PandoraPartyProject

シナリオ詳細

キメラ群がる妖精の門

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 深緑の迷宮森林には、ハーモニアの集落が点在している。
 そうした村のいくつかには、古くから『妖精伝承』(フェアリーテイル)が伝えられていた。
 一説によると……。
 妖精郷の門(アーカンシェル)から現れた妖精は、薬花を摘んだり、遊んでいたり、人に可愛らしい悪戯をしたりするらしい。
 時に、村人と交流する伝承も残され、幻想種の人々に語り継がれている。
 その伝承によると妖精や妖精郷の門は、深緑やその周辺の森で稀に目撃されてきたらしい。

 つい先日。
 ストレリチアという妖精が魔物に襲われ、深緑の迷宮森林警備隊に保護されるという事件が起こる。
 ローレットのイレギュラーズは深緑からの依頼で魔物を退治し、ストレリチアを妖精郷の門に送り届けたのだった。
 道中でイレギュラーズと打ち解けたストレリチアは、門の向こうを『妖精郷アルヴィオン』だと語る。

 また別の日。
 妖精郷の門を破壊する魔物と、それを引き連れた『謎の少女ブルーベル』が現れた。
 ブルーベルとイレギュラーズは交戦し、少女は魔物を『とある男から預かったもの』と告げた。

 そうした事件が勃発する中、ローレットへととある依頼が持ち掛けられてくる。
 その依頼者は、妖精郷アルヴィオンから来たという妖精とのことだった。


 幻想、ローレット。
 『海賊淑女』オリヴィア・ミラン(p3n000011)が深緑を通して持ちかけられた依頼をイレギュラーズ達へと説明していて。
「妖精郷の門って知っているか?」
 妖精郷アルヴィオン。そこに通じる為の門が深緑の迷宮森林に存在しているという。
 現状、深緑内においても魔物が手強くなってきている。
 イレギュラーズが『パンドラ』を蒐集するように、魔種もまた『滅びのアーク』を蒐集している。
 滅びのアークの影響で、モンスターが強くなってきているようだ。
 そんな状況もあって、妖精達がその対処に手を焼いている状況らしい。
「なんでも、魔物が妖精郷の門を襲撃している事件が多発していて、内部に侵攻されかねない状況だって話だ」
 この為、アルヴィオンからやってきた妖精達は、門を破壊しようとする魔物の駆除、撃退などを、深緑を仲介してローレットへと依頼してきているのだ。
 
 今回、門を破壊しようとしているのはキメラの集団だ。
「大型2体と小型は10体ちょい。ある程度痛めつければ逃げていくだろ」
 とはいえ、大型キメラは力任せに襲い来る近距離タイプ。
 小型は遊撃に当たってくるので全て倒すのは難しいが、大型だけでも倒しておけば、妖精郷の門を十分維持することはできるだろう。
「深緑の特定地点で妖精が待っている。門までは彼女についていくといい」
 現場は深い森の中。木々が生い茂る中での戦いなので、見通しは非常に悪い。
 もっとも、襲い来るキメラはお構いなしに木々をも破壊してしまうだろうが。
「あと、妖精郷の門は内部からの利用者しか使えないらしい」
 門の形状は虹色の光のサークル状だ。
 今回イレギュラーズがその門の中へと入ることは叶わないが、妖精達は出入りできないと困るのだそうだ。
 魔物の攻撃によって、門が維持できなくなる危険がある為、できる限り敵を近づけさせぬようにしたい。
 
 敵情報は書面で渡したオリヴィアは、後で確認をと依頼参加メンバー達へと託す。
「妖精達が困っているというなら、黙ってはおけないだろ?」
 だからこそ、彼女達の依頼に応え、魔物の討伐に力を尽くしてほしいとオリヴィアはイレギュラーズ達へと改めて告げ、説明を締めくくったのだった。

