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シナリオ詳細

シスターママさんと珍獣退治!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●海洋の珍獣退治!
 ある日、幻想のローレットへと訪れたのは、一人の女性だった。
 一見すると、ごく普通のシスターといった印象だが、シスターベールの中から突き出る猫耳を思わせる2つの突起が目に付く。
「ちょっと、依頼をお願いしてもいいかい?」
 幼さを思わせる雰囲気の彼女は、スズ=レームと名乗った。
「僕の母です」
 ローレット内で待っていた水色の髪の『キャットリーダー』ヨハン=レーム(p3p001117)が改めて、依頼に興味を示したイレギュラーズ達へと身内を紹介する。
 ヨハンは鉄騎種だが、母親のスズは旅人とのこと。
 しかしながら、鉄帝出身のスズの夫であり、ヨハンの父曰く、「『鉄帝人』より『鉄帝人』らしい豪快な女」という彼女には、年齢とベールの中の耳らしきモノは触れないことがお約束、らしい。お約束を破った者には、歯型の報復が待っているのだとか。

 そんなスズからの依頼なのだが、彼女にはちょっとした趣味……というか生き甲斐のようなものがあるらしく。
「実は、私、珍獣ハントが趣味でね」
 こちらの世界にやってきた彼女は建前としてはシスターらしいが、その仕事そっちのけで珍獣ハントへと勤しんでいる。
 今晩のおかずとなる珍獣には容赦ないハンターの一面を見せる一方、必要以上には討伐はしないのが彼女のモットー。
 活発化するローレットの活動を耳にした彼女は、なかなか倒せぬ珍獣をイレギュラーズと一緒に討伐したいと考えていたようだ。
「今回、獲物として選んだのは……ボクサーエビだよ」
 情報的提供は、海洋出身の『穏やかな心』アクアベル・カルローネ (p3n000045)。彼女はにこやかな顔で、別の依頼を斡旋していたようである。
 話によれば、場所は海洋のとある海岸。
 そこにある海からの光が差す洞窟内、水場のある通路にボクサーエビは生息していると言う。
「上半身がムッキムキのエビでね。並みの人なら、ワンパンで地面に沈んでしまう威力なのだそうだよ」
 腕を突き出し、スズは主張する。
 発達した太い両腕から突き出されるワンツー、ストレートは脅威。それも、生存本能ゆえの進化なのかもしれない。
 それだけでなく、海水を活かして繰り出すスクリューパンチは、遠くの相手にまで水流を浴びせかけて攻撃してくる。それで相手の体勢を崩し、更なる強力な一撃を打ち込んでくるのだ。
「洞窟の通路幅は3人が通れる位って話だね」
 この為、立ち回りはうまく行わないと、スキルで仲間を巻き込むこととなる。事前に仲間内で相談しておくと良いだろう。
「よし、珍獣退治、燃え滾るにゃ~!」
 興奮し、猫っぽい声を出すスズもまた、この珍獣退治に参戦するとのこと。
 今回は3体の討伐を目標としているそうで、いつもお世話になっている人々にもボクサーエビを振る舞いたいそうだ。
「もちろん、皆とも一緒に食べようと思っているよ」
 討伐できたら、海岸に出てその身を炙って食べたいとスズは話す。
 その身はすごく詰まっている上、非常に引き締まっている。歯応えはあってすごく美味しいのだとか。
 依頼ということもあるが、その味を堪能する為、イレギュラーズ達はスズと一緒に出発の準備を進めるのだった。

GMコメント

イレギュラーズの皆様こんにちは。なちゅいです。
関係者依頼ですが、どなたでもご参加いただけます。

●敵
○ボクサーエビ×3体
 海洋の海に出現するエビの一種。
 1.5mほどとエビにしては相当大きく、自衛の為、腕と上半身が発達した珍獣です。
 なお、その身はとても引き締まっていて美味しいのだとか。
 近距離でワンツー(物至単・連)、ストレート(物近単)、
 遠距離では、水流を伴うスクリューパンチ(神遠扇・乱れ)を使います。

