PandoraPartyProject

シナリオ詳細

大変だ! 全身タイツ姿の複数の男がオッペケスチャポラ踊りを踊りながら道行く人の頭にストッキングを被せようとしているぞ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●いったい何が起きてるんです?
「キャホーッ! ホッホホーッ!」
 端的に言って、それは地獄としか言いようのない光景だった。
 幻想の片田舎、それなり気っ風の良い領主が収める環境的に悪くない町でその事件は起きていた。
 奇声をあげて踊り狂う全身タイツの男(か女かわからないが)達は道行く人々の頭にストッキングをかぶせてまわっているのだ。
 女性用パンツじゃないの? と思った者がいたら猛省してほしい。同類の変態であると。
 そして最悪なのはここからで、ストッキングを被せられた者達は同じように奇声をあげながら仲間を増やそうと躍起になっているのである。
 このままでは倍々ゲームであっという間に町ひとつが変態の群れと化し、混乱は収まらないだろう。おおむね一昼夜とかそのくらいの間。
「なんでこんなことに……」
 本当に、なんでこんなことになったんだろうか。
 イレギュラーズ達はそこの領主の些細な頼みとかを引き受け、解決させて町でゆっくりして帰る筈だったのである。だというのにこれだ。
「とにかく、暴れてる奴を気絶させて回るしかないのか……?」
 そう考えていた一同の前に、後方三回転捻り宙返りで現れた影あり!
 太陽を跳ね返す体はテカテカと光り筋肉質で、スパッツとタンクトップ姿のそれは男の肉体だと容易にわかる。
 そして、更に奇妙なことに。その男は頭に被っていたのだ。
 男性用の、トランクスを。あたかも紙袋に目の穴だけ空けるように、両目の部分にスリットが空いていた。
「諸君、いいところに現れた! 彼らを……いや、あの『全身タイツ』を撃退してほしい!」
 その前にアンタ誰だよ。一同は突っ込むことすら忘れ立ち尽くした。

●正義のヒーロー! だけど変態!
「私のことは後でいい、端的に言うとあの全身タイツは意志を持っている!」
 えーと。
 この変態、取り敢えず「マスク・ド・ネイキッド」の言うことには、最初に現れた全身タイツ集団の中の人は操られており、タイツ自体が意思を持っているため中身が戦闘不能になっても、何度でも立ち上がってくるのだそうだ。
 故に、タイツを脱がせてなおも動くそれをなんとかしなければならないし、乗っ取られないように気をつけないとならない。
 あと、ストッキングにも洗脳効果があるので乗っ取られると面倒らしい。幸いにして、イレギュラーズはせいぜい40秒操られれば開放されるらしいが。
「所謂状態異常というやつだよ。多分君達の技能で何とか解除できるだろう?」
 おおっとこの変態、メタなことを言い出したぞ。
「さあ、行こうか……『レンジャー・ネイキッド』ゥ!」
 え、あの私達もカウントに入ってます? マジで?

GMコメント

 凄く真面目な英字タイトルと狂喜の練達設定を考えたんですけどね、執筆時間ゲロほどかかるんで全部捨ててこっちを出すことにしました。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●達成条件
・全身タイツとストッキングの全破壊
・依頼達成時の洗脳市民および一般市民の完全不殺。並びにマスク・ド・ネイキッドの重傷状態の回避

●全身タイツ×15(&洗脳ストッキング20~)
 着た人間を洗脳し仲間を増やそうとするとんでもないタイツ状布型生命体。布自体に生命が宿っているため、中の人がたとえ死のうと外側から操って戦わせる(ので内部の人の意識の有無が確認しづらい)。
 中の人の意識が途切れたタイミングで動きが一時的に鈍るので、その際タイツに攻撃を当てる(部位攻撃。命中の80%判定)ことで脱がせられる。
 脱げてからも戦おうとするけど、まあ適当にバラしてください。
 ストッキングの側は不殺で止めをさしてから頭から引っこ抜けばOKです。いずれも基礎体力を強化されているのでそこそこしぶといです。
・ストッキングを被せる(物近単・魅了)※一般人にも継続して行います! その場合BS回復では治療できません!
・オッペケスチャポラ踊り(神特レ・自分からレンジ2。識別、混乱)
・怪しいポーズ(神遠単・恍惚・苦鳴)
・スーパーストッキングコンボ!(3名で一斉発動、物近単・ダメージ大、不運・石化)
(ストッキング被った方は物至単の弱威力攻撃のみしか行わない)

