シナリオ詳細
<Despair Blue>カルネと海洋紅雨の鳥
オープニング
●
大海原を赤く染めるがごとく、真っ赤な怪鳥が空を旋回している。
沈みゆく船はゆっくりと、赤い炎をあげながら夕暮れ前のオレンジ色を照り返していた。
「君と一緒に航海ができてうれしいよ。けど、これは……のんびりとはしていられないかな」
海を泳いで撤退する船員たちを回収する船のデッキで、銃に弾を込めるカルネ(p3n000010)。
投げられた複数の縄ばしごを伝って海種の随伴艦船員がよじ登ってくるが、彼らの様子は異様なものだった。
「いやだ! いやだ! こんなところで死にたくない!」
誰もが一様に、恐怖によって恐慌状態に陥っているのだ。
海洋王国海軍に所属する屈強な兵士たちである。
日頃は恐ろしい海賊や海魔たちと渡り合い、命のやりとりも一度や二度ではない。
そんな彼らが、言ってしまえば『たかが船が沈んだ程度で』恐慌状態になるなど不自然だった。
仲間たちが疑問に思い始めた頃、カルネは空を指さした。
「あれのせい、かな」
鳥が大きく鳴けば、空は赤く曇り真紅の雨が降り注ぐ。
雨を浴びるたび、心がひどくざわついた。
「この空が、僕たちの心を強制的に乱してるんだ。
君もそうじゃないのかい?
普段は感じないような不安や、悪い想像や、死や喪失の恐怖が、頭をいっぱいにして無視できなくなっていく……そんな風に、感じているんじゃないかな」
よく見れば、カルネの手は肩が小刻みに震えていた。
恐怖に耐えようとして、余計にふくれあがった感情が爆発しそうになっているのだ。
膨らむ煙のごとく、押さえつければ強烈な圧力となって吹き出してしまう。それは感情的な暴走となって発露するものだ。
その証拠に、見よ。
沈む船から逃げてきた船員の一部が、自分の口に銃口を突っ込んで引き金をひくさまを。
銃声とともによろめき、海へ転落していくさまを。
恐怖に耐えきれなくなったがゆえ、世界そのものから逃げたさまを。
時は海洋王国大号令の冬。
絶望の青攻略に向けて本格的に動き出した海洋王国の民たちは、まずは橋頭堡の確保を開始した。
絶望の青に近づくにつれ、恐ろしいモンスターや異常気象、もしくは異常な空間が増えていくのは、入ってくる様々な情報から分かることだった。
だから皆覚悟はしていたはずなのだ。
恐怖など乗り越えられる。そう、確信していたはずだった。
空を旋回する鳥が大きく声をあげ、無数の小さな鳥を産みだしてはまき散らしていく。
随伴艦の船員たちが恐慌状態に陥ったのは、あれに襲われてからだった。
おそらくこの真っ赤な雨をさらに凝縮したような効果を、あの鳥たちが持つのだろう。
カルネは震える手で銃のトリガーにゆびをかけ、そしてゆっくりと銃口を自分の目にむけていた。
「なぜだろう。わからないんだ。怖いんだ。君がもしいなくなったら、僕は一人ぼっちになるんじゃないかって。この海で、また、僕は、ひとりに――」
カルネの肩に、赤い小鳥がとまっている。
銃口に、力が――。
- <Despair Blue>カルネと海洋紅雨の鳥Lv:15以上完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年02月11日 21時40分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
サポートNPC一覧(1人)
リプレイ
●勇気のありか
ゴウンゴウンと音をたて、空を『真紅の鳥』がかきまぜている。
水底より鉄を叩くようなその音に打ち出されるかのごとくに、小さな鳥が産まれては次々と降下し、人々の肩にとまった。
「僕は、また――」
銃口を見つめ、トリガーにゆびをかけるカルネ。
他の船員たちの例に漏れず、彼もまた『真紅の鳥』による特殊な恐慌状態に陥ってしまっているようだった。
だが、そんな空気を――。
「ちょあーー!」
クロスチョップ姿勢で飛びかかった『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)がカルネの肩にとまった鳥をカルネごと突き飛ばした。
