シナリオ詳細
<PantsPantyProject>天下一武ぱんつ会!!
オープニング
●
時はシャイネンナハトを控えし寒さ極まる混沌の渾沌としたカオスな世界──!!
今ッ! 幻想に荒ぶるパンツの風がァァァッ!! 吹いていたァアア────!!
人々を狂気に貶める不届きサイエンスは『パンツ風邪』!!
季節の変わり目に引き易いこの風邪は、あらゆる症状、様々なパンツ的狂気を発露させるのであるゥゥゥ!!
このままではシャイネンナハトが! 幻想が! ただのカーニバルパンツフェスティバゥになってしまう!!
無事に年末を越せなくなってしまう! そんな事はさせぬ、誰が!? 呼ぶのだ、かの選ばれし勇者達の名を──!!
ぱんつの価値を知る者。決して触れてはいけない、手離せと銘打たれたいわく付きの逸品でも掻き集める最強のHUTODOKI-STYLE集団。
叫べ!! 吼えろ!! 掴み取るのだその手に!
パンツオブパンツ・ギルド・ローレットッ!!
●
「お集まり頂きました皆々様に感謝を、そしてヴィクトリー・パンツをォォォ!!」
「「 ヴィクトリー!! ヴィクトリー!! ヴィクトリー!! 」」
幻想某所にて突如開かれ、突如集まった大勢の観客達。
名門としても知られる貴族の敷地を改造して作られたそこは、闘技場(コロシアム)というよりは試合場。
即ち、武を競い合う漢たちの祭典が開かれていた。
何故か名だたる巨漢、強敵達が集結して睨みあう様はさしもの鉄帝が誇る闘技者も後退りする光景だろう。
しかし。
しかし!! ところがこの闘技フィールドには恐ろしい結界が張られており、純粋なパワーでは決して勝てぬ道理を備えていた。
「第1209番勝負、始めぇぇぇえぇいィッッ!!」
「受けて見ろこの俺の磨き上げたぱんつをぉぉぉおおおおおお!!!」
「なあんの!! こっちはついさっき闇市で購入した乙男のぱんつよ!!」
腕に装着した専用ホルスター、『ぱんつガード』。これに込められた五枚のぱんつの価値が結界内部に限定して装着者へ膨大な力を漲らせるのである!
巨漢の戦士が繰り出した鉄のぱんつに対して、細身の眼鏡戦士から振り抜かれるはただのレースぱんつ。
どう考えてもこの勝負は巨漢の戦士が勝利する。だが、否。ここでは価値ある方が勝利する!!
「アイム、ウィナァァァアアアア!!」
巨漢の戦士は死んだ。顔にパサリと当たったぱんつの感触に耐えられなかったのである。
実際は失神しているだけだが、今後彼の人生はレースの男用ぱんつしか愛せない沼に嵌る事だろう。
これこそがこの天下一武ぱんつ会の恐ろしさ。敗者は今後そのぱんつの事が忘れられなくなってしまう闇のゲームなのだ。
会場のボルテージはまさにヒートアップ。燃え尽きないハートはどこまでもブーメランの鼓動を刻み、あらゆる常識を捻じ曲げてしまう運命にある。
これを、止めたくば───
●変態殲滅計画
「あれが私の敷地で勝手に暴れて乱痴気騒ぎを引き起こしている感染者達だ」
こめかみを抑えて告げる男は心底気が重そうだった。
しかしそうも言っていられないと、仮面纏いし貴族は一言だけ継ぎ足した。
「あれが君達に薙ぎ払って頂きたい殲滅目標だ。
この後絶対暴走するだろうから、観客も敵と思って殺さない程度にボコボコにしてね」
ミッションは発令された。
選ばれし八人の勇者たちが今、正義を執行する……!