●マスク・ド・ネイキッド
 謎の人物。イレギュラーズかもしれない。そうじゃないけど戦闘力が高いだけかもしれない。
 取り敢えず変態だが腕は確か。でも彼1人では手に負えない。
 物理近接系、抵抗高め(狂気に狂気をぶつけるんだよみたいなやつ)。
 一応ほっておくと無謀な戦いを仕掛けて実際倒れる。

●おやくそく
 皆さんは『レンジャー・ネイキッド』です。マスク・ド・ネイキッドは赤です。
 8人いるから色を名乗りづらい? カブってもいいじゃん。
 あとそれなりにヒーローっぽい素振りとかすると喜びます。誰がだろう。

  • 大変だ! 全身タイツ姿の複数の男がオッペケスチャポラ踊りを踊りながら道行く人の頭にストッキングを被せようとしているぞ!完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年05月30日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

杠・修也(p3p000378)
壁を超えよ
レッド(p3p000395)
赤々靴
銀城 黒羽(p3p000505)
ヒィロ=エヒト(p3p002503)
瑠璃の刃
無限乃 愛(p3p004443)
魔法少女インフィニティハートC
クォ・ヴァディス(p3p005173)
ポストランナー
美咲・マクスウェル(p3p005192)
玻璃の瞳
ネア・ア・メア(p3p008279)
汚れなきもの

リプレイ

●名乗れ、己の魂(ナマエ)を
「『レンジャー・ネイキッド』ゥ……ンレッド!」
 ビシッ、と謎のポーズをキメた全裸仮面こと「マスク・ド・ネイキッド」。イレギュラーズ一同は彼のドヤ顔に一抹の不安を覚えたが、それは脇においておこう。
「レンジャーネイキッド参上!…マスク・ド・ソリッドっす!」
「フレッシュなしなやかさで皆をアシストする、ネイキッド・グリーン!」
「ミステリアスで場を彩る、ネイキッド・パープル……」
 次々と名乗りをあげたのは、ソリッド(レッド)こと『特異運命座標』レッド・ミハリル・アストルフォーン(p3p000395)、グリーンこと『咲く笑顔』ヒィロ=エヒト(p3p002503)、そしてパープルこと『紫緋の一撃』美咲・マクスウェル(p3p005192)の3人。レッドはともかく、ヒィロと美咲はそれぞれ仮面とミラーシェードめいたサイバーゴーグルで顔を隠している。やや美咲の挙動に恥じらいが見られるが、これは外見よろしくケジメ案件では? 周囲は訝しんだ(訝しんでいない)。
「あそこにいるのが全身タイツかなー?? ぼくちゃんはネイキッド・ホワイトなんだよー!」
「ブルー、グラス・ド・ネイキッド! 輝く眼鏡が知性の証だ!」
 『ポストランナー』クォ・ヴァディス(p3p005173)と杠・修也(p3p000378)は、結構ノリノリでポーズをとったりしていた。主に修也とか眼鏡までかけてまるで別人……そう、彼は今別人であるかのように振る舞っている! こうすればダメージも少ないはずだと自己暗示をかけている! 八方隙のない完璧な理屈だ!
「人心を穢す悪を撃ち払う愛と正義の薄明光!魔法少女インフィニティハート、ここに見参!
 ……そして、またの名をマジカル・ザ・ネイキッド。レンジャーネイキッドが一人、愛のピンクを司る者です」
 『魔法少女インフィニティハートD』無限乃 愛(p3p004443)の名乗りはもう、なんかもう、2段構えでキてるので最高にカッ飛んでいる。魔法少女であり全裸戦隊。裸の魔法……ひらめいた。
「……はぁ……『レンジャー・ネイキッド』命の輝きの化身、黄金の意思を宿すライフ・ザ・ネイキッド、推して参るぜ」
 呆れたように髪をかき上げ、次の瞬間には黄金の鎧に身を包んでいた『不屈の』銀城 黒羽(p3p000505)は、無気力を装いつつなんだかんだで要所を纏めてくるデキる男だ。色を直で名乗らず象徴として名乗るあたりハイセンス(Not非戦)感が非常にあってなんかすごいのだ。
(ネイキッド、ですのにタンクトップを着たり着飾ったり……つまりあの下は全r……)
「ネイキッド・オーロラレインボー。ネアがカラフルではないわけがありません、確定事項です。
 信仰蒐集出来るほどに含蓄あるネアの言葉を遮ってはいけませんよ。わかりましたね?」
 アッハイ。『淡色』ネア・ア・メア(p3p008279)=サンの格好は実際派手だし絢爛だし名乗りあげに合わせて背後に投げた爆発がその派手さに拍車をかけていてとてもデーハー(死語)です。
「我らの歩みを止めることは誰にも出来ん! 貴様ら闇のタイツ軍団の野望は」
「キャーッ! 頭にストッキングは嫌ーッ!」
 全裸仮面の啖呵は女性の悲鳴に遮られ。
「さあ、人々を人質にとり洗脳するような邪悪には」
「な、なんだよその踊りは、近付くんじゃねえ……!」
 愛のキメぜりふも全裸中年男性に遮られ(服着ろよ)。
「ハァーーーーッ!!」
「「ヌワーッ!?」」
 余りに雑に無視されたことにキレた愛がD型魔砲をブッ放し、一同が散開してそれぞれ身構えたことで戦闘が始まる。始まるはずだった。

