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シナリオ詳細

Your holiday
Your holiday

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●夏の日差しはあっという間に世界を焼いた。
 真夏の暑さはどの国も、どの世界も変わらない──とあるウォーカーの新聞記者は、真夏の太陽に焼かれながらそれを実感していた。
「あっつ……」
 言うとさらに暑くなる気がする。だが言わざるを得ない。だってどうしようもなく暑いんだ。
「あっつぅ……どうしてこんなに暑いんだ……」
「ぴよぉ……アイス食べたい……」
「本当それ……、

 …………ぴよ?」

 視線を向ければ、ベンチの隣には黄色い物体がいて。ベシャリと地面に潰れているそれは、どうやらベンチの日陰に入ろうとしているようだった。
「あー涼し……くない……ぴよ……」
「……ひよ、こ?」
 いや30cmもありそうなひよこなんて初めて見るぞこれは黄色い何かの鳥──ひよこだった。
 つぶらな瞳がこちらを見上げる。ふわふわの翼を広げ、「ぴよ!」と言う様は愛らしく──。
「──……ひよこのぬいぐるみ?」
「ひ・よ・こ・で・すぅ!!」
 ばっさばっさと翼をはためかせて抗議するブラウ(p3n000090)。じっとしていればぬいぐるみと間違われても致し方がない。最も、じっとしていなくたってそうかもしれないが。
 ローレットで働く情報屋だと告げれば、ウォーカーの青年は考え込む素振りを見せた。
「ローレット……ローレットか……」
「ぴよ?」
「──そうだ、イレギュラーズだ!」
「ぴーーーっ!?!?」
 ブラウは大声と共に突然抱き上げられた。くるくると青年が回り始め、ブラウの視界もくるくると。
「まっ、止まっ、待っっ」
「よし、これでOK貰いに行こう! それにローレットへの募集もかけなきゃ!」
 聞く耳持たず、である。意識をふっと落としかけたブラウは、しかし急停止した青年の行動によって意識を取り戻すこととなった。
「はっ……!? 今だ、今のうちに、」
「ねえ君! 情報屋! ローレットへ依頼させてくれ!」
「うぎゅっ」
 頼む! と、思い切り抱きしめられるブラウ。一瞬喉が詰まったが──。
「……あっつ!!」
 ばっと勢いよく離され、頭部がぐわんと揺れる。
 もこもこふわふわは、自他ともに暑かった。


●と、言うわけで。
「『イレギュラーズの勧める夏の過ごし方!』というタイトルで雑誌の記事を書きたいらしいです」
 服装でも、食事でも。そのほかだって構わない。とにかく読者が『あ、これやったら涼しくなりそう』と思いそうなことを教えてほしいそうだ。
「ついでに休日は何をしているかも書きたいそうですよ。イレギュラーズが日頃どう過ごしているか、って気になる読者が多いみたいで」
 記事を占める割合を考えれば、もしかしたらこちらが本題かもしれない。
「休日の過ごし方をお話ししつつ、その合間に涼しくなるコツとか入れたらいいんじゃないでしょうか?」
 よろしくお願いしますね、と言うブラウは終始、依頼人──記者の青年と、謎の距離感を維持していたのだった。

GMコメント

●目的
 あなたの休日教えてください!
 涼しくなるコツも教えてください!

●詳細
 記者にPCのとある休日を教えてあげましょう。きちんとした1日でも、だらしない1日でも構いません。
 その合間に『暑さを和らげるコツ』が入るととても喜びます。
 今回のリプレイは基本的に個々の描写となります。同行者、という形で記載して頂ければまとめての描写も可能です。

 場所はローレット。机を記者とPCで囲んでいる形です。私のNPCであれば同席可能とします。

●ご挨拶
 愁です。通常シナリオを出すのは久しぶりですね。
 暑い日も続き、場所によっては天候も荒れ模様ではありますが、皆様どうぞご自愛下さい。水分はちゃんと取るんだぞ。
 ご縁がございましたら、どうぞよろしくお願い致します。

  • Your holiday完了
  • GM名
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2019年09月10日 22時55分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
焔宮 鳴(p3p000246)
救世の炎
リアナル・マギサ・メーヴィン(p3p002906)
分の悪い賭けは嫌いじゃない
炎堂 焔(p3p004727)
炎の御子
グレン・ロジャース(p3p005709)
不沈要塞
クリストファー・J・バートランド(p3p006801)
荒野の珍味体験者
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
繋ぐ命
ワモン・C・デルモンテ(p3p007195)
海のヒーロー

