シナリオ詳細
カルネと鉄帝からあげバルカン
オープニング
●シャレオツになりきれない男、カルネ
ウォールナット製のドアを開くと、古く小気味よいウェルカムベルの音が鳴る。
スクロールによる自動演奏オルガンがゆったりとしたジャズミュージックを演奏し、オレンジ色の店内には色とりどりの風鈴がさがっていた。
涼やかでムーディーなカフェ。その奥にあるカウンター席で一人コーヒーカップを傾けていたカルネ(p3n000010)が、入店したあなたに気づいて振り返った。
「やあ、来てくれたんだね。君と一緒に依頼へ行けるなんて、嬉しいよ」
屈託なくにっこりと笑うカルネ。
カウンターに叩きつけられる唐揚げ。
両手にレモンを持って飛び上がるババア。
「唐揚げオマチィ! レモン汁で喰いなァッ!」
「レモンかけないでって言ったよねえ!?」
カルネは即座に振り返りババアの手首を掴んでロック。
キシャーといいながらレモン汁で目潰しをした後唐揚げにたっぷりレモンをかけ始めるババアと、目がーといいながら顔を覆うカルネが、そこにはいた。
「知ってるかい。レモンにはレモン一個分のビタミンZが入ってるんだよ」
「聞いたこともないよそんな栄養素……」
レモン汁限定ですぐさま効くという謎の目薬をぴぴっと投与すると、カルネはあなたへ再び振り返った。
流れているのは涙か、それとも目薬か。
「依頼の説明をするから、まずは座って」
カルネが広げたのは鉄帝首都近辺に存在する『鋼商店街』からの依頼書だった。
「鋼商店街は瓦屋根の建物が並ぶ和風の商店街でね。
名物は暴れ牛とゴリラだよ。……本当なんだ、僕は狂ってない」
『火事と喧嘩は鉄帝の華』を合い言葉に日夜どっかで誰かが何かをぶっ壊しているという活気があふれすぎている街だ。肉屋から逃げた暴れ牛が人をはねたり住民にやけにゴリラ系のひとが多かったりするのも特徴で、そんな土地柄のせいで破壊と再生はお手の物である。
「この町は以前鉄帝を騒がせた『歯車大聖堂(ギアバジリカ)』による直接破壊を受けていてね、ほとんどの家屋が破壊されてしまったんだけど……」
カルネはがらりと窓を開き、外の風景を指し示した。
そこには瓦屋根の建物が並び暴れ牛がゴリラを撥ねていた。
「この通りほぼ修復されてるんだよねえ」
ではこの街でなにが求められているのか、というのがここからの本題である。
本題にうつるまでが長すぎたことはご容赦いただきたい。
●からあげバルカン鉄帝支店
ジジイであった。
カフェを出たはす向かい。カルネに案内されてやってきたのは、瓦屋根にテイクアウト式の店舗をかまえた店。その名も『からあげバルカン鉄帝支店』。
「紹介するね。からあげバルカンの店長、バルカンさんだよ」
「よく来たなぁ、よしき君」
「カルネだよ?」
「そうじゃった、か……かつとし君」
「カルネだよ?」
訂正もむなしくなってきたらしいカルネは咳払いをして、ジジイに唐揚げを注文した。
注文された瞬間突然キリッとしたかと思うとシャアッというかけ声と共にすさまじい集中力で唐揚げを作り始める。
そうしてできあがったのは、絶品の唐揚げであった。
「今回の依頼内容は、この唐揚げの材料……『ヘルダークデスミナゴロシニワトリ』を倒してくることだよ」
「ヘルダークデスミナゴロシニワトリ」
「略してヘル鶏だよ」
ヘルダークデスミナゴロシニワトリ(略してヘル鶏)は鉄帝西部に生息する獰猛なモンスターである。
全長約10m。牛とか馬とかシカとかを食いすげー速度で走るという。
ヘル鶏に狙われたがさいご死ぬほど突っつき回されることうけあいだ。
「けど幸いにも倒す方法はある程度確立しているんだ。今からその資料を読むね」
カルネは巻物を広げ、そして固まった。
「――『まず服を脱ぎます』」
――まず服を脱ぎます
――素肌にマヨネーズかレモン(またはその両方)をかけます
