PandoraPartyProject

シナリオ詳細

酒飲みながら書くとろくなことがない。

完了

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●良い子でも悪い子でもない普通の子のための童話
 むかしむかしあるところにってほど昔でもないんだけど、昔話の出だしってのはこうって決まってるんです。異議は却下。
 んで、ある村に赤い頭巾をかぶせて育てられたユリアスという青年がいました。村人はみんな彼のことを赤ずきんさんと呼んでいました。ユリアス自身もまあそんなもんかとスルーしておりましたので彼の呼び名は赤ずきんさんということでお願いします。
 ある日、赤ずきんさんはパパから森の奥のおばあさんのところへ見舞いに行けと命令されました。
(お祖母様はバカンスに行ってるんだけど、どうしたのかな父上、ボケたのかな)なんて思いながらも赤ずきんさんはパンとチーズとワインをかごに入れて森の中へ分け入っていきました。
 んで、森の中にはお約束どおりオオカミさんがいました。ミリーという隠すべきところが隠れてない、おいおまえ誘ってんのかよ、という格好のオオカミさん(♀)です。オオカミさんは赤ずきんさんが大好きだったので、さっそくおばあさんの家へ忍び込んでベッドに潜り、赤ずきんさんの到着を待ちました。
 ほどなくして赤ずきんさんがやってきました。
「おばあさん、どうしてそんなに顔が真っ赤なの?」
「それは赤ずきんさんを見つめると照れてしまうからです」
「おばあさん、どうしてそんなに肌がつやつやなの?」
「それは赤ずきんさんに触れてほしいからです」
「てゆっかミリーだよね?」
「それは言わない約束です若様……」
「隠れてないで出ておいでよ」
「布団をめくらないでくださいまし若様!」
 あらわになったオオカミさんの肢体を眺めて赤ずきんさんは眉をひそめました。
(ミリーに、胸がある?)
 ええ、そこにはふっくらもっちりたいへんおいしそうなふたつのたわわな果実が並んでいました。その瞬間赤ずきんさんは確信しました。

 これは夢だな。

 まあ夢なら夢で楽しもうか。赤ずきんさんは切り替えが早い人でした。現金とも言います。赤ずきんさんは持っていたバスケットをベッドサイドへ置くと自らのアイデンティティであるところの赤ずきんを邪魔だからと放り捨て、オオカミさんの上に覆いかぶさりました。
 柔らかな果実に舌を這わせ、突端へ口づけると。
「くぅ、ん……」
 これはオオカミの鳴き声です。鳴き声だったら鳴き声です。イヌ科なんだからこのくらいは普通です。
「ねえオオカミさん、息が弾んでるけど、どうしてかなあ?」
「そ、それは、ん、若様がぁ……あ……」
「しゃべりにくいなら僕が下になろうか?」
「あ、ひゃ!」
 体勢をひっくり返され、オオカミさんの上気した素肌が冬の冷たい空気にさらされました。
「オオカミさん、どうしてそんなにしっぽを振ってるの?」
「こ、これは……! 違います、違うのです!」
「何が違うのかなあ、僕にはよくわからないから教えてくれないかなあ?」
 薄い尻をなで、その割れ目へ指を這わせていくと、既にとろけたそこをかきまわ……。

●おいこら
(変な夢見たな。枕を変えたせいだろうか)
 ユリアスは目を覚ました。窓の外は暗い。時計を見ると夜明けまでまだまだ時間がある。彼はもうすぐ家督を継ぐ幻想貴族の嫡男だ。隣を見ると、最愛のメイド、ミリーが昨夜愛し合った名残もそのままに眠っていた。そっと上掛けをずらして胸元をのぞく。ない。ないない。むねぺったん。
(よかった、いつものミリーだ)
 べつにあってもなくてもかまわないけどね。それより、いいところで夢が終わったせいで体が火照って仕方がない。
「ん……」
 ミリーがうっすらと目を開けた。そのけぶるような瞳。霧のかかった湖のような瞳が熱っぽい視線を送ってくる。
(やっぱり夢より現実だよな、うん)
 襲った。

