PandoraPartyProject

シナリオ詳細

ぱんつに〇〇〇続ける依頼

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●まあ傭兵の種族事情なんで
 ラサ傭兵商会連合――通称『傭兵』からの依頼だ、ということでイレギュラーズはその日、ローレットへ集められた。
 彼らを出迎えた『ナーバス・フィルムズ』日高 三弦(p3n000097)の表情はどこか陰鬱なものを交え、申し訳無さそうな空気すら感じられる。
 事前に『獣種、あるいは半獣要素のある旅人』を推奨したことと関係あるのだろうか? そんなことを考えていた一同は、壁を向いた彼女の目から投射された映像に首を傾げた。
 ……ぱんつだ。思えば先日も幻想と傭兵の間の遺跡がなんやかんやあったというが、またそれか?
 そう警戒した彼らをよそに、映し出されたぱんつはどこか……そう、様々な形の穴が空いたぱんつが並んでいる。
 ああ、なるほど。手を打ったイレギュラーズのリアクションに、三弦は半ば振り向いて言う。
「今回は獣種向けの下履きを作る仕事です」
 やっぱりそういう。まあ、トンチキというよりは実益に沿った依頼、のように感じる。
「皆さん……の中で獣種かそれに類する旅人の方がいれば、主に腰回りの採寸作業が待っています。そうでない方は、ひたすら下履きに色々な種類の穴を空ける加工が待っています」
 え、待ってなにその待遇差。おかしくない?
「依頼人からのお言葉ですので私からはなんとも……ただ、練達や遺跡でわやくちゃする依頼よりはまだ慈悲があるように思いました」
 言い方、ちょっとマイルドになんない?
 イレギュラーズの懸念をよそに、三弦は目的地を指し示した。

●で
「やあやあ、君達がローレットの! 待っていたんだよ!」
 一同を快く迎え入れたのは、傭兵で縫製業を営む男であった。そこそこの裁縫工場……まあ、機械はないが人を多く抱えているので工場か。そこの一室に通された彼らを待っていたのは、男女和洋問わずに飾られた『それらの客向け』のぱんつ達。それが専門であるといわんばかりだ。
「情報屋くんから話は聞いているからね! 是非とも今日は頑張ってほしいと思うんだよ、うん!」
 大して説明もせず、男は一同を……あるいは採寸室に、或いは工場の作業室に通すのだった。

GMコメント

 なんでかわからないけど、このテの依頼めっちゃ需要見え隠れする。ふみのです。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●達成条件
 獣種他、しっぽ有り旅人:思う存分採寸されたりする
 それ以外(人間種、幻創種、一部精霊種、旅人etc):ぱんつに穴開け続ける

●ぱんつ工場(仮)
 ラサの獣種その他のぱんつ需要を一手に引き受けてる、控えめにいってちょっと変わっている縫製工場。多分工場長の趣味だ。
 最初から穴を想定して縫うのではなく穴をあとから開けるというアクションを置くことで、履き心地に定評がある。嘘では?
 穴開けの部署ではすごい勢いで流れていくぱんつに色々な種類の穴をあけなければいけない。
 間違ったら? 大丈夫、貫通しない工夫がされています。台紙とかね。
 工場内でおイタしようとしたらそれはそれでよろしくないことになります。
 他方、採寸側は採寸担当のデザイナーがいますが、それとは別に自分達で指定サイズを採寸してもいいです。
 男女別になります。キャッキャウフフしてくれよ。男同士でもいいから。

 ……さあ。
 …………さあ!

