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シナリオ詳細

陸マンボウとV8マンボウ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●オオグンタマ隊長のゆかいな海洋警備・陸マンボウ編
「ンッンー、今日はマンボウかあ」
 マグカップ片手に指令書を読むオオグンタマ隊長。
 彼の一日は蓄音機から流れるクラシックジャズとひきたてのブラックコーヒーで始まる。
 『オオグンタマ専用』と書かれたカップを朽ちtにつけると、指令書に付随していた情報書類に目をとめた。
 ――いわく。
 陸マンボウは12月になると海の冷たさに耐えられず陸へと上がってくる陸海両生のナマモノで、陸では低空ホバリングで移動するという。
 しかし陸の太陽にみるみるひからびて死ぬほか剣で切り裂けば傷口がみるみる広がって死に大きい声で脅かせばショックで死にビニール袋とか間違って喰って喉を詰まらせて死に自分一人だけになると寂しさで死ぬらしい。
 そのあまりの死にやすさゆえに海岸と町が陸マンボウまみれになる問題が深刻化しており、陸マンボウをなんとか生きたまま海に帰す運動が『陸マンボウを見守る会』によって行なわれている。
 が、ここでひとつの問題が起こった。
 全く同時期に陸にあがってくる陸海両生ナマモノ『V8マンボウ』がその轟音と迫力でばったばったと陸マンボウをぶっ殺してしまっているらしいのだ。
 オオグンタマ隊長は嫌な予感に包まれた。頭のまわりがズーンと重くなって遠い耳鳴りがするあの感じである。
 指令書の最後にはこうある。
「V8マンボウを撃滅せよ。ただし大きい声や他人が怖がる迫力はなしで」
「オーマイガ……」
 オオグンタマ隊長は顔を覆った。

●困ったときの何でも屋、ローレット
 ギルド・ローレットは世界的中立の何でも屋である。依頼を引き受けた以上はその達成に努力する契約によって無数のイレギュラーズたちが様々な問題を解決してきた。
「そんな皆さんにご紹介します。海洋警備隊のヒョギフ地方を担当しているオオグンタマ隊長なのです」
「どうも。オオグンタマです」
 どこからどうみてもオオグンタマなオオグンタマ隊長が、皆へ深く頭を下げた。
 みんなもオオグンタマのことは知ってるとおもうから説明を省くね。各自リアルなオオグンタマを脳内で想像してね。
「昨今陸マンボウの死亡問題が深刻化しまして、その原因の一つになっているV8マンボウの討伐をおねがいしたいのです。
 我々は地元の土地勘もありますので近隣住民がエリアに入り込まないよう、そして陸マンボウができるだけ近づかないよう尽力しますので、皆さんはV8マンボウとの戦闘に当たってください。
 V8マンボウのことは知っていますよね」
 一般常識みたいに言われたのでうっかり聞き流しそうになったが、ユリーカが念のためにといって説明を加えた。
「身体にV8エンジンを積んだみたいに爆音で爆走する爆マンボウなのです。マンボウの割にすっごくタフでハートも強く突進の威力は余裕で人を撥ね飛ばすらしいのです」
「そうです。もしそんなマンボウが走り回れば陸マンボウがドミノ倒しの如く死んでいくでしょう。そして『陸マンボウを見守る会』が死ぬほどブチキレるでしょう。それは我々も望むとところではありません。どうか――爆音を出さないようできるだけ静かに、かつ出来るだけインパクトを押さえて、V8マンボウを倒してください。よろしくお願いします!」
 最後急に難題をぶっこんできたな、と思ったが。
「よろしくお願いししゃああす! しゃああああす!」
 オオグンタマ隊長は勢いで誤魔化した。

GMコメント

 話がとっちらかってきたので一旦整理しましょう。

 皆さんがやるべきことは三つです
・V8マンボウを倒す
・出来るだけ静かにできるだけインパクト抑えめで倒す
・リアルなオオグンタマを想像する
 ごめんなさい二つでした。