リプレイ

●海の中から見た世界
「この前は、あまりに暑くて、釜揚げになってしまいそうでしたの」
 『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)は言う。炎天下の中、まるで自らの水分が全て水蒸気にでも変わってしまいそうだったのだと。
「ですから、深い海に、避暑してきましたの」
「成程、海種らしい発想ですね」
 うんうんと頷きメモする青年。陸(ソラ)の方にどれだけ伝わるか、と前置きしてノリアが告げたのは、遠浅の海が唐突に終わりを告げる場所のこと。
「どこまでもつづく、真っ暗な世界から、まるで、崖を這うかのように、冷たい、深い水が、湧き出てきますの」
 その流れはまるで、海底へ誘うように。ノリアはそこへ身を投げ出したのだ。例え泳ぎが拙い彼女であっても、その流れがあれば深い場所まで潜って──沈んでいけるから。
「地上では、あんなに熱かった太陽も、体が、海底につく頃には、まるで、ゆらめく星ですの」
 海へ入った直後は海面に近くて、熱する太陽に海水もぬるく、暑く感じてしまうというもの。息苦しいと言っても良い。けれどそんな煩わしさは海底に存在しなかった。
「最近、忙しかったですから、そんな些細なことさえも、嬉しくて」
 ふわりと微笑んだノリア。その脳裏に浮かぶのは様々な魚が行き過ぎる光景。船もあっただろう。それらははるかに遠く、彼方にある浅い海でのことだ。
 そんな風に、海底に寝転がれば海面近くの様子を眺めていられて──でも。
「ほんとうは、いつまでもそうしていたかったのですけれど……太陽が消えて、戻るときが、来てしまいましたの」
 つまり、とノリアは小さく口を尖らせる。折角気持ちの良い場所を見つけたのに、そこを去らねばいけないのは辛いもの。しかも海底に潜ったということは、登って帰らねばいけないということで。
「ローレットが、海の中にあればいいのに……と、思いながら、帰ってきましたの」
「はは……、それだとちょっと困りますね」
 頬を掻く青年。大変涼しそうだが、海種の城となっていそうである。
「帰ってくる時に、何か見ましたか?」
「はい。そのとき、海の上からは──」
 赤く、綺麗な夕日が見えたのだと、ノリアは小さく微笑んだ。

●内から外からひんやり大作戦!
 ぱったん、ぱったん。……ぺしゃ。
「あーつーいーのーっ……尻尾が蒸れるの……残暑が厳しいのー……」
 ぐったりテーブルに伏す『炎嵐に舞う妖狐』焔宮 鳴(p3p000246)。大丈夫ですか、という青年の言葉にガバッと顔を起こす。
「大丈夫じゃないけど大丈夫なの! えへへ、鳴の休日の過ごし方、教えちゃうの!」
 普段はギルドとしても使用しているお屋敷でゴロゴロのんびり。暑い時には庭へ水を撒いてみたり、旅人から聞いた『風鈴』なるものをぶら下げるのだ。
「風鈴」
「なの! ちりんちりーんって響く音が、なんとなく涼しく感じるの!」
 にぱ、と笑った鳴。あとは冷たい果物を食べてみたり、桶に水を張って足をつけてみたり。体の内からも外からもひんやりである。
「色々な方法を試されてるんですね」
「少しでも涼しく、快適に過ごしたいのっ。後は……お散歩はあまり何も決めずに、歩きたいだけ歩くの!」
 それは朝であったり、夜であったり。決まったルートであったり、知らない道であったり。
 いつだって外を歩けば、新しい発見はいっぱいあるのだ。
「記者さんも、適当な時間に歩くといいことあるかも、なのっ」
「お。それじゃあ今夜でも散歩してみようかな」
 ──なんて、会話は弾んで。