●本日は晴天なり?
「……不良品の調査、おねがい」
【無口な雄弁】リリコ(p3n000096)はまっしろな枕を両手で差し出した。
「……これは、最近、練達で開発された安眠枕。ナノマシンで快適な夢を見せる機能が売りだけど、製造途中でウイルスが混入して不良品になってしまったらしいの」
 リリコは困ったようにわずかに眉を寄せた。
「……「らしい」というのは、もう売り出されているにも関わらず、クレームがほとんどあがってこないから。数少ないクレームも、肝心の夢の内容についてはだんまりで、メーカーは対応に困ってる」
 だから、とリリコは続けた。
「……この枕を一晩使って、どんな夢を見たか報告して。よろしくね」

GMコメント

やあ。
ようこそ、クラブみどりんへ。
このI.W.ハーパーはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
うん、そういうシナリオなんだ。済まない。謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、ここまで読んでくれた君なら、きっと言葉では言い表せない「地雷臭」みたいなものを感じてくれたと思う。世界も大きく動き出し魅力的なシナリオばかりだけど、あえてネタに走る、そういう気持ちを忘れないで欲しい。そう思って、このシナリオを書いたんだ。
じゃあ、注意事項を読んでもらおうか。

・どんな夢を見るかは自由だけどだいたいえっちな目に合う。
・OPの枕を使って同じベッドで眠った相手とは同じ夢に登場することができる。3人以上? 雑魚寝でもするといいんじゃないかな。
・夢の中なのでおむねぼーんでも女体化でも漢の娘でもなんでもオッケー、ただし排泄物関係は問答無用でアウト。
・はっちゃけすぎなプレイングだと私は爆笑するがチェックする運営さんが虚無顔になるのでほどほどにしてあげてほしい。
・メインは夢を見ることだが、あえてリリコに一部始終を報告してもいい。もっとも彼女は何を言われてるか理解してない。相槌くらいは打つだろう。
・私は性別で区別はしないぞ。かかってこい。

●Danger!
 当シナリオにはパンドラ残量に拠らないそっ閉じが起こり得ます。
 予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。

  • 酒飲みながら書くとろくなことがない。完了
  • GM名赤白みどり
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2019年12月23日 22時25分
  • 参加人数10/10人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(10人)

マリネ(p3p000221)
サンセットスワロウ
オリヴァー(p3p000222)
ディープスパロウ
武器商人(p3p001107)
闇之雲
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
黒武護
レーゲン・グリュック・フルフトバー(p3p001744)
希うアザラシ
マニエラ・マギサ・メーヴィン(p3p002906)
記憶に刻め
十六女 綾女(p3p003203)
毎夜の蝶
新田 寛治(p3p005073)
ファンドマネージャ
庚(p3p007370)
宙狐
Meer=See=Februar(p3p007819)
おはようの祝福

リプレイ

●やったー! 幼馴染お初! 幼馴染お初! 大好物来た! ばんざーいばんざーい!!!
「この枕で寝るだけっしょ? よゆーじゃん」
「そう、だね…」
「とりあえずリヴの家のベッドで寝っかな」
「いいよ……」
 どこか眠たげに微笑むのは『ディープスパロウ』オリヴァー(p3p000222)。そんな彼の手をとって先を歩くのは『サンセットスワロウ』マリネ(p3p000221)。二人は一日違いで生まれた同郷。兄妹で親友で幼馴染、そんな感じだ。家へついた二人はさっそく枕を並べて一緒に寝た。

「リヴー! 元気になるポーションだって。きゃはは、なんこれ! 飲んでみよ!」
 マリネが差し出してきたのは香水瓶と見まごう容器。オリヴァーは瓶のラベルを読んでみた。
(ラブポーション…?)
 何がラブなんだろう。元気になるってどういうことだろう。わからなかったけどいつもどおりマリネの笑顔にほだされて飲んでみた。
「変な味……」
「うげー、まっず。はずれだわこれ」
「お水、飲む……?」
「うん!」
 オリヴァーはキッチンで水差しを取ってくると、長椅子に座っているマリネへ清水を手渡した。一気飲みしてぷはあと一息つくマリネ。そのまま二人は隣り合ってたわいない会話を、あれ、あれあれ、あれ?
 頭がふわふわする。なんだか息苦しくて、体の奥があぶられた蝋みたいに溶け出していく心地。
「リヴ……」
 マリネが切なげな瞳でオリヴァーの腕をつかむ。くらっときた。気がつくとオリヴァーはマリネを長椅子へ押し倒していた。薬の効果だろうか。マリネの全身からは甘い香りがあふれていた。汗ばんで上気した、ほっそりと、だけど女性らしい肢体。その体が大きく息をつきながら揺らめき、重ねた肌の下オリヴァーを煽っている。
「ね、リヴ……あつい、たすけて……っ」
(こ、こういうのって、好きな人と…するんじゃ…。いいの、かな…リネは、僕で……)
 でも、もう戻れない。汗が薫る肌。脳髄をとろかすような甘い香り。包み込むように柔らかな感触。触れ合う素肌の高揚感。こんなの知ってしまったら、戻れない、戻れるはずない。抱き合って草原に転がり、笑いあっていたあの頃には。
「リネ…リネ、ごめん。ごめん…無理。もう、我慢できない……!」
「え、何? やだ、リヴ、怖いし」
 怯えの色を浮かべたマリネをオリヴァーは強引に抱きとめた。
「……ごめん、ごめんね。ごめん、リネ、ごめんっ…!」
 切羽詰まった吐息がマリネの肌にかかる。これから起きることをなんとなく察して、マリネはかたく唇を噛み締めた。
 そのままオリヴァーはマリネと……。

