PandoraPartyProject

シナリオ詳細

伝承の夫婦に挑め!

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

■西国最強
 世は戦国時代。国を治めるべき中央はその権力を失い。群雄はその権力を求め相争う。民は困窮し、英雄の到来を祈るばかり。
 その中央から遠く離れた西の地にて。とある噂を持つ人物がいた。
 曰く。西国最強。

 後にその力を求めた英雄の一人が、かの者に会う事に成功する。どのような出で立ちの男が現れるのかと心躍らせていた英雄の前に現れたのは……。
「お、女ァ?」
「女ではない、私だ!」
 そう、女性だったのだ。西国最強。果ては雷神の生まれ変わりとまで噂された人物は屈強な男などではなく、女である事を捨てたと自称する女性だったのだ。
 その姿に、英雄は肩を落とす。女が男に勝てる訳がないというのがその時の風潮だったのだ。
「どうやら貴殿は私の力を疑っておられるようだ。どうだ、そちらの軍の力自慢と一戦させて貰えれば、理解して貰えるだろう」
「あー、ええよ。好きにしぃー」
 どこか投げやりになった英雄だが、直後にその考えを改め、謝罪し、土下座する事になる。
 噂は本物だったのだ。巨体を持つ大男に女性はあっさりと打ち勝ち、傷一つ負うことがなかった。
 そして西国最強を迎え入れた英雄の軍はますます精強と化す……。

 西国最強には、夫がいた。
 普段は争いなど嫌いだというような、おとなしめの男。一見すれば女性とは気が合わないであろう男。
 だがその実。その夫は西国最強と同等の実力者。その力を振るう事を好まないだけの、正しく並び立つ最強夫婦だったのだ。
 西国最強が雷神ならば、その夫は風神とまで称された最強夫婦。
 しかして彼らは……いつしか歴史の闇にその名を消される事になる。

■今一度、最強を示さん
「……という夫婦がいた、らしいんだけど。消された存在だから本当にいたかは怪しいけど……うん、噂話の独り歩きか……本当の彼らの亡霊か」
 どこか歯切れの悪い言い方をする境界案内人のポルックスだ。それもそのはず。今回の相手は実在したのかただの噂話かわからない相手。
 されどそこに害意があるならば、イレギュラーズが出向く理由にはなる。
「今回は強敵が二人、だよ。いつも以上に気をつけてね」

NMコメント

 実は元ネタあんまり詳しくない以下略です。
 さておき。今回は強敵が二人です。
 以下敵詳細
■雷神×1
 最強夫婦の妻の方です。雷を纏った剣を自在に操る剣士です。
 反応、CT、EXA、回避に優れています。反面HPは低め。
P夫婦の絆:夫が先に倒された場合激昂し全ステータス上昇【ブレイク無効】
P雷神:【痺れ無効】【麻痺無効】
A雷鳴剣:至近単体の神秘攻撃スキル。【疫病】【痺れ】【ショック】【感電】
A轟雷:自分中心の範囲攻撃神秘スキル。【識別】【麻痺】【停滞】
A雷光:超遠距離単体の神秘攻撃スキル。【万能】【暗闇】【ブレイク】

■風神×1
 槍を扱う夫の方です。頑強な鎧に身を包んでいます。
 命中、物攻、防技が高くHPも相応にあります。但し、CTは低め。
P夫婦の絆:妻が先に倒されると激昂し全ステータス上昇。【ブレイク】無効
P風神:【足止め無効】【麻痺無効】
A風槍:超遠距離の物理攻撃です。【貫通】【万能】【飛】
A剛槍:近距離単体の物理攻撃です。【防無】【ブレイク】【必殺】
Aかばう:時折妻をかばう行動を取ります。距離に関係なく即座に妻の下へと飛びます。この行動を取る際は【マーク・ブロック無効】但し主行動なので彼は攻撃できません。

 以上となります。
 強き絆で結ばれた最強夫婦、どのように立ち向かうか。
 お気をつけていってらっしゃいませ。

  • 伝承の夫婦に挑め!完了
  • NM名以下略
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年06月02日 22時15分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ヒィロ=エヒト(p3p002503)
瑠璃の刃
美咲・マクスウェル(p3p005192)
玻璃の瞳
フレイ・イング・ラーセン(p3p007598)
ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)
戦輝刃

