PandoraPartyProject

シナリオ詳細

鉄くずのこども

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 鉄帝星屑商店街は何時だってお祭り騒ぎだ。
 ひょっとしたら幻想の竜の胃袋亭よりもパワフルかもしれない――行った事ないけど。
 特製マグマラーメンばかり食べていたわたしには他の国に行こうなんて考えた事もなかった。
 そもそも、商店街から離れてどこかに行こうものならパパやその辺のオジサンたちがお冠だ。
 憧れのラド・バウだって家族旅行の一環でなんとなーく遊びに行けただけだし、アイドル『パルスちゃん』のコンサートだって行った事ない。
 ファントム・ナイトの夜の喧騒に紛れてどこかに行ってしまおうと思ったけれど、そんな、そんな……。

「だから、デーリャは弱虫なんだよ。
 へへん、このグリーシェ様を見習いなよ。もう近くの森位にはガキんちょ連れていけるんだぜ」
 胸を張った鉄騎種のこどもはにやりと笑う。
 デーリャと呼ばれた少女はぷう、と頬を膨らませて少年を見遣った。
「それでオジサンに怒られてたの知ってんだからね」
「あれは運が悪かったんだよ。偶然、たまたま、次はそんなことねーし」
 たじろいだグリーシェは機械の腕をぶんぶんと振り回す。二人とも年のころは10に満たないだろうか。
「大人になれば街からでてもいいの?」
 呟くデーリャは機械化した瞳をぎょろりと動かす。今まで拗ねていた少年が「じゃあ、二人で森に行って『鉄くずの花』摘んできて大人って分からせてやろうぜ」と瞳を輝かせれば大変だ――こどもたちはたちまち森の中へ。


「ということなのです」
 困った様にそう言った『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)は鉄帝にある星屑商店街育ちの子供達の保護を特異運命座標達へと『おねがい』した。
 特異運命座標として召喚された者や冒険者として戦う技量を身に着けているならばいざ知らず、彼らは普通の子供だ。
 鉄帝が力こそパワーと『面白おかしく力を発揮している』としても、その技量を身に着けぬうちは普通の子供と大差がない。寒さをしのぐ事が出来る種族的な適性があれど、モンスターと出会えば一たまりもないだろう。
「数時間前に森に向けて出発した二人。
 鉄騎種のこどもさんなのです。女の子はデーリャちゃん、男の子はグリーシェくんなのです」
 生れた頃から幼馴染。一緒に育ったといっても過言ではないデーリャとグリーシェ。
 そろそろ外の世界を知りたいお年頃――なのだろう。
 だからと言って誰かが管理している訳でもない手入れもしていない森に行かれてはその未来は『ある意味見えている』ではないか。
「親御さんからのSOSなのです。森での二人の発見をお願いするのです!」
 だって、森にはこわぁいモンスターがたくさんたくさんいるのだから。

GMコメント

 こんにちは、夏です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●鉄くずの森
 まるで木々が鉄くずのような色味に変わりぐでぐでと変形している風景の場所です。
 殺風景にも感じられる森ですが、枯れているながらも緑も見受けられます。
 また、様々なところに動物やモンスターの気配が存在しています。
 鉄くずの森の代表的な動物さんです。きっと鉢合わせますね。

 ・オオネコモドキ
  ふわふわの白い尻尾。1m50cmの体躯。もふもふの体。
  ぴょこんとしたお耳にぴんくの肉球。
  ねこ! と見せかけて「ワンッ」と鳴きます。肉食。

 ・鉄リス
  鉄くずを喰らう栗鼠です。常に何かを食べています。
  冬の時期は寝ている筈ですが鉄くずの森では通年をとして餌が豊富なのでよく見られます。
  野生では結構狂暴です。物音に反応してビビりなので襲い掛かってきます。

