PandoraPartyProject

シナリオ詳細

AqoursPaletteへようこそ!

完了

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

● AqoursPaletteへようこそ!
 青い海に囲まれ、潮風が気持ちいい夏の日。
 あなたはとある水族館の前に立っていた。
 予想よりも立派な建物にほうと感嘆の声が漏れる。
 
 傍には百メートルはあるであろう大観覧車がゆっくりと回転しており、こちらを見下ろしている。
 どうやらクリアゴンドラという海月をイメージした透明なゴンドラが人気の様だ。

 視線を前に戻してチケットを見せ、係員の笑顔に見送られながらゲートをくぐる。
 一歩踏み出せば砂浜をイメージしたモザイクタイルが続いている。
『AqoursPalette』
 鮮やかな絵の具を散らした賑やかで楽しい水族館の意味を込め、付けられた名前の二枚貝を模した看板をパシャリと写真に収め、歩いていくと、トンネル状になった水槽に泳ぐ色鮮やかな魚たちがお出迎え。
 
 エスカレーターでどんどん上がっていけば、壁には有名なアーティストが描いたのだという海の生き物達が悠々と泳いでいる。

 そしてフロアに付けば青い光に照らされた水槽にその中で気持ちよさそうに泳ぐ魚達。
 アクリルガラスが青い照明に照らされて、幻想的な光を宿している。
 青い海に飛び込んだかのような高揚感が身体を駆け抜けた。
 あなたは逸る気持ちを抑えて水槽の前へと歩いていった。

● いざ、水族館へ!
 時は少し前、境界図書館にて一人の黒衣が魚に餌をやっている。
 境界案内人『朧』である。
「お前さん、水族館好きかい?」
 餌やりが終わったのか、朧はあなたの方を向く。

「今回のオーダーは水族館をめいっぱい楽しむだ」
 それは果たして依頼なのか? とあなたは首を傾げた。
「いいんだよ、たまには思いっきり楽しむってのも大事な仕事さね」
 飄々と答えると朧は貴方にパンフレットを渡してきた。
 表紙には『AqoursPalette』のロゴマークが揺蕩っていた。
「じゃあ頼んだぜ、あ、お土産よろしくな」
 最後のオネダリは聞こえないふりをした。

NMコメント

 初めましての方は初めまして、水族館に行きたくて仕方がない海月大好き白です。
 今回は水族館おもいっきり楽しもうぜ! なシナリオです。以下詳細。
 なお今回のラリーは三章構成の予定をしております。
 お気軽にお越しください。
 恋人さんとデートでも、おひとりでゆっくりでも、お友達とわいわいとでも。
 素敵な一日をお過ごしください。

●目的
 水族館を思いっきり楽しむ。

●一章
 朝です。
 オープンしたてという事もあり家族連れなどもいて少し混んでいますが、不快なほどではありません。
 カフェでは限定のモーニングが食べられるようです。
 
●できること(例)
 水族館ですごす。
 カフェで朝ごはんを食べる。
 大観覧車に乗る。

●場所
【AqoursPalette】<アクアパレット>
 海が近くにある大きい水族館。
 近くには大観覧車があり乗ることも可能です。
 イルカショー、アシカショーも開催しており、大水槽に泳ぐジンベイザメが名物。

カフェ
【OCEAN】<オーシャン>
 青い海を一望することが出来るカフェです。。
 青いソフトクリーム『マーメイドソフト』の他新鮮な魚介類を使った料理が売りです。
 何気に店員さんの制服が可愛いです。

【大観覧車】
 水族館の少し手前に位置している大観覧車です。
 全長百二十メートルからの眺めは絶品だが高所恐怖症ダメ絶対。
 クリアゴンドラという足元も透明の海月をイメージしたゴンドラが大人気です。

【NPC】
 朧
 指定がなければ登場しませんが、呼ばれればホイホイついていきます。

 もちろん上記のこと以外でもしたいことがあればお気軽にお伝えください。
 それでは海の世界へいってらっしゃい!

  • AqoursPaletteへようこそ!完了
  • NM名
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年07月29日 20時45分
  • 章数3章
  • 総採用数18人
  • 参加費50RC

第3章

第3章 第1節

 月明りとイルミネーションが静かな海を照らしている。
 時刻は夜、楽しい時間はあっという間で大観覧車はライトアップされネオンサインで七色に輝いている。
 水族館の中でも夜行性の生き物たちが活動をはじめ、昼間とは違う雰囲気を醸し出している。
 土産を扱うグッズショップではクッキーやキーホルダー、マグカップなど。
 思い出を形として残したり、おすそ分けをと考えている観光客で二飛割っていた。

 さぁ、もうすぐ閉館時間。海の夢から覚める時。
 その前に、何をしようか?


