PandoraPartyProject

シナリオ詳細

チューチューパニック

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ネズミは好き?
『チュー!!』
 ネズミ。それは生活感のある家やレストランの中に住み着き、保存してある食料や生ごみを漁る害獣である。
「ひぃぃ! ネズミだ! 殺せ!!」
 そんなネズミに天敵は多く、人間に見つかれば罠を仕掛けられ、その飼い猫に見つかれば食べられてしまう。
 天敵はそれだけではなく、狐やイタチ、ヘビ、フクロウ、タカ、ワシなど、とりあえず見つかれば全力で捕食しにくる動物が多く、生きることに大変苦労している動物である。
『チューチュー!!』
 そのすばしっこさ、物陰に隠れることのできる小ささだけが取り柄。
 逃げて逃げて逃げまくり、人様の食料を漁りながら必死に生きてゆくのだ。
「まぁ待て、何も殺すことはなかろう」
 だが、本当にごくまれ。蟻が像を踏み抜く程度の確率で、そんなネズミに同情をする人間も存在する。
 そんな人間は物好きでしかないのだが、この白衣を着た男もかなりの変人であった。
「生かす理由は何もないだろ!」
「まぁまぁ、そうカッカするなって。今日はお前の為に凄いものを発明してみたんだ。とりあえず飲んでみろ」
 白衣の男は自慢げにそう言うと、懐から錠剤の入った瓶を差し出す。
 パッケージにはネズミの絵が描かれており、それを見たネズミ嫌いの男は首を傾げながらその薬を受け取ると、蓋を開けて何の変哲もない錠剤を凝視した。
「なんだ? ネズミ避けの薬か……? 随分と気が利くじゃねぇか」
 特に疑いもなく男は薬を飲むがそれはなんとトンデモナイ薬だった。
「ああ、あえてわざと言わなかったのだが、それは飲むと三日間ネズミになる薬だ」
「……は?」

●ネズミの気持ち?
「つまりそういうことです」
 境界案内人であるイヴは事の顛末を簡潔に述べた。
 どうやらネズミ好きの研究者がネズミになる薬を開発したらしいのだが、人間がその薬を飲んだ時のデータが欲しいらしく困っているらしい。
「そんなにネズミが好きなら、本人がネズミになってしまえばいいのに……」
 そんな心の無い……いや、今回ばかりは正論かもしれない事を言うイヴは、説明を続ける。
「ネズミの間、暮らせる場所は選べるらしいです。ええと……民家、レストラン、大きな森の中から選べるらしいですが、多分どこも危険は同じでしょうね」
 そして、不安を募らせるようなことを平然と言う彼女は最後にこう言うのだ。
「……踏みつぶされたりでもすれば、ひとたまりもないと思います。」

NMコメント

 皆様こんにちは、青銅の勇者です。
 たまには楽しくて危険なライブノベルも。
 特殊ルールがありますので、お見逃しなく!

●依頼内容
 ネズミになる薬によりネズミ化した状態で三日間生き延びる。
 外の世界は天敵が沢山いますが、頑張って生き延びましょう。

●世界観
 よくあるファンタジー世界の町です。
 イメージ的には混沌世界とあまり変わらないでしょう。

●特殊ルール
 参加者全員ネズミになります。
 非戦スキルしか持ち込むことが出来ず、ステータスも大幅に減少します。
 全員『チューチュー』としか喋ることが出来ません。(味方間での意思疎通は出来ます)

●詳細
 今回の依頼は、ネズミとして三日間を過ごしてもらう単純な依頼です。
 ネズミとしての拠点は最初から用意されており、そこからどう生活するかはそれぞれの自由になります。
 ただし、ネズミは敵が多いです。食料調達等で人間や猫に見つかれば、追いかけまわされる羽目になるでしょう。


●ネズミとして過ごせる拠点は三ヶ所、以下からお選びください。

【1】民家の屋根裏
 狭い屋根裏なので人が入ってくることはなく、民家なので台所から食料の調達も容易に行うことが出来ます。
 ですが、家主はネズミを嫌っており、猫も飼っています。
 罠は比較的少なめです。