- <PantsPantyProject>天下一武ぱんつ会!!完了
- GM名ちくわブレード(休止中)
- 種別通常
- 難易度EASY
- 冒険終了日時2018年12月23日 20時10分
- 参加人数8/8人
- 相談8日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●依頼人からの説明を受けたイレギュラーズ一同は家に戻ってから集合した
「それにしてもみなさん一体どうしたのでしょう? ぱんつなんて茶葉代の足しにもならない物にどうしてそんなに引き寄せられるのか、わたしにはさっぱりわかりませんの」
中々の正論が『年中ティータイム』Suvia=Westbury(p3p000114)から炸裂した。
「性的魅力に溢れるわたしの肢体よりもぱんつのほうに惹かれるなんて、ちょっと頭がおかしくなっているみたいですね……プンプンです」
Suviaは何の反応も無かった男達の姿を思い出し、珍しく頬を膨らませて不満を零す。
だがしかし、彼女の目の前では大真面目に真剣な眼差しの観衆に囲まれた中、更に真剣な表情でぱんつ同士を叩き合う戦いに臨んでいる者達がどうしようもなく、確かに存在している。
熱狂的、狂気渦巻くぱんつ地獄。新品の下着と腐ったバニラの匂い……!
(阿鼻叫喚する、ぱんつ風邪感染者達……)
『愛の吸血鬼』ユーリエ・シュトラール(p3p001160)が信じられない物を見る様な目で、依頼人の邸宅前にある庭にいつの間にか呪いやらフィールドやら作った挙句に集まって来た感染者達を見つめた。
「私たちが愛するぱんつとは、こんなものの為に……ぱんつ風邪のせいで、素敵なシャイネン・ナハトが来なくなったらどうするんですかー!」
「どうしてこんなことに!? この『ぱんつ風邪』は、一体どこから……!? ……いえ、今は考えてる場合ではありませんね。兎に角、この場をなんとかしないと!」
途惑い、狼狽える『白金のひとつ星』ノースポール(p3p004381)は覚悟を決めた。
ぱんつ風邪がどのようにして広がるかはともかく、少なくとも目の前の光景に恋人が加わる事は避けなくてはならない。
「……ここで暴れている連中ってのは、ぱんつを全くわかってねえ。いいか? ぱんつは体の大切な部分を守る最低限の防具でもあるんだ
故に自分の体にあった物を付ける必要がある! それはどんなぱんつでもいいわけじゃあねえんだ、わかるか?」
「おーっ、リナリナ知ってるゾッ! パンツ、服! 着るもの!」
怒りに震える『『幻狼』灰色狼』ジェイク・太刀川(p3p001103)の前で飛び跳ねる『輝く太陽の息吹』リナリナ(p3p006258)が答える。
ジェイクは静かに微笑んで頷いた。
「自分の体にジャストフィットしたぱんつは最早ぱんつではなく、それはもう体の一部だ。
ぱんつを履く事により、俺の足りない部分を補うんだぜ。ぱんつは謂わば俺の半身だ――そして、体の大事な部分を守るぱんつは愛に溢れている。
これこそが『俺のぱんつ理論』! これが俺のジャスティスだ! 俺のぱんつ理論を賭けてこいつらに勝負を挑むぜ!」
リナリナから拍手が挙がる。
「リナリナよくわかったゾッ! ボートチンアツ、強いパンツ必要! 戦いのパンツ……おーっ、パンツ装甲だなっ!!」
「そうだ、言い換えるなら装甲。『愛』は内に秘める物じゃない! 穿くんだ! 履くんだ!」
「おーっ!!」
ぴょんぴょん跳ねるリナリナを見てノースポールは一瞬止まった。
(……そういえば、一時帰宅になった時。道端で誰かにぱんつを借りようとしていたような)
無事に借りられたのだろうか。ノースポールから見た限りでは相変わらず丸腰に見えるが。
まさかリナリナが噂に聞く『あの』流派ではないだろうと思いながら。
そこでノースポールはふと、気付く。
「あれっ? タント様はどこに……」
「そういえば、セティアさんと華蓮さんも……さっきまで横に居たのに??」
ユーリエも姿を消した仲間の存在に気付いて辺りを見回した。
<「オーッホッホッホッ!」
距離感を狂わせるような。
とても、今ではすっかり聞き慣れ親しみを覚えた声が聴こえて来た。
●~パンティスト・エイト~
突然の乱入者に騒ぐ観衆!
突如試合フィールドの中央へ降り立った三人の美少女!
高々と掲げられたデュエルディs……ぱんつガードが月色に輝く!
