PandoraPartyProject

シナリオ詳細

暑さにより、待ちきれなさすぎて!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●暑いから!
「暑い……サハギンも海から出ない程に暑い!」
 梅雨も来てないのに真夏の様な暑さの海洋国にて、貝殻に似せたうちわを扇ぎながら日陰で座り込んだ港町の人々は声を上げる。
「良いじゃないか、サハギンやら海のモンスターに襲われる事はないじゃないか?」
 と、『海賊淑女』オリヴィア・ミラン (p3n000011)は、丁度補給の為に寄った港町の住民に明るく言った。
「いえ、それが困った事に近くにあるリゾートの島にサラマンダーが住み着いてしまってですね。そいつの熱によってこっちは真夏より暑くて、暑くて……はぁ」
 住民は異常な暑さの原因を話すと、暑さで疲弊した様子で嘆息した。
「なるほどねぇ。それに放置しちまったら、島に人が入ったり近くで漁をしたら襲われる可能性もあるね。だが、それよりも……」
 オリヴィアは周囲を見渡すと、暑さのあまりに今にも倒れそうな住民や診療所に運ばれる住民を見て、オリヴィアはギルドへ向かった。

●ローレット
「集まってもらって悪いねぇ。依頼なんだが、海洋国にあるとある港町の近くに浮かぶ島へサラマンダーを退治して欲しい」
 オリヴィアは真剣な眼差しでアナタ達を見つめた。
「住民によると島に住み着いたサラマンダーは、小型が四匹と中型が一匹だそうだよ。島まではアタシの船で送ってやるよ」
 と、胸を張ってオリヴィアは、海洋国の地図を指しながら話す。
「昼間は暑すぎるから、行くとなると夜になるから準備は万全にしてから港町に集まってくれよ! 退治したお礼に島で一足先にバカンスを楽しんでも良いそうだからな。それじゃ皆、よろしく頼むよ」
 そう言ってオリヴィアはアナタ達を見送ると、一足先に港町へと向かった。

GMコメント

『あぁ、お母さん、お母さん。我が子の呼ぶ声が聞こえた気がした。ここは寒い、だから我が子の為に温めるの。優しい母の体はより一層朱く光った』
お久しぶりでごさいます。ルビーの和名の紅玉です。
弱点を突けばそこまで強くありません。
むしろ、リゾートパートがメインとなっております!
皆さんの参加をお待ちしております。

【成功条件】
サラマンダーの討伐
リゾートの島で遊ぶ

【場所】
とある港町の近くにある島(夜)

【敵】
小型『サラマンダー』四匹
大型犬位のサイズの赤いトカゲ
熱さや炎に強く、口から火を吐く事も出来る
ただし、冷気に弱い

大型『サラマンダー』一匹
全長3メートル程の赤い
熱さや炎は一切効かない、球、矢等の形状をした炎を吐ける
ただし、冷気に弱い

【戦闘後】
※遊ぶのは朝からとなります。

浜辺で遊んだり、泳いだりしてもよし!
バーベキューしてもよし!
リゾートで出来る範囲なら大丈夫です。

【オリヴィア】
指示が無ければ皆さんの援護しております。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 暑さにより、待ちきれなさすぎて!完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年08月02日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

カイト・シャルラハ(p3p000684)
風読禽
ニーニア・リーカー(p3p002058)
辻ポストガール
黎明院・ゼフィラ(p3p002101)
夜明け前の風
マリナ(p3p003552)
マリンエクスプローラー
ミラーカ・マギノ(p3p005124)
森よりの刺客
グレン・ロジャース(p3p005709)
理想の求心者
ルチア・アフラニア・水月(p3p006865)
鏡花の癒し
エヴァンジェリン・エードラム(p3p007244)
白鴉のラプンツェル

