シナリオ詳細
<Breaking Blue>混沌鮫異点シャークロア
オープニング
●絶望の青研究団体WEI
WEI(World End Initiative)は海洋貴族団と練達研究チームによる合同研究団体である。
目的は絶望の青の研究と突破。海洋王国の悲願である外洋遠征と、未知を知ることで世界脱出の鍵を探りたい練達研究チームの利害が一致したことで生まれた組織だ。
WEIは大号令以前より絶望の青についての研究を進めていたが、決定的な武力不足から成果が出せずにいた。
しかし大号令以降、海軍およびローレットの活躍により次々と難所を攻略。
ついには重要中継基地としてアクエリア島を得るまでに至った。
この波に乗らぬ手はないとばかりにWEIもまた資財や人材を投入し、外洋遠征に少なからず貢献してきたのだが……。
「また難所にぶつかったと?」
和装の女が、木箱の上で足を組み替えながら言った。
彼女はWEI及びローレットが絶望の青攻略中に発見した人物であり、氏名年齢出身地不明。記憶は無くいつからどういった目的で眠っていたのかもわからないといった有様であった。
絶望の青に長期滞在しておいて廃滅病から逃れるすべがあるとは思えないので、外部からの転移や時空間そのものの停止保存が疑われたが、そういった証拠を見つけるまでには至っていない。つまりは原因究明中。目下正体不明。
ゆえにここは『和装さん』と端的に呼ぶこととしよう。
和装さんと向き合うように立つ二人のWEI研究員。白衣に瓶底眼鏡のブルックリンと黒鯛頭のダイノワールはタブレットボードを操作しながら頷いた。
「アクエリアで補給が可能になりましたからねえ、余裕で突破できると思ったんですがねえ」
「投入した機動部隊は全滅。ま、連中が生きて帰還しただけでもラッキーっすね。アクエリアで治療できるし、情報も手に入りましたし」
そう言いながら、ブルックリンは依頼書に素早くサインをした。
「さて、世界のピンチヒッターことローレットの皆さんに後半戦を頼むことにしますか」
「ふむ……」
和装さんは再び足を組み替えると、手元に置いてあったリンゴを丸かじりした。
「大義である。然様にせよ」
●混沌鮫異点
こうしてローレットに回ってきたお鉢。
なんでも奇妙なモンスターだらけの海域を攻略し、別部隊の突破を助けよとの依頼であった。
要はモンスターの完全殲滅。
積極的に攻撃し集まってくる獰猛なモンスターばかりのため捜索や広範囲展開の必要は皆無。
戦力を整え、突入し、倒し、倒し、倒しきった上で生きて帰ればよいということである。
「その名も、『混沌鮫異点シャークロア』なのです」
『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)はすごく真面目に述べたが、端々の単語が真面目さを食っていた。鮫だけに。
「この海域では様々な特異鮫狂王種が集まり、獲物を待ち構えているのです。
中には個性的すぎて対策が必要なものや、強すぎて協力が必要なものもいるのですが、全体的に固体戦力は少なめなので、継続戦闘能力とやや分散しつつ各自戦闘可能な装備をするとよい、とのことなのです」
先行探索した機動部隊の交戦情報も提供されている。
分かる範囲で対策し、鮫殴りにいそしもう。
- <Breaking Blue>混沌鮫異点シャークロア完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年04月28日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●
混沌鮫異点。絶望の青にいたって急にやたら鮫型狂王種ばかり出現することに違和感を覚えたWEIがその中心は何かを調べるにあたってぶつかった壁。文字通りの鮫の壁である。
和装さんは船のデッキで足を組み、からっぽのキセルを指でくるくる回していた。
「ヤツらがイレギュラーズか。初めて見る……な?」
「いや、一部もメンバーは二度目ですね」
「前の奴らはクビにでもなったのか?」
「人員の分母が大きい上に部署分けしないんですよローレットは」
「かわった国家じゃのう」
「国家じゃあないんだなぁ」
WEIの研究員と和装さんが話すその一方。彼女たちの頭上を『雷虎』ソア(p3p007025)が豪速で飛行していく。
腰のあたりから稲妻を毛細血管のように広げたような翼をはやし、海面めがけて降下。飛び上がって食らいつこうとする鮫たちをジグザグな飛行で回避しつつ、広げた両手から電撃を放って鮫を撃退していく。
「なんだか急に鮫ばかり出てきた気がする!