 というところで目がさめた。

 まだ痺れた頭で、マリネとオリヴァーは顔を見合わせた。
「……なんか、すごい夢…見たね。ははっ、ははは…はは……」
「なんこれ、もーこの枕、廃棄処分決定っしょ、あははっ! あはははははっ!」
 しばらく乾いた笑いを響かせた二人は唐突に黙り込んだ。
 思いはひとつ。
((あとちょっとだったのにー!!!))

●ケモ主従疑似双子下剋上、だと……。ねえねえ、一人称くらい書いといてくださいよお。ねえねえ。ねえったらねえ!
 空を飛んでいました。
 元いた世界そのままに『二心?二体っきゅ』レーゲン・グリュック・フルフトバー(p3p001744)は白き毛並みの竜でした。背中には2人のグリュック。ん、2人? 魂と肉体でしょうか。
 レーゲンは泉をみつけると、そのほとりへ降り立ちました。
「レーさん」
「レーさん」
 グリュックたちが左右からレーゲンを挟んで笑いあいます。レーゲンも笑っていられたのは最初だけ。なんだかグリュックたちの動きが変です。何度も何度もグリュックたちからキスとタッチを繰り返されているうちに、レーゲンの頭はぼんやりしてきました。
「「レーさん」」
「ふわっ!」
 両耳から囁かれて、ぞくんと背筋に奇妙な感覚が走ります。くすくすとグリュックたちが笑います。
「どこをどうしたらレーさんが気持ちよくなるかなんて知ってるよ」
「だってずっとずっと一緒にいたんだもの」
「「ね、レーさん」」
「あ、それダメっきゅ。一緒に呼ぶのダメっきゅ……!」
「そんなこと言われてもレーさんのこと大好きだから許してよ」
「大丈夫だよ、ここには3人しかいないんだから」
 正面から背中からグリュックに包まれて。幸せなはずなのに。レーゲンはちょっぴり怖くて。
「それじゃ、前をもらおうかな」
「じゃあ後ろ」
 グリュックたちが体勢を変え、レーゲンを挟んだまま大地へ転がります。何が起きるか予想もつかないけれど。目を閉じて、身をゆだね……。

「きゅ?」
 気がつくといつものベッドの中。隣ではグリュックがすやすやと眠っています。レーゲンはちょっと残念な気分でグリュックの懐へもぐりこむのでした。

●はぁあい! ご指名ありゃあっとございやーす! シスター! カウンター1番さん男体化一丁!
『闇之雲』武器商人(p3p001107)はリリコを連れて孤児院へ戻った。子ども達にわーいと出迎えられ、さてと枕を取り出す。
「リリコ、一緒に昼寝を」
 そこまで言った瞬間アカシックレコードから脳天へチョップが入った。
「今回はやめておこう、うん」
 窓際のベッドへ武器商人が横になると、リリコはその胸をぽんぽん叩き、頭を撫でて出て行った。きっとシスターが毎晩そうしてくれているのだろう。