●自堕落極まりて
「なるほどなるほど。夏が暑いからどうすれば涼しくなるか。ついでに休日の過ごし方か」
 良かろう、と頷くリアナル・マギサ・メーヴィン(p3p002906)。その自堕落休日を、良い子は真似しちゃいけません。記事への載せ方? 記者がどうにかするのである。
「休日の始まり……それは日差しが真上に来ていたり、昼時で腹が減って起きていたり」
 訳、昼まで爆睡。
 活動すれば暑くなるのは何も覆せない事実なので、快適なうちは寝続けるというのも1つの手だろう。
 その後は日にもよるが、ある時は練達へ。場所が良ければ冷房設備があり、夏でも多少は快適だ。
「あとは……昼間っから酒を飲むかのどちらかじゃな」
 人と会う予定すらもなければ薄着で過ごし、扇子で風を送って、そして寝る。あまりにも普通過ぎるくらいに普通な自堕落生活であった。
 青年のそんな感情が顔に出ていたのか、メーヴィンは別の何かを考える。
「……となるとアレかな。湖に行って水浴びしたり、海に行ったり」
「いいですね」
 男が食いつく。その反応に気を良くして、メーヴィンは「人が少ないと言う点では山の川とかも良いぞ?」と告げた。
 適度な水しぶきと木陰。虫が鬱陶しく周りを飛び、或いは鳴いていることを除けば良い環境だ。虫だった暑さを耐えるよりずっとマシである。
「そうやって夜まで過ごして……」
 次は何があるのか。興味を持った青年へ、メーヴィンはにっと笑ってみせて。
「夜からはギャンブルや博打を打つのが良いぞ? あれはいい、明日の金をかけて楽しめば背筋が凍りつくからな」
 その言葉にがくりとテーブルへ突っ伏す青年。このイレギュラーズ、自堕落生活を極めていた。
「いや、休日の過ごし方と言う意味では冗談ではないが、他人にオススメはせんよ?」
 宵越しの金を持たない主義ならまだしも、普通の人にはな、とメーヴィンは片目を瞑ってみせた。

●ルーティーンと、
「うーんと、お休みの日は朝起きたらストレッチで目を覚ましながら体をほぐして」
 健康的だ。
「お家の近所を軽く走ってからお庭で槍の型を一通り確認して」
 とても健康的だ。
「それからシャワーとかで汗を流してから朝ごはんかな」
 なんて健康的なんだ……!
 何やら打ち震えている青年に『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)は、ここまでルーティーンなのだと告げる。元の世界にいた頃から今日まで、ずっと。
「凄いですね」
「うーん、やらないと1日が始まったって感じがしないんだよね」
 苦笑を浮かべた焔の休日らしい休日は午後から。それまでに家事を済ませてしまう。
「最近は森にお散歩に行ったりすることが多かったよ」
 昼食を食べてからの散歩は、川が流れ、木々が囀る森の中へ。水の近くは涼しいもので、昼間でも快適に過ごせるのだ。
「室内にいるより散歩した方が、涼しく感じるんですね……」
「そうそう」
 近場にあるなら行ってみても良いだろう、と青年へ告げて。さらにその奥まで行くと、焔は歌の練習を始めるのだ。
「歌ですか?」
「そう! たまに森の動物とかが寄って来たりするから、そんな日は一緒に遊んだりもするよ!」
 彼女の休日はそれだけに止まらない。帰路の途中で買い物を済ませ、夜は武器の手入れ。
 友人と遊びに出たり、鉄帝のアイドル闘士『パルスちゃん』の試合やライブを観たりする日もあるのだとか。えらく充実している。
「あと最近はね、キャトラトニーのニーちゃんと遊んだりもするんだよ」
 それは仕事の縁から連れ帰ることを許された、大食らいな二股尻尾の猫。
 これだけ遊ぶ日々は、元の世界では訪れなかっただろう。あちらへ帰りたい気持ちもなくはないけれど──こちらの世界も、過ごす日々は楽しいものなのだ。

