シナリオ詳細
よふかし
オープニング
●よ ふ か し
夜だもの!
遊ばなくっちゃ、勿体ないと思わない?
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チチチチと鳥の鳴き声が聞こえる。愛らしいポリゴンの少女の隣には同じように可愛らしい二足歩行の猫がいた。
『(名称未設定)ちゃん。遊びましょ』
森へと誘う猫に誘われて森へと向かう。
其処に待ち受けるのはゾンビめいた動物たちと突然出てくる吃驚系の仕掛けなのだった。
●デバック
その日、陽田・遥は作成したゲームに満足していた。
可愛らしい動物たちとほのぼのと過ごして時には冒険に出るという在り来たりなものだが、彼女の中で思う可愛い――と業が深い設定――を詰め込んでいるために満足も満足だったのだ。
名称未設定って見ると夢小説みたいだなあと呟く彼女。
まあ、それはいいのだ。動物たちにヤンデレとか王子様とか乙女ゲームみたいな設定の羅列いれちゃったけど。
「さー、あとはデバックを誰かに頼んでー!」
うーんと伸びをした時、彼女の傍らを通り過ぎた黒い影は尾を揺らしてなぁーごと鳴いた。
ぽち、と。
エンターが押されたのだ。
「……」
遥は沈黙した。
「あ……」
その後、絶叫。彼女の周辺はポリゴンが重なり、先程迄モニターで見ていたものになっていた。
●その日、『男子高校生』月原・亮(p3n000006)はヘルプした。
『紅宵・満月(くれない・みちる)』――こと、本名は陽田・遥。
そんな練達所属の技術者である彼女は旅人だ。それも、ちょっぴり所でない位の暗黒微笑を浮かべるタイプの。
Dr.マッドハッターが面白がって作成した『ゲーム研究室』で主任職につきゲームを作成するが召喚時に色々と心残りがあるらしい。SNSをお母さんに見られたらどうしようというどうしようもない心残りだが、確かに見られたら人類として死ぬかもしれない――というのは否定できなかった。
「でさ、満月さんが『また』事件を起こしたんだよなあ」
亮はそう呟いた。ある意味陽キャ派である彼には満月の中に渦巻くSNSを人に見られたら死んでしまうという論は理解できないのだが――どうにも、巻き込まれがちだ。
「今度は黒歴史サイトじゃなくって作ってたゲームに取り込まれた的な方。
別ライン――佐伯操女史――の研究所にあるVRとゲームの融合で強制的に使用者を取り込む系のアレソレを使用してるからさ、まあ、さ」
それで入り込んだ世界が『デバック』前でやばかったらどうするよ、という事である。
「デバックも済んでない。
だから、エラーだらけの世界で、とりあえず『ミッション』をクリアしなきゃならない」
……と、なれば。
「ゲームに取り込まれた満月さんを助けに行かなきゃならないので、はい。VR」
エマージェンシー。エマージェンシー。
それは兎も角、どういうことなの、満月さん。
可愛い動物もののゲームって言ったじゃない、満月さん。
亮の見せたモニターに映し出されたのはおどろおどろしい動物たちが黒背景に並んでいる。
そして文字は『よ ふ か し』と書いてある。
作りかけの説明書には
――愛らしい動物たちと、ちょっぴり身の毛もよだつような夜を――
……これ、ホラーじゃん!
