PandoraPartyProject

シナリオ詳細

暴風オールキャット

完了

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●猫が飛ぶ
「ニャーン」
「ニャー」
 猫が飛んでいる。空を気持ちよさそうに飛んでいる。
 何故だろうか? ドラネコ……ではない。普通の猫だ。しかし普通の猫は空を飛ばないはずだ。
 空を自由自在に飛ぶ猫たちはしかし、ただそれなけならば「ああ、何処かの誰かが何かやったな」で済む。
 毎日何かが起こる鉄帝では、猫が飛んでいるくらいでは誰も驚かない。
 しかし、しかしだ。その猫たちが暴風と共に飛んでいるとしたらどうだろう?
 空飛ぶ猫と共に暴風がやってくる。
 今のところ家屋に被害が出るほどではないが、家を出て歩くのが辛いほどの暴風だ。
 一体何が起こっているのか……などとは誰も考えはしない。
「どっかの誰かが何かやりやがったな」
「ああ。何かミスったんだろうよ」
「となると……誰かが解決してくれるのを待つしかないな」
「今日の仕事は中止だな」
「よーし、飲むぞー」
 世界が大変でも、この辺りの切り替えが早いのは……まさに鉄帝の強さといえるだろう。

●猫を捕まえよう
「と、いうわけで仕事です」
 『旅するグルメ辞典』チーサ・ナコック(p3n000201)は集まった面々にそう切り出した。
 今回の事件の原因は、鉄帝の科学者が町を防衛するべく風で防御壁を作り出そうとしたのが始まりであるのだという。
 風を巻き起こし敵の侵入を防ぐことで、様々な危険から守ろうとしたのだ。
 それ自体は素晴らしいことだ。誰かを笑顔にするべくやったことだ。それを責めるわけにはいかない。
 しかし問題は、その風を起こす力を持つコアとも呼ぶべきものを猫のご飯……通称カリカリになんとなく似ている見た目にしてしまったことだ。
 パッと見重要そうに見えない方がいい。そんな風に考えたらしいがまあ、理解できる。
 そして2つ目の問題は鰹節の香りをつけてしまったことだ。無臭だと後々何かあったときに匂いで追跡できないから、一見重要そうに見えない香りをつけたらしい。まあ、理解しよう。
 結果として猫が美味しそうだと食べてしまったことを除けばまあ、理解できる範囲だ。
「まあ、そんなわけで猫が風を起こして空を飛んでるわけですが」
 とんでもないことになっているため、魔種も近寄らずに結果的に町は救われている。
 いるが……人間も外に出れなくなってしまっている。となると、猫をどうにかなだめなければいけない。
 幸いにも猫は人間に悪意などない素敵生物なので、動物疎通系の能力を持っている者が猫たちに交渉を試みたらしい。
 結果として帰ってきた返答は「美味しいものを持ってくるニャー」「遊ぶニャー」みたいな、なんとも猫らしいものであるらしい。
「そう、恐るべきことに猫たちは空飛び風を起こす能力を制御しつつあるようなのです」
 しかしながら、どうにも猫の満足度を高めなければ完全な制御とはいかないようだ。
 ならばやるべきことは決まっている。そう、猫と遊び美味しいご飯をあげるということだ……!
「たぶん空を飛ぶ必要があるです……そこは依頼人から補助も出るです。よろしくお願いするです」

GMコメント

鉄帝の空を飛び暴風を起こす猫ちゃんたちとたっぷり遊んで美味しいご飯をあげる依頼です。
なお、依頼者から空を飛べるジェットパックを借りれます。

●暴風キャット×8
空を飛び風を起こす力を手に入れた猫たち。
現在能力の制御をしつつあります。完全に制御させるため、たっぷり空中で遊んでご飯もあげましょう。
なお、攻撃すると暴風で反撃してくるので吹っ飛ばされてしまいます。ラブアンドピース!

●ジェットパック(レンタル)
欲しい人は借りられます。空を飛べるようになりますが、普通のと高性能(各種デメリットなし)があります。
なお、高性能のジェットパックの見た目はランドセルです。何故?