「御天道様、それは温もりの象徴……そう、おパンツのように! つまり、このわたくしっ!」
虚空へと昇る、打ち鳴らされる指パッチン。
\『きらめけ! ぼくらの!』/
\\\御天道・タント(p3p006204)様!!///
「──こそが! このおパンツの混沌を制する者ですわー!!」
左右の手から溢れそうになるぱんつを抱き締めるかの如き芸術的なポーズを眩い輝きと共に。タントが宣言した瞬間に大地を揺らさんばかりの拍手大喝采が巻き起こる。
次いで、五枚のぱんつをスタイリッシュに持ちタントの隣に並び、鮮やかな蝶の翅を揺らす少女騎士の姿が。
同じく。ぱんつ舞う遥かなる悠久の追い風を背にして立ち上がる、戦乙女が如き天使の姿が集中線全開で映し出される。
「私は妖精騎士『ミュルグレス』のセティア」
「乙女の想いをこの手に、私は華蓮ちゃん! 我らおパンツと共にあり……なのだわ!!」
『トータルパンツコンサルタント』セティア・レイス(p3p002263)と『お節介焼き』華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)の二人が名乗りを挙げる。
片方に至っては妖精騎士を謳っているが、その本質は今日この日を戦う為に生まれて来たかのような称号を背負っていた。
彼女達こそ選ばれし三人。フルぱんつパゥワーに目覚めしパンツオブパンツである!
スキンヘッドの男達がぱんつを頭に装着し、ふしゅぅるるると息を吐いた。
既にタント達を取り囲もうと動いているぱんつ戦士達の姿は多数。いずれも猛者のオーラを纏い、利き腕に携えたぱんつガードにセットしたぱんつが淡い光を放っていた。
「行くよ」
風にたなびくぱんつと共にセティアの声が虚空へ消える。
「なにぃ!?」
瞬く間に残像だけを残して消えた三人娘。激しく狼狽えるぱんつヘッドの視界がぱんつで遮られていたのだ。
避けようの無い悪寒を感じた瞬間、男の顔面に慎ましいデザインのぱんつがめりこんだ。
「ぶべらぁッ!!」
ぱふコォァンヌ、横から一閃するセティアのノーぱんつギルティが炸裂して男達が数人錐揉みして吹き飛んだ。
千切れ飛ぶぱんつがセティアを青のりのように彩る。
「わかるまい、ぱんつを被る様なあなたには、このわたしのぱんつを通して出るTENGIの力が」
ぱんつガードから迸るエクルベージュの輝き。
「隙を見せたな小娘! ハッハー! 背中ががら空きショーツだぜぇ!!」
「暴力は良くないのだわー!!」
「ギャラクスィォゼゥ!?」
パパァンつッ!
乾いたばかりの干したてぱんつのが如く、ふんわり柔らかな青春の香りが戦士を下から打ち上げた。
「教育してあげるのだわ! 華蓮ちゃんぱんち!!」
「ちょ、暴力はんッフゥン!?」
ネールピンクのオーラ放つ両拳が空中を舞う男を滅多打ちに殴り飛ばす!
華蓮の拳を包むは乙女のぱんつ! それは──男子の知らぬ魅惑の領域、その深奥にして深淵の象徴。ぱんつ!!
「痛いって……? 殴った私も痛いのだわっ!」
ぱんつ水月。戦士が鞠のように跳ね飛ぶ。
「殴った拳が痛いんじゃない……殴った心が……痛いのだわ……!! いくらパンツ風邪だからって、他人の敷地で乱痴気騒ぎして良い理由にはならないのだわっ!めっ!」
手刀、正拳突き、下段中段上段脳天瓦割り。
身に纏うぱんつから流れ込む力が華蓮に凄まじいパワーをもたらし、ぱんつを食んでいる戦士達を次々にオカンラッシュが粛清して行く!
「騒ぐ時はちゃんと場所を確保しなさいっ! ご飯の前はちゃんと手を洗いなさいっ! 夜更かしは控えて早寝早起きっ!好き嫌いも控えていろんなものを食べるのだわっ!
