PandoraPartyProject

シナリオ詳細

ぺったんぺったんお餅つき

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●年明け恒例、らしい
「おばーちゃん! 今年もお餅つきするの!?」
 二足歩行するもふもふ巨大ウサギが期待に満ちた眼差しで祖母を見ている。
 対する祖母の反応は余り良くない。
「そのつもりだけど……おじいちゃんが腰をやっちゃったから、あんまり良いお餅は出来ないかもしれないの」
「えぇ!? おじーちゃん大丈夫なの!?」
「暫く安静にしていれば大丈夫よ。ただ、餅つきするのは医者に止められたけど」
 その言葉に安心すると同時に、楽しみにしていた餅つきが出来ないかもしれないことにがっかりする。
「どうせまだ準備出来てないし、今のうちに近所の人で、暇そうな人を誘ってくる?」
「うん! おじーちゃんおみまいしてからいって来る!」
 ぽてぽてと走り出すミミの姿を見て、祖母はモチ米を洗い始めた。

●求める物はパワーとテクニック!!
 真っ白なそれをつつくと柔らかく、ふにぃっと伸びる。
 口に含めば仄かな甘さが広がり、自然と笑みが零れる。
 そう、つきたてのお餅は、幸せ。
「餅つきを手伝ったら、つきたてのお餅が食べられるの」
 自動で出来上がる餅もあるが、自分でつく餅は格別。後、つく前の蒸かしただけのもち米は餅とは違う美味さ。
「ミミちゃんのおじいちゃんが腰痛めて毎年恒例の餅つきが出来るか出来ないか、出来てもあんまりおいしくないお餅になりそうでおばあちゃんが心配してるの」
 おばあちゃんとミミだけで、美味しいお餅を作る自信はない。というか、無理だ。
「餅つきは早くつくためのパワーと、餅を返すテクニックが必要なの」
 おばあちゃんは長年培ったテクニックがあるが、餅をつくパワーがない。ミミは子供なので両方ない。
「お餅返すのはおばあちゃんに任せても良いし、やってみたい人は挑戦してみると良いよ」
 お餅は熱々だから、中々手ごわいらしい。
「つき終わったらつきたてのお餅でお餅パーティだよ! 面白い食べ方教えてあげたら、ミミちゃんたちも喜ぶかも!」
 つきたてのお餅をどんな風に食べようか。
 想像するだけで鳴ったのは誰のお腹だろう。

NMコメント

 皆さん杵と臼でお餅つきしたことありますか?
 今回は杵と臼でお餅つき!
 お餅つきの後は美味しく食べましょう!!

●成功条件
・美味しいお餅をつく!
 フィジカルが高いほど熱々もちもちのお餅が出来ます。
 5以上の人で交代しながら付けば美味しく、10以上の人ばかりだととっても美味しくなります。
 え、ウサギたちのフィジカル? 5ぐらいじゃないかな!
 餅をひっくり返す役をやりたい人がいたらレッツチャレンジ!
 熱いから気を付けてね!!
 テクニックが高い人ほどいいタイミングで返せるよ!

・美味しく食べる!
 お餅が出来たらみんなで美味しく頂きましょう!
 お好きな食べ方、お勧めの食べ方でどうぞ!!

●出てくる人
・ミミ
 二足歩行する巨大ウサギの女の子。
 STPは多分可愛さに割ってる。
 子供用の杵でつく。手助けしてあげると喜ぶし、いい感じにお餅が美味しくなる。
・おばあちゃん
 餅つきにおける返しのプロ。
 おじいちゃんとは阿吽の呼吸。
 つきたてのお餅を軽く焼いてお雑煮にしてくれる。
・おじいちゃん
 腰をやっちゃったおじいちゃん。
 今回は大人しく奥で寝ています。

●その他
 ミミたちの世界のお話はこちら。
 跳んでくぐって走り抜け!(https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/2175)

 食材は大体おばあちゃんが出してくれます。
 ただし遊びで変な組み合わせをした場合、完食するまでにこにこ見つめてきます。

 楽しく美味しいお餅つきお待ちしています!

  • ぺったんぺったんお餅つき完了
  • NM名ゆーき
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年01月10日 22時40分
  • 参加人数4/4人
  • 相談4日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

零・K・メルヴィル(p3p000277)
つばさ
サンディ・カルタ(p3p000438)
金庫破り
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの
リコシェット(p3p007871)
跳兎

リプレイ

●初めてのお餅つき
「皆さん餅つきは初めてなのね。大丈夫よ。一緒にやりましょう」
 にっこりとうもふもふ巨大ウサギなおばあちゃんに、70cmのもふもふうさぎのミミも手をあげる。
「ミミもお手伝いするよ!」
 その様子にほっこりするイレギュラーズ。
「そろそろもち米が蒸し上がるから、運ぶの手伝ってくれるかしら?」
「お、そう言うことなら任せてくれ」
「こういう時こそ男手の出番だな」
 『アニキ!』サンディ・カルタ(p3p000438)が手をあげ、『フランスパン・テロリスト』上谷・零(p3p000277)がそれに続く。
「そう? じゃぁお願いするわ」
 そう言っておばあちゃんが二人を連れて行くと、残った『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)と『跳兎』リコシェット(p3p007871)はミミとおしゃべりタイム。
「オーッホッホッホッ! 華やかで楽しいお正月を彩るのにお餅は欠かせないものですわねー! お餅搗きなど初めての経験ですが…ええ、このわたくし!」
 高らかに笑ったかと思うと、ぱちん! と指を鳴らすタント。するとどこからともなく響いてくる