もしかして嫉妬の魔種って鮫の海種みたいだったりするのかな?」
「鮫! 鮫! 鮫!」
一方で『『幻狼』夢幻の奇術師』夜乃 幻(p3p000824)は空中をふわふわと蛇行しながら、海面の鮫を一方的な魔術射撃で破壊していく。
ステッキをライフルのように構えて右から左へふりつつ、幻は額に怒りのマークを浮かべた。
「一体どれだけ鮫がこのアクアリア周辺の海域を支配しているというのです!
これだけ倒しているんですから、冠位魔種『アルバニア』は出てくるんですよね?
ア・ル・バ・ニ・ア・は・出・て・く・る・ん・で・す・よ・ね?(圧)」
この(圧)もちゃんと頭上に出ている。出ているし、それを掴んで怒りマークと一緒に鮫に投げつけもした。
「これも、あの方のため……」
その横を豪快にドリフトしながら鮫を押しのけていく一隻の船。
甲板から身を乗り出した『初日吊り候補』セリア=ファンベル(p3p004040)は海面めがけて魔砲を発射。AP切れをおこさないように温存しつつ鮫を蹴散らして進む。
「やっぱりバックに偉い人がいるっぽいね。
伯爵が吐くシャークっていうくらいだし」
「……え」
横で壁当てならぬ鮫当てシュートをし続けていた『紅眼のエースストライカー』日向 葵(p3p000366)が、戻ってきたボールを足でとめつつ振り返った。
「吐くシャークと爵位の伯爵をかけたギャグだよ」
「自分で説明する人初めて見たっス」
メンタルが鋼すぎる、とつぶやきつつシュートを継続。
サッカーボールが鮫をギャリって破壊してはどういうわけか彼の足下へ戻ってくる。
「てかもう鮫系の依頼を見るたびに『どうせまたトンチキなヤツ出たんだろ』って思ってるっス、割と
いや実際今回もトンチキな奴ばっかではあるんスけど、気合入れて挑まねぇといけないのは間違いねぇっスわ」
事実として、アクエリアを抜けてからこっち敵の戦力や状況の深刻さは増すばかり。たとえ敵が白鯛焼きとタピオカの群れだったとしても本気で挑まねば死にかねない。
そんな温度差のちょうど中間あたりに、この戦場はあるように思えた。
『夢語る李花』フルール プリュニエ(p3p002501)がせーので右手の人差し指を天に掲げ、集まった『真紅の精霊【フィニクス】』が渦巻く焔を生み出したところで鮫たちが集合するエリアへたたき込む。
「あらあら、サメがたくさん♪ 確か食べられるのよね。はんぺん? はんぺんが食べたくなってきたわ?」
「え、はんぺんって鮫なの? すけとーだらじゃなくて?」
「鮫のもあるらしいわよ?」
「へー。けど魚のすり身を使ったやつのほうが好きだな。しみしみで」
なんか途中から緊張感が抜け始めた彼女たち。
……の下を、『泳げベーク君』ベーク・シー・ドリーム(p3p000209)が鮫たちをべちべち体当たりで追い払いながら泳いでいた。
「なんかここらへんやたらサメいません???? 僕あんまりサメに良い思い出もないんですが。
っていうかここの研究機関もまたいつも特殊な戦場に突入してますねぇ……」
そして視点はもどって和装さんたちの船。
もとい『虹を齧って歩こう』ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)の船。
「鮫ってほんとバリエーション豊かな生物ですよねぇ」
紫のエンブレムがはためく帆を掲げ……どういう理屈か船の甲板へ飛び上がってくる鮫を『ハーロヴィット・トゥユー』でもってすぱんと切断しては蹴り戻すという作業を続けていた。
「さあ、Step on it!! かかってこい! 刺身にしてやりますよ!」
「いひひ♪ これだけの数いいですね! テンションあがりますね!」
同じように、甲板にびったんと上がってきた鮫を魔剣グラムで切断しては蹴って戻すを繰り返す『雨宿りの』雨宮 利香(p3p001254)。
そんな様子を後ろの方から眺め、和装さんは指の上でキセルを高速でくるくる回転させていた。
「ふむ、よし。大義である」
あっこのひと意地でも戦わないタイプだなと、利香は直感的に察した。
鮫を一通り殲滅したところで、研究員コンビの瓶底眼鏡のほうことブルックリンが声を上げた。
「そろそろ要注意鮫個体が出現するエリアですねぇ。皆さん分散の準備を」
と告げるやいなや、水面を割って巨大な鋼鉄鮫兵器ことシャークシップが出現。更にトルネードシャークが空へと飛び上がる。
