シナリオ詳細
可憐なる毒花の溜息
オープニング
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「ふゥん……」
鉄帝。厳しい気候に晒されるその国の寒ささえも忘れさせる熱狂に包まれる大闘技場『ラド・バウ』。
複数のランクに分けられ、開催される今日は下位ランクの闘いが繰り広げられていた。ラド・バウにてランクを向上させることは名誉な事ではあるが、それだけ危険が隣り合わせになる事は周知の事実だ。
舐める様に戦士たちの戦いぶりを見据えていた麗人は細い足を組み合わせ、ぺろりと舌を出す。
「やるじゃないの」
ぼそりと呟き、彼は――ひょっとすると彼女であるかもしれない。非常に中性的な顔立ちをしている――特異運命座標の姿を見つけるなりその整った貌に笑みを浮かべた。
「御機嫌よう。来てくれたのねェ。
アタシ、待ってたのよ。お嬢ちゃん(パルス)が大歓迎のアナタたちの事を」
くすくすと乙女が恥じらう様に笑って見せた彼は『Sクラスの最も華麗で美しく残酷な番人』。そう呼ぶにも相応しきラド・バウのSクラスの戦士『ビッツ・ビネガー』だ。
アイドルとして名を馳せるパルス・パッションと比較すれば後ろ暗い噂の多い彼である。
『自分より強い相手と戦う事は好まない』という鉄帝の戦士には珍しい性格をしており、その戦いぶりも残忍で卑劣であることは噂にもよく通っている。パルスは「性格ワルオカマ」と彼を称していたこともある程だ。
「さて、と。アタシの事は知ってるでしょ? いやね、何も、アタシと戦って欲しい訳じゃないわァ」
くすくすと、やはり生娘が恥じらう様に笑ったビッツはゆっくりと特異運命座標を見据える。
「そんなことしたら、死んじゃうじゃない?」
こて、とわざとらしく首を傾げた彼は言う。そんな事をしたくて呼んだのではない、と。
「ここはラド・バウよ。由緒正しき戦場。
けれどねェ、最近はそんなラド・バウに『おイタ』をする子がいるのよ」
「『おイタ』?」
「ええ、ランク戦が終わった後、場外で勝者を複数人で甚振るワルいボウヤたち……」
ラド・バウの下位ランクで勝利した者を複数人で甚振り、その戦士生命を絶たんとするという卑劣な行いが鉄帝では行われているという。
ビッツは「場外で甚振るなんて趣味じゃないし、何より戦士の聖域を汚してる」と付け加え、酷く嫌悪を覚えている様だ。
「何? アタシだって、甚振るのは『場内だけ』よォ。ルールを破って楽しい訳ないでしょォ? ……ふふ、楽しくなることはあるかもしれないけれど」
今は楽しくないの、と。気紛れな乙女のように告げて、彼は決着のついたランク戦を見下ろす。
「終わったみたいね。さ、いってらっしゃい。
わかるわね? 負け惜しみなんてイイ男のする事じゃないの。負けたならば、何所で次の勝利を得るか――それはココよ」
熱狂渦巻くラド・バウ。
可憐なる毒花は溜息交じりに「お願いするわね」と告げた。
- 可憐なる毒花の溜息完了
- GM名夏あかね
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2018年12月16日 22時45分
- 参加人数8/8人
- 相談5日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
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熱狂のラド・バウ。今日の戦いはと口々に興奮を伝え合う人々がいる。
その横をするりとすり抜けながら周囲を見回した『灰譚の魔女』エト・ケトラ(p3p000814)は共に往く『忍豹』豹藤 空牙(p3p001368)と共に『ラド・バウ』に観光に来た客を装って「すごいわね」と笑みを浮かべた。
今日の勝利を讃えられ、熱狂の中を往く戦士『アルベリック』の目には特異運命座標――観光客――はさも珍しくないだろう。
