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シナリオ詳細

Let's ゴブリンとれーにんぐ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ゴブリンとれーにんぐ!!
 冒険者は、誰もが初心者であったことがある。
 駆け出しでも、命がけの冒険に挑戦して生きてゆかねばならない。
 誰しも、十分な訓練を積んでから実践に挑みたいと願うものである。
 しかし、なかなかそうはいかぬのが世の常というもの。
 ゴブリン、オーク相手の依頼でも身の危険はつきものである。
 最近では、駆け出しを狙った初心者殺したちもいるという。
 ギルド・ローレットも、将来性のある冒険者たちを守りたい。

「そこで、俺たちの出番なんだゴブ」

 この考えに協力してくれるのがローレットに雇われたゴブリンたちであった。
 通常、ゴブリンというのは冒険者たちに倒される魔物である。
 しかし、一口にゴブリンと言ってもいろいろいる。別世界から来たゴブリン、特異運命座標となったゴブリン、その他大勢のゴブリンたちがこの訓練での敵役を買って出てくれた。

「訓練用の疑似洞窟は、4部屋あるんだゴブ!」

 ゴブリンたちは、全部で10名いる。
 そのゴブリンたちが最初の部屋、右の部屋、左の部屋、奥の部屋と持ち場につく。
 最初の部屋には、倒れた冒険者の人形が置いてある。その背には、バックパックが背負われており、冒険で手に入れた財宝が入っているという想定だ。また、隠れられそうな岩陰がひとつある。
 右の部屋は扉が閉まっており、左の部屋は宝物庫という想定で見張りがふたり立っている。
 奥の部屋が群れのボスがいる部屋という想定である。
 それぞれの部屋の様子は、通路を隔ており視界が通っていないが、騒いだり大きな物音を立てたら気づく、そのくらいの位置関係だ。

「ようしお前らぁ! 新人冒険者を遠慮なくかわいがってやるんだゴブ! 粋がってる新人どもに国に帰ってママのおっぱいでもしゃぶってるほうがマシだと教えてやれゴブ!」

 群れを率いるリーダーに扮するのは、鬼ゴブリン教育軍曹であった。

「新米冒険者の挑戦を待ってるんだゴブ!」

●新米冒険者求む!
「というわけで、ギルドのゴブリンさんたちがゴブリン退治の訓練に協力してくれます」

 『新米情報屋』ユーリカ・ユリカ(p3n000003)が、冒険者たちに説明した。
 新人訓練として、善良(?)なゴブリン(あるいはゴブリンに扮装した誰か)がこもる擬似的な洞窟が用意された。
 この洞窟に潜入し、ゴブリンが奪ったお宝を回収し、群れを掃討する依頼を達成するというのが訓練内容である。

「訓練ですけど、緊張感を持って挑んでほしいのです。ゴブリンさんたちも張り切ってますからね」

 疑似洞窟と言っても、わりと本格的に雰囲気なものだ。
 訓練となっているが、洞窟内での罠の想定、敵の戦力の把握、遭遇戦への対処といった実戦さながらのスキルが必要となるだろう。
 さあ、挑戦する冒険者はいないか?

GMコメント

■このシナリオについて
 皆様こんちは、解谷アキラです。
 ファンタジーRPGの定番、王道のゴブリン退治を想定した訓練シナリオです。
 洞窟は、四部屋あります。
 
        ボス部屋

  左部屋          右部屋
  
  
         入り口


 ゴブリンは全部で10匹で、どこに配置されているかは訓練側には知らされていません。
 右部屋には見張りが2匹いるのは探るとすぐ判明しますが、ほかに潜んでいるかの情報は探索する必要があります。
 また訓練なので死亡はありません。
 なお、初心者歓迎の訓練です。
 レベル制限が設定されていますが、低レベルの新米冒険者のフォローを推奨するレベルキャップです。

・ゴブリン
 いろいろなゴブリンがいますが、訓練役を引き受けてくれたゴブリンたちは広く一般に想像されるゴブリンを演じてくれます。
 いわゆる雑魚モンスターで、そんなに知力も高くなく、武装も貧弱です。
 しかし、油断すると厳しく襲いかかってきます。
 また、ゴブリンリーダー役は、鬼ゴブリン教育軍曹で、ホブゴブリン並みには新米を可愛がってくれます。
 それでは、よろしくお願いします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • Let's ゴブリンとれーにんぐ!Lv:15以下完了
  • GM名解谷アキラ
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2020年03月24日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

