PandoraPartyProject

シナリオ詳細

目には目を、歯には歯を、夢には夢を

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

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 これはとある少女の夢である。幼い頃に両親を失ったその少女は長らく幸せな家庭に憧れ、夢見ていた。そうして今日もまた、夢の中でしかいるはずのない家族と会いに行ったが……
「パパ、ママ!帰ってきたよ!ぎゅーってし……」

「ガルルルゥ」

 しかしそこに家族の姿はなく、いたのは複数の獣を組み合わせたような見た目の怪物だけだった。少女は、呆気にとられている間に怪物に食べられてしまい、それから少女は現実でも目覚めぬままとなっている。

▪︎
 これはとある少年の夢である。年相応にヒーローに憧れる少年はアニメや特撮に出てくるヒーローに憧れ、夢見ていた。そして彼もまた、夢の中でヒーローとして怪人を倒していた。
「よし!正義は必ず勝つんだ!」
そう声高らかに叫ぶヒーローの背後に、怪物が……

「ギャオォン」

しかし、少女の時とは違い少年は夢の中では、最強のヒーローとなっている。そのため怪物の気配に気付いて咄嗟に攻撃できた。
「む?まだ敵がいるな……食らえ!ヒーローパンチ!」
しかしヒーローは怪物にパンチで攻撃するも、振り払われて怪物に頭から食べられてしまった。そうして少女だけで無く少年も現実で目覚めぬままとなった。

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 これはとある軍人の夢である。家族と離れ離れで生活する軍人の男はこれまでの家族との思い出を、夢見ていた。そして、夢の中で家族との再会を喜んでいたその時、怪物が現れた。しかし……
「俺と家族との感動の再会を、邪魔するんじゃねぇ!」
そう言って彼はどこからか拳銃を出して、怪物に向かって撃った。銃弾が怪物の脳天を貫くと、怪物は煙を上げてそこから消えていった。翌日、夢での再会を惜しみながら彼は目覚めることができた。

▪︎
 これらが怪物、通称『夢魔』の被害にあった人たちの記録だね。これらのことから分かったのが、まず実際の戦闘力がしっかりあれば夢魔とは互角に戦えること。そして、自分の夢の中では突然強力な力に目覚めたり、何もないところから武器を出せたりと自由に戦えるんだ。
 それと、夢魔は軍人の男が倒したやつだけじゃ無くて、まだまだいる。だから、君たちイレギュラーズにはその夢魔らの撃退を手伝ってほしいのだよ。

NMコメント

はいほー!桃山シュヴァリエです。今回は少々ギャグシナリオ風味にしてみようと思います。それではみなさん、面白い夢を……

今回の目的
 今回の目的は、夢魔の撃退です。夢魔は他人の夢の中で暴れたりして攻撃してきます。しかし、夢の中は貴方たちの独壇場でもあるので、思う存分懲らしめてやってください!

世界について
 舞台となる世界は、言うなら色々な人たちの夢の集合体です。なんでも自由な世界、そこに夢魔が現れ、夢魔に殺された人たちはもう目覚めることは無くなってしまいます。まあ、イレギュラーズの方々はそう簡単にやられることはありませんが……

プレイングについて
 まず肝心となる夢ですが、人によって見る夢は様々なので自由に書いてほしいです。ある昔の日の思い出でもよし、辛かった記憶でもよし、野望が叶った姿でもなんでも良しです。また、自分の夢の中では自分自身はなんでもありですので、本来使えないような技や武器などを使ったりしても問題はそんなにないです。

登場キャラについて
 夢魔
  他人の夢に入って暴れて攻撃する謎の存在。夢の中では怪物の姿で戦います。ただし、レベル1のイレギュラーズで勝てるレベルの戦闘力(さらに夢の中での補正を加えるとそれ以上に劣るが)なので、倒すこと自体は容易。存分にいたぶってやりましょう!

