PandoraPartyProject

シナリオ詳細

お前もプランクマンになれ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●全人類ウサ耳化計画
 異常事態だ。
 まさしく、まさしく、異常な事態だった。
 街中、大通り。休日の昼間ということもあって、人の出入りは多い。
 そこが今、大混乱に陥っていた。
 視界に映る全ての住人が、プランクマン(p3n000041)なのである。
 右を見てもプランクマン。左を見てもプランクマン。
 プランクマンとプランクマンの親子が手をつないで買い物をし、プランクマンの肉屋と奥さん美人だねあらやだ100gおまけしちゃおうかしらウフフと日常会話を繰り広げている。
 プランクマンがプランクマンにひったくりにあったらしいが、プランクマンが逮捕して事なきを経たようだ。
 プランクマンらしいプランクマン達が噴水広場でシャボン玉を作り遊んでいる。
 プランクマンがプランクマン達の前でプランクマンにプロポーズをしていた。どうやら了承をもらえたらしく、プランクマンとプランクマンが抱き合い、それを見ていたプランクマン達が拍手を送っている。
 前言撤回。混乱はしていない。ていうか順応性が高すぎる。
 また右を見てもプランクマン。また左を見てもプランクマン。
 隣の仲間もプランクマン。ついでに自分もプランクマン。
 この区画は今、すべての住人がプランクマンになっているのだ。
 字面だけ見るとアメリカの都市伝説っぽい。
 おっと、視界の端に黒髪のプランクマンを発見した。おそらくアレがこの事件の犯人だろう。
 追いかけておこう。一応、仕事だし。

●あいつがおれでおまえがあいつでえっとえっと
「ニャア、あついあつい」
 その日、集められたイレギュラーズ達を前に、リリファ・ローレンツ(p3n000042)はおかしな口調で現れた。
 おかしな、というよりイントネーションが誰かっぽい。
「ちょいと、頼みたいことがあってね。パステルゲンガーって知ってるかい?」
 知らない、と首を横に振ると、リリファは状況の説明をし始めた。
 パステルゲンガーというのはドッペルゲンガーの亜種で、自分の体もそうだが、他人も誰かの姿に変えてしまうらしい。
 その規模は町全体に及び、混乱は避けられないという。
 またこれに乗じて火事場泥棒やなりすましといった問題も生じるため、非常に厄介な生物なのだそうだ。
 そして、
「今回、パステルゲンガーは三体。つまり、化けるのも三人。エの字の坊やと、リリファの嬢ちゃんと、あちしさね」
 や、お前はだれだよ。
「その辺は察しとくれ。こちとら慣れない格好で暑苦しくて……ニャア、これもう脱いじまおうかね」
 リリファ(中身プランクマン)が自身の服のボタンに手をかけようとしたその時だ。
「やめんかゴルァアアアアア!!」
 横から突撃してくる影があった。
 わんこ獣人だ。『狗刃』エディ・ワイルダー(p3n000008)だった。
 エディが小さい子(脱ぎかけ)を押し倒してる。
「私の恰好で変なことするなっていったでしょうがああああああ!!!」
「あれ、嬢ちゃん。胸少し成長したかい?」
「え、ホントですか? って、なんでサイズ知ってんだオイイイイイイ!?」
「ニャア、スカートって本当に履かニャアといけないのかい?」
「当たり前だろうがあああああああああああああ!!!」
 後日、エディが幼女に怒鳴りながら迫っていたといううわさが――

GMコメント

皆様如何お過ごしでしょう、yakigoteです。
パステルゲンガーという魔物が発生しました。
暴力的な悪事を働いたりはしませんが、街を区画ごと同じ見た目に変えてしまうので、混乱は避けられません。
これを捕まえ、事態を収拾してください。

なお、パステルゲンガーは別にすばしっこくもないし見分けがつかないわけでもないので、捕獲は容易です。だってイージーだもんね。
それはそれとしてプランクマンの格好で思い思いに遊ぼうぜ、というシナリオです。