この際だから徹底的に修正してあげるわ! 歯を食い縛りなさい! 連続・華蓮ちゃんぱんちっ!!」
出来立てのポップコーンではなく、ポップコーンと等しく打たれ吹っ飛んでいく男達。
華蓮の教育ぱんつナックルが炸裂する度に戦士達は笑顔に包まれ沈んで行く。
「私のパッションぱん技、見せてあげる」
「オーーッホッホッホ! お二人共ステキですわー! これはわたくしも負けていられませんわね!」
セティアと背中合わせになるタントが宙へと躍り出る。
ハーイヤーッとサイリウムのようにとある闘技場アイドルのぱんつを振り回すセティアの頭上で爛々とした閃光が降り注ぐ!
戦士達が見上げたそこには、
「おパンツガードに装填しますのは……こちらッ!
わたくしの愛用おパンツを 『す べ て』 持ってきましたわッッ! 一枚なんて選べない──それがわたくしのおパンツ愛ですわ!!」
五枚しかセットできないならば、ガードそのものをぱんつに埋めてしまえばいい。そういうことだった。
しかし彼女のその思い、覚悟、ぱんつ愛は正しく本物であるとこのぱんつ空間を形成している結界は認知した。してしまった。
刹那、タントの全身から溢れんばかりのぱんつが宙を舞い、衛星の如き動きで展開・射出された。
「そう! おパンツとは夢そのもの! おパンツに様々な柄があるように、夢の形も十人十色。なれば、一つのおパンツの事しか考えられなくするなど──断じて許せませんわ!」
「なんて奴等だ……凄まじいぱんつ魂を有している」
「女の子のぱんつに殴られて死ぬならば本望! 観客なんざやってられるか、行くぞ!!」
セティア達がぱんつを奮う姿に居ても被ってもいられなくなった観衆達が客席のパイプ椅子から飛び出してフィールドへと迫る。
アクロバティックに襲い来る観衆達を蹴り上げ、踏み台にしてタントが舞う。
その瞬間輝く、純白にして豪華絢爛の文字が光と共に男達を謎の当たり判定が薙ぎ払った。
「ぐぎゃああす!!」
「ぱねぇ!? なんか無尽蔵にぱんつを降らせて来るぞあのお嬢!」
それでも多勢に無勢。
このままでは少なくともダイス次第で脱がされるか被る羽目になる者が出て来てしまう。
しかし。
「ぱんつ────サイクロンッッ!!」
「ぐ、ぐわああぁぁ!? 場の魔法・罠を何やかんやで強制的に破壊するぱんつ竜巻だぁぁあ!!」
中空に展開するぱんつに乗るタントが振り返った先に、微笑む仲間の姿。
「変態さんたちを正気に戻して差し上げますね」
「俺が、俺達がぱんつだ!」
「オッサン! リナリナと勝負! 勝負!」
「まずは……そのふざけたぱんつを叩き直す!」
「行きますよ、皆さん! さぁ来い! 私達のぱんつ力を見せてやるぞーっ!」
遂に立ち並んだ8人のPPP戦士達が構え、それぞれのぱんつを武器に円陣を組み、そして敵の集団へと一切の恐れを知らぬ戦士となって向かって行く!
飛び交うぱんつ! パンティー! ショォーツ!!
我こそが最強のパンティストであると証明するは、果たして誰なのか!
今、最大のぱんつ大戦が幕を突き破って暴発した!
●~アイキャッチ~
「おーっ、誰かリナリナにパンツ装甲貸す! パンツ装甲! パンツ装甲! パンツソーコー!!」
(?????)
