シナリオ詳細
パンツを脱がせ、さすれば救われん
オープニング
●残念、へっちな貴方のパンツは呪われてしまった!
ある遺跡の調査を依頼されたイレギュラーズ八人は、特に障害もなく遺跡の最奥へと辿り着いた。
そこには、意味ありげな▽のオブジェクト。
これを依頼人の貴族へと持ち帰れば、きっと依頼は大成功に違いない。
道中に大きな障害がなかったこともあるだろう、気が緩んでいたのかもしれない。イレギュラーズはオブジェクトへと何の疑いもなく手を伸ばした。
手にした瞬間、オブジェクトが発光しその姿を黒く染めていき消滅した!
一体何が起きたのか。
訳の分からないまま、しかし大きな変化がないことに安堵する一同。
イレギュラーズは自分達に起こった異変に気づくこと無く遺跡を後にした。
異変に気づくのはその後のことである。
●
「くっ……一体どうしたら……!」
『フィルティス家の姫騎士』アルテミア・フィルティス(p3p001981)、『朝を呼ぶ剱』シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)、『嫣然の舞姫』津久見・弥恵(p3p005208)が揃って頭を抱えていた。
ここはローレット。先の依頼を終えた数時間後のことである。
「間違いなく、あの遺跡でのことが原因ですよね」
「そうですね、それしか考えられません」
テーブルに突っ伏し顔をつきあわせる三人はこそこそと状況の確認を行う。
「……まさかパンツが呪われるなんて……っ!」
そう、異変は起こったのだ。
アルテミア、シフォリィ、弥恵の三人のパンツがカースドへと変貌し、なんと困ったことに脱げなくなっていた!
「自分で脱ぐこともできなければ、呪われた者同士でも脱がせることができない」
「このままじゃトイレにもいけませんよ!」
「いやー! この歳でお漏らしはいやー!」
多感な女性達にとって日常生活に多大な問題を起こす恐るべき呪いに三人は悲鳴をあげた。
「話は聞かせてもらったのです。ここは鈴鹿の出番なのですね!」
ひょこっと現れたのは『ぱんつコレクター』悪鬼・鈴鹿(p3p004538)だ。三人と共に遺跡に同行した一人でもある。
「そうか! 鈴鹿さんならギフトでパンツを盗ることができる! それならば!」
「ふふふ、そういうことなのです。では行きますよ、パンツカモン!」
ばさっ! と音を立てて鈴鹿が全裸になった。
「ぎゃーファンブルなのです!」
「まさか、この呪いは強制的にファンブルを誘発するんじゃ!」
必殺のパンツ確保が封じられ、さらに頭を抱える一同。
「なら、もう強引に脱がすしかないですね」
「ふむ、手伝おうか? 自分の触手でこうぬるぬるグイグイといけるぞ」
『溶融する普遍的な愛』Melting・Emma・Love(p3p006309)と『人を駄目にする炬燵』万能炬燵(p3p007480)もやってきて積極的に脱がそうと三人に迫る。
「だめだめ! よく考えたら他人に脱がさせるなんてそんな恥ずかしいことできません!」
「そうよ! そんなくっ殺的展開できるわけないじゃない!」
「あっ、だめですよ! そんな迫ってこないで下さい! いやー!」
被害者三人と加害者三人の壮絶なパンツ争奪戦が始まろうとしていた。
「ふむ……これは楽しくなりそうですね」
「ははは、実に眼福になりそうだねぇ」
観測者たる『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)がメガネをクイッとあげて、『ブラッディ・バール』宮峰 死聖(p3p005112)と共に成り行きを見守るのだった。
●
脱がす者と脱がされる者、そのおこぼれを狙う者。
ここはパンツ戦争が産み落としたぱんぱーぷのリクシナ。
くっころの臭いに惹かれて、危険な奴らが集まってくる。
次回「出会い」。
シフォリィが読む自分の本は薄い。
- パンツを脱がせ、さすれば救われん完了
- GM名澤見夜行
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2019年10月17日 23時05分
- 参加人数8/8人
- 相談8日
