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シナリオ詳細

<秘密結社NF>猿真似道化芝居

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●何者か
 視線を感じる。

 あなたは、最近、何者かの気配を強く感じているだろう。
 イレギュラーズとして依頼を受けている最中か、はたまた、プライベートでも。
 いったい誰が、何の目的で……。

???「イ、イヒヒヒヒ……データだ……取れたてぴちぴちの、良いデータがとれたぞ……」

●秘密結社ネオフォボス
 秘密結社ネオフォボス。
 それは、幻想支配をもくろむ悪の秘密結社である。
 総帥ナンイドナイトメアの指揮により、このたび、幻想の本格的な侵攻を開始することとなった。

「イヒヒヒヒ、順調、順調ですよ、ネオフォボス様ァ!」
 白衣を着た怪人は、いびつな電子機械についたキーボードめいた機械をひっきりなしに叩いている。
 彼は、怪人『Dr.サルマーネ』。ネオフォボスの手によって改造され、人智を超える力を得た怪人であった。
「私が選びに選んだ、イレギュラーズたち! 世界征服の手駒にするにふさわしい、選び抜かれた才能を持つイレギュラーズ!」
 ここは秘密結社ネオフォボスの拠点の一つ。幻想の廃病院である。
 画面のみがこうこうと輝いている、異様な光景。血走った目でキーを叩けば、計算式が崇高な……Dr.サルマーネにしか理解できない結果をはじき出す。
 雷が落ちる。
 電子機械が、煙をあげて明滅する。
「フハハハ、ついに、ついに完成したぞ!」
 電子機械は唸り声をあげながら、アームを動かし液体を作り上げた。
「イレギュラーズの特徴を備えた、ネオ・イレギュラーズ怪人! すべてのデータを集結した、最高の一体! それが……それが、この私!」
 注射器を手に取り、サルマーネ博士は自らに液体を注入した……。
「キー、キー、サルマーネ博士、大きな音がしましたが、何か……」
 やってきた戦闘員もろとも、研究室は爆発する。
「キーーー!」
 戦闘員は跡形もなく吹き飛び、あとには歪に姿を変えたサルマーネが立っていた。
「ワシの元へ来い、イレギュラーズよ! 証明してやる!」

GMコメント

●目標
 Dr.サルマーネを討伐せよ!

●状況
 誰かに見張られている気配がしていたイレギュラーズたちは、戦闘員に襲われる。
 あるいは状況を察知して、おびき寄せたのかもしれない……。
 個別で襲われたことにしてもいいし、同じ事情を持つものたちで集まっていたことにしても良い。

 戦闘員は、あなたたちの身長・体重・年齢・性別の記されたカルテを持っていた。
(※不明なものは不明と書かれている。
 基本的にキャラクターシート参照の情報だが、キャラクターシートとは違うことが書かれていても良い。内容はプレイングで指定可能。実際とは異なっても構わない。サルマーネ博士はかなりの悪筆。フレーバー情報です。)

 カルテは、とある幻想の廃病院を示している。

●廃病院
 表向き廃業した病院だが、やたらと高性能に改造されている。自動ドア開閉。
 院長室にサルマーネがおり、道中は雑魚戦闘員が襲ってくる。
 サルマーネはモニタ越しに話しかけてくる。
「ようこそ、イレギュラーズよ……! 自己紹介が遅れたかな? ワシは、Dr.サルマーネ!」
「そのカルテに貴様らの”死因”を刻むものだ!」

●敵のボス
<Dr.サルマーネ>
 イレギュラーズたちの特徴をいびつに備えた怪人。

 だがしかし、彼はネオフォボスのように怪人を作り出す能力はなく、博士というのも自称に過ぎない。マッドサイエンティストとしてふるまっているが、知識や技術は、すべてデタラメ。
 圧倒的な身体能力と観察力で、イレギュラーズたちの真似をしているに過ぎない。