  • ぱんつに〇〇〇続ける依頼完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2019年06月30日 21時30分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

リュグナー(p3p000614)
虚言の境界
リカ・サキュバス(p3p001254)
瘴気の王
クローネ・グラウヴォルケ(p3p002573)
幻灯グレイ
仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)
陰陽式
クーア・M・サキュバス(p3p003529)
雨宿りのこげねこメイド
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの
天狼 カナタ(p3p007224)
夜砂の彼方に
オジョ・ウ・サン(p3p007227)
戒めを解く者

リプレイ

●しっぽぱんつ問題
 下履き――つまりぱんつの発展は、人々の下半身に対するあらゆる問題を解消した。羞恥もそうであるし、腹冷えも解消させた。穿くことによる魅力の増大もまた然り。
 だが、下半身といえば切っても切れぬ問題があるのもまた事実。そう、尻尾の問題だ。
 尻尾の存在する者は数多おれど、ぱんつとどう折り合いを付けるかは議論が終わったとはいい難い。
 穿き方、尻尾の所在、その他諸々をどう扱うべきか、どうやって満足行くデザインにすべきか、それは重大にして永劫続く探求の入り口にすぎないのである。
 ……これを私は「しっぽぱんつ問題」と呼ぶ。
(練達・旅民堂出版『しっぽぱんつ問題とテキスタイル・デザイン(モフール・シッポスキー著)』序文より)