リプレイ

■猛る雷、仰ぐ風
 さらさらと草が音を奏でる地。穏やかな地に似つかわしくない鎧武者が二人。
「……お客さんだよ、奥様」
「ふん、ようやくお出ましか」
 大柄な鎧武者が、小柄な鎧武者を『奥様』と呼ぶ。その声色からして二人こそが最強夫婦の亡霊と見て間違いないだろう。
「女で一括りにされたくない気持ち、わかるわかるよー! 女でもあるけど、ボクでもあるんだから、ね!」
 『咲く笑顔』ヒィロ=エヒト(p3p002503)が『紫緋の一撃』美咲・マクスウェル(p3p005192) と雷神に同意を求めるかのように、にこやかに語る。
「ほう、少しは語れる奴もおるか」
「私としては、捨てるものなしでありたいかなー」
 幾分か敵意が薄れた……かもしれない雷神と、ちょっと違う考えの美咲。戦う女同士、共感できるものがあるのだろうか。
「武において最強の夫婦、か。いやはや、あまり敵対はしたくないものだなぁ。穏便に行けるならその方が楽だが」
 首周りを手で撫でつつ、『Unbreakable』フレイ・イング・ラーセン(p3p007598)が風神に語りかける。女三人で何やら妙な同調を見せているので、置いてけぼり感が出ていたのだ。
「そうだねぇ……私としても戦うのは嫌いなんだけど、奥様がね」
 困った様子を見せる風神に、成程、と納得するフレイと『ドゥネーヴ領主代行』ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)の二人。しかし、雷神と呼ばれる嫁と匹敵する眼の前の男、風神に対し油断はしない。
「よく言うものだ。貴殿も相当な腕と聞き及んでいる」
「それはどうも」
 照れくさそうに頭を掻く風神からは、一見本当に戦えるのかという疑問すら浮かぶ。しかし、ベネディクトは眼光を一層鋭くし。
「強いな、一目で解るぞ…面白い。フレイ、気を抜くなよ」
 その笑顔の裏に隠された実力を読み取り、戦友に声をかける。
「やれやれ、やりづらいなぁ……奥様、おしゃべりはその辺にしとこうか。お客様がお待ちかねだよ」
「む、そうか。久方ぶりに楽しめる話だったが……まあ良い」
 イレギュラーズと、最強夫婦が間合いを取る。風が吹き、雷が鳴る。
「ここより先は、武で語れ!」
「悪いね、そういう事で頼むよ!」

■風神雷神
 右手に構えた刃に雷を纏わせ、瞬きの間に距離を詰めるは雷神。まさしく稲妻が疾走るが如くの素早さに、イレギュラーズの誰もが反応できない。
「やあぁっ!」
「きゃふっ!?」
 先程まで共感を示していたヒィロにも容赦なく、雷槌の剣は振るわれ彼女の身体を電流が侵し始める。
「さ、すが……早いね。けど……!」
 既のところで直撃だけは避けていたヒィロがすぐに体勢を立て直し、自らの闘争本能を呼び覚ます。それは、未来すらも見通す目。そして大切な人へ加護を。
「私達も始めようか」
 のんびりとした口調で、しかして振るわれる槍は暴風の如く。受け止めようとしたベネディクトのニ槍すらも跳ね除け、彼の脇腹を貫く。
「か、は……だが……!」
 完全にやられっぱなしで終わらないのがこの男。跳ね除けられた槍を引き戻す動作、その勢いを殺さず思い切り風神の身体を叩きつける。
「やるねぇ……!」
 先程までとは打って変わって、好戦的な笑みを見せる風神に。これこそが本性なのかとフレイは意識の隅で考える。
「……考えるのは後だな。雷神よ、雷を操るのがお前だけの特権だと……思うなよ」
 フレイが天に手を翳すと、黒き雷が辺りを覆いその場にいる全ての者の目を惹き付ける。それは正しく二人目の雷神。
「……面白い!」
「あ、おくさ……あーもう」
 フレイの姿に興味をそそられたか。雷神がヒィロの傍から離れフレイへ向かって駆ける。その姿を窘めようとする風神だが、こうなれば言うだけ無駄かと諦め……。
「これが君達の作戦か」
「そういうことだよ!」
 雷神と交差するように駆けてきたヒィロの姿が、風神を捉える。その後ろでは美咲が最大の一撃を放つべく、魔眼に全ての魔力を集め始めている。
 ああ、しかし。
「私も、奥様の事は言えないな」
 ヒィロの滾る戦意に当てられたのか、彼女から目が離せない風神。このままでは美咲の一撃に穿たれるのは、背後から迫るベネディクトの槍に貫かれるのは見えているのに。
 本当に、楽しめそうだ。
 そう嗤った風神は、敢えてベネディクトの槍を背に受ける。身が貫かれる痛みが走るが、それもよし!
 まずは目前の、二人の女。
「恨まないでおくれよ!」
 風を呼び、槍に宿す。足を引き、腕を捻り。そして思い切り、突き出す!
「う、わぁぁあ!?」
「きゃあぁぁっ!?」
 体重の軽い、二人の少女が風の勢いに耐えかねて。身を切り裂かれながら吹き飛んでいく。その様子を風神の背中越しに見ていたベネディクトが思わず零す。
「なんと……すさまじい……」
「お褒めに預かり光栄だよ」
 ふ、と笑う風神だが、次の瞬間に膝をつく。喉から血を吐き、何が起こったかを思い返す。
 風に吹き飛ばされる刹那。ヒィロの戦意に当てられた風神の身を、美咲の魔眼の力が『見』抜いていたのだ。
 如何に強靭な肉体と鎧といえど、内側から破壊されては一溜りもない。まだ倒れる程ではないが、余裕を持って戦える程ではない。
「君達も、本当、凄いな……」