――ヘル鶏がすげー勢いで食いついてきます
――ころします
「ンンッ!!」
カルネは声にならない声をあげて巻物を地面に叩きつけた。
- カルネと鉄帝からあげバルカン完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年03月24日 22時10分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●いやらしい妄想をあえて推し進めていくギアで
『こういうのは初めて?』
質問を受けた『満月の緋狐』ヴォルペ(p3p007135)はどこか恥じらいながらコートを脱いだ。
ノースリーブシャツによってうきたつがごとく映える白い肌。
『緊張してる?』
はいともいいえとも言えないまま、ヴォルペはボタンに手をかける。
『それじゃあ、服脱いでみようか』
言われるままにボタンを外し、あらわになったち――
「乳首にレモンすぷらぁぁぁぁぁぁぁっっっしゅゅゅゅゅううううなのじゃー!」
「クエンさぁぁぁぁぁぁぁあああんッ!」
逆立ちしながらアーケードゲームやるひとみたいなエキセントリックなフォームで両手のレモンをスプラッシュる『大いなる者』デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)。
胸元だけのボタンを開いておっぱい(表現の自由)をレモン味にしていくヴォルペ。
しってる? この二人えげつないほどヤバくて黒い過去設定があるんだぜ。
お友達が剥かれたうえビタミンC豊富にされていくさまを横目に、カルネ(p3n000010)はなんともえいない顔でぷるぷるしていた。
そんな彼の肩を叩く美少年。もとい『性別:美少年』セレマ オード クロウリー(p3p007790)。
「悔しいかい? 先に脱がれたことが」
「一ミリも思ってないことを代弁するのやめて?」
「ボクはくやしい!」
って言いながら跳躍した。
蝶の羽根の幻影を纏って跳躍した。
点描を背景にして跳躍した。
1カメ2カメ3カメで撮影されながら跳躍した。
その頂点で、美少年の衣服が全て吹き飛んだ。
「裸の美しさといえば美少年だろうが! あっ口調間違えた――美少年だよ☆」
口調を二重に間違える美少年(股間はレモンで隠れれている)。
美少年力で微妙にふわーって空中をスライドしながら姿勢を維持する美少年(乳首はマヨで)。
カッコの中身でアンリミテッド美少年ワークスの詠唱文のパロをしようとしたけど二行で挫折したので誰か代わりにお願いします。
「どちらが鳥にも通じる魅力を備えているか、教えてやろうじゃない――か!」
か! の謎発光に後頭部を照らされながら、『無敵鉄板暴牛』リュカシス・ドーグドーグ・サリーシュガー(p3p000371)はヘルダークコロシ……えっとちがうダークデス、あの、なんだっけそうヘルダークデスミナゴロシニワトリ。こいつのカタログをみながらじゅるりと口元をぬぐった。
その横からカタログをのぞき込む『特異運命座標』レッド・ミハリル・アストルフォーン(p3p000395)。
「いま、何考えてるかわかるっすよ」
「わ、わかりマスか……」
「『あの美少年、飛行も発光ももってないのになんで浮いたり光ったりしてるんだろう』っすよね」
「ちがいマスね」
飛んできた点描をぴって指ではじいて、リュカシスはカタログを閉じた。
「唐揚げが楽しみすぎて、ヘル鶏が動く唐揚げに見えてきたのデス」
「なるほどそれなっす! ボクも皆さんと一緒に美味しい唐揚げが食べたいっす!」
て言いながらスルゥーって毛皮のコートを脱いだ。
二度見するリュカシス。
――説明しておこうね。
レッドはエイプリルフールに向けて巨乳化ピンを作った直後いきなり自分だけ冥死牛乳で本当に巨乳化したのである。抜け駆けじゃねえか!! ソシャゲでレアリティアップしたような衣装きよってからに!