 ……とかいう話を知っているかどうかは脇において。一同は仕事の振り分け前、控室にとおされていた。
「オーッホッホッホッ! 此度もこのタント様に! お任せですわー……」
 『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)は、いつものポージングまでの流れを取ろうとして、しかし次第に声の覇気を失い、へなへなと座り込む。
「どうしたタントよ! ここに居ないぱんつコレクター達の分まで我々が穴をあける仕事に従事するのだぞ!」
 『ぱんつコレクター』リュグナー(p3p000614)は相方として頑張ってくれそうなタントにウザ絡みスレスレのエールを向け、共に頑張ることを強要しようとしていた。どうでもいいけど貴方以外のぱんつコレクターとか、クォーターファンブラーとか殺人機械とかロクでもねえ連中なんで大人しくしといてもらえるとすごい助かります(前振り)。
「違いますの……わたくしはクローネ先輩と……」
「……わ、私尻尾とか生えてないので……タントと一緒の穴開け業務の方に」
 タントに水を向けられた『幻灯グレイ』クローネ・グラウヴォルケ(p3p002573)は必死に臀部へ手を回しながら平静を装う。自分は普通だ、尻尾などない。そう言い続けようとしたが、彼女は直後に知らされる。自分のしっぽ情報が、すでに履歴書よろしくローレットから送付されていたという事実に。
「我等、ケモい尻尾軍団にとっては死活問題と言っても過言ではない代物――ぱんつの穴。心して掛かろうではないか、この依頼に。全ては、我等が穿き心地の為に……!」
 『五行絶影』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)は悔しそうに膝を屈したクローネを背を叩き、全力のドヤ顔をかます。クローネは内心、「しまえるから一緒にされても」とか思ってるかもしれないが気にしてはいけないぞ!
「人募集ということでなにか役に立てないかと来たのですが。騙されたのです。ちくせう」
 『こげねこ』クーア・ミューゼル(p3p003529)は「役に立つべく」依頼に参加した。間違いない。そして、彼女は――採寸対象という形で役に立つ必要があった。
 更に言うなら、彼女はとある事情で他人に肌を晒すことを嫌う。そこそこ付き合いの長い者達なら『事情』も知っているので、よきに取り計らってくれるだろう……例えば『雨宿りの』雨宮 利香(p3p001254)のような。
「利香お姉様、なんとかしてこっちに……」
「まあいいわ。協力してアゲル」
 ……青っ。助けを求めようとしたクーアは、利香が所謂『悪魔』の姿になっていることに気付いた。なるほど尻尾要員か、ってそのトンでも体型で採寸とか滅茶苦茶ヤベー事になる未来しか見えな、見えなくない? っていうか彼女はクーアがまだ視界に入ってないのだけれど、普段のどこか冷静でお清楚()な外見と精神性はどこへやらの妖艶さだ。誰だよこの娘に声かけたの。楽しいからいいけど。
「……この際青いお姉様でもいいのです。尻尾ありますし」
 ともあれ、この2人は切っても切り離せぬ扱いになるのは間違いなさそうである。
「ワーイ! オジョウサン、はじメテパンツ履くデスヨ!」
 ドスンドスンと身を揺らして喜ぶのは『RafflesianaJack』オジョ・ウ・サン(p3p007227)(以下オジョウサン)だ。外見がもうヤベー気配満々なのだが、シッポと言って揺らしてるのは蔦であるし、声は中の人っぽいアレ『じゃないどこか』から出ている。……一番デザイン面で困るの、利香じゃなくてこっちじゃないだろうか?
「オジョウサンのぱんつ……中も穿くのか?」
「ナンデ?」
 汰磨羈の素朴な問いかけに、信じられないといったふうにオジョウサンは応じる。溢れ出る疑問のオーラは、明らかに聞いてはいけない領域の話に片足突っ込んだ感がひしひしと感じられる。
 これ以上問うまい、と一同は心に誓った。うん、そうだね、『そこ』が本体ならナンボかハートフルなんだけど現実は「ハート(を)フル(に溶かす)」なんだよね。誰かの言じゃないが……バケモンじゃねーか。
「尻尾が邪魔だと思ったことはよくあったな。……しかしこんな形で役に立つとは思わなかった」
 『彼方の狼』天狼 カナタ(p3p007224)は旅人である。獣種に極めて近い外見だが、元々は人間の姿も取れたのだ。混沌肯定によってそれも叶わなくなったが、思わぬ形でそれが幸運を呼び込むものである。
 ふんわりとした尻尾は落ち着きを表すように地面についており、緊張や期待を示す周囲の尻尾各位とは異なる様相だった。大人びた外見同様、ということだろうか?
「とまれ、仕事というのであればやらねばなるまい! ぱんつ工場ならば相応しいドレスコードもあるだろう! ……そう、これだ!」
 リュグナーは誰に聞かれるでもなく大演説をぶちあげ、勢いよく頭からぱんつをかぶった。あろうことか、令嬢のぱんつを、だ。彼は依頼で運命を削ることはなかろうが、場外乱闘じみたところで一発死チキンレースでも始めようというのだろうか? 止めないけど。
 そうこう言っているうちに彼の異常を察知したのか、工場の警備員達が控室に雪崩れ込むと左右から彼の脇をホールドし、何処へか連れて行ってしまった。多分このまま作業ライン送りです。やったね。
 続けて入ってきた男女のデザイナーは、一同を見回し。
「貴女、確か……その尻尾は……?」
「えっ!? 何か問題でも!?」
 デザイナーの女性の怪訝そうな問いかけに、裏返った声でタントが応じる。めっちゃ裏返ってる。
「生まれたときから両親より授けられた尻尾飾りを大切に付け続け成人の儀式のときに初めて外して神に捧げるという文化を持った旅人……なのですわ!」
 タントはぐっとない胸をそらして宣言する。堂々たる(堂々すぎる)宣言にやはりデザイナーは疑問顔だが、周囲はといえば。
「多種多様な旅人の中には、彼女の様に特異な決め事に身を捧げねばならぬ者もいる。そうした者達でも遠慮なく穿けるパンツを生み出す為に。是非、彼女を採寸組に加えて貰えないだろうか」
「……え、あ、はい……うん……私の後輩は確かにそういう文化を持っています……」
 汰磨羈とクローネは対照的なリアクションでもってタントを擁護する。頑張れクローネ負けるなクローネ、気付いてるだろうけど君のギフトは多分精神性と直結してる(かもしれない)から揺さぶられると弱い(と思う)ぞ!
「私もそう聞いているので間違いないのです。ほんとうです」
 クーアも丁寧に口裏合わせに協力するが、内心では自分の同郷――キメラ的な何か扱いでもいいんじゃないか? と思いはした。だが口にしなかった。面白そうなんで。
「ホントデスネ! ナンジ ハ しっぽ ナリ!」
 オジョウサンは自分の尻尾(?)をタントのそれと打ち合わせて仲間アピールに余念がない。本当にいいのか、そんなんで。
「まあ、皆さんがそういうのであれば……そううことで……」
 デザイナーは女性陣のゴリ押しに結局、屈してしまった。その裏で単独になったリュグナーがいるのだがそれはそれで。

