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シナリオ詳細

骸骨を量産する少女
骸骨を量産する少女

完了

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●多数の廃村に現れる小さな影
 ある日の昼間、幻想、ローレットにて。
 背中に両手大剣を背負い、右腕が機械となった大柄な鉄騎の戦士が入ってくるなりよろけ、壁へと激突する。
 見れば、右腕を機械としたその男、アニバルは上半身のあちらこちらに包帯を巻いていた。
「気にするな。大したことはない」
 体を短刀で刻まれた彼の傷の中には、浅くないものもある。
「大変です……!」
 ローレットに詰めていた『穏やかな心』アクアベル・カルローネ(p3n000045)が慌てて薬箱を取り出し、治療に当たっていた。

 その状態のまま椅子に腰かけ、アニバルは依頼の話を始める。
「先日の依頼、ようやく首謀者が特定できたこともあって、俺らで動いていたのだがな」
 それは、鉄帝の端にある廃村で、白骨化した死体が動き出す事件。
 中には、遺骨を組み上げたゴーレムまで出現していた。
 スケルトンは通常の人間サイズではあるが、自己修復能力の高い面倒な相手。
 一方、スケルトンゴーレムは3m程度と少し大きく、攻撃の威力も非常に高いが、急造である影響かややもろい部分もあるようだ。
 その事態収拾の依頼を受けたアニバルは、錬金術師、ネクロマンサーの力を併せ持つ何者かが動いているのだろうと考えて、行動を起こす。
 だが、この近辺ではあちらこちらで同じ事件が起きており、首謀者の割り出しができない状況だった。
 そこで、彼の依頼を受けたローレットは、廃村のうちの1ヵ所に現れたスケルトンらを撃破。
 その際、イレギュラーズが首謀者らしき黒フードの少女を確認した……というのが前回の事件の報告書だ。

「だが、あんたらと同じタイミングで交戦していた格闘家連中また、黒いフードの少女を見たと言う」
 手練れの女性が率いる格闘家達は2体のゴーレムと無数のスケルトン、さらにその少女と交戦した。
 格闘家達はなんとか撃退はしたものの重傷を負い、しばらく動けぬ状況にあると言う。
「せめて、俺達両手剣勢で、一矢報いようとしたのだがな……」
 廃村墓場を飛び回る影は刃を煌めかせ、戦場を縦横無尽に動き回り、切りかかってくる。
 休むことなく襲い来る敵は呼び寄せたスケルトンと合わせて攻撃を仕掛け、防ぎきれなかったとアニバルは言う。
「今までにない数だった。ヤツも本気を出してきたのは間違いない」
 これまで復活させたスケルトンを使い、さらなるゴーレムを作る少女の狙いは未だに分かっていない。
 ――誰か親族の復活を試みたのではないか。
 そう考えたイレギュラーズもいたが、果たして……。
「ヤツは今、鉄帝端の集落を根城として立てこもり始めている」
 そこにスケルトンを集結させた首謀者は、さらなる儀式を始めるつもりではないかとアニバルは見ている。
 ならば、急ぎで止めに行かねばならない。
 イレギュラーズ達も手早く準備を進め、鉄帝を目指すのである。

GMコメント

イレギュラーズの皆様こんにちは。なちゅいです。
鉄帝の廃村で暗躍する少女を、
止めていただきますよう願います。

こちらは、拙作『廃村で徘徊する骸骨達』の続編です。
OPでも状況説明しておりますが、
そちらに目を通すとより深く状況が理解できます。

●状況
 鉄帝の端にある廃村(格闘家やアニバルが退陣した場所です)で、
 今回の事件の首謀者らしき少女が周囲の廃村からスケルトンを集め、何かを行っております。
 安らかに眠っているはずの遺体を侵し、害となる存在なのは間違いありませんので、その討伐を目指すこととなります。

●敵
◎黒フードの少女
 10歳くらいの少女と思われます。
 短刀を持つ以外の能力は不明ですが、
 並々ならぬ身体能力を持っているのは間違いないようです。

〇スケルトンゴーレム×2体
 死者の骨を組み上げて作られた全長3m程度のゴーレムです。
 骸骨の姿はしておらず、
 遺骨を固めた人型として組み上げられています。
 近距離でパンチ(ブレイク・反動ダメージ)、
 遠距離で骨乱舞、怨念(災厄)を振りまきます。