【エネミーデータ】
■パステルゲンガー
・街の区画ひとつ分の住人を全て同じ見た目に変えてしまう魔物。
・当シナリオの個体は黒髪スキーなので自分だけ黒髪です。すぐ見分けられます。
・当シナリオ中、参加者全員が見た目・服装をプランクマンであるとして判定されます。

【シチュエーションデータ】
■比較的広めな街のとある区画
・噴水広場も路地裏も洗濯通りもマーケットも酒場も教会もその他街にありそうな諸々はそれなりにあるところ。
・昼間。
・目に映る住人は全部プランクマンに見える。

【注意事項】
・『お前もリリファになれ』『お前もエディになれ』の両シナリオと同一日という設定です。
・どちらにも参加した場合、めっちゃ走って頑張って両方解決しようとしていることになります。全部参加したら街中走り回りましょう。すごいぞイレギュラーズ。

  • お前もプランクマンになれ完了
  • GM名yakigote
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2019年07月04日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ツリー・ロド(p3p000319)
ロストプライド
燕黒 姫喬(p3p000406)
猫鮫姫
清水 洸汰(p3p000845)
理想のにーちゃん
ヨハン=レーム(p3p001117)
おチビの理解者
Q.U.U.A.(p3p001425)
ちょう人きゅーあちゃん
イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)
黒撃
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
ラナーダ・ラ・ニーニア(p3p007205)
必殺の上目遣い系観光客

リプレイ

●『な』を『ニャ』、語尾は『ニャぜ』
 こちらの世界に来てから、認識の違いなどで苦しんだことなどそうそうないが、ひとつだけ出身世界とはまるで異なることがある。どうやら、こちらのウサギはニャアとは言わないらしい。代わりに猫がニャアと言うらしい。ここだけがどうにも慣れない。猫ってあの『ゴヴェルガスッッッ』って鳴く生き物だろう?