●朝市コミュニケーション
 休日の過ごし方か、と『地元最強?』グレン・ロジャース(p3p005709)は考える。幸い、ローレットに来てからは全体的に余裕が出て、趣味にも手を出せるようになっていた。そのことを話そうかとグレンは口を開いた。
「自炊されてるんですね」
「ああ。だから朝市で旬な食料を仕入れに行ってるぜ」
 のんびりしていれば良い食材はあっという間になくなってしまう。今なら海洋から届く魚や、旬の野菜だ。
「魚屋の親父さんや八百屋のおば……姉さんと軽く世間話しながら、オススメの食い方調理法聞いたり、まとめ買いで軽く値切るのもコミュニケーションの内だぜ」
 仲を深め、馴染みの顔になればおまけだってつけてくれる。そんな気さくな人たちばかりだ。
「すっかり主夫……ああいえ、失礼しました」
「いいや? あながち間違ってないかもな」
 市に訪れる奥方たちと雑談をする様は、もしかしたら他の者にもそう捉えられているかもしれない。
「ちなみにどんな話を?」
「そりゃあ勿論、家庭料理さ。食材に合わせた献立作りなんてアドリブ力はすげえぜ」
 日々献立を考え、家族へ振る舞う主婦は誇張なくプロだ。新鮮な食材はさっと塩焼きなど、シンプルかつスマートに調理する方が良いのだが、休日はそんな奥方たちから聞いた『ほんの少し凝ったメニュー』も作るのである。
「俺も量は食う方だが1人じゃ食いきれねえしな。周りにお裾分けすると、感想やアドバイスも貰えるしお得だぜ」
「なるほど、勉強になりまし……あっ」
 満足そうに手帳をしまっていた青年は、肝心なことを聞いていない、と思い出して慌てる。そんな姿にグレンは苦笑を浮かべて。
「ああ、暑さ対策の話か? 俺はやっぱ、水浴びでさっぱり汗を流すのかね」
 体をしっかり動かして汗を思い切りかき、さらに少しばかり身体の限界に挑戦する。それを乗り切った後の水浴びは気持ちよく、1杯の水がうまいか。
「ペース配分ミスるとぶっ倒れちまうけどな?」
 片目を瞑ってそう告げるグレン。侮ってはいけない、これはジョークながらも実体験なのである──。

●1日を思い返してみよう
(休日の過ごし方かぁ……他の皆はともかく、俺は記事になるようなもの何かあったかな)
 首をひねった『荒野の珍味体験者』クリストファー・J・バートランド(p3p006801)は、とりあえず休日の朝から話し始めてみた。何か青年にとって引っかかるものがあれば良いのだが。
 目覚めは夜明け。町を1周走り込んで、筋トレや型稽古の後に汗を流す。そして朝のうちに家事を済ませてしまうのだ。
「夏の朝は明るいし、涼しいからな。何も暑い昼間にやる事は無いと思うぜ」
「お、涼しくなるコツですね」
「そうそう。あと打ち水しておくと結構いい感じだな。朝と夕にやるのがいいぜ」
 ちなみに、朝の献立は適当だ。自分が良いならそれで良いのである。そして眠りにつくわけだが、ここでまた涼しくなるコツが1つ。
「北と南の窓を少し開けて空気の通り道を作ると涼しいぜ」
「北と南、ですね。風がなかったら?」
「諦めよう。そんな日もあるさ」
 クリストファーは小さく肩を竦める。本当にそんな日もあるのだから仕方ない。風は自由気ままだ。
 ちなみに昼の献立も適当だ。凝ったものなど作れないし、今のところ作るつもりもない。野菜と肉、パンという構成自体も朝、昼と決まったものだ。
「午後は日が傾いてきて暑さもマシになるんで鍛錬……なんだが」
「ん……?」
 目を瞬かせる青年にいや、とクリストファーは先日のことをしみじみと語る。
「その日は近所に住んでる子供達が、子猫が木から降りられなくなってるとか言って飛び込んできてな」
 もふもふ子猫のピンチ。いざ行かんと助けに行ったのだが、逆に怖がられて大変だった。
「俺が怖いらしくて、どんどん上に……」
「ああー……」
 青年が同情の念を送る。けれどもまあ、助かったのだから結果オーライだ。
「まー日が落ちる頃には何とかなったんで帰って夕飯作って食べて寝たな。塩豚ポトフ」
 眠って起きたら──休日じゃない1日の始まりだ。