- 参加費---RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●へっちな読み合い
ローレット内は今や騒然としていた。
あの『朝を呼ぶ剱』シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)や『フィルティス家の姫騎士』アルテミア・フィルティス(p3p001981)、『嫣然の舞姫』津久見・弥恵(p3p005208)が呪われたパンツを穿いて居るという。
そして今からそれを脱がすと言うじゃないか。この公衆の面前で。無理矢理、力尽くで。
三人が出てくるだけでへっちな展開は期待できちゃうのに、そこにパンツを脱がすという行為が加わるだけで、それはもう期待以上の何かを予感させるものとなっていた。
困ったのはもちろん三人である。
「みなさん、いけません、落ち着いて下さい。そんなスカートの中を凝視するような瞳を向けないで下さい。だめです、ダメですってば!」
シフォリィは迫ってくる仲間の視線から逃れようと移動を開始する。
(他人に脱がされるなんて、そんな展開いやですよ!? 脱がされたときに全部見えちゃうじゃないですか!? こうなったら事故を装って、脱げたという体を確保するしか……)
「って、みんなして直接来てるんですけど! やっぱり来ないでー!」
「くっ……助けてあげたいけど、私も狙われる身……近づけば巻き込まれてしまう……!」
アルテミアは親友のシフォリィの身と、自分の身を天秤に掛けて揺れる。どちらを選ぶにしても避けなければならない事態は二人揃ってへっちな目に合うことだ。
「みんな、聞いて! 大切なのは呪いを解く事よ! 呪いさえ解けば自分でも脱げるようになるのだから、無理矢理脱がす必要なんてないわ、だからどうやって呪いを解くか話し合いましょう!」
「うんうん、そうだな。まぁじゃあゆっくり話そうじゃないか」
『人を駄目にする炬燵』万能炬燵(p3p007480)が触手をウネウネさせながらアルテミアに近づく。伸びる触手がアルテミアの足に絡まっていく。
「な、なんでぬるぬるネトネトした触手が!? あ、まってひっぱらないで、それはパンツじゃないから!? ってちょっとそこの二人はカメラ止めなさい!」
レンズが向けられていることに気づいたアルテミアが指さし声をあげる。レンズを構えるのは『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)と『ブラッディ・バール』宮峰 死聖(p3p005112)だ。
「いえいえ、これもまた特異運命座標としての記録なのです。後の世に、伝え聞かせる為にも、こうした記録はしっかりと集めておかなければ」
「いやー! 後世にパンツを奪われる姿なんて見せたくないですー!」
「ぱんつどころかそれ以上も撮ろうとしてるわよね!? ダメダメ、絶対ダメだったら!」
「ははは、へっち御三家の記録は大事だね♪ 資料価値も高いだろう。このチャンスを逃す訳にはいかない、覚悟して貰うよ♪」
車椅子に乗る死聖は笑って、車椅子搭載のカメラ機能を存分に発揮しようとする。観測者として、へっちな三人をあられもない痴態を期待しニコニコと笑う。
「な、なんでこんなことにぃ。
や、待って下さい。迫ってこないでください! こんな所にいられるかー!」
「ああ、弥恵さん待って下さいー!」
「置いてかないで! 一人はまずいわ! 本当に脱がされちゃうぅ!」
「逃げるなら、向こうの会議室がオススメですよ。衆目からは逃れられるでしょう」
弥恵が走り出し、それをシフォリィとアルテミアが追う。ローレット内の人々は彼女達を誘導するようにモーゼの道を生み出して、会議室へと誘導した。脱がす者達や観測者も彼女達を追う。
「ひぃ! 鍵を掛けたのに何事も無かったかのように入ってこないで下さい!?」
「鍵は預かっているので、すみませんね」
会議室を用意したのが寛治なのだから、当然といえば当然だ。脱がされる者達はすでに冷静ではない。
『これで逃げ道は塞いだの。あとはもうぱんつ脱がすだけなの。
ぱんつ風邪が流行ったぐらいだから早く脱がしてあげないとなの。大丈夫、脱がすときは見られないようにしてあげるの』
