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シナリオ詳細

<NF決戦>悪の魔法少女、現る

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●あらすじ
 あなたはネオフォボスを知っているだろうか?
 ネオフォボスとは悪の秘密結社である。
 ひょんなことから住所が割れ、ついに隠しアジトの場所があらわになった。
(良い子のみんな! 個人情報の漏洩には気をつけようね!)
 かくして、『放蕩王』フォルデルマン三世はネオフォボスの討伐をローレットに依頼する。
 ネオフォボスもまた、黙ってそれを見ているわけもない。
 総帥ナンイドナイトメアは、イレギュラーズたちに刺客を送りつけていた!
 イレギュラーズたちに……。
 そう。あなたたちのことだ。

●待ちわびたわ
 ここを進めば、ネオフォボスのアジト。
 険しい谷を前に決意を新たにするイレギュラーズの前に、ふわりと可憐な少女が降り立った。
「こんにちわ。今日は絶好の悪事日和ね」
「キ、キミは……」
 セララ(p3p000273)は目をまんまるくした。
 銀髪が揺れる。ルビーのような紅い瞳。レースが幾重にも重なったゴシック服。
 あなたたちは直感するだろう。
 この少女は、……魔法少女だ!
「忘れたとは言わせないわ」
 『悪の魔法少女』クルシェ。
 セララがかつての世界で魔法少女同士争った相手だ。『聖石』をめぐって……それは壮大な戦いだったが、それはまた別のお話だ。
 何の因果か、この世界で再び、二人は相対したのである。
「貴方、お友達と一緒なのね?」
 クルシェはきらきらと目を輝かせる。
「チームワークで戦うヒーロー。それを倒すのも、とっても素敵ね」
 うんうんと満足そうに頷いている。
 ……なんだか、そう悪い人物にも思えないが……。
「どうしてボクたちの邪魔をするんだ」
「だって、世界征服ってとっても素敵な響きだもの」
 クルシェはくるくると回ってみせた。
「世界征服を目指すのに理由なんか不要よ。楽しいから、ロマンがあるから。それで十分じゃない。ここから先には行かせないわ」
「時間がないっていうのに! もー!」
「さあセララ、今日こそ決着をつけましょう。正義と悪、どちらが強いのかを!」

 しかし。
 唐突に爆発音が響き渡る。
 谷の両側から、大量の魔物が現れた。
「ケーッケッケッケ!」
「!?」
 現れたのは、ネオフォボスの戦闘員である。
「魔法少女が二人とは都合がいいぜ! あれ。どっちが敵だっけ……まあいいや、まとめてやっちまおう。お前たちにはまとめて、ここで死んでもらうことにする!」
 なんということだろうか。
 大量のアルマジロじみた魔物が、谷の上から降り注ぐ!
 邪魔をされたクルシェはため息をついた。
「ねえ、セララ。こんな横やりで負けるのは……悪とは言えないわよね」
「そうだね、クルシェ。正義はこんなところでまけないよ!」
 背中を預ける。
 ここは、一時休戦である。この窮地を乗り越えるまでは……!

GMコメント

●目標
 ネオフォボスの野望を打ち砕くのだ!
 クルシェと共闘し、アルマジロンを倒すのが目標です。

●敵
兵器アルマジロン……ネオフォボスが生み出したモンスター。
 倒すと「ポン!」と煙をあげて消える。
 そんなに強くはないのだが、数が多い。
 およそ30体ほど、両側の谷から丸まりつつ転がってくる。
 良い子のみんな! 外来種の持ち込みには気をつけようね!

戦闘員×1……崖の上からせっせとアルマジロンを補充する。安全な位置にいたい。
 倒すと爆炎をあげて爆発する。全然強くなく、いなくてもアルマジロンは襲ってくる。なんのためにいるんだ?

