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シナリオ詳細

≪船上街モビーディック≫幽霊島の秘宝

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●幽霊船団を抜けよ
「おうおう! 待ってたぜ! あんたがローレットのイレギュラーズかい!?」
 親しげに握手を求めてきた男の名はジャッキ。
 トレジャーハンターを目指し旅をした結果、この船上街モビーディックに腰を落ち着けたというかわった男である。
「聞いたぜ。クラーケンや海賊どもをやっつけたんだってな。そんだけの戦力があれば幽霊島だってこわかねえ。一緒にお宝、見つけようぜ!」

 『船上街モビーディック』について、もう一度話して置かねばなるまい。
 ここは船の上に建設された街。
 巨大な船『タワーシップ』を中心に大小様々な船が連結し、牧場や畑、漁猟など自給自足をしつつ各地の海に沈んだ古代遺産をサルベージして回るという……ネオフロンティア海洋王国に所属する巨大コミュニティである。
 イレギュラーズたちは、かつてある危険な海域でのサルベージを護衛する依頼を受け見事達成させた実績から、街の人々に大きな信頼を置かれていた。
「今回あんたらに頼みたいのは戦闘船団の指揮、もしくは一緒に戦ってもらうことさ。こいつを見てくれ」
 ジャッキはある島の地図を広げて見せた。
「この島の正しい名前は知らねえ。『幽霊島』ってのが通称さ。
 なぜなら、島の周りにゃ何隻もの幽霊船がぐるぐる回ってるからさ」
 まるで島を守るように巡回している幽霊船。
 正確には小型船にスケルトン・アンデッドが乗り込んだものだ。
「これだけの奴らが守ってるんだ。きっと何かお宝があるに違いねえぜ。
 前にこっそり近づいてみたんらが、なんでか島に近づくやつは必ずバレちまう。
 こいつを突破するために、まず幽霊船を倒そうってわけだ。
 俺とダチで作った戦闘船団と、お前たちイカしたイレギュラーズでさ!」

 ジャッキが街の人々に呼びかけて集めた戦闘船団。
 およそ8隻の小型船からなるおよそ40人の戦闘チーム。
 そこにイレギュラーズたち8人と小型船n隻が加わることで、今回の作戦メンバーは完成する。
 指揮、操縦、大規模援護、統率、存在感の発揮、戦陣をきる突撃、美味い飯を作る、かわいさを振りまく、その他諸々――シゴトのできるポイントは無限に存在している。
「あの島に何があるのかはだーれもしらねえ。けど、知らないことを知りに行くってのは、ロマンだろ!? 幽霊船を沈めて乗り込むなら、ロマンも倍増しだ! な、いこうぜ兄弟!」

GMコメント

【オーダー】
 モビーディックのよせあつめ戦闘船団(名前はまだない)と一緒に幽霊船団を倒しましょう。
 勝てば成功、負ければ失敗! 実にシンプル!

【戦闘の様子】
 イレギュラーズを覗いた場合で考えると、幽霊船8隻と味方船8隻がぶつかり合います。
 それぞれ向かい合うような形でガッと海上でぶつかり合う形になります。
(島の周りを巡回うんぬんは一旦忘れてください)

 幽霊船の戦力はすべてスケルトン・アンデッド。
 ほねほねの船員たちです。剣や銃などで戦闘を行ないますが、案外まともな戦闘力を持っているので雑魚とは思わない方がいい、かも。
 イレギュラーズ分を含めると数でこちらが勝っているので、『集団』の力をフルに活かしていきましょう。

 味方船の戦力は『そこそこ』です。
 可も無く不可も無いくらいの戦闘力をもった海の漢(老若男女)たちで構成されています。もってる技術もばらばらです。
 そんな中で、PCごとに自分のできることを探してみてください。
 普段のノーマル戦闘とは異なる、こういう場面だからこその活躍ができる人もいれば、こういう場面でもブレずにいち戦士として役目を全うできる人もいるはずです。そこは多様性豊かなイレギュラーズ。それぞれに会ったやり方を選んでください。