 右を見ても、左を見ても、上を見ても、下――にはいないか。
 とにかく、どこを見てもプランクマンがいる。ある意味で目の毒だが、それを利用した不埒な輩はいないようだ。
 見えないところで、どんなのが居るかわかったものではないが。
『リリファ・エディ・プランクマン』サイズ(p3p000319)が自身の(プランクマンの)スリーサイズを測定している。体を借りた詫びに服を作ろうということらしいが、想像してみてほしい。知人の姿になった者が、早速その体のあらゆるサイズを測定しているのだ。正直、サイズがサイズを測るとかいう夏を越せそうな渾身のギャグに全霊を注ごうかとも思ったが、見逃すことができなかった。中々に変態的な行動である。うーん、男の子。あれ、違うっけ。
『猫鮫姫』燕黒 姫喬(p3p000406)の呼び声に応え、一族の一般鮫人とかいうそれだけで中々のパワーワードな集団が現れた。もちろんみんな、見た目はプランクマンだ。ようし、もうわっちゃわっちゃしてきて誰が誰だかわかんなくなってきたぞ。
「あっでもそうでもないな? 多分これニオイとか一緒うえっうべっオーエッ! マサお前くっさ! くっさぁ!」
 加齢臭だろうか。それとも磯の香りだろうか。どちらにせよ、呼ばれ来たのに罵倒されたマサはしょげていた。
『清水【好きな名前を入れてね!】』清水 洸汰(p3p000845)の称号欄に甘えて、今日はドドリゲスと呼称しようとか考えたけれど、只々ややこしいのでやめておくことにする。いっそ、名前もプランクマンになる仕様でも良かったかもしれない。かつてそんなにも読みづらいリプレイがあっただろうか。
「とにかく、おのれパステルゲンガー! このシミズコータ様――いや、今日に限ってプランクマン様が成敗してくれるー!」
「ニャア……どうしたもんかね」
『寂滅の剣』ヨハン=レーム(p3p001117)は物憂げなため息をついていた。
「今回はしこたまぶん殴られて地面舐める目に合わずに済みそうニャが……」
 中々ハードな人生送ってんな。太陽拳してるとことかしか知らねえから想像できねえや。
「あ、口調は普通で良いんだな。今のなしで、なしだ」
 つまり自発的に口調を合わせていたということだ。ううむ、相変わらずのノリの良さ。
「きゅーあちゃんさんじょう! 3けん目だけどまだまだいけるよ!(>ヮ<)」
 今回、一部のイレギュラーズは重労働である。パステルゲンガー3体のの影響区域は明確に分けられているが、同日に発生しているため、他事件も担当するのなら西に東に駆け回らねばならないのである。『ちょう人きゅーあちゃん』Q.U.U.A.(p3p001425)もそのひとりだった。
「みんなスマイルだから、みんなたのしそう! プランクマンさんパワーってすごい! きゅーあちゃんもまけないよ!(`・ω・´)」
「スゴイことになっちゃってるね。誰もカレもがプランクマンだ」
『無影拳』イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)はプランクマンとなった自分の体を確認している。身体性能という意味で興味があったからだ。
 肉体の強固さまで変化することはないが、それでも意識的なリーチの差は出てしまう。自分の手足の長さ、目線の違い、指先ひとつの感覚に至るまで、何もかもが目新しい。
「こんな面白いジョウキョウ、楽しまなくちゃソンだよ!」
「すごい!」
 じゃんぷ。
「これが!!」
 じゃんぷ。
「質量!!!」
 じゃんぷ。
『繋ぐ命』フラン・ヴィラネル(p3p006816)がバルンバルン言わせていた。何をとは言わないがバルンバルン言わせていた。一部、ガン見したり気まずそうに目線を反らしたりしているが、フランは気づかない。普段そういう目で見られたことがないからだ。ないからだ……。
「夢にまで見たないすばでぃー……枕よりふかふか! ねえほんとに倒さなきゃダメ?」
『鞄はまだ空っぽ』ラナーダ・ラ・ニーニア(p3p007205)もまた、現状を大いに楽しんでいた。
「この姿ならもう子供扱いされないね。プランクマンぼでぃ最高! プランクマンぼでぃ万歳!!」
 勢いよく両腕を振り上げると捲れ過ぎて危険です。描写可能な範囲という意味で非常に危険な行為です。
 ラナーダは周囲の視線に気づいたのか、ささっと服の乱れを直すと、仕切り直しというように咳払いをしてみせた。
「……コホンっ、さて行こうか」
 それでは状況を十二分に楽しみつつ、解決に向けて動いていこう。

●あの格好で結構な寒がり
 そういえば、冬の気温というものに驚いた。こちらの冬はあんなにも寒くなるのだ。植物が枯れ、一部の生命が長期的な眠りにつくという点では同じだが、気温が大きく下がるというのは初めての経験だった。錬気資源の低減期を冬と言い、その周期で四季としていたのだが。

 人を食うとか、強い魔物を呼び出すとか、国中を混乱に陥れるとか。
 パステルゲンガーはそういうどうしようもない悪さをするような生き物ではない。
 ただ、周囲をまとめて同じ姿に統一し、その中で生活しようとするだけだ。
 各国の要人の姿にでもされたら大事になるかもしれないが、パステルゲンガーは完全にランダムに対象を選んでいるし、話せば分かる相手でもある。
 それに、髪の色にこだわりがあるのですぐにわかってしまうのだ。
 ほら、黒い髪のプランクマンを発見。

●いたずらをするひと
 この体は便利だ。軽くて、動きやすい。ちょいと服が煩わしいところが問題点だが。よし、この足のとことか破いて動きやすくしちまえばちょっとうわニャにすんだい痛い痛い痛い。

 ウォーカーの中には、ふたりでひとつ、というのは結構いる。
 それは同じ体に別の人格を宿していたり、体を操作している意識は別のものにある場合だが、サイズの場合は後者に近いタイプだろう。
 その場合、パステルゲンガーの能力はどの様に作用するのか。答えは『個体差がある』だ。何故って打ち合わせしてnげふんげふん。パステルゲンガーは不思議生物だからである。不思議だから、しょうがないの!
 というわけでこっちでは、サイズはプランクマンがプランクマンを担いで空をふよふよ浮いてる感じになっている。服装も相まってなかなかのシュール。
 元妖精の方は問題ないが、担がれている元鎌の方が角度ついてるのでなんというかアレだ。こう、アレだ。
「プランクマンの服装てなんか危ういよな、パーカーも短いし……おへそよりちょい上しか長さないし。ジッパーしてもおへそ丸見えじゃん。防技にマイナス補正入りそう。あ、そういうファッションか……?」