「ヘルダークデスミナゴロシニワトリ……強そうな、だな」
そういうのに全然興味なさそうな『深海の金魚』エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)が、ナイフを手の上でクルクル回していた。
「だがマリアのチームには……彼が、いる」
『勝ったな』とかつぶやくマリア。
何が勝ったのかよくわかんない『 Cavaliere coraggioso』シャルティエ・F・クラリウス(p3p006902)は純朴な顔でとりあえず頷いて見せた。
「あれだけ言うくらい絶品のから揚げなんだから、材料が無くなっちゃったら店長さんも街の人達も困っちゃうよね!
騎士として、街の為から揚げの為! 精一杯尽力させて頂きましょう!」
「いただこう」
「う、うん……」
『初日吊り候補』セリア=ファンベル(p3p004040)も頷くだけ頷いて、虚空を見上げた。
「なんか現実逃避で無性にちくわ食べたくなってきたね。
敵味方含めていろいろ気になることが多すぎるけど……」
鞄から電話帳くらいデカ魔道書を二冊どっかりと取り出し、両手にかつぐ。
「まずは、狩りに集中ね」
●北風と太陽的なあれ
「むりむりむり! 無理だよ僕も脱ぐなんて聞いてないよ!」
リュカシスに後ろからがっちり羽交い締めにされたカルネが首をぶんぶん振っていた。『そんなの無理だよほぉ!』っていうオガタ風の発音で。
「カルネくん、ここは覚悟をきめようね」
「無理だよぉ!」
「ふむ……」
エクスマリアはそんな様子を一通り眺めたのち、自分の第一ボタンに手をかけた。
「では、マリアが、脱ごう」
「えっ」
「致し方ない」
ボタンをぽんっと解放すると、第二ボタンに手をかける。
「カルネは、マヨネーズを塗るのを、手伝ってくれ」
「いやいやまってまって」
リュカシスの羽交い締めから解放されると、カルネはぜーぜーしながらシャツに手をかけた。
「わかったよ、脱げばいいんでしょう!?」
「紳士だな」
きゅっとボタンをしめなおし、エクスマリアは頭髪で無数の腕を形成。カルネに伸ばした。
「では、マリアが、手伝おう」
「うわー!?」
※触手のごとく大量に伸びる金髪に剥かれていくカルネくんとシャツを艶めかしく脱いでいくエクスマリアの再現映像を左右二画面でお楽しみください。
「やっぱり納得がいかない!」
地面に突き立った杭っていうか十字丸太にカルネがくくりつけられていた。
全裸のカルネである。
髪を巨大なハケみたくしたエクスマリアがマヨをカルネの前進にくまなく塗りたくりつつ頭上から数十個のレモンをじょばじょばしていくという軽い拷問であった。もしくはこじらせたプレイ。
「うわっぷ! 目! 目にしみる!」
「ボクはスパイスとバジルソースを塗るのデス……おいしそう」
今から丸焼きにでもすんのかってくらい美味しいスパイスをぬりったくるリュカシス。
「ひいっ、なんだかざらざらする! むずむずする!」
「耐えろ。今から、それ以上のものが来る」
「コケッコー!!」
地鳴りのごとき音と共に、ヘルダークデスミナゴロシニワトリが猛烈な勢いで突っ込んできた。
「ウ、ウワー!?」
「カルネくーーーん!」
丸太ごとがりっといかれたカルネがそのまんま持って行かれるさまを、リュカシスたちは猛烈なダッシュで追いかけた。
「リュカシス。マリアに続け」
シャキーンとナイフを構えると、急にスピードを上げてヘルダークデスミナゴロシニワトリへ斬りかかりまくるエクスマリア。
黄金のラインがジグザグに生まれ、激しく出血するヘルダークデスミナゴロシニワトリ。
「勝機デス!」
前方へと回り込んだリュカシスは腕と接続したキャノンハンマーを起動。
後方から吹き出すジェットで自ら回転すると、黒いコマとなってヘルダークデスミナゴロシニワトリへ突っ込んだ。
「コケー!?」
人間だったら『あっ死んだな』ていう音をたて、ヘルダークデスミナゴロシニワトリの首がへんな方向へまがった。
●脱ぐと聞いて
「まず服を脱ぎます(本日二度目)」
ヴォルペは丸形にカットしたレモンを両乳首にセットし、ビキパン一丁になりはてた。
なんでこの依頼では男ばっか脱ぐんだ? 美少女のお色気はほしゅうないんか?