●悪の魔法少女クルシェ
「セララを倒すのはこの私よ」
 魔法少女。悪役がとっても大好き。
 基本的にはイレギュラーズたちの相手にしていないアルマジロンを相手取るようです。
 容量無限の四次元アイテムBOXからウサギ型ゴーレムを大量に召喚して戦います。
 ゴーレムはそんなに強くないです。
 クルシェ自体はそこそこ強いですので、放っておいても心配はないでしょう。でも構われるとちょっぴりうれしい、かどうかは内緒。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • <NF決戦>悪の魔法少女、現る完了
  • GM名布川
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年10月22日 22時50分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)
炎の守護者
セララ(p3p000273)
魔法騎士
鶫 四音(p3p000375)
カーマインの抱擁
ハイデマリー・フォン・ヴァイセンブルク(p3p000497)
キミと、手を繋ぐ
アリシア・アンジェ・ネイリヴォーム(p3p000669)
双世ヲ駆ケル紅蓮ノ戦乙女
メートヒェン・メヒャーニク(p3p000917)
メイドロボ騎士
無限乃 愛(p3p004443)
魔法少女インフィニティハートC
アレクシア・アトリー・アバークロンビー(p3p004630)
大樹の精霊

リプレイ

●集え! 魔法少女(?)たち!
『魔法騎士』セララ(p3p000273)はクラスカードをかざした。あふれ出る光に包まれ、魔法騎士が姿を現す。
「魔法騎士セララ、参上! ……クルシェ! 今はいったん休戦だね!」
「セララ。こんなところで負けませんわよね?」
 お約束のやり取り。……ふいに、何かが火を噴いた。
「世界征服?」
 ガチガチの軍服に身を包んだ『悩める魔法少女』ハイデマリー・フォン・ヴァイセンブルク(p3p000497)の低い声。マリーは不機嫌そうな目でじろりとクルシェを見て、聖銃ナーゲルリングを構える。
「世界征服とは世界統一であり一種の武力的な世界平和であります。
だからこそその後の国の文化の尊重や妥協点、今後の交流方針等。
世界征服した後の事を考えもせずにロマンの一言で済ませようとする。
これだから、考えなしの魔法少女は困るでアリマス」
 マリーの攻撃を、クルシェはウサギ型ゴーレムを使ってかわす。しかし、楽しそうだ。
「貴女の方がよっぽど、悪ね?」
「はぁ? 戦争開始時における条約と最低限の倫理にそぐわなければ何の問題もないでありましょう?」
「ストップストップ!」
 セララの制止で一応射撃はやめるが、どうもマリーは不機嫌だ。クルシェとマリーはかつての旧知。自分が割って入れない話題だったから、なのかもしれない。
 自ら望んで魔法少女になったわけではない。しかし、セララの頑張りを見ていると、自分も頑張ろうと思えた。
 なんてこと、本人は表に出さないが。
「あなた、いったい何者なのかしら?」
「私でありますか? 鉄帝帝国の軍人でありますよ」
 ふいに、マリーの変身バンクが変身を促し光り輝く。
「………はぁ、一部訂正。私は兼任で【ナーゲルリングの魔法少女】でありますよ」
 マリーは光に包まれ姿を変えてゆく。現れたのは、ナーゲルリングの魔法少女。
「ナーゲルリングの魔法少女、兼……」
 そしてセララと声を合わせる。
「「魔法騎士セララ&マリー参上!」」
 ふいに、ピンク色の光がほとばしった。
『降りかかる悪を撃ち滅ぼす愛の光炎! 魔法少女インフィニティハート、ここに見参!』
『魔法少女インフィニティハートD』無限乃 愛(p3p004443) は、マジカルオーラをほとばしらせ、魔力超装『X.L.F.』を身にまとう。