 ・パカダクラ(野生)
  冬仕様のもふもふのパカダクラです。ダカァ。
  わりと、野性、凶暴。乗れます。凶暴。でかいです。凶暴。

 ……その他にも様々なモンスターたちが住んでいます。

●デーリャ&グリーシェ。
 10に満たない小さな鉄騎種のこども。
 大人になる為に『鉄くずの花』という御伽噺のお花を探して森へと二人で冒険に出ました。
 何処にいるかは分かりません。非戦闘スキルを使用するなどして、居場所を探してあげてください。
 わりと隠れることは得意のようで、現状はモンスターに見つかっていませんが……。

●『鉄くずの花』
 ユリーカ曰く、御伽噺に出てくるお花。実在はしてないようですが、モデルになったお花は鉄くずの森に咲いているようです。

 よろしくです。

  • 鉄くずのこども完了
  • GM名夏あかね
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年12月16日 22時40分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)
安寧を願う者
カイト・シャルラハ(p3p000684)
風読禽
清水 洸汰(p3p000845)
理想のにーちゃん
琴葉・結(p3p001166)
魔剣使い
ヒィロ=エヒト(p3p002503)
瑠璃の刃
ラルフ・ザン・ネセサリー(p3p004095)
我が為に
アリス・フィン・アーデルハイド(p3p005015)
煌きのハイドランジア
オールド(p3p006823)
幼き機獣

リプレイ


 鉄くずで出来た様な森はまるで御伽噺に出てくるようで。
 殺風景にも感じられるが、人工的な雰囲気と合わせれば赴きさえも感じさせて。
「こういった森を飛ぶのも面白そうだよな。探検って感じで! ロマンだよな!」
 楽し気に瞳を輝かせた『風読禽』カイト・シャルラハ(p3p000684)。背の翼をばさりと揺らしたカイトは傍らのパカダクラに荷物や着替えを任せると手渡した。
「ダカァ……」
「うんうん、荷物はよろしく頼むぜ。じゃあ『作戦通り』がんばろーぜ!」
 人助けセンサーの反応する方へと向かおうと胸を張った『雲水不住』清水 洸汰(p3p000845)。二手に分かれ、至急子供達を確保するのだと森の地図や大まかな地形を手にしていた『魔剣使い』琴葉・結(p3p001166)はファミリアーを利用し上空からの探索へと気を配る。
「子供ならではの冒険心。大人への憧れ。そういうキラキラしたものは無くしてほしくないものですね」
 子ども心は何時だって眩い。『ほのあかり』クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)はそう告げ乍ら、その眩い思いが曇らぬ様にとやる気を見せる。
 無事に連れて帰ることが出来れば、幼い少年少女にとって、これは『子供の頃の大冒険』として記憶に刻まれる事だろう。漏れなく商店街の大人たちによる説教もその思い出に付随するのだろうが。
「オールドと、同じ、オールドワン? 仲間、助ける、大事」
 こてり、と首を傾げた『幼き機獣』オールド(p3p006823)。その言葉にうんうんと頷く『煌きのハイドランジア』アリス・フィン・アーデルハイド(p3p005015)は小鳥のファミリアーを追従させながら「頑張って探さないとね」と笑みを浮かべた。
「群れ、逸れる、怖い、寂しい、危ない。オールド、今も、はぐれてる。つらい、わかる」
 何処か寂し気にそう言うオールドにアリスは目を伏せる。家族や群れから逸れる事はどれほど怖い事か。
 退廃的な屑の森。灰の色で固められたその場所を両眼に映して、ほう、と息を吐いた『カオスシーカー』ラルフ・ザン・ネセサリー(p3p004095)は「流石は鉄帝」と小さく呟く。
「ジャンクヤードの様だね。鉄帝のこうした退廃さと自然の厳しさが見える風景は本当に素晴らしい」
「けどけど、幼い子供だけでこんな場所に!? 早く見つけてあげないと……!」
 耳をぴこぴこと動かして『夢見る狐子』ヒィロ=エヒト(p3p002503)は慌てた様にそう言った。
 冬の森は寒く、特に、気候の厳しい鉄帝ならば鉄騎種以外は簡単に凍えてしまう。ふるりと体を震わせる特異運命座標達にも、冬の脅威は確かに伝わった事だろう。
 二人のこども――デーリャとグリーシェに耐性があろうとも、身体の丈夫さは心細さには響かない。
「早く見つけてあげましょう。それじゃあ、二手に分かれるわよ」
 結の言葉で二手に分かれちぐはぐとした木々の中を進む特異運命座標。その行く手には――

