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シナリオ詳細

アサシンズナイトフィーバー

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●雪と共にやってくる
 ネオフロンティア海洋王国北部の島、アトライド。
 冬になれば自然と深い雪に閉ざされるこの島では、どこも冬ごもりの準備に忙しい。
 長靴が埋まるほどの雪をプリンでもすくうかのように掘っては庭に積んでいく雪かきが毎日のように行なわれるからだ。
 そうなれば馬車は動かず歩くのもつらく、氷の多い海を抜けてくる船もまた少ない。食料を多く備蓄し、家に籠もって仕事に専念する家がほとんどだ。
 だがこの島の領主ムンケケにおいては、もっと他の備えも必要になってくる。
 つまりは。
「暗殺者対策、よ」
 アトライドのバー・トノト。
 古くから伝わる土地の弦楽器演奏が穏やかに響くなか、『色彩の魔女』プルー・ビビットカラー(p3n000004)は顎肘をついてどこか気だるそうに言った。
「雪に閉ざされるアトライドの冬はとくに人が死にやすい季節なの。
 病気をしても病院へ行くのも難しいし、雪は音を吸収するから獣に襲われても助けを呼びづらいの。
 けれどそれは、暗殺家業を営む人にとっても好都合な状況なのよ。
 雪で視界が通りずらく人も滅多に外出せず、音も伝わりにくい。動けない程の怪我で路上に放り出されれば一晩もせず死に至るわ。
 土地を管理する貴族たちは、その土地が支配・隷属化されないように暗殺者への備えを毎年しているの。
 アトライド島の領主ムンケケ氏も、そのひとりね」

 ムンケケ氏はブルーブラッドの50台男性。
 全身白い毛皮に覆われた2mほどのふくふくした体格で、温厚な性格ながら知性に優れ統治者としても優秀であるらしい。
 彼の統治のおかげでアトライド島は狩猟や農耕によって安定した暮らしをし、地酒作りや機織りなどでもやや有名。住民は落ち着いた平和な暮らしをしているという。
 むろん、ムンケケ氏が暗殺されれば瞬く間に支配図は書き換えられ、島は他の勢力によって食い物にされてしまうだろう。
 なるほどその暗殺者を倒せばいいわけだな。
 イレギュラーズたちは深く頷き、それは何人だ。一人か二人か、と尋ねてみたところ……。
「50人よ」
 プルーは、真顔で言った。
「50人」
 今年になって急に、ムンケケ株が上がったらしい。

●50人の暗殺者と眠れない夜
 ムンケケ氏に放たれた50人もの暗殺者たち。
 コスパ優先で雇われた木っ端な連中が殆どだが、レベルで言えば一桁台のムンケケ氏がその刃に晒されれば『突然の死!』が待っている。
 イレギュラーズたちの力を合わせ、ムンケケ氏を守り切るのだ!
 手順は大きく分けて三つある。

 第1手順――捜索。
 ムンケケ邸を中心に雪の積もる町を捜索し、暗殺者を発見、始末する。
 第2手順――護衛。
 執務中のムンケケ氏のそばに待機し、忍び込んでくる暗殺者を迎撃、始末する。
 第3手順――注意。
 ムンケケ氏の生活の中に仕掛けられた毒や毒針など様々な不安要素を取り除くべく注意を払う。仕掛ける者も見つけ次第始末する。

 これら全部を一人でやろうとすれば確実にキャパオーバーを起こし全てが頓挫。ムンケケ氏の死につながるだろう。
 無理なく、そして各員が全力を出し続けられるように配分をしよう。それぞれ動き回るのが得意な人やじっと敵を待つのが得意な人、細かなことに気づきやすい人、いっそ門の前で堂々と待っていた方がはかどる人など様々だと思うので、得意分野で分けるのもお勧めだ。
「時間は朝から次の朝まで。連絡船の都合から、これ以外の期間で危険に晒されることもないわ。というより、この後は専属の護衛チームが派遣されるから安心ってことね」
 プルーは手元のグラスを空にすると、あなたへとウィンクした。
「短い間だけど、相手にとってはとても重要な依頼よ。よろしくね」