GMコメント

 イレギュラーズの皆様、こんにちは。なちゅいです。
 深緑の迷宮森林内、妖精郷の門に群がる魔物の討伐、撃退を願います。

●目的
 妖精郷の門の防衛

●敵……魔物
○キメラ(大)×2体
 全長3m、獅子と山羊の頭、豹の身体、コウモリの翼、蛇の頭と胴体となった尻尾で構成された合成生物です。
 非常に素早い上、近距離戦においてかなりの力を振るいます。

・鋭い爪……(A)物近列・流血
・急降下……(A)物中単・ブレイク・移
・食らいつき……(A)神近列・追撃・HP回復・猛毒
・咆哮……(A)神自域・怒り・不運・恍惚
・2つの頭……(P)50%の確率で2回行動

○キメラ(小)×12体
 いずれも全長1m程度。
 無尽蔵に小動物の頭と動物を組み合わせたような姿をしております。
 サソリの下半身をもつネズミ、猿の頭を持つオオカミ、鶏の頭を持つカラスが4体ずつおります。

●NPC
○妖精……エーヴィ
 身長30センチぐらいの精霊種、12,3歳くらいの少女です。
 青い服を纏った金髪の彼女は魔法で簡単な支援回復くらいならできますが、小型のキメラが飛び回っている状況もあるので、基本は護る必要があるでしょう。

●状況
 妖精郷の門の破壊を行う魔物達の撃退を願います。
 力任せに攻め来る大型、あの手この手で攻め来る小型が門を攻めてくるので、倒すか、追い込んで追い返していただければと思います。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

 それでは、よろしくお願いいたします。

  • キメラ群がる妖精の門完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年03月07日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

サイズ(p3p000319)
妖精の守り手
リトル・リリー(p3p000955)
緋色の翼と共に
ユーリエ・シュトラール(p3p001160)
優愛の吸血種
リナリナ(p3p006258)
アルメリア・イーグルトン(p3p006810)
緑雷の魔女
テレンス・ルーカ(p3p006820)
赤染の腕
蟻巣虻 舞妃蓮(p3p006901)
お前のようなアリスがいるか
長月・イナリ(p3p008096)
狐です

リプレイ


 深緑の深い森の中。
 幻想、ローレットからやってきたイレギュラーズ達は木々の間を歩く。
 途中、人間種の成人の両手に乗るくらいの大きさをした妖精の少女、エーヴィと合流した一行。
「どうぞ、よろしくね」
 可愛らしく挨拶する彼女とメンバーは挨拶を交わし、彼女が出てきたという妖精郷の門へと向かう。
 なんでも、その門を魔物が襲ってくるとのこと。
「……妖精郷にも、不穏な風が流れ始めているようですね」
 全身に入れ墨が入った幻想種の少女、『赤染の腕』テレンス・ルーカ(p3p006820)も、魔物……キメラの出現に懸念を示す。
「妖精の門を狙うキメラ……妖精嫌いの魔種、ブルーベルの手下か……」
 大鎌が本体の『カースド妖精鎌』サイズ(p3p000319)は、魔力で作り出した中性的な妖精の身体共々、ギフトによって妖精フォームとなり、同行の妖精と同じくらいのサイズにまで小さくなっていた。
「いや、もしかしたら、その後ろ盾である謎の魔種の手下である可能性もあるが……」
 悩む彼(大鎌が本体だが、便宜上そう呼称する)だったが、いずれにせよ妖精の敵に違いないと結論づけていたようだ。
「おなじおーきさのよーせーさんやもんもまもらなきゃいけないし、そもそもどーぶつかわからないの、なんかいやなよかんしかしないよ……!」
 サイズの言葉に、低空に浮かぶシャチのレブンに跨る小人の少女『あなたと一緒』リトル・リリー(p3p000955)は大声で告げるは、虫の知らせ……というと、普段から小さい故に見逃されやすいリトルは怒るだろうか。
 とはいえ、今回の依頼は自分と同じ大きさの妖精と一緒とあって、リトルも興味津々になってエーヴィと話をしていたようである。
 ただ、その妖精は少しばかり体を震わせていたようで。
「平和に暮らしている妖精さんを脅かすキメラたちの行動……許せない!」
 混沌にて吸血鬼の力を得た旅人の少女、『慈愛の英雄』ユーリエ・シュトラール(p3p001160)もエーヴィの恐れに気付き、妖精達がいかにこの状況を恐れているかを察して。
「私たちで絶対に護りぬき、困っている妖精さん達を安心させましょう!」
「おー、よくわからないけど、ヨーセー門の護衛だなっ!」
 野性味溢れる原子少女、『天然蝕』リナリナ(p3p006258)はきょとんとしながらも、なんとなく目的を把握していた様子。
「拠点防衛線は初経験の依頼だわね……上手く役割をこなせるかしら……」
 朱色の和服を纏う『新米の稲荷様』長月・イナリ(p3p008096)がもこの状況に強い不安を抱くが、気合を振り絞って。
「でも、やらなくちゃならいわよね。頑張るわよ!」
「赤染の腕の名にかけて……魔物共は確実に討伐しましょう」
「ありがとう。どうか、お願い」
 了承したテレンスの約束に、震えが止まったエーヴィはほのかな笑みを浮かべながら、改めてイレギュラーズ達に妖精郷の門の防衛を願うのである。