ロバの散歩中だったミリタリア・シュトラーセ(p3n000037)は少女にある物を差し出した。
●~Pants Panty Project~
ぱんつがぱんつを受け、しかし耐え切れなかったぱんつが引き裂かれて頬を打たれた男が吹き飛んだ。
「これで終わり、さよなら」
「……!! 今の、なんて切ないぱんつなん……だ」
胸に響くようなセティアの悩まし気な表情、そして容赦無き華麗なるぱんつ捌きが戦士達の胸をふわっとさせてドギャンッする。
「オラァッ!!」
全裸にぱんつを被ったマッチョと高速で打ち合うジェイク。
「やるな……だが! このおっさんぱんつこそが俺の体にジャストフィットするんだ、俺のパンツ理論をもってすれば
例え相手が令嬢のぱんつだろうが女王のぱんつだろうが負けねえ……!!『俺のぱんつ理論』×『愛』=『ぱんつ力』、これが勝利の法則だ覚えときなぁ!!」
「ヌゥ! ぱんつパワーが膨れ上がっ……いや、むくれ上がって……!?」
ユーリエやセティアのぱんつに比べればちっぽけで見向きもされぬ孤独なぱんつ。
しかし今、ここに孤高は誕生した。
溢れる筋肉と物理で殴り倒したジェイクが敵から奪ったぱんつとおっさんのぱんつを重ね合わせ、強烈な変態を遂げたのである!
「幻想のぱんつ達よ! 俺にぱんつ力を分けてくれ!」
雄叫びと共にぱんつを振り回すジェイクが戦士を紙切れの様に蹴散らして魅せる!
錐揉みするぱんつの変態。
「っ! そこですの!」
三人の男達を相手にするSuviaがポケットから咄嗟に抜いたサブぱんを飛んできた男の顔面側頭部へ叩き付け、乾いた洗濯物を干す音が鳴り響いた。
「どの殿方も、口を開けばぱんつばかり。そんなにぱんつがお好きならば食らえばいいですの」
秘密を暴かず怠惰に布を求めし者達に振り下ろす慈悲無き一撃が断末魔を連続させた。
「親切な人、リナリナにパンツソーコーくれた! よくわからないけどリナリナきっと強いゾッ! みんなカツモク! るら~っ!!」
「よせぇええ!!」
「うおぅっ!? おっさん、リナリナ離す! はなせー!」
服を捲ろうとしたリナリナに謎の恐怖心を抱いた巨漢の戦士がしがみついて止める。
はなせー、という声が木霊した。
「……!」
一方その頃、乱戦の最中ノースポールは震えていた。
ぱんつガードにセットされた5枚の黒い下着。それらは漆黒の闇を伴って彼女を呑み込もうと覆い隠していた。
悪寒に震えるノースポール。
(5枚揃って私を蝕もうとしてる……? 怖い、これがぱんつの意志……光? これは!)
だがその瞬間、彼女は思い出した。
(そうだ……だっ、大丈夫。今日の私自身のぱんつは、まさしく勝負ぱんつなんですから!)
勢い良く叩いて気合いを入れたのは自身のお尻。
いつもの、日常の中でこそ活きる衣服の下で輝いたのはぴんくの紐ぱんつであった。
闇の衣が消し飛び、その残滓を纏った純白の乙女が戦いの中へと突き進む!
「な、なんだあの禍々しいオーラは!」
「あれは伝説のパンツァー! 馬鹿な! ただの伝説では無かったというのかー!?」
「さあ、この恐ろしくも美しいぱんつの餌食になりたいのはどこのどいつだ! かかってこーい!!
……来ないならこっちから行くよ!?」
白雪の翼を広げ飛び上がったノースポールが弾丸の如く敵を蹴り飛ばし、周囲の男達の動きを止める。セティアが男達を打ちのめす。
着地の瞬間、駆け抜けるSuviaの手を取ったノースポールは互いに振り回す勢いで回転すると同時に敵達を薙ぎ倒し、吹き飛ばしてぱんつの雨を降らせる。
「ファインプレーですの!」
メイド服のスカートが捲れ、タントの閃光が煌めいてSuviaの姿を隠す。
(目を閉じて、思い出す。愛用してきたぱんつの事を思い出し……力が溢れる……漲る!)
二枚のぱんつをガードへセットしたユーリエがぱんつ音速を越え、戦場を乱舞する。
タンスの前で、鏡の前で、友達の前で、恋人の前で使った記憶が……今、彼女の中を駆け巡る!
(そうだよね、自分のぱんつを愛せない者に他人のぱんつを愛せるわけがない。ぱんつに優しくできない者に他人に優しくできるわけがない。
最早、ぱんつとはもう一人の自分に他ならない! そうですよね、皆!!)
振り向いた彼女と目が合うタントが素敵なウインクをパチリ。
「我々はローレットのイレギュラーズ! 一心同体!
