PandoraPartyProject

シナリオ詳細

イレギュラーズvsモンスターギョウザ!

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●美味しいギョウザが食べたい!
 彼女はただ美味しい餃子が食べたかった。
 友人が夕飯に食べた餃子が美味しかったと言い、それを聞いて自分も食べたいと思った。
 だけど運が悪く仕事が忙しく、餃子を作る時間がない。やっとの思いで時間が出来たのはなんと一週間後。
「今日は美味しい餃子をビールでぐっと……!」
 餡を練りながら、熱々パリッと焼けた餃子とビールの組み合わせを想像する。
 はふはふ言いながら噛めばじゅわっと肉汁が溢れる。火傷しそうになりながらも、しかりとした味を堪能し、最後はビールで流し込む。
 想像するだけで涎が出そう。
「後は包んで焼くだけね!」
 ボール一杯の餡。そして。
「……皮、買って来るの忘れた……」
 思わず心が虚無に飲み込まれる。いや、ここで虚無に飲み込まれたら餃子とビールの黄金コンビに会えない。
「無いなら作れば良いのよ!」
 半ば自棄になって餃子の皮を作り始める。
 すべて手作り。それもまた良き。
「後は、焼くだけ……!!」
 自棄になった彼女の前には、大量のギョウザ。餃子。ビック餃子。
「……食べ切れるかしら……」
 寒い季節とは言え生ものは傷む。普通のギョウザを食べ切るにも数日はかかりそうなのに、一番大きなフライパンに収まるか分からないビック餃子はどう考えても無理だ。
 自棄になりすぎて、追加で餡作っちゃったのが駄目だったかな。
「とりあえず焼いて行こう」
 普通のフライパンに普通のギョウザ。一番大きなフライパンにビック餃子を置いて焼いて行く。
 ビック餃子は弱火でじっくりじりじり。蒸し焼きにしてじりじり。
 何とか焼きあがったけど、どう考えても一人で食べ切れる大きさじゃない。友人を呼ぼうにも今日明日は急すぎて無理だ。
「無理。これ食べ切れない!」
 色々諦めて、調理も終わったしとビック餃子をフライパンに置いたままビールを開ける。
「んー! ギョウザとビールの組み合わせサイコー!」
 普通サイズの熱々ギョウザを食べる彼女の後ろで、がたりと一番大きなフライパンが揺れる。
「タベテ……クレナイの……?」
「ん?」
 微かに聞こえた声に振り向くと、そこにはビック餃子が彼女の口目掛けて飛び込もうとしていた。

●モンスターギョウザの倒し方
「……」
 フェリーチェは生ぬるい微笑みを浮かべていた。
「うん……。とりあえず、命の危機だと思うから助けてあげて欲しいな……」
 膝の上に開かれている本では、ビック餃子が女性に襲い掛かろうとしている。
 訂正。襲い掛かって、食べて貰おうとしている。
「色々自棄になって作った餃子、その中でも人の顔より大きな餃子が、食べて貰えないことにショックを受けたのか自我を持って無理矢理女性に食べて貰おうとしてるの」
 自分でも説明していて訳が分からないのか、フェリーチェの視線が遠くを見ている。
「とりあえずモンスターギョウザで良いかな? これを倒して欲しいの。倒し方は簡単。みんなで、美味しく食べてあげよう!!!」
 食べて貰えないことがショックなら、食べてあげれば良い。
 とってもボリューミーな熱々ビックなモンスターギョウザ。ビールと一緒に如何?

NMコメント

 何で急に餃子なのか? 餃子は、いつだって美味しいからだよ!
 そんな軽いノリで、美味しくモンスターギョウザを食べて倒してあげましょう!
 良く冷えたビールもあるよ!

