隠してもよいことはないぞ」
「やだなぁ、沢山ありますよお! え、帰りバイク運転できんのかって?
 押して帰りますよ! 飲酒運転は危険ですからね!!」

 リディアはまだ酒が飲める年齢ではないので、果実を搾ったジュースをごくごくと飲んだ。
「それでもこうして、少なくない仲間達と一緒に料理を囲む……それが、とても嬉しいんです!
 ふふふ、こういう話だったら、また是非呼んで頂きたいですね」
「そうですね。またこうして集まる事ができれば拙も嬉しいです」
 リディアにステラが応えて、笑い合う。
「元の世界では母様達と何度かしましたが、此方でも出来るとは思ってもみませんでした……」
「ステラお姉様、こちらどうぞ召し上がって?」
 自分が担当した料理をステラに差し出したアシェン。
 フルールも誘って、四人分のお茶を入れて食事タイムだ。
「お家では義父様と二人だけの食事が多いから同年代の人達と一緒なのが嬉しい!」
「ふふ。楽しいですね」

 ゴリョウや千尋、瑞鬼が飲んでいるビールをじっと見つめる誠司。
「……それおいしいの? なんかすげー苦かったり変な味するんじゃ?」
 匂いも苦そうだし到底美味しいものには感じられない。
「大人の味ってやつ? 僕はビールより肉のほうがいいなぁ」
「かっか。子供にはまだ早いのじゃ。やはり労働の後は美味い酒と美味い飯に限る」
 大体、座っていただけの瑞鬼を誠司はじとっとした目で見る。
「わしが働いてないじゃと? わし的には十分働いたから問題ないわ」
「えぇー。大人ってずるいよ」
 けれど、こうして皆でワイワイと食べる芋炊きは、とても美味しいのだ。

成否

成功

MVP

ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク

状態異常

なし

あとがき

 イレギュラーズの皆さん、お疲れ様でした。
 楽しんで頂けたら幸いです。
 MVPは美味しそうだったので。
 それでは、またのご縁をお待ちしております。

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