カムイ・シロガネ(p3p000782)
血煙の鑑定屋
ティル・エクスシア(p3p007028)
憐れな子羊
アッシュ・ウィンター・チャイルド(p3p007834)
悼みを教えて
ゲンセイ(p3p007948)
七星御剣
片白・蘇芳(p3p008107)
メサージュ・ド・ローズ
ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)
ドゥネーヴ領主代行
メアリー=バーン=ブライド(p3p008170)
焦心
エル・エ・ルーエ(p3p008216)
ふゆのいろ

リプレイ

●ゴブリンとれーにんぐ!
 歴戦の冒険者も、必ず初心者の頃があった。
 いかなる高レベルのベテランでも、最初は低レベルから出発し、経験を積んでさまざまなことを学んでいく。
 学べなかったものは残っていない、そういう過酷な現実はある。
 しかし、それはそれで効率は悪い。
 新人をしっかり育てて、冒険者として所属してもらったほうがいい。
 ギルド・ローレットではそのような方針のもと、新人冒険者の育成トレーニングプログラムを用意している。
 今回の参加者は、以下の8名である。

 『血煙の鑑定屋』カムイ・シロガネ(p3p000782)
 『憐れな子羊』ティル・エクスシア(p3p007028)
 アッシュ・ウィンター・チャイルド(p3p007834)
 『星辰の刃』ゲンセイ(p3p007948)
 『メサージュ・ド・ローズ』片白・蘇芳(p3p008107)
 『特異運命座標』ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)
 『焦心』メアリー=バーン=ブライド(p3p008170)
 『ふゆのいろ』エル・エ・ルーエ(p3p008216)

「俺はこういった洞窟などに赴くことはなかったからありがたい。本番の心算で挑ませてもらうとしよう」

 訓練であるが、ベネディクトは装備を確かめてこの洞窟の前に立つ。

「訓練とはいえ、手は抜けませんね。もっとも私荒事は苦手なのですけど」
「しかし倒さなければいけないというのは変わらないようですので、気を引き締めて行きましょう!」

 メアリー、ティルも仲間たちと隊列を編成する。

「初仕事ですね、薔薇の闘士の妙技をお見せしましょう」

 ひゅんとサーベルを振ってこの依頼への意気込みを示す蘇芳。

『無様な姿を晒したら、私が屍にしてやるからな』
「はいはい。精一杯頑張りますよって」

 相棒の子猿に、ゲンセイは軽く答えた。

「エルも初めての冒険です。とても緊張しますが、皆さんがいてくれたら心強いです」

 エルは礼儀正しく一同に頭を下げる。

「この世界に来てまだ間もないゆえ、今回の訓練でこの世界での生き方を勉強させてもらおう」

 蘇芳、カムイが隊の先頭に立つ。
 続いて、メアリーとティル、アッシュ、エルが中衛を支え、ベネディクト、ゲンセイが後衛を担当する。

「来たな、新米ども! そのまま聞けえい!」

 しゃがれた声で現れたのは、今回の訓練を統括する鬼ゴブリン教育軍曹である。
 緊張が走る、目の前にいるのは冒険者とは不倶戴天の敵ともいえるゴブリンである。

「いいか? 俺たちはお前たちを一人前にするために相手をしてやるが、訓練と言っても俺たちゴブリンは弱っちい冒険者どもをいたぶるのがだぁい好きだ! 気を抜いたやつから遠慮なく脱落させていいと伝えてある。お前らもそのつもりでかかってこい」

 さすがは、“鬼”と恐れられたゴブリンである。
 訓練に協力するとはいえ、その顔つきはとても善良には見えない。
 訓練という名目で、実際に痛めつけるのではないかというほどの邪悪な笑みを浮かべている。

「よ、よろしくお願いします!」

 エルがあらためて頭を下げる。
 教官役とはいえ怖い相手だが、胸を借りる以上礼儀は欠かすことはできない。

「ほう、俺に頭を下げるか? そんなことしても手加減はしてやらねえからな? 全力でぶつかってこい!」
「は、はい!」
「返事だけは一丁前か。では、これより訓練を始める。五分経ったら、洞窟に入ってこい。お前らの到着を、特等席で待っていよう」