●NPC
○スズ=レーム
 猫耳らしき突起をシスターベールの下に持つ、某世界日本出身の元シスター。また、ヨハン=レーム(p3p001117)さんの実母です。
 獲物を持ち帰る為、彼女は馬車を用意しております。
 近距離でツーハンドソード、遠距離でロングボウを使用できます。
 基本的には自分の考えで動きますが、要望があればそれに合わせて行動させていただきます。

●状況
 海洋の洞窟内の水場を住処としており、
 幅は3人ほどが通れる状況と制限された中での戦いです。
(なお、高さは3~4mほどあります)
 遠距離攻撃は射線が塞がることが多いので、仲間との打ち合わせが必須となるでしょう。
 
●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

それでは、よろしくお願いいたします。

  • シスターママさんと珍獣退治! 完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年01月02日 22時15分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

エマ(p3p000257)
女三賊同盟第一の刺客
ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)
穢翼の回復術師
ヨハン=レーム(p3p001117)
見習い剣士
アリスター=F=ナーサシス(p3p002118)
モノクローム・ウィスパー
秋宮・史之(p3p002233)
女王忠節
シラス(p3p004421)
鳶指
天之空・ミーナ(p3p005003)
茜色の恐怖
益荒男・武(p3p006883)
魔法少女プリティ☆マッスル

リプレイ

●親子の再開とまだ見ぬ珍獣
 ローレットを出たイレギュラーズ一行はのんびりと馬車に揺られ、海洋へと移動する。
 手綱を操るのは、シスター服を纏うスズ=レーム。猫を思わせる鉄騎種の少年、隣に座る『百合烏賊キラー』ヨハン=レーム(p3p001117)の実母だ。
「まさか、おかーさんがローレットに来るなんて!」
 ヨハンは久々に会った母親の姿に、嬉しさを覚える。
「ヨハンさんのお母さん、まるでお姉さんみたいですね。ひひひっ。母親似でしたか」
 ピンクの髪にたれ目の『こそどろ』エマ(p3p000257)が引き笑いしてヨハンに告げると、彼は恥ずかしさで顔を真っ赤にして入り混じる複雑な感情にじたばたと悶絶してしまっていた様子。
 例えるなら、学校に忘れ物を届けに来て、教室で注目されたような……。
「それにしても、ボクサーエビ……。いかにもおかーさんの好きそうなやつですね……」
 それでも、ヨハンは折角の母との一時とあって、思いっきり甘えていたようだ。
「腹一杯うまいものが食えると聞いて。……あ、はい。先にエビ退治ですね」
 この依頼を受けたきっかけを語る見た目小柄な少女、『茜色の恐怖』天之空・ミーナ(p3p005003)は仲間の視線を感じて顔を背ける。
 なお、本人は立派な成人女性であることを、付け加えておく。
 他メンバー達は荷台で、その今回の獲物、ボクサーエビについて語り合う。
「HAHAHA! ボクサーエビなど珍生物が居るのですか」
 自身も鍛え上げた肉体を持つ『魔法少女プリティ☆マッスル』益荒男・武(p3p006883)も興味深げにその話に耳を傾けていた。
「ボクサーエビ、どんな姿なんだろ? 二足歩行で立ってるのかな?」
『かなりシュールだろうな』
 白い髪にオッドアイの『穢翼の黒騎士』ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)の呟きに対し、彼女を操る魂が声を出す。
 契約もあり、ティアの体に2つの魂が同居している状態だが、彼女らはそこそこ良好な関係を築いているらしい。
「ボクサーエビか」
「筋肉が発達した海老が居るとは……、この世界は奥深いですね」
 眼鏡をかけた真面目な印象を抱かせる『女王忠節』秋宮・史之(p3p002233)がその名前を改めて口にすると、上半身がムッキムキのエビだと聞いた武が感嘆する。
「エビの上半身って、どこからどこまでだよ」
 幻想出身、その日暮らしで過ごしていたという『特異運命座標』シラス(p3p004421)もエビは好物とのことだが、流石に人間サイズとあって気味悪さを感じていたらしい。
「でも、依頼してまで狩ろうってんだから、美味いんだろうなあ」
「見事倒せたら、こんがり焼いてみせよう。あ、茹でたほうが美味しいのかな?」
 シラスがそのエビの味には興味を持つと、史之はあれこれとその調理法について考えていたようだ。
「相手にとって不足なしだね。相当強いだろうから、気を引き締めて戦いに望まないと」
「美味しいらしいし、頑張って倒さないとね」
 史之、ティアは目的地が近づいてきたことで気合を入れる。
「嗚呼、私こちらの世界に来たばかりで足を引っ張るかもしれませんが皆さんよろしくお願いしますね」
 武は一緒にこの世界に迷い込んだご近所の娘さんと、淫獣……もといペットを守る為にも頑張らねばと意気込みを見せていた。
「何、この筋肉に誓って依頼の為に尽力致しましょう!」
 不穏な言葉はさらりと聞き流した面々は、現場に到着したことで、馬車を降りて。
「よーし、ご馳走にありつけるように張り切ってこうぜ」
 シラスが発破をかけるとメンバー達はご褒美の為にとやる気を出し、洞窟へと入っていくのである。