ウィズィニャラァムはセリアに合図を送ると、走り幅跳びでもって乗り込む船を交替。葵とまずはハイタッチをすると、シャークシップへと挑みかかった。
「では作戦通りにということで」
一度海面から顔をだしたベークが、再び水面下へ潜ってアンデッドシャークへ突進。
その一方で水着姿になった利香がオーバーヘッドシャークへ、和装さんの船へはセリアとフルールが乗り込み、テンタクルシャークとオーバーヘッドシャークを同時に迎え撃つ準備を整えた。
ぐるりと旋回飛行をして船の上へと戻ってくる幻とソア。
「さーいくよ! 鮫殴りだ!」
まずは海中。
大量にまとわりついてくる悪霊を振り払いながら、ベークはアンデッドシャークめがけて突進を続けていた。
BS対抗ビルドにおいて全方位無効型は呪殺使いの攻撃が結局刺さるということで弱点扱いされているが、高抵抗型はそもそもBSにかからないのでこの手の攻撃にやたらと強い。
ベークからの攻撃はあまり思うように当たらないが、敵からの攻撃を反射し続けることと再生でのカバーでダメージレースに結局勝てるというなかなかしぶとい戦い方で有利をとっていた。
「海は僕の主戦場でもありますからね……! 負けませんよ!!」
ベークが割と気長な戦いをしているその一方で、シャークシップの放つミサイルをウィズィニャラァムが次々と巨大ナイフで打ち払っていた。
「そらっ」
その間に葵がジャンピングシュートでボールを発射。とんでもないスピードでシャークシップの装甲をへこませては戻ってくるボール。
「全然近づいてこねえな」
「相手も距離を保って牽制してきますからねえ。なんとか近接戦闘に持ち込みたいんですけど……いけます?」
親指でグッとシャークシップをしますウィズィニャラァム。こっちを機関銃で狙う鋼鉄の鮫をみて、葵はげっそりと首を振った。
「斬神空波で無理矢理突っ込む手がなくはないけど、船と鮫の間は勿論海だから危険だな、やめやめ」
ゆうてジェット噴射で飛ぶわけでもあるまいし、海を走ってシャークシップにまで至れるようには思えなかった。
よしんば届いたとて、振り落とされたら水没するしかない。ヴァンパイアサッカー戦法(?)の葵にとって海は鬼門だ。気分的に。
「じゃあ私がいくしかない、か……」
しゃあなし、と頬をぱちんと叩くと船を加速。
木造の帆船にも関わらずついてるスクリューが船を激しく全身させ、ミサイル迎撃をはかるシャークシップに追いついていく。
ウィズィニャラァムは巨大ナイフを高速で回転させ機関銃の射撃を防御。
それでもゴリゴリ削れるHPを意識しつつも、船ごとシャークシップに衝突させた。
勢い任せで飛び移り、ナイフをざくりとシャークシップの背に突き立てる。
後半燃えるタイプのウィズィニャラァムである。ここへ至って、シャークシップを完封可能なくらいのスペックを発揮しつつあった。
「一気に決めますよ、葵さん!」
「よしきた」
跳躍する葵。サッカーボールを足で押し出しながらのフライングキックをシャークシップへたたき込むと、反転して元の船へと飛び移った。
爆発し、沈んでいくシャークシップ。
その爆風に軽く煽られながらも、幻はトルネードシャークの食らいつきを防御していた。
顕現させた大きな文字をつっかえ棒のように鮫の顎に押し込み、そのまま押し切られないように両手で押さえて羽根を動かす。
それでもゴリ押ししたトルネードシャークによって甲板に叩きつけられる幻……だが、すぐそばにいたフルールがくすくすと笑って焔の精霊を再集結。
「ええ、ええ、派手にいきましょう」
突き出した指から直線上に噴出した炎がトルネードシャークを包んでいく。
巻き込まれないように転がって離脱した幻が、至近距離から幻影のナイフを大量に発射。
トルネードシャークにざくざくと突き刺していく。
これはたまらないと飛び去ろうとしたトルネードシャークに、幻は素早く回り込んでマークをかけた。
竜巻をまとって急上昇をかけたのを、より高速の上昇によって上をとりステッキでたたき落としたのである。
ウィンクによって合図を送る幻。同じくウィンクでこたえるフルール。
二人は精霊と幻影の炎を上下から同時に放つと、中間にあるトルネードシャークを高熱でサンドした。
まるこげになって落ちるトルネードシャークを、キセルのさきでつんつんとつつく和装さん。
「ふうむ、ウワサに聞くほど美味そうではないな。しょせん怪物食など数奇の趣味か」
「え」
セリアは『この人戦場のど真ん中でなに平然と見物してるんだろう』と振り返ったが、実はそれどころではない。