【2】レストランの壁の中
 食糧豊富なレストラン。
 もしもネズミがいるなんて知れ渡れてしまったらそのレストランは評判が落ちてしまうでしょうね……。
 その為罠が比較的多く、人間に見つかれば全力で殺しにかかってくるでしょう。

【3】どこかの森の中
 一体どこの森なのでしょうか?
 人間の心配は全くありませんが、雨風を防げず食料の調達が大変です。
 また、野生動物がわんさか沸いているので、天敵に気を付けましょう。

●天敵
・人間
 罠を仕掛けて狡猾にネズミを捕まえます。時には銃器も……。

・猫
 実は飼い猫はネズミを捕まえたとしても滅多に食べません。咥えて遊んだりします。

・その他肉食動物
 森に住んでいる怖い肉食の中型動物たちです。お腹が空いていたりすると捕食しに来ます。

●プレイングについて
地形や家具等、記載されていない情報については好きに想像して頂いて構いません。
また、過ごす場所は参加者全員統一でお願いします。


 詳しい内容は以上になります。
 あなたも野生の小動物の気持ちになってみませんか?
 参加をお待ちしております。

  • チューチューパニック完了
  • NM名牡丹雪
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2019年12月12日 22時00分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)
ノブレス・オブリージュ
回言 世界(p3p007315)
貧乏籤
アルヴァ=ラドスラフ(p3p007360)
騎士の忠節
綺羅々 殺(p3p007786)
あくきつね

リプレイ

●ネズミ屋敷とネズミ嫌いの家主
「ああもう、本当に嫌になっちゃう」
 とある屋敷に住んでいる家主は、掃除をしながら嫌な表情を浮かべて呟く。
 窓の隅に見つけた小さな塊。そこから漂う嫌な臭いは、紛れもなく彼女が嫌っているネズミのフンである。
「どうしたら減るのかしら?」
 ネズミ避けの為に飼い始めた猫と、要所要所に設置したネズミ捕りの罠を確認しながら、家主は深いため息を吐くのだった。

「ちゅー! ちゅーちゅー!(なんてことだ、本当にネズミになっている!)」
 そんな家主の様子をいざ知らず、自分の姿がネズミ姿になっていることに和気あいあいとした様子を見せているのは、『煌めきの王子』クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)である。
 ネズミに変身など、ブルーブラッドであっても経験は少ないだろう。
「ちゅー……」
 『静寂』アルヴァ=ラドスラフ(p3p007360)は、不安そうに自分の身体を見る。いつも小さい身体が更に小さくなり、周りの物が途方もなく大きく見える身体だ。
 こんな身体で人や猫に出くわせば間違いなくひとたまりもないだろうと思いながら、その『もしも』を考えてガタガタと震えるのである。
「ちゅー?(とりあえず屋根裏は安全みたいだし、頑張って三日間やり過ごそう)」
 『付与の魔術師』回言 世界(p3p007315)は、そんなアルヴァに安心させるような言葉をかけてあげるが、そんな彼もネズミになるのは初めてだ。
 この家の家主はネズミを嫌っている上、猫や罠もあるとなれば少し心配であるが、きっとどうにかなるだろう……多分。
「ちゅー?(そういえば、4人じゃなかったのか?)」
 元からそこで暮らしていたネズミたちが不思議そうにイレギュラーズたちを見つめる中、世界は首を傾げながら呟いた。