○スケルトン×15体
 鉄騎の死者が蘇った存在です。
 強い自己修復力を持つ上、群がってくる面倒な相手です。
 近距離で喰らいつき(ドレイン)、
 遠距離に向けて骨、呪い(呪い)を飛ばします。

●NPC
〇アニバル
 機械の右腕を持つ鉄騎種で屈強な肉体を持ち、
 全ての技を両手大剣1本から繰り出す凄腕の戦士です。

・破砕断(物近単・防無)
・轟烈斬(物近列)
・大地鳴動波(神特レ・自身を中心に5m以内の範囲)

 なお、彼の同士である両手剣使い6人は、戦場区画外で生み出されるスケルトンを駆除してくれます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

 それでは、よろしくお願いいたします。

  • 骸骨を量産する少女完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度HARD
  • 冒険終了日時2019年02月08日 22時15分
  • 参加人数 10/10人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(10人)

ドラマ・ゲツク(p3p000172)
蒼剣の弟子
セララ(p3p000273)
魔法騎士
ヨハン=レーム(p3p001117)
助手
琴葉・結(p3p001166)
魔剣使い
イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)
無影拳
リジア(p3p002864)
Esc-key
天之空・ミーナ(p3p005003)
ディザスター
久住・舞花(p3p005056)
月下美人
ユゥリアリア=アミザラッド=メリルナート(p3p006108)
氷雪の歌姫
ルチア・アフラニア(p3p006865)
斜陽

リプレイ

●黒フードの少女の意図とは……?
 鉄帝の外れ。
 寄合馬車を使ってやってきたローレットのイレギュラーズ達は、鉄騎の大剣使いと共に目的の廃村を目指す。
「鉄帝でやりたいホウダイされてちゃ、黙っていられないよね」
 『無影拳』イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)は故郷を荒らす不届き者に、我慢がならない様子だ。
「ふむ! 今回は仲間がいっぱいですね!」
 『見習い剣士』ヨハン=レーム(p3p001117)は、自身を含むローレット所属のイレギュラーズ10名と鉄帝の両手剣使い7名の姿を確認する。
 これだけの人数が必要な依頼とあれば、厳しい戦いとなるのは間違いない。最後まで油断は禁物だ。
「この前の事件の時に現れた少女がまた現れたのね」
 事件を聞き、『骸骨から守る盾となりて』琴葉・結(p3p001166)は今度こそ相手を逃がすまいと躍起になっていた。
 そばの『示した力で仲裁を』久住・舞花(p3p005056)は黒幕の少女達が最低2人居ることを示唆する。
 その正体は術者か、はたまた黒フードの少女すら使い魔の類か……。
「これ以上の奥に辿り着く為には、少女の正体を確かめる必要があるようね」
 そして、今回初参戦組。
「廃村を騒がしている骸骨事件の首謀者、ですか」
 事件の概要を聞いた『蒼剣の弟子』ドラマ・ゲツク(p3p000172)が呟いた一言をきっかけに、持論を語り合う。
「どういった意図で紡がれた物語なのかは……当人の口から語られるのでしょうか」
「少女が何を考えているのか……、遺体をどーこーするのはダメですっ!」
 それを聞き出す為にも加勢しますとドラマが強い口調で意気込みを見せると、対話を希望するヨハンも仕事の成功を第一に動くと決意を口にしていた。
「死霊術師、ですかー。……さりとて、この行状は見過ごせませんわね―」
 『氷雪の歌姫』ユゥリアリア=アミザラッド=メリルナート(p3p006108)は父が死者に関する術の使い手であり、死者を操ることに忌避感はない。
 ただ、死者への冒涜とも思える相手の行状に、ユゥリアリアも笑顔の下では悲しみを覚えていたようだ。
「永遠の安息を乱し、現世に再び呼び戻した上で弄り回すとはとんだ不信心者もいたものね」
 ルチア・アフラニア(p3p006865)は無辜なる混沌における宗教まで把握していないが、基本的に禁忌であるだろうとして確固なる考えを仲間達へと告げる。
「死は忘れてはいけないけれど、こんな方法で乗り越えるのもまた間違いだって教えてあげるわ」