「さあネイキッド! 悪の組織ストッキングダムの野望を打ち砕くっす! 先に一般市民の安全確保しないとっす! ネイキッド!」
「えっ、私戦力外だったの?」
「えっ?」
 レッドの声に素で返す全裸仮面。表情が固まる一同。
 なんかこう。凄いことが始まりそうな気がする。


「ボクが相手だよ! ふざけた外見で騙せるなんて思わないことだね!」
「お前らを好きにさせとくつもりはねえよ。おとなしく捕まりな」
 ヒィロは仲間達への支援とばかりに闘志の鎧を生み出し、仲間達へと授けていく。精神の頑強さ、不条理をはねのける力は、不条理しかない状況においてイレギュラーズ優位に働く。
 同時に、黒羽は己の闘気を糸に変え、道行く全身タイツとストッキングの輩を出来るだけ押し込もうと試みていた。追ってヒィロが敵へと己の意志を叩きつけると、今まさに一般人を襲おうとしていた集団が彼女へと襲いかかる。
「仲間が引き付けている間に町の皆さんは屋内に逃げるっす! アレを被らされるとみんな死ぬっすよ! てやーっす!」
「ウワーッ!?」
 レッドは逃げ遅れた人々に身振りで指示を出しつつ、自らは手近な敵を殴り倒した。それはストッキングを被せられた一般人。命に別条はないとはいえ、ただの一般人がイレギュラーズの本気を受けて立てるはずがない。それが、ストッキングであるならば。
「なるほど、ストッキング姿は一撃で気絶するのね。あまり無理なことは出来ない……かなっ?」
「ヌゥーッ!」
 美咲の放った不殺の一撃は、しかしストッキングの方の変態は両腕をクロスガードして受け、数歩よろめくだけで堪えきった。威力は低いどころか、相当な域に達していた筈。
「フンッフンッ、ハァッ!」
「くっ……?!」
 おかえしとばかりに目の前で繰り広げられた奇怪な踊り……膝を屈伸させてからの中腰、アロハを思わせるような腕と腰をくねらせるそれはオッペケスチャポラ踊りに相違なし!
「ここから、どうにかしないとねー! せーいっ!」
 強化魔術を己にかけたクォは、そのままの勢いで黒タイツの一体を蹴飛ばした。彼とて踊りを見ていなかったわけではなかろう。
 正常な感覚なら精神に異常を来していても無理からぬこと、なのだが……。
「ヌワーッ!」
 クォは全く動じていなかった。これぞヒィロの与えた闘志の光、揺るがぬ心のあり方である。
「死なせないように、慎重に……!」
「ヌゥーッ……! フン゛ッ!!」
 修也はハーフグローブに魔力を籠め、直ぐ側に迫っていたタイツを打ち据える。よろめきつつも耐えきった相手は、すかさず奇怪なポーズをとって修也に応戦! しかし精神的な疲労がダメージにフィードバックされたり呼吸のリズムが狂いこそすれ、次打を振るう拳に淀みは感じられない。
「フン、フン、フン、ハッ!」
「ハッ、ハッ、ハァァァッ!」
 タイツは変なポーズを繰り返し、修也の正気を全力で削りにくる! あとストッキングかぶせに来る!
 修也はタイツを繰り返しボコ殴りにし、これでも死なんかコイツめみたいな感じで殴る! 1/20の敵を相手にするには過剰な打撃を使っている気がするが、最終的に死ななければ何をしてもよかろうというものなのだ!
「その愛とオンリーワン性に溢れたスタイルは、人々の心を奮い立たせ、逃げる力を与えてくれるものと思います。この街に詳しそうな貴方なら、あぶれた敵なら人々を逃がすこともできるでしょう」
「悪を裁く合体必殺技の為にネイキッドはそこで力を蓄えておくっす!」
「……合体……必殺技……?」