・行動
 イレギュラーズたちの使えるスキルの弱体化版を使ってくる。
 あくまで劣化版。

 研究助手(戦闘員)×10
  道中で出現する、サルマーネ博士に心酔する助手たち。
  低性能な光線銃を持っていたり、格闘を扱う。基本的に雑魚です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • <秘密結社NF>猿真似道化芝居 完了
  • GM名布川
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年01月06日 21時40分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)
魔動機仕掛けの好奇心
アト・サイン(p3p001394)
観光客
クロジンデ・エーベルヴァイン(p3p001736)
悪意の蒼い徒花
ヨルムンガンド(p3p002370)
暴食の守護竜
ミニュイ・ラ・シュエット(p3p002537)
応報の翼
シュリエ(p3p004298)
見せられないにゃ!
無限乃 愛(p3p004443)
魔法少女インフィニティハートH
村昌 美弥妃(p3p005148)
不運な幸運

リプレイ

●襲撃者たち
『魔法少女インフィニティハートH』無限乃 愛(p3p004443)は、何者かの追跡を受けていた。
(魔法少女を見つめる視線は、助けを求める民衆か、あるいは敵性存在かです)
 民衆であれば助け、悪であればいつでもスプレンダーオブハート・エヴォリューションを向ける用意がある。
「そして人助けセンサーに反応しない以上、敵ですね」
 愛は華麗に地面を蹴った。
 愛を見失った戦闘員は、袋小路で立ち止まった。頭上から声が降り注ぐ。
『真実を照らす愛と正義の光条! 魔法少女インフィニティハート、ここに見参!』
 戦闘員たちは呆気に取られて空を仰ぐ。
『……そしてまたの名を、パンドラストロベリー!』
 愛はよどみなくセリフを決めると、塀の上から魔砲を敵に向けた。
 蛍光ピンク色のビームが戦闘員を一掃し、辺りにはハートマークのエフェクトが飛び散った。
 戦闘員の姿には見覚えがある。
 ネオ・フォボス。
「襲撃は正に飛んで火に入る夏の虫……しかし、NFもしつこいですね」
 ふうと息をつき、カルテを持ち上げる。
「皆さんにも相談しましょう。カルテは……読めませんね。愛の無い」
 愛は地面に伸びている戦闘員に目を向けた。
「そうですね。ついてきてもらいましょうか」
 情報が必要だ。

『魔動機仕掛けの好奇心』チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)は怪しい人影を見つけた。
「あやしいやつ!」
 人影が振り向いたところで、チャロロはブロッキングバッシュを食らわせた。
「なんか変な気配を感じると思ったら……うわ、なんだこいつ!?」
 不審者は戦闘員のような恰好をしている。
「なにこれ……カルテ?」
 チャロロを見て素早く去っていくもう一人の姿を目にとめた。
 チャロロは素早くこのことをメモに記す。
 戦闘員の姿を追いかけたチャロロは、戦闘員が『不運な幸運』村昌 美弥妃(p3p005148)を狙っていることに気が付いた。
(こちらに用があるなんて、おかしいデスねぇ)
 美弥妃が敵に気が付いたのは、道に迷った拍子でのことだった。不運の中の幸運。
 ふらりと誘うように、腰を下ろして背伸びをする。
 戦闘員が襲い掛かったとたん、聖光がゼロ距離から敵をとらえる。その隙をついて、チャロロが後ろから敵をとらえた。
「とりゃー!」
「いやあ、たすかりマシた」

 すべてはNFの陰謀だった。
 だが、戦闘員ごときにやられるイレギュラーズではない。
「いたいけなボクを襲うなんてー」
『悪意の蒼い徒花』クロジンデ・エーベルヴァイン(p3p001736)は戦闘員の襲撃に遭い、ひらりと物陰に身を隠す。だが、それは逃げの一手ではなかった。ゆらりと揺れる幻燈が、敵を死角から攻撃する。
「やれやれ。って、何このカルテー」
 そこにはクロジンデのプロフィールが記されていた。
 しかし、それは不正確なものだ。
「幻想種だからって見た目と年齢に差が出るとは限らないんだけどなー。まー、字が汚すぎるんで数字を読み間違えてるのかもしれないけどー」
 クロジンデはカルテをめくる。
「この調子だと他に襲われてる人もいそうだから、ローレットで情報集めて合流だねー」