 勝利条件は全てのスケルトン・アンデッドを倒す(破壊する)こと。
 敗北条件は総合戦闘力が6割失われること。こうなった場合即撤退となります。

【オマケ解説】
●船上街モビーディック
 大小様々な船団の上に街を作ったという一風変わった巨大コミュニティ。
 自給自足の生活をおくりつつ、改訂から古代遺産をサルベージすることで

・参考シナリオ:『船上街モビーディック』
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1179

【アドリブ度】
 ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
 プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。

  • ≪船上街モビーディック≫幽霊島の秘宝完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年01月26日 00時40分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

レイヴン・ミスト・ポルードイ(p3p000066)
騎兵隊一番翼
アラン・アークライト(p3p000365)
太陽の勇者
巡離 リンネ(p3p000412)
魂の牧童
ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)
穢翼の死神
レスト・リゾート(p3p003959)
にゃんこツアーコンダクター
緋道 佐那(p3p005064)
緋道を歩む者
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの
藤堂 夕(p3p006645)
小さな太陽

リプレイ

●幽霊船と幽霊島
 接続された船の列。
 モビーディックに住まう戦闘船団の面々は緊張と興奮に包まれていた。
 階段を上り、木製の手すりにてをかける『風来の名門貴族』レイヴン・ミスト・ポルードイ(p3p000066)。
「我が名はレイヴン・ポルードイ! 海洋にて聞こえし名家、ポルードイが名代である!」
 海風に靡く髪をそのままに、レイヴンは高く手を掲げた。
「勇敢なる海洋の民よ。恐れることはない、敵は所詮亡霊。対し、こちらには海の精鋭とイレギュラーズが8名! この戦を制し、海洋にモビーディックの名を轟かせようではないか!」
 おう、という歓声が響く。寄せ集めで作られた戦闘船団は、戦士の集団というより大きなホームパーティのようだ。
 武勲や栄誉も嬉しいが、レイヴンのように自信たっぷりに扇動してくれる存在がなにより嬉しい。
 ということで。
「オーッホッホッホッホ! わたくしが来たからには、大船にのったつもりでいてくださいまし!」
 『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)が高く掲げた指を鳴らす。
「「きらめけ!」」
「「ぼくらの!」」
「「タント様!!」」
「――が、勝利をもたらしてみせますわー!」
 ラブリービクトリーレジェンドリーポーズ。
 もう総集編をつくったらこれだけで数分尺をとるんじゃないかっていういつも大胆に違うポーズである。
「いつになく盛り上がってるぜ。やっぱ呼んで正解だったな! な!」
 ばしばし肩を叩いて同意を求めてくるジャッキ。サルベージ船の整備士が本業という彼はしかし、ロマンチストだ。
「これで幽霊島にでっかいお宝でもありゃ、俺ってば大金持ちだぜ!」
 深いことを考えないのは長所なのか短所なのか、『魂の牧童』巡離 リンネ(p3p000412)は『幽霊島ねー』と顔をしかめる。
(幽霊が湧くのは一般的には未練とか人為的な何かなんだよね。果たしてここはどっちなのやら……ともあれ私には今は関係ないことだね。やるべきことは迷える奴らの排除、そして私のライフワークであるところの輪廻送りってところかな)
「何顔しかめてんだよ。ほら、あんたも何か言ってやりな!」
 ジャッキに背中を押され、船員たちの注目を受け、リンネは二段ほど階段を上った。
「じゃあいこうか船乗り諸君。今回は幸運だ、亡霊の専門家たる異界の死神が諸君を霊的勝利に導いてあげよう。……なんてね」

「幽霊島のお宝探しなんだね」
『正確にはその周辺を周回してる幽霊船の撃退だぞ?』
「分かってるよー、とりあえず頑張るね」
 内なるものと会話しつつ、船の縁に腰掛ける『穢翼の回復術師』ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)。
 出航前の顔合わせを済ませた『緋道を歩む者』緋道 佐那(p3p005064)が、ティアの隣へやってきた。
「海上……それに船と船での戦闘。ふふ、どちらも初体験だわ」
 ちらりと視線をよこしてくるティア。
 初めてのことでつらいのか、と問われているような気がして、佐那は口角を上げた。
「団体戦という点も含めて。確かに普段と勝手が違いそうだけれど……戦と言うのなら、えぇ。楽しませて頂きましょうか?」
「うん」