●sweet day
「あたし甘い物が大好きでね、お仕事代は殆ど食べ歩きに消えちゃうんだー」
 照れ臭そうに笑う『繋ぐ命』フラン・ヴィラネル(p3p006816)。
 故郷である深緑にいた時は、母がよく菓子を作ってくれていた。パウンドケーキ、スコーン。どれもとても美味しいお気に入りである。
 だが。だがしかし。
「幻想に出てきて、あっちにケーキ屋さん、こっちにカフェ、あっちにアイス屋さんでびっくりしたよー!」
 訪れた当初は所持金など微々たるもの。「いつか行きたいお店メモ」なるものを作成し、よだれを垂らしながらも我慢して書き込んだ日々は懐かしい。
「だからね! この前のお休み、お仕事のお金が入ったからもう贅沢三昧な日にしちゃった!」
 朝から2時間待ちのふわとろパンケーキに開店待ちをして。
 昼はブラウほどの器に入ったジャンボパフェを食べ。
「僕!? いや僕じゃなかった!」
 自分の名前に思わず反応したブラウ(p3n000090)は置いておこう。
 ちなみにその後はおやつに夏季限定店舗へかき氷を食べに。そして夜は旅人の営む和菓子屋でお汁粉を頂いたフランであった。
「恐るべし、女性の別腹……
「もう大満足だよー。えへへ。そうだ、涼しくなるならやっぱりかき氷が一番だよ!」
 ぽん、と手を叩いてフランが目を輝かせる。夏季限定のかき氷は、なんでも寒い寒い山で自然にできた氷を使っているらしかった。ふんだんに果物を使ったシロップと、アイスが乗ってとても豪華な一品である。
 今思い出してもヨダレ出そう。
「……ところでブラウさん」
「ぴよっ!?」
「ちょっと抱っこさせてもらっていい?」
 脱兎の構えだったブラウ、しかしまあいつもの体質ですってんころりん。フランにひょいと持ち上げられた。
「あたしもふもふとかかわいいもの大好きで──あっつい!!」
 熱を自家発電するもふもふである、当然本人も含め──鳥だけど──暑い。勢いよく離したフランは意気消沈する。
「やっぱりワモンさんのあざらしたんぽじゃなきゃだめだよー。
 暑さ対策にはワモンさんのクローンを練達で量産すれば解決だね、きっと!」
「ワモンさんの……クローン……!?」
 ガトリングアザラシが大量にいるさまは──果たして涼しいのか。見た目的に。

●それは正義のヒーロー
「ああ、貴方が先ほど話題になった」
「? なるほど、とうとう俺も有名になっちまったか……」
 フランたちの話を思い出した青年と、妙に納得したそぶりを見せる『海のヒーロー』ワモン・C・デルモンテ(p3p007195)。なんだかちょっと食い違った気もするが、気にせず取材といこう。
 やはりアザラシ──海種としては、泳ぎに行くことが多い。効果的な涼み方だ。
「やっぱよー、水の中を自由に泳ぎ回るってのはきもちいいぜー! トレーニングにもなるし、運がよけりゃ新鮮な魚にもありつけるしな!」
 海中で呼吸が出来なければ長くはいられないが、それでも海や川、プールがあるならそう行った施設へ泳ぎに行くべきだ。
「むむ? あまりにも当たり前の涼しくなり方過ぎて面白くないって顔してやがるな?」
「えっ」
「それじゃもう一つの休日の過ごし方をこっそりおしえちゃうぜ!」
 こっそりと言いつつなかなかのハイテンションである。
「実はオイラはこうみえて正義の覆面ヒーローとっかり仮面なのだ!
 ……あ、ヒーローは正体をぼやかすものってのがお約束だからこれはオフレコで頼むな!」
 青年はこくこくと頷く。最も、すでにとっかり仮面とワモンがイコールで繋がっている者も少なくないが──敢えて言うまい。
 兎に角、とっかり仮面ことワモンは困っている者を探し助けるヒーローなのである。
「やっぱりこの時期、暑さで困ってる人が多いんだぜー」
 例えば、先ほどのフランとか。そういった人間を見つけたら、とっかり仮面は自らを抱っこさせるのである。
「オイラを抱っこすると! ギフトの力でひんやりそうかいになるんだぜー!」
 なんだったら試してみるか? という言葉に甘えて青年が抱っこしてみる。これはいけない気持ち良い。
「ここだけの話、抱っこされるとオイラ自身もひんやりなってきもちいいんだぜー、持ちつ持たれつってやつだな!」
 にかっと笑う気配。ワモンは──じゃなかったとっかり仮面は、暑さで困る者を助けることで、正義のヒーロー活動を頑張っているのであった。


 余談。
 この取材ののち、暑さにやられたブラウがワモンに引っ付かれている光景があったとか、なかったとか。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 お疲れ様でした。
 様々な休日の過ごし方とひんやり過ごす方法を、ありがとうございました。
 お気に召しますように。

 ヒーロー・とっかり仮面へ。私にも助けてほし……じゃなかった、称号をお送り致します。

 またのご縁がございましたら、どうぞよろしくお願い致します。

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