「おにーさんの裸体にも色気があるでしょ!」
虚空に向かってカッて集中線つきで振り向くヴォルペ。はい、あります。
「この日の為にさあ! 身体磨いてきたからさあ!
体温の高いおにーさんにはたっぷりしっかり掛けないとマヨネーズが溶けちゃうからね!」
とか言いながらマヨボトルを両手に持つジャン?
頭上に掲げて逆さにするジャン?
膝立ち姿勢で上を向くジャン?
顔と両肩にぶっしゃーいくジャン!
「合法的に脱げるから依頼って最高!」
「この人ローレットの依頼を裸祭りと勘違いしてない?」
「半分ほど間違ってないからセーフなのじゃ」
マヨがかからんように数メートルほど離れてるセリアと、そんなセリアを盾にするデイジー。
「よいか。半分正しいということは、それは全て正しいことと同義なのじゃ。この詭弁を使うとあらゆる理論を正当化できるんじゃぞー?」
「じゃぞーじゃなくて」
どうするのこれ、という顔で指さすセリアにデイジーは『任せるのじゃ』といって指を鳴らした。
「ロケットババア!」
「レモンなら任せなァ!」
両手にレモンを握りしめたババアが高速で現れ、シャラァって言いながらヴォルペにレモンをしぼりはじめた。
人間にマヨとレモンをかけることにここまで描写をさいたの初めてだよ。たぶん生まれてから。
「妾のあふれる才覚はババアをも使役してしまうのかのぅ」
やれやれ、とか言いながら絵筆を取り出しパレットにむちゅーってやった辛子マヨネーズをヴォルペの乳首にそっと塗りつける。
「どうじゃ。エロじゃぞ。喜べ!」
「そんなかけ放題のイクラ丼みたいに出されても」
エイサ! ホイサ! のテンポでヴォルペをレモマヨ塗れにしていく。
と。
「コケッコー!」
大空からヘルダークデスミナゴロシニワトリが急速降下してきた。
はっとして身構えるセリア。
はいここでクエスチョン。
『寓喩偽典ヤルダバオト』を二刀流で装備したセリアはいまどんなふうに構えたでしょうか。
ヒント:砲丸投げ
「せっ!」
「ゴゲェ!?」
顔面にあの本の背表紙の角っこんとこ? 一番堅そうなあそこがめりこんだヘルダークデスミナゴロシニワトリが悲鳴をあげた。
「あっ効いてる! 効いてますよ! どんどんやりましょう!」
といってセリアはソウルストライクを放った。
はいここで第二問。
寓喩偽典ヤルダバオトを二刀流してるひとのソウルストライクはどう放つでしょうか。
ヒント:ダブルフランキスカ
「ていっ!」
「ゴギャアア!?」
顔面に本が二冊めり込んだヘルダークデスミナゴロシニワトリが悲鳴をあげた。
「せいっ!」
同じフォームでリトルリトル写本をキメるデイジー。
ヘルダークデスミナゴロシニワトリは頭上に沢山星をくるくるまわしてぶっ倒れたのであった。
ここまでダメージソース全部本。
「『知は力』って、こういうことを言うんだね」
マヨ塗れで爽やかに笑うイバラ巻き付いたヴォルペでこのパートは締めである。
「茨の鎧ってこういうのだったのか……イイネ!」
●同じマヨならかぶらにゃそんそん!