「はう!?」
「カルネ様皆様船員様!(回転し) もう大丈夫ですわ!(手すりにぶつかり) この!!(立ち上がり) わたくし!!(指を鳴らし)」
\きらめけ!/
\ぼくらの!/
\\\タント様!///
「──“たち”が!!やって参りましたわーー!!」
「た、たんと……」
「いかにもわたくしですわよ!」
「これ以上、仲間を沈ませてなるものですか!」
今度は『絶巓進駆』リュカシス・ドーグドーグ・サリーシュガー(p3p000371)が『とあー!』と言いながらクロスチョップ。
カルネをもっかい吹っ飛ばすと、ロープ(船の手すり)で跳ね返ってきたカルネの両肩をがしりと掴んだ。
「カルネくん! 君をを一人ぼっちにするものか! ボクの力とパワーと筋肉を信じろ!」
「ぱ、ぱわーがおおい……」
カルネはぷるぷると首を振ってからいつものカルネ顔に戻った。
「ごめんね。どうやら僕も『真紅の鳥』の精神汚染を受けていたみたいだ。こんなネガティブ、僕らしくないよね」
「その意気だ!」
「ですわ!」
カルネの突き出したグーにそれぞれタッチするリュカシスとタント。
「そう、僕たちにはともに歩んできた思い出があるんだ。柱にくくりつけて電飾やぬいぐるみで飾られたりトロッコに放り込まれて巡回させられたことが君にはあるか」
「あってたまるか」
鳥にタンカをきるカルネの後ろで、そっとツッコミをいれてあげる『血吸い蜥蜴』クリム・T・マスクヴェール(p3p001831)。
「しかしこうも赤が多いと腹が減るな……この渇きはあのクソ鳥の血で潤すしかないよな?」
ふむ、と武装を展開するクリム。
その後ろでは、『二人一役』Tricky・Stars(p3p004734)が自分の頭に手を当てていた、
――『どうせまた殺される』
――『俺はここで死ぬんだ』
そんな恐怖を他人事のように観測しながら、『稔』は頭に当てた手をグーにしてガツンと打ち付けた。
「おい、三文役者! お前は何の為にここに居る! 俺の台本にそんな台詞はあったのか!?」
『なん――う、うるせえ! ったく、ガラにもなくブレたぜ』
「フン……」
『稔』は『虚』の精神が安定したのを確認すると、眼鏡のブリッジを指の節でつくように位置を直した。
「対象の人格にかかわらず強制的に恐慌状態を引き起こすモンスターらしいな。肉体ではなく精神を直接攻撃するとは……さすがは絶望の青、といったところか」
「あぁ、見ていて気分のいいモンじゃねぇな」
『濁りの蒼海』十夜 縁(p3p000099)は自分の眼球にナイフを刺そうとした船員に蹴りを放つと、ナイフだけを飛ばして海へと落とした。
「正に地獄絵図ってやつかね。はやいとこ何とかしてやらねぇとな」
ゴホ、と喉に手を当てて苦しそうに咳をする十夜。
「大丈夫か? まさか同じようにやられたんじゃ……」
『優心の恩寵』ポテト=アークライト(p3p000294)が心配そうに見てくるが、十夜はふるふると首を横に振って応えた。
「心配ねぇさ。こちとらかよわいおっさんなもんでね。戦の匂いにむせちまっただけさ」
おどけてみせる十夜。
だが彼の首に、誰もつけていないはずの手跡がくっきりと浮かび上がったのをポテトは見た。
この海域に入ってからというもの、十夜の様子が少しずつ悪くなっているのを気にかけていた。こういう性格なので触れさせてすらくれないが。
そこへきて、この敵。
「人と恐慌状態にする雨に、その元凶か……」
振り返ると、救出されたばかりの船員が拳銃を自分の額にあてていた。
「――」
ポテトがピッと素早く振った剣が、船員の拳銃をはねとばす。銃は回転しながらデッキをすべっていった。
「ここで倒さないと、後々厄介なことになりそうだな」
精神はダンベルだけで鍛えられない。どんなに屈強な戦士でも、心を折られればおしまいだ。
『大号令の体現者』秋宮・史之(p3p002233)は駆け回って暖かいハニーミルクをどこからか取り出しては彼らにのませ、心を落ち着けさせている。