GMコメント

 オーダーは暗殺者の始末。
 失敗条件はムンケケ氏の死亡ないしは重傷です。

・町の状態
 深い雪に閉ざされており、住民は滅多に外へ出ません。
 家にも大体鍵をかけているので、外をぐるーっと回っていればそれなりに暗殺者を発見できるはずです。
 ただし降りまくる雪で視界は悪いので、高いところから全部を見渡そうって作戦はかなりムリが出るでしょう。結局は足で稼ぐのが一番です。

・ムンケケ氏のスケジュール
 冬場はみんなが籠もることもあってムンケケ氏もたまった事務仕事を片付けます。朝から晩までひたっすら書類とにらめっこするので、執務室に籠もることになります。
 部屋への立ち入りは許可されています。でないと守れないですしね。

・ムンケケ邸の様子
 執事とメイドあわせて4人くらいが働いています。
 門番や兵士といったものはおりません。一応執事っちがちょっと戦えますが、これを『戦力としてかり出さない』ことが依頼を受けた側として重要なポイントになります。
 邸宅はそこそこの広さ。幻想貴族と違ってムンケケ氏は仕事さえできればそれでいい系の人なので庭もそんなに広くありません。
 普通の洋館くらいを想像してください。

・護衛の時間と護衛のしかた(判定補助要素について)
 朝から晩までかかりますが、交代シフトについては考えなくてよいものとします。なぜならそれでプレイングがいたずらに埋没するからです。正しく手分けしてちゃんと交代しているものとして自動判定します。
 また、護衛手順に関してもピンポイントでどことどこを見ると書くよりは、どういう手段で『おおまかに』何に気をつけるかを書いていったほうが広くカバーできます。
 もっというとピンポイントに書き連ねるとやっぱりプレイングが買い物メモみたくなって埋没するのでお気をつけください。

【アドリブ度】
 ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
 プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。

  • アサシンズナイトフィーバー完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年01月12日 22時40分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

マナ・ニール(p3p000350)
まほろばは隣に
カイト・シャルラハ(p3p000684)
風読禽
ルルリア・ルルフェルルーク(p3p001317)
光の槍
アト・サイン(p3p001394)
観光客
寒櫻院・史之(p3p002233)
冬結
リーゼロッテ=ブロスフェルト(p3p003929)
リトルリトルウィッチ
ニア・ルヴァリエ(p3p004394)
太陽の隣
真菜(p3p006826)
脱兎の逃げ足

リプレイ

●雪降る島は今年もアツい
 海洋貴族ムンケケ氏が管理するここアトライド島は、冬には雪に閉ざされる静かな土地だ。
 だがその静けさに身を隠すようにして、なんと50人もの暗殺者が投入されてくるという。
「全員いっぺんに押し寄せてこないってことは……成功報酬がよほど大きいんだろうね」
 他を出し抜いて一人で得をしようと言う人間が一定数居る。『観光客』アト・サイン(p3p001394)は話を聞いた時点でそのような解釈をもった。
 加えてムンケケ氏の屋敷で古くから働くメイドや執事、料理人たちと交流をもった結果、彼らに不審な点はないこともわかった。
 より突っ込んだことを言うと、(今年こそ派手だが)毎年季節をとわず狙われているムンケケ氏であるがゆえ、身近な人間の信頼性にはかなり気を遣っているようである。
 簡単にころぶ従業員をそばにおくようなぬるい貴族なら、統治など続かないだろう。
「さてと、僕はあちこち罠を仕掛けてくるから、何かあったら声をかけてね」
 アトは色々な道具を鞄に詰めて、ひとりで屋敷周辺への罠設置に向かった。
 部屋に残される形になった『脱兎の逃げ足』真菜(p3p006826)は、できるだけドア板やら窓やらに触れないように背筋を伸ばして椅子に座っている。
(ほんの少し前まで高校に通ってるだけのごく普通の女の子だったはずなのに。それが暗殺の阻止だなんて……)
 ふるふると首をふり、真菜は自分にむけて気合いを入れた。
「とにかく、悪いことは悪いこと。精一杯やるしかないですね」
 ぽふぽふと鞄をたたく真菜。