  • 目には目を、歯には歯を、夢には夢を完了
  • NM名桃山シュヴァリエ
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年07月04日 22時05分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

シュテム=ナイツ(p3p008343)
久遠の孤月
只野・黒子(p3p008597)
群鱗
グリーフ・ロス(p3p008615)
紅矢の守護者
モニカ(p3p008641)
太陽石

リプレイ

イレギュラーズたちはその場、境界図書館内で眠って、夢の世界へといった。そして、それぞれの戦い方で夢魔を撃退することになる。


 『群鱗』只野・黒子(p3p008597)が見ている夢は、彼がかつて勤務していた地方役場での一幕であった。
「この資料は……よし大丈夫、こっちは……これはだめ……あー!書類が山のように多い!」
「うるせーぞ、只野!騒ぎたいならちょっと別の部屋で仕事しろ」
 大量の書類を片付けながら、黒子は今年もまたこの修羅場を戦っていた。
 すると、そんなつらい夢の中にも夢魔が現れ、別の部屋に移動した黒子を食べようとするが……
「あ、あなた様が夢魔なのですか?それで暇ならこの仕事を手伝ってくれませんか?」
 そう言いながら黒子はすぐに夢魔に組技を仕掛ける。四本足の獣なので技を決めるのに軽く戸惑った黒子だったが、何とか成功し、そこから夢魔を痛みつけて降参させ、黒子の仕事を手伝わせることに成功した。

「そういえば、あなた様は人間やそれに近い姿に変わることはできますか?」
 黒子の問いかけに対し、夢魔はしゃべらずに猿のような姿に変わって応えた。
「ふむ、四本足の獣の姿だと書類仕事は難しいと思いましたが、これなら大丈夫でしょう。それではあなた様にしてもらう仕事ですが……」
 こうして黒子から夢魔に与えられた仕事は、書類整理であった。夢魔は黒子から、簡単に仕事のやり方を教えてもらった後、ただひたすらに仕事に取り組んでいた。

「なんだこの使途不明な雑費!却下だ!却下!」
 作業をしていくにつれてだんだん眠気を覚えた夢魔だが、書類不備の確認にあたっていた黒子の怒声ですぐに目を覚ました。

「只野さん!予算の件について呼び出しが……」
「上司がなんだ!不祥事の責任とんのはこちとらやぞ!?クビにすんなら週刊誌にこの書類を投げ込んだるわ!」
 とはいえ、夢魔に接していた時とは違って仕事中黒子の口調は荒っぽいものとなっていた。恐らく、これが彼の本性なのかもしれない。夢魔がそう思っていると……
「そこの夢魔!せっせと整理せんかぁッ!」
 こうして一人と一体は夢が終わるまで仕事を続けていた。


 グリーフ・ロス(p3p008615)が見ている夢は、ただ何もない白い空間であった。しかし本当に何もないわけではなく、空間内にはノイズが所々に走っており、なによりその空間には似つかわしくない存在、夢魔がいた。
「なるほど、これが夢。本来なら見れるはずのないものですか……そしてあの怪物が夢魔ですか」
 夢魔はグリーフを見るや否や飛び掛かってくる。しかしグリーフは冷静に魔砲を放って夢魔をぶっ飛ばす。グリーフは夢魔が飛んだ方向に走り、夢魔に追撃しようとする。しかし夢魔もタダでやられず、前脚を銃のような形に変え、そこから弾丸を放ってグリーフに反撃する。だが、グリーフからしたら多少の傷はすぐ治るものである。自動修復や自己再生で回復して、そのままスティールライフとリーフカッターによる通常攻撃を使って夢魔を倒した。

 その後形式だけの祈りを済ませたグリーフは、気になっていたノイズの一番ひどい場所を進んでいった。その先にあったものは一つの古びた映写機であった。その映写機は断片的に何か映像を流している。

 まず流れたのは自分によく似た白い髪の女性の姿。その隣には男性の姿もあった。二人とも並んで笑顔で映っていた。
 しばらくすると映像が変わり、自分に似た女性はベッドに横たわっていた。女性の顔は笑顔であったが、グリーフが見たその瞳には何も映っていない、死んでいることがわかった。また、そばにいる男性は女性の手を取って涙を流していた。
 映像が変わり、今度はグリーフ自身の誕生の瞬間である。グリーフとともに映っているのは最初の映像から移っていた男性。その瞳の表情は……
 ここで急にノイズがひどくなり、グリーフは結局何も思い出せないまま夢から覚めてしまった。