 降り注ぐアルマジロンを、『S.O.H.II H.T.』が無慈悲に弾き飛ばした。
「さて、行きましょうか」
 真顔である。
 愛はプロの魔法少女だ。活動歴5年を超え、その技はベテランという域に達した。
「今宵、ナイトメアフォボスは壊滅します。理由は単純、それが悪であるため、そして私達が、何れも愛と正義を胸に秘めた魔法少女であるためです」
 狂気と紙一重なまっすぐな瞳。
 ハートのエフェクトがきらきらと舞い落ちる。
 攻撃を向ける先は、ひとまずはネオフォボスの兵器。
「さあ悪を標榜する魔法少女さん、彼らの末路をよく見ておいて下さい。貴方が愛に目覚めず、悪へ邁進した時の行く末は、まさに彼らと同じであるということを」
 愛はせん滅する。すべての悪を。
「という事は今回『魔法少女セララ 特別編』になりそうね」
『黒焔の皇魔剣士』アリシア・アンジェ・ネイリヴォーム(p3p000669) は妖艶に微笑んだ。
 吸血鬼はワインレッドの髪をなびかせ、堂々と顕現する。
「黒き薔薇の魔法少女改め『ヴァンパイアプリンセス』アリシア、今回の生贄は誰かしら?」
 優雅にスカートの裾をそよがせるたび、黒薔薇の花弁が幾重にも広がる。「悪寄り」のオーラを感じ、クルシェは顔を輝かせた。
「まったく、因縁の戦いに水を差すような事をするなんて、ずいぶん無粋な事をしてくれるじゃないか。そんな人達にはお仕置きが必要だね」
『メイドロボ騎士』メートヒェン・メヒャーニク(p3p000917) は華麗に着地を決めた。
「それにしても、今回は魔法少女が多いみたいだね。ってわけで……」
 メイド流戦闘術・壱の型。群がる雑魚を寄せ付けない動き。背後で吹き飛んだ敵が爆発した。
「魔法メイド、メートヒェン。参上」
 メートヒェンはメイド服のスカートをさばいた。
「悪の魔法少女か……ヒーローやってたものとしては気になるけど、とにかく今は一時休戦だ!」
『魔動機仕掛けの好奇心』チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)は背後から迫りくるアルマジロンを腕で倒し続けていた。
 その間に、イレギュラーズたちは次々と変身していく。
「仲間もみんな魔法少女かあ……それならオイラも」
 チャロロは変身バンクを勇ましく掲げ、両腕を交差させる。
「みんなを守る魔法のプリンス……なんてね」
 チャロロは、はにかんだようにウィンクする。
 赤を基調にした制服が、チャロロの身体を包み込む。動きやすくありながら、王子様風のスタイルだ。
「魔法少女って、詳しくは知らないけど正義の味方なんでしょう? 旅人の友達から聞いたよ!」
『希望の蒼穹』アレクシア・アトリー・アバークロンビー(p3p004630)は防御魔装【五分】 を展開させる。
「まあ、それはともかく! 怪人とやらは放っておけないし、きっちり倒そう!」
 アレクシアはクロランサスを掲げ、戦いへと身を投じる。
「ヒーローが怪人に負けちゃいけないからね! きっちり全力で、倒させてもらうよ!」
「悪の魔法少女。中々趣深い言葉ではあります。うんうん、楽しくってロマンがあるって素敵ですよね」
『カーマインの抱擁』鶫 四音(p3p000375)のらんらんと輝く瞳に、一瞬だけ深淵が映りこむ。
「そんな物語、私も大好きなんですよ! そのためなら、何をしても……くふふふふ」
 四音はくるりとクルシェは振り返る。
「ここは二手に別れて対処しましょう。クルシェさんには遊撃を……」
 ふと、四音は言い方を変える。
「いえ、この言い方は楽しくないですね。貴女の、悪の魔法少女の『最高に素敵な所』を見せてください」
 了承の返事は、敵への加勢で行われる。
 世界征服の前に、ひとやすみだ。
(ああ、なんて楽しいのかしら!)