 とんとんと窓ガラスを叩く『風読禽』カイト・シャルラハ(p3p000684)。
 暖炉で薪の燃える執務室は、オレンジ色の明かりに照らされている。ムンケケ氏と執事から説明をつけたカイトは、窓を開いて身を乗り出した。
「俺ならここから出入りができそうだな。同じように飛行できる奴なら、ここから飛び込んでくるかも」
 雪対策のゴーグルをかけ、するっと外へと飛び出す。
「雪も暫くやみそうにないし……窓はしっかり閉めて置いてくれよな」
「分かってる。こっちは任せて」
 『腕時計で殴る』秋宮・史之(p3p002233)は窓の鍵を閉めると、レースカーテンを引いて振り返った。
 ムンケケ氏は名前のイメージ通りの人というか、白くてもこもこした無口な怪物みたいな人であった。それでも立派な貴族であるらしく、学が深く書類仕事がえらくうまい。そのうえなんでか分からないが品格の高さのようなものが醸されている。
「ムンケケさん。食事をとるときは僕らを一度通すようにお願いできるかな」
「毒味役、ということですかな?」
 隣に立っていたヒョロリとした執事が返してくる。
「それもあるけど、作る料理は僕らが監修する。実際に僕も作業にあたることにするよ。味は保証してくれていい。これは女王陛下のためのご依頼……女王陛下に捧げるお食事と言っても過言では無いから、ね」
 最近海洋での名声値が幻想のそれを上回りはじめた史之。海洋民でもそこまでじゃないよってくらい女王に執心する彼の覚悟に、ムンケケ氏と執事は厨房の使用許可を与えたようだ。
 がたん、と扉が開く。『暗躍する義賊さん』ルルリア・ルルフェルルーク(p3p001317)がドアノブを押して部屋へと入ってきた。
「見回りは済んだよ。昼間はともかく、夜は危ないかな」
 ルルリアは元々トレジャーハンターであり義賊。闇に紛れる彼女の技術や性質から、いわゆる『プロの観点』による点検を行なっていたようだ。
「あと、ルルならドアにも罠をしかけるかな。侵入しなくても仕掛けられる罠なんて星の数ほどあるし」
 奇術に魔術に錬金術。なんでもありの混沌世界において手業の常識は通じない。どこにどんな手が仕掛けられているかわからない以上、警戒はしてしすぎるということはないだろう。
「期間中は屋敷から出ないでもらうのは勿論だけど、屋敷の中を移動するときは必ずルルたちを同行させてね。慣れた廊下でもあぶないんだよ」
 タンスの角とかに小指をぶつけるんだよ、と説明するルルリア。
 パーカーのフードをひっぱって、狐みみを出した。

 ウィッチハットのつばを引っ張ってリボンをたてる『ピオニー・パープルの魔女』リーゼロッテ=ブロスフェルト(p3p003929)。
「もう。アサシンが50人なんて多すぎなのよ。そんなのアサシンのバーゲンセールなのよ」
 実際かなり安売りしていそうなので、あながち間違ってもいなさそうである。
 雪よけ兼軽暗視用のゴーグルを装着。雪降る町へと歩き出した。
 ふわふわとしたタイプの雪が足首が埋まる程度の高さまで積もり、見渡す景色の殆どが白い。
 多くの家はドアの開け閉めが出来る程度の雪かきだけをして、家の中に籠もっているようだ。
 ここへ50人も投入するのだから、目に付く人間は大体アサシンだと考えていいだろう。
 まだ日は高い。アサシンたちが動き出す本番の夜は、もっと先だ。
 リーゼロッテは白い息をほうと深くはき出した。

 ココアのあげる白い湯気を吹く、『まほろばを求めて』マナ・ニール(p3p000350)。
「私は一日、ムンケケ様のおそばについて、もしおけがをされたならすぐに治癒をさせていただきます……」
 膝の上に乗ったひつじめいたもふもふさんが、小さくぷわーと鳴いた。
「皆様が見回りや罠を頑張っていますけれど、きっと相手も頑張ると思うので……」
 例えば害虫と害虫駆除業者であれば、一方的な駆除が成り立つものである。
 しかし泥棒と警察、暗殺者と護衛者ではしばしば拮抗し、時に形勢が傾くこともある。
「そういう『いざ』と言うときのために、あたしたちがいるのさ」
 『水面の瞳』ニア・ルヴァリエ(p3p004394)が長いしっぽを手でしゅるんとやって見せた。
「普段は執務室で待機して、暗殺者を見つけたらそいつをノシちまうって寸法だ。依頼主には指一本触れさせやしないよ」
「何とぞ、よろしくお願いします」
 深く頭を下げる執事に、ニアはぱたぱたと手を振って返した。

