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シナリオ詳細

雑草、ゲットだぜ!!!!!!!!!!!!!!!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●雑草おおおおおおおおうううううううううううわあああああああ!!
「ぬおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
 芝生を盛大にヘッドスライディングしていく出亀炉 スイカ(p3n000098)。
 暫く両足をあげた逆ばんざい姿勢のまま停止していたが、がばっと草まみれの顔をあげた。
「チクショウ! 雑草ぜんぜんとれねー! 夏場の雑草ってなんでこんなににょきにょきしてんだチクショウ! ぬおおおおおおお!」
 立ち上がり、走り、ヘッドスライディングし……そしてまた止まる。
 画面の前の皆はこう思ってる頃じゃ無いかな。
 草むしりってじーっと屈んでむしむしするやつじゃなかったかなって。
 間違っても特訓ベクトルを間違えた高校球児みたいなスタイルじゃないよなって。
 ハイお答えしましょう。
 スイカちゃんがな!
「雑草は走るんだよ!!!! 深緑の雑草はみんなこうなんだよ!!!!」
 みんながこうではねえよ!!!!

 みんながこうではないが(二度言うが)、大樹ファルカウ下層にあるノミト村では毎年の夏になると『ザッソー』がめっちゃ生えては大事な作物を食ったり家に落書きしたりするので駆除するのが習慣になっているのだ。
「ザッソーのヤローはなー! 折角育てたスイカを穴だらけにする悪い草だからなー!
 見ろ、あれだ!」
 指をさすスイカちゃん。
 ハッとしてこちらを振り向いたのは皆が大体想像するような雑草が束になって二本足でダッシュしてるような物体であった。
 大きさにして大体50センチ前後。両手の代わりに草のさきっぽを動かして小石を掴んでは投げ掴んでは投げしてくる悪いやつだった。
「ぐおーーーーー! やめろーーーー! 小石でも結構痛いときは痛いんだぞコノヤロー! ぬおおおおおおおおおおおお!」
 捕まえようとしてヘッドスライディングし、そして空振りして止まる。
「まあでも? 2~3匹駆除すれば終わりだろうから、今日の仕事はラクチンだな! な!」
 スイカちゃんがニコニコ笑いながら(草まみれの顔で)振り返る……と、そこには。
「「ザッソーーーーー!!」」
 軽く数十匹のザッソーが芝生に突入してくる光景が広がっていた。
「めちゃくちゃいるじゃねえかよチクショオオオぬおおおおおおおおおあああああああ!!!!」
 スイカちゃんは破れかぶれでヘッドスライディングし、石をめっちゃ投げつけられぽこちゃか蹴られ、最後にはタンカで運ばれていった。
 つまりー?
 そう、あなたの出番である!

GMコメント

●ザッソーを駆除しよう!
 数十匹のザッソーを駆除する依頼を受けました。
 駆除するんだ! するんだよ!!!!

●ザッソーってなんだよ
 50センチ前後の草モンスターこと『ザッソー』は雑魚いモンスターで村人が頑張って年に2~3匹倒すのが習慣になっているらしいですが、異常気象なのか偶然が重なったか今回は数十匹がワッと押し寄せてきました。蟋害かな?
 ザッソーは小石をなげる(物近単)、ける(物至単)といった方法で攻撃してきますが、一体ずつはその辺のおっさんが頑張れば倒せるくらいのモンです。
 恐いのは群れだってこと。あと数匹に1匹くらいの割合で【必殺】持ちのザッソーと【毒】もちのザッソーがいるから気をつけよう。ぜんぜん見分けつかないから。
 
●スイカちゃんはやっぱ案内役なんだね
 しこたまヘッドスライディングしてたスイカちゃんはヘッドスライディングのしすぎでおでこがつるっつるになっているのでお休みです。
 みなさんはこうならんように頑張ってください!

