イ＝ルーナクの今夜も無茶振りNight

オープニング

●今宵も箱は喋りだす。
「ぴん、ぽん、ぱんぽーん！深夜■■時をお知らせしまーす！
今夜もやっていきましょう、イ＝ルーナクの今夜も無茶振りNight！！

タイトルコレで決定なの？マジ？
うわ、マジな眼ェしてやがる。
『一番名が体を表している』じゃねぇんだよ。無茶振りされねぇかもしれねぇだろうが。

そんな儚い希望を抱きつつ、今夜もあなたのお耳の恋人、イ＝ルーナクがお相手務めさせていただきます。
このお耳の恋人ってフレーズも古臭くない？何年前の言語？

答えは出ないので最初のお便りに参りまーす。

RN『エビかと思ったら鎧武者だった』さんから。
どういうシチュで遭遇した勘違いなんですかね。
超いかついエビだったのか、よっぽどエビっぽい鎧武者だったのか。

『イ＝ルーナクさん、こんばんは』

はいこんばんはー。

『早速なんですけども、父がヒグマを倒すと言って山に向かってから３ヶ月が立ちました。まだ帰ってきていません』

出してる場合じゃない！
のんきにラジオにお便り出してる場合じゃないよ！？
ラジオ関係者にこんな事言わせないで！？

『まぁそれは良いんですけど』

よくねぇよ。人の命を大事にして。

『代わりに父の名を名乗る謎の幼女が家にやってきました』

あん？？？

『妹ができたみたいで毎日楽しいです。家族って良いですよね（笑）』

（笑）じゃねぇえ！！
何その状況？！キラキラしたシールの貼ってあるパソコンでやるゲーム？！
何もよくないんだよ！
お父さん完全に蔑ろじゃん！家族よくないじゃん！
そんで謎の幼女をかんたんに受け入れるんじゃない！
子供には優しくするべきだけどそう言う状況のあれじゃないじゃんそれ！

えー、取り乱しました。そう言う展開には厳しくツッコんでいくから、私。

とりあえずエビかと思ったら鎧武者だったさんのお父さんが早く帰ってくることを祈ります」

●いつもの館で筆を執る
「やぁ、また来てくれたんだね」

　境界案内人、カストルは机に向かい、手紙をしたためながらイレギュラーズに向けて声をかける。

「そろそろおなじみになってきたかな。このラジオに皆でお便りを出してほしいんだ」

　書き終えたハガキを封筒に入れ、封をしてイレギュラーズに向き直る。

「今は大変な時期みたいだけど、ちょっとした息抜きのつもりで楽しんでほしいな」

---

第3章

第3章 第1節

「なんか今回のお便りは海がどうのこうのって書いてあるのが多いですねー。
私が知らないだけで何かしらイベントやってるのかな？
そろそろ暑くなってきたし、そういう時期かもしれませんねー。

はい、というわけでそろそろ次のコーナーです。
次は、前回放送から引き続きミュージックリクエストのコーナーですね。

このコーナーもね、割と命がけですよ。
何しろね、呪われかけたりしたから。
意味わかんねえよ。なんで音楽来ただけで呪われるんだよ。

まぁ流石にあれはレアケースだったと思うんで。
頼むから皆まともな音楽リクエストしてちょうだいね！」

---

第3章 第2節

「それでは早速最初のリクエスト行ってみましょー。
RN『父と母が帰ってきません』さんから。

『またのお手紙、失礼します。
今度は以前も楽しみにしてました音楽のリクエストという事ですので、「天穿つ四海の灯」をお願いします』

ほほう、なにやら詩的なタイトル。
それでは早速お聞きいただきまっしょう、ミュージックスタートです。

（どこか幽玄な雰囲気のイントロに男性のコーラスが続く）

おぉー、なんだかミステリアスな感じの曲ですねー。
と、聴きながらお手紙の続きの方も読んでいきますねー。

『厳かながらも雨風に負けず、強く海の民や船乗りを守らんとする灯台の歌です。
それは高く、その地に住まう人々の規範であり、行く末と帰る場所を示し続けた偉大なる存在を唄ったもので、子供の頃に旅人の方から聞いた際にとても強く印象に残っており、また聞きたくなったのでリクエストしました』

ほほう、思い出の曲って感じね。なんだかロマンチックなエピソード。
子供の頃に訊いた曲って意外と覚えてたりするものよねー。
曲の感じは覚えてるんだけど曲名が変わらないから探せなくてもやもやしたりするの。
そういうこと、あるよね？

ところで、この曲だいぶ穏やかな感じだけども。
父と母が帰ってきませんさん、最近寝不足ってお手紙もくれてましたけど、今起きてられてますか？」

　というラジオからの声は、テルルの耳には届かない。
　懐かしい曲に、眠りの淵へと誘われているたのだから。

成否

成功

---

第3章 第3節

「次のリクエストいきますよー。
RN『黒いシロイルカ』さんから。

『イ＝ルーナクさん、こんばんは。
私は基本的に音楽をリクエストされる側ですので、折角ですしちょっと変わったものを投げさせていただきますね』

ほほう、ミュージシャンかなにかされてるんですかね。

『ずばり、リクエストは【電気羊のララバイ】です。
電子音響って弾く方ではあまり縁がないのですが、個人的には好きなジャンルでして。
それで子守唄ってんですからロックだなぁと思っています。
自分では奏でることがない音ですから、聴いていると面白いなぁと思うんですよね』

とのことです。では早速お聞きいただきましょう、どうぞ！

（合成音声によるイントロ。歌詞は羊を数える様子を歌っている）

なるほどね。うん、めっちゃ騒がしいわこの曲！
ウトウトしてる子も目がギンギンになるでしょこれ。

仮にも子守唄なんだから、電子楽器だけどメロディはおとなしい感じかなって思ってたわけよ。
容赦ないわこれ。超アップテンポ。楽器の利点を活かしまくり。

でも子守唄だと思わなければ超かっこいい曲でなかなか好みだわ。
寝るときには絶対に流さないけども」

　ラジオから流れる音楽は静かな夜にはあまり似つかわしくない。
　けれど、ユゥリアリアはそんなことは露とも気にせず、聞き入っていた。

「やっぱり自分でも引いてみたいですわねー、練達あたりなら、こういう楽器も手に入りますかしらー」

　そんなことを、考えながら。

成否

成功

---

第3章 第4節

「はい、というわけで今夜もそろそろお別れの時間が近づいてまいりました。

最近は海に関してなにか言及してるお便りが多い印象ですねー。
これから夏本番に向けてって感じですが、一足先に海に行ってる人が多いんですかね。

私はどうにも生来の持病である出不精が治らないのでなかなか海に行こうって気持ちになれないんですよね。
行ったら行ったで楽しめるとは思うんだけども。
スイカ割りとかしたいよね。
スイカが食べたいだけかもしれないです。

まぁさておき海は危険もありますからね。
海に出かける人が、くれぐれも事故に気をつけてくださいね。

てなところで、お別れの時間です。それでは今夜のお相手も私イ＝ルーナクが務めさせていただきました。
それでは、また。バイバイ」