●成功条件
・モンスターギョウザを食べ切る!
 人の顔よりも大きい餃子です。五人でも食べ切れるかどうか……。むしろ問題は途中で飽きそうなこと。
 なので皆さん、タレに工夫して最後まで美味しく食べてあげてください!
 ぱりっとしながらもちもちとした皮と、ジューシーな餡。最後まで美味しく食べて貰いたい執念か、最後まで冷めない嬉しい仕様。
 飲み物はセルフですがお茶にジュース、そして良く冷えたビール各種があります。持ち込みもご自由に!!
 餃子以外の持ち込みも自由です!

●その他
・女性は普通のギョウザで満腹なので他の部屋で休んでいます。
・フェリーチェも頑張ります。

 それでは、皆様の熱いプレイングお待ちしてます!

  • イレギュラーズvsモンスターギョウザ!完了
  • NM名ゆーき
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2019年12月26日 22時20分
  • 参加人数4/4人
  • 相談4日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

零・K・メルヴィル(p3p000277)
つばさ
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
アイリス・アニェラ・クラリッサ(p3p002159)
傍らへ共に
メイ=ルゥ(p3p007582)
シティガール

リプレイ

●食事の時間だ! 準備は良いか!
「ちょっと待ったー!!」
 『祈る暴走特急』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)が勢い良くドアを開けたのは、モンスターギョウザが飛びかかろうとした瞬間だった。
「何事!?」
 当然女性はビックリするが、モンスターギョウザも吃驚してフライパンに落ちる。
「お邪魔しますですよ!」
 『シティーガール!』メイ=ルゥ(p3p007582)も部屋に入ると、モンスターギョウザを見て目を輝かせた。
「見てください! とっても大きい餃子なのですよ!」
「本当ね~。満腹にはならないけど、食べた感はありそうだね~」
 『年中腹ペコ少女』アイリス・アニェラ・クラリッサ(p3p002159)も部屋の中を見て目を輝かせている。そんな彼女の足元では、『はらぺこフレンズ』上谷・零(p3p000277)が連れてきたペットたちが期待の眼差しで零を見ていた。
 ごはんおなかいっぱいたべていいの? いつもとちがうごはん?
 そんな純粋な眼差しに零はそっと視線を逸らす。
「驚かせてごめんなさいね。私たち、貴女があのモンスターギョウザに襲われると聞いて食べに来たの」
「へ?」
「えぇ、混乱するのもわかりますわ。でも安心してください! 貴女の代わりにあのモンスターギョウザを完食して、貴女の身の安全は守って見せますわ!」
 真っ直ぐに女性を見つめるヴァレーリヤ。じっと見つめ返した女性はぐっ! と親指を立てた。
「よくわかんないけど任せた!」
「任されましたわ!」
 そう言えば女性は普通のギョウザを食べながらビールを飲んでいた。つまり酔っ払い。とはいえ許可は出た。後は完食するだけだ!