- よふかし完了
- GM名夏あかね
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2019年09月23日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談5日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●
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『ぶらうにいちゃん。遊びましょ』
ぶらうにい――『大体普通の町娘』プラウラ・ブラウニー(p3p007475)は可愛らしい猫にそう呼ばれて「森の妖精さんみたいでかわいくないですか!?」とくるりと振り返った。同様に動物に名前を呼ばれていた『めると』こと『太陽の弟子』メルトリリス(p3p007295)は「は、はわ……」と瞬いている。
彼女の認識を先んじて紹介していく。ここ、『ゲーム研究室』はDr.マッドハッターが面白がって作った施設であり研究室だ。つまりはマッドハッターの息がかかった場所である。
「マッドハッターさまのためです……! このメルトリリス、どうにかします。
ちゃんと、誰一人不幸にならないように……って、あの、ゲーム? ホラー?」
「めるとちゃんはゲーム、ううん、みちるちゃん世界は初めて?」
そう何度も紅宵満月主任研究員のポカに巻き込まれたくないものではあるが、『くそい縺ャ』ロク(p3p005176)はそう言った事が大好きだった。
「わかるよ! わたしもマッドハッターさん(メカ子ロリババアの生みの親)のためだとおもうし!」
――ちょっと違うとは思う。ロクが尻尾をぶんぶんと振り続ける其れに「ギャッ」ともうどうにも言えないような声が聞こえる。
「って、あ、ああ―――『†災禍ノ獣†』ちゃん!」
「またきたよ! 紅宵……いや、みちるちゃん! 今回は『ろく』だよ!」
墓穴だった。覚えてないとか言う前に、もうその名前を呼べばキリバンが#1111でしかなかった。
「窶?縲?LaByrinThe縲?窶?縺ァ荳?邱偵↓謌ヲ縺」縺溘Ο繧ッ縺?繧茨シ√≠縺ョ譎ゅ?窶ヲ縺?d縲√d繧√※縺翫%縺……なんか都合悪いこと言うと文字コードがバベル誤翻訳されちゃうみたいだね! わざとでしょ!」
満月はそれにへらりと笑うだけだった。この空間はある意味で迷惑な暴走ではあるのだがデキはいい。『ありあ』でゲーム内に突入した『氷雪の歌姫』ユゥリアリア=アミザラッド=メリルナート(p3p006108)はきょろりと周囲を見回して瞬く。
「満月さまですかー。お会いしたことはございませんが、このようなものを御作りになられる凄い方なのですねー」
「もっと褒めて!」
「あらー……」
飢えている。どうしましょうと首を傾げるユゥリアリアの隣で「なっ、何だこりゃぁ!」と叫び声が聞こえる。
『くりす』は噂のVRゲームを体験してみたいとは思って居たがまさかこんなことになるなんて、と考えていた。
「お、おい、称号バグってんぞロクぅ! お、俺もどうなってんだこりゃ!」
『†魔天の星槍を掲げし蒼銀騎士†』クリスティアン・メルヴィル(p3p007388)――そこがバグってくると思ってなかった――は叫んだ。もうこの際彼はこれからも魔天の星槍を掲げし蒼銀騎士、略して魔星騎士(ませきし)として頑張って欲しい。
「その略し方も何だぁっ」
……さて、おなまえが『ぶたやろう』な時点で輝きに満ち溢れている『感謝の気持ち』ソリッド=M=スターク(p3p007305)のおきもちの表明である。
「すげぇ、これがゲームの中か!
襲ってくれる……じゃなくて、襲ってくるあぶねぇ動物達がわらわらといるんだろ? 考えただけでも、ゾクゾクしてきやがるぜぇ」
ハァハァと浅い呼吸を繰り返す。Doggedly Mental! 屈しない! 流石はぶたやろう!
「襲ってくれる!? あ、そ、そっか……。
今まで、現実に骸骨とかゾンビみたいなのとも戦って来たから全然怖くないんだからね!」
「あ、じゃあ、チュートリアルモード『にーにあ』ちゃんに見せるね」
「―――――!?」
全然怖かった。動物さん可愛くなかった、と『平原の穴掘り人』ニーニア・リーカー(p3p002058) は告げていた。『にーにあ』のがっくりとした調子を見ながら『ぎんいろおーかみさん』天狼 カナタ(p3p007224)は「ふむ」と悩まし気に呟く。
「夜は狼男の時間だ……む、嗅覚も聴覚も使えないだと!?」
驚きに満ち溢れたカナタであった。嗅覚も聴覚も『かいちゅうでんとう』に様変わりの様子である。
「ところで、みちる。ゲームならポーズメニューとかステータスメニューとか開けないか?