「……え?これ、は?」

夢から覚めたグリーフだが、気が付くと頬に一筋の涙が浮かんでいた。果たしてあの映像はただの夢だったのか、そもそも夢とはいったい何だったのか。今のグリーフには何もわからなかった。


 『太陽石』モニカ(p3p008641)の見ている夢だが、これは夢というよりは対夢魔用の戦場というべきだろう。何もない荒野に夢魔は一体いた。しばらくして、上空から声が響き渡る。
「あははっ、夢魔だって?
 なるほど……
 であれば、サキュバスたるこの私が
 真の夢、真の夢魔ってヤツをお見せしましょうか……
 甘く、激しく、揺蕩う世界を……共に愉しみましょう」

「という訳で魔剣レーヴァティン!とぉぉりゃぁぁぁぁぁっ!!」
 すると突如、金色に輝く超かっこいい両手剣を持ったモニカが夢魔を攻撃した。そこから大鎌を持ったモニカやアダルティな姿に変身したモニカなど、たくさんのモニカが夢魔を取り囲んでタコ殴りにしていく。
 たまらず夢魔は翼をはやして鳥になって空に逃げていくが、残念ながらそれもモニカは計算済みであった。無数のミサイルが夢魔を襲う。
「あんりみなんとか・みさいる・わーくす!」
「ふぁいやー!」
「たーまやー」
「かーぎやー」
 大量のミサイルをこれでもかというほどに浴びた夢魔だが、ついにモニカにとどめを刺されることになる。
「それいけー、レッドドラゴン!灼熱のブレスで夢魔をやっつけろー!」
 真っ赤な鱗に身を包んだレッドドラゴンのブレスは、逃げ遅れた一部のモニカも巻き込みながら、夢魔を業火の中に飲み込んだ。
「付き合ってくれてありがとうね、夢魔さん!おかげで今、とーっても楽しいよ!」
 楽しい、これこそが彼女の夢の本質である。

「はぁぁ。もう終わりかー……」
 そして夢魔をいじめ倒して撃破し、満足したモニカだったが、ここで背後からの視線に気が付く。モニカが振り返ると、遠くのほうにいたのは……

「お父さんと、お母さん……?」


「はっ、夢か……」
「あら、モニカさんも無事倒せたよう
 夢魔を倒して両親らしき人物を見た後、モニカは目が覚めた。そして、先に目覚めていたグリーフと一緒に戦いや見ていた夢について語り合っていた。ちなみに『久遠の遠月』シュティム=ナイツ(p3p008343)はうまく寝付けれなかったため夢魔とは戦えず、黒子はまだ目覚めぬまま夢魔とともに延々と夢の中で書類仕事をしているようだ。

 こうしてイレギュラーズの活躍によって夢魔は撃退されていった。しかし、夢の中で生きる存在の夢魔は生け捕って研究するには難しく、なぜ夢の中で人を食らうのかは詳しく分かっていない。
 だが、わかっていることもいくつかある。夢魔は実体がはっきりしていないからか四足歩行から二足歩行、さらには鳥や魚など様々な生物によく似た姿をしてまた別の姿にも変わることができる。また、実は夢魔は個人の夢の中だとかなり弱いが、多くの人間が存在する夢、通称『夢世界』においては教職な個体が複数いる場合もあるようだ。さらに強力な個体の中には人間に姿を変えれる者もいるようで……
 そして、のちにイレギュラーズは夢世界に足を運び、強力な夢魔たちと戦うことになるのだが、それはまた別の話となるだろう……
 また、夢世界の中には、大きな城と遊園地で構成されたプリンセスが支配する世界、なんてものもありイレギュラーズの中には訪れたものもいるみたいだが、それもまた別の話である。


成否

成功

状態異常

なし

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