●廃村の墓場に立てこもる少女
 廃村へと向かう途中、結は前回の戦況、敵情報の共有をヨハンと行う。
「大地鳴動波などで、スケルトンの駆除に回ってもらえるようお願いします!」
 そして、ヨハンが共闘に当たる両手大剣使いのアニバルへと説得を行う。
 こちらのメンバーの範囲攻撃手段を伝え、互いに巻き込まないよう位置取りの判断基準を共有。また、スケルトン駆除後は不測の事態もあり、自己判断を頼む。
「一緒に頑張りましょう!」
「わかった」
 上半身に包帯を巻いたままのアニバルだが、最善を尽くすと約束してくれた。

 廃村に到着した一行は大剣使い達に周囲の警戒を依頼し、墓場へと踏み込む。
 そこには、多数の骸骨達が蠢いていた。
「死神に断りなく死者を弄るのは、止めてもらいたいんだがなぁ」
 こうして面倒な事になると、『茜色の恐怖』天之空・ミーナ(p3p005003)は目の前の状況に辟易とする。
「大した数ね。この数を相手にするのは大変そうだけど……やるしかない、か」
 ルチアは15体程いる人間大のスケルトンを見回す。
「モクテキは気になるけれど、まずはカクジツにハイジョしていかなきゃね」
 イグナートはさらに、骨を組み合わせて作られた2体のゴーレムと奥にいる黒フードの少女の姿を確認した。
「立て籠もっているのならば、好都合」
 居場所がはっきりした相手なら、自由に攻めることができる。
 舞花は一気畳みかけて数を減らそうと仲間達に確認していく。
「……嗚呼、また、こういう事か」
 『Esc-key』リジア(p3p002864)は討伐すべき敵に『アイツ』を想起してしまい、吐き気を催す。
「破壊する。お前達のような存在を……」
「また……邪魔、するな……!」
 たどたどしい言葉で、少女はリジアへと敵意を示す。
 その間、ファミリア―の梟を飛ばすドラマは仲間の方向から戦況を俯瞰できるよう位置取って。
「気合を入れていきましょう」
 自らの一撃を『開幕の狼煙』とすべく、彼女は術式の展開へと移っていくのだった。

●牽制しつつ一掃を
「…………」
 黒フードの少女が何やら呟くと、スケルトン達がゆらりとこちらに近づき、明らかに攻撃の意思を強く示す。
 蠢くスケルトンの数は多く、回復能力もある。個別に叩いていたのではキリがない。
(遠域なら、広く展開していても相当数を巻き込める筈)
 舞花などは敢えてすぐに動かず、ドラマの『開幕の狼煙』を待つ。
「先に下準備をしますわねー」
 その前にと、ユゥリアリアが僅かに早く動き、歌を歌う。
 気紛れにユゥリアリアが吟じる狂想の呪歌。
 それが聞く者に与える紛い物の苦痛は、時に真物となる。
 歌に苦しむスケルトンへ、ドラマは初お披露目となる術式を展開する。
「Dr.マッドハッターの作り上げた混沌よりも不思議な世界、ワンダーランド!」
 そうして、彼女は周囲を不思議の国へと塗り替えていく。
 一時的なものだが、スケルトン達は恍惚としてその世界に酔いしれてしまう。
 それを見計らい、ミーナは巨大な両刃の斧を旋回させて。
「時間をかけるのは面倒なんでな。一気に片付けるぞ!」
 小さな暴風域を発生させたミーナは、恍惚としたスケルトン達を薙ぎ倒していく。
 イグナートもまた恍惚とするスケルトン複数体目掛け、右手に集中した力で爆裂する一撃を打ち込む。
 燃え上がる骸骨の体。そいつへとアニバルもヨハンの要望通りにイレギュラーズ達を巻き込まぬよう両手大剣を振るい、大地を震わせてスケルトン達を攻め立てる。
「これの数を減らさないことには始まりません」
 迅速な撃破を。舞花も確実に撃破すべく相手の動きに合わせて大剣の刃を叩き込み、弱ったスケルトンを確実に叩き潰していった。