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 暴風オールキャット完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2024年02月26日 22時05分
  • 参加人数6/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(6人)

アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
祝音・猫乃見・来探(p3p009413)
優しい白子猫
夢野 幸潮(p3p010573)
敗れた幻想の担い手
フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)
お嬢様(鉄帝)
紅花 牡丹(p3p010983)
ガイアネモネ

リプレイ

●ねこだからしかたないね
 暴風が吹いている。物凄く吹いている。どうしようもないくらいに吹いている。
 この状況をどうしたらいいのか? その答えはすでに出ており、この場には選ばれた6人の戦士たちがいた。
 町中を飛ぶ猫たちを説得するため、『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)も自分の翼で空を舞う。
「他はともかく、コアにかつおぶしの匂いをつけるのはどうかなあ……」
 まさにその通りではあるのだが、まあもうどうにもならないことなのでアクセルも深くはツッコまない。
「ともあれ面白い光景が見られてるし、うまくいったら街を守るのにも役に立つよね! 猫たちが守りを続行するのもいいし、新しいコアを作るのもいいし」
 猫の生み出す風で額あたりの羽毛が後ろになびくオールバックなことになりながらもアクセルは飛んでいる。
「遊ぶと共にもっといい空の飛び方を飛行の先達として教えてあげよう。ふふふ」
「ニャッ」
 アクセルの飛ぶ先にはすでに猫がいて、猫特有の感覚ですでにアクセルに気付いている。
 そんな猫にアクセルは風の流れを生んだり風に乗ることを、自前の翼で実演して教えてあげようとしていた。
 そうはいっても授業じみた堅苦しいやり方ではなく、縦横だけじゃなくて高さも加えた空中3次元追いかけっこで実演しようというのだ。勿論、相手は猫だ。興味を持ってもらえるやり方でないといけないが、アクセルに隙は無い。
 猫たちが満足できるように、長めの紐に房飾りをつけたタイプの猫じゃらしを用意して体や手足の大きな動きでダイナミックに動かして猫たちをじゃらしはじめたのだ!
 そう、猫じゃらしは猫によって効果は違うが猫じゃらしのプロは猫の適度な運用に寄与できるという。
 手先で動かすだけではなく、たなびかせるように飛んだりして動きに変化を付けていろんな好みの猫に対応することでどんな趣味の猫相手でも猫じゃらしに興味をもたせようというアクセルの策は……見事に嵌った。
「あっ、そっちはオイラの羽根だから!」
 さておき、どうやら遊びに関しては成功しているようだ……!
(ごはんはゴリョウが用意したのを後であげるのがいいのかな?)
 一応、空を飛びながらあげられるものとしてカレイの干物(塩不使用で干しただけ)とミルク(小瓶に入れて手で受ける)を持ってきているが、この調子ならご飯も食べてくれそうだ。
 さて、その『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)だが……なんとジェットパックをダブルで装備していた。