ゲーム内時間表記があれば『あかいじかん』の周期を計れるやもしれんし――ログアウトがあれば帰りたい」
「私も帰りたい」
ダメだった、としょぼんと尻尾を垂らしながらステータスメニューを見遣れば時計は一応存在していた。そして、『おーかみ』と書かれた自身の名前を見て「本名は恥ずかしいじゃないか」と彼は小さく呟いたのだった。
――information:なおここからゲーム内ネームになるのです――
●
「暗黒微笑キめてる場合じゃねぇぞお前ぇー!!」
そう、くりすはキレた。思わずみちるに掴みかかるが「アアアア」としかいわないみちるからは何の情報も得られない。
「ゲーム作ったんお前だろ! お前ぇー!!」
「そ、そうは言ってもバグが多いんですもん……」
えぐえぐと泣き続けるみちる。ろくは「でも言われたくない事は文字化けになってるよね? ほら、繧ュ繝ェ逡ェ繧定ク上s縺ァ縺舌i縺薙m繧偵♀遉シ邨オ縺ィ縺励※繧ェ繧ィ繝薙↓縺ゅ£繧とかさ」
「その、うようよっとした変な言葉になるのはみちる様がやってるのですか?
はわ……それって、マッドハッター様の技術でなんとか解読できたりして……?」
めるとが首を傾いだそれにみちるは「ダメダメしないで」と大きく首を振った。セフィロトに引きこもり人類であるみちるは山に登ることを拒否るのだろう。嫋やかに見えてもしっかりと特異運命座標であるめるとは「はわ……?」と首を傾げる。
「どうかしましたか……?」
「あのねー動けないって言ったらどうする!?」
めるとは「ひえ……」と小さな声を漏らした。何がどうなれば突然動けないなんて言葉が出るのだろうか。にーにあは強引だけどとみちるに声をかけてその体を担ぎ上げる。
「僕だって早くここから抜け出したいからね!」
よし、と隊列の前線をぐんぐん進む事にしたロク。勿論、彼女はドヤッとした調子だ。
何故ならば――そう、詳しく言えばとても簡単なのだけど、彼女には頼りになる沢山のロリババア達が……
「大丈夫、頼れるロバたちはVR内でもついてきているはず……アレェェッッ!?
どうしてかいちゅうでんとう!? どうして!? ロバがかいちゅうでんとうだなんて!」
「あらー……」
どうしたことだろうと首を傾げたありあ。こういうのは初めてなのだと周囲を見回していたありあはふと何かに気付いた様に「あのー」と小さく首を傾げた。
「姿が変わったみたいですねー。みちるさんー、これはどういうー……」
可愛らしい動物たちが手を振っていたはずが、何かの音がしてその顔が『ぐぱり』と割れた。
「ひ」とありあの口から声が漏れたのは仕方がない。先程迄はメルヘンだったのだ。可愛かったのだ、何処までも素敵だったのだ。
(何ですの何ですの何ですのー!?)
内心で大泣きで足がガクガクしているが隠れ場所にささっとその姿を隠してからありあは周囲を見回した。厚い面の皮(ねこかぶり)を活かしながら何事もなかったかのような顔をしたありあの表情は真っ青だ。
「これ、避けゲーつったか?」
そう、くりすは呟いた。その言葉に殿よりやっとのこさで隠れ場所に滑り込んだおーかみがぜいぜいと息をする。
「さっきまで愛らしかったがあんな見た目であれだけ大人しく……。狂ってるんだな。動物じゃないか……意思疎通も出来なかった」
「高度なAIですからね!」
胸を張るみちるに「あほか」とクリスがその頭をぽかりとする。ふと、ありあははっとした様に「ぶらうにい様がいらっしゃいませんー」と周囲を見回した。嫌な予感がするとでも言う様にぶたやろうは立ち上がる。
「オッあ、アリガトウゴザイマスッッッ」
頭にばちんと当たった動物の投げら林檎に思わずお礼が飛び出したが、それを聞いていためるとが驚愕の表情を浮かべるだけだ。
「居たぜ、ぶらうにい! なんて羨ましい!」
指さしたぶたやろうに釣られた顔を上げたおーかみが衝撃を覚えた様にあんぐりと口を開く。
「あ~~っ! ダメですっ! そんなに見つめないで下さいっ、触らないでください~~!