 にやりと笑って、鬼ゴブリン教育軍曹は洞窟の中に入っていった。

「違う種族と共存しているばかりでなく、こんなことにも付き合ってくれるだなんて。……あらためて、この世界の懐の広さを知った気がします」

 厳しいことを言って洞窟に入っていく鬼ゴブリン教育軍曹の後ろ姿を見送り、アッシュは感心するのだった。
 ああは言っているが、彼らは新米冒険者のための訓練の相手として悪役を買って出てくれるのだ。
 なかなかできることではないだろう。
 五分経過したら、ゴブリントレーニングの開始である。

●最初の部屋
 一行は、まず洞窟最初の部屋にやってくる。

「入り口から最初の部屋には潜んでいる様子はなさそうだな」

 蝙蝠のファミリアに探らせたゲンセイが言った。
 洞窟内には、当然灯りはないので冒険者がこの暗がりで活動できるよう光源を用意する。これも基本だ。
 前衛のメアリーは自身のギフトで炎を発生させ、光源になれる。さらに後衛のアッシュとベネディクトがカンテラで周囲を照らす。
 暗視ができる者たちには、それで十分な灯りであった。
 まず、最初の部屋である。
 ここには、冒険者に模した人形と、隠れられそうな岩陰がひとつある。

「この部屋には、ゴブリンさんたちの気配はないようですね……」

 暗視で見回したエルが、まず部屋の様子を伝える。
 すっと岩陰に身を隠し、気配を探る。やはりいないようだ。
 カムイとティルが罠を調べる。
 冒険者の人形は、倒れた冒険者を想定したものだろう。
 バックパックには、探索で得たものと思われるお宝の類が入っているようだ。
 まずはティルが低空飛行して周辺の罠をチェックする。

「ぱっと見たところ、罠はなさそうだけど……」

 着地して報告した。

「倒れている冒険者の人形が気になるな」

 人形は、行き倒れという想定なのだろう。
 まだ息があれば、冒険者仲間として救助に当たるのがセオリーである。
 先頭でその探索を任されたカムイがこれを調べるのを担当している。
 しかし、罠の可能性は大きい。
 仲間を助けるという善意を利用して仕込む卑劣な罠というのも、ゴブリンが仕掛けそうではある。

「ゴブリンめ、いったいどんな罠を仕掛けたというんだ」

 真剣そうに言うカムイであったが、どこか期待しているような表情になっている。

(……ゴブリンたちは、私をどのように攻め立てるのだろうな! 楽しみだ!)

 内心では、この状況に胸をときめかせていた。
 ぱっと見、眼鏡をかけた銀髪のイケメン女性だが、実はそうではない。
 危機的状況や大変な目に遭うことを想像するだけでぞくぞくと興奮してしまうとんでもないマゾであった。
 それゆえに自分を追い込む罠を敏感に察知して気づいてしまう。

「罠の可能性がある。気をつけて調べてくれ」

 ベネディクトが後衛からカムイに指示を飛ばした。

「あの人形の下……サソリが隠してあって、毒を受けて悲鳴を上げたら、それを合図にゴブリンがやってくるんだ……。そ、それで囲まれて、滅多打ちになってしまったら、ああ……」

 ビクッ、ビクン! 苦痛と聞きを想像するだけでカムイの身体はいけない反応をしてしまう。

「そんな罠があるなんて、さすがはカムイさん。初心者とは思えないです!」

 ティルが素直に感心した。
 まさか、罠にかかる想像をして身悶えしているとは夢にも思わないのである。

「やはり罠があったか。よし、手を付けずに先に進んだほうがよさそうだな」
「なるほど、あえて罠とわかっているものに手を出す必要はありませんね。カムイ、お見事です」
「え? あ、ああ……」

 蘇芳もベネディクトに同意し、先に進むこととなった。
 おいしい罠をスルーし、後ろ髪を引かれる思いでカムイは次の部屋を目指した。

●右の部屋
 最初の部屋を抜けて、右の部屋に進む。
 この先には見張りがいる、アッシュはカンテラの灯りを消し、こちらの存在が見つからないように暗視で敵を探る。
 部屋の前には篝火が立ててあり、閉められた木戸の前には、二匹のゴブリンが見張りとして立っている。
 二匹とも退屈そうにしており、隙は多い。