 A4ノートを片手にぱたぱたと走る『圧倒的順応力』藤堂 夕(p3p006645)。
 ノートには、寄せ集めた船員たちの戦闘力をおおまかにまとめた表が作られている。
 夕はこれらをもとに再編成を行ない、船ごとに得意分野を分けていった。
 全員平たく攻めていくのではなく、得意分野をそれぞれ活かして連携しようという考えである。
 柔軟性。たまたま依頼を受けたメンバーどうしでマッチアップするイレギュラーズならではの考え方かもしれない。
 『勇者の使命』アラン・アークライト(p3p000365)はその様子を船の上から眺めながら、手すりによりかかった。
「幽霊島の幽霊船にお宝か。昔読んだ絵本みてーだなオイ」
「けど、未踏の地をお散歩出来るって考えると、ワクワクしちゃうわ~」
 同じく手すりに寄りかかった『ビューティーのおともだち』レスト・リゾート(p3p003959)。
 アランは小さく唸ると、眉をあげた。
「ま、幽霊だろうが悪魔だろうが、この俺が宝までの道を切り開いてやるか!」

 船の切り離しが行なわれる。
 戦闘のために集められた小型船は整備士たちの改造によって効率化され、船員は夕によって最適化された。
 そして今あらためての、幽霊島へのトライが始まろうとしていた。

●バトルシップ
 集団戦。特に船戦において個人戦と大きく異なる部分がある。
 それが、リンネをはじめとする集団支援能力の効果が出やすいことである。
 船という限られたフィールドで戦う以上軍師効果から外れることが少なく、またウォードックをメンバーに集めることで効果を大幅に上乗せできる。
「つっこめー!」
 リンネが強く指さすと、ライフルを構えた船員たちが一斉砲撃。
 それに併せてリンネも『友引』を投げ込んでいくわざと攻撃順を遅らせることで回避減少を起こさせるようにして、である。
 対する幽霊船も射撃を仕掛けてくる。
 船での戦いは足場が限られるせいで接近しないかぎり敵味方が混じらない(単独で動ける者は別)という特徴があり、距離を離しているとお互いに範囲攻撃をぶつけ合いすぎるようになる。結果消耗が激しくなるので、それを防ぐには一旦船をぶつけて入り交じった状態を作っておく必要があった。
「おら死ねぇ!」
 アランの放つ『燦然たる救済の光』。剣に纏わせた光を叩き付けるように敵船へ集中させると、そのままアランの船を衝突させた。
 フックをひっかけ、船員たちと共に強引に飛び移る。
「ゾンビや骨如きが、この俺を止めれるわけねーだろぉぉ!!」
 襲いかかる剣を振り払い、数の力を込めていく。そこへ味方が鋭くスナイプを仕掛ける算段だ。
 ティアは船の先頭に立ち、遠距離攻撃が得意なメンバーと共に『穢翼・白夜』を打ち込んで援護を行なった。
 一つの船に三つの船の力を集中させれば、当然の如く沈む。幽霊船の船員個々人の力量は、飛び抜けて高くない限りは数の前に無力だった。
 そういった意味で、頭数を先に潰すことの優位性は大きい。
 残る幽霊船がアランの船めがけて砲撃を仕掛けつつ接近してきた。
 衝突。おおきな揺れに、アランは防御しながら降り注ぐ砲弾の雨に耐える。
 すべてはこの後に畳みかけるため。
「集中砲火、です!」
 夕は船首に飛び乗り、指揮棒を突きだした。頭上に開いた巨大なゲートから宝船が飛び出し、どうするのかと思えばそのまま敵船めがけて体当たりしていった。
 むろんそれで終わりではない。
 大砲を担いだ船員たちが一斉に砲撃。アランの船にダメージを与えることに集中していた敵船のひとつに大きなダメージを与えていく。
「畳みかけろ。右舷集中――野郎ども、覚悟を決めろ!」
 敵船の横をすりぬけるように走るレイヴンの船。
 こちらを見るスケルトンの群れと平行になったところで、テレパスによる一斉砲撃の指示を放った。
 レイヴンもまた『召喚:紫苑の君』を発動。
 予め終えていた詠唱にこたえて魔方陣が現われ、召喚された女性がスケルトンの一体を切り裂いていく。
 船員へのダメージが深刻化し、残り少ない船員が舵をきって船を後退させようとする……が、船というのは真後ろにダッシュできないものである。
 カーブをかけたその先に、佐那の船が待ち構えていた。
「遠慮なく。美味しいところをいただくわ」
 アンカーフックが船から放たれ、敵船をキャッチ。抵抗を無駄ととらえたのか、敵船員もフックを投射してこちらへと飛び移ろうとしてくる。
 佐那は飛び移ってきたスケルトンの一体を抜刀術によって切り裂くと、返す刀で飛来する弾丸を打ち払った。
 船が衝突。その頃には船員が入り乱れ、激しい近接戦闘が展開される。
 だが数の差は圧倒的。
 すぐに敵を取り囲み、佐那の船が殲滅を完了していた。
 その間に間を抜けていく敵の船。
 さきほどまで攻撃を集中させていたアランの船が後退をはじめたことで、追いかけようと速度をあげたのだ。
 が、そうなることは想定内。
「いきますわよ!」
「「タント様に!!」」
「つづけー!」
 船の先頭でとにかく目立つポーズをとるという役割をまっとうするタント様。周囲の魔法使いたちはその影響をいい具合にうけながらも中距離から破壊力が高い魔法をひたすら叩き込みまくった。
 その斜め後ろについたかたちで船を近づけるレストの船。
 船にセットした機関銃を乱射する一方で、予め用意しておいた沢山の木箱(イン砂)をレストが突風の魔法で次々に発射していく。
 敵集団から飛び出していた敵船の戦力はたちまち崩壊し、援護を受けるまもなく沈んでいった。