 その間、ゴーレムと少女は別メンバーが抑えることとなる。
 ヨハンが雷エネルギーを放ち、前線で戦う仲間の身体能力を向上させていく間、中衛として遊撃に当たるリジアが背の青白い光翼でゴーレムの体を穿つ。
 相手の意識を向けるのがリジアの狙い。
 強く気を引くとまではいかないが、攻撃されれば相手がリジアに気を払い、体を構成する骨を撒き散らしていたようだ。
 別の1体は結が抑えに回っている。
 本音としては、結も黒フードの少女の抑えに当たりたかった。
 されど放置もできぬゴーレムへ、彼女は残像のように影を展開して相手を纏わし、妖刀に雷の魔力を纏わせて切り裂いていく。
 そんなゴーレムと戦う前線の仲間達の体力を気にかけながら、ルチアは手前で殴打を受ける彼らの体力回復や異常回復に尽力する。
 また、ルチアはその回復の都合もあってやや手前側に位置していた。
 ゴーレムが後方に怨念を発するなどして侵攻せぬよう、場合によっては相手のマークにも動く心づもりだ。
 そして、少女の抑えは、『魔法騎士』セララ(p3p000273)が担当する。
「こんばんわ。ボクはセララ。キミのお名前は?」
 スケルトン達の背後で戦況を見守る構えだった相手へ、軽い口調で語り掛けるセララは素早く聖剣を突き、空気を切り裂いていく。
「…………!」
 体を裂かれ、少女は警戒してナイフを煌めかせる。
「せっかくだし、ちょっとダンスに付き合ってよ。キミもずいぶん踊れるみたいだしね!」
 セララは相手を挑発して会話を試み、その目的、求めている物を探っていくのである。

●墓場での戦い
 戦いの開始に合わせ、墓場の周囲にまでスケルトンは現れる。
 両手剣使いがそれらと交戦を始めるのを見る中、アニバルは頼み通り、スケルトンの駆除に当たってくれていたようだ。
 メンバーの攻撃によって、恍惚状態の解けたスケルトン達はカタカタと鳴らす骨を投げ飛ばし、呪いを発してくる。
 後を考え、ミーナはスキルを使わず、両刃の斧で斬りかかっていく。
 ただ、一度に多数が襲い来るようなら、ミーナも遠慮なく『戦鬼暴風陣』で纏めて暴風を浴びせ、殲滅する。
 ドラマもまた仲間の立ち位置を気にかけながら、魔術書を手に取っていた。
 混沌に存在したとされる猛き暴威の一端を彼女は再現し、目の前の骸骨どもを撃ち貫いていく。
 再生能力が高い面倒な相手。仲間の攻撃によって弱ったスケルトンを狙い、ユゥリアリアが聖なる光を発して相手を土へと還していく。
 敵の数が少しずつ減ってくると、敵も纏まらずに単体で食らいついてくることも増えてくる為、イグナートは衝撃波を帯びた拳の一撃で確実にダメージを与えていく。
 すぐ再生されることもあり、イグナートは倒せると感じた敵は自らの自慢の拳で殴り倒していたようだ。
 防御が高い相手ではないと舞花は判断した為、相手の動きに合わせるように刃を振るって傷つけていく。
 同じ敵を狙い続ける舞花も相手の食らいつきを受けて体力を奪われながらも、その体を切り裂いて止めを刺す。
 面倒なスケルトンだが、ある程度倒し方を共有しているイレギュラーズ達にかかれば、問題ない相手となっていたようだ。

 黒フードの少女。
 骸骨どもを仲間達が相手にしてくれる為、セララも少女の相手に専念できる。
 相手がどんな技を持っているか分からない。
 特に、範囲に及ぶ異常攻撃を危惧し、彼女は1人で少女を相手にすることとなる。
 再度、聖剣で素早く突くことで、相手へと疾風の一撃を撃ちこんで。
「死体ばかりに囲まれて独りぼっち。キミは友達がいなかったり?」
「…………!」
 どや顔で言い放つセララへ、少女は素早く跳躍してナイフで切りかかってくる。
 非常に素早い動きだが、それでも敵が手の内は明かす様子はない。
(求めているのは死者蘇生かな?)
 そんな推測を立てたセララは相手の刃を防ぎ、自らの聖剣にフェニックスのカードを一時的にインストールして、超高熱の一閃を振るう。
 それを、軽やかに避けて見せる少女。
 しかし、命中力を高めたセララの斬撃はなおも追い掛け、少女の体を切り裂いていった。