テンタクルシャークが船へと取り憑き、べふんべふんと触手をつかって甲板へと登ってきているのだ。
セリアを捕まえようと伸ばした触手を魔力をこめた手刀ではらうも、逃げ切れずに高速され振り上げられる。
そうした所を、空中をスパンと突き抜けていくソア。触手を切断してセリアを救出すると、空中に生み出した雷のプレートを蹴って反転。
「セリアさん、ボクが引きつけるから砲撃よろしく!」
ソアはテンタクルシャークを『捕食者の瞳』でにらみつけると、精神汚染を開始した。
対抗がいくらか続いた末、振り上げた触手で自分を締め付け始めるテンタクルシャーク。
「チャンス!」
セリアはぎちぎちに固めた魔力のボールをテンタクルシャークめがけて砲撃。
直撃したテンタクルシャークは内側からぼんとはじけて、触手の一本が甲板へと乗った。
一方で、沈んできた触手を剣で切り裂いてバタ足をかける利香。
水面に飛び出したところにオーバーヘッドシャークが大量の頭をパージして発射してくる。
「うげ、気持ち悪」
防御をかため、飛来する大量の鮫頭を剣で払っていく利香。
オーバーヘッドシャークのスプラッシュ攻撃は大抵の相手を追い詰めるが、昔からガチガチの防御型だった利香の十割確率で最大カットをし続けられるという強みが上手に刺さってダメージを最小限にとどめていた。オーバーヘッドシャークは己の強みをろくに活かせぬまま、魔剣に胴体を突き刺されるのである。
「リカちゃんにあったのが運の尽きです!」
赤い血を海中に広げ、沈んでいくオーバーヘッドシャーク。
海面にぷはあと飛び出し、仲間の投げてくれたロープにつかまって利香は甲板へと戻った。
「そろそろ、っすね」
研究員コンビ頭黒鯛のほうことダイノワールが身構える。
すると、沈みゆく鮫たちの死体が突如として海面から上へと飛び出した。
利香たちがつけた傷よりも更におおきな損壊をうけ、ひどいものでは身体が八つ裂きにされたものまであった。そんな鮫のうち一匹を一口でのみこみ、あまりにも巨大な鮫が空中へと浮きあがった。
大量の怨霊に群がられ、鋼鉄の触手がはえ、開いた歯はデュアルソーのように激しい音をたてて震動していた。
まともに相手にしたらヤバい……と察した利香はまず防御。
「やれるものならやってみなさい!」
構えた利香の腕をものすごい速度で食いちぎっていったデビルシャークに、すれ違いざまの斬撃をいれつつ転がり離脱。
「ナントカ団体さん、痛いのは我慢するんで終わったらあとで治療してくださいよ!?」
「うむ、大義である」
「大義であるじゃなくて!」
「パニックホラーよりたちが悪いんですよあなた達は! くたばってください!」
ベークが海面から飛び上がり、デビルシャークへと体当たりをしかける。
そんな彼らの一方で、ウィズィニャラァムは『鮫野郎! かかって来いよッ!』と言いながらナイフをぐるぐる振り回していた。
並の鮫なら一も二もなく食らいついていたくらいのパフォーマンスだったが、デビルシャークはまさかのスルー。
これを続けるのはソン(空振り)だと察したウィズィニャラァムは即座に作戦を変更し、オリャーといってデビルシャークへ飛びかかった。
己の全力を込めたナイフアタック。
大体の敵はナイフで刺したら死ぬ。
……という常識を、デビルシャークは鋼鉄の触手でナイフをとめるという滅茶苦茶な方法で防御してきた。
更にウィズィニャラァムを食いちぎり、触手でもって放り投げる。
一方的……かに思われたが、よく見ればデビルシャークのもつ触手の数本が破壊され、海へとぼとぼと落ちていた。
放り投げられ回転しながらもニッと笑うウィズィニャラァム。
「サメをジョーズに焼けました……とか言える余裕が残ればいいけど」
セリアは船の上から治癒の力がこもったビール瓶を助走つけてぶん投げ、ウィズィニャラァムを回復させる。
「ほら頑張って。まだいけるでしょ!」
「痛ぁ!? これ回復!? 本当に!?」
「つべこべいわない!」
治癒魔術のこもったクリームパイや煉瓦を取り出して投げる姿勢にはいるセリア。
一方で幻とソアはデビルシャークの左右へ回り込むように展開。
「無粋なお客様。あの方のため、沈んでいただきます」
「一気にいくよっ! ビリビリ!」
左右から同時に放たれる幻影の電撃とソアの精霊電撃。
デビルシャークが暴れて二人を追い払おうと触手をのばした……その瞬間、フルールは船の甲板を走りその勢いのまま跳躍。