●洞窟内に立ちはだかるガチムチエビ
 洞窟の中に入っていく8人のイレギュラーズと同行のスズ。
 所々陽光が差し込む内部はまるで暗さは感じないが、これだけの人数で歩くとやはり狭さは感じてしまう。
 程なく、一行の前に壁のごとく立ちはだかったのは、上半身が異常に発達した3体のボクサーエビだ。
 珍獣である彼らは自分達を狩りに来る者を、悉く返り討ちにしている。
「わたしには甲殻類や頭足類と戦うことがあったら、一度言ってみたいと思ってた台詞があってな……」
 そいつらに向け、真っ白な素肌を持つ『モノクローム・ウィスパー』アリスター=F=ナーサシス(p3p002118)が叫びかける。
「お前らの血は何色だー!」
 相手はアリスターの叫びにもまるで驚く様子もなく、淡々とした態度で腕を振るってウォーミングアップしている。
「ああすっきりした。さて、言いたいこと言ったらさっさと戦おう」
 やりたいことをすませたアリスターが魔銃を手に取ると、その手前にいたヨハンが後方を振り返る。
「さっきの作戦通りお願いしますっ!」
「無理しないでね」
 クロスボウを構えるスズを背に、ヨハンは奮起していた。
(おかーさんとのお仕事! ちゃんと元気にしてるとこを見せなければっ!)
『怪我人はあまり無理するなよ?』
「はーい、善処しまーす」
 同じく後方では、ややお気楽なティアの声が聞こえる。
 先日の依頼でティアは重傷を負っていたこともあり、今回は回復支援に回るようだ。
 エビぞりの下半身で軽く跳躍し、徐々に前に出てくるボクサーエビ達。
(味方後ろから撃っちゃうと、ちょっと笑えない)
 対して、イレギュラーズ側はまず壁面沿いからアリスターが魔銃『ミッドナイトラヴァー』で狙撃していく。
 直後、史之が前に出て、迎撃する不動の構えをとる。
 その上で、殴りかかってきたボクサーエビに対してカウンターをと展開したラウンドシールド状の障壁を直接叩き込んでいった。
「HAHAHA! 私は魔法少女「プリティ☆マッスル」! 愛と勇気と希望を胸に……何より筋肉をこよなく愛する戦士!」
 隣には、これ見よがしに己の筋肉を相手へと誇示する武の姿がある。
「さあ、ボクサーエビ君! どちらの筋肉が優れているか……勝負しようじゃないか!!」
 サイド・チェストでアピールする武は無意識のうちにギフトを発動し、相手を自らの筋肉に魅了しようとする。
 だが、敵も武と張り合うように、己の体を見せつけてきていた。
 前線が混むことになるのは、想定内。
 後ろのシラスは水場がある近場はジャンプに向いてないと判断し、腕を組んで構える。
「エマ!」
 すると、呼びかけに応じたエマは「さてさて」と涼しい顔で助走を始めた。
 シラスが作ってくれた足場をエマはありがたく使い、高く跳び上がる。
「ヒューッ、ナイスジャンプ!」
 その声に後押しされ、エマは相手を3体とも跳び越える。
「挟み撃ちですよ、ひひひっ」
 彼女はやや余裕をもって着地し、敵へと対していく。
 そして、ミーナは仲間達の行動を見て、アンデッドのなりそこないを自身の盾としつつ、風を纏って宙へと飛び上がる。
 壁を伝うようにしてボクサーエビの後ろへと回り込み、ミーナは赤い刃を抜いて手前側の仲間達とボクサーエビを挟み撃つ。
 無事に相手の後ろへと回り込んだ2人の仲間を確認した武は自らの筋肉に力を漲らせて、敵へと仕掛けていくのだった。