『溶融する普遍的な愛』Melting・Emma・Love(p3p006309)はそういって手にしたきもちよくなる薬をがぶ飲みする。
「な、何を飲んでいるんですかっ! それで、何するつもりですかっ!」
弥恵が掛かる未来を危惧して声をあげる。こんなへっちなイベントで出てくる薬なんて碌な物ではないことは、理解していた。
「Loveさんの身体液状化してますよね!? きっと身体中張り付かれて、あんなところや、こんなところまで、弄られて……いや、そんなことになったらパンツを守り切れない!」
「ああっ、だめよ! そんな屈辱的なこと耐えきれるわけがないわ! くっ……ころせ!」
「二人とも冷静に! まだやられてないですよ!?」
妄想が捗るシフォリィとアルテミアが既に屈する直前な状況に、弥恵が二人の肩を掴んで冷静さを取り戻させようと前後に振るう。
「さすがへっちな三人なの。常日頃から妄想力が逞しいの。
その妄想、確実に具現化してやるの! そのぱんつ、絶対に剥ぎ取ってやる! この真・パンツ脱がすの術で!」
バーンと三人に指を突きつけた『ぱんつコレクター』悪鬼・鈴鹿(p3p004538)。オープニングの通り、彼女は今全裸だ。もう一度いう、全裸だ。
だが全裸であったとして、彼女のぱんつに掛ける執念は変わらない。絶対に剥ぎ取ってやるという強い意思が、観測者の二人に全裸を撮影されるという状況にあっても、仁王立ち指突きつけポーズを実行させるに至ったのだ。
呪われたパンツを巡る攻防は、互いの思惑を浮き彫りにし、過激な未来へと突き進む。
脱がす者、脱がされる者、そしてそれらを観測する者。
どのような結末が待っていようと、その過程はへっちなものになるに違いなかったのであった。
●蕩けるように脱がす
「誘導されるようにこんな会議室まで来てしまいましたが、ここはダメです。逃げ場がありません。兎に角、ここから逃げ出さなくては」
「と言うわけで私は逃げます」と弥恵はシュッと手を上げて一目散に逃げだそうとする。
「あ、待って下さい弥恵さん! 一人では危険です!」
「いやー置いてかないでー!」
三人が揃って会議室の出口へと殺到する。しかしそれは脱がす者にとって予測通りの動きであった。
扉のノブへと手を伸ばす――するとノブの前で手が止まる。違う、手が何かに触れたのだ。
「しまった――これはっ!」
ドアがブレる。正確にはドアの前に何かが現れて背景がブレて見えたのだ。
「Loveさんだ!」
『Loveの愛からは逃げられないの』
背景に溶け込んでいたLoveが肌の色を変えて表出する。そのまま一番前にあった弥恵の手に絡みついていく。
「きゃー! 取り憑かれる! ぬるぬるって服の下に潜り込んで来るぅ!」
「ひぃー弥恵さんごめんなさいー私達は逃げますぅ!!」
泣き叫びそうな弥恵を置いて、シフォリィとアルテミアは会議室の端へと走って退避する。仲間ではある。だがその場にいれば三人全員がLoveに包まれてへっちな谷底へと落ちてしまうから仕方なかったのだ。そう、へっちな戦いから生き残る為には仲間を切り捨てる覚悟も必要なのだ。
『もうそんな怯えられると傷付くの。
大丈夫Loveが気持ちよくさせてあげるの』
「いえいえ! 気持ち良くとかいらないんですけど!? あっ……だめ! 胸と太ももを弄らないで!」
生暖かい粘性の液体が弥恵の肌を蹂躙する。なぞられた部分が妙に火照ってきて、弥恵は身体の異常を感じた。
「だ、だめぇ……なんか身体が……んっ……敏感になってっ……!!」
『きもちよくなる薬の効果が出てきてるの。以前にもカメレオンの怪人がLoveを舐めたら効いたの。なら人にも効くはずなの』
「だ、だからって舐めさせようとしないでくださいぃ! こ、この……だめですってばぁ!!」
弥恵は蕩けるような感覚に頭が麻痺する前に、大胆に肢体を振り乱してLoveから逃れようとする。天爛乙女の魅力はLoveに様々な状態異常を齎す。
「よ、よし! これで逃げれ――ひぃ!」
出入り口へ飛び込もうとすると、その前には万能炬燵が鎮座し、触手をウネウネと動かしていた。ダメだ、今飛び込めば抗えない誘惑によって炬燵の中に潜り込み、そのまま触手の餌食となってしまう!!