 快調に進んでいるように見えるが、こちらとて無傷というわけではない。
 幽霊船の攻撃を受けて戦闘不能になったメンバーや、このままいくと逃げ切れなくなりそうなメンバーを一つの船に集めて戦線を離脱。
 残ったメンバーで再び最適化を図り、4つの船にまとめて再突撃を行なった。
 このとき先人をきったのはアランと佐那の船である。
 一緒に乗り込んだタントとリゾートのヒールが発動し、船に飛来する魔法の砲弾にカウンターをかけていく。
 ダメージが出るそばから消し去るという対抗回復だ。
 それによって戦力的な推進力を維持したまま敵船に体当たりをしかけるアラン船。
 相変わらずメダツポーズをとるタントの勢いに押されるように、アランが敵船に向けてジャンプ。スケルトンを大胆に切り裂きながら甲板を転がった。
「全員まとめてかかってきやがれ! まとめて殺す!」
 ギラリと光るアラン。
 そこへ、レイヴンの船が急速に接近。
 アラン船とは逆の方向からはさみこんだレイヴン船から、一斉に攻撃を仕掛ける。
「もう一度お見せしよう。召喚術の奥義を」
 消費が激しすぎて連発できないレイヴンの技も、AP回復要員がいれば長期戦にも対応できる。彼の『召喚:紫苑の君』がスケルトンを大胆に切り払っていく。
 スケルトンたちは船の多くを失い、残ったメンバーを一つの船に集結させて島へと後退を始めた。
「逃がさない。全速前進」
 佐那は刀にてをかけつつ指示。
 逃げる船から砲撃が浴びせられるが、斬撃を飛ばすことで砲弾を切り裂き、相手の腕をも切り裂いていく。
 同じ船に乗り込んだリンネと夕がヒールを集中。
 更に降り注ぐ砲弾を払っていく。
 その後ろにつくようにして進むティアの船が、速度をあげて相手の船へと追いつき始めた。
 左右に分かれ、挟み込むように進む二つの船。
 観念したのかやけになったのか、スケルトンたちは船から碇をおろし、アンカーフックを用いてティアの船へと飛び込んでいった。
「そちら側を選びますか。ですが……!」
 シェルピアによる範囲回復でねばりにかかるティアと船員たち。
 それを追うように、幽霊船を踏み越えて進む佐那たち。
 勿論残しておくと色々もったいないのでリンネや夕も一緒にティアの船へと乗り込んでいく。
 スケルトンたちをある程度倒した後、ダメージをうけたティアを担ぐ形でリンネたちが船を飛び出し、佐那の船へとのりうつっていく。
 夕の合図があったがためだ。
 ティアの船に残され、追いかけてこようとするスケルトンたち。
 夕は。
「ここまでです」
 ゲートを展開。巨大な大砲が飛び出すと、轟音と共に砲弾を発射した。
 着弾、爆発。幽霊船は傾き、火を噴きながら海へと沈んでいった。