「胸を叩いて、今からの質問に答えるんだ。出身は? 家族は? 大事な人は?」
手短にカウンセリングを行い、船員の肩を叩いてやる史之。
「君は俺にされた処置を仲間へ施してやって。ここが君の戦場だ。俺たちは君に背中を預ける。頼んだよ」
リッターボトルに入れたハニーミルクを手渡し、立ち上がる。
「あんた……まさか、『体現者』か」
「うん?」
史之は振り返り、そして照れ笑いをした。
「そんな呼ばれかたをしてるのか。うん、その通りだよ」
胸を張って言える。
この称号が、彼のお守りだ。
「皆は大丈夫?」
「ああ」
史之に言われて、ポテトたちは頷いた。
「私にも、お守りはちゃんとあるから」
そう言って、ポテトは指輪に口づけをした。
「助けた海軍さんたちだけの問題じゃあ、なさそうですね」
『名乗りの』カンベエ(p3p007540)は額にかかる赤い雨を拭い、空をかき混ぜる鳥と降り注ぐ鳥の群れを見上げた。
「敵は巨大かつ多数。味方は酷く取り乱し、陣もまともに組めぬ状況。
であればわしが矢面に立つべきでしょう。
雨を凌ぐ時間すら惜しい」
腰の刀を抜き、突きつける。
「……恐怖も失意も絶望も! わしがここにいる限り! 全て跳ね除ける!
名乗りのカンベエ――一幕披露仕る!」
●鳥
クリムは羽根を広げて浮き上がると、インスタントバレルとフォースロッドをそれぞれ構えて鳥たちへと攻撃。
恐慌状態になった船員たちへと振り返って声をかけた。
「頼りにしてんだからもうちょい気張ってくれよ? っていうか自殺するくらいなら俺に血を吸わせろ! 今はムードもくそも無いんで後でになるけどな!」
「もうこれ以上誰一人死なせやしない」
ポテトは剣を収め、両手を組んで祈りの姿勢を取ると、友人や大切な人々を想う歌をうたいはじめた。
――大丈夫
――もうお前たちが恐怖におびえる必要はない
――元凶は私達がちゃんと倒して見せるから
――だから心を強く持つんだ!
――勇気を出して、恐怖を振り払うんだ!
――みんなにも待っている人がいるだろう?
――その人たちのためにも無事で帰ろう!
「さあ! 太陽は今、ここに!
雨や嵐など恐るるに足らず! ですわ! オーッホッホッホッ!!」
タントは堂々と高笑いをすると、きらめきを推進力にして浮遊し始めた。
「何度不安になっても、何度でも太陽は登りますわ!ですから!どうか!ご安心を!
皆様、よくご存知でしょう!
我ら特異運命座標は! 悲しい未来などねじ伏せるのですわー!」
ポテトとタントによる歌と輝き、そして演説のフィールドは集められた船員たちの心を癒やし、恐慌状態を暖かく和らげていく。
それを『邪魔』だと考えたのだろうか。
小さな赤い鳥たちがギラリとひかり、タントたちめがけて次々と飛来。自爆による小爆発を起こし始めた。
腕を広げ、船員たちを守るタントとポテト。
リュカシスは彼女たちの間に立つと、両腕のギミックをがしょんと組み合わせて空へと向けた。
「貴方は大丈夫! しっかり生きています! 海洋王国万歳!
もし不安になったら一緒に歌うのです!」
大声で船員たちを元気づけると、空に向けてハニーコムガトリングを乱射。
爆発によって払いのけようと集まった鳥たちが破壊され、赤い海へと墜落していく。
「そう。君たちの物語はここで終わりではない。諦めるな、決して膝を折るな」
Tricky Starsは空へ向けて『鳥葬』の歌を放った。
「カルネ、援護を」
預かっていた銃をカルネへパスするTricky Stars。
カルネはそれを受け取ると、同じように空に向けて援護射撃を開始した。
Tricky Starsたちの攻撃の影響で、鳥たちがあちこちへ散って集中攻撃をさける動きをみせはじめた。
「厄介だな。遠回りに囲まれれば対応が間に合わなくなるぞ」
「で、あれば――!」
カンベエは強く念じ、助走をつけて跳躍。草鞋でもってなにもない宙空を蹴り続けると、飛行状態を維持した。
「早く前を向け、顔を上げろ。皆で絶望の果てを見るために、下を向くには早すぎるでしょう!