■■■アドリブ度■■■
 ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
 プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用ください。

  • 雑草、ゲットだぜ!!!!!!!!!!!!!!!完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年08月09日 22時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)
蒼銀一閃
日向 葵(p3p000366)
紅眼のエースストライカー
仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)
ココロの大好きな人
村昌 美弥妃(p3p005148)
不運な幸運
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの
ウィリアム・ハーヴェイ・ウォルターズ(p3p006562)
奈落の虹
鹿ノ子(p3p007279)
琥珀のとなり

リプレイ

●夏になるとどうしてこううにょうにょにびるかなあ雑草ってやつは!
「オーッホッホッホッ! 雑草たちめ、御天道の光を浴びて育ったというのに恩を仇で返すつもりですわね! いいでしょう、このわたくし――」
 開幕フィンガースナップで真夏の視線釘付けポーズをとる『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)。
   \きらめけ!/
 同じポーズで左に並ぶ鹿ノ子(p3p007279)。
   \ぼくらの!/
 これまた同じポーズで右に並ぶ『疾風蒼嵐』シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)。
 \\\タント様!///
 三人同時に紙吹雪を投げると、気分ばかりのミラーボールライトを浴びてフィーバーした。
「ハァハァ……なんスかこれ、初体験」
 初めて都会で芸能人に会った、みたいな顔をして呼吸を整える鹿ノ子。
 ガチのポージングは全身運動なので結構なカロリーをつかうらしい。
「クセになる……よね……」
 おなじくハーハーしながらスポーツドリンクを取り出すシャルレィス。
「元気なのはいいけど、熱中症対策はとろうね」
 『寝湯マイスター』ウィリアム・ハーヴェイ・ウォルターズ(p3p006562)がコンプライアンスに即したようなことをいってウッドボトルを差し出した。
 ザッソーよろしく深緑全土ってわけじゃないけど割と普及しているゆるやかなひょうたん型のボトルである。口部分にネジ溝がついていて同じ規格魔法で作った木蓋を当てると綺麗にきゅっと締まるというものだ。やや頑丈で変形しにくくうっすら透けてる木綿みたいな素材でできており手触りもよい。しかし砂漠に置いとくと大体歪んで破裂するので実質国外で見かけないという……そんな深緑の小ネタ的アイテムであった。
 ボトルを受け取る鹿ノ子。
「そういえばお屋敷のメイド仲間は元気にしてるッスかねぇ~ちょっとホームシックになっちゃうッス!」
「そっかあ」
 微妙に闇の気配を感じたのか、シャルレィスは一旦話を流した。
「それにしても、深緑って来てみると知らないことだらけでびっくりするよね。スイカが牛を食べたり雑草が走ったりね」
「なんスかそれ」
「普通だよ? 走る走る。何なら木も走るよ」
 ウィリアムはにこやかに言ってタントにウッドボトルを手渡した。
 今雑に同意したが、本当に杉が爆走して花粉をばらまき近隣住民が殺意MAXで追いかける光景が毎年春に見られるので、割と間違っていなかった。
「深緑は自然と共生する魔術国家だからね」
 実際魔術と融合した植物は拡張性が凄まじく高いので、割るとカレーライスが入ってるスイカとか普通にあったりする。
 その流れとして、魔術の施された土にうっかり繁殖した雑草が自走能力を獲得したりするのだ。
「除草剤で一発ってわけにいかなかいっスかねえ」
 スポーツタオルで汗をぬぐう『紅眼のエースストライカー』日向 葵(p3p000366)。
「『雑草は生えるもの』っていうのはどこでも常識だからね。農薬は土を殺しちゃうし、病気になると実りもなくなっちゃうから、そこはしょうがないんだよ」
「はー……なるほどっスね。便利なもんも便利なままじゃあないってことっスか」
 若干口調が被るので解説しておくと、葵は『っス』で鹿ノ子は『ッス』である。鹿ノ子のほうは前段階で一回トーンを上げるのだ。
「掃除も立派なお仕事ッスよ!」
「っスねえ」
「ッスよー」
「その通りなのだわ」
 『お節介焼き』華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)がクーラーボックスから氷を出して、麦茶をコップにとくとく注いでいく。
「お庭の雑草を処理するのは欠かせない夏の家事なのだわ。うちの庭にはあんなザッソー生えないけど……」
「ただでさえ熱いというのに、むしるべき雑草が動き回ったのではしんどかろう……」
 『五行絶影』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)は若干フラつきながらも受け取った麦茶をがぶ飲みした。
「あ゛づ゛い゛」
「濁点まで増やして」
「されどむしらねばならん。ザッソーの命、ネコソギZだ……」
 余談だが、除草剤は購買層がおじーちゃんだからか名前がめちゃくちゃ安直なことが多い。クサカラースみたいな名前はザラである。ほんとに余談だが。
「さあ、テンションをageていくぞ!」
 いつもの武器……かと思いきや霊光器の刃を草刈り鎌風にしてキエーとか言いながらザッソーだらけの囲いへ飛び込んでいく汰磨羈。
「今日のたまろさんは、暑さでどうかしちゃってマスねぇ」
 『不運な幸運』村昌 美弥妃(p3p005148)が清々しい顔で麦わら帽子を被った。
「夏の日差しを受けつつのザッソー狩り。うん、夏デスねぇ!!」
 ワタシたちも行きマスぅといって、刀を手に囲いを開いた。