 程なく、エーヴィは生い茂る木々の根本を指し示す。
「これが妖精郷の門」
 少しだけ、森に開けた空間の地面にある虹色の輝くサークル状の光。
「妖精の門……これがね。文字通り『ゲート』の一種なのかしら」
 インドア派な幻想種、『かつての隠者』アルメリア・イーグルトン(p3p006810)はこの門の話をすでに伝え聞いていたのだろう。
「これを潰そうってことは、妖精がここに来ることを阻止しようとしているのか、妖精郷に押し入ろうとしているのか……」
 魔物をけしかけてくる「とある男」とやらの事も気にはなるものの、それどころではないとアルメリアは判断する。
「……来るわ」
 幻想種の心得を所持し、自然会話で植物と対話して何者かが集団でこちらへとやってくるのを、彼女は察知したのだ。
「敵は足並みを揃えて近づいてきているわ」
 臭い、物音、そして、森で見通せる目で、イナリもまた魔物の気配を感じ取り、迎撃態勢を整える。
「ここが森である以上、視界は共有されたようなものよ」
 幻想種で森には慣れたアルメリアは、敵の不意打ちに備える。
「多いですね……」
 森の中では視界に難のあるユーリエだが、彼女は温度視覚を働かせることでカバーし、仲間が示した方向を注視し、距離を示す。
 ガサリ、ガサリ……。
 そいつらは強襲などといった思考はないらしく、正面から堂々と姿を現す。
「おー、キメキメ! キメキメいっぱい! アレ、ウマイのか? ウマイのか」
 リナリナが仲間達へと問いかけるが、さすがにキメラを食べた経験のある者はいないようだ。
 ガアアアァァ……!
 オオ、オオオオォォォォ……!!
 全長3mほどあり、獅子と山羊の頭を持つ複数種族が合わさった大型キメラが2体。そして、鼠サソリ、猿オオカミ、鶏カラスと2種の生物が合わさった小型キメラが各4体で12体。
 力ずくで妖精郷の門を破壊すべく、計14体ものキメラがこの場に現れていた。
「敵はキメキメ! いっぱい! デカいの2匹! 小さいの………ん、いっぱい!」
 リナリナは数えるのを断念したようだったが、その多さに目を丸くして。
「キメキメファミリーなのか? 大家族だなっ! 迷惑な大家族!」
 叫ぶリナリナに対し、相手は牙を向いてこちらを威嚇してくる。
 どうやら、凶暴性はかなり高められており、話して分かる相手ではないらしい。
「ヌエだか、マンティコアだか、ジャパウォックだか知らんが」
 中性的で無気力な自称アリスな少女、『お前のようなアリスがいるか』蟻巣虻 舞妃蓮(p3p006901)は素手のまま身構え、金の髪をエメラルドへと変えて。
「妖精の住処に物騒さは似合わん。即刻お帰り願おうか」
 ただ、帰れと言われて帰るキメラではない。
 むしろ、仕掛けるタイミングをはかり、妖精郷の門を守る一行を小型が取り囲み、大型はゆっくりと円を描くように歩いて威嚇してくる。
「とにかく、リリーはいったいいったいせめることしかできないから……」
 リトルはそんな大型へと敵意を向けていた。
「来いよ! キメラ!」
 そこで、サイズが自らの本体である大鎌を赤く煌めかせてキメラ達へと叫びかける。
「俺を食いたきゃ食ってみろ! 全員ぶった切ってやる!」
 すると、小型が一斉に襲い掛かってきたタイミングで、大型もまた一行へと飛び掛かってきたのである。