リプレイ

●不機嫌な熱帯夜たち
 ウミネコが語らう船の上。
 水泳用の短パン一丁で船の舵へとよりかかった『風読禽』カイト・シャルラハ(p3p000684)が、両腕をだらんと垂らして脱力していた。
「あつい……あついぞ……!」
 夏の日射は日暮れと共になくなったとはいえ、陸地から流れてく蒸すような熱風が汗を止めどなく流させる。
 羽毛もっさり状態になれば熱中症は必至。さしもの『風読禽』も休業状態であった。
「話には聞いていたけど、経験したことない暑さね……」
 『斜陽』ルチア・アフラニア(p3p006865)はコートをそばに畳むと、胸元を指で引っ張って手で風を入れていた。
 生まれの影響で強い日射と乾燥には強いルチアではあるが、こういうむしむしした日本的暑さには体勢がないのである。
「それに、しても、暑い。海洋、生まれ、だけど、こんな、暑い初夏、知らない」
 『白鴉のラプンツェル』エヴァンジェリン・エードラム(p3p007244)が長い髪の束をほどいて空気を入れつつ、瓶から水をごくごくと飲んでいる。
「水分補給は、大事」
 そんなエヴァンジェリンから水の瓶を受け取りつつ、『紅蓮の盾』グレン・ロジャース(p3p005709)はかけていたサングラスを外した。
 進む船の行き先リゾート島。
 避暑地になるくらい風通りがよく、海洋貴族が別荘を持っていたりするような場所である。
 だがオフシーズン中であったためかサラマンダーという生物が住み着いてしまったために島の気温が上昇。ものの本によれば産卵から育児にわたる期間であるらしくサラマンダーは外敵の接近に敏感で、非常に獰猛だという話もある。
 グレンは頭から水を被り、爽やかに頭を振った。
「これじゃあ、リゾートどころじゃあないよな」

 一方こちらは『マリンエクスプローラー』マリナ(p3p003552)の船。同乗したオリヴィアと共に船の操縦をしながら、マリナは頭からペットボトルの水を被っていた。
「茹だるような暑さでごぜーますね……サラマンダー恐るべし……このまま放って置くと海が沸騰しそうでごぜーますね……」
 いまにも路上に落としたバニラアイスのごとく溶けそうな顔をして、『ツンデレ魔女』ミラーカ・マギノ(p3p005124)のほうを見る。
 ミラーカはといえば、練達上位式で作り出したコウモイ羽根のメイドにうちわをあおがせながらビーチチェアに腰掛けていた。
「あたしからしたら、ようやくツッコミどころの無い魔物らしい魔物がでたった感じよ。こういうのでいいのよ、こういうので!」
「まあ、サラマンダーといえばきわめてオーソドックスな怪物のひとつだ。気持ちも分かる」
 『夜明け前の風』黎明院・ゼフィラ(p3p002101)が船の手すりに手をかけ、近づく島に目を細めた。
 オフシーズン中に怪物が住み着いたがために灯台に火がはいっておらず、接岸時には船のライトを頼らざるを得ないくらい夜闇に沈んでいた。
 それでも月明かりがさすことで、ほんのりとだが島の輪郭が見えてくる。
 『平原の穴掘り人』ニーニア・リーカー(p3p002058)は手すりからジャンプするように飛び立ち、上陸の手助けをするべく先行した。
「サラマンダーさんも悪気がわるわけじゃないんだろうけど……言ってみれば庭に蜂の巣ができちゃったようなものだもんね。これも立派なお仕事! がんばろう!」
 そう言って、ニーニアは火の付いた棒を振った。