 酔いと満腹で女性が休むために寝室入ったのを見送り、五人と三匹はモンスターギョウザと普通のギョウザを見る。
 普通のギョウザだけでもたっぷり5人前。モンスターギョウザは何人前なのか判断出来ない。
「にしても本当にでかいな……。何人前あるんだろう」
「何人前でも良いのです! それよりこんなに大きいの食べてもいいなんて……! メイはいっぱい食べるのですよ!」
 早速椅子に座って食べるのを待つメイに、零は軽く苦笑した。
 確かに何人前だろうと構わない。モンスターギョウザを完食すればいいのだから。
「そうですわ! 私、美味しいヴァレーニキを食べ放題と聞いてやって参りましたわー! 後のことは! 全て私に! お任せ下さいまし!」
 ビシリとポーズを決めるヴァレーリヤに、メイが首を傾げる。
「ヴァレーニキ? これは餃子じゃないのですか?」
 その反応を見て今度はヴァレーリヤが焦る。
「えっ、これはヴァレーニキではなくギョウザ? まあ、どちらでも大きな違いはないでしょう。だって、おビール様の前には、全てが平等なのですから! 汝、ビールを信仰せよ!! かーんぱーーい!!!」
 早速ビールを開けて乾杯をする。それを見て未成年三人は思い思いの飲み物を用意して乾杯した。
「美味しい餃子にかんぱ~い」
「いっぱい食べるのですよ! かんぱーい!」
「俺も一杯食うぞ! 乾杯!」
 グラス同士が軽くぶつかり合い、飲み物で喉を潤した後は早速普通の餃子をパクリ! パリッと感は失われてしまったが、もっちりとした皮とジューシーな餡がたまらない! そこにビールをぐいっと!
「くぅー……! ギョウザのお陰でビールがとっても美味しいですわー!」
 空になったグラスに新しいビールを注ぐヴァレーリヤ。中々良いペースですね。
「肉たっぷりでうめぇ……! ぷりぷりしてるのこれエビ?」
「エビだね~。ぷりぷりした食感が良いアクセントになってるよ~」
 取り皿に取り分けた餃子が、アイリスの手から消えていく。
 マジックじゃないよ! 本当に手の平から消えていくんだよ!
 というのもアイリスの口は三つあって、うち二つが手のひらにあるからだ。
 手をかざすと、まるでマジックのように消えていく餃子たち。
 テーブルの下では零のペットたちも嬉しそうに餃子を食べているので、たっぷり五人前あった普通の餃子はあっという間になくなった。
「ちょっと口直ししたらメインね~」
 零が持ってきた野菜を使って、さっぱりサラダとメイリクエストの辛いスープを作る。
「スープに餃子を漬けて食べてみるのですよ!」
 どやぁ! とスープを持つメイに、零が驚愕の表情を浮かべる。
「そんな手が……!!」
「零さんも真似していいのですよ」
 そんなにこやかな会話をしながら、モンスターギョウザが入っているフライパンを開ける。その瞬間、焼きたて熱々の香ばしい香りが広がった。
「約束通り、完食してあげるよ~」
「ホントウに……?」
「勿論よ~。今までのは前菜。ここからがメインディッシュなんだから~」
 自信満々に笑うアイリスは、モンスターギョウザが冷めないことを知って先に普通の餃子を食べることを決めた。熱々の後に冷めた餃子より、冷めかけの餃子の後に熱々の餃子だ。
 その為に食器を準備する前に、「絶対完食するから、ちょっと待ってて~」とモンスターギョウザを大人しくさせた。そして今、テーブルの真ん中には熱々のモンスターギョウザが置かれている。
 ごくりと唾を飲んだのは誰だろう。
 取り分けるためのナイフが煌めく。モンスターギョウザは「オイシク……タベテね……」と呟いた後沈黙した。
「改めて、頂きますですよ!」
 たっぷり5㎝幅に切った餃子を取り皿に取り、肉汁が溢れだす熱々な餡に噛り付く。
 冷めかけの普通の餃子とは違って熱々ぱりっ! もちっとジューシー。
 全員好みの飲み物をぐっと飲み、肉汁ごと流し込む。
「……やべぇ。なにこれマジやべぇ……!」
「さっきのとは全然違うのですよ! 手が止まらないのですよ!」
 零とメイは思わず感動した。同じ材料から出来ている筈なのに、別物にしか思えない旨さ。オレンジジュースが止まらない!