 三章。夜です。
 
●できること(例)
 水族館ですごす。
 カフェで夜ごはんを食べる。
 大観覧車に乗る。
 お土産を買う

●場所
【AqoursPalette】<アクアパレット>
 海が近くにある大きい水族館。
 近くには大観覧車があり乗ることも可能です。
 イルカショー、アシカショーも開催しており、大水槽に泳ぐジンベイザメが名物。

カフェ
【OCEAN】<オーシャン>
 青い海を一望することが出来るカフェです。。
 青いソフトクリーム『マーメイドソフト』の他新鮮な魚介類を使った料理が売りです。
 何気に店員さんの制服が可愛いです。

【大観覧車】
 水族館の少し手前に位置している大観覧車です。
 全長百二十メートルからの眺めは絶品だが高所恐怖症ダメ絶対。
 クリアゴンドラという足元も透明の海月をイメージしたゴンドラが大人気です。
 夜限定のライトアップで美しく七色に輝いています。

【NPC】
 朧
 指定がなければ登場しませんが、呼ばれればホイホイついていきます。

 もちろん上記のこと以外でもしたいことがあればお気軽にお伝えください。

 同行者さんがいる方は相手のお名前、およびグループタグの併記を忘れずに。
 広い館内で迷子になってしまっては悲しいので……。
 それでは最後に素敵な海の夢をどうぞ――。


第3章 第2節

イーハトーヴ・アーケイディアン(p3p006934)
キラキラを守って
コルル・ミュゼット・ユーリカ(p3p007714)
揺れる草花

「もう夜かぁ……楽しい時間はあっという間だね。ふふ。うん、ぴかぴかで、何だかわくわくする!」
「あっ、本当です、いつの間にか暗く……でも周囲はピカピカしてますね!」

 暗い海と照明が、閉館時間が近いことを教えてくる。
 『おもちゃのお医者さん』イーハトーヴ・アーケイディアン(p3p006934)と『揺れる草花』コルル・ミュゼット・ユーリカ(p3p007714)は周囲を見渡し、それを悟った。

 「そうだ! コルル、今日の記念に一緒にお土産を見に行こうよ!」
 「お土産ですか? どういう物があるんでしょう」
 きっと素敵なものがあるよと、イーハトーヴはコルルの手を引いた。
 
 ショップにはたくさんのグッズがずらりと並ぶ。
 中でも目に飛び込んできたのは、迎えられているのをいまかいまかと待っている、ぬいぐるみたちであった。

「わああ、可愛いぬいぐるみがいっぱい……!」
「あっ!」
 コルルがある一点にパタパタと駆け寄る。
「これにします!」
 ぎゅっと抱きしめているのはコルルと同じくらいの大きさのジンベイザメのぬいぐるみ。

「わ、コルル、その子いいねぇ! コルルとおんなじくらいおっきいから、抱っこして寝たらよく眠れそう!」
「はい、きっとぐっすりです!」
 ずっと抱っこし続けているコルルにイーハトーヴは目を細めた。
 その表情を見て、ふと何かを思い出したように、コルルはイーハトーヴに問いかける。

「所でその、どうしてイーハトーヴさんは会って間もない僕にこんなに優しくしてくれるのでしょう」
 思いがけぬ質問に少し間をおいて、イーハトーヴは続けた。
「うーん……何となく、自分が混沌に来たばかりの頃を思い出すから、かなぁ?」

 突然召喚されて、右も左もわからなかったあの頃。
 それでも大勢の仲間と先輩に導かれここまで来た。
 コルルの不安に揺れる瞳が、どうしようもなくあの頃自分に重なって見えたのだ。――が、それ以上に。

「あとは勿論、コルルのことが好きだから!」
 彼のことを応援したいからである。
「なるほどです、ありがとうございます! イーハトーヴさんは優しいお方なのですね……!」
 幼いコルルには後者の意味はよくわからなかったが、それは後日改めて聞けばよいのだとも思う。

「あ! 俺、このキーホルダーにしようかな? ジンベエザメさんが光る! すごい! 楽しい!」
 ね、コルルとオフィーリアはどう思う? とイーハトーヴは二人に問う。
 興奮でオレンジの瞳がシトリンのように輝いている。