なれば! おパンツとも一心同体! 負ける道理などございませんわッッ!!」
「一心同体……その通りなのだわ。私、私が間違っていた! 大切な、気になるあの御方のぱんつが破れる事を恐れて胸にしまっていては、
飛び立てない籠の中のぱんつと一緒……! 私の心は彼と共に、彼のぱんつは、ここに──!!」
「そうだぜ、それこそがぱんつだ!」
華蓮が胸元から取り出したぱんつを拳に巻き付ける。
仲間達の心も一つになり、互いのぱんつが共鳴し合う。
もう何も怖くないとユーリエは笑顔で自身の前に立ちはだかる敵を打ち、そして履いていたぱんつをガードへセットして縦横無尽に無重力のぱんつとなって数十人の敵を仲間と共に無双して行くのだった。
──
────
──────
最早、今が夜なのか昼なのか分からぬ程の光と輝きに戦場が満ちた時。
セティアが敵の集団に向かって行きながらねこさん印のぱんつを穿いて、眩い莫大な光を放ちながらスカートが捲れるのも意に介さず宣言した。
それは一つのささやかな願い。
ただその場に『風よ吹け』と、一滴の祈りを膨大な力に乗せた願いの渦。
洗剤がぱんつに染み渡る様に馴染んだ、その場の全てのパンティストが心の何処かで秘めていた小さな願いが今、此処にぱんつの奇跡が叶った。
「きゃっ」
「あっ!?」
「わわっ!?」
「おーーーっ!!?」
刹那。戦場に吹き荒れた風があらゆる者の服を、スカートを捲り。その秘密を暴いた。
リナリナから伸びた光の線はユーリエからSuviaからノースポールへと繋がり、そしてジェイクが持つ大量のぱんつに収束した。
瞬間……結界が割れる音と共に空へとキノコ雲が上がった。
────────── チュドオォォォォォン!!!!
後に爆発音を聞きつけた目撃者は語る。
そのキノコ雲には恐るべき数のぱんつが渦を巻いていたという。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
──完。
依頼人の家ごと吹き飛ぶ惨事でしたが、皆様の活躍で無事に依頼人もぱんつ風邪に感染して記憶が曖昧になったので良しとされました。
全員にMVPを配りたい所ですが、ここはパンツの奇跡を引き起こしたセティア様と熱き思いに溢れた皆様に称号をお贈りします。
GMコメント
ぱんつを振り回して無双する依頼です。
●依頼成功条件
依頼人の敷地で発生したぱんつ風邪感染者達全員の暴走を止める
●情報精度A
この依頼はぱんつに関する事だけは想定外の事態になるでしょうが、失敗に繋がることは無いでしょう。
●ぱんつが強さに
ロケーションは四方500m範囲で試合場と観客席がある戦場となります。
皆様にはこれに参加すると言うよりは、ヒートアップし過ぎて狂気がその場から広がらない内に乱入。わけもわからぬ内に倒しに行く方向で動いていただきます。
しかしOPにもあったように、ここではぱんつの所持数や価値の高さで戦闘力が変動する呪いみたいな結界が張られています。
皆様の元々履いてるぱんつを武器にして、強さの値は大体イメージ的に1.0倍。これより強くなろうとするなら各種ぱんつを大会が配布していた『ぱんつガード』にセットする必要があります。
ちなみに、物によっては弱くなる事もありますので下着選びにはご注意を。勝負下着で勝負なのです。
●敵エネミー
ぱんつ戦士×20
ぱんつを振り回して襲いかかって来ます。見た目の幅は冴えないおっさんから筋骨隆々の巨漢まで。
ぱんつ観測者×30
やんややんや、ヤジを飛ばしたり歓声を最初は上げて来るでしょうが、恐らく最終的に盛り上がり過ぎて皆様に集団で襲いかかって来ます。
どの敵も強さとしては素の皆様が一撃で倒せる程度ですので、とにかく『油断無く不殺を心掛けて無双してやる』くらいの気持ちで臨みましょう。
※ぱんつを振り回すのが嫌な場合、せめて武装にぱんつを巻き付けて戦いましょう。
以上。
皆様のご健闘を祈ります!
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