●V8マンボウ
 爆音で爆走するマンボウ。
 陸をホバー移動しおもいきり突撃してくる。
 これは【飛】がついた高命中攻撃で、だいたいは激しく吹っ飛ぶ模様。
 耐性がありBS【麻痺】【呪縛】【石化】【怒り】の効果を受けない。

 数は5体おり、これをできるだけ静かになるべくインパクト抑えめで倒す。
 実質的な成功条件は『V8マンボウを倒す』なのでうっかり音が出たりしてうっかり迷い込んだ陸マンボウがパタッといっても依頼が失敗になったりはしません。オオグンタマ隊長がめっちゃへこむだけです。でも可哀想だから頑張ってあげましょう。

 フィールドは砂浜です。出てきた所を狙います。

【アドリブ度】
 ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
 プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。

  • 陸マンボウとV8マンボウ 完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年12月18日 22時05分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

亘理 義弘(p3p000398)
義に篤く
リノ・ガルシア(p3p000675)
宵歩
フロウ・リバー(p3p000709)
夢に一途な
ライネル・ゼメキス(p3p002044)
風来の博徒
エスラ・イリエ(p3p002722)
牙付きの魔女
村昌 美弥妃(p3p005148)
不運な幸運
鼎 彩乃(p3p006129)
凍てついた碧色
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの

リプレイ

●マンボウがすぐ死ぬのは都市伝説らしいよ
「なるほどぉ……」
 図鑑『うみのおともだち』を開いていた『不運な幸運』村昌 美弥妃(p3p005148)は、陸マンボウのページを撫でてどこか悲しげに目を伏せた。
「陸マンボウ……なんとも儚いというか脆いというかぁ。うん、可哀想デスし早く悩みは取り除いてあげたいデスねぇ」
「本当にね。その気持ちは分かるわ」
 『牙付きの魔女』エスラ・イリエ(p3p002722)も腕を組みうんうんと頷いた。
「自然の中でのことに殊更手を加えるのは良いことだとは思わないけれど……ただ、貴重な生物が絶滅でもしてしまおうものならそれも忍びないわ。少しでも力になれるように頑張るつもりよ」
 ページには陸マンボウが浜辺でぐたーっとしている絵が描かれている。
 命のはかなさを思わせるその絵に、『凍てついた碧色』鼎 彩乃(p3p006129)はどこかほろりときたらしい。
「陸マンボウの護衛については言われてませんでしたが……煩いのは自分も苦手ですし、善処しましょう……できる限り、ですね」
 そんな具合に、みんなの目的に『陸マンボウにも気を遣ってあげよう』が加わった。