 何もない筈の空間を越えると、洸汰の姿は犬獣人のそれからプランクマンのものへと変わっていく。越えた指先から順にヒトのそれへと変貌してく様は、ブルーブラッドの変身を見慣れて居ても不思議な光景だった。それが普段はカオスシードに近い自分の変化だと言うのだから尚更である。
 そして、区画入りしたので自身の存在を主張するために腹の底から予め打ち合わせていた合言葉を叫ぶ。
「リリファは成長期!!!!」
 うん、温厚な情報屋も助走つけてグーパンしてきそうだ。
「リリファは成長期!!」「リリファは成長期!!」「リリファは成長期!!」「リリファは成長期!!」
 仲間もそれに応えてくれる。向こうの区画でもやってたりしないだろうな……。
「ところでメカパカお、オレが主人だってちゃんとわかるのか……?」
 少しだけ不安になり、連れ歩いていたメタリックな相棒の背を撫でる。
「見た目プランクマンだけどオレはシミズコータさんだぞ……!」

 ヨハンくん思春期。
「女の身体というのは……くそ、落ち着かねぇ!」
 ただでさえ、男の子には少々刺激の強いプランクマンの背格好である。
 出ているところは出ていて、腕や足は必要以上に隠しているくせに、他のところの露出は極端ときている。
「何か良いにおいするし……む、むねとかも……!」
 がつんがつんと壁に頭を打ち付けて冷静さを保とうとするヨハンくん。
「心頭滅却心頭滅却……! 青雀じゃなくて良かったと心を落ち着かせるんだ!」
 アレも服装は大概である。
「これ俺のスキルとか使えるの?? プランクマンパンチとかプランクマンファイヤーとかプランクマン卍固めとかそういうので戦うの?」
 その格好で卍固めは中々の光景。
 しかし安心してほしい。君の基本性能はそのままだ。太陽拳もバッチリ使えるぞ。
「……あとプランクマンだけど女を殴るというのはちょっとな。不殺チョップとか不殺羽交い締めでなんとかするニャね」
 またニャって言ってる。やはりノリノリだ。

 街の真ん中で。
 繰り返す。街の真ん中で、イグナートは筋トレを行っていた。
 別にふざけているわけではない。これがパステルゲンガーを捕まえる直接的な手段というわけでもない。
 イグナート自身の体とはまるで違うスペックを体感するという機会は滅多になく、何が起きても対処できるように鍛えているのだそうだ。
 当人曰く『トッサの場合に上手く動けないと困る』とのことだったが。
 やはり傍目には、衆目の下で筋トレしている不審人物であった。
 しかし、やはり変身しているのは見た目だけで、根本的な身体性能に変化はないようだ。そうしないと、パステルゲンガーで全員痴呆始まったおばあちゃんとかになったら滅ぶもんな。
 プッシュアップの姿勢から逆立ちへ。手のひらを離し、指を徐々に折り曲げてしまいには人差し指だけで体を支えてみせる。
 そのまま指先だけの力で跳躍すると、くるくると前転をして石畳に着地した。
 違和感はもうない。イグナートは合言葉が聞こえた方へと走り出した。