あは~~~~!!!! おらぁ!! かかってこいやぁです!!!! 愉快な仲間がぽぽぽぽ~んです♪」
その時、おーかみは悟った。ぶらうにいは敵サイドになったのだと。VRだもの、何が起こるか分からない。バグの所為だろうか、楽しそうに彼女が笑ってあかいときを楽しんでいるのは……。
「えええええ!? 特異運命座標じゃないでしょ! 絶対バグでしょ、君達い!」
「ま、まって、みちるさーーん!」
めるとの呼び声空しく、「こんなとこに居られるか」とみちるが逃走する。くりすはめるとと顔を見合わせ「あいつってすげえ迷惑だよな」とぼやくのだった。
●
「とりあえずみちるちゃんを追い掛けよう! ぶたやろう!!」
「アリガトウゴザイマッ!!!!」
ろくはきっと、そういうつもりで呼んだわけではないのだろうけれども、脊髄反射的にぶたやろうは喜んだ。むしろきっと、この地の分を見ながらぶたやろうは「ブヒィィィ」と叫んでくれてる事だろう。
赤く染まるその時の周期を確認して進まねばならないとずんずんと山頂(とみちる)を目指す。
にーにあは襲い来るどうぶつとぶらうにいに慌てた様に自身のスキルを使用して――
「うっ、うわああああっ! 究極アルティメットファイナリー最終奥義!
そ、それにっ! ギャラクシーサイクロン!」
誰がその名前を付けたんだと苦しんだ。凄い名前のスキルになっている。
「く、くそおおお! おら、かかって来いよ! ……来てください!!
名乗り口上(ナグ・ルナ・ラ・オレ・ヲナグ・レ)――魔法の呪文だ! 聞いて行け!」
ルビから欲求が駄々洩れだった。漏れに漏れていた。驚くほどに漏れ出しているが、それはこの際めるともありあも聞かないふりをした。
神より与えられし第六感を使用して前進するめるとの背後で迫りくる動物たちと相対するおーかみは狼牙(ショット)を使った。
「近づかれる前に牽制しつつ進軍しよう。軍隊みたいだな。
……いやまて、なんでこんな名前なんだ!? 技名言わないと発動しないなんてどんな仕様だ!?」
「ええ、ええ、私も思って居ました。神より与えられし第六感(エネミーサーチ)がなぜか、神より与えられし第六感と発音しているように……!」
恐るべしVR。恐るべしゲーム世界である。壊世(ハウル)と戦禍(ストーム)を駆使しながら殿から盲信するおーかみの背後から「おっと!」とぶたやろうが顔を上げる。
「おいおい、一人でカッコつける気かぁ? 俺にも分けてくれよぉ……このご褒美(痛み)をなぁ!!」
「じゃあ、痛みは任せるぜ! 《刮目せよ、我が白銀の霊鎧》――《傾聴せよ、我等が不屈の協奏曲》」
くりすは「うーわー」と頭を抱えたが、ふと、自身の『ステータス画面』を見ながら愕然とした。
「《天狼噛牙》と《巨星崩光》はそのまま……なんでだ? 素で中二? やっかましいわ!!」
その素晴らしい中二力は忘れないでほしい、と思う。くりすが振り返れば動物たちとるんるん気分のぶらうにいが迫ってくる。
「どうして逃げるんですか? 大地刻命のゼフィロスアートで相手してますよ!