●イレギュラーズのネズミ生活
 ニンゲンが寝静まった深夜のお話。
 ネズミと同じ夜行性の猫は、主人の命を受けて台所付近をウロチョロしていた。
「ニャ―……(まったく、ご主人様も無茶を言う。捕まえることが出来なかったら飯抜きなんて言うんだから)」
 この家の猫も猫なりに苦労を強いられているらしい。
 ギラギラと目を光らせながら台所を歩いていると、一匹のネズミが目に入った。
「ちゅっ! ちゅちゅっ!(やあ! 調子はどうだい?)」
 イライラした様子の猫の目の前に現れたのは、ネズミに姿を変えているクリスティアンだった。まるで親友に声を掛けるかのように、彼は猫の目の前まで歩いてくる。
 だが、猫は違った。
「……ニャ(殺す……)」
 当然のことと言えば当然のことなのだろう。わざわざ。のこのこと自分の目の前まで捕まりに来たネズミを見逃す理由はない。
 クリスティアンが挨拶をすると同時に、猫は彼を捕まえるべく飛び掛かった。
 か弱いネズミを一撃で葬らんとするその猫パンチは、彼でなければ避けることは叶わなかっただろう。猫がギョッと驚くほどの跳躍を見せたクリスティアンは華麗に着地を見せると、尻尾をふりふりしながら挑発をするのである。
「ちゅっ!ちゅちゅ!ちゅっちゅちゅ~☆彡(ハ~イ!可愛いネコちゃん!僕はこっちだよ~☆彡)」

 クリスティアンが猫の怒りを買いキッチンからリビングへ駆け抜けていくのを確認したアルヴァは、無事を祈りつつもコソコソとネズミ用通路の穴から姿を見せた。
 いつもに比べて全てが大きく見え、高い位置にある籠に入っている果物は一つでも持ち帰ることが出来れば、三日間生き延びることは容易いだろう。
 だが、元が肉食である彼が探しているのは、勿論肉だった。
「ちゅー……(お肉、どこだろう)」
 冷静に考えればもう少しまともな場所を探せたかもしれないが、彼はどこかに都合よく肉が落ちていたりしないかと辺りを見渡してみる。
 するとどうだろうか。よく見ると、キッチンにある窓の近くに肉が吊るされているではないか。
「ちゅちゅ!(お肉!!)」
 本能に釣られるがまま肉に飛びつこうとするアルヴァ。
「ちゅちゅっ!(待て小僧!)」
 だがそれは、見知らぬネズミによって阻止された。
 どうやらもとから屋敷に住み着いていた大柄なネズミ。所々に傷跡があるところから、この家で長い間生き延びてきたボス的存在なのだろう。
 そんなネズミが、吊るされた肉に近付くとその下を調べ始めた。
「ちゅう……ちゅうちゅう(やっぱりだ。罠を仕掛けてやがる)」
 アルヴァも恐る恐る近づいてみれば、肉の吊るされた下にはびっしりと粘着テープが仕掛けられていた。用心無しに飛びついたネズミの重さで肉ごと粘着テープに落下する仕組みなのだろう。
「ちゅう……ちゅうちゅう(選り好みなんてしていられないのさ。俺たちネズミは)」
 肉をたらふく食べることが出来ると期待したアルヴァは、がっくりと肩を落とすように耳を垂らす。
「ちゅっ? ちゅう(お前、新入りだろう? ついて来ると良い)」
 間一髪を助けられたアルヴァは、ニンゲンで言う所の『生ごみ』を漁る為にボスの背中を追いかけ歩いていくのだった。

「ちゅー……?(これ、食えるのか?)」
 ネズミは雑食である。その度合いはどんなゲテモノでも食べ物と認識すれば齧りつく程で、石鹸を食べ物だと認識するくらいにその幅は広い。
 だが、姿はネズミといえど、心は人間の世界はまるまると太った芋虫を見つけて呟いた。
 人間でも、所によりこのような芋虫を調理して食べることはあるのだろうが、自分が小さいだけにここまで大きく見えてしまうと流石に食べることを躊躇してしまう。
 木の実の一つでも実っていればよかったのだが、生憎この家の主はそのようなものを育ててはいないらしく、挙句の果て綺麗に整地されていた。
「ちゅー……(本当は食いたくないがな……)」
 彼は仕方なく、離せと言わんばかりに暴れる芋虫を抱えると屋根裏部屋に帰るべくとぼとぼ歩き始める。
 その時だった。
「ホー……ホー……」
 暗闇に紛れて聞こえる鳴き声、それは突如として世界の上空から襲ってきた。
 彼がただのネズミだったのなら『ソレ』に捕まってしまっていただろう。上空から世界を捕まえようと飛び掛かってきたのは同じ夜行性であり、肉食であるフクロウだった。
「ちゅー!(あぶねぇ!)」
 一発で捕まえ損ねたフクロウは、深追いすることなく上空へ飛び去って行く。……世界が咄嗟に落としてしまった芋虫を攫って……。
「……」
 獲物を横取りされてしまった世界は暫く途方に暮れるが、流石に収穫が何もないまま帰ることは出来ない。
 彼は少し決心を決めると、更に奥へと進んでいくのだった。