 愛の(意味が通っているのかちょっと怪しいけどわからせ力の高い)説得も無論ながら、全裸仮面にはレッドの説得を聞いて凄く期待に目を輝かせていた。
 力を合わせ悪を断つ。そして、真の力は軽々に発揮してはいけないのだ。
「フッ……仕方ないな。愛の! ためなら!!」
 あっこの変態ちょっと勘違いを生みそうな発言したぞ。
「ストッキングさんを一箇所にまとめておいたら危険でもあるのです。避難誘導しつつこの辺から人払いをしてもらえないと、ネア達もうまく戦えないのです」
 分断するにしてもまとまって戦うにしても数が多すぎて混乱する、とネアは不満顔。まあこれもこれで演技なんだが。あと彼女、割と元気なストッキング被害者(ひっでぇ字面だ)と全身タイツ達へ突っ込んでいっては殴る蹴るの暴行(通常攻撃)をカマし、あからさまに弱ったら止めを仲間に預け次の対象へと向かっている。……割り切った行動力ってすっげえなあ。
「ヒィロ、大丈夫?」
「んー……大丈夫! まだまだ――」
 美咲の問いかけに対し片手を持ち上げ、わらわらと現れる変態達へと自分の存在感をアピールしたヒィロは、指の先から力が抜けるのを感じた。体力は十分。だが、全力で戦えるだけの魔力が覚束ない。
 支援と自己強化の消費は、贔屓目にも効率的とは言い難い。周囲の魔力を己が身に取り込む技倆がなくば、引きつけ役を務めるのも厳しいほどには消耗していたのだ。
 無論、それも美咲の想定内だ。ヒィロの闘志に中てられた全身タイツの群れに、この上ないタイミングで腐食結界を開放。双方の信頼あってこその動きだが、絶妙のタイミングといえた。
「やはり感じますね……あなた達には愛が足りない!」
 愛は引きつけ役や前衛達を抜けて突っ込んできた全身タイツ達を前に退くこと無く、大鎌を大きく構えた。魔法少女というより勇者っぽい。
「イヒィー!!」
「フフフンン!!」
「ソイヤッ!」
 彼女の言葉に何を思ったか、全身タイツ達は彼女を取り囲むと三方から一斉に飛びかかる! 連続攻撃により回避する余地を減らし、以て強烈な打撃を与えようというのか! おお、何たる練り上げられた詰将棋めいた変態達の冷静な作戦力か!
 だが、そこに割って入ったのはレッド! 愛が本来受けたであろう連続攻撃を堂々と受け止め、そして何事もなかったかのように拳を上げた!
「仲間を支え合うのがレンジャーっすよ!」
「ありがとうございます、レッドさん。そう、これが『愛』です! そして私は、助けを求める『あなた』の声を決して見捨てない!」
 度重なる戦闘で傷を増やしていた愛だが、それでも彼女は足を止めなかった。レッドの助けを受け、心の底が熱を帯びる。両手を掲げた彼女を中心に、D型魔砲の光が広がる。周囲を破壊する余波はファンシーに書き換えられ、変態達の動きはあからさまに弱まる。
「…………! 今っす!」
「このタイミングなんだよ!」
「待っていたぞ、この時を!」
 レッドは自らの感覚に引っかかった違和感をもとに、ふっ飛ばされた全身タイツの落下地点へ向かう。別の個体に、クァが、修也が続く。
「これで終わりっす!」
 レッドは、戦いの中で習得した(?)オッペケスチャポラ踊りを模した動きのままタイツを引っ掴み、一気に引っ剥がす。
 クァは、逞しい脚を振り上げ、爪の先でビリビリと破く。凄い扇情的な図なのに全身タイツってのだけが惜しい。
 修也はといえば、冷静に空中で全身タイツを受け止めてから落下中に引っ剥がしてみせた。手慣れてるのか、ブルー並の知性からか。