 ゴーレムを相手取るメンバー達は、高い攻撃力を持つ相手をうまく抑える。
 ヨハンは自らを狙って繰り出されるパンチに対し、強烈なカウンターをその脳天へと叩き込む。
 遠心力を付けた為にヨハンも目を回していたが、ゴーレムも星を舞わせて体を硬直していた。
 相手の抑えへと直接当たるメンバーの傷が徐々に深まってきていることもあり、ルチアは彼らの傷を治癒術で塞いでいく。
 ゴーレムはパンチだけでなく、怨念を飛ばすことがある。
 スケルトンと合わせ、自然に異常回復しなくなるだけではあるのだが、少女が何をして来るか分からないのが怖い。
 ルチアは呪いや災厄に苛まれる仲間へ賦活術をかけ、それらを消し去っていく。
 ゴーレムの抑えも続く中、そこに切り込んできたのはアニバルだ。
「はあああああっ!」
 両手大剣による一撃は、確実に相手を叩き潰す。
 それまで、ヨハンの後ろでカバーに回っていたリジアがちらりと周囲を見る。
 どうやら、仲間達が無事にスケルトンの群れを倒したようだ。
 回復を交えて、この場を耐えていたリジア。
 こちらに回ってくる仲間達が増えてきたことで、彼女も一気に押し切ろうと極光を宙へと放つ。
 破壊を齎す天使であるリジアはしっかりと相手の綻びを捉えており、そこを的確に狙い撃つ。
 射抜かれて体を保てなくなったゴーレムは全身を崩し、骨の山となっていったのだった。

 セララと少女の斬り合いが続く墓場。
 少し離れた場所で、イレギュラーズ達が一丸となって残るゴーレムの撃破を目指す。
 片方は、結が自らの肉体を再生しつつ序盤から抑える。
 アクロバティックに攻撃を仕掛ける彼女は相手のパンチを受け止め、高く跳躍してから妖刀に氷結の魔力を纏わせて切りかかっていた。
 相手がパンチを繰り出すごとに、もろい体の一部が崩れる。
 ゴーレムはタフな相手ではあるが、決して丈夫に作られてはいない。
 ただ、広範囲に飛ばす骨など侮れぬ威力があり、少人数で相手にするにはやはり手強い相手。
 結は仲間と協力し、一気に止めを仕掛ける。
 ここまで彼女は相手の左脚や左腕へと攻撃を集中させており、相手の体もかなり不安定になってきていたのだ。
「一度戦った相手に、苦戦するわけにはいかないのよ!」
 仲間達の攻撃が炸裂し、相手はついに左足を崩して大きくぐらついた。
 結は相手の紋章を探し出し、頭目掛けて雷を纏わせた妖刀で音速の一太刀を浴びせかけた。
 全身を崩し始めるゴーレム。その場に無数の骨が散らばっていく。
 結はそれを確認し、少女の元へと向かっていくのである。