●太陽が眠ってもさめない
 砂浜付近に船をつけ、碇をおろす。
 おろしたボートをこいで浜へのりあげると、そこは静かな夜のビーチであった。
 ミラーカは式メイドにボートで待つように言うと、杖を持って砂浜を進んでいく。
 ざわざわという風の音。
 波打つ海の音。
 それに混ざって聞こえるいくつかの足音。
「待って、何か居るわ」
 ミラーカはそれを敏感に感じ取り、杖に赤い血のような魔力を溜めて発射した。
 同時に、茂みをかき分けて飛び出してくる大きなトカゲ。
 全身のまだら模様が炎のように光り、周囲をオレンジ色に照らしている。
 例えばコオドオオトカゲは時速20キロ毎時で走ると言われる。
 小型とはいえサラマンダーも同じ程度の大きさ。猛烈に走れば即座に接近されてしまうだろう。
 ミラーカの魔術が顔面にぶつかり足を止めた一匹をのぞいて、残る三匹が勢いよく襲いかかってくる。
「『博物誌』で読んだ火蜥蜴にそっくりね。記述の通り、炉の中で大人しくしていれば良かったのに」
 ルチアは十字架を握り、跳躍し食らいつこうとするサラマンダーに魔力の光を真正面から叩き込んだ。
「あの本には人に飛びかかって食らいつくなんて書いてなかったわよ。もうっ」
 どこか余裕そうにしているのは、
 横からエヴァンジェリンが放ったフロストチェインがサラマンダーのしっぽに巻き付き、狙いを大きく反らしたからであった。
 砂浜に突っ込み、ばたばたと体勢をたてなおしてから起き上がるサラマンダー。
 口の中をカッと白く光らせると、至近距離から炎をはき出してきた。
「おっと美女の肌をむやみに焼くってのは賛成できないな」
 大きな盾をもって間に割り込むグレン。
 炎が盾を舐めるように広がり、防ぎきれない炎がグレンの肌やシャツを焼いていくが、しかしグレン自身は平気そうなポーカーフェイスを保っていた。
「助かる。悪いが防御は任せるよ。カバーくらいはするがね」
 そんな彼を壁にしたゼフィラは拳銃のロックを外し、走りながらサラマンダーへと連射していく。
 そんなゼフィラを狙ったサラマンダーが後ろに回り込み、白く発光した口を大きく開く。
 炎を吹き付けるつもりのようだ。
 だが、サラマンダーが炎を吐くより一瞬早く、きらめく氷の粒めいた弾丸がサラマンダーの顔面へとヒット。弾は大きくそれて虚空へと飛んでいった。
 ふと見れば、帽子のつばを親指であげるマリナ。フリントロック銃に再び弾を込め、サラマンダーに狙いをつける。
「まずはこの小さい方から片付けていきまっしょい」
「賛成! 近づかないようにしておいてね!」
 ニーニアは小型の冷蔵魔法箱の肩掛けベルトを掴み、頭上でぐるぐると振り回してから投擲した。
 流石に危険を感じたサラマンダーが飛び退こうとするがもう遅い。
 マリナの打ち込んだ弾によってサラマンダーの手足はひどく凍り付いており、箱の直撃を受けてしまった。
 直後、開いた箱から白い煙が広がり駆け寄っていたサラマンダーをも包み込んでいく。
 ニーニアはあれがお客様に届かなくてほんとによかったなーという顔をしていたが、そこへ……。
「危ない、大物が来るよ!」
 ニーニアのそばを駆け抜けたカイトが、風の障壁を生み出していく。
 というのも。茂みの向こうから凄まじい勢いで大型サラマンダーが突っ込んできたからである。
 全長三メートルのサラマンダーだ。軽自動車が重量満載にして突っ込んできたようなものである。
 カイトはそれに正面衝突……するとみせかけて、風の障壁でするりと受け流してしまった。
 くるくると回転しながらサラマンダーの側面へまわりこむカイト。
「デカイトカゲ野郎! ……いやメスかお前? まあいい、これ以上ココを暑くするならこのカイト様が容赦しないぞ!」
 背中から赤い翼を広げ威嚇の姿勢を見せるカイトに、大型サラマンダーはぐおうと猛々しく吠えた。
 まぶしいほどの熱量をもった熱風が、カイトをたちまち包み込む。