「どうします? 忍び寄って仕留めてしまいましょうか?」

 振り向いて蘇芳が仲間たちに訊ねた。
 放置するよりも、倒してしまうほうが戦力の分断にもなる。
 また、不意をついてからの奇襲は得意とするところだ。

「とはいえ、隙が多いゴブリンの見張りを演じているわけだからな」

 ちょっとここでベネディクトが考えた。
 この部屋が宝物庫らしいという情報は、事前の情報で得ている。二匹のゴブリンが見張りに立っていることからして間違いない。
 問題はこれが訓練であるということだ。
 向こうが隙だらけなのは、訓練場の演技であるわけだが、それが油断した新米冒険者を試す意地悪な演技だったら逆襲を食らうことになる。

「火加減には気を付けて、ゴブリンさん方をうっかり炭にしないように注意はいたしましょう」

 メアリーは言った。
 全力で当たらねばならないが、あくまでの訓練である。
 メアリーのガンブレイズバーストだと、過剰に燃やしてしまう可能性はあった。

「……後衛の我々が左の部屋から来た場合に備える。見張りは奇襲で片づけてくれ」
「任せておけって。後ろから来たら、俺たちが食い止めるぜ」

 ベネディクト、ゲンスイが背後からの増援が来た場合に備える。

「わかりました。では――」

 蘇芳がまず、ゴブリンに忍び寄って奇襲攻撃を仕掛ける。
 ここで声を上げられぬよう、一撃で急所を仕留めるのだ。
 もちろん、模擬的な攻撃である。

「ギャッ……!?」

 まず、一体のゴブリンは短く小さい悲鳴を上げて倒れた。

(いい一撃だったぞ)

 そんな表情を目線で送り、倒れていく。
 もう一体は、突然のことに動揺している……振りをしてくれている。
 蘇芳の奇襲が評価されたのだ。
 もう一体の武器を落とすと、今度はメアリーがとどめを放つ。

「ぐわぁっ……!?」

 こちらも、短く叫んで倒れた。
 蘇芳のワイズキーによって、宝物庫の鍵は簡単に開く。

「エルが探ってみます」

 慎重に宝物庫を調べると、分捕品と思われる金貨の袋や武器の類が置かれていた。罠はないようである。

「回収は後回しにしたほうがいいな。金貨の袋が音を立てたらバレてしまうだろうし」
「そのとおりですね。エルたちのお仕事は、ゴブリンさんたちの退治ですし」

 エルは、ベネディクトの案に従った。
 倒れている二匹のゴブリンも、それでいいとサムズアップしてくれた。どうやらここの対処は正解らしい。

●左の部屋
 さて、続いて左の部屋である。
 近づくに連れ、ゴブリンたちのにぎやかな声が聞こえてくる。
 どうやら、酒盛りをしているという想定らしい。
 周囲に罠がないことを、カムイが3メートルの棒で確かめる。
 なんとなく残念そうだが、きっと気のせいだ。
 今なら、奇襲を仕掛けられるだろう。

「よし、一斉にいくぞ」
「了解です」

 ベネディクトに蘇芳が頷き、一気に部屋に乗り込んだ。

「ゴ、ゴブ!?」

 中では、ゴブリンたちが酒瓶を中心に車座になって座っていた。
 奇襲に驚いているが、これは演技ではなく素のようである。
 蘇芳、ティル、メアリーが切り込み、後衛のベネディクトとゲンスイも一気に駆け上がる。
 ゴブリンたちは武器を装備して応戦しようとするも、それより早く二匹が倒れた。

「向かい傷は武人の勲章、おりゃ――!!」

 ゲンスイは切り込む前からゴブリンたちの位置を把握している。
 七星剣が燐光を引きながら、その位置を捉えて一閃した。

「み、見事……ゴブッ!?」

 残りは、二匹。

「消し炭にしないようにして……えいっ!」

 ウェディングドレスを翻しながら、メアリーが一匹に機械剣の刃を当てようとする。
 もうそれで降参だと、ゴブリンは倒れた。
 もう一匹は、ベネディクトが峰打ちで倒した。非殺の剣である。

「この部屋にあるのは、鍵がふたつか」

 カムイが鑑定士としての仕事をする。
 この部屋には宝物庫の鍵とボスの部屋の鍵があったようだが、蘇芳の鍵開け能力があるので、問題はなかったようだ。

「残りは三匹です。ボス部屋に向かいましょう」

 キルカウントはアッシュが冷静に数えていた。

●ボス部屋
 いよいよ、ボスの部屋だ。

「罠の心配はありません、大丈夫です……」

 エルがチェックして、皆に伝える。
 鍵がかかっていたが、蘇芳のワイズキーで問題なく開いた。

「ゴブブ、お前ら順調に来たようだが、そう簡単に終わらせはせんぞ!」

 鬼ゴブリン教育軍曹と二匹のゴブリンが脇を固めている。
 軍曹はメイスを構え、二匹はショートソードとバックラーだ。
 ここからは、正面切っての戦闘となる。
 蘇芳は鬼ゴブリン軍曹にまず接近して連続攻撃を繰り出した。
 両脇の二匹は、カムイとティルに向かっていく。