●屈強なるボクサーエビを討伐せよ!
 土足で洞窟へと踏み入ってきた形のイレギュラーズ達へ、ボクサーエビ達は自らの身を守るべくしっかりと構え、重い拳……もとい、ハサミを打ち込んでくる。
 ただ、イレギュラーズ達も予めこの地形を活かして戦略を練っていた。
「ひひひっ」
 相手の背後から敵1体に狙いを絞るエマは隼の名を冠する短刀『ペレグリン』を操り、速力を威力に変えて音速で斬撃を浴びせかけていく。
 跳び越えたのは2人で、相手は3体。場合によっては逆に相手から挟まれかねない。
「とは言え、そうなっても一体倒してしまえばどうとでも」
 狙った1体が倒れるまで、エマはただ切りかかっていくのみだ。
 ミーナもまた『絶望の剣【醒】』を手に舞い、狙うエビへと幾度も切りかかる。まずは血を流させ、相手を弱らせたいところ。
 手前側からは、スズが矢を放って前線のメンバーを援護する。
 母親の援護を受けながら、ヨハンは危ない殴り合いが自分達の仕事だと言わんばかりに雷エネルギーを放電して盾として敵と対する。
「大丈夫、作戦はうまくいってるよっ!」
 自身の統率力を十分に発揮するヨハンは相手がストレートを打ち込んできた直後、くるくると回転しながら大戦斧『暴君暴風』で強烈なカウンターを叩き込んでいく。
(やはり、甲殻部分は硬いね)
 史之も1体を抑えつつ、曲刀『ドレイクの尻尾で』相手の関節部を狙う。
 それで、相手の攻撃力を削ぎ、効率的な攻めに繋がるはずだ。
(あの腕も美味しいのかなあ、なんて)
 エビ反りになる下半身も気になるが、ムキムキの筋肉は調理するとぷりっとして美味しそうだ。
 状況としては、事前の作戦通りに展開は進んでいる。
 挟み撃ちというアドバンテージを最高の状態を作ったことで、史之はさらに切りかかっていく。
 とはいえ、ハサミでの一撃は非常に強力だ。油断するわけにはいかない。
「HAHAHA! ものすごい筋力だ……年甲斐にもなく昂ってきてしまうよ!」
 武は相手の攻撃を受けながらも、突き出された腕を風のごとくさらってボクサーエビの体を投げ飛ばす。
 前線の仲間を援護すべくティアは回復に回るが、まだ仲間の傷が浅い状態なのを見て、一条に束ねた死者の怨念を一気に撃ち放つ。
 さらに、アリスターも若干後退しながら相手のハサミを狙い、魔銃『ミッドナイトラヴァー』で狙撃していく。
 そして、先ほど仲間の足場となったシラスも態勢を整え、仲間の攻撃が最も集まる中央の1体へと聖なる光を撃ちこむ。
 とはいえ、狭い洞窟内だ。シラスは射線が通るかを気にかけ、回復にも当たる。
 なにせ、また相手はまだ手の内を全て見せてはいない。
 相手の猛攻を警戒しながらも、イレギュラーズ達はボクサーエビの撃破を目指すのだった。