 特に大きく報道されることも無く、雪国の人たちが雪かきをする苦労を自慢しないように島の人たちも陸マンボウの死体が山と積まれることを外に言いふらしたりはしない。
 なので、初めて見る人は大抵ギョッとする。
「いやはや、なんで陸に上がってまで死ぬかね……海の中でもこのペースで死んでるんだろうか」
 『風来の博徒』ライネル・ゼメキス(p3p002044)は海中の底にめちゃめちゃ沢山の陸マンボウが沈んでいる光景を想像してげんなりした。
「別に、そうでもないらしいですよ。屈強な生き物ではないですが、海での死亡率はそう高くはないらしいですね。産卵のために陸に上がり、そして大抵死ぬとか」
 『夢に一途な』フロウ・リバー(p3p000709)は絵本『まんぼうさんは生きている』を開いてそんなことを言った。
 片道切符のウミガメみたいなもんだろうか……。
 ライネルが砂浜から大量の子供マンボウがわき出て海へ入っていくさまを想像してそれはそれで顔を曇らせた。
 咳払いをするフロウ。
「ところで陸マンボウはまだいいとして……V8マンボウとやらは異世界から来た外来種かなにかですか?」
 『義に篤く』亘理 義弘(p3p000398)がぼんやり斜め上をみながら呟いた。
「ウォーカーとの混血は純種遺伝の法則で残るんじゃなかったか」
「そういうことではなく。練達的な……生態系を破壊するタイプの……」
「なるほど、改造ブラックバスな……」
 生態系を破壊するブラックバスは他国の民が日本環境を破壊するために放った改造品種であるというデマが昔流れたことがあるとかないとか。
 義弘は一旦かつての故郷の常識で考えようとしたが、積み重なる陸マンボウの死体を見直してそれをやめた。
「混沌世界はこんなもんだと理解しちゃいるが……意味が分からねぇ」
「だいじょうぶですわー……」
 『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)がツルのポーズでスライドインしてきた。ツルのポーズは各自想像してほしい。
「き・ら・め・け」
 ありもしないカメラに耳打ちするタント。
「ぼ・く・ら・の」
 ありもしない2カメに耳打ちするタント。
「タ・ン・ト・様っ」
 ありもしない3カメに耳打ちするタント。
「が、マンボウを救ってみせますわよー……」
 マンボウのポーズで静かにキラキラするタントである。
 別名『タントなりの気遣い』。
 それを見ていた『宵歩』リノ・ガルシア(p3p000675)が、光を遮るマント(よく闇に紛れる時に使う)をサッと翳した。
「あらタント、光ってるわよ。ちょっと暗幕かけておく?」
「ひいっ……!?」
 タントが額を押さえてぷるぷる震えた。
 光を止めると死ぬのだろうか。
 逆光合成生物なのだろうか。
「うふふ、冗談よォ」
 リノは首を傾げて口元に手をやった。
 と、その時である。
 ぶおん! と激しい音が海からあがった。
 まるですごいエンジンを積んだ車がアクセルをふかしたような音だ。
「あれはっ、V8マンボウ!」
 それまで優雅にコーヒーをすすっていたオオグンタマ隊長がピッと親指を立てた。
「ローレットの諸君。出番だ、奴を倒してくれ! start your engine!」
「うるさい」
「ごめんなさい」
 しょんぼりするオオグンタマ隊長を背に、リノたちはそれぞれに武器をとり、海からあがったV8マンボウへと襲いかかった。
 しずかに。