 アオオオオオオォォ!!
 集団で襲い来るキメラ達。
 咆哮し、襲い来る猛獣の群れは、一見本能的に襲ってきているようにも感じられるが、よくよく見れば妖精郷の門を狙っているようにも見える。
(やっぱり、門を狙ってくるか……)
 そう判断したサイズは門からエーヴィへと視線を移せば、やはり彼女にも小型キメラが目を光らせていることに気付く。
 以前、集中攻撃食らって重傷を食らったことあるサイズは、今回もキメラが妖精関連のものを集中攻撃してくる可能性が高いと想定していた。
(本当はエーヴィさんを守りに行きたいが……)
 ちらりと視線を移せば、すでにメンバー達がここに立ち回り始めている。
 ユーリエ、アルメリア、舞妃蓮は門の防衛に回り、小型が近づかぬよう応戦の構え。
「大きなキメラも危険ですが、小さいキメラを野放しにはできません!」
 その中で、ユーリエが先んじて門に集まる前のキメラの中で大型を狙い、左手で剣を弓のように見立て真っ直ぐ構える。
 そして、紅い魔力を矢としたユーリエは右手で射放ち、手前の小型と合わせて貫いていく。
 イナリも門の周辺にいたが、彼女は仲間との相互支援ができる位置でマッスルパワーを使って肉体の力を呼び覚ます。
 その上で、イナリは鎧の力を得て「贋作・天叢雲剣」を掲げ、大型キメラ目がけて大きな炎を燃え上がらせて、引火させた炎でその体を焦がしていく。
 大型討伐が優先と判断したメンバー達も遊撃を始めている。
 近場の木に登っていたテレンスは、大型目がけて樹上から簡易封印を施そうとする。
 相手は元となった生物の身体特徴を使いこなす化け物だけに、その能力を押さえておきたいところ。
 抵抗力や回復力も高そうだが、テレンスは大型が本格的に暴れる前にとその能力の封印を試みる。
 テレンスがうまく1体を押さえつけたところで、そいつ目がけてリナリナが飛び込む。
「スキル全開! 倒せばご飯!」
 小型はともかく、大型は何とも食い出のありそうな相手。
 倒せばキメラが食えると期待し、リナリナは全身の力を雷撃へと変えて叩きつけていく。
「まずこのおっきいのをたおさなきゃ」
 そう考えるリトルだが、その前にと依頼主でもある妖精エーヴィの身を案じて、カラスのファミリアーを呼び寄せて傍につかせていた。
 準備は万全とリトルは改めて大型を捉えて。
「いくよ、『りとるかるてっと』!」
 それはカルテットの名が示す通り、リトルの持つスキルによる攻撃のコンボ。通常攻撃を加えることで、彼女は『リトル・クインテット』として敵に攻撃を行う。
 この場はまず、冥界より隣人であるガゼルを呼び寄せ、それが纏う黒い霧によって敵の命を蝕む。
 多少大型が怯んだところで攻撃の手を止めることなく、リトルはさらにキメラを襲撃するべく冥闇の黒炎烏を召喚していた。
 なお、エーヴィはこの場のメンバーの支援にと、一時的に同族を呼び出して回復支援に当たってくれる。
 その彼女を守ろうとユーリエが傍についていた事も確認し、サイズは妖精状態のまま前に出る。
 妖精の血を活性化させたサイズは、本体である大鎌を作り出した妖精が習得していた魔術を疑似再現し、氷のバリアで自身を包む。
 その上で、彼は体を張ってキメラのヘイトを集めようと動き、使い捨て追加装甲でキメラの食らいつきや小動物の襲撃から身を守りながらも、自らの血で作った鎖で大型の動きを縛り付けようとしていた。
 ギャア、ギャア……。
 その際、鶏カラスの1体が早くも口にサイズの髪らしき一部を咥え、早くも離脱していったのが気にかかるところである。
 だが、小型キメラの数はそれでも多く、群がるそいつらはイレギュラーズ達をすり抜けて中心にある門を目指そうとする。
「この門が破壊されたら、どうなるかわからないし……」
 それを門の近くに固定砲台のごとく陣取ったアルメリアが連なる雷撃を唸らせて。
「深緑で共に生きる妖精を、これ以上ひどい目には合わせられないわ」
 アルメリアはさらに雷撃を蛇のようにのたうち回らせ、小型を纏めて焼き払おうとする
「門が狙い……それなら」
 舞妃蓮は門をメインに庇いに当たる。
 元々、相手の狙いが妖精かもしれないことと自らの反応速度を考慮して、舞妃蓮は門のカバーを優先させていた。
 こちらへと小型が集まるなら、彼女にとっては好都合。
 仲間が上手く最優先である大型を止めてくれているのであれば、舞妃蓮は小型をブロックに回る。
 丁度、サイズも同じく敵を引き付けており、彼と連携する形で舞妃蓮はキメラの攻撃を引き受けるのである。