●その圧倒的な力に……
 壁のように立ちはだかるボクサーエビに対して、挟撃を仕掛けるイレギュラーズ一行。
 序盤は作戦がうまくいったかに見えたが、相手が思った以上に強靭な体を持っていたことで作戦に綻びが見え始める。
 身をしならせながら強力な一撃を叩き込んでくるボクサーエビ。その一撃はまともにくらえば、それだけで体力を大きく削がれてしまう。
 さらに、相手はその腕に水流を集め、スクリューパンチを繰り出してくる。
「うわあっ!」
 幾度目かのその攻撃で態勢を乱されたヨハンへ、さらに隣の1体が強力なワンツーを叩き込んできた。
「ここは私が耐えてやっから、早く立て直すんだ!」
 相手へと名乗り向上を上げ、ミーナはヨハンに告げる。
「これ以上はさせないよ」
 史之も同様に傷つく仲間を守ろうと、堂々と名乗りを上げて見せた。
 彼はうまく1体の怒りを買っていたが、残念ながらミーナは相手の気を引くことができない。
 向こう側のメンバーにも意識を向けていたティアは、わずかに判断を遅らせながらもヨハンの回復に当たるが……。
「大丈夫、いけますっ!」
 相手の動きを止めようとヨハンは手前の敵目掛けて光る十字の斬撃相手へと叩き込み、その態勢を大きく崩す。
 だが、隣の敵が彼目掛けて太い腕で殴りかかり、さらなる連撃を打ち込んできた。
「僕はまだ、……やれ、ま……す……」
 ボディを打たれても気丈に立っていたヨハンだったが、意識が途切れて卒倒してしまう。
「ヨハン!」
 スズの叫びが洞窟内にこだまする中、布陣が崩れることを懸念し、アリスターが前へと出る。
「チョキにグーが勝てぬ謂れはないだろう。殻の中まで揺すってやろうな」
 アリスターはすかさず、衝撃波を伴う拳で敵にショックを与えていく。
 思った以上に丈夫な相手にエマは多少辟易としながらも、後方から切りかかり続ける。
 こちらを向けば思い通りと考えていたエマだったが、狙った相手は背を向け続けており、切り裂いた甲殻から身が完全に見えている。
 そこを目掛け、エマはさらに深くペレグリンの刀身を埋め込む。
 ようやく、その1体の体が大きくぐらつき、重い音を立てて倒れていった。
 ヨハンを倒されたことで、隣の敵に、シラスが後方から攻め入っている。
「エビのくせによォ!!」
 相手の野生の勘を警戒しながらも、全力で光を撃ちこむシラス。
 ただ、仲間の疲弊もあって回復に手を費やすことも増えてきている。とてもではないが、鮮度の為に生け捕りなどと考えてはいられない。
「倒して構わないよ。命あっての物種だからね」
 息子を倒されたスズもお冠のようで、相手の喉元を見事に射抜いて見せる。
 そして、直後にミーナが全身から血を流す相手目掛け、素早く、華麗に仕掛けて。
「これ以上、仲間を傷つけられてたまっか!」
 そばのエマが傷つかぬようにと気がけたミーナは赤い刃を浴びせかけると、そのボクサーエビは目から光を失って地へと沈んでいった。
 敵の数が減れば、イレギュラーズ達の攻勢の手を強まる。
 最後まで、残る1体を抑えていた史之。
 相手の攻撃を全力防御で耐え凌いでいた彼は一度下がり、呼吸を整えていたが、その後ティアやシラスの治癒魔術で持ち直した彼は改めて、相手の腕を狙って曲刀で切りかかり始める。
「もっと、マッスル死合おうじゃないか!」
 相手の力を認め、武は相手と肉体言語で語り合う。さすがに、倒れかけて怪しげな棒状のナニカを使う状況にはならなさそうだ。
 そうして、彼は一気に相手の顔面を殴り飛ばす。
「HAHAHA! ノックアウトだ!」
 刹那棒立ちになったボクサーエビはすぐ、横倒しになっていったのだった。