 最後に沈む幽霊船を眺め、レストたちは静まった。
 そしてこれ以上何も襲ってこないことを確認すると、皆一様に天に拳を突き上げた。
 歓声。歓声。
 そのなかでひとり、リンネは沈んでいったスケルトンたちの魂を輪廻の輪に送るべく、祈りを捧げていた。
 この海において輪廻に還った魂がどうとんでいくものか。それはわからない。
 だが海面を抜け空へと打ち上がっていく無数の光がもしそうなのだとすれば。
「幽霊船も救われた、のかな」
 ティアたちはのぼる光を見上げ、つぶやいた。

●幽霊島、あらため……
 後日談。もとい、後片付けの話。
 なみいる幽霊船を沈め、島へと上陸した船員たち。
 碇をおろし、小舟に乗り換えて砂浜へとたどり着く。
 足首を海水にひたらせながら降り立ったのは、草木の生い茂る島である。
 椰子の木や大きな草。足下をカニがかたかたと歩いて行く。
「これが幽霊島か? むしろ南国島って感じだが……」
 アランはそういって胸元に風を送り込んだ。
「確かに。言われてみればかなり暑いな。土地のせいだろうか」
 レイヴンは草をひとつ手にとって、じっくりと観察している。
 リンネやティアも同じように島の様子を観察しているようだ。
「なにがあるやら、ワクワクですわね! 探険、いたしましょうか!?」
 タントがまたかわったポーズ(人魚とライオンの中間みたいなポーズ)でぐいっと振り返った。
「んー……それはまた今度のほうがいいかもしれませんね」
 夕の呟きに、レストも小さく頷いた。
「おばさん、ちょっと占いをしてみたんだけれど……この先にとっても危険なことが待ってる、って気がするわ~」
「幽霊船が守っている以上、守るべきなにかがある……もしくは『守らせる』何者かがいる可能性も、あるわね」
「ま、別にいいぜ。お宝ちゃんは逃げたりしねえしよ!」
 ジャッキはにこにこ顔で、島にモビーディックコミュニティの旗を立てた。

成否

成功

MVP

藤堂 夕(p3p006645)
小さな太陽

状態異常

なし

あとがき

 おかえりなさいませ、イレギュラーズの皆様。
 船を率いて戦われたそうですね。皆様の武勇も、それだけ大きなものになっていたのですね。
 特に評判だったのは、夕さんが船員のデータをまとめて最適化を図ったことでしょうか。
 それによってずっと戦いやすく、戦術の幅が広がったと聞いています。今回はその功績をたたえ、MVPをお送りしますね。

 それと。
 幽霊島ではなくなったあの島の探索に、ぜひ同行してほしいと依頼の予約が入っております。
 暫く先のことになるとは思いますが、記憶にとどめておいていただけると、きっと先方も喜ばれることでしょう。

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