 目線が高い。
 それだけでもラナーダはひとつの感動を覚えていたが、より幸福感に満たされたのはもうひとつのそれだ。
 下が見えないのである。とあるものに遮られて。
 ショーウインドウのガラスに映る自分の姿が見えた。大胆な服装は少々恥ずかしいものもあるが、元の自分では到底着る勇気を出せなかっただろう。
 子供扱いをされることはなく、先程から感じる妙な感覚も、これが周囲の視線というやつかと理解し始めていた。
 思わず口の端が緩む。ガラスの前でポーズなどとってしまう。もうちょっと前かがみに、確か本人はこう腰を……そこで中の店員と目が合った。
 向こうもプランクマンなので、鏡像との区別がつけにくかったのだ。
 顔が赤くなるのを感じて、そそくさと退散する。
 しかし、この能力は技術化できないものなのか。
 理想の体で居たいという願望を抱いているヒトは多いはずだ。であれば、これを実用化できれば……。
「……け、けして自分の為なんかじゃないんだからね!」

 パステルゲンガーは逃げていた。
 別に明確な攻撃を受けたわけではないし、何か悪意を伏せていたわけでもない。
 ただ単純に、怖いものから逃げていたのだ。
 走る。走る。石畳の上を走る。
 その背後から、どたどたと――神輿が追いかけてきていた。
「よってらっしゃい見てらっしゃーい! こんな有様楽しまにゃあ勿体無い! 折角だ! 面も身体も誰だかわからん今のうち、好きにはしゃいで浮かれしゃらーい!」
「プランクマンさんみこしだよ! とびいりかんげい! まちの人もいっしょに、みんなでワッショイ!ヾ(≧▽≦)ノ」
 姫喬の呼び出した集団と、きゅーあと、あとなんかちらほら街の人達が集まって神輿を担ぎ、パステルゲンガーを追いかけている。
 それは走るほどに街の人達を呼び集め、神輿に加え、気づけば大集団となって追いかけている。
 きゅーあがやったのか、いつの間にか街にいる猫やら犬やらコモドオオトカゲやらもみんなプランクマンの見た目になり、より一層強烈なパレードと化していた。
「あっ疲れたからタピオカ買ってきてタピオカ。みんなの分もね!!」
 ヘイただいまと差し出される街の人全員分のタピオカドリンク。それを何故か胸に乗せだす神輿集団。
 お父さんもお母さんもお姉ちゃんもおじいちゃんも、みんなみんなタピオカチャレンジ。乗るとか乗らないとか以前にどんちゃんどんちゃんしながら走ってんだから乗せたそばからコケて溢れて嗚呼、嗚呼!!
 もうよくわからんうちにドリンクで全身べったべたになりながら、それでも神輿は走る。そりゃ走る。黒髪プランクマン追いかけて走っている。
「オラァ野郎共! あたしの仕事に協力できんだよ脚ィ千切れるまで走れぇぇえ!!」
「おみこしパワーでおっかけよう!☆(ゝω・)v」

 フランは感動していた。
 何を思い至ったのか、服屋に駆け込むなり、
「服屋さん、超絶せくしーな服ください!!」
 と店員のプランクマンに言ってみてのけたところ、「え、その格好よりも?」という顔をされたが、そのおかげか際どいを通り越してもう『アウト』以上の描写をすると怒られそうなレベルのそれになっていた。そのため、どの様な格好であるかは各自想像で補っていただきたい。
 ヒトが多いところは苦手であるため表通りを避けていたのだが、それにしても人が少ない。皆、どこに行ったのだろう。
 それはそうと感動である。草よ花よ見るがいい。胸の上にタピオカドリンクが乗っているのだ。乗せることができているのだ!!
「どう、すごいでしょ」
 ドヤ顔でふんぞり返るが、体に違和感を覚えて首を傾げた。
 おかしい。胸がさっきより小さく。まさか誰かがもうパステルゲンガーを――
「あっやめて倒したら元の姿に戻って服がスカスカにあーーーー!!!」

●ひきこもごも
 ま、元の体が一番ニャぜ。

 結果として。
 街は元に戻り、あれもこれもプランクマンという目に毒な事件は収束した。
 パステルゲンガーは敵対生物ではないので、ギルドである程度の能力コントロールを覚えた後、元の住処へと帰っていくことになる。
 それまでの間、連日何かを頼みにパステルゲンガーの元へ現れるイレギュラーズの姿を見たという話もあったが。
 ま、胸のうちにしまっておくとしよう。

 了。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

ニャぜ。

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