「なんで光るか分かりませんが凄い! 可愛くて良いと思います!」
 イーハトーヴと同じく興奮して答えるコルルと。
『ほんとにこの子は落ち着きがないわねぇ……悪くはないんじゃないかしら?』
 弟を心配に思いつつも、その声色は優しさに満ちたオフィーリアが答えた。

 海の夢はもうじき終わる。現実に還る時が来る。
 けれど今日は素敵と希望が溢れた最高の一日であった。




 
 

成否

成功


第3章 第3節

フラーゴラ・トラモント(p3p008825)
星月を掬うひと

「この世界にまだ来たばっかり。お友達もまだ少ない……」
 だから、朧さん、一緒に来てくれる……?
 『新たな可能性』フラーゴラ・トラモント(p3p008825)と共に朧は砂浜のタイルを踏んだ。

「ワタシ水族館初めて……」
 興味深そうにフラーゴラはと辺りを見渡している。
「水槽にたくさん鮮やかなお魚がいる……」
 ふと、視界の端に大きな魚を捉えた。

「あの一番大きなお魚は何?」
「お、ジンベイザメだな」
「こっちのお魚の群れは何?」
「それはイワシ」

 質問に答える度に尻尾が左右に揺れた。
 朧は喉の奥で笑い、フラーゴラに話しかける。
「楽しいかい? 尻尾揺れてんぜ」
「ワタシそんなに楽しそうに尻尾振ってたかな……?」
 鑑賞を楽しんだ後はグッズショップへ。
 フラーゴラは絶対にお土産を買うと意気込んでいた。
 棚に並んだ商品を吟味し、フラーゴラは朧を見た。
「オススメ……ある?」
「俺に聞くのかい」
「うん」
「ふむ、これなんかどうだい」
 朧が選んだのは腕に収まるくらいの大きさのアザラシのぬいぐるみ。
「お前さんの髪とおそろいだろ」
 フラーゴラは頷き、他に選んだ物と一緒にレジへ持っていった。

「あと、クラゲの観覧車……乗る……」
「はいよ」
 ゴンドラが頂上付近まで来ると夜景がフラーゴラの瞳に映りこむ。
「夜景も水族館みたいにキラキラしてるんだね……」
「今日はどうだった?」
「……楽しかった」
 嬉しそうに真白い尻尾がまた揺れた。
 

成否

成功


第3章 第4節

ハルア・フィーン(p3p007983)
おもひで

 窓から見えるイルミネーションに、ウォーターラメの入ってるペンを翳すと、朝日を浴びた海のようにキラキラと輝いて、『Ephemeral』ハルア・フィーン(p3p007983)は、ほうと息をついた。
 ゴンドラに揺られ、地上を見下ろすと先ほどまで自分がいた水族館が小さく見えた。自分で飛ぶこともできるが、運んでもらうのはやはり気持ちがいい。

「いちにち楽しかったぁ」
 空を見上げるお魚(ちんあなごさんだったかな)はここまで見てるのかな。
 イルカさんやジンベイさんはもう眠ったかな。

 今日一日の思い出を振り返り、ハルアは微笑む。
 どれも見ていてとても綺麗で楽しくて。
 朝に買ったカメラのフィルムはすぐにいっぱいになってしまった。
 いや、きっとどんな高性能のカメラでもこの感動を写真にすべて収めることはできなかっただろう。

「マーメイドソフトクリームもおいしかったし」
 ひんやりとした滑らかな舌触りと、綺麗な青色のクリームの甘さを思い出して、せっかくだから夜ご飯も食べていこうと、昼間に見たメニューの写真を思い返す。
「夜はどんなのがあったっけ、えーと……おいしそうって思ったやつ……」
 海老とマスカルポーネのピッツア、シーフードグラタンにクラムチャウダー。
 ああ、ハマグリの浜焼きなんてのもあったっけ?
 
 ハルアを乗せた透明な海月が徐々に地上へと近づいていく。
 海の夢の続きを、まだハルアは遊んでいたかった。
 
 

成否

成功


第3章 第5節

イルミナ・ガードルーン(p3p001475)
まずは、お話から。

「さーて……時間的にもそろそろお終いッスね。ふふ、楽しかったッス!」
 たくさんお土産を詰め込んだショッピングバッグを肩に担ぐ『機心模索』イルミナ・ガードルーン(p3p001475)は、静かな夜を感じながら、夢の終わりを何で飾ろうかと辺りを見渡す。