「俺は禁断のジェットパックW装備で行くぜ! 何故か?それは今回の依頼内容と俺のギフトに理由がある。今回の空を飛ぶという依頼の内容+暴風で吹っ飛ばされる可能性があるため、俺の自慢のオーク体系では風を受ける面積が大きすぎて飛びにくく吹っ飛ばされやすいという問題が発生する! それを解決するために目を付けたのがギフト『棒を針に』だ。こいつは俺の脂肪を圧縮して細身になるギフトだ。細身になれば風の抵抗は受けず、飛びやすく吹っ飛びにくくなる。しかし残念ながら体重は元のままとなれば1個じゃ出力不足なので1個を出力用、1個を制御用と2個装備してるわけだな! 逆に言えば『重い』ので多少の暴風に対しても真っ向から追いかけっこ出来るだろう!」
 そういうことらしい。色々と大変である。さておいてゴリョウは飛んでいる。猫も飛んでいる。ゴリョウがジェット2つなので近づいてきている。あ、甘噛みした。
「ま、そんなわけで事前に料理技術を活かして空を飛ぼうがおいしくいただける簡易飛行用料理(猫まんま)を作っといたわけだが。ちゅ~……液状スティックタイプ猫用おやつもあるぞ! どちらも俺の領地(豊穣)で手ずから漁業して獲ってきた新鮮な魚を原料にしたやつだ! 腹いっぱい食べたいなら猫まんま、小食でも満足したいならちゅ~r……おやつの方だな! さぁ皆の衆にも配るのでネコチャン抱き抱えて浮遊しながら食べさせると良いぞ!」
「ニャ!」
 持ってるなら寄越せと猫が怒ったが、それはそれである。
「外出た瞬間、終わった……みゃー。天気も暴風だから進めない……ならランドセル背負って進んで猫さんもっふもふ」
 『祈光のシュネー』祝音・猫乃見・来探(p3p009413)も歌いながらランドセル(高性能のジェットパック)を借りて背負って空を飛び、猫のところへ飛んでいく。
「こんにちは、猫さん達……祝音って言います。みゃー」
「ニャー」
 ファーストコンタクトは成功であるようだ。まずはに喜んでもらえるよう、空中で遊ぶつもりだが……祝音が取り出したのは猫じゃらしだ。ランドセルで空を飛び、猫じゃらしをふりふりしていく。
「ほら、猫さんこっちだよ! ご飯もあげるよ、風で飛びそうなので中央の風だけちょっと弱めてもらっても良い……?」
 猫は首を傾げた。どうやらこのままいくしかないらしい。だから祝音は猫の近くまで飛んで、猫缶やちゅる~(猫おやつ)をあげるべく近づいていく。
「猫缶は缶の開け口で猫さんが怪我するといやなので深めのお皿に出してからあげるよ」
「ニャッ」
 祝音が何をしようとしているか分かったらしく、微妙に風の力が弱まっていく。これなら缶詰が飛んでいくことはなさそうだ。
「力を制御できる猫さん…賢くてすごくて可愛い。みゃー! あ、このランドセルは中に入れる事ができないかも……ごめんね。でも猫さんとランドセル、可愛い組み合わせで良いよね」
 このランドセルはジェットなので中身は機械だ。猫派は入れそうにはない。
「皆と猫さんの様子はどうかな。猫さんが楽しく遊べてたり、おいしいもの食べる事ができてると良いな。僕も猫さんに満足してもらえるよう頑張るよ!」
 どうやらアクセルもゴリョウも無事に成功しているようだ。この調子なら平気だろう。
「空を飛べる猫さん、やっぱり可愛いなぁ。本当にありがとう、猫さん達……!」
 鉄帝に空を飛ぶ猫が加わることになるだろうが、そこはまあ今更だ。
(この依頼が終わったら、ランドセル……高性能ジェットパック返さないとだね。実をいうと、僕はもう中学生だけど……そこは黙っておこう。1年前ならランドセル背負ってたからね。みゃー)
 祝音・猫乃見・来探。13歳である。