みーんな心優しいどうぶつさんたちですし大丈夫ですよ!」
ぴかぴかとギフトの輝きを発して近寄ってくるぶらうにい。『真理を圧殺せし混沌のイービルクロー』を使用して近づくそれを眺めながらろくは叫んだ。
「ククク……哀れな獣ども(どうぶつ)に咆徨ノ鬨――旋慄・生喰之災禍を見舞ってやろう……よ!」
いきなり格好良くなったろくににーにあがぱちりと瞬いた。「あかいじかんが住めばみんな元通りだよね……!」とぶらうにいを見遣る。バグエネミーで狂気(笑)に駆られるぶらうにいだってきっと落ち着くはずだとにーにあは願う。
「何……Burglz Enemysバグエネミーだと……? くそう、アレを使うしか! だよ!
最後の喇叭は鳴らされた、「災イヲ喚ブ佹罵」よ、目覚めるが良い……。だよ!」
その言葉を聞きながらにーにあはとりあえず走った。ありあは震え声で『攻撃の名前が変わっているなんて気づかぬ』儘叫び続ける。
「出須経亜青――! だめですー。魔竜王熱斗踊(マリオネットダンス)ですー!」
なんだかやばいヤンキーみたいになっているがVR初心者且つ『初めてのゲーム』であるところのありあにとってはもはや気付く事すらできない。
罠にずぽっとはまったにーにあが暗がりからかいちゅうでんとうを落とす。
突然真っ暗闇の中で足を滑らせては何が起こったかもわからない。
「にゃぁぁぁぁ!? 誰か助けて!!?」
「魅理亜怒覇亜茂宍須(ミリアドハーモニクス)ですー!」
凄いルビだった。ヤンキーどころではなく、写経でもしている気分ではある。
かいちゅうでんとうを凄い勢いで振り翳しながら視覚を無くすべくめるとは周囲をぐるりぐるりと探した。
「みちるさん! おちついて、私たちは『本物の』ローレットのものです」
「うそ!」
「いいえ、まっどはったー様のためですもの! 一緒にこのゲームをなんとかいたしましょう」
懸命に語り掛ける良心である。どこからどうぶつが飛び出すかもわからないあかいじかん。
姿を隠すめるとは顔を出して殴られに行くぶたやろうの背中を眺めていた。
「普通あんなに殴られる!?」
ごもっともだった。「みちるちゃん! 大丈夫、キリバン踏んでBBSに荒らしが出た並のちょっとしたトラブルよ!」とロクがロバの代わりにかいちゅうでんとうをぴかぴかさせながら声をかけてくるがみちるは混乱したまま逃走を図り始める。
「こ、こら、イレギュラーズが満月さんを、驚かせてどうするんですかーっ! ああもう!」
とりあえずめるとはみちるを殴った。どこまでも勢いよく。うるさいから持ち運ぼうという意図だったのだろう。
――ぶたやろうの声が響いたのだった。
「アリガトウゴザイマッ!!!!」
●
「ああ! 俺に構わず早くゴールしろ!」
叫ぶおーかみにぶたやろうが「俺は、お前らに危害を加えるつもりは一切ねぇ!」と危害を加えてもらうために飛び込んでいく。
「あ、あれを……! 『あさひのいし』ですー」
ありあがそう言って山のてっぺんに或る石をそっと手に取れば、きらりきらりと輝きが舞い降りてくる。
「こ、これで……クリアですか……?」
きょとりとしためるとにおーかみが「やっとか!」と安堵した様に息を吐く。
「みちる様、一応……こちらのゲームのバグに関してのレポートを揃えたのですが……」
めるとのその言葉にみちるは「あ、ありがとう」と感激した様に大きく頷く。
どうやらこれで仕事は終了のようだ。
「……ねえ、ゲームはもう終わりだよね、なんでみち縺上=w縺嫖rftgy縺オ縺倥%l」
――もう、だめ……やめて、ろくちゃん。
そんなの、縺セ縺滄サ呈ュエ蜿イ繧キ繝翫Μ繧ェ縺――
「これでもいい大人なんだぞ、ゲームとはいえなんでこんな目に……俺に、話し……かけるな!」
感情封印で耐えるおーかみの隣でぶらうにいがにんまりと笑みを浮かべた。
「あかいじかんがまた見たいですね! 感情封印するだなんて勿体ないですよ!