●イレギュラーズ、全員集合せよ
『リグレットドール』シュリエ(p3p004298)の店を訪れた客は、何も買わずに店を後にした。
「わらわの店に客が来る。おかしい。しかも怪しい」
 シュリエの猫耳が敏感に動いた。
 まだ仕掛けてくる気はないようだ。ならばこちらから、仲間と合流するべきだろう……。

「つけられてるのかい?」
「うん」
『世界喰らう竜<ワールドイーター>』ヨルムンガンド(p3p002370)と『観光客』アト・サイン(p3p001394)は、野外で共に食卓を囲んでいた。
 基本的になんでも食べられる二人ではあるが、今日の食事は普通のサンドイッチだ。
「……もしかして、そっちも?」
「大した手合いではなさそうだよ」
 そうしている間にも、ヨルムンガンドは机の上のバスケットをひとつたいらげていた。
「ヨル、ちょっといいかにゃ?」
 そこへやってきたのがシュリエである。
「店は?」
「閉めても問題にゃい」
 3人の動きが一斉に止まる。
「キーキー! イレギュラーズ……貴様らを倒す!」
 戦闘員が辺りを囲んでいた。だが、早かったのはイレギュラーズの方だ。シュリエが素早く飛びかかり、アトが組みついた。
「にゃー! 今だにゃ!」
 ヨルは素早く距離を詰め、夜竜の腕を振りかざす。だが、戦闘員が粉々になる前に、その腕は戦闘員を引き裂く前に止まる。
 ドラゴンプレッシャー。その迫力のみで戦闘員は動けなくなっていた。
 決着はあっという間についた。 
「これは、カルテか」
 アトはカルテを拾い上げる。
(観光客、か。まあそうだよね)
 アトの欄にはすべて観光客と書かれていた。

「みんなも変な奴につけられてたの?」
 チャロロと美弥妃、そして『応報の翼』ミニュイ・ラ・シュエット(p3p002537)が合流する。
「皆さん、大丈夫ですか?」
「ここにいるって聞いてきたんだー」
 そして、愛とクロジンデがやってくる。
「悪の秘密結社か。物語好きとしては、なかなかに胸躍るワードではあるけど……これはなんかう気がする」
 ミニュイは首を横に振った。
「そっちの襲撃は大丈夫デシた?」
「戦闘員? 延々ついて来て怖かったから、樽に詰めて川に流した。今頃は海」
「ああ」
 決着の速さを思い描いて、イレギュラーズたちは思い思いに空を仰いだ。
「まあ、それなら安心デスぅ」
「最近見られているなぁとは思っていましたけれどぉ、他にも同じ人がいて幸運でしたねぇ」
「なんかいろいろ書いてある紙持ってたんだけど……これオイラのこと?」
 チャロロはいぶかし気にカルテを見る。
「お、私の事が書いてあるな……身体測定って最近したっけ……?」
 ヨルは呑気そうに言う。
「汚い字だな……しかもよく見たら性別間違われてるし……」