●V.S.アルマジロン
 イレギュラーズたちは素早く連携し、左右に分かれて迫りくる敵に対処していた。
「下がってください」
 愛は魔砲 type.Dを構えた。仲間を守り、銃砲は敵に。極太のピンク色のオーラが押し寄せる敵をけん制し、2体が耐えかねて爆発した。
 マリーは素早く後退し、アルマジロンを銃撃する。
 恐るべきはその射撃が、なんのことはなしというように軽々と行われていることだ。シャルフシュッツェと名付けられた技。ほとんど音を立てず、まるで軽々と、的確に敵を撃ち抜いていた。
「ひるむな! かかれーっ! あのメイドは銃を持ってないぞ!」
「ん、そうかい?」
 メートヒェンは気を練り上げると、蹴りとともに前方に放った。レッグバレットがアルマジロンを吹き飛ばす。メイド服の裾をはらった。
 メイド流戦闘術・壱の型。主人に仇なす不届きものを叩きのめす為の格闘術はメイドのたしなみである。
「そっちから来てくれるんなら楽だね」
「オイラはここだ! 逃げも隠れもしないよ」
 機煌重盾を振りかざし、なだれ込む敵をチャロロがせき止める。アルマジロンからの猛攻を耐える。仲間のために!
「セララ……ストラッシュ!」
「ふはは! どこを狙っている!?」
 セララは見当違いな方向に大きく攻撃を決めた。だが、それは外した攻撃ではない。
「ふふん、計算ずくなのだ」
 崖を転がるアルマジロンの群れが滞留した。アルマジロンが転がってきそうな所に大穴をあけたのである。進路を失い、ゴロゴロと敵がたまっていく。
「数で押せれば勝てるなんて、工夫がないですよね」
 四音が遠術でしとめる。
 チャロロは前線で攻撃を耐えていた。
(多い……! でも!)
 仲間がいてくれる。
 ピンクのビームと交差するように、魔砲がほとばしった。アレクシアの意思の力が、アルマジロンを吹き飛ばす。
 アリシアお二振りの魔法剣。大いなる激情【蒼魔】を向ける。
「マジロども、防御だ!」
 だが、アリシアは狙いをつけていた。アルマジロンが防御姿勢に入る前。わずかなスキを逃さない。鱗甲板を避け、内側にクリーンヒットする。
 耐えていた三匹がそのまま爆発もせずに蒸発した。

●多勢に無勢、しかし精鋭
「えーい! セララスペシャル!」
 セララは聖剣ラグナロクを構え、アルマジロンに斬りかかる。
 正義の心を剣に宿した剣は、正しく正義のために輝き、敵を十字に斬り裂いた。
「援護は任せてください」
 四音のメガ・ヒールがセララを癒す。
 マリーのヴァイス・ヘクセンナハト。恐るべき反応速度と正確さ。人の限界を超えた魔法。
「なるほどね。それがあなたの魔法、ですのね?」
「半端な理解なんかされたくないでアリマス」
 マリーの銃撃の反対側では、愛のマジカルサイクロンがさく裂していた。ピンク色の暴風が、思い切り地形ごとマジロを消滅させている。
 アリシアの魔力撃が、撃ち漏らした一匹を正確に葬る。
 アルマジロンたちは、大きく数を減らしていた。
「くらえ、爆炎の一撃!」
 チャロロのバーンアウトライト。すさまじい爆風は加速し、崖の一帯を削り取る。
「ええい、ものども、かかれ!」
「させないよ」
 メートヒェンのブロッキングバッシュが相手の攻撃を阻み、弾き飛ばした。
「回復はまかせて!」
 アレクシアの調和の壮花(ビデンス・ラエヴィス)。美しき白黄の花が咲き誇り、周囲の味方を癒していった。