●夜は誰にでもやってくる
 雪道を歩くリーゼロッテ。
 一面ただの真っ白世界に見えるこの景色も、注意して見ればいくつも情報が隠れている。
 例えば足跡。
 雪の具合から逆算してどのくらい前に人が通ったのかを知ることができ、それが何人ほどであるかがわかる。
 一つの足跡を複数人で踏んだり同じ歩幅で後ろ向きに歩いたりといった高等テクニックでも使わない限り、この豪雪の中わざわざ外を歩くアサシンを見つけるのは難しくない。
「こんなに寒いのに外回りなんて……お互いついてないわね。あなたもそう思わない?」
 角を曲がった所に潜んでいたアサシンに、リーゼロッテは素早く身構えた。
 といっても、宝石のちりばめた羽根ペンで空に魔術式を書き付ける構えである。
 サプレッサーをつけた銃を抜き、連射してくるアサシン。
 対してリーゼロッテは波の短縮術記号を筆記。銃弾を強制的に受け流すと、ジャッジメントサインを書き付けた。
 ずばん、とはしる白い雷。アサシンはその直撃を受け、仰向けに倒れた。
「寒い日には魔術をぶっぱして温まることが一番なのよ」

 一方、カイトは地上をリーゼロッテに任せて空の探索にあたっていた。
 といっても、『風読禽』の名が付くほど状況を読む彼である。高いところから見れば良い、程度の浅はかさで挑んでなどいない。
 雪でかなり視界は悪いが、屋根の上などを移動することで本来人の通らない場所を索敵することにした。
 案の定というべきだろうか。高高度を飛行してムンケケ氏の屋敷へ向かうアサシンの姿を発見できた。
 雪の日は多くの者が上を見ない。よく空を飛ぶ者ならではの視点であった。
「ここから先へは行かせないぜっ!」
 割り込むように飛び上がったカイト。
 自らに炎を纏わせると、回避行動をとりそこねたアサシンの身体をしたたかに打った。
 咄嗟に剣を抜き、降り込んでくるスカイウェザーのアサシン。
 翼に斬撃をくらったものの、カイトは冷静に蹴りを繰り出し剣を取り落とさせる。
 更にくちばしを使って相手をつつき倒し、相手の翼を破壊した。
 くるくるときりもみ回転しながら落ちていくアサシンを追って、カイトもまた降下した。
「この分だと、それなりの数が屋敷に到達してそうだな。皆うまくやってくれてるといいけど」

 廊下に身を伏せ、じっと耳をすます。
 不可抗力的奇行によって軽く都市伝説扱いされている真菜にとって、周囲の状況を読み取ることは何よりも重要だった。
 誰にも見られないように家に帰るというのは、やってみない者には分からないストレスがあるのだ。
 さておき。
(この音……雪を踏む音をできるだけ消してる……)
 ほんらいならざむざむと鳴るはずの足音を意図的に消している。そういう僅かな音を聞き取った真菜は襲撃の備えをした。
 壁の向こうにアサシンがいる。それは間違いない。
 この壁を物質透過術などで抜ければそれだけで一手間かかり簡単には奇襲できない。が、思いも寄らない方法で飛び出してきたなら、それは奇襲として成立する。
 たとえば。
「ここは、思い切って……!」
 壁にぽんとタックルする真菜。
 セーラー服を残し、靴やリボンだけを装着した真菜がアサシンの前へ躍り出た。
「な、なによあなた正気!?」
 雪道にこんな人が現われたら誰だってそう思う。
「やむをえない事情が、ありまして……!」
 真菜は硬いものをつめた鞄を相手の頭に叩き付けると、急いで来た道(壁)を戻って残してきた服を纏った。