●ネコと和解せよ
 『敗れた幻想の担い手』夢野 幸潮(p3p010573)はオールバックになっていた。
「いいですか、落ち着いて聞いてください。私の防御性能はざこざこです。回避が9ですふざけんな。つーか見ろよこの髪!!!ファサッてなってるよ!ファサッて!! 『固定概念』の白衣まで狂気のマッドサイエンティストみたくなってるよ!! 終いには時間跳躍すんぞ!!?? フゥーハッハッハッハッ!!」
 全てはなんかこうアレの選択である。さておいて。
「まぁ? 猫に? 必殺が? ついて? ないなら? 無限に? 戯れたりますがね?ガハハ」
「ニャッ」
「あまってねこの爪痛い、『描写編纂』で無かったことに。あっ、牙も痛い。もしかして本気噛みしてる? 『舞台定義』この世界は物語である……だからちょっと傷があっても見た目には影響しない……描写を騙せ……読者を騙せ……痛え……」
 なんか変な奴がいるぞと興奮して噛む猫ちゃんに罪はないので仕方ないね。
「とりあえず光るか………んで"万年筆"使うて絵に描いた餅やのうて絵に描いたマタタビを記してーの、『現に映る天の流星』で翔けーの、猫ども〜美味しい(味はするが腹は膨れない)ものだぞ〜って餌ばら撒きーの、でとりあえず私らの方に意識を向けさせーの。そして神格位でマタタビばらまきの神となる──なんだよそれ、ご利益の格が限定すぎないすか」
「ニャー!」
「あっ」
 噛まれた。マタタビなら仕方ないね。ともかく猫に噛まれているのでそっと掴んで『お嬢様(鉄帝)』フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)へとパスする。キラーパスである。
「あっちの大きいお姉さんが餌たくさんくれるってよ〜。ほら、推薦爆撃をやったのはあちらだ…だからあちらが猫の世話をする義務がある……!! あーばよーお嬢ー! 全方位からねこねこ包囲をされるがいいさァ〜!!」
「ニャッ」
 別の猫に幸潮の鼻が噛まれた。さておいてフロラは地上にいたりする。
「ごきげんよう! 鉄帝住みお嬢様リポーターのフロラですわー! 現在ド暴風のネコ飛び交い現場からお送りしておりますわー! スペクターで画面に映らんだろって? だまらっしゃい! ですわ! もぎゃっ!」
 風で段ボール製テロップ風なりきりセットが飛んでいくが、なんとも余裕である。お嬢様パワーだろうか?
 ちなみにそんなフロラの頭部に幸潮の投げた猫が合体する。ネコフロラの完成である。
「まあとにかくフライングネコふれあいアトラクションで遊べる逸材が必要なんですわね! 遊んであげて、そんでお腹いっぱいにすればokと。ふふん、それならわたくしに名案がありますわ!」
「ニャッ」
「何してるって、釣りですわ。水たまりと釣り竿(鎌)と餌(セプテムマリア)が見えないんですの? 武器とアクセ4つでサビキ釣りですのよ。光るものって魚寄ってきますし……おっ釣れてる釣れてるですわ。水たまりから不自然に釣れてますが一応魚ということにしてくださいまし。でも意外と美味しい…まあ特殊食付きが言っても説得力ありませんわね……」
 何が釣れているのだろう。本気で謎だがとりあえず魚であるらしい。気付かれていない事件だがこのまま誰も気付かない可能性もある。さておいて。
「これで釣れた魚(?)の山積みをわたくしのH・ブランディッシュ他で殴った衝撃でうまいこと暴風に乗せて……おりゃっ! 某鮫トルネードならぬ、鉄帝魚トルネードの完成ですわ〜!」
「ぐわー!」
 幸潮の顔面とかにぶつかった。ヨシ!
「勿論遊ぶ為にわたくしもランドセルで巻き込ま……飛びますわよ! 跳躍でぴょんっと助走つけて、そいっ! ついでに縦笛なんかでぴーひゃらしたらヘビ使いっぽく操れ……いや謎の既視感ありますわね! てか薄々気づいてたけどこのトルネードメチャクチャ生臭いですわねー?! 匂いでこっちがネコまみれになっちゃいますわ!? うにゃー!」
「お嬢が魚を思う存分投げたからだろ!? つーかこの魚噛む!?」
「うお、怪奇魚人間ですわー!」
「ニャー!」
「無茶苦茶だ……」
 そんな様子を見ながら『ガイアネモネ』紅花 牡丹(p3p010983)は呟く。まあ、元々の状況も相当に無茶苦茶なのだけれども。
「魔種が回れ右する規模の暴風ってなんだよ……。いやまあいいんだけどさ。猫たちが力を制御できるようになって協力してくれさえすればこの先も街は安全だってことだしよ。はぁぁぁ」
 一通り溜息をつくと、牡丹は気持ちを切り替える。
「しゃあね、やるか! 言っとくがランドセルは背負わねえからな? 航空猟兵だし自前の翼で飛行