●トドメの一撃!
 クルシェがイレギュラーズたちの攻撃から外れた一体をカバーするのと同時。
 アリシアはクルシェの撃ち漏らした敵を倒す。言葉は交わさず、礼も言わない。たぶん、伝わったろうから。
「まだ、まだ引かないよ!」
 チャロロはイモータリティで自身を回復させる。盾に群がるアルマジロは、耐えかねてどんどん倒れていった。
「攻撃してきたってタダじゃすませないよ!」
 ピンクのオーラが進行方向を変え、戦闘員の足場が崩れる。
 アルマジロンたちが爆風に消え、派手な三連花火が上がった。
 クルシェは攻撃を外し、爆風を受けた。
 しかしアレクシアの調和の壮花が、心を落ち着かせてくれる。
「悪に手を貸していいのかしら?」
「この後どうなるかはわからないけど、今は味方だし、何よりもし仲良くできたら楽しそうじゃない?」
 アレクシアは微笑んだ。
「魔法少女って名乗ってる人はたくさんいるけど、みんなそれぞれ素敵だからね!」
「そこは、認めて差し上げるわ」
 メートヒェンは崖の上を見上げる。せっせとアルマジロンを落とす戦闘員。
「ところで、君は何のためにいるんだい? 君が何もしなくてもこの子達は攻撃してきているみたいだけど。……いる意味はあるのかな?」
「ぐはあっ!」
 何よりも鋭い攻撃だった。
「お、おのれおのれ!」
 転がってきたアルマジロンを、メートヒェンが蹴り飛ばす。戦闘員は大きくよろけた。
「今だ!」
 セララとマリーは、同時に構えた。二人は素早く、戦闘員に駆け寄っていく。
「これがボク達の絆の一撃だよ! セララ・ヘクセンナハト!」
「絆の一撃だそうでありますよ」
 セララスペシャルとヴァイス・ヘクセンナハトの同時攻撃。
「ぎゃー!」
 戦闘員は大きく爆発する。
 まだ、敵は残っている。
 アリシアの魔力撃が、アルマジロンを一定の方向に吹き飛ばす。愛は意味するところをくみ取って、一斉に大きく穴をあけた。
「一気にふっとばしてやる!」
 右手に力を集め、チャロロのバーンアウトライトが炸裂した。白煙を上げ、最後に大きな爆発。

●決戦! クルシェ
「大した相手ではありませんでしたね」
 愛は敵の残骸を見下ろした。
「とんだ邪魔が入ったわ」
 クルシェがふわりと降り立った。どこか不服げだ。
「ねえ、セララ。こんな結末、ちっとも面白くないと思わないかしら?」
「それでは、『悪』同士勝負といこうかしら?」
 アリシアは挑発的に微笑んだ。
「私達が消耗した状態で挑んでくるならおのれ悪の魔法少女め卑劣な! ってなりますけどお互いにだと、何だか優雅じゃないような?」
 四音は首をかしげる。
「遠慮なく、準備を整えてくださいな?」
 戦いの前に戦闘準備だ。四音とアレクシアが、仲間を一度回復させる。
「こっちは8人。クルシェはウサギゴーレム込みのチーム戦だね」
「怖気づきまして?」
「ううん。でもまさか混沌世界でクルシェと戦うことになるなんてね!」
 セララはくるりと回って、聖剣を構えた。
「キミがどんな悪を企んでも無駄だよ。この世界にはボクとイレギュラーズがいるんだから!」
「とっとと無駄口をふさいでやるでアリマス」