 グガアアアァァ……!
 アオオオオォォ、オオォォ……!!
 数で押し寄せるキメラ達はイレギュラーズの隙あらば妖精郷の門を狙い、そうでなければ、エーヴィを狙おうとしている。
 妖精関連のものを狙うというサイズの読みは当たっていたわけだが、それでもキメラ達は狂ったように暴れ狂い、元となった生物以上の身体能力で攻撃してくる。
 そんな中、力任せに遊撃に動いていたリナリナは、大型へとハンマードリルを打ち込もうとする。
 隙をついて猿オオカミが襲い掛かり、すかさず大型が急降下してリナリナを一度昏倒させてしまう。
「キメキメ、ご飯!」
 ただ、リナリナは目の前のキメラを食べたいという好奇心で立ち上がり、なおも遊撃を続けていた。

 しばらく耐えていた舞妃蓮は防御優先で立ち回り、時折自らの傷に治癒魔術を使って耐えながらも、後方の門にも注意を向けていた。
 小型を注視しながらもユーリエは仲間の狙う大型に向け、生命力を削って赤黒い鎖を伸ばしてその体を絡めとる。
 すかさず、飛び込んでくる小型キメラ。
 イナリが超反射神経と贋作・八咫鏡を盾として使うことで不意打ちを避けていた中、イナリの真横をすり抜けてきた鼠サソリにユーリエは気づいて。
「絶対に護り抜いてみせる!」
 ユーリエはエーヴィを守るべくその前に立ち、サソリの尾による一撃を浴びて毒を受けてしまっていた。
 そこで、アルメリアがなおも雷撃を飛ばし、仲間を避けて小型を焼き払う。
「魔力が尽きるまで撃ち続けるのみよ!!」
 アルメリアに焼かれた小型が地面へ落ちて動かなくなっていく。
 護られているエーヴィは申し訳なさそうに、回復を行って自分を守ってくれたメンバーを癒す。
 レブンに跨ったままのリトルはエーヴィが無事だったことにホッとしながらも、手にする魔術書から黒いもやを出現させ、そこから鎖と首輪で繋がれた巨大な狼のごとき獣を呼び出して大型キメラへと喰らいつかせていく。
 ガオオオオオォォォォ!!
 だが、そこで我に返った大型が大声で吠える。
 その咆哮はイレギュラーズ達の思考を奪いかけるが、ユーリエがすかさず大天使の祝福をもたらし、仲間を正気へと戻す。
「自分をしっかりもって……」
 同じく、エーヴィもまた前線のイレギュラーズを正常な状態にと魔法をかけていく横から、迦具土神を身体に宿したイナリが熱量を集束させて一気に熱戦ビームを発射する。
 手応えは十分。2つの頭の両目から光がなくなったことを確認し、イナリは満面の笑顔を浮かべるのだった。