「間近で見ると益々美人だな」
「女と侮るか!!」
 閉じた聖域の力を纏うフレイに対し、攻めあぐねる雷神。
 どれだけ雷を打ち付けても、光の一撃を与えても。フレイはすぐに持ち直してしまう。否、正確には少しずつ、少しずつだが彼の身に傷は増えているのだが。彼の軽口がそれを感じさせないのだ。
 それどころか副次効果的に、雷神の意識は確実にフレイのみに注がれている。これはこれで、目的を達成しているのだ。
「ほら、余り怒りに身を任せていると危ないぞ」
「……っ!」
 フレイの暗き剣が、雷神の身を斬る。その傷口から精神力を幾らか奪い取る。
(こっちは順調……ってとこだが、向こうはどうかね……?)

■風雷
「はぁ……はぁ……」
 肩で息をする風神。流石に三人を一人で相手取るのは、相手が並ならば容易い事だが今回はそうではない。
 あちらも傷ついているのはわかっている。が、それでもまだ立つ余力は向こうの方がある。
 残された後少しの力。何に使うかなんて……。
「考えるまでもない、よね!」
 ヒィロに与えられた呪縛が解けた一瞬。その一瞬があればいい。風神は風に身を変えて戦場を駆け抜け、猛る雷神の隣へと並び立つ。
「何をしに来た!」
「わかっているだろう、奥様……」
 怒る雷神は視線を向ける事もしないが、それは彼にとってわかりきっていたこと。それでも、彼はただ一人愛した人を護る為に。槍を地に置く。
「この人をこれ以上好き勝手にさせやしない!」
 大柄な身体を、フレイと雷神の間に滑り込ませ。その姿は仁王立ち。全てを受ける覚悟の現れ。
「……美咲さん、チャンスだよ!」
「ええ……そうね!」
 ヒィロの戦意が風神を射抜く。美咲の魔力の奔流が、彼の背後にいる雷神ごと飲み込み、消し飛ばんと意志を持って、迸る。
「貴殿の覚悟、見届けた!」
 ベネディクトの槍が、狼の口を模す。その風切り音は正しく咆哮。美咲の魔力の後筋をなぞるように、全てを喰らわんと!
「……あ、あぁ……」
「ごめんね、奥様……先、休むよ」
 遂に膝を降り、地に伏す風神。彼の手を握る雷神だが、その示唆は数瞬。すぐに剣に力を込め、さらなる猛りを顕にする。
「貴様ら……許さん!」
「ならば、俺を倒してみせろ!」
 怒りのまま振るわれる雷神の剣を、フレイが受け止める。今までよりも勢いの増した一撃にうめき声が漏れるが、彼は崩れない。
 まだだ、まだ俺の役目は終わっていない!
 雷神の怒りは、意識は。まだフレイに向いている。その間、仲間達は攻撃に専念できる!

■夫婦の理由(ワケ)
「……さす、がに疲れたな……」
 その身を盾に、只管に雷神の剣を受け止め続けたフレイが遂に座り込む。
 しかして手合わせはもう終わっている。雷神の怒り声はもう聞こえない。
「ところで……どうして二人はこんなことを?」
 傷の手当をしながら、美咲は雷神に問いかける。傍らではヒィロが傷に顔をしかめているが、痛いのは生きている証左だ。
「しれた事。今一度、強者と手合わせをしてから逝きたかっただけの事よ」
「どうも奥様、表舞台から無理やり降ろされたのが気に入らなかったみたいでね」
 思い出しただけで怒りが再燃したかのような表情の雷神と、戦う前の困り笑顔に戻った雷神が語る。
「そういえば、何で表舞台から降ろされたの?」
「ああ、それは……」「言わんでいい!」
 ヒィロの質問に答えようとした風神の口を、真っ赤な顔をした雷神が手で塞ぐ。
 これだけで四人にはなんとなく察せれた。
(子供かぁ……)

「なにはともあれ……最強夫婦の絆、見させて頂いた」
 ベネディクトが手を差し出す。一瞬呆気にとられた風神だが、笑顔で握手に応える。
「また、来世でな」
「私はごめん被る」
 フレイの言葉に憤慨する雷神。恐らく戦闘中のやり取りを未だに根に持っているのだろう。そんなところもまた可愛いんだよな、と思うが夫の前なので飲み込んでおいた。
「来世でも仲良くね。ボク達も、二人で最強目指すから」
「東国最強にもし出会ったら、引き合いに出しておくわね」
「はは、それはありがとう」
 妙に爽やかな風神の笑顔が、瞳に焼き付いた。

成否

成功

状態異常

なし

PAGETOPPAGEBOTTOM