ラド・バウから離れた場所で犯行が行われるというのはすなわち、目撃者が少ないからなのだと言う事に『憤怒する「正義」の猟犬』アネモネ・キルロード(p3p006806)は気付き、「卑劣な奴らの癖に頭は使えるんだな」とぼそりと呟いた。
「そうなの」
柱の陰に立っていたビッツ・ビネガーは「だから、お願いしたのよ」と告げる。ビッツの様な所謂『有名人』が居ては犯行が行われる可能性はグッと下がる。化粧の施された端整な顔立ちにいやらしい笑みを浮かべたビッツは視線を溢し、目を伏せた。
「まあ、『メルティビター』や『聖剣使い』なら幻想でも同じシチュエーションに合うかもしれないけれど」
「どうかな? 僕ラド・バウファンだからビッツさんより有名なんてことはないと思うけど」
冗談めかして笑った『メルティビター』ルチアーノ・グレコ(p3p004260)は「ラド・バウファンだからさ、不正とか残念なんだよね」と大仰に肩を竦めて見せる。通り名を呼ばれた事で顔を上げた『聖剣使い』ハロルド(p3p004465)はふ、と口元に笑みを浮かべた。
「……ビネガー、か。いずれアンタとも戦いたいものだ。Sクラスは遠いが、すぐに追いついてやるさ」
唇を釣り上げたビッツにちらと視線を送って『空き缶』ヨハン=レーム(p3p001117)は首を傾ぐ。
ラド・バウでの敗者が勝者に所謂集団リンチ。それを凶行と呼び、対処をローレットへと願ったSランクの番人こと、ビッツ・ビネガー。
その評価はヨハンやアネモネが知る中では、暗器を得意とし、卑劣な手段を使用して強者として上り詰めた猛毒の様な戦士であるというものだった。
(ビッツさんも下位ランカーの事を気に掛けてくれるとか、意外にイイヒトなのですかねー……?)
こて、と首を傾げた儘、悩まし気なヨハン。
「あ、こういうのをツンデレ、とか?」
「違うんじゃない?」
思わず唇から漏れ出したその言葉が誰向けなのかというのを考えて『寄り添う風』ミルヴィ=カーソン(p3p005047)は小さく笑った。
負けた腹いせの集団リンチ。卑怯で卑劣で、そして『莫迦らしい』犯行だとミルヴィは唇を尖らせる。
アルベリックを見失わないようにとビッツの許から離れ、市街地を進むミルヴィは「卑怯だわ」と小さく呟いた。
「そうですネ」
幼い頃からラド・バウの熱狂とその栄光に焦がれ続けた『拵え鋼』リュカシス・ドーグドーグ・サリーシュガー(p3p000371)。羨望の眼差しを向けるべきラド・バウ戦士の卑劣な行いに内心がちりりと焦げ付いている。
しかし、怒るだけが戦士ではない。リュカシスにとって、憧れのラド・バウ戦士たちと比べれば自身が未熟であることは百も承知だ。冷静に、平静にビッツが名を呼んでくれた先輩たちの足を引っ張らぬ様に――この戦場を見極めねばならないのだ。
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戦歴一覧は簡単に手に入る。ラド・バウのファンだといえば周囲の観客たちは簡単に贔屓の戦士たちの事を教えてくれた。
「ハロルドさんとの初仕事。燃えていくよ!」
「ルークもこの依頼を受けたか。頼りにしているぞ、相棒」
に、と笑ったルチアーノにハロルドは大仰に頷く。アネモネは軽い足取りで「おー! 闘技場のSクラスの戦士からの直々の依頼とは光栄の極みだぞ!」とビッツに声かけてた際に「任せるわね」と告げられたその言葉を胸に槍を背負い笑みを浮かべていた。
アルベリックの背が、見える。簡易飛行で屋根の上で息を潜めるルチアーノとハロルドを確認してからアネモネは街往く学生のふりをしてマントで身を覆ったリュカシスと本を抱えたエトの姿を両眼に映す。
「鉄帝は今日も人がいっぱいですね!」
「そうだな!」
はたから見れば、飾られたディスプレイを眺める学生と書籍を購入した少女にしか見えないだろう。観光客然としたヨハンとアネモネ、そしてミルヴィはアルベリックの許へと走り寄った。
「あれ? アルベリックさんじゃ?」
ミルヴィの声に、アルベリックはゆっくりと振り仰ぐ。ラド・バウでの戦闘で僅かに疲れの浮かんだ顔をしていたが、声をかけられる事にも慣れているのだろう「ああ」と静かな声音が返される。