「まずは服を全部脱ぎますっす」
最近突如として豊満体型になったレッドがミロのヴィーナスみたいなポーズで立っていた。
喜べみんな、待望の美少女ぞ。
「うう、ここまで脱げてしまうなんて……恥ずかしいっす」
といって、銀のトレーの上に赤い靴(全裸)が置いてあった。
喜べみんな。美少女の本体(?)ぞ。
そこにレモンを絞ってマヨをにゅるーってしていくと、なんかこじらせきった人専用のビデオみたいだね。ちなみにこれ本当にあるらしいよ?
「ちょっとまってほしい。今必要なのは美少女ではなく美少年の全裸ではないだろうか」
ストッピン! とかいいながら間に割り込むセレマ。
「美少年歴うん十年のボクに言わせてもらうなら、脱いで犠牲になるのは美少年の役割では」
長いまつげをぱっさーてしながら語るベテラン美少年。
美少年の老舗。
年期のはいった美少年。
ロングセラー美少年。
パワーワードを好き補題並べたところで、玄人美少年はこんなこともあろうかと用意しておいたティーパーティーセット(椅子とテーブルつき)に裸のまま座った。
『こんなこともあろうかと!』がものすごく正しく使われる貴重なシーンである。
「さあ、向かいにどうぞ」
「……っす」
レモンをしぼった両靴をそっと椅子に置くレッド。
「では満を持して」
レッドはバケツいっぱいのマヨレモンをまず美少年にブッシャー。
からの自分の頭上にブッシャー。
からのシャルティエにブッシャー!
「うわあああああ!?」
自分は無関係だと思ってこのカオスコンビから物理的にも精神的にも距離をとっていたシャルティエに突然の飛び火。もとい飛びレモン。
「な、なんで!? なんで僕までかけられるの!? ここは耐久力のあるセレマさんやレッドさんが引きつけるっていう作せ――」
「「そんなことはどうでもいい!」っす!」
ギャオーンという効果音と共に同時に振り向くCRAZY TAG。
「自分は汚れないだろうなあと油断してる14歳の少年にぶっかけてこそマヨには意味があるっす! わかるっすか!」
「いや全然わかんないよ!」
「君も長年美少年をやればわかるよ」
「わからないし長年やるものじゃないよ!」
「コケコケー!」
完全にレモマヨまみれになった三人めがけてハイきたヘルダークデスミナゴロシニワトリ!
「う、うわーーーーーー!?」
食らいつくヘルダークデスミナゴロシニワトリから飛び退くように回避し、地面を転がりながら籠手型にしていたリキッドペインを解放。剣と盾にそれぞれ変形させると、シャルティエはヘルダークデスミナゴロシに構えた。
「よ、よし。まずはヘヴィーランカーを付与したあとブロッキングバッシュで着実にダメージを与えて行k――」
「あぁぁあぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ」
レッドがヘルダークデスミナゴロシにぱっくりいかれた末文字通りの鵜呑みにされていた。
「レッドさああああああああああああああああああああああああ」
「ごきげんよう愛らしい駒鳥さん一緒にハーブティはどうだあああああぁぁぁぁぁあああぁぁぁ」
直後シニア美少年も鵜呑みにされていた。
「セレマさああああああああああああああああああああああああ」
シャルティエは死ぬ気でとびかかった。
『二人ともソッコーで喰われてんじゃねえ!』と悪態をつけるほど、彼はスレてはいなかったのである。
……あ、このあとヘルダークデスミナゴロシニワトリはスタッフがおいしくいただきました。
●からあげ
「ああ、マリアはレモンだけ、で。マヨネーズは、結構、だ」
銭湯あがりでまだほこほこしてるエクスマリアが、お皿にもられた唐揚げを爪楊枝でさした。
「唐揚げはどう食べても美味しいものなのじゃー」
同じくもふもふ食べてるデイジー。
その後ろでからあげバルカンのジジイとロケットババアがキエーとかいいながらバトっていた。
「ひ、ひいい……どうするんですかこれぇ……」
修羅場(?)におびえるシャルティエと、場慣れした仲間達。
「少年。生きていくには『受け流す』という技術は大事なんだよ」