 アサシンの接近に反応して、アトの仕掛けたナリコ・トラップが音を出した。
 それを敏感に聞きつけたニアは耳をたてて立ち上がり、階段を勢いよく駆け上がった。
「上から攻めようたって、そうは行かないよ!」
 サンタクロース(?)よろしく屋根から物質透過を用いて侵入してきたアサシン。
 が、すとんと床に着地したと同時にニアの跳び蹴りが炸裂した。
 咄嗟のガードもままならず、奥の壁に叩き付けられるアサシン。
 しかし追撃の手刀を繰り出すより早く、小さな銃での反撃がニアを襲った。
 サイズは小さくとも威力は充分。衝撃で階段を転げ落ちるニアを、マナがもふもふさんをぽふぽふしてやることで治癒した。
「いたいの、いたいの……とんでいってください……」
「とんでった!」
 足と首の動きだけでぴょんと立ち上がると、マナにヒールサポートを任せつつ再び階段を激走。
 迎え撃つアサシンの銃撃をカウンターヒールでカットすると、風の力を纏わせた手刀を叩き込んだ。
「殺しはやんない主義でね。暫く寝てて貰うよ」
 ぐったりと倒れたアサシンを適当なロープで縛ると、ニアはそれをひっぱって一階へとやってきた。
「……どっか、邪魔にならないところないか?」
「そう言われましても……」
 マナは困った様子でもふもふさんを抱きしめた。
 空き部屋の扉をひらくと、中に20人ほどのアサシンが縛られた状態で詰まっていた。
「外に置いといたら……」
「ダメ、ですよね……」

 アトは慎重すぎるほど慎重な男だった。板に釘を打って逆さにし、窓内側の床に置く。窓から侵入してきた人間から死角になりやすく高確率で踏むためだ。
 さらには雪で偽装した屋敷周りに堀を作り、釘打ちした木板によるベトナム式トラップドアやダッシュトラップワイヤーをあちこちに仕込み、ムンケケ屋敷を軽いホームアローン屋敷に変えていた。いや、カ○キン少年はアサシンを逆に殺したりしない。
 そんなトラップの一部にアサシンがかかる一方で、それらをチームプレイで突破する者たちが現われた。
 成功報酬を山分けする条件でチームアタックを仕掛けていたのだ。
 罠の発見と対処をし、一部のトラップを付け替えることで逆に利用するという厄介さである。
 ムンケケ氏のそばで護衛をしていた史之とルルリアはそれにいち早く気がついた。
「ムンケケさん、地下室に入っててください。ここはルルたちがしのぎます史之さん、アトさん!」
「はいはい。ちょっと厄介なラッシュが来そうだね?」
「むしろこういう分かりやすい手で来てくれて助かった、と言うべきかな」
 ムンケケ氏を地下への扉に押し込めてから。それを守るようにルルリアと史之、アトが身を固める。
 ドアを蹴破って突入してきた第一のアサシン――はワイヤートラップにかかり首を押さえてのたうち回る。それを察した第二のアサシンはナイフでそれを切断しながら銃撃。
「二人とも、僕の後ろへ!」
 史之はエネルギーシールドを展開して銃撃を防御。
 空中で停止する無数の弾頭をにらみ、『今です』と叫んだ。
 彼の左右から姿を見せたアトとルルリアはそれぞれ拳銃を乱射。
「リロード!」
 空薬莢を捨てて銃弾を補充するアト。その間に彼の方向へ向けて魔法銃を向け連射するルルリア。
 背後の窓を破って突入した男――が釘板を踏んで悲鳴をあげ、ルルリアは肩越しに銃を撃って永遠に眠らせた。
 がたん、と音を立てて崩れ落ちるアサシン。
 死屍累々の通路を眺め、窓から吹き込む雪を眺め、史之は深く息をついた。
「ラッシュは終わったみたいだ。みんな、お茶にしようか?」

 こうした具合に。
 ムンケケ氏をおそった50人の暗殺者たちは見事撃退され、今年も平穏無事(?)に迎えることが出来たのだった。
 ムンケケ氏はもふもふとした顔を動かして言った。
「よくやってくれました。おみごとでした。もうじき雪も解けるので、その頃には春にうかれたアサシンたちがやってきます。またお仕事を、たのむかもしれません」
 海洋の冬は、今年もアツい。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 ――mission complete!

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