 美弥妃が囲いを開くと、それまでほのかにだが感じていた草と土のにおいがムッと広がった。
 まるで全員草に埋もれたかのような青いにおいに口元を覆うと、こちらに気づいたらしいザッソーの群れが『ザッソー!』とか言いながらぴょんぴょん跳ね始めた。
「あれはザッソーの警戒行動だね」
「雑草に警戒されたの初めてデスぅ」
 解説してくれるウィリアムと共に、美弥妃は武器を手に囲いの角っこへと後退していく。同じく後退した華蓮が試しに囲いをつついてみると、微弱な魔術障壁が発生しているのが分かった。木製フェンスに巻き付いたツタが障壁効果を生み、ザッソーを外に出さないようにしているのだ。
「さあ、草むしりの始まりですわ! お天道様にかわってわたくしが天誅をくだぴゃーーーーーーーーー!!!」
 何かいいながらヘッドスライディングで突っ込んでいくタント。
 おでこをつるっつるにすると、土の付いた顔をあげた。
「このザッソー、手強いですわよ!」
「今割と自分から転んだ気がしたけど」
「こうなったら皆様……フォーメーションZですわ!」
 手で『Z』字を作って見せるタント。
 同じくZを作るシャルレィス。
「フォーメーションZ! 了解だよ!」
「うっス、了解っス! ぜ…………ゼット?」
 解説を求めるように振り返ると、鹿ノ子が小声でそっと耳打ちした。
「Zは、ザッソーのZッスよ☆」
「その情報が分かってもなにひとつ進展しないんスけど……」
「見てれば分かるッスよ」
 ほれ、と指さした先の汰磨羈。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおあああああああああ!!!!」
 汰磨羈は霊光器・双鎌型両草伐採『根刮ZZ』を構えると激しく左右にブレながら奇声をあげ作画を崩壊させるレベルでザッソーたちに吠えた。
「ヘイヘイ! ザッソーびびってるぅゥゥ!? こいやこいやぁぁぁ!!」
「「ザッソー!!」」
 そんな汰磨羈に群がるザッソー。
「凄いや汰磨羈……僕あんなに気合の篭った名乗り口上聞いたの初めて!」
「え、いや本当にすごくない? 命中率私と変わらないはずなのに十割当てしてない?」
 身を乗り出すウィリアムとシャルレィス。
 隣でミラーサングラスをかけた葵が、名コーチみたいなテンションで身を乗り出した。
「あれは、ダイスアップロールだ」
「「ダイスアップロール!?」」
「通常人間は1D100を運に任せて振る。しかし依頼でガチなプレイングを書くことでダイス値を底上げし限りなく100に近づけるという技がある。ただ名乗り口上使うとだけ書くより、台詞や行動を合わせた方が断然効果が高いのだ……っス!」
「ザッソォオオオアアア!!」
「「ザッソー!!」」
 四方八方から飛びかかるザッソー。それと全く同じテンションで作画崩壊の限りを尽くす汰磨羈。後ろでずっと愛に気づいてください的な音楽が流れていた。
 サングラスをポイ捨てする葵(後で拾う)。
「なんか想像したよりやたら効果でてるっスけど、ここは全乗っかりさせてもらうっス! ――バットバースト・オーバードライブ!」
 葵は赤いオーラのサッカーボールを蹴り上げると、オーバーヘッドシュートによって発射した。
 猛烈な回転とカーブをかけてザッソーたちの側面からえぐり込むように打ち込まれるエネルギーボール。その存在にザッソーたちが気づいたのは着弾する寸前であり、そして避ける暇も無くボールは爆発。大量のエネルギーバットへと拡散すると周囲半径5メートルにわたってザッソーたちを食い散らかしはじめた。
 そんな攻撃から猛スピードダッシュによって逃れる汰磨羈。
「ザッソオオオオオオオオウオオオオオオ!!」
「ザッソーの攻撃射程が短いから密集地帯に打ち込んだら引きつけてる味方を巻き込むとかそういう事情がどっかいっちゃうくらいの勢いッス!」
 はいこれどっちだ。そうだね、鹿ノ子だね。
「次は僕の番ッス!」
 とりゃーと言いながら刀を頭上でぐるぐる振り回し、ザッソーの群れへと文字通りジャンプで飛び込んでいく鹿ノ子。
「ザッソ!」
 鹿ノ子の大上段飛び込み斬りを、ザッソーは素早く察知して頭の草をパタンと閉じた。
 真剣白刃取り――未遂。脳天(?)からすぱっと切断されたザッソーはその場でへたっと崩れて細長い草の塊になった。
 よく見てみると、草の塊の中にある三センチ程度の種が真っ二つに切断されていた。
「それが核ってわけだね!」
 シャルレィスが追って突撃。鹿ノ子の頭上を飛び越えるほどの跳躍をかけると、爽やかな風を纏って高速回転を始めた。
「スイカさんの仇だ、喰らえー!」
 まだ死んでないスイカの笑顔を青空に浮かべ、シャルレィスが草刈り機のごとくザッソーたちをざくざく斬りまくっていく。
「ザッソオオオオオオオオオオ!!」
「「ザッソー!!」」
 猛烈に走る汰磨羈に、ザッソーたちが石を投げつけたり自ら飛びかかったりしながら身体にまとわりついていく。
 さすがの汰磨羈も結構なダメージが蓄積するようだが、作戦の性質上名乗り口上を途切れさせない方がよい。そして副行動移動をやめるわけにはいかない。
 そんな汰磨羈を……。
「ふれーっふれーっ、汰磨羈さまっ」
 白いフリルのぽんぽんを両手に持って、タントが横を併走しながら応援していた。
「いいペースですわ! その調子ですわー!」
 あきらめないで! とか言いながら応援を続けるタント。
 設置した長机に華蓮がスポーツドリンクを入れた紙コップを並べていくと、それを汰磨羈がバッととって飲みながら走り抜けていく。
「この暑い中のお仕事…熱中症には重々注意が必要なのだわっ!
 汗が出なくなった時にはもう遅いわよ?」
 とか言いながら追ってくる大量のザッソーたちにリズムキープ。
 俺もドリンクよこせよとばかりにテーブルにのってくる彼らに魔力の弾を豆まき方式(ないしは塩撒き方式)でぶつけていく。
「ここまで来たらやられる前にやれ! デスねぇ!」
 追いかけるザッソーたちの間に割り込むように横滑りする美弥妃。
 刀の鞘を腰の辺りで掴み、柄を握る抜刀姿勢。刀に魔力を送り込むと、激しい抜刀と共に散らした。
 拡散した魔力の斬撃がザッソーたちを次々に切りつけていく。
 残ったザッソーがそんな美弥妃の横をすり抜けようとした所で、いつの間にか彼女の背後で背中合わせに立っていたウィリアムがパチンと指を鳴らした。
 彼を中心とした円形に放射状の雷撃が走り、ザッソーたちを一本残さず感電させていく。
 感電効果が浸透するより先に、ザッソーたちはぱたんと力尽きてしまった。
「深緑生まれの幻想種がザッソーに負けるとか末代までの恥だから……頑張らないとね」
「なら追いかけないとデスぅ!」
「ザッソオオオオオオオオオオ!!!!」
 猛烈な勢いで走っていくグラウンドを走って行く汰磨羈。
 美弥妃たちは炎天下、彼女とザッソーの群れを追って走り出した。