 ……なんで事態が動くまでに尺の半分が消し飛んだのかというと、皆がひでーからです。いいぞもっとやれ。

●シリアス面が永遠に迷子
「何故だ!? ドレスコードはしっかりと整えたであろうが! 何? 『ぱんつを被るのはどこでも違法』だと?! 嘘をつくな!」
 リュグナーは警備員と喧々諤々のやりあいを経て作業ラインに送り込まれていた。タントを探したが、彼女はいつまで経っても来ない。諦めた彼は、作業を始めようと袖をまくる。
 心を無にし、空いた心にぱんつへの愛を注ぎ込む。そして次々とぱんつに穴を空けていくのだ。
「そこ、穴開けにスキルを使わないで! ラインが乱れるから!」
「何ィ!? 今まで鍛えた命中率が生かせぬではないか!」
 死霊弓や魔弾をゴリゴリ使って穴開けに従事する彼は、当然ながら管理者にめっちゃ怒られてるわけだけど、彼は何が悪いのか気付けなかったようだ。……まあ、分からんでもない。

「私のサイズで履ける人いないでしょ? というか型紙の方が足りないんじゃないの? いひひ♪」
 利香はそれはもうノリノリだった。悪魔化していることでテンションが大いに上がっているというのもあるが、やはりクーア(あそびどうぐ)が一緒であることが大きいのだろう。
「お姉様、動かないで欲しいのです。穿く人がいなくても『需要』はあるかもしれないですし」
 クーアはそう言って利香を宥めながら、彼女の下半身のサイズを計測していく。確かに豊満と呼ぶのも物足りないくらいに大胆な体型で、計測用のメジャーでもギリギリといった様子なのだが、どんなものでもイイ感じに需要はあるものだ。穿く方かはともかく。
「ふう、これでいいでしょ? 貴女、他の人に見られるのは嫌なんでしょう? しょうがないわねえ……」
 利香は計測が終わるなり、クーアのスカートの下からメジャーを無理やり突っ込み、半ば強引に測っていく。周囲からしたら異様な光景にも見えるが……彼女らはこれで正解なのだ。クーアの『お腹見せたら死ぬ病』という諸事情を知ったればこそ、利香が測ったほうがなんぼかマシだったりする。
「なんだか卑猥な気がしますが。脱ぐよりはいいのです……」
 どことなく手付きとか手付きとか手付きが淫靡なのは仕方がない。利香に身を委ねることは、仕方のないことなのだ。
「オジョウサンのしっぽは優秀で! 袋をささえたり! ちょっとしたオエカキができたり! 絡めたり!! 色々できるデス!」
「私の敏感な尻尾では難しそうッスね……」
 オジョウサンとクローネは互いの尻尾を比べつつ、器用さ比べの様相を呈していた。間違いなくクローネ不利だが。それとなく絡めてこようとするオジョウサンの尻尾を避けているが。
「クローネ先輩、わたくしが採寸致しますわー!」
「タントが……? 私の尻尾は敏感なのを知って……ひゃっ!?」
 そんなこんなしているうちに、タントが下着姿のクローネ、その下半身に頭をうずめた。後ろからだ、後ろから。
 当然、敏感な尻尾にも触れるわけで。タントは問答無用でクローネの尻周りをさすり始める。
「さてさてお尻尾は何処から生えておりますかしら? 尻尾の太さはどれくらいですかしら? クセになる触り心地ですわね……!」
「……この……っ……! わざと妙な触り方を……ひぃっ! ……へ、変になぞらないで……ひゃん!? ……ま、まっ……や……根元は……ダメ……でひゅっ! ……ひあぁ……だ、誰かこの子止め……ひにゃああぁぁ!?」
 タントが尻尾回りを遠慮なしに触り、さすり、根本から先端までを『指で測る』。
 明らかにそれっぽい動きを無意識で行う彼女の蛮行に、クローネはただただ悲鳴をあげるしかなかった。響き渡る声にソレっぽい響きと艶が交じるのは仕方がない。敏感なので。