  \きらめけ!/
  \ぼくらの!/
\\\タント様!///

「が、張り切ってお餅をもちもちしますわーー!」
 ぺったんぴっかんどっかーん!
 ポーズを取れば、それに合わせて拍手喝采大歓声が辺りに響く。
 始めて見るミミは何が起きているのかわからず耳をぴん! と建てて慌ててリコシェットの後ろに隠れた。
「大丈夫だよ。タントのギフトだから」
 身長はリコシェットの方が大きくても、もふもふとした毛は隠れていない。
「今の何?」
「そうですわね……。妖精さん、でしょうか」
「妖精さん……?」
「そうですわ。わたくしたちを応援してくれる妖精さんですわー!」
「妖精さん……!」
 きらきらと目を輝かせていると、男性二人がほかほかのもち米を運んでくる。
「何やってるんだ?」
 呆れたようなサンディの言葉に、ミミが目を輝かせる。
「このお姉ちゃん妖精さんが応援してるんだよ! 凄いね!」
「お、おぅ……」
 きらきらとした子供の純粋な眼差しが眩しい。そう思うサンディだった。
「妖精さんが応援してくれるなら、きっと美味しいお餅が出来るわね」
「美味しいお餅が出来るのは良いな」
 おばあちゃんが笑い、零が頷いた。

 ほかほかのもち米を臼に入れたら、後は冷めないうちに突いて行く。のだが。
「あれ、ミミ何してるの?」
 臼からもち米を取るミミを見て、リコシェットが首を傾げる。
「あのね、お餅も美味しいけど、もち米も美味しいんだよ! だから食べよ?」
 取り皿に盛られたほかほかのもち米を差し出すミミ。おばあちゃんも見守っている。
「じゃぁ、頂きます」
 一口分摘まんで口の中に放り込めば、ふんわりほのかに甘い香りともっちりとした食感。白米ともお米とも違う、両方の良い所を合わせたような味わい。
「なにこれ美味い!」
「なんか、癖になるな」
「驚きですわ!」
 サンディたちも驚きを隠せず、取り皿のもち米はあっという間になくなる。
 もっと食べたいけど、もち米が冷めたら美味しいお餅は出来なくなってしまう。だからもち米は我慢して、美味しいお餅を後でいっぱい食べよう。
「では早速お餅つきですわー!」
 高らかに笑うタントの後ろで零が杵を持ち、サンディが返す準備をする。とはいえ。
「餅ってさ。振る舞われたことはゼロじゃねーんだけど、餅つきは見たことしかないんだよな」
「俺は見たことはあるけど、実際やったことはないんだ」
 男性二人の言葉に、おばあちゃんが手本を見せる。
 始めは杵でもち米を潰すように突いて行く。大体潰れたら本格的な餅つきだ。
「ばーさん。「返す」ってのは動きはどうで、餅をどういう状態にすればいいんだ?」
「簡単よ。お餅を少しずつひっくり返してあげれば良いの。始めは私がお手本見せるわ」
 ぺったん。ぺったん。
 始めはお手本だから、ゆっくり目について少しずつ餅をひっくり返す。
「一度にひっくり返す必要はないのか」
「えぇ、全体が満遍なく突けるようにするのが返しよ」
 少しずつ動かして、満遍なく突く手伝いをする。一見地味だが、餅つきにおいて重要な役目だ。
「良し、じゃぁまずは俺と零でやってみる」
「美味い餅目指して頑張ろうな!」
 にっと笑う零に、ミミは嬉しそうに頷いた。