水底ではなく、水平線の先にこそ目指すべき場所があるのですから!」
「あんた……」
絶望しかけていた船員たちが、ポテトたちの呼びかけによってようやく落ち着きを取り戻していく。
「鳥はわしが引きつけましょう! さあわしがカンベエで御座います!」
カンベエは演説をしながら鳥たちの間をジグザグに駆け抜け、自らへ注意を引きつけていく。
「フゥ……」
十夜は首元をさすると、カンベエを見上げた。
彼一人では荷が重かろう。いかに強靱な精神であろうとも、ああまで群がられてはへし折られかねない。
「おっさんも船員たちと一緒に休んでたいんだがねぇ」
などと言いながら、語尾がふるえた。
やらねばならない。
進まねばならない。
昼行灯のふりをして丘に帰ることは簡単だが、そうするわけにはいかないのだ。
何もせずに溶けて消えることなど、『過去の自分』が許さない。
「さあ、来な。ご覧の通り隙だらけの死にかけだぜ」
両手を開き、十夜は鳥たちを引き寄せた。
一斉に群がっていく赤い鳥。
「十夜さん!」
史之は彼の振るまいに驚くと同時に、身体が即座に動いていた。
『女王のために』を合い言葉に海洋での仕事をし続ける彼と、海洋に死に場所を求めているかのような十夜。二人は必然的に幾度も顔をあわせ、そして様々な仕事を共にした。
特別親しい間柄では、きっとないのだろう。お互いのことを、彼らは知らなすぎる。
けれど――幽霊退治で、漁で、海の家で、数え切れないほど沢山の毎日の中で、お互いの芯は知っていたつもりだった。
故に、だろうか。
「フィールド全開!」
猛烈なパワーで殴りかかるその一瞬、絶妙なタイミングで十夜がそれを回避した。
群がる鳥たち『だけ』を、史之の拡大した力場が吹き飛ばしていく。
「ねえ、十夜さん。僕はあなたの下の名前だって知らない。
けど、わかるんだ。
お互い……今日は『ガラじゃない』よね」
苦笑する史之。
十夜はまた、悲しみと苦みと、そしてほんの少しの甘みの混じった笑みで、それに応えた。
●恐怖
吹き飛ばされた鳥たち。飛び散っていくそれをぼんやりと見下ろすように旋回飛行していた巨大な『真紅の鳥』が、高度をさげて急速な接近をしかけてきた。
「カンベエさん! クリムさん! リュカシスさん!」
「合点!」
「承知ノ助!」
「龍の逆鱗に触れたツケを払ってもらおうか」
対抗するように飛び出したのは史之を一とする四人組であった。
それぞれ飛行能力を行使し、相手が船へ直接的打撃を与えるまえに攻撃をたたき込もうという考えである。
「落ちろ!」
斥力を大きく広げ、近くの味方をカウンターヒール領域で保護しながら体当たりをしかける。
激しい恐怖の衝撃が精神を直接ついばむが、史之は歯を食いしばって耐えた。
(僕が世界を救う勇者? 『いらない長男』の僕が? ミスキャストもいいところじゃないか。けど、けど――)
「けど――期待、されちゃったんだよね」
史之の手に血がにじみ、瞳が炎のように燃え輝いた。
瞳の奥には、心の奥には、強く焼き付いて離れない、あの笑顔。
この世界で決めたのだ。
「くじけるもんか。俺は秋宮史之、『大号令の体現者』!