●尋問
 イレギュラーズたちは、戦闘員から情報を得ることにした。
「ボクは緊張感なさすぎる雰囲気で尋問とか向かないから聞き専でー」
 クロジンデはひらひらと手を振る。
 戦闘員に歩み寄った美弥妃の目が色っぽく細められた。
「あなたの知っていることを教えて欲しいだけデスよぉ?」
「キー、キー……」
「正直に言ってくれれば怖い事も痛い事もありませんからねぇ♪」
 袖からちらりと白い肌が覗く。
 戦闘員は、思わぐごくりと喉を鳴らした。
「かわりに【 イ イ コ ト 】教えてあげマスよぉ♪」
 しかし、これも良いかもしれない……と戦闘員が思い始めたころ。
「塩ですか? それともハイヒールですか?」
「キ、キキー!?」
 愛はにっこりと笑って言った。
「わらわ達は優しいからにゃー? 素直に喋ってくれたら人形の材料にはしないのにゃ?」
 シュリエは慈愛の笑みを浮かべて圧力をかける。恐るべき演技だ。
「シラナイ! ナニモシラナイ!」
「知ってるはずだよ」
 ミニュイがすかさず口をはさんだ。リーディング。思考を読まれていることに気が付いた戦闘員は青ざめた。
 そして、恐るべき計画の一端を聞く。
 ニセモノのイレギュラーズを作り出そうとしていたことを。
「お前達の主が私達になると言うなら私は怪人になってやろう……! 見ろ……この立派な角……腕、尻尾……!」
 ヨルの尻尾が、戦闘員の頬のすぐ近くをかすめる。
「キー!?」
 なにもしていないが、一人が気絶した。
 ヨルの金の目が輝いた。
「私達に協力するなら悪い様にはしない……どうだ? 前の主を選んで此処で果てるか……」
 戦闘員はブンブンと首を横に振る。
「怪人の私とイレギュラーズ達に協力し、前の主を裏切るか……どっちか選ぶんだ……! こっちでは美味い物食べたり楽しい事もできるかもだぞぉ……!」
 戦闘員は必死に抗っていたが、食べ物にごくりと喉を鳴らす。
「って、これじゃどっちが悪者だか…」
 チャロロがかがみこみ、目線を合わせる。
「ちゃんと喋れば悪いようにはしないよ。オイラももう痛い目にはあわせたくないし」
 チャロロの言葉に、ついに戦闘員は折れた。
「あ、あのう……イイコトハ?」
「イイコト? 適当にローレットでの働き方でも教えてあげましょう♪」
「あっ、それならボク得意だよー」
 クロジンデは元ローレットの受付嬢である。
 戦闘員は少しばかりがっかりした表情を浮かべた、気がしないでもない。

●イレギュラーズども!
「むぅ……イレギュラーズども……こないな」
 廃病院。
 Dr.サルマーネはモニタの前で首をひねった。戦闘員を送りこめば、駆けつけてくると読んだのだが……。
「さてはワシの力に恐れ入ったか!」
 一人哄笑をあげるばかり。

●バックドア
「戦闘員は?」
「廃病院にもどってきたよー。裏口から入ったみたいだねー」
 アトに向かってクロジンデは頷く。
「あの戦闘員が言ってたのはー、嘘じゃないみたいだよー」
 裏付けは大事だ。
 超視力と温度視覚で、たしかに人が出入りしていることを確かめる。
「ボクは人違いはしないしねー、ね《ワールドイーター》の人ー」
「うんうん、頼もしいな」
 ヨルは頷いた。
「それ、いいよね。オイラのもわかる?」
「《コアの種火》の人ー」
 クロジンデは、他人のギフトが分かるギフトを持っている。
「頼もしい仲間と一緒で実に幸運デスぅ」

 時刻にして夕刻。
 もっとも油断する時刻。
 電気の消えた地下通路、アトは布をかぶせたカンテラで通路を照らす。
「すごいや! アトさんの言った通りだったね!」
 チャロロは嬉しそうに言う。
 数刻前、アトは手際よく戦闘員を尋問し、秘密の出入り口を聞き出していた。
「元病院かつ現在の研究施設ならば下水道との繋がりが予想されるよ。そうでなくとも、電子化されてないただ塞いだだけの裏口とかね」
 言葉の通り、裏道ともいえる道があった。戦闘員が普段使っているわけではない道である。言われればそういえば、と思い出すような……。
「と言っても、大抵の発電機なんてのは冷却水を抜いてしまえば停止するからね」
 難しい工具は必要ない、と、アトの言う通り、簡単なカギを開けるだけで工作はあっさりと済んだ。
「うんうん、時間は有限なのにゃ」
「罠だ」
 アトの号令で、皆が立ち止まる。
 3m棒を慎重に扱い、センサーに注意しながら進んでいく。
「よし、ここだね」
 マンホール。絶対に想定されていない入り口だ。
 電源が復帰して、警報が鳴り響く。
「総員、配置につけ!」
 気が付いたときには遅かった。
 これにより、大幅なショートカットを行うこととなった。