 ――ダカァ。

 見慣れているのに凶暴性を増した生物が存在していたのだった。



 ――むかしむかし、あるところに歯車仕掛けのおうじさまがおりました。
 彼は宝石のおひめさまを愛し、想いを伝えたいと考えておりました。
 がらくただらけの森ではどうしても、宝石のおひめさまが気に入るものはありません――

「だから、がらくたの森でがらくたの花を作り上げて、おひめさまにプレゼントした。それが、『鉄くずの花』の御伽噺なんだね」
 ユリーカが言っていたと口にしてアリスは首を傾げる。がらくた森と称されるのは解る『鉄くずの森』。
 そのどこに子供達が求める花が咲いているか。唇を尖らせたヒィロは「何も収穫なかったもんね……」と肩を落とした。
 特異運命座標達は皆、出発前に鉄くずの花のモデルとなった植物の情報を収集しに言っていた。ユリーカが御伽噺という様に、実際の花の在処はよくわからないままだ。
 人助けセンサーを武器に進むアリスに「あっちに行ってみようか」と言われラルフはゆるゆると頷いた。
 人の手が加えられてない自然。鉄帝にはよくあるそれを堪能しながらラルフは進まんとして「おっと」と小さく呟いた。
 警戒し合う動物とオールド。しかし、オールドは彼らの言葉が分からないわけではない。ゆっくりと、ゆっくりと目の前の動物へと声かける。
「ガゥ、オールド、みたいな、生き物、見た?」
 ふるふると首を振るオオネコモドキ。「わん!」とないたその巨体をもふもふと詩ながらヒィロが顔を上げる。
「そっかそっか、ありがとう!」
 オオネコモドキは肉食だ。ついうっかり齧られてしまっては大けがのもと。
 そろそろと下がった四人はオオネコモドキも動きを確認し――ゆっくりとその周辺を迂回する。
「わんっ」
 尻尾がゆれている。
「……食べられるのかな」
「餌だろう」
 呟くヒィロとラルフ。確かに、餌が少なさそうな場所だ。
 木の幹あたりから顔を出している鉄リスでさえオオネコモドキの餌と言えるだろう。
 飛行していたアリスが「来たよ!」と号令発せば、オオネコモドキが牙をむきヒィロに向かって飛び掛かる。
「わあっ!?」
 慌て、受け止め、その姿勢を反転させる。噛みつかんと顎をあぐあぐと動かすオオネコモドキを吹き飛ばす様にラルフが対処の一撃を加える。
 オオネコモドキはきゃんとか細く鳴き声を発し、草むらへと息を潜めた。
「ううん、ごめんね。……傷つけちゃったね」
 癒しをおくったアリスは「人探しをしてるから」とオオネコモドキに言い聞かせるように柔らかにそう告げる。
 さて、このあたりに居ないのはオールドの動物との疎通でよくわかった。
 幼い子供はいったい、どこにいるのだろう――?