●しずかなるばとる
 空をゆーっくり描く青白い光。
 フロウは海から飛び上がりぶるぶると水を落とすV8マンボウの群れに狙いをつける。
 輝く指輪。はじける魔力。
 その一方ではエスラがぐるりとつま先で円を描くことで魔方陣を高速転記させ、組み込んだ破壊のルーンを発動させた。
「ところで」
「なんでしょう」
「オオグンタマ隊長は確か女性だって聞いたことがあるわ。卵で増える種族の出身だって話もあったり」
「今その話を――!?」
 二度見するフロウ。
 発射態勢に入るエスラ。
 サッと気持ちを切り替えて同じく発射態勢に入ったフロウはV8マンボウにルーン・Hを同時発射した。
「ボゥッ!」
 ジェット噴射で回避行動をとるV8マンボウたち。
 命中はしたもののあっちこっちに散開していく。
 義弘が拳を握りしめた。
「大通りに出たら面倒だ。ここで食い止めるぞ」
「食い止めるのはいいけど……」
 リノはナイフを逆手に握ると、脇を抜けようと突撃してくるV8マンボウの前へ立ち塞がった。
「ボォウ!」
 加速するV8マンボウ。
 インパクトの瞬間に飛び退き間合いを崩すと、リノは高速スピンでV8マンボウの横っ腹を蹴りつけた。
「ボボゥ!?」
 転倒し、砂浜を滑っていくV8マンボウ。
 リノは踵についたなんだかぬめっとしたものを指でとり、親指とすりつけてうにょーっと伸ばしてみた。
「やァん、生臭いし……。つやっとぬるっとしてるぅ」
 なるほどああするのか。美弥妃はうんうんと頷き、魔力を踵に集中させてみた。
「わ、ワタシもぉ……!」
 美弥妃もリノのまねをして飛び退き、スピンし、V8マンボウの横っ腹に踵を打ちつけんと蹴りを繰り出――した途端、ばくんと足をくわえられた。
「あっ」
 リノと美弥妃の違い。
 そう、体格と体軸。
「ああああああああああああああああああああ」
「ボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボ!」
 美弥妃はそのまま思いっきりさらわれ、カーブしたV8マンボウによって海へと再び突っ込んでいった。
 うあーと言いながら海に引きずり込まれていく美弥妃。
「なぁにあれ、ホラーショー?」
「いかんな――む」
 助けに走ろうとした義弘の横っ腹へ、V8マンボウが突撃してくる。
「ボッ!」
 ジェットの勢いを強め同じようにさらっていこうとするV8マンボウ。
 対して義弘は相手の頭をしっかりと掴み、握った拳をV8マンボウの口の中へと叩き込んだ。
「ボウ!?」
「ぼうぼううるせぇんだ」
 義弘はしっかりと砂浜に足をつけると、自らのパワーだけで強制ブレーキ。
 V8マンボウを強制的に持ち上げると、頭上に高く掲げた。
「今だ、やれ」
 お言葉に甘えて、とばかりにライネルはソウルストライクを発動。
 自身の精神力を弾丸へと変えていく。
 が。
 なんか形がすごくオオグンタマ隊長だった。
(さっき隊長を見たからだろうか……)
 とか思いつつもまあいいやとV8マンボウへと発射。
 オオグンタマストライクがV8マンボウへ直撃し、腕によってふさがれた口でもごもごと暴れた。
 既にボディはべっこりいっている。
 もう一発でたたきつぶせるはずだ。
「赤土目覚めよ――」
 彩乃は祈りを込めてかがみ込み、砂地に手のひらを押し当てた。
「此処に仇なす――」
 キッと目をひらき、V8マンボウを見上げる。
「敵を討て!」
「ボウ!?」
 V8マンボウがとうとう喋ることが出来た。
 というのも、砂を割って飛び出した大量の石礫がV8マンボウに直撃し、義弘の腕から抜けて宙を舞ったからである。
 うぼっと呻いて落下したV8マンボウは、もうジェットを吹き出すこともない。
 そうとうぬめっとしてる腕を振って、義弘は深く息をついた。
「ふう、まずは一体……じゃねえ、美弥妃っ!」
「美弥妃さまー!」
 タントが両手を掲げて海へとざばざば突入していった。
「みゃー!?」
「ボボウゥ!」
 そして海から戻ってきたV8マンボウに撥ね飛ばされた。
 くるくる回転しぴかぴか発光して顔から浅い波打ち際へ落ちるタント。
「だ、大丈夫デスかぁ……?」
 海から昆布とかナマコとかくっつけてあがってきた美弥妃が海水を吐きながら引っ張り起こす。
「わたくしのアクロバティック回避がなければ即死でしたわ……」
「思い切り撥ねられたように見えましたけど……」
 タントは己のぴかぴか(シャイニングタントヒール)で傷を自他の癒やすと、すっくと立ち上がってもっかい輝いた。
「それよりも、重大なことに気づきましたわ」
「それはっ?」
「それは――」
 タントはシャイニングエクセントリックポーズで振り返った。
「CMのあとですわっ」