「美味し~。まだまだあるって幸せ~」
 アイリスも二枚の取り皿に取った餃子を両手でパクパク食べて幸せそうだ。
 ヴァレーリヤも珍しいビールを片手にご機嫌だった。
「えへへ、ギョウザのお陰でビールがとっても美味しいですわー! 次はどのビールにしよっかなー♪」
 美味しい餃子に珍しいビール。食欲とうきうき感が相まってお酒も進む。だが、お酒が進むとはお酒がなくなること。無常にも冷蔵庫の中のビールはなくなってしまった。
「あら、もう無くなってしまいましたのね。もうお酒の買い置きってありませんの?」
 どんどんと隣の部屋のドアを叩くヴァレーリヤを、フェリーチェが慌てて止める。
「ヴァレーリヤ、ストップー!」
「止めないで下さいましフェリーチェ! 私にはこの世界のビールを制覇するという重大な使命がっ!」
「いつの間にそんな使命を受けたのですよ!?」
 暴れるヴァレーリヤ、止めるフェリーチェ。そしてメイは吃驚だ!
「まぁまぁ。ビール以外の飲み物も合うから餃子食べようよ~。食べないなら私食べちゃうよ~?」
 アイリスの言葉にヴァレーリヤは大人しく席に戻る。
 ここでビールを求める余り、絶品餃子をちょっとしか食べられなかったら後悔する。
「それは困りますわ。私もギョウザを頂きます! でもずっと同じ味だと飽きてきそうですよねー」
「サラダならあるぜ?」
「スープもあるのですよ!」
 零がサラダを、メイがスープを差し出せば、ヴァレーリヤもご機嫌で餃子に手を伸ばす。
 メイもスープに餃子を入れたり、持参したちょっと辛いものから激辛まで、色んなタレ味を変えたりして餃子を楽しんでいる。
「ふっふっふ……。メイは辛い物が大好きなので、色んな辛さを楽しめむ為のタレにソースを持ってきたのですよ!」
 ジャジャーン!! と手を広げ、一つ一つどんなタレか紹介していく。
「タバスコソースとーハバネロソースとー、激辛具入りラー油、それに山椒もあるのですよ! 一種類だけじゃなくて、組み合わせて使えばさらに味の幅が広がっていっぱい美味しいのですよ!」
 食べるとピリッとしたり、カッと熱くなったり、ジワジワと辛さが来たり、色んな辛さでとても美味しいのだと熱く語る。一緒に食べないかと言う誘いはもちろん喜んで!
「やっぱり餃子に辛いものはとても合うのですよ」
 一番辛いタレを付けて幸せそうに食べるメイ。
「辛くないの~?」
「いっぱいいっぱい辛いのがいいのですよ!」
 アイリスの心配もどこ吹く風。にこにこ笑顔で別の辛さを求めるメイだった。
 零が連れてきたペットたちも普段食べられない肉に大興奮だ。ただし、一度に沢山食べ過ぎて、自分が食べる分がなくなるのとはと考えた零にフランスパンで嵩増しされたが。
 ギフトでフランスパンを出す零を見て、メイが一つ欲しがる。
「良いけど、何するんだ?」
「餃子パンにするのですよ! きっと美味しいですよ」
 ふわふわのフランスパンを半分に切って餃子を挟む。好みのタレをかければ完成だ!
「美味しいですよー!」
「あら、美味しそうですわね。私にも一つくださいません?」
「私はいっぱい欲しいな~」
 幸せそうなメイを見てヴァレーリヤとアイリスも食いつき、零は大量のフランスパンを取り出す。
「出し過ぎたか?」
「大丈夫だよ~。残る事はないとは思うけどもしみんなが飽きたなら私が全部食べるよ〜」
 にこにこ笑いながら両手で餃子パンを食べるアイリス。落ちないそのペースに、残ることはないなと零は確信した。
 みんなでわいわい賑やかな食事はモンスターギョウザがなくなるまで続いた。
「ご馳走さまでした〜」
「満腹ですわー!」
 使った食器を綺麗に洗ってテーブルも拭いたら後片付けもばっちり!
「美味しかったしみんな幸せ良い依頼ですよ!」
「だな」
 次こんな依頼があったら彼女を誘ってみよう。思わずそう考える零だった。
「でも、今日の夕飯は入りませんわね」
 ヴァレーリヤの言葉にアイリス以外が笑いながら頷いた。

成否

成功

状態異常

なし

PAGETOPPAGEBOTTOM