「なら一度下がって……ひぁ!?」
「逃がさないの。そのパンツはもらうの!」
逃げ道を塞ぐように鈴鹿が手を伸ばし叫んだ。
「ぱんつカモン!!」
「いやぁぁ!? なんかパンツが引っ張られるぅぅ!!」
「くっ、これも耐えきるとは、生意気な呪われたぱんつなの!」
もはやファンブルなど怖くない全裸の鈴鹿は、己の力の証明を行おうと躍起になってぱんつを奪おうとする。しかしそこは呪われたぱんつ、そう簡単に脱がしてやるものかと弥恵に張り付いて引き寄せに対抗した。
『いまがチャンスなの……!』
そこに再度Loveが飛びかかり、ついに弥恵が完全に捕獲されてしまった。
「あぁ!? 弥恵さん!?」
「くっ……ダメよ! 手遅れだわ! もう助からない!!」
シフォリィとアルテミアから諦観の息が漏れる。
「いやいや!? あきらめ早すぎですから!? 助けてくださいぃぃ! 同じへっち属性じゃないですかぁ――!?」
「いえ、私はそういうのではないので」
「右に同じく」
「無慈悲っ!?」
へっち御三家が仲違いを起こしている中、Loveが弥恵から衣服を剥ぎ取りパンツへと手を掛ける。
「むっ……シャッターチャンスです――パンツを巡る攻防なら、このアングルでしょう」
「そうそうこういうのを待っていたよ」
決定的瞬間を捉えようと、仰向けのまま床を這う寛治が望遠レンズを構える。その距離でその望遠レンズで、お前は何を撮ろうというのか。
「ちょ、ちょー!!? 完全に駄目なアングルですから!? 変態アングルですから!? こんな姿を撮らないで下さい!」
「在りのままを、記録する。それが観測者の努め」
「いーーやーー、なんでこんな目にィィィィ!!!」
連写的フラッシュが輝く中、弥恵のパンツが剥ぎ取られる。それはもう書くことすら禁止されるようなあられもない状態で。
「む、惨い……」
「捕まったらあんな目に……ひぃぃ」
一部始終を見ていたシフォリィとアルテミアは恐るべき惨状に生唾を飲んだ。
「ふふ、ふふふ……ぱんつが脱がされた以上もう怖いものはありません」
ギラリと、弥恵の瞳が光る。射貫く先は、為す術無く事態を見守っていた二人。
「こうなった以上、仕方ありません。貴方達二人も道ズレにしてくれる……!」
「そ、そんな裏切るの弥恵さん! 私達は仲間なのに!?」
「闇落ちしてしまったんだわ!! ひどい、どうしてこんなことに!?」
「どの口がいうか-!」
脱がされた者は転じて脱がす者へと変わる。
新たな敵が増えたことに戦慄しながら、へっちな二人は追い詰められて行った。
●最終堕落装置
「それで……どうしてこうなったんですっけ……」
シフォリィが炬燵机の上に顎を乗せながら言う。
「なんでだったかしら……そう弥恵さんが私達を裏切ってから、落ち着いて話をしようってことになって――」
そして、その場にいる者達は彼に目を向けた。
万能炬燵。
動き喋り、冷暖房完備の炬燵である。
触手が見えなくなると、その炬燵のフォルムに思考がぼんやりとしてしまった。どうしてか、その炬燵に入ってぬくぬくとしたくなってしまったのだ。
罠だとわかっていても抗えない誘惑。人をダメにする究極の兵器がそこにあったのだ。
そうして気づけば炬燵に入ってしまった。
「炬燵はいいですよね……これなら確かにパンツを脱がされても大丈夫かも……」
ああ!? いけないシフォリィ! 完全に炬燵に毒されて抵抗力が落ちている!