「ファンです!」
自身を戦士志望の槍使いだと名乗ったアネモネとファン的ムーブメントなのだと尻尾を揺らしたヨハン。その傍らで忍者らしく静かに息を潜めた空牙はちら、と周辺を警戒するように見つめた。
「ファン――ああ、有難う。今日も勝利できたよ」
応援のおかげかな、と穏やかに返すその声音。屈託ない笑みが好感を感じさせる青年だとミルヴィはぼんやりと思った。
「お話いいかしら?」
「勿論、少しだけなら」
サインをと求める様に近寄るアネモネとヨハンはこっそりと耳打ちする――噂で聞いたことはないか、と。勝者を狙った凶行について。
「それはまさか」
「ほんとうだぞ」
鼻をすん、と鳴らしてアネモネは周辺の存在を確認し、彼へと伝える。
しかし、まだまだ信頼は得られない。
「闘技はチーム戦もあるんでしょ? なら予行演習と思ってしっかりやろ? 不本意だろうけど必ずアタシ達が守るから」
ミルヴィの言葉にアルベリックは肩を竦め、話にならないと首を振った。
ヨハンははっ、とする。護衛ポジションを得たいところだが、戦士たちは皆、『戦いには慣れている』だろう。下位ランカーであるため、アルベリックにとっては幻想ではそれなりに名の知れたヨハンの事は未だまだ知らない。
今日は貴方が標的です――だなんて、信じられないのは当たり前のことかもしれない。
前を行くエトはそう感じ取りながら、一同が帰路を辿るアルベリックをそれとなく路地側へと誘導していくことで作戦の瓦解はない事に胸を撫でおろした。
「一つはっきりしてることだけ伝えておくでござる。奴らは集団でボコボコにしようとしている。
でも、裏を返せば奴らは隙だらけ。信じられぬなら信じなくてもよいでござるが、助太刀は居たそう」
空牙は集団で寄ってたかっては見過ごせないとそっけなく告げた。忍者であることから『卑怯』と言われる職業であるのは確かだが――複数での凶行は許せるものではない。
路地裏へと進むアルベリックに「アルベリックか」と静かにかけられた声――それにアネモネはゆっくりと顔を上げた。
「来た」
数人の少年少女たちは『偶然』『運悪く』此処にいただけだとでもいうのだろうか。
そう受け取ってくれたならば事の運びはうまくいっているとミルヴィは感じ取った。
地面を踏み締め、飛び掛からんとする青年にアルベリックがはっとしたように顔を上げる。疲労感は彼の動きを鈍くさせていた。
「あ、えーと……重い胴着役は任せてください!」
ヨハンが咄嗟にその攻撃からアルベリックを庇う。影より姿を出した空牙は青年の一撃に吹き飛ばされた様にバランスを崩した。
「ッ――!?」
驚きに目を見開くアルベリック。それは、強襲者も同じであったか。路地裏に迷い込んだように飛び込んだリュカシスが全力全開で吐き出した大喝でしびれを与えていく。
「オラオラ、です!」
荒事なら任せろという様に踏み込む彼は「アルサン無事ですか!」とくるりと振り向いた。
「な、なんだ……?」
「信じて貰えてないかもしれないけど『襲撃』よ。噂の、ね」
煤けた童話の骸を手にしながらフェアリィテイルの乙女は静かに目を伏せる。エトが降らせた一条を警戒しながらもアルベリックを見据えた青年たちの許へと飛び込む喝、そして聖剣の放った高熱の光。
「アルベリックさん! 今後の試合の為にも体は大切に。降りかかる火の粉だけを払って下さいね。良かったらサイン下さい!」
「あ、ああ……」
ルークと呼んだハロルドの声に少年がぺろりと舌なめずりをした。屋根の上り下り程度ならばジェットパックや腕輪で用意だ。
戦闘となると推進力を噴射するだけのそれでは中々に難しいものがあるだろう。
「ハロルドさーんこの人達も任せるよ!」
「良いタイミングだルーク! 任せろ!」
吹き飛ばす様にバランスを崩させるリュカシスとルチアーノ。その前に待ち受けるハロルドは只、狩る事にその力を振るい出す。
「だ、誰だ!?」
「誰だ? その言葉待っていたぞ! 負けた癖に卑怯な手を使って復讐するなぞ戦士の風上にも置けない奴等だな!