●少女の正体は……?
 セララは交戦する中、相手の挙動を観察する。
 ナイフを握る右手には何やら紋様が刻まれているようだ。
 かなり戦闘慣れした相手。できれば、使う魔法を見ておきたいところだが……。
 少女へと攻撃を仕掛けつつ、セララは問いかけを続ける。
「キミが何を求めているかは分からないけれど……目的があるならボクらに依頼とかどう?」
 聖剣で切りかかる彼女の呼びかけに、少女はほとんど答えを返さない。
「特別に友達価格で安くしてあげるよ!」
 素早く突き出された突きを避ける少女。纏うローブはかなり破れてきている。
 そこで、スケルトンを全て倒したメンバー達が駆け付け、イグナートは仲間と共に囲むよう布陣していって。
 高度な死霊術に錬金術。それに興味を持つドラマが問いかける。
「一体、この行動にどんな意図があったのか……。全て、話して頂きましょう」
「嬢ちゃん、そろそろおしまいにしようか。死体をいじった報いを払う時間だぜ!」
 ミーナが相手に観念するよう呼びかけると、舞花が相手目掛けてそのローブを剥ぎ取りにかかる。
「一体何者か。その正体と目的、暴かせていただきます」
 露わになった少女、それは、所々、骨交じりとなった少女の姿だった。
 そこに突然、フードを纏う別の少女が飛び掛かってきた。
「体……完全な、体……」
「邪魔は……させない……!」。
 彼女達はヨハンを狙い、片方は血肉ある右手で、もう片方は骨の右手でナイフを握り、彼の体を同時に切り裂いていく。
「……ううっ!」
 パンドラを使って強引に意識を繋ぎ止めたヨハンは、新手の少女のローブにつかみかかり、態勢を崩した。
「大丈夫か!?」
 すぐさま、ルチアが練達の治癒魔術で体力を大きく取り戻させ、リジアも彼の痛覚の認識を歪め、無理やり行動できるようにさせていく。
 メンバー達は露わになった少女達の姿を確認する。
 丁度、肉のついた部分を合わせれば1人の人間となるような姿だ。
 同じ人物ではあれど、思考回路は独立しているのだろうか。
 さらに、戦うべき強敵がもう1体いたとあらば、戦況は大きく変わる。
 ドラマは再現した猛き暴威によって、2体を纏めて穿とうとしていく。
 ユゥリアリアも攻勢に出る。相手がアンデッドだと察して、聖なる光を撃ちこんでいった。
「ううっ……!」
 光に灼かれた新手の少女が呻く。ユゥリアリアの判断は間違っていないようだ。
「…………」
 死霊術を操る元からいた少女は、地面から無数の骨の腕を出現させ、イレギュラーズ達の動きを止めてくる。
「ぐっ……」
 それに足をつかまれるアニバル。
 だが、イグナートが術を操る少女の隙をついてを憎悪の爪牙で畳みかけ、その体を蹂躙しようとする。
 素早い少女達の動きを止めるべく、ミーナは殺意を宿す指先で元いた少女に触れていく。
 僅かに硬直したところをセララが狙うが、新手の少女に刃でその身深くまで抉られてしまう。
「何かあるのか、まだ推理が纏まらないけれど……ボクは……負けない!」
 血を流すセララはパンドラの力に頼り、強く踏み留まる。
「ボクは正義の魔法騎士だから!」
 そこに悲しみがあるなら、絶対に救うと彼女は豪語してみせ、超高熱の一閃を浴びせかけていく。
 さらに、結が素早く相手の頭上から氷結の刃で斬りかかると、少女達は後方へと跳躍する。この場から離脱するつもりだろう。
「させないわ」
 それをブロックしようと、舞花が飛び出す。
 だが、新手の少女が地面から一時的に呼び出したゴーレムが渾身の力で殴りつけてきた。
 殴り倒された舞花はパンドラの力に頼り、倒れずには済んだものの。少女達はこの場から逃げてしまったのだった。

●次なる戦いを予感して
 少女達が去り、墓場外のスケルトンも全て動きを止めたようだ。
 彼女達の目的を察するに、また近いうちに行動を起こすはずだ。
 ユゥリアリアは、この場に散らばってしまった遺体を見下ろして。
「生きとし生けるものは、定められた時を生きなければいけませんわー」
 ……それがどんなに悲しくても。
 遺体の供養を行うユゥリアリアは笑顔こそ崩さぬが、その言葉は少しだけ悲しげに聞こえたのだった。

成否

成功

MVP

久住・舞花(p3p005056)
月下美人

状態異常

なし

あとがき

リプレイ、公開です。
MVPは唯一、プレイングで少女が2人居ることを示唆していたあなたへ。

残念ながら逃げられてしまいましたが、彼女達の目的は推測できそうです。
近いうちにまた行動を起こしたその時が決戦となるでしょう。
今回は参加していただき、本当にありがとうございました!

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