 ちゅぱ。
 深く絡み合った舌が離れ、つかのまの銀の橋を作って垂れ落ちる。
「ふふ、悪いオトナですね、武器商人さん」
「それはキミもだろう? イザベラ神父」
 武器商人のほっそりした手が前を肌蹴させても神父は抵抗しなかった。笑みを浮かべた顔には余裕すら見える。
「慣れているのかな。例えば孤児院の篤志家相手だとか」
「ノーコメントということで」
「ずるい返事だね。お仕置きがいるようだ」
 武器商人は神父を机へうつぶせに押さえつけ尻を向けさせる。
 パン!
「んあっ!」
 神父は背を反り返らせて声を上げた。
「いい反応だね神父。やはり神の下僕は試練に耐えるのがお好きなのかな?」
 言いながらも武器商人は形のいい筋肉質な尻をひっぱたいていく。
「ふ、ふふっ。……私がこの試練を、んっ、耐え抜いたら、くっ、何が、待っているのでしょう、ね?」
「そりゃもちろんご褒美さ。我(アタシ)は神と違って、飴も鞭も平等に与えるからね」

「……眠れた?」
「ぐっすりと」
「……そう、よかった。報告して」
「夢でシスターが神父になっていてカッコよかったから逢引したよ」
「……合い挽き?」
「そこからかい」

●おっしゃきた! ケモ! ケモ! かみかみは外せませんわ、よくわかってらっしゃる!!!!
「旅人に伺いました話では、アンドロイドは電気羊の夢を見るそうですが、はてさて。燐火狐はなんの夢を見るのでしょうね」
『宙狐』庚(p3p007370)はゆっくりと湯浴みをし、仕上げにムスクの香水を首筋へつける。ここまですれば悪夢は見ないだろうなんて思いながら件の枕を寝台へ置き、頭を乗せた。

 気がつくとあっさり口を封じられていた。
 庚のマズルは獣の口の中。荒っぽい吐息に混じる情欲が目の前の獣の余裕のなさを示している。ゆっくりと視線を上げていけば、白い毛並みに覆われた筋肉質な四肢。緋色の瞳が庚だけを映している。
(おおかみ……)
 白の身体に赤い焔を宿した狼。夕焼け色した垂れ目に映る黒狐のカノエに似ていて、ちょっと違う。どこか神秘的なその存在は、今や一頭の獣となって庚を支配していた。狼はその長い舌でべろりと庚の口吻を嘗め回すと、ようやく庚を解放した。だがそれもつかのま、うつぶせに寝台へ投げ出され、息をするのもやっとなほどの重量がかぶさってくる。
「んっ!」
 首筋をきつめに甘噛された。まるで庚は自分のものだと言わんばかりに。それは所有の意思表示。剥き出しの本能が牙を立てている。狼は角度を変えて何度も庚の首筋へ噛み付いた。時に肩へ。時に背中へ。庚の柔らかな毛皮の下には、彼の歯型が無数に浮いているだろう。
(特異運命座標になったのに簡単にマウンティングされてしまったなあ)
 なんて庚はのんきに考えた。

●誠に申し訳ありませんが、相手さんとの合意確認がとれませんので夢の内容を差し替えさせていただきます。NPCだったらゴメンネ。プレに具体的な口調とか設定書いといてくれると嬉しいっす。
「……いや本当。なんで変なものばっかり作るんだ」
『分の悪い賭けは嫌いじゃない』リアナル・マギサ・メーヴィン(p3p002906)は憤慨していた。帰宅するなり酒とつまみをがっつく。
「ウイルスかなんかで要は悪夢を見るんだろう? そうだ、こう言う時は武器を手に取ったまま寝れば夢の世界に反映されるはず」
 マナースターを利き手に、いざベッドへ。

 とんでもなく広い部屋。空中にぽっかりと文字が浮かんでいた。『足を舐められないと出れない部屋』。どういうこと、ヒイ! よく見ると自分はギリッギリまで布地を減らしたサンタ服を着ていた。そのうえ。
「ぱんつ はいて ない」
 今度こそメーヴィンは硬直した。
 足元がヌルヌルした。視線を下げると、あの、海洋の海に居る伝説で、男はぺいってしたのにショタと不明はイケる謎仕様の、あげくドキュメンタリー(反応+50)まで作られたあいつ。
「素直にスライムと言えよ」
 ところで反応+50って何の反応なんだろう。やっぱフィニッシュまでの反応速度なんだろうか。200超えてる人とか、いや、これ以上はやめておこう。
 ところでリクエストは足舐めなのだが。どこまでを足扱いしていいんだろうか。膝より下は脛だし。やはりここは無難に足首より下と考えるべきだろうか。フェチとは非常に繊細なもので、一人1ジャンルってくらい細分化されてるんです。お客様のニーズにはなるべく答えたいので、あっ、字数。