精霊をあつめて炎の翼を広げると、ほんの一瞬だけホバリング状態を作って砲撃姿勢をとった。
デビルシャーク頭上。仲間が触手を切り払って防御が薄くなったエリアめがけ、フルールは精霊の焔を発射した。
電撃とあわせて高熱がたたき込まれ、内側から破裂するデビルシャーク。
浮遊能力が失われ、海面にどしゃんと落下したデビルシャーク相手に、葵は渾身の跳躍。
「トドメだ!」
空中から放つサッカーボールシュート。に加え、自らに赤いオーラを纏ったスターゲイザーキックをあびせかける。
デビルシャークは今度こそ派手に爆発し、海に置いた葵は水面にあがって髪をはらった。
――かくして、混沌鮫異点の攻略を完了した海洋王国&ローレット軍。
彼らはさらなる海域を目指し進撃を続けていく。
絶望の青攻略のため、アルバニアを引きずり出すため。そしてなにより、仲間達の命をまもるため。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
――海域を攻略しました。
――アルバニアへは順調にプレッシャーがかかっているようです
GMコメント
■オーダー
・成功条件:鮫型狂王種の群れを全滅させること
鮫の群れへの突撃する序盤、やや分散しつつ特異な鮫と戦う中盤、群れが倒された時に現れる特別強力な鮫と団結して戦う終盤戦の三段階に分かれるだろう。
戦力やリソース配分をしっかり行わないと最悪中盤で撤退するハメになるので注意が必要だ。
●序盤戦
沢山の鮫型狂王種の群れに突入を仕掛けます。
群外周の鮫たちは比較的弱い個体ばかりなので、範囲攻撃で蹴散らしたり派手に単体攻撃で切り込んだりすることでできるだけ数を減らしたり注目をあつめたりしましょう。
●中盤戦
特異な変化を遂げたやや強力な鮫型狂王種が複数体出現します。
チームを4組以上に分けて個別に対応しましょう。
自分はこいつの相手得意! といった具合で役割分担を相談してみてください。
・トルネードシャーク
風を纏い飛行する鮫です。高高度ペナルティを軽減する能力があり、飛行戦闘に優れます。
攻撃方法が噛みつきや突進に限られるので船の甲板で待ち構えて戦うか、こちらも飛行して戦うことになるでしょう。
・アンデッドシャーク
巨大鮫の死体に大量の悪霊がパンパンに詰まったことでできあがったアンデッド。
行動範囲は海中に限られるが悪霊を切り離して発射したり大量の霊を放って範囲攻撃を仕掛けたりと呪い系の神秘攻撃が得意。当然アンデッド属性なのでそれ系の特攻スキルが刺さる。
・シャークシップ
鋼鉄の船が沈没し鮫と同化したもの。外見としては大きな機械の鮫。
海上に浮かび上がり通常船舶と同等の航行が可能であり、魚雷やミサイル、対空砲などを備える。
これと戦う際にはこちらも同じく船に乗り、走り回りながらチェイスバトルを繰り広げることになる。どちらが追う側かは戦いの有利不利次第。
・テンタクルシャーク
数十本の吸盤触手をもつ鮫。
機動力はそれほどではないが触手を用いた拘束や範囲攻撃、複数回行動などが脅威。
手数でドカドカせめてくるタイプなので短期決戦に耐えられるメンバーがいるとよい。
・オーバーヘッドシャーク
頭が沢山ついている鮫。ぱっと見鮫に見えないくらいキモい外見をしているが、頭一個一個を切り離して発射可能であり最終的に小型の鮫の群れと同等の殲滅能力を発揮する。
攻撃に必ずスプラッシュがつくため回避は困難。
●終盤戦
いわゆるボス鮫との戦いに入ります。
この時点で味方の総合戦力が7割をきっていた場合撤退を検討したほうがよいでしょう。
(レベル差や戦略上の起点などもあるため、一概に戦闘不能人数で計っていません)
・デビルシャーク
文字通り悪魔のような戦闘能力をもった鮫。
圧倒的な反応と機動力と攻撃力によってこちらの身体を食いちぎってくる。
腕の一~二本くらいは持って行かれる覚悟をしないと前には出られない。
ただし皆の力を合わせて戦えばきっと勝てる敵なので、味方との連携を意識して個々人の個性を発揮させてほしい。
●重要な備考
<Breaking Blue>ではイレギュラーズが『廃滅病』に罹患する場合があります。
『廃滅病』を発症した場合、キャラクターが『死兆』状態となる場合がありますのでご注意下さい。
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