 で、きゅっとタントが根本を握れば、一際おおきな声をあげてクローネはのけぞり、いきおい、膝を屈し倒れ込む。
 痙攣しながら倒れ込んだ彼女が、精神を運命の強制力に委ねて立ち上がるまで暫く時間を要したのは仕方のないことである。
「隣はなんとも……騒がしいな……」
「お嬢様方とはそういうものですよ、ささ、身を委ねてください。きちんと測りますからね」
 カナタはそんな女性陣のてんやわんやをよそに、男性の採寸係と共に行動していた。下心は全くないのだろうが、いちいち手の動きが巧みだったりするため、尻尾はすっかり刺激に反応して太くなっている。毛が逆立っているのだ。
「……ああ、そうか。試着、試着だな? 留め具は当然ボタンだろう? ファスナーだと挟まるからな、毛が。夏毛用と冬毛用でサイズを変えるのもアリだと思うぞ」
 試着を頼まれても断らない。鋼のメンタルと刺激に声をあげない我慢強さを兼ね備えたカナタが、デザイナーの好きなようにされてしまったのは致し方ない話である。あると思います。
「オジョウサンに、丁度イイパンツ、クダサイデス!!」
「この慣れた手つき、流石だな。ああ、もう少し根元で頼む。……そうだ、良いぞ。上手だ。流石はプロの手際だ」
 オジョウサンと汰磨羈はといえば、デザイナーやら採寸係に詰め寄り(極めて正常な行動です)、測ったり測られたり、デザインの相談に興じたりしていた。
 採寸しているとは思えない口ぶりで汰磨羈が声を上げる傍らでオジョウサンがドッスンドッスン自己アピールをしながら尻尾(?)の計測に余念がない。
「デザイナー殿も採寸をしたほうがいいのではないか? 我々でけでは物足りなかろう……ほれ」
 汰磨羈は自分の採寸が終わると攻守逆転と言わんばかりに詰め寄り、腰回りを測っていく。オジョウサンの側は……といえば、ある意味、利香のそれを超える勢いのデザインを渡されることは必至。
 問題があるとすれば、隙あらばデザイナーや採寸係諸氏を捕虫袋に誘い込もうとする所だが。
 で、どんなデザインができたかといえば……ほぼ底といっていい場所に申し訳程度に穴のあいた、ドぎつい逆三角形の下着。それがオジョウサンのものだった。
「わーい! わーい! おめかし! おめかし!」
 捕虫袋が白い布を逆三に巻いて道をドスンドスン歩く……そんな地獄絵図を想像したくはなかった。
「成る程、尻尾の根本を引くゴムを付けるのじゃな? 凝っておるのう」
 汰磨羈の尻尾は2本である。彼女に限らず、複数の尻尾持ちは尻尾穴にこまるもの。それを解決したのがゴムバンドとか縮める紐の存在だ。(毛量が)多い日も安心である。
「ところで、これは全て手作業……?」
「ええ、はい。私どもの工場で個別に……」
 デザイナーから話を聞き、汰磨羈はふむと考え込む。もしかしたら……もしかしなくても。

「何故だ?! 我がどうして穴開け係からゴム紐通しに回されたのだ? 細かい手作業は……フンッ!」
 ゴムを巻くのはリュグナーの役割だった。そうなるよね。
 そして彼は、特殊な尻尾のために結構な時間、紐通しという地味極まりない内容をやらされることになったのだ……。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 お疲れ様でした。
 ……お疲れ様でした。

 いい感じに皆さんの社会的パンドラとか精神的パンドラ、あと数値に拠らない社会的名声がゴリゴリ削れているのを感じます。名声とは……?
 なお、配布物があったりしますが『今回は』専用品なのでご自身でご利用ください。

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