●GMPD〇〇〇〇って海鮮丼よりてんこもりじゃんよ! いただきまーす! はふはふ! うめえええ!
『ムスティおじーちゃん』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)。彼は枕元へ一対の角を並べて愛おしそうに撫でていた。それは息子の角。輝く宝石の角を持つ「輝煌枝」の一族にとって、その角を失うことは死を意味する。つまり、ムスティの息子はもう思い出の中にしかいない。
 けれど、もしこの枕が望んだ夢を見せてくれるなら……。
「いい夢が見られるといいなあ」

 温もりに包まれてムスティはまぶたを開けた。
 ああ、ああ……! そこに居たのは間違いなく。
「親父殿」
 男らしくも柔らかな笑みを向けるのはタンザナイトの角を持つ働き盛りの男。無骨で精悍な顔立ち、整った髭。日に焼けた丸太のような太い腕。汗でぴったりと張り付いた服の下、盛り上がった筋肉が透けて見える。
 彼はゆっくりと丁寧に服を脱がせはじめた。
「もう、いきなりかい? いいよ、おいで、久しぶりに二人でしよっか」
 筋肉の上から脂肪の乗った、少し色白のムスティの肉体が現れる。同時にムスティも手を伸ばし息子を脱がせていく。雄臭い汗の馨りが立ち込めた。毛深い胸の色気にほうとため息をつく。
「僕の自慢の息子!」
「俺の親父殿。優しくしたいが、夢中になってしまったらすまない」
 言うなり息子はムスティの首筋から胸へかけて口づけを落としていく。ムスティもそれに応えて汗に濡れた彼の背を撫で、引き締まった尻を揉んだ。上になり下になり寝台をいっぱいに使って二人は体を合わせる喜びに震えて声を上げ続けた。

●エリートリーマンに体張ってる系〇〇〇に無邪気お嬢さんとか、これが……エデン……約束の地……。
 眼下、煌く夜景は練達のもの。眠らない街の、あ、ここ書きすぎたんで削りますね、『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)の故郷を思わせた。ここは高級ホテルのキングスイート、花瓶に、ここも削りますね。せっかくだからワンフロアぶち抜きの最上級スイートを借りてみた。宿代? 問題ない。必要経費としてローレットへおっつけ済みだ。
 扉が開かれ『毎夜の蝶』十六女 綾女(p3p003203)が姿を表す。
「ルームサービスです。なーんて。あら新田さん、もうシャワーはお済みですのね。お背中流そうかと思ってましたのに、残念」
 とろりとした視線を寛治へ送ると、綾女は自分もシャワールームへ消えた。ほどなくして桃色のパジャマに着替えて出てくる。
「かわいらしい格好ですね」
「ええ、今日の仕事はあくまで添い寝なので」
「ばばーん! わぁい、お泊まり会だ! 寛治さん、綾女さん、よろしくねー!」
 乱入してきたのは『特異運命座標』Meer=See=Februar(p3p007819)。なにせ故郷の海洋を出てから久しぶりのみんなで雑魚寝。るんるんでシャワーを浴び、真っ白なミニ丈レースの可愛いネグリジェで飛び出してきた。
「うわあ、おっきなベッド、これなら3人で寝ても余裕だね。ねえねえ、早く寝ようよ!」
 もう導入とかいいですよね。はい、スタート!

 夢を見た。
 体が動かない。目と鼻の先もわからぬ闇夜、だが無数の気配を感じる。あとケツが痛い。
 突然スポットライトで照らされ、寛治は反射的に目をしばたかせた。そして自分が椅子に拘束され、屈辱的な格好を衆目に晒していると気づいた。
(これは、闇オークション!)
 血走った視線が何重にも寛治を射抜く。司会が高らかに歌い上げた。
「この美しい花瓶に以下略ゥ!」
 これって軽減税率は適用されるんだろうか。現実逃避気味に寛治がそう考えている間にも、一千万、二千万とコールがあがり、会場は白熱していく。すっと立ちあがる細い姿が見えた。
「5億」
 綾女だった。会場がざわつく。反対で立ち上がる、もうひとつの影。
「5億2千」
 Meerだ。余裕を崩さず綾女が続ける。
「5億5千」
「6億」
 受けて立つMeer。
 天井知らずに値上がりしていく自分の値段に寛治は目が点になった。