セレマがどぶろく片手に唐揚げをぱっくぱっくいっていた。すぐ太りそうなモノの食い方だがどうやらその辺の含めて彼は無敵らしい。
「ダイコーンおろしとネギにポン酢をから揚げ範囲内にシャーっす!」
「あ、わたしはレモンもマヨもいらな――いらないって言ったよね!?」
セリアが振り返り、レッドの腕を掴んでブロックする。
「無情……おろしポン酢に【識別】はついてないっす……」
「ま、まあもう一皿あるからいけど……」
『いがいとマヨもポン酢もいける』とかいいながら食べ始めちゃうセリア。
「そういえばバルカンさんはこの道何年なんすか?」
「……はて?」
バルカンじーちゃんはロケットババアと組み合っていた姿勢のまま停止し、首をかしげた。
「何年じゃったかのう……ひろみちゃん」
「レッドっす」
「あちこちで暴れる暴牛や鋼ゴリラを見ながら仲間とともに食す唐揚げの味は格別ですネ」
唐揚げを頬張りつつはたとふりかるリュカシス。
「あ、バルカン店長! 支店ってことは本店はどこにあるんでしょう!」
「……はて? どこにあったかのう、よしきくん」
「リュカシスです」
「僕も気になって調べたんだけど、『からあげバルカン』は混沌に一件しかないんだよね……」
カルネがそんなことをぽつりともらし、そして自分の唐揚げに手を伸ば――した途端デイジーたちが横からレモンとマヨをぶっかけた。
「だからかけないでって言ったよねえ!?」
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
唐揚げをゴハンに盛ってめんつゆかけるとやけに美味しいですよね
GMコメント
■成功条件
・ヘルダークデスミナゴロシニワトリを3羽以上倒す
ながーい時間をかけて倒していると肉がダメんなっちゃうので、できれば3チームくらいに分かれるのをお勧めします。
カルネ君もチームメンバーに入っているので、ざっくり3人チームを3つ作ってみましょう。
・まず服を脱ぎます
ヘル鶏は素肌にマヨもしくはレモンをかけた人物へ優先的に襲いかかる習性をもっているようです。
もっというと、平原のまんなかでいきなり脱衣&マヨしてなんかのポーズをとったまま待っているとどこからともなくすっ飛んでくるので、探す手間も省けて一石二鳥いや一マヨ二鶏です。
マヨ(もしくはレモン)をかける部位が素肌であればよいので、別に全裸にならなくても構いません。
実際カルネ君はビキニパンツだけを残して剥かれる予定がいま手元のメモには書いてあります。
・ヘル鶏はつよい
猛烈な強さ(?)を見せるヘル鶏ですが、餌を狙ってる間は攻撃がワンパターンだし狙いを絞れるので戦闘は決して困難ではないでしょう。
ですがうっかり気を抜くとやられちゃったり逃がしちゃったりするので、戦闘はきちんと行うようにしてください。
ちなみにヘル鶏はHP・機動力・命中の高い巨大なモンスターで、基本的な攻撃方法は『つっつく【移】【連】』です。
機動力は特に高いので狙われたらにげらんねーもんだと思ってください。
戦闘のチャンスも1チームにつき1回までだと考えておいてください。(詳しくは分かりませんが、ヘル鶏が情報共有かなんかをして近づかなくなるのかもしれません)
■唐揚げ
依頼終了後は唐揚げを食べることができます
『からあげバルカン鉄帝支店』のジジイことバルカンさんは唐揚げの名人ですのでめちゃくちゃウマイ唐揚げが食べられます。というか、それだけは究極に上手なのだそうです。ギフトかな?
あとバルカンさん自身や店についてなんかしら気になったら当人や周りのひとに訪ねてみてもいいでしょう。
■カルネ君(おとり)
今回はカルネ君(肉盾)が参加しています。
彼をビキニパンツだけ残してひんむいてマヨ塗れにすることを許可します。ヤッチマエェ!
あと関係ないけど唐揚げにはレモンもマヨもかけたくない派だそうです。
■■■アドリブ度■■■
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用ください。
Tweet