 モニターに出てきたサルマーネをスルーして、シュリエはさっさと進んでいく。おそらくは3つ目くらいのモニターだったのだろう。話が途中から始まった。
 だが、そんなことはどうでもいい。
(RTAにスキップは基本なのにゃ)
 強制ムービーは悪い文化である。
「変なおっさんの映像を垂れ流しとかなかなか趣味が悪い病院なのにゃ……」
 遅まきながら、戦闘員が現れはじめる。
「こっちだよ!」
 チャロロが名乗り口上で引き寄せ、シュリエは威嚇術を食らわせる。
「ホンキ出すまでもないデスからねぇ」
「ああ、そうだね」
 ミニュイと美弥妃が戦闘員を倒した。
 増援。
 二人が仲間のために道をあけ、
「いきますよー」
 クロジンデがイーヴィルクローを食らわせる。
 目指すは一直線、院長室だ。
 一人前にロックがかかっているようではあったが、愛がミニ魔砲で扉を撃ち壊すと、跡形もなく扉は蒸発した。

●vsサルマーネ
「貴様らあ……! よくも! よくも裏口から!」
「呼んだのはそっちだよね」
「そうそう。だから、最速できてやったのにゃ」
「手間が省けたでしょー」
「運が良かったデスねぇ」
 不敵に笑うイレギュラーズ。
「許せん! 最速で塵にしてやる!」
「ヨルさん!」
「うん」
 チャロロは前に出て、ブロッキングバッシュを構える。相手もまた同じ構えを行った。
「ふんっ!」
「あれ、マネしてるつもりなの……?」
「マネではない! ワシは貴様らの上を行く!」
「ヒーローやってたものとしては、ニセモノなんかに負けたくないよ!」
 チャロロは気合を入れなおし、盾を掴む。
「中途半端なモノマネじゃ勝てないってことを教えてやる!」
 同じ構えのブロッキングバッシュが相互にぶつかり合った。
 アトは観光客流剣術を繰り出す。
「馬鹿め! 見切っておるわ!」
 打ち合う音が響き渡る。
(これで真似したつもりなのかな?)
 観光客流剣術は死を乗り越えなければ会得できない術である。
「許せません……!」
 愛がチャロロにハートを込めてハイ・ヒールを繰り出す。
「貴様もわかっておるぞ! 食らえっ、パンドラストロベリー!」
 劣化したピンクの光線が、辺りに飛び散る。灰色がかったハートのエフェクトは、無惨には歪んでいる。
「あれは、ギフトじゃないみたいだねー。無理やり真似してるだけじゃないかなー」
 クロジンデが的確に相手を分析する。
「コピーとは芸の無い。技とは愛の心があってこそ、心無き技ではノミの心臓(ハート)すら撃ち抜けません」
「小癪な!」
「いくよー」
 クロジンデのファントムチェイサーが、サルマーネに襲い掛かる。
「もう一発ー」
「ならば、こっちも!」
 ファントムチェイサー。
「大規模召喚から戦闘手段を模索し始めたけどさー、戦闘用の魔術は一般的なのしか使えないボクとか真似てどうするのー」
「それは、これから考える!」
「いくのにゃ!」
 シュリエは複雑な術式を起動する。怪異憑式『毒葬』が、辺りを包み込む。
 動きを縫うようにして、美弥妃の呪術が炸裂する。
「キシャシャシャシャア!」
 サルマーネも大口を開け、呪術の入り混じった毒霧を噴射する。
(効かない!)
 ヨルの夜竜の腕『星砕』が攻撃を受け止める。
 サルマーネの動きが変わる。狂ったように踊りだすそれは、さながらダンスのようだった。
「それは私の動き?」
 ミニュイは華麗にフレンジーステップを踏み、攻撃をかわす。
「模倣した相手が悪かったね。私のどうにも非才だし、しかも付け焼き刃だ。真似る価値は無いよ」