「と、いうわけで、勝負がつかなかったので、私とMeerさんの合資で新田さんを買うことにしました」
「今日から寛治さんは僕たちのペットだよ。いっぱい遊ぼうね!」
「まさか私がファンドされる側になるとは思ってもいませんでした。買われたからには仕方ありません。三食昼寝付き残業なしでお願いします」
 後ろ手に手錠をかけられたまま、スーツ姿でキングサイズのベッドに座らされている寛治。
 その左からは、女性形態になったMeerがにこにこと頬をすりつけてくる。そのふっくらとやわらかそうな白い肌へまとった清楚なレースのネグリジェ。だがその下からはフリルで彩られた白い下着が透けて見える。右からは綾女が寛治の膝に頭を載せて微笑みかけている。Meerに比べれば小ぶりだが形のいい肢体をあやしい色香が立ち込める黒い下着で縁取って、上からは肌触りの良いシフォンのベビードール。
「で、なぜ私はスーツを着せられているのでしょう」
「エリートリーマンからスーツを剥くなんてコスプレ物で全裸にするに等しい愚行よ」
「後半は同意します。ええ、私俗物ですからね」
「ふごー」
 三人が目をやると、デブ・汗かき・バーコードハゲと三拍子揃ったおっさんがギャグボールかまされて部屋の隅に転がっていた。
「なにあれ?」
「ああ、私のパトロンの一人、ブンザエモンさんよ。ほっといていいわ。そのほうが本人も喜ぶし」
「ふごー」
 放置プレイは衰弱死の恐れがありますので、信用できるパートナーとやりましょう。てかパトロン3人も呼び込んで綾女さん何する気だったんだ?
「手錠を外していただけませんか。これではご主人様方へ奉仕もできません」
「うん、ちょっと待ってね」
 手錠を外された寛治は早速Meerの胸をわしづかみにした。そのままやわやわともみしだく。
「くんっ! ふああ、ああ……」
「お口がお留守よMeerさん」
 綾女がMeerの唇を奪う。Meerがねだるようにおとがいをあげた。
「さて新田さん、ご主人様はもう一人居ますよ」
「承知しております」
 寛治は綾女を抱き寄せ、背筋をたどるように撫で下ろしながら形のいい胸を手のひらで包み込み刺激した。
「はあ……。ファンドマネージャはこちらも腕利きのご様子」
 綾女とMeerは四つ這いになり、寛治へ尻を向けた。形のいい桃尻と見るからにもっちりとしたヒップ。
「新田さん、初めてですから選ばせてあげます。お好きなほうからどうぞ」
「うう、寛治さん。寛治さん。僕もう我慢できないよぉ」
 待ちきれないのか二人はゆっくりと腰を振っていた。
 とん、とん。
 ふたりの尻がぶつかりあい、小さな音を立てる。さて、どっちからいただいたら角が立たないのか、寛治は迷って……。

 迷っているうちに目が覚めた。

「ふう……。いい夢でしたわ。ねえ新田さん、まさか夢だけで終わらせる気はないでしょうね?」
 綾女が上気した頬を寛治にすり寄せる。
「ねえ、寛治さぁん。ねえねえ、ねえってば、ねえねえ!」
 夢の中の女性形態のまま、Meerがせわしなく体を押し付けてくる。
 据え膳食わぬは? 男の恥!
 ゴム風船残機は? OK!
「さて、お仕置きの時間です」
 ケチケチせずに防音利いた部屋借りてよかったなあ。寛治はそう思った。
 
 後日、とんでもねえ金額の請求書がローレットから回ってきて、三人そろってぴゃってなったのは別の話。

成否

成功

MVP

ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
黒武護

状態異常

なし

あとがき

E X で 出 せ ば よ か っ た。
字数が! 字数が足りない! ちくせう! 欲張って定員10人とかやめときゃよかった、せめていつもどおり8人にしとくべきだった!

ええ、まあさておき。
GMのパンドラがもりもり回復しました。
また気が狂ったシナリオが出たらよろしくおねがいします。

MVPはいちばんプレが楽しそうだったあなたへ。
称号『はがゆい距離』『ざ・こ・ね』発行してます。ご査収ください。

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