「さて、どこかしら……?」
 殺風景な森を進む四人。首を傾げた結の手元で魔剣が彼女のサポートに徹している。今日はサポート役なのだろうか――少女の手元で「何かの気配がするぜ」と告げるその声にぱちりと瞬いて。
「あっ、あれが野生のパカダクラかー。パカお! 挨拶しなくって良いのかー?」
 洸汰のいう様に、目の前に存在していたのは野生のパカダクラであった。

 ――ダカァ……。

 しかし、油断できないのがパカダクラだ。すさまじい勢いで飛び込んできたタックルにクラリーチェが思わず「わ」と息を飲む。
「凶暴性がとても増してますね」
 その言葉に結は頷く。討伐依頼ではない以上、出来る限り動物たちを傷つけたくないというのも本音だ。
 どうにも、攻撃されてはダメージが蓄積するために厳しさを増すが――殺さずを貫きながら進むが最善だろう。
 ファミリアーで交換した情報ではどうやら別動隊側には子供の姿はないようで。
「ダカァ」
「ダカァ」
 パカおと野生のパカダクラの疎通がなぜか行われている中、凶暴な野生のパカダクラが依然と大暴れしている。
 結が咄嗟にパカダクラを受け止め、クラリーチェへと援護を乞えば、彼女はこくりと頷いた。
「どうやら荒ぶっておられるみたいで……」
「そうね。冬のパカダクラは気性が荒いのかしら?」
 パカおの様子を確認しながら結は肩を竦める。周辺の鉄リスがあまりの激しいパカダクラのヘッドバンギングに引いている様子が少し陰から確認できた。
「……他の動物にもひかれてるのね、パカダクラって」
 呟く結にも構わずにヘッドバンギングし続けるパカダクラはひとまず無力化しておくことが必要だろう。
「ピィーッ!」
 聞こえるカイトからの合図。どこか、不格好だろうか、と本人が悩むその中で、仲間達はその合図を頼りに走り寄ってくる。
 前を走った洸汰ははっとしたように顔を上げる。その視線の先にいる『こども』を見つけて結は鳥のファミリアーから手を離した。
「クラリーチェ、あれ!」
 怯えた様に泣いている二人の子供だった。