 ぺったん! ぺったん!
 温和な笑顔からは想像出来ない力強さで零が杵を下す。
 ぽよん。と反動で餅が跳ね、まとった水分がキラキラ輝きながら舞う。
 数回に一回餅を返すサンディの手つきも中々だ。阿吽の呼吸で零が杵をあげた瞬間に手で餅を動かす。が。
「うぉぁっち!」
 表面は少しだけ冷めたけど、中はまだ熱々。
「……そっか、餅って熱いんだっけ。だがそんなので止まるサンディ様じゃないぜ……!」
 挑むようにもち米を見つめるサンディ。火傷をするならその前に回復すればいいじゃない。とばかりに己の再生能力を生かし、返しに挑戦するのだった。
 零もサンディも、始めはゆっくりだったけど徐々にペースが上がって行く。それに合わせて粒粒が残っていたお餅が、徐々にまぁるく艶々になって行く。
「零! 交代だ!」
 それを見てリコシェットがわくわくした様子で声をかける。
「餅つきって、実は初めてなんだよな」
 零から杵を受け取りわくわくした様子で呟くと、リコシェットは杵を振り上げる。
「そーれ、いくぞー!」
 ぺったんぺったん。美味しいお餅になるように思いを込めて。
 ぺったんぺったん。楽しみながら。
「なんか掛け声欲しいなー」
「確かに、掛け声あった方がみんなも盛り上がるな」
 リコシェットの呟きにサンディも頷き、リコシェットはミミに声をかける。
「ミミはこんな時の掛け声って、何か言ったりする?」
「ミミはね、ぺったんこー。そらぺったんこー。お餅をつきましょぺったんこー。って歌いながらつくの!」
 つく真似をしながら大きな声で歌うミミを、みんなが微笑ましく見守る。
「良いな! じゃぁそれ歌ってくれるか?」
「うん!」
「わたくしもご一緒しますわー!」
 ぺカー! と光るタント様。流石タント様! ミミも大喜びだ!
「ぺったんこー。そらぺったんこー」
 みんなで歌いながら、リズムに合わせてリコシェットが餅を突き、サンディが返す。
 途中でサンディとおばあちゃんが交代し、タントが「ぺったんですわ。ぺったんですわ」と歌っていてみんなで笑ったりした後はタントとミミの番。
 ちなみに、タントは掛け声に合わせて発光したり、不思議なポーズや揺らめくダンスでリズムを取っていたりする。その度にミミは大喜び、零とサンディは必至に笑いを堪えていた。
「妖精のお姉ちゃん宜しくね!」
「えぇ、二人で一緒に頑張りましょう!」
 実はと言うか当然と言うか、この二人、揃って非力だった。なので二人一緒に餅つきをすることになったのだ。
「せーの!」
 よろよろと杵を持ち上げ、重さのままにおろす。
 ぺたん。
 先ほどまでと比べてゆっくりしたリズムで可愛らしい音だが、ミミとタントは力強く突く必要はない。楽しく突くのが大事なのだ。
「お餅をつきましょぺったんこー!」
 満足したら、最後は一番力のある零が仕上げ。返しはサンディだ。
 ぺったん!
 勢い良く、重みのある音が鳴る。
 臼の中でお餅はまん丸艶々。
 おばあちゃんのOKが出たら完成だ!

●お餅を食べよう!
 もちもちにゅーん。
 目の前で繰り広げられているのは、美味しそうにお餅を食べる光景。
「凄い! つきたてってこんなに伸びるんだ!」
 もにゅー。と伸びるお餅を楽しむリコシェット。そのお餅は醤油を塗って焼いてあるので外は茶色で中は白い。お餅本来のほんのりした甘さと、醤油のしょっぱさが幸せを作り出す。
 その横で焼いたお餅をさっとお湯に通して、砂糖を混ぜた黄な粉で食べるタントも伸びの良さに驚いている。
「ほわ!?」
 もにゅーん。と伸びるお餅。フォークを口元に近づけて、もう一回もにゅーん。
「つきたてのお餅ってすごいですわ! こんなに伸びますのー!? ミミ様見て下さいまし! これ! すごいですわー!」
 腕をいっぱいまで伸ばしても千切れないお餅にタントも大興奮。
「うん! 凄いね! 今年のお餅いっぱい伸びる―!」
 同じく砂糖入り黄な粉で食べているミミも大興奮。ふわふわの毛に、黄な粉が入り込んでも気づいていない。
 良く伸びる美味しいお餅に沢山貢献した零は、砂糖を混ぜた黄な粉に、更に醤油を足して食べている。
 たっぷり絡めて衣のようになったそれは、しっかりとした食べ応えと、黄な粉の風味と甘じょっぱさがなんとも癖になる食べ方だ。
 バター醤油で食べながらもお汁粉が食べたいと思っていたサンディは、ふわりと香る甘い香りに顔をあげた。
「雑煮とお汁粉も用意出来たから、好きに食べてね」
「マジで!?」
 餡子を仕込むのは時間がかかるから諦めていたが、まさかのお汁粉。早速つきたての小餅を軽く焼いて、お椀に盛る。
 パリッとした外側を割ると、良く伸びるお餅と餡子が絡み合う。
「うめぇ……!」
 口直しに漬物があるのも嬉しい。
「やばい……。雑煮めっちゃうまい……!」
 具沢山の雑煮に感動しているのは零。おばあちゃんに向かって「あなたが神か……!」なんて感謝している。
 タントはお汁粉、リコシェットは雑煮を食べて幸せいっぱい。

 おじいちゃんに雑煮を持って行って、変わった食べ方を試した後は片付け。その後遊んでいたらいつの間にか日暮れ前。楽しい時間はもうおしまい。
「今日はありがとー!」
「こっちこそ楽しい時間ありがとなー!」
「お餅つき、楽しかったですわー!」
「また遊びに来てねー!」
 大きく手を振るミミに、タントとリコシェットは大きく、零とサンディは控え目に振り返す。
「また来るよー!」
「待ってるー!」
 元気な声が、夕焼けの下に響いた。

成否

成功

状態異常

なし

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