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シナリオ詳細

<クレール・ドゥ・リュヌ>堕落した村で愛を啄む

冒険中

参加者 : 8 人

冒険中です。結果をお待ちください。

オープニング


 そこは小さな町であった。
 そこは閉ざされていた。
 そこは、模範的であった。
 そこは――小さな悲劇を切り捨てた。
 そこは、小さな愛を“殺した”のだ。
「あほくさ……」
 寂れた教会の礼拝堂。
 横に長い独特な形状の椅子の一つ、左列の最前。
 青年と思しき影が呟いた。
 声はどこかけだるげで――その態度は傲岸不遜というにあまりある。
「こんなものか、こんなものが――」
「兄さま? そうおっしゃらないで。
 あの方がおっしゃっていたでしょう? かわりは山ほどあるわ。
 もっともっともっともっと――私達で貰いましょう? もらえなかった全てを」
 青年と思しき影に応えたのは少女。
 青年と同じ濡れ羽色の髪に、青玉を思わせる瞳を宿す。
 しかし、醸し出す雰囲気はどこまでも色っぽく。
「あぁ、そうだな。ああ、そうだ。その通り……さあ、キスをしようか、レア」
「えぇ、たっぷり――遊びましょう。他の人達と同じように」
 二人は嗤う。
 よく似た顔立ちを愉悦に歪ませて、この世でこれ以上に愛する者がないと言わんばかりの思慕を乗せて。
 教会の外――嬌声が、狂奔が、絶望の声が鳴る。
 教会の鐘の音を冒涜し、神を愚弄するように。

 外から声が聞こえる。
 床に散乱するのは無数の毛髪と夥しい流血。
「なんで? なんで、なんで! なんで私はこんなにも醜いの!? せっかく彼が帰ってきてくれたのに! ああ、なんで! なんで!」
 女が鏡に映る自らを見て狂ったように顔をかきむしる。
 血が爪を赤く染め、それまで年齢に比べて遥かに若作りの――端正と言える方であった顔は、彼女の言う通り醜く削れて――それでも手を止めずに何度も何度も繰り返して、やがて事切れる。
 そこへ、男が入ってきた。
 男は“普段からそうしていたように”ただいまと女に声をかける。
 女が答えようはずもなく――しかし、男はそれを気にする風もなく、そのまま歩いて奥へと消えていく。


「天義の首都フォン・ルーベルグを中心に狂気に侵された人による事件が多発しているって話は知ってるね?」
 『黒猫の』ショウ(p3n000005)が君達に語り掛ける。
 ことはネメシス。基本的に模範的で規範的、規律に正しい天義らしい天義の人々であるフォン・ルーベルグ市民は滅多な事ではそんな事態を引き起こさない。
「レオンが言うには、黄泉返りとこの事件が無関係というのは考えにくい。連続性から考えて戻ってきた誰かが『アンテナ』なんだろうってね。
 自分にとって全く関わりの無い赤の他人と、自分にとって大切な誰か――より感情を揺さぶるのがどちらかなんて、魔種がどうこう以前に分かり切ってるだろう?」
 ――そして、事ここに置いて救いようがないのは彼ら『黄泉返り』が別段敵対的、悪意的じゃなく、生前の記憶や記録、或いは時に人間性や知性を残していると推測されている事だ。
 もしも『黄泉返り』が操り人形だとすれば――彼らは、“そうだと分かっているのに”大切な誰かを狂気に落とさなくてはならないのだ。
「ローレットが対応していてマジで良かった。してなかったら水面下に潜んでた爆弾は今の比じゃなかったぜ――とも言っていた。……前置きが長くなったね。今日の依頼の話をしようか」
 ショウはゆらりとその尻尾をゆらりとさせて。
 フォン・ルーベルグの少し南に行ったところにある寂れた町で、暴動事件が起きた。
 暴動は町にある小さな教会にいたシスターと関係者を嬲り殺してその後、口に出すのも悍ましい宴を始めた。
 ある者は隣の人妻を犯し、ある者は買える商品を盗み、ある者は食べきれない量の食品を喰らい続け、ある者は美を磨くと言って綺麗な知人を殺す。
「まるで天義の正義を意図的に冒涜しているようだ」
 そこまで大体的になれば、聖騎士団だって動く――はずだった。
「今回の依頼には、魔種がいる。君達の仕事は“魔種から町を解放すること”と、元凶の黄泉返りの討伐だよ」
 君達の様子に気付いたショウは、その理由を察してもう一度尻尾を揺らめかせた。
「この町を出身にする聖騎士が言っていた。この魔種はあの町が得た罪――かつて愛し合っていた実の兄妹なんだ。二人で一つ。いくら君達でも一気に二人ともを殺すのは難しいと思う」
 そう言って手渡された資料には、濡れ羽色の髪と青玉色の瞳をした兄妹が仲睦まじく寄り添う絵が添えられていた。
 

GMコメント

さて、そういうわけで? 天義で勃発した暴動事件の奴です。やばやばのやばというやつです。

●オーダー
 黄泉返りの討伐及び魔種を町から撤退させる。


 市街地戦になります。
 魔種が待ち受ける教会は町の一番奥になります。

●敵対勢力

・黄泉返り
 理髪店の主人であった男性であろうとのこと。
 理髪店は町の外れにあり、教会への道からだいぶ離れています。
 また、どうやら随分と暴力的になっている様子です。

・暴徒×20
雑魚です。通常攻撃でも特に手間をかけずに倒せるでしょう。

・魔種ルイ&レア
 高いHP、防技、抵抗、反応、神攻を持つタンク型の兄と、混乱、狂気、魅了、恍惚のBSを使う妹により構成された2人で初めて最高の能力を発揮できるタイプ。
 互いに互いを心底愛している様子。
 どうやら現時点でもうほとんどこの町に対する興味が失せているようですが……?

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • <クレール・ドゥ・リュヌ>堕落した村で愛を啄む 冒険中
  • GM名春野紅葉
  • 種別EX
  • 難易度HARD
  • 出発日時2019年05月18日 23時59分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費150RC

参加者 : 8 人

冒険中です。結果をお待ちください。

参加者一覧(8人)

アクア・サンシャイン(p3p000041)
トキシック・スパイクス
シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)
朝を呼ぶ剱
ナーガ(p3p000225)
矛盾一体
サイズ(p3p000319)
隠名の妖精鎌
七鳥・天十里(p3p001668)
ガンスリンガー
アルテミア・フィルティス(p3p001981)
青き戦士
ミルヴィ=カーソン(p3p005047)
チアフルファイター
木津田・由奈(p3p006406)
闇妹

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