みんなでこの海を『希望の青』へ塗り変えるんだ!」
過去どうだったかじゃない。
未来、自分がどうなるのか、決めたのだ。
「亡くなった皆さんの犠牲を、夢を、踏み越えて……!」
リュカシスが腕を鳥へと叩きつけ、ゼロ距離で銃撃を乱射した。
「先へ行きます、先輩方。水底から手を伸ばすことは勘弁してくださいませ……!」
反対側から刀で斬りかかるカンベエ。そして魔砲とハイロングピアサーを打ち込みまくるクリム。
カンベエは突き立てた刀をぐりっとえぐるようにねじり、反対側のリュカシスへと合図した。
「翼を!」
「了解!」
二人は両サイドから引きちぎるように、『真紅の鳥』の翼を引きちぎった。
飛行能力を失い、船へと墜落する鳥
ズドンという音と共に激しく水しぶきがあがる。
「ポテト様!」
「わかってる。耐えるんだ!」
タントとポテトはそれを受け止めるように手を伸ばし、治癒の輝きを展開。物理的に、そして精神的に押しつぶされてしまわないように、ポジティブな声とともに押し返した。
カルネが加わり、鳥へと猛烈な射撃を浴びせる。
「あとで暖かいスープを飲もう。最近は得意なんだ、そういう料理が」
「ええ、ええ! 家庭的ですばらしいですわ!」
鳥は頭をあげ、大きく声をあげる。
まるでこちらを道連れにするかのような悲鳴に、Tricky Starsと十夜が晒された。
『おい、稔――』
「ここぞという時に会場を盛り上げられずに何が役者だ」
『わかってる』
「お前の死に場所は舞台の上だろう」
『その通りだ』
「だから」
『だから』
突きつけた指から、二人のエネルギーが強烈な魔力の二重螺旋になって解き放たれる。
その一方で十夜は鳥の首をがしりと握りしめた。
――瞼の裏に浮かぶのは、ついこの間再会した――22年前に“殺したはずだった”女の姿
――魔種になっていても変わらず綺麗なままだったのに、俺は身体の底から震えが止まらなかった
――彼女に海の底に引き摺り込まれて、その呼び声を聞いて初めて強烈に“絶望”を味わった、あの感覚が蘇る
――そして、同時に
「あいつが味わったのは、きっとこんなモンじゃあなかったんだろうな」
覚悟はできた。
あんまりにもガラじゃあないが。
「こんな所で止まってられねぇんだよ」
十夜はほんの一瞬だけ目を見開くと、鳥の首をへし折った。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
――任務完了
――船員たちをすべて救出しました
GMコメント
■オーダー
・成功条件:『真紅の鳥』の撃滅
・オプションA:自殺を図ろうとする船員たちの保護
■シチュエーション
絶望の青に向けて出港した海洋海軍の依頼を受けて、イレギュラーズたちは追加戦力として同行していました。
その途中、真っ赤な空と海の海域へと到着。
雲を割って現れたのは巨大な赤い鳥でした。
鳥は大量の小さな鳥を産みだして放つと、随伴艦奉迎丸の船員たちを攻撃。
勇敢に反撃を開始した船員たちでしたが、たちまち恐慌状態に陥り次々に自害をはじめ、結果として船は轟沈してしまいました。
一部の船員はこちらの船へと逃げてきましたが、恐慌状態が変わらず今まさに自分を傷つけることで恐怖から逃れようとしています。
■特殊恐慌状態
『赤い雨に打たれる』『赤い鳥の攻撃を受ける』といった要素を重ねるたび、特殊な【恐慌状態】が発生します。
これは当人の精神力や人間性に関わらず強制的に恐怖を発生させるというものです。
これが一定まで高まると特殊な【狂気】BSと同等の状態となり、BS回復や特殊抵抗、精神無効パッシブ等では無効化することができません。
この状態の回避ないしは治癒方法は、『強い勇気を持って恐怖を振り払うこと』。
または『対象を勇気づけて恐怖を払ってやること』の二つしかありません。
そしてシナリオ開始時の状態として、カルネが恐慌状態に陥っています。
■カルネ
今回の同行NPCです。
距離を問わない攻撃と『連鎖行動』スキルにより高い戦闘支援能力をもちます。
火力を重ねての集中攻撃や、複数人での同時行動による連携プレイが可能です。
※今回の依頼参加者全員に対し、カルネは感情設定を行っているものとします。
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