●はぐれネズミ?
 ネズミ嫌いの家主が住むこの家の裏は、木々が生い茂るちょっとした森になっている。
 家に来る際、何かの手違いで皆とはぐれてしまった『九尾の狐』綺羅々 殺(p3p007786)は、その小さな森に迷い込んでしまっていた。
「ちゅー?(迷ってしまったかのう?)」
 クルクルとはぐれた皆を探して駆け抜けてみるが、小さな森でもネズミにとっては大きな森になりやすい。
 暫く走り続けたものの結局家まで辿り着くことが出来なかった殺は、休憩がてら近場の木の幹の隙間に入り込むことにした。
「ちゅー(さて、どうしたものかのう?)」
 そのまま留まり続ければ自身の餌にはありつくことができないだろう。
 とはいえ下手に出歩けば、森には多くの危険が沢山潜んでいる。ネズミの身体のままではリスクの方が高いに違いない。
「ちゅー!(そうじゃ!)」
 ヒトの意思を持つ殺は、木の幹から飛び出すと木の枝を集めて何かを作り始めた。
 木の根を齧り紐に、器用に枝と組み合わせながら完成したのは原始的な『括り罠』だ。
「ちゅーちゅー(あとは、火で調理できれば良いかのう)」
 粗方、事前作業を終えた殺は近場に燃えやすそうな落ち葉を集めると、獲物がかかるのを待ちながら再び木の幹に戻っていった。

「ちゅー!(ぐわー! なんだこれは!)」
 その後、森まで探索範囲を広げていた世界が罠を踏んで火葬されかけたのは、数時間後のお話である。

●ネズミの生も世知辛い
「ちゅー(嫌です)」
 ネズミたちが拠点とする屋根裏部屋にて、アルヴァは駄々を捏ねるように首を横に振っていた。
「ちゅちゅ、ちゅー!(アルヴァ君、好き嫌いはいけないぞ?)」
「ちゅー……?(いや、なんつーか……クリスティアンも良く食うな)」
 彼らの目の前に積まれていたのは、ニンゲンが食べ残したあれやこれ。
王子である筈のクリスティアンは何故か平然と食べてるいるのだが、アルヴァと世界は食べることを拒んでいるらしい。
「ちゅー、ちゅちゅー(まぁ、今はネズミじゃからのう?)」
 罠にかかった世界を危うく火葬しかけた殺は仕方が無さそうにそう呟くと、アルヴァが持ち帰ってきたリンゴの皮をむしゃむしゃと頬張っている。
 そう、ネズミとして生きていくのは苦労が絶えないのだ。
 変身の薬の残り効果時間のことを思いつつ、アルヴァは目の前の食料(?)を眺めながら肩を落とすのだった。

「それで、良いデータは取れましたか?」
 境界案内人のイヴは、不思議な鏡でイレギュラーズたちの様子を見せながらネズミ好きの男に問いかける。彼らの動きはどうやら全部見られていたらしい。
「ああ……大変だなぁ、アイツらもネズミも」
「あなたが依頼したのでしょう……」
 男を尻目にイヴは、薬の効き目が切れたイレギュラーズたちが無事に帰還したことを確認すると、首を傾げながら問いかけた。
「……そんなにネズミが好きならまずは自分で使ってみては如何でしょう?」
「へっ……遠慮しておこう。俺は見る方が好きだからな」
「……」
 きっとこの男は、真にネズミが好きなのではなく、ネズミになって苦労している人間を見るのが好きなのである。それを理解したイヴはため息を吐きながらも、これ以上何かを問いかけることはなかった。

成否

成功

状態異常

なし

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