「お前もざく切りキャベツにしてやろうかァ!」
 振り向きざま、激しい斬撃を繰り出す汰磨羈。
 群がるザッソーとまだ追いついていないザッソーが切断され、散っていく。
「ザッソォオオオアアア!!」
 そしてターンをかけると、仲間たちの方へと走り出した。
「うわうわうわなんでこっちに!」
「好都合ッス!」
 鹿ノ子はあえての膝立ち姿勢をとると、頭上をベリーロールスタイルで飛び越えていく汰磨羈をスルーし、追いかけてくるザッソーたちへと片膝立ちにシフト。繰り出した剣をはらうと、ザッソーがすぱっと斜めに切断された。
「ここは待ちの姿勢で打ち込むッス!」
「なるほどデスぅ」
 美弥妃は持っていた刀を地面に突き立てると、魔力を自らの頭上に放射。
 その横をスライディングで抜けていく汰磨羈。
 追いかけてきたザッソーめがけ、美弥妃の魔力が雨のように降り注ぎザッソーの草を不運にも枯れ果てさせていく。
「ど、どうしましょう! 汰磨羈様が働き過ぎてわたくし出番がありませんわっ!?」
 盾になる必要はもはやゼロだし強いて言うなら回復が要るけど自動ポーション投げ機になるのはあまりに惜しい。なんかこう、折角来たからには何か絵になることがしたい。
「そうですわ! シャルレィス様!」
「呼んだ!?」
 『タント様はちまき』『タントさまうちわ』を装備したシャルレィスがスライディングかけながら現われた。
「汰磨羈様もAPがつきて吸収スキルを挟んだ途切れ途切れペースになっている今、負担を軽くすべくわたくしたちも動きますわよ!」
「わかった! 引き寄せればいいんだね! ……どうやって!?」
 シャルレィスは剣をバッと掲げてから、ハッとして振り返った。
「僕よく考えたら名乗り口上をダイスアップさせたことなかったかも!」
「なにをおっしゃいますの。今まで沢山やってきたじゃありませんか」
 タントはピッと指を立てると、フィンガースナップを打ち鳴らした。