そう言う奴等はお仕置きだぞ! キルロード家が次女にして「キリングロード」の一人、「猟犬」のアネモネ・キルロード、いざ尋常に勝負!」
赤槍は血に飢え、赤いアネモネを裂かせている。獣性を高め、戦場の猟犬とし噛み付くアネモネが豪語したその言葉に青年達は息を飲む。
「……なんちゃって♪」
小さく笑い、一気に肉薄したアネモネの瞳が野蛮な色を帯びる。
殺してはいけない。
そう心に刻みつけながらその身を反転させ――一気に槍を振り上げた。
襲い来る戦士たちの前で踊るステップは華麗に。自身に張った薄い膜は結界として作用していることをミルヴィは知っていた。
鼓舞するように与えた暁の音色――日は沈んでも暁と共に黎明を迎える、そう告げるかのように奏でられたそれにヨハンとリュカシスは勇気づけられたように青年達を相手取る。
「ズルですらない鬱憤晴らしなんて最高にダサいンだよ!」
その美麗な舞いと対照的な程に感情を剥きだしてミルヴィは吼える。
踊る、躍る。
その踊りに誘われた様に飛び付かんとする青年達を相手取ったルチアーノは「ハロルドさん!」と彼の名を呼び続ける。
「はははっ! おら、掛かってこいよ負け犬ども!」
アルベリックにファンとして戦闘の方法を聴いていたヨハンは「見ててくださいね!」と微笑んだ。
エトの癒しを受ければ、戦線は継続できる。前のめりの戦士たちが相手ならばミルヴィとエトの術の効果もあり継戦能力に優れた特異運命座標の勝利は確実であった。
獲物を前にして狩人は、猟犬は、止まることなどしない。
唇を釣り上げて、蒼花の指輪を飾った指先はゆっくりと槍の穂先の向きを変える。
「――猟犬からは逃げられない」
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「全く……ビッツと皆の寛容さに感謝する事ね。
貴方達の情報を流したのはビッツよ。ラド・バウにいる以上、この意味は分かるわね?」
エトが溜息交じりに告げたその言葉に驚きを隠せぬのは何も集団的凶行に及んだ青年たちだけではない。標的たるアルベリックも眼を見開いている。
「ビッツさんが……?」
その言葉にエトはゆるゆると頷いた。自身を守ってくれてはいるが情報源を告げられなかったこと、ローレットと言われても『そう騙る人間は百もいる』と認識していたアルベリックにとってエトの言葉は十分たるものだった。
「ビッツさんが――調査を……」
「そうよ。下らない事してる連中を倒してビッツさんに引き渡す事がローレットに下された依頼よ」
ミルヴィの言葉にぞ、としたように肩を竦めた青年たちが逃げ出したい勢いで唇を戦慄かせてる事に気付く。
事前に「引き渡したサイハ必要以上の罰は止めて」と伝えておいたが――さて、どうなる事だろうか。
「リベンジってどの辺りが楽しいデスカ?」
全てがうまくいかない事は誰にだってある。それはリュカシスにとってもそうなのだろう。
瞳を丸くして、首を傾げたリュカシスの言葉に青年達はぐ、と唇を噛み締め「チクショウ」と小さく呻いた。
「あなたがた……もしかしたら……筋肉が足りないのかも知れませんネ。鍛え直しをすると良いと思いマス!」
「はは――確かにそうだ。鍛えれば厭な事も忘れられるし、上位ランクだって目指せるはずだ」
アルベリックは合点が言ったように笑い、リュカシスの肩をぽんぽんと叩いた。
「リベンジしたいって闘争心はいつか実を結ぶと思います! こーいう場じゃなくてラド・バウで気持ちをぶつけるべきだと思うんですっ!」
愛らしいかんばせをしていてもやはり男の子。ヨハンは筋肉ですと力強く戦士たちを見やる。
「僕も他のイレギュラーズさん相手に全然勝てなくてくやしーですけど、あきらめずに鍛え続ける事が大事だと思います! きんにくは裏切らないです!」
勢いよく筋肉論をぶつけられる強襲した若者たち。ローレットとは筋肉論者の集まりだっただろうかとアルベリックが首をかしげたくなる勢いで筋肉は裏切らなかった。
「きんに―――イテッ」
拳骨が降り注ぐ。アネモネの一撃がぼこり、ぼこりと若者たちへと降り注いだ。