「そうそう、脱がして……って、いやダメでしょ、ほら意識を取り戻して! 対面を見てみなさい!」
意識を取り戻したアルテミアが声を上げる。
二人の対面には――寛治と死聖がいた。
「おっと気づかれてしまいましたね」
「いやーこのまま行けば無防備にぱんつを脱がされる姿が撮影できそうだったのにね」
楽しそうに笑う二人は、もはや犯罪者のそれだ。
「ひぃ!? ま、まさか炬燵の中にカメラを隠して!?」
「盗撮よ! それは犯罪よ!! 気持ち悪いレベルのそれだから!!」
思わず炬燵の中で弛緩しきっていたふとももを締めパンツを隠す。
「では万能炬燵くん、やってしまいなさい」
「まあ、任せてくれって。悪いようにはしないからさ」
「ひぃぃ――!! すぐ出ないと……!!」
回避力に定評のあるシフォリィは危険を感じて、炬燵の誘惑を振り切って飛び出した。アルテミアも後を追おうとするが、一歩遅い。
「ぎゃー! 足にぬめぬめネトネトの何かが這い寄ってくるぅぅ!?」
アルテミアはびたーんと頭から床に突っ伏して、ずるずると炬燵の中に引き込まれていく。その姿は触手型モンスターに捕食されるホラー映画の被害者のようでもあった。
「このっ、このっ! ダメだったら! 本当にダメっ! イヤ! ダメよ!」
手にした鞘入りの武器を振り回し、必死の抵抗を見せるアルテミア。
「ふふ、そうです、そうして炬燵の中で隠し切れない下半身の痴態を撮影されてしまうのです! がんばれ万能炬燵様!」
『Loveも手伝うの』
弥恵とLoveが万能炬燵を応援しながら、アルテミアの動きを封じる。完全に全身の動きを止められたアルテミアは、屈辱的な辱めにあっている。
「炬燵に隠れているけど、その中を盗撮されてる事実が、こんなに屈辱だなんて……!!
くっ、殺せ!! このまま炬燵の中でパンツを剥ぎ取られる一部始終を撮られるなんて耐えられない!」
「大丈夫大丈夫、顔は映ってないから」
「じゃぁなんでそこのファンドマネージャーが私の顔を舐めるように撮影してるの!? どうせワイプで映すつもりなんでしょ!!!?