「……最後は……あぁ、アレがいいッスね!」
 指をさしたのはイルミネーションでライトアップされた大観覧車。
「朧さん、もしよかったらッスけど一緒に観覧車に乗りません?」
「うん、俺もかい?」
 まさか自分が誘われるとは思っていなかった朧は布の奥で目を丸くした。
「いえ、一人でもいいんスけど……折角なら、思い出を共有する方が欲しいと思って!」
 にっとイルミナが笑って見せれば違いないと朧は頷いた。

「このクリアゴンドラ、なんだか飛んでるみたいで素敵ッスよね! いつかイルミナも、自分の力で飛んでみせるッス!」
 水色のレンズに景色を映し、イルミナは決意を口にする。
「お前さんならできそうな気もするねぇ」
 そういうパーツがあるのかね? と、思ったが朧は内心に留めておいた。

「……あ、最後に! 付き合ってもらったお礼ッス」
 ちゃりと朧の掌に乗せられたのはクリアブルーの小さいイルカのキーホルダー。
「皆さんに配るように買ったイルカのキーホルダー、一つ貰ってくれませんか?」
「お、くれるのかい。嬉しいねぇ」
 どこに飾ろうかねと真剣に考えだした朧に、イルミナはまた笑った。

成否

成功


第3章 第6節

三國・誠司(p3p008563)
一般人
アイシャ(p3p008698)
スノウ・ホワイト

「あの……急にぐーんって動いたり、ぐるぐる回ったりしませんよね?」
 『献心のカレンデュラ』アイシャ(p3p008698)ぎゅっと手すりにつかまって恐々と尋ねた。
「大丈夫大丈夫、このままゆーっくり回ってゆっくり降りていくだけだから」
 向かいの席から微笑ましく見守るのは『砲使い』三國・誠司(p3p008563)である。
「そろそろいい頃合いかな、下見てごらん?」
「下……?」
 誠司の言葉に安堵しアイシャはおそるおそる窓から下を覗き込んだ。
 目に飛び込んできたのは鮮やかな宝石を散りばめたような美しい景色。
 頬に朱を差したアイシャを見て誠司は彼女を連れてきて良かったと思った。
 いつも彼女は大事な家族のためと言っているが『お姉ちゃんだから』という言葉にかかる重圧はどれほどの物なのか。して今まで彼女が背負ってきた苦労の数々。
 少しは忘れられる時間になっただろうかと誠司はアイシャの横顔を見つめた。

 アイシャはというとこの夢のような景色と時間がもうすぐ終わってしまうのが名残惜しく、ガラスを指でなぞった。
「形に残せたらいいのに……」
 と、呟いて閃いた。

 観覧車から降りたアイシャが急に売店へ行こうと言い出したので誠司は慌てて着いていった。控えめな彼女にしては珍しいと思っていると。

「たくさん幸せにしてもらったお礼です。ふふっ、お揃いにしちゃいました♪」
 アイシャがピンクとブルーのイルカのストラップを手に持ってきた。
 ブルーのイルカが誠司に渡される。
 突然のプレゼントに驚きながらも、彼女の気持ちが嬉しく誠司は微笑んで受け取った。
「ありがとう、とっても嬉しいよ」
 言葉と表情は穏やかだが、やべぇやべぇ、大事にしよう、とテンションが上がりっぱなしで口元が緩むのを必死に堪えているのである。
 
「よかったら記念撮影どうですかー?」
 ほのぼのとしている二人にスタッフが声を掛ける。
 カメラをぶら下げたスタッフの後ろにはジンベイザメの模型が存在感を放っていた。
 誠司とアイシャは顔を合わせ互いに頷くとフォトスポットへ足を向けた。
 記念撮影も初めてなアイシャを誠司はエスコートする。
「はーい! こっち向いてください!それでは――」
 はい、チーズ!
 スタッフの掛け声とシャッター音、そして一瞬のフラッシュにアイシャは少し驚いた。

「お二人ともとっても素敵ですよ!」
 スタッフに渡された記念写真には、晴れ晴れとした楽しそうな笑顔。
 世界がこの子に立ちはだかるなら、僕くらいはいい思いさせてあげたって罰はあたらないっしょ。写真の少女の笑顔を見て、誠司は改めて思った。
 
「誠司さん、今日は……ううん、今日も楽しい一日をありがとうございます」
 流星祭りのことを思い出し、アイシャは訂正した。

「私は誠司さんと一緒にいると、とても幸せです」
 どうしてこんなに優しくしてくれるんですか……?

――飲み込んだ言葉は微笑みの裏にしまい込んだ。

成否

成功

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