「お前らの攻撃じゃあ、俺を殺すことはおろか洗脳することだって出来やしねぇよ」
「カァ~~~~ッ!」
 黒羽は、残った全身タイツに挑発を向け、彼らの判断力を狂わせようとする。
 彼も守りの面はかなり卓越したものを持っているし、仮にストッキングを被せられても相手の意のままにならないという自信があった。そして、見た目の酷さを挽回する手段さえも。
 全身タイツが飛んだ。高く。手にしたストッキングを渾身の勢いで黒羽に被せ……別の個体もそれに続き、彼に被せる!
 黒羽はここぞとばかりに近の鎧を解除! これでストッキングは鎧とともにどこかに消えるという寸法……だったのだが。
「なんで被ったままになってんだよ。こんな馬鹿な話があってたまるか」
「言い忘れていたがそのストッキングは『概念』だ! 力技とか特異運命座標特有のなんかじゃないと剥がれないぞ!」
「ネアがあんなもの被ってたらと思うと寒気がします」
 黒羽、顔にストッキングを被ったまま(非武装)。
 全裸仮面、なぜか今頃ドヤ顔で解説。つまり小手先の手段はダメってことだ。力技かスキルを使えと。
 そしてネア、華麗なる追い打ち。やめてさしあげろ。
「……倒そう、一刻も早く」
「美咲さんがそう言うなら!」
 状況を見守っていた美咲は、もうダメだ、と判断してヒィロと共に動き出す。イレギュラーズは全身タイツを倒しきってからも、その倍に比するストッキング犠牲者を倒さねばならなかった。
 そして、それら全員からストッキングやらタイツやらを引っ剥がすのだから、その量たるや凄まじいものとなっていたのだった。
「ここまでたくさんあると壮観っすね! ……ビリビリ裂いても良いっすけどひとつ手元で保管してもいいっす?」
「こんなの残しちゃマズいってば」
 レッドが好奇心旺盛に布地の山に手を伸ばそうとすると、指一本の差で美咲が着火、それらは瞬く間に燃え上がった。ああ、とレッドが者推しそうにその様子を見守る。なんでそこまで口惜しそうなのか。
「さあネイキッド! この剥がしたタイツとストッキングに必殺の一撃を叩き込むっす! 燃えてるけど!」
「う……うむ……! 皆、力を貸してくれ!」
 レッドはヒーローショーよろしく主役に華をもたせようとし、全裸仮面もまた、信頼を得た仲間達に協力を求める。
 一同の表情は様々だったが、少なくとも彼らは、その要望を拒否することをしなかった。

 こうして、悪の組織ストッキングダムの野望は潰えた。
 だが、第二第三の刺客が現れる日も、遠くないのかもしれない……!

「その設定引っ張るんだな……忘れりゃいいじゃねえか……」
「せっかくだから報告書にも捏造(かいておく)っす!」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 どうしてこんなことになったんだろう……どうして……。

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