 イレギュラーズたちの前に、大量のウサギゴーレムが立ちふさがる。
「やるなら、全力で応戦するよ!」
 希望の黄花(フォーサイシア)、黄色く鮮やかな花弁の如き粒子がアレクシアをとりまいた。この技は大技であり、使える時間はごくわずか。すう、と息を吸い、集魔の妖花(カトレヤ・ラビアータ)を繰り出した。
 美しくも妖しい薄紫の花を、ゴーレムたちは追いかける。
「あちらの戦いの邪魔はさせないよ」
 メートヒェンはレッグバレットでセララとマリーに群がるゴーレムを吹き飛ばす。
 四音が動く。おそらくは、……回復。
 クルシェは後ろに下がろうとした。しかし、それは遠術だ。
「私は癒し手なので直接戦闘するのは得意ではないのですが、攻撃手段がない訳でもないのですよ?」
「よし、いくよ!」
 チャロロはウサギゴーレムたちの前に立ちふさがり、堂々と名乗りを上げて、ウサギゴーレムを引き付ける。
 手を変え、品を変え、鮮やかに戦線を彩るイレギュラーズ。
 ああ、だから。クルシェは嘆息する。正義と悪のぶつかり合いは……面白い!
 バーンアウトライト。チャロロの一撃で、戦線が思い切り爆風にかききえる。ゴーレムたちが巻き込まれる。白煙の奥で、二人の魔法少女たちが連携を決める。
「準備はいいでアリマスか?」
「いくよ!」
 マリーとセララは、同時に構える。
「「セララ・ヘクセンナハト!」」
 連携技。
 来ると思っていた。
 ならばこちらも本気で。クルシェはセララに狙いを定めた。少しでもダメージを与え、牙城を崩す。
 だが、アリシアがセララの前に立ちはだかっていた。紅誇戦衣をはためかせる。不敵に、そして優雅に微笑むアリシア。
 面白い。先ほどの戦闘よりも、何倍も!
 洗練された魔力撃。鋭い牙のような一撃。
 そして、ピンク色のまばゆい光がきらめいた。
「この戦いで悪を捨て愛に目覚めてくれれば、と思いましたが」
 愛は魔砲 type.Dを構える。
「愛の力を思い知るまでお相手しましょう」
 愛のマジカルブースターがすさまじい光を放っていた。
 クルシェは狙いをメートヒェンにかえる。だが、チャロロがたちはだかる。バーンアウトでゴーレムを吹き飛ばす。
「レディを守るのはプリンスのつとめ! なんて、自分で言っててちょっとはずかしいんだけど……」
 はにかんで笑う。その表情は年相応だ。
(ヒーローって、こういうものなのかしら?)
 なぜだろう。とてもわくわくする。
 チャロロのケガを、アレクシアの調和の壮花が回復させてしく。
(どうして、勝てないのかしらね?)
 そして、どうして楽しいのだろう?
 気が付けば、ウサギゴーレムの半分が動かなくなっていた。ここらが潮時だろうか。
 トドメの一撃。
 と、その前に、チャロロは拳を寸止めにした。

 あっさりと戦いは終わった。
「セララさんの知り合いでしょ? どうするかは任せるよ」
「まあ、できれば戦いたくないんだけどね、仲良くできそうな人とは仲良くしたいじゃない?」
 アレクシアもまた攻撃の手を止める。
「どうですか? 少しは愛を感じ取っていただけましたか?」
 ぱちんと、ハートのエフェクトがはじけて消えた。愛が攻撃を止めたのは、それほど悪辣な人物ではないと判断したからだろう。
 クルシェに殺意がなかったように、イレギュラーズたちもまた本気ではなかったのではないだろうか?
「結構楽しかったね」
 メートヒェンは笑う。
「そうね、楽しかったわ。魔法少女さん」
 アリシアとクルシェは向き合った。
 天使の歌を歌った四音が、歌を止めて手を差し出す。
「貴女の悪のお話、私とても興味があります。もっとお話しませんか?」
「ふふ……ねえ? どうしてかしら」
 セララを攻撃する、あの瞬間。たしかに勝てると思ったのに。
「クルシェの敗因は、仲間がいないこと、だよ」
「ゴーレムがおりましてよ?」
「仲間って言うのは、友達ってこと! 孤高の悪はいつだって愛と友情に敗れるのだ」
 セララは笑った。
「ねぇクルシェ。正義と悪は相容れないけど、キミと戦うのは楽しかったよ。もし良ければ友達にならない?」
 友達?
 正義と悪は敵同士。でもどうしてか、その言葉はかなり悪くないように思えた。けれど、反射的に答えてしまう。
「冗談じゃないわ」「冗談じゃないであります」
 マリーとクルシェが答えたのは、あまりにぴったりのタイミングだった。
「戦闘終了後の喧嘩はダメだよ」
 セララがたしなめると、マリーはぷいとそっぽを向く。
 もしかすると、そうね、もう友達なのかもしれませんわね。それは口には出さなかったけれど。
「それはそれとして。こうして戦うのは悪くはないかもしれませんわ」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)[重傷]
炎の守護者

あとがき

 イレギュラーズに敗れたクルシェ。しかし、その表情はどこか晴れやかだった。
 こうして、正義は守られた。ネオフォボスの野望は打ち砕かれ、正義がもたらされた。

 というわけで魔法少女戦、おしまいです!
 華麗な変身、華麗な戦闘、お疲れ様でした。
 気が向いたらまた世界征服してあげても構わなくってよ!

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