みなさんもっと狂えばいいのにです~! うふふっ☆」
振り返ったぶらうにいの顔は――『どうぶつたち』と一緒だった……。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
お疲れさまでしたイレギュラーズ!!
何だこれ(褒め言葉)とっても素晴らしい仕事ぶりでございました!
MVP縺ッ髱「逋ス縺九▲縺溘≠縺ェ縺溘〒縺!
え? 文字化けも読めたって? なんでそんな……。
GMコメント
練達のコンピューターのバグらしいですが、人為的に何かした気がします。
●練達
皆様ご存知の練達こと探求都市国家アデプトは旅人たちで構成された都市国家です。
無力な人間(と高度知的生命体)の知性と飽くなき探究の心を何よりの力と考える研究者の楽園であり、混沌世界に抗い元の世界に戻るべく日々研究が続けられています。
つまりは『混沌法則』に抗いたいけど抗えない=『混沌法則に認められた』ものがこの国にはごった返しています。これほど高い文化レベルなのにまだ元の世界には戻れない―ーそれが、練達なのです。
●紅宵 満月(くれない みちる)
本名を陽田・遥(はるた・はるかな)。気軽にハルタとかハルカナって呼ぶと憤死します。本名が嫌いで満を持して紅宵 満月になったのに持ってた財布の免許証とか自分自身の設定を徹底できなくて本名バレした憐れな21歳。
色々遊んでるので最近は特異運命座標の中で技術を合わせて配信してくれる素晴らしい友人は居ないかなとか言っていました。ご興味あれば紅宵 満月まで。
当シナリオでは動物に追いかけまわされて号泣してます。夢女子で腐女子です。
ゲームシステム改編で無理矢理身に着けた技が『キリバンスラッシュ』『絶対零度の暗黒微笑』でした。
●森のどうぶつたちとバグエネミー
可愛らしく一見して無害ですが突然キチります。やばい勢いで笑いだします。
ゲーム内の時間周期で一定周期で訪れる『あかいじかん』になると襲い掛かり方がやばくなりますが、それ以外の時間では攻撃を使用とも『当たり判定がない』ようです。
元が避けゲーであるため、わらわらと動物たちが湧いてきます。動物には攻撃を食らわせると怯みます。死ぬことはないです。
バグエネミーはそのままその通りでオバケです。オバケなのです。
オバケですが攻撃可能です。但し、リアルにダメージを与えてきますので注意が必要です。
●森
一本道ですが所々に罠だとかオバケだとか色々います。
隠れる所は数々設置済み。
動物沢山です。夜です。すごく暗いです。非戦闘スキルやアイテムで視界をよくするのは不可です。ギフトは可能。
非戦闘スキルやアイテムは強制的に『かいちゅうでんとう』に入れ替わります。
●疑似VRシステム
ゲーム×VR。満月の作った『よふかし』というゲームの世界です。
森の中を進んで森のてっぺんにある『あさひのいし』を手に入れるまでは戻れないし夜も明けないという吃驚系ホラーの世界。一見可愛い動物たちも、『あかいじかん』という一定周期で訪れる吃驚タイムに触れると突然狂気に触れてゾンビ化して襲い掛かってきます。
通常だと攻撃方法はなし。所謂避けゲーですが満月がヒンヒン言いながら攻撃可能としました。それでも名称はバグってるので『なんだかカッコイイ中二病名称』にしてあげてください。
●おなまえ
よふかしは可愛らしいテイストを売りにしてるので登場人物はみんなひらがな名になります。
満月さんは『みちる』にいなってます。
名前に【ひらがな5文字】を入力してVR装置よりlog inしてください。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
●でんじゃぁ!
当シナリオにはパンドラ残量に拠らない【心の】死亡判定が有り得ます。
身に覚えのある方は【その黒歴史を晒しながら】、【楽しく】ご参加ください。
はっちゃける練達です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
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