 大型サラマンダーをカイトが引きつけている間、ルチアたちは四体の小型サラマンダーとの戦いに集中していた。
 サラマンダーたちはルチアたちを逃がすまいと四方から取り囲みばらばらに炎を吹き付けてくる。
「こういうとき、身体をはって守るのがオトコの甲斐性ってもんだろ」
 グレンは自らに気合いを入れると、盾を掴んでサラマンダーへと思い切り接近した。
 盾が炎を阻みながらずんずんと迫っていく。
「ひとつ、カッコつけさせてもらうぜ!」
 もうすぐ接触するというほどの距離まできて、息切れを起こすサラマンダー。
 その瞬間に、グレンの後ろから飛び出したルチアとエヴァンジェリンが同時に魔力を叩き込んだ。
 ひとつの巨大な衝撃となった魔力の塊がサラマンダーを派手に吹き飛ばし、波打ち際へと転がしていく。
 その一方で、仲間が吹き飛ばされたことに注意がいった小型サラマンダーへとマリナとゼフィラが集中砲火を浴びせていく。
「まさに今回効果抜群の弾丸でごぜーます。さぁ、永遠に冬眠して頂きましょー」
 反撃にと炎を吐くサラマンダーだが、マリナの猛烈な攻撃に対抗できるほどではなかった。
 口を開く力もなくなってきた所で、ゼフィラが駆け寄って零距離射撃を連射する。
 動かなくなったことを確認すると、息をついて額をぬぐった。
「ふむ……確かになかなか胆が冷えたな」
「そろそろ仕上げよ!」
 ミラーカは杖を振り上げ、赤い魔力で宙をかき混ぜ始めた。
「クールなあたしには炎は似合わないのよ!」
 大型サラマンダーに魔術のホーミング弾が次々と撃ち込まれていく。
 その猛攻に苦しんでいる間に、ニーニアがやや高く舞い上がった。
「アクセル、いい!?」
 手には小型の冷却ボックス。投擲爆弾よろしく頭上でぐるぐると振り回していた。
「よし、投げろ!」
 カイトは声をかけると同時に素早く離脱。直後に叩き込まれたボックスが冷却ガスを広げ、大型サラマンダーを包み込んでいく。
 氷結攻撃に苦しんでいる様子が伝わってくる。カイトは飛び退いた勢いのまま翼を動かしインメルマンターンをかけると、風の障壁を纏ってサラマンダーに突っ込んだ。
 巨大な風のナイフとなったカイトが、サラマンダーの巨体を派手に切り裂いていく。
「今度生まれてくるときは、もっと迷惑にならない所に住み着くんだな」

●バカンスの朝
 ウミネコが語らう船の上。
 鳥人状態で船の舵へとよりかかったカイトが両腕をだらんと脱力させていた。
「一晩明けたらだいぶましになったなー」
 ちらりと見ると、手すりに固定しておいた釣り竿がくいくいと動いている。
「おっ、かかった!」
 竿に飛びつき、リールをまいて引っ張り始める。
 が、あがってきたのは先端のフックだけだった。
「あちゃあ、もっていかれたか。リトライリトライっと」
 カイトの後ろには大きなクーラーボックスがあり、中には結構な数の魚が放り込まれている。カイトにしては結構手加減したほうだ。
「これくらいの時期が私は一番好きな気がします…日差しは暑いけど、風は涼しい…みたいな」
 一方でマリナはぴくりとも動かない自分の釣り竿をぼーっと眺めていた。。
 海の男といえば釣り。カイトのおかげで魚は沢山確保できたが、相対的につれないのがちょっとご不満な様子である。
「自力で潜ってとるのも海の男でごぜーます」
「そうかな?」
「だいぶ」
 軽く準備運動をしてから海に飛び込むマリナ。
 せっかちなだけじゃ……とか呟きながらそれを見送るニーニア。
「そういえばさ、潜って呼吸できるディープシーと空を飛べるスカイウェザーって、船がなくても海に網をはれたりするのかな」
「するね。そういうとき、船は馬車と一緒でもっぱら移動と運搬の道具だよ」
「魚と同じように泳げても、漁師さんのほうが魚をとるのが上手だったりするの?」
「鹿と同じ陸を走れても、猟師のほうが鹿をとるの上手でしょ?」
「たしかにー」
 なんていいながら、糸をひく竿に気づいてリールをまき始めるニーニア。
「す、すごい引いてる! 大きいよ! 大物かも!」
 そして。
「…………」
「…………」
 背中にフックがひっかかったマリナが釣り上げられてきた。
 しかし抱えた網籠には魚が何匹も入っており……。
「山分けにしねーですか」
「じゃ、じゃあそれで?」
 その一方で、ミラーカはメイドに持たせていた釣り竿がひくたびにそれを横からとって引っ張っていた。
「釣り上げるのはあたしがやるんだから! て、つよいつよい……! 一緒に引っ張って!」