   \ザッソー!/

   \ザッソー!/

 \\\ザッソー!///

 声を上げてピラミッド組体操をするザッソー。その前でポーズをとるタントとシャルレィス。
「……こういうのもアリかぁ!」
「「ザッソー!」」
 飛びかかってくるザッソーを、カバーに入ったタントがスタンディングオオアリクイのポーズで受け止め、その左右からしゃかしゃか身を乗り出しながらシャルレィスがザッソーを刺していくというコンビネーションである。
「そろそろ仕上げなのだわ」
 華蓮はさすがにへばってきた汰磨羈を手招きすると、追いかけてきたザッソーへぺいぺいっと魔力の粒を投げつけた。
 その横に立ったウィリアムが地面に雷の矢を突き立て、激しい雷撃を放射。
「「ザッソー!?」」
 焼け落ちたザッソーたちの中で、かろうじて生き残ったザッソーを葵が勢いよく蹴りつけた。
 障壁のついた柵にぶつかり、ぼてんと倒れるザッソー。それを踏みつけ、スポーツタオルで額をぬぐった。
「これで全部か……しかし汗やべえな」
「まあ、そういうことなら……水浴びでもするかい?」
 柵の外に用意されたビニールプールに水が張られ……。
「辛抱たまらん!」
 汰磨羈が着ていた服を脱ぎ捨てて水着姿になってダイブした。
「水浴びするなら私も行きたーい!」
「水浴びでもしたいデスぅ」
「やはり戦った後は何かしらご褒美がありませんとねー!」
「俺はシャワー浴びてぇっスわ」
「じゃあ僕はタオルや冷たい飲み物でも用意するッスかねぇ~」
「冷たい料理を作るのだわ」
 といった具合に、ザッソー狩りはエキサイティングに終了した。
 めでたしめでたし、である。

成否

成功

MVP

仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式

状態異常

なし

あとがき

 ――mission complete!
 ――congratulation!!

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