●カットインとCM(オオグンタマグミとか)を各自ご想像ください
「それよりも、重大なことに気づきましたわ」
「それはっ?」
「それは――」
 時間が戻ったんじゃ無い。もっかいやってるんだ。
 タントはファビュラスファンタスティックポーズで振り返った。
「V8マンボウは、海の中ではそれほどうるさくなゴボボボボボボボボ」
「うわータントさゴボボボボボボボボボ」
 美弥妃とタントが二人まとめてV8マンボウに海へかっさらわれていった。
「あら本当。海に入ると案外静かになるのね?」
 顎に指を当ててゆっくりと頷くリノ。
「思えば、海の中でまでうるさかったら浜よりもっと先で対策する筈ですものね」
 腕組みをして頷くフロウ。
「あー言われてみれば」
 ぽんと手を打つオオグンタマ隊長。
 そしてハッと振り返ると――。
「ぼう……」
「ぼうぼう……」
 陸マンボウがふよーっと数匹近づいてきていた。
「こりゃあまずいな」
 ライネルが陸マンボウを遠ざけるべきかV8マンボウを遠ざけるべきか迷うライネル。
 その一方で、義弘がオオグンタマ隊長に手を振って示した。
「陸マンボウを遠ざけておけ。そのくらいは自己責任でやってもらうぜ?」
「えっ、あ、わかった!」
 依頼したからあとは楽だなーとサボるつもりでいたオオグンタマ隊長は慌てて陸マンボウの方へ駆け寄ると、小声でそーっと遠くへ誘導しはじめる。
「さーて今度はこっちだな」
「海に入れてしまえばいいんですね?」
 彩乃は紺碧の聖骸布を大きく振り込むと、突っ込んでくるV8マンボウめがけて衝撃の青を発射した。
「ボッ!?」
 直撃をうけて吹き飛ぶV8マンボウ。
 浅い海中に落ちたところを、エスラがソウルストライクで狙い撃ちにしていった。
「長引けば陸マンボウの危険だって高まるし、私たちが大きな音を抑えて戦っても騒音は防げない……そう思ってたけど、これなら徹底的に戦えるわ。あとは動き回るのをどうにかするだけね」
 エスラが空中に左から右へと手のひらをスワイプさせると、三角形魔方陣が連結して複数描かれていった。その全てが魔術式を完成させ、ソウルストライクを連射しはじめる。
「彩乃、海へ落としまくれ。俺たちはあっちで引きつける」
「わかりました。お気をつけて……」
 彩乃は衝撃の青を連発。陸へ上がろうとするV8マンボウを次々と海側へ送り込み、一方で義弘は海へとダッシュ。
 腰まで浸かると、突撃してきたV8マンボウを両腕でがっしりとホールドした。
「確かに爆音が弱まってる」
「美弥妃が飛び込んでくれたおかげね」
 リノは上着を脱ぎ捨てると、勢いよく海へと潜っていった。
 冬場にそりゃあ寒かろうと思うかもしれないが幸いここは南国。海水浴に丁度いい季候である。
「ボ――」
 リノを見つけて海中から突撃してくるV8マンボウ。
 海底を蹴ってアクロバティックに回転すると、V8マンボウの突撃を紙一重で回避した。すれ違いざまにナイフの刃をたて、V8マンボウを切り裂いていく。
 ばっと広がる血の色に、遠くの陸マンボウがおびえてぱったり行ったりしたがそれはごく少数。
 ライネルも同じように海へ潜り、格闘術式で突っ込んでくるV8マンボウのエラをたたきつぶした。
 ごぼごぼと唸りながら身もだえするV8マンボウ。
 ぷかーっと浮いたV8マンボウを見て、ライネルはふとマンボウの天ぷらを想像した。
「そういえば……陸マンボウって食えるのか? いや、食えないから問題になってんのか……?」
「寄生虫が多くて食べられなかったかと」
 フロウはそんな風に言いながら海中へ潜り、美しい軌道を描いてV8マンボウを次々に殴りつけた。
 フロウの手刀が、蹴りが、おもしろいようにV8マンボウを打ち据えていく。水を得たフロウである。
「いい海ですね……」
 これが終わったら後で釣りをしよう。そんな風に考えながら水を蹴る、フロウであった。
 その一方で、美弥妃は海の中でぐわんぐわんされながら杖を握りしめた。
「ごぼぼぼぼ!」
「ごぼぼ!?」
「ごばばばば!」
 タントと謎のコンタクトをとり、勢いよく杖を振る。
 神薙の魔術が美弥妃をとらえたV8マンボウと、タントを引っ張り回すV8マンボウそれぞれを射程に収めて発射される。
「「ぼっ!?」」
 はじけ飛ぶV8マンボウ。

 やがて、陸マンボウはオオグンタマ隊長と休憩してた部下たちによって遠くにおいでおいでされ、問題のV8マンボウも片づき、砂浜には再び静かな時間が戻っていた。
 ばしゃんと水面から出る腕。
 フィンガースナップ。
『きらめけ!』
 ずずずとせり上がるように水面から現われるタント。
『ぼくらの!』
 めいっぱいの輝きと共に、タントはスッキリしたポーズで飛び出した。
『タント様』
「依頼完遂ですわー!」
 解き放たれたタント。
 その様子に、リノたちはなんだかほろっと来たという。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 静かに戦うって、難しいもんですね!

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