 そして、昼頃。
 日差しが強いとはいえ外気温はそれほどでも無くなった頃。
「サラマンダー、食べたら、美味しい……かな?
 カエル、とか、カメとか、美味しい、っていう、し。
 トカゲ、も、食べたら美味しい、はず……」
 大きなナイフで切り分けられたサラマンダーの肉をまじまじと見つめるエヴァンジェリン。
 仲間の調理風景が珍しいのか、観察しているようだ。
 そんな風にしていると、海鳥がエヴァンジェリンの髪をまとめていたリボンをくわえて飛んでいく。
「あっ、解けたら、ヤバ、い、のに……」
 まってまってと手を伸ばし、ほどけてぶわーっとなる髪を押さえる。
「ほら、私の髪ひも貸してあげるから」
 そんな彼女に駆け寄って、髪をむすんであげるルチア。
 すぐそばでは彼女が調理した魚の焼き物や鍋物がふつふつといい香りをさせていた。
「海魚の料理か。しっかりしているな」
 ゼフィラは調理工程を一通り観察してから、再びデッキチェアにすとんと腰をおとした。
 バカンスを満喫するつもりなのか、おニューの水着姿である。
 そこへ、釣った魚をもってきたニーニアが現われた。
「ねえ、急に疑問になってきたんだけど、サラマンダーってなんで日に強くて冷気に弱かったの? 自分が熱いならむしろ逆な気がするんだけど」
「……言われてみればそうね」
 ルチアは焼けた魚を皿に盛りつけながら顔をあげた。
 本を読み直そうとしていたゼフィラが振り返る。
「冷蔵魔法の原理だ。サラマンダーは外部に熱い環境に適応する生き物のようだが、体表にまだら状に露出している器官から熱を吸収してため込み、その熱を栄養として摂取している。しかし吸収する際の気温が低すぎると、人間でいうところの胃もたれを起こしてしまう。これがサラマンダーが冷気に弱い原因だと考えられているようだな」
 一通り説明してから、ゼフィラは赤い卵を手に取った。
 そうしていると……。
「よう、サラマンダーの調理が終わったぜ。皆を集めてくれ」
 シックなエプロンをつけたグレンが、大きな鍋を抱えて現われた。
「サラマンダーの肉は臭みがあって扱いづらかったんだが、色々やったらかなり食える物になったぜ」
 そういってグレンが出してきたのはビーフシチューに香辛料が混ざったようなかわった料理だった。
 それをひとすくいして味見してみるルチア。
「……やるわね。最初にあった臭みや変な苦みが気にならないわ」
「驚いたろ。これでもちったぁ自信があるんだぜ」
「魚も沢山焼けたわよ!」
 メイドに塩で串焼きにした魚を運ばせ、ミラーカが胸をはって現われた。
「まあまあ美味しくできたんじゃないかしら? 焼いたあたしの巧みな焼き加減のおかげよ!」
 そんな具合で集まった彼らはキャンプテーブルを囲み、わいわいと一足先のアイランドバカンスを過ごしたのだった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 大変お待たせしました。代筆を担当した黒筆墨汁でございます。
 依頼は無事に成功したようです。みなさま、お帰りなさいませ。

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