 グオオオオォォ!!
 キメラの数は徐々に減ってきていたが、それでも勢いはなかなか衰えない。
「るらー!」
 自らの食欲を満たすべく、リナリナは大家族と見定めていたキメラの群れの両親……親玉となる大型を倒すべく殴り掛かっていく。
 有り余る体力で攻め立てるリナリナだったが、隙の大きいリナリナをキメラは急降下して襲い掛かり、続けざまに鋭い爪で薙ぎ払って彼女を追い詰めて倒してしまう。
 エーヴィやユーリエがリナリナの傷を診る間に、リトルが蛇を呼び出して大型キメラに食らいつかせていく。
 リトルにとっては非常に大きな蛇だが、さすがに大型のキメラにとっては小さな蛇。それでも、痺れを伴う毒は確実に大型の体を蝕む。
 アルメリアもコンスタントに魔性の茨で大型を包んで足止めし、隙をついて地面から生やした土塊の拳で殴りつけて大型キメラを弱らせていく。
 その間に、小型を纏めて狙い、絶望の海を歌って魅了していたテレンス。
 彼は樹上を動きながらも、大型が正気を取り戻したのを確認して簡易封印を施そうとする。
 大型は力を封じられたが、構うことなく力でテレンスをねじ伏せようと太い両腕で襲い掛かっていく。
 さらに、鼠サソリが鋭い牙で食らいつき、猿オオカミが鋭い爪でひっかき、テレンスは気を失いかけてしまう。
「深緑の為……倒れてはいられません……」
 それでもなんとかパンドラの力を使い、テレンスが樹にしがみついて落下を防ぐ間に、一時的にではあるが力を失った大型へとイレギュラーズ達の攻撃が集まる。
 当初に比べれば敵が減っていることもあり、舞妃蓮はこの隙にと左手に微光……魔術礼装「眩き白夢」を纏わせて殴りかかっていく。
 気力が尽きかけた大型キメラへ、サイズが飛び込む。
 相手の口の中へと飛び込み、内部からぶった斬ろうとしたサイズだったが、さすがに汚いと判断して右手に虚無の剣を生み出す。
 次の瞬間、彼はその刃を大型の身体へと埋め込み、呪いで満たす。
 少しでも弱らせられればと考えての一撃だったが、大型もそこまで耐える力は残っておらず、森の中へと大きな音を立てて崩れ落ちてしまう。
 ウ、ウウゥゥ……。
 ギャア、ギャァ……。
 その地点で半数程度の小型が残ってはいたのだが、大型2体が倒れたこともあり、恐れをなしてその場から逃げ去ってしまったのだった。


 妖精郷の門の周囲にて、キメラを撃退して。
 イナリは小型キメラが去った後、残敵が残っていないかとハイセンスで確認し、別途襲ってこないかと警戒を行う。
 一方で、起き上がった傷だらけのリナリナは体力回復をと考えたのか、大型キメラの遺体の肉を食べようと切り出していたようだった。
 戦いによって木々が傷つき、森が荒れてしまったこともあり、ユーリエがエーヴィに確認を取りながら片づけを行う。
「これからは自然豊かで、妖精さんが過ごしやすい環境になるといいな!」
 そんな彼女は、サイズやリトルとエーヴィが戯れるように、たわいない話題で会話する光景に目を細める。
 そのうちの1人、リトルは久々に見た自分と同じ大きさの妖精達と交流し、満足そうに笑っていたのだった。

成否

成功

MVP

サイズ(p3p000319)
妖精の守り手

状態異常

なし

あとがき

 リプレイ、公開です。
 MVPは体の小ささも活かして敵の引き付けを行い、妖精や門を守ったあなたへ。
 今回はご参加、ありがとうございました。

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