「くっ……!?」

 攻撃を防ぎ、苦悶の表情を浮かべるカムイ。

(攻められれば攻められるほど私の気持ちは昂る! もっとだ、もっとくれ……!)

 その内心の思いなど、敵も仲間も知る由もない。
 おっ○いのついたイケメンお姉さんは、とんでもないマゾだったのだ。

「危ないカムイ様! 任せて! 実はウチ、こっち格闘戦の方が得意なんですよねっ!」
「あっ……!」

 ここぞとばかりに喜んでタンクを引き受けていたカムイだったが、仲間の危機を放っておくティルではなかった。
 格闘戦で割り込み、エクスプロードでふっ飛ばすともう一方にも膝蹴りをくれてやる。
 そこに、アッシュの追い打ちのハイロングピアサーが降り注いだ。

「おい、お前らんとこのボス、めちゃくちゃ出っ歯だな!」

 ビシッと鬼ゴブリン軍曹を指差してゲンスイは言った。

「貴様! そのセリフ、訓練だからって許されると思うなゴブ!」

 青筋立てた鬼ゴブリン軍曹が、メイスを振り回して襲いかかってくる。

「させるか!」

 これを、カムイが身を挺して防いだ。というか、美味しいところを持っていった。
 そこに、エルが青い衝撃波を放って鬼ゴブリン軍曹を吹き飛ばした。

「危なかったです、カムイさん」
「ああ、心配かけたな」

 何故か残念そうな声だったのは、エルにはわからかなった。

「特異運命座標、ベネディクト。いざ、尋常に!」

 ベネディクトもまず二匹のゴブリンから倒すと決めた。
 その間にも、アッシュの矢が鬼ゴブリン教育軍曹に見事命中する。

「どうした、まだまだゴブ!」
「なら、お手合わせ願います、鬼ゴブリン軍曹!」
「おう、こいひよっこ!」

 ゲンスイは、低い構えから紫電一閃の抜刀を放つ。
 これを受けてもまだ倒れなかったが、組み付いたメアリーの裏投げを食らうと、さすがに鬼ゴブリン軍曹に撃破判定を出した。

●最後に
「えー、諸君の動きは新米とは思えぬ見事なものだった」

 ゴブリンたちを前に、新米冒険者八名の成績発表が始まった。

「よって全員合格! しかし、ゴブリンというのは邪悪で狡猾、油断ならん相手だ。気をつけるようにな」

 こうして見事依頼達成の評価を得た新米冒険者たちは、思い思いに礼を述べる。

「ボスさん! 先程は素敵でしたわ。よかったら、この後私と……結婚いたしませんか?」
「教官と生徒の間の恋愛は禁止されているゴブ。……そのなんだ、そういう冗談は慣れておらん」

 ちょっとメアリーの発言に鬼と恐れられる軍曹もたじろいでいた。

「……とてもお勉強に、なりました。未だ、未だ。取り戻すべきものが、沢山です」
「エルもはじめての冒険でしたが、ありがとうございました」
「そうか。様々な理由と事情があろう。しっかりやるのだゴブ」

 アッシュとエルの礼に対してはそんなに軍曹も困らない。
 カムイに対しては本能的な忌避感から、目線を合わせないようにした。

「あ、だったら飲みに行かない? どうどう? 軍曹さんのおごりで!」
「左の部屋で酒盛りの続きならよいぞ!」

 かくして、新米冒険者はゴブリン退治の初歩を踏み出した。
 以上で、トレーニングの過程は終わったのである。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

カムイ・シロガネ(p3p000782) [重傷]
血煙の鑑定屋

あとがき

 ゴブリンとれーにんぐお疲れさまでした!
 礼儀正しくゴブリンにお礼をまでいう新人はきっと軍曹はじめゴブリンたちも見どころがあると思うことでしょう。
 これを契機に、さまざまな依頼に参加してくださると用意した甲斐があります。
 それではまたの機会をよろしくお願いします。

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