●鏡写しの攻防
 シュリエが再び毒葬を食らわせる。
「そう何度も何度も……」
「効いたかにゃ? もう一発、おまけするにゃ! 怪異憑式『黒告』にゃー」
 黒い羽根が舞い落ちる。不吉な鴉の鳴き声が辺りを木霊する。
「な、なんだと!? これは知らんぞ!?」
「奥の手は一つじゃないのにゃー」
 アトは血意変換を行い、攻撃に意識を集中させた。アトの動きは全く衰えていない。サルマーネの動きは、目に見えて遅くなっている。
「動きが鈍ってきまシタねぇ」
 美弥妃は焔式を決め、続けて魔力撃を叩きこむ。
「ぐぬぬ、きさまらぁ!」
 サルマーネの攻撃に、チャロロが食らいついた。
「そこ、隙だらけだよー」
 再び、クロジンデのファントムチェイサー。
 ミニュイが素早く飛び出すと、ヘイトレッド・トランプルを繰り出した。鋭い刃と化した翼は、敵を思い切り引き裂いた。
「はっはー! ならばこちらはパンドラストロベリーのビームだ!」
 愛はスプレンダーオブハート・エヴォリューションを振り上げ、ハイ・ヒールの準備をした。けれど……。
「本物、見せてあげなよ」
「そうだそうだ!」
 ヨルとチャロロが言う。
「……はいっ!」
 攻撃に転じ、ミニ魔砲から放たれるビームが、美しいハートと蛍光ピンクを振りまく。

●本物の威力
「大丈夫ですか?」
 ヨルは立ち上がる。むしろ、ダメージを負ったのはサルマーネだ。
「見せてやろう……君にない、可能性の輝きを……!」
「キシャシャシャ! すでに限界のはずだ!」
 敵が猛然と動き出すが、アトの剣術に阻まれる。
「ぐ、ぐあ……!? なぜだ!? 同等の動きを会得したはずだ……」
「体が付いてこなかったかな」
 ライク・ア・ローグ。リジェネレーターが前提の攻撃方法だ。
「なぜだ。なぜだ……体が動かん!」
 無理がたたったサルマーネは、いまやBSのバーゲンセールと化していた。
「ごっすんくーぎ。固定ダメージは正義。乱数は悪い文化なのにゃ」
 シュリエの攻撃は呪術に変わる。
「まあわらわの力もパクった奴だけど。やっぱりそれより更に落ちるにゃー」
「いくぞ!」
 勝機を見たヨルはアウトレイジブレイクを繰り出す。
「なんの!」
 敵も同様の動きを繰り出そうとするが、パワーも早さも足りていない。1撃、2撃と打ち合って、3回目はヨルが思い切りサルマーネを壁にぶつけた。
「なぜだ……なぜ、勝てないのだ」
 ヨルはクロジンデのメガ・ヒールを受け、立ち上がる。
「変な人たちに着けられて勝手に周辺捜査された鬱憤? デスねぇ」
「パンドラストロベリー! あなたのハートを撃ちぬきます!」
 正義のビームの狙いは一直線、心臓である。
「これで、トドメだ」
 ミニュイが舞った。干戚羽紡。妖刀の輝きを翼が帯びる。
 恐るべき3連撃だった。
「ぐ、があ!」
 サルマーネはデタラメに発光しはじめた。
 奇妙なダンス。
 色褪せたピンクの怪光線。あてのない斬撃。全てが、所詮は猿真似ということだろう。
「みんな! 自爆する気だ!」
「こっちだ」
 イレギュラーズたちは道を引き返す。
 チャロロが最後に通路に身を引っ込めると、すさまじい爆音が響き渡る。

 かくして、イレギュラーズたちの活躍により、ネオ・フォボスの野望は阻まれることとなった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

ヨルムンガンド(p3p002370) [重傷]
暴食の守護竜

あとがき

悪の組織ネオ・フォボスのサルマーネは倒され、世界に平和が訪れた……!
ニセモノと呼ぶには厚かましいくらいの二流の真似ではありましたが、ニセモノ退治、お疲れ様でした!
思ってもみなかったイレギュラーズたちの奇襲により、サルマーネは不意を突かれる形となりました。やられたなあと思いながら、急遽裏口をとりつけました。
また機会がありましたら、立ち上がれイレギュラーズ! 世界平和のために……!

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