●エビ料理を楽しく実食っ!
 ボクサーエビ3体を討伐し、イレギュラーズ達は討伐した獲物を海岸へと移動させていく。
 その間、重傷だったティアが倒れたヨハンの治療へと当たる状態に。
 治癒魔術を受け、彼はゆっくりと目を覚ます。
 やや張り切りすぎた彼に、仲間達は心配顔だったが。それ以上に、スズは涙を浮かべて息子に飛びついて。
「ヨハン、大丈夫!?」
「はい、大丈夫です」
 少しだけ空回りしてしまったが、大事には至らぬ息子の様子にスズもホッとしていたようだ。

 さて、海岸に移動した面々は火を起こし、討伐したボクサーエビを解体、調理を始める。
「HAHAHA! この筋肉がお役にたてるならなんなりと!」
 スズが豪快にその殻を剥ぐ横で、武もその手伝いを行っていた。
 一方で、食材としてはボクサーエビに興味を抱かぬアリスター。
「ねー、これすごくない? ぱっちんって」
 ただ、そのハサミには魅かれる何かがあったらしく、彼は楽しげに動かしていたようだ。
「命を奪うのであれば自然への感謝の念を忘れずに、奪ったぶんを自然に還元しなさい」
 そんな母親の教えをヨハンが口にすると、スズは嬉しそうに頷く。
(きっと、ボクサーエビもわかってくれるかな……)
 命を奪っている状況には変わりない。だからこそ、ヨハンはその命を大切に調理し、頂くのだ。
 それに加わる史之はその身を軽く試食する。
 弾力のある歯応えを感じた彼は、エビバーガー、エビフリッターといった手軽に食べられる品を作っていく。
 それもあって、スズはティアのサポートを受けてやや手の込んだ品々を作っていた。
「待たせたね。できたよ」
 彼女が作っていたのは、メインにエビピラフ。そして、エビマヨ、エビチリ、むきエビのスープといった料理の数々だ。
「どんな味がするんだろ? 海産物なんてあんまり食べたことないし」
『実際に食べてみた方が早いだろう』
 興味津々のティアが早速、エビピラフを一口。
 そして、エビマヨも合わせて口に入れ、しばらくもぐもぐ……。
「うお、マジでうめぇー!」
 こんがりと焼けた海洋の恵みの味を噛みしめ、先にシラスが素直な感想を漏らす。ティアも弾力のあるその身に、驚いていたようだ。
 史之はスズやヨハンへと自分の作った料理を差し出し、試食してもらう。
「うん、いいね。美味しくできているよ」
「ありがとう」
 お墨付きをいただいてご満悦の史之は礼を告げ、スキル『呈茶』を使って淹れた熱いお茶を差し出す。
「ところでヨハンの母、なんだよな。えらい若いし可愛いよなー」
 エビ料理を食べながら、ミーナがスズの容姿を見つめる。かわいい女の子と見れば、片っ端から口説く彼女だ。
「え、あ、ナンパはしないですよ? そんなまさか人妻にまで手をだすとかそんなことする訳ないだろ、私常識派だし純愛派だしどうぞどうぞ旦那とラブラブしてくださいうらやま爆ぜろ」
 まくし立てる彼女に、エビ料理を堪能するメンバー達から笑いがこだまする。
 そのスズとヨハンは親子で語らい、食事していた。
 次は、亜種でイカムエタイでも出ないかなと何気なく語ると、スズはそんなもの聞いたことないと笑い飛ばす。
「……最近はどうなの」
 徐にスズが問うと、ヨハンは満面の笑みを浮かべて。
「こっちでは良い友達に恵まれてますよ、おかーさん」
 次こそはいいところを見せたいから、また来てくださいと、ヨハンは母親へと願うのだった。

成否

成功

MVP

秋宮・史之(p3p002233)
女王忠節

状態異常

なし

あとがき

リプレイ、公開です。
MVPは戦闘、調理と活躍をみせたあなたへ。

こちらの関係者依頼は現状、3話の予定です。
さらなるスズさんがさらなる珍獣討伐依頼を持ち掛けるまで、
少々お待ちくださいませ。

今回は参加していただき、ありがとうございました!!

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