キルロード家の猟犬は復讐することを是とはしていない。戦士ならば正々堂々。それが分からないのならば親の様に叱りつける他にない。
「わかったか?」
突然犬の様に愛らしい少女に拳骨を浴びせられては流石の青年達も拍子抜けする他にない。
「金や栄光の為にこんなことをしているなら戦士など辞めてしまえ。ギリギリの攻防。
戦場の駆け引き。それを楽しんでこその戦士だろうが。戦いを楽しめ。勝ち負けなど二の次だ」
バトルジャンキーたるハロルドがそう告げればアルベリックは頷いた。見る見るうちに青年たちの表情は昏くなっていく。
勝てなかったこと――それが何よりも不満であった、只、それだけだと重ねる様にぼやいて。
「とりあえずビッツさんやアルベリックさんにごめんなさいして、またラド・バウの誇り高い戦士として一緒に頑張りましょうっ!」
ラド・バウ。誇り高き戦士であるためにヨハンが微笑んだそれにミルヴィは「やり直すなら今の内よ」と静かに告げた。
「正直、わたくしは貴方達の首を差し出す方が被害者達が浮かばれると思っている。
それだけ卑劣に、何人もの夢を奪ってきたのよ。生きているから許される話ではないわ」
冷たく、そう告げたエト。勝つためにと戦い続けた誰かは戦いに明け暮れる日々を過ごせなくなった――
「……これが最後の機会よ、許されなくても償いなさいな。夜は明けなくとも、彼らの心に灯りが点るまで、何度でも」
申し訳ないと頭を垂れた青年たちにルチアーノはにこりと笑みを浮かべる。ラド・バウ、それは栄光の輝く場所。
「以前はラド・バウで戦っていたんだよね?
もう汚れ仕事なんてしないでよ。正々堂々戦う雄姿を見られる日を楽しみにしたいんだ。良かったらサイン下さい!」
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
お疲れ様です、イレギュラーズ!
ビッツも皆さんの戦果に大変喜んでおります。
ラド・バウの平和は守られたのでした。
MVPは『その名前を出した』あなたに。信頼に値するには名声というステータスもあります。今回はビッツそのものの名が言の信頼を得る事が出来たのでした。
present for リュカシス様 称号:『鋼の力』
GMコメント
夏あかねです。
戦士には戦士の矜持があるのです。
●成功条件
・戦士『アルベリック』の無事
●ゼシュテル鉄帝国のラド・バウ
ご存知、鉄帝の名物ラド・バウ。下位ランク戦の勝者が集団に襲われるという事件が発生しています。
ラド・バウから少々離れた市街で行われるその凶行を何として求めてきてください。
●戦士『アルベリック』
下位ランクで本日勝利した青年です。ランク戦で最近勝利を収めており、次の標的は彼であるとビッツは独自(オカマなりに)調査しておりました。
非常に快活で鉄帝らしいいい筋肉の青年です。美青年ではないのでビッツの好みからは外れていますが、好感を持てるような青年であるのは確かです。
戦闘疲れから早々に帰路を辿っています。勝利の余韻もあるために戦闘に出ることはできますが、出た場合は『集中攻撃』を受けるでしょう。
●青年の集団
最近、集団での凶行を行っている青年たち。『リベンジ屋』の屋号をぶら下げ、ラド・バウでの勝者を集団リンチしているようです。
その数は10名程度。ラド・バウの下位ランクに位置するくらいの実力ではありますが、連携と、不意打ちなどからその被害にあう闘士は少なくありません。(ビッツやパルスなどの上位になれば、返り討ちにできますが下位ランクであればそうもいきません)
●ビッツ・ビネガー
噂も名高い暗器遣いにして、ラド・バウの闘志。自称『Sクラスの最も華麗で美しく残酷な番人』にして美男子好きのオカマです。
それなりに特異運命座標やローレットには好感を抱いているようです。パルスとも交流があり、彼女よりよく話を聞いていたと言います。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
頑張ってください。
どうぞ、よろしくです。
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