いやー!!! 殺して――!!」
残酷な未来の映像を想像して、アルテミアがイヤイヤと首を振るい髪を乱す。
「む、むごい……」
一人生き延びたシフォリィが、今一度その言葉を口にするのだった。
●ぱんつは最後に脱ぐもの
アルテミアは敗れた。
炬燵の中でぱんつを無理矢理脱がされるという強姦同然の行為を受けて、その瞳からハイライトが消えていた。
「くっ……仇はいつか必ず取ります!」
残されたシフォリィはグッと拳を握りしめた。とにかく心から逃げ延びなければならなかった。
「残るはシフォリィさん一人なの。覚悟するの」
全裸で立ち回る鈴鹿は、自分も凄い格好して、撮影されていることに羞恥しながらも、その目的は全くと言って良いほどぶれていなかった。
「絶対にパンツは渡しません! 私は屈さない!!」
「そういうと思って、シフォリィさん対策は持ってきているんだよ」
「そ、それは――!?」
死聖がシフォリィに見せ付けるように、シフォリィ&アルテミアのフィギュアとシフォリィの薄い本を取り出し、注意を引く。フィギュアはキャストオフ機能があるのでこれ見よがしに脱がそうとする。
「いやー!? なんでそんなもの持ってるんですか!! ダメです、そんなもの世界に存在してはならないものです、即刻塵にしなくてはいけません!!」
冷静さを欠いたシフォリィが死聖を追いかける。高い反応を持つ死聖はすぐさま反転して逃げ出した。
「はは、そうら今がチャンスだよ」
「要するにラグビーと同じです。一人目が脚にタックルして組み止め、二人目がパンツをジャッカルしに行くのです」
アクションカメラを携えた寛治が決定的瞬間を待って構える。
『突撃なの』
「障害物はまかせておきな」
「さぁシフォリィさんもへっちな目に合って下さい!」
逃げる死聖の間にLoveと万能炬燵が飛び出し、慌てたシフォリィを弥恵が捕らえる。
「もらったの! ぱんつカモン!」
「まだです! まだ私にはこの着込んだ服があります!」
「くっ! ならば、あまりこの手は使いたくなかったが仕方ないの……真・パンツ脱がすの術が奥義≪脱衣覇王剣≫!!!」
「きゃ、きゃあぁぁ――!!?」
恐るべき技繰り出された。鈴鹿の放った≪脱衣覇王剣≫がシフォリィの服を全て消し飛ばし、ぱんつ一丁にしたのだ。
白く美しい肢体が曝け出される。パシャパシャとシャッター音が鳴り響く。
肌を隠して座り込むシフォリィの顎をあげ、鈴鹿が妖艶に呟く。魔眼と共に。
「大丈夫。抵抗しないで……これは貴女の尊厳を守る為に必要な事なの……さあ、鈴鹿に身も心も任せて……ぱんつを剥ぎ取られなさい」
「くっ、ぱんつを脱がされるくらいなら、私はしにます! ころしなさい!」
「まあまあ、そう言わずに。一度脱げば気にならなくなるの」
「ぎゃー覆い被さってぱんつに手を掛けないでください! あ、ダメダメ、本当に脱げちゃうぅぅ!」
絡み合う二人が全裸になるのに、そう時間は掛からなかった。
「ふう、とても良い物が撮れたよ。満足満足」
「さっそう現像しましょうか。モノによっては莫大な資産が生まれるかもしれません」
ほくそ笑む観測者達は気づいていない。二人を取り囲むようにぱんつを脱がされた女の子達が瞳に黒いオーラを迸らせて睨んでいることを。
彼女達がカメラのデータを全部消せたかは――神のみぞ知る。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
依頼お疲れ様でした。
ぱんつを脱がされた方々はパンドラ値が減少しちゃいました。
MVPは執念深かった鈴鹿さんに送ります。ナイスぱんつ。
リクエストありがとうございました! またよろしくお願い致します。
GMコメント
こんにちは。澤見夜行(さわみ・やこう)です。
シナリオリクエストありがとうございました。
へっちな三人のパンツを奪え! やることはそれだけだ!
●達成条件
アルテミア、シフォリィ、弥恵の呪われたパンツを脱がす
●情報確度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は起きません。
●このシナリオについて
あの手この手でパンツを脱がしましょう。
ただしこのパンツ、恐るべき鉄壁さを誇っています。根性値高めです。
あらゆる手段を用いれば、きっと脱がせることはできます。そして三人はへっちな目に遭うでしょう。
ちなみにこのパンツ、着用者のステータスを参照しているので三人の弱点を突くようにしましょう。
●舞台について
ローレット内が舞台になりますが、彼女達の名誉を守るために移動するのもありです。
その場合は幻想周辺が舞台になるでしょう。
衆人環視の中パンツを奪われるのはなかなかの屈辱でしょう。
そのほか、有用そうなスキルやアイテムには色々なボーナスがつきます。
皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしています。
宜しくお願いいたします。
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