「もう大丈夫ですよ。…そして、無謀ではありましたが、貴方の勇気はちゃんと見届けました」
 柔らかに、そう声をかけたクラリーチェのスカートをぎゅ、っと握りしめたデーリャとグリーシェの表情はくしゃくしゃに歪んでいる。
 どうやら、こども達にとっての大冒険は恐怖の連続であったようだ。
「二人共、怖かったなー。大丈夫だったかー? このコータ様が居るからにゃあ、もう大丈夫だかんなー!」
 ぽんぽんと頭を撫でた『コータ様』。わんぱく小僧を思わせる彼だが二人の鉄騎種と比べれば幾分かお兄さんだ。
 おにいちゃん、と小さな子供が涙を浮かべたそれを擽ったそうに洸汰は笑った。
 ファミリアーを利用し、早期の合流を目指した特異運命座標。動かず、息を潜めているのが得策だろうとのんびりと待つ結のことをじい、っと見つめたデーリャはこてりと首を傾げた。
「おねえちゃんたちのお友達がくるの?」
「ええ、そうよ。ほら――」
 走り寄るは、ヒィロ。「デーリャちゃん、グリーシェくん!」と名を呼んで無事だったかと涙を浮かべた彼女に小さなこどもはぱちりと瞬く。
「ガゥ、頑張った。えらいえらい。今、帰る。みんな、待ってる」
 擦り寄る様にそう言ったオールド。年の近い彼の手を握ったグリーシェは「おまえもさがしにきてくれたんだもんな」と妙に大人ぶる。
「ふふ、デーリャちゃん。グリーシェ君、今まで泣いてたのにね」
 くすくすと笑ったアリスに少年は頬を赤らめそっぽを向きながらオールドの手をぎゅっと握った。
 獣の群れから離れた寂しさを紛らわす様に何所か嬉し気に擦り寄っていたオールドはその温もりにがうとだけ小さく鳴いてみせる。
「あ、けど、おねえちゃんたち……もう、帰らなきゃ、だめ?」
 伺うようにそう言ったデーリャにカイトは「花か?」と首を傾げた。
 頷く幼子にカイトは頬を掻く。ゆっくりと視線を合わせたアリスは何処か意地悪気に小さく笑った。
「……帰ろうって言っても、きっと素直に聞いてくれないよね。
 だから、お姉ちゃん達に冒険のお手伝いをさせて欲しいんだ。ねっ、お願いっ!」
 お願い、と言われれば男が廃るという様にグリーシェが胸を張る。いいぜ、と云う意思なのだろう、それが少し可愛らしくて――
「みんな、味方。花、探す。心配、いらない、よ?」
「ほんと……?」
「情報屋(ユリーカ)は御伽噺だって言ってたけど、なんでもありがこの世界だしな。外から流れ着いた『本物』があるかもしれねーぜ?」
 にい、と笑って見せたカイト。その飛行種としての姿にぱち、と瞬いたデーリャはクラリーチェをちら、と見て恥ずかしそうに目を逸らす。
「あの、えっと……おにいちゃんの」
「ん?」
「おせなかに、のっても……」
 もじもじとする少女。どうやら、彼の姿が興味深かったのだろう。人口の分布をみるにデーリャ達には飛行種の姿は珍しい。いいぜ、と胸張った彼が重たいと足に力を込めてふるふると震えだす。
「大丈夫かー?」
「だ、大丈夫だ」
 強がりでよゆーよゆーと何度も繰り返したカイトに洸汰はからからと笑う。
 原初の勅令を使用したラルフはこどもたちに森の危険性をしかと伝えていた。
 花を探しに、とまた森へと入り込んでしまったは元も子もないというのが彼らの相違だ。
「素晴らしい景色だね。元々ここの動植物の観察と採取が目的だったので丁度良い。私も採取したい物だ。探しに行こうか」
 幼いこどもたちの歩調に合わせてゆっくりと。探す花はどこにあるのかとアリスはきょろりと見回した。
 結は「どこかしらね」とこども達に探索を促し、冒険心を満たさんと彼らの危険を排除しながら進む。
 森の一角、咲いている花はどれも灰色がかり決して美しいとは言えなかった。きっと、あれを『がらくた』で作った鉄くずの花と呼んだのだろうとクラリーチェはふと、思う。
「おねえちゃん! おにいちゃん!」
 自分が見つけた、という様にデーリャの瞳がきらきらと輝き、前を行くグリーシェが結の手をぐいぐいと引いた。
「みてみろよ、花!」
「……そうね、きっとこれが」

 ――鉄くずの花。

「大変な思いをした分、大人になったよな。ちょっぴり大きくなった二人に、プレゼント!」
 差し出された花は、どこかぶ格好だけど――とてもきれいで。
「あっ」
 出口だ、と二人のこどもは声を合わせた。
 森から出て、少し歩けばこどもたちの住まう商店街へ繋がる道へと出る。きっと、心配した彼らの両親はその道の最中で愛しい子たちの帰りを待って居ることだろう。
 ローレットの『やさしいおにいさんとおねえさん』達ですっかりと忘れていたと言う様にデーリャとグリーシェは顔を蒼褪めさせる。
 その様子にくすくすと笑ったヒィロはおっかなびっくりと言った調子で両手をばあと上げて見せた。
「森もモンスターもこわぁいけど、君達のお父さんお母さんの方がもっとずっとこわぁいよね、きっと」
 怯え返った二人のこども。結は口元にゆるりと笑みを浮かべて「こういう冒険の終わりって知ってるかしら?」とこどもたちへと問い掛けた。
「え……?」
「親に怒られて終わるのがお約束なのよ」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 お疲れさまでした、イレギュラーズ。
 子供の頃の冒険は大人になると懐かしい思い出だなぁと感じるものです。

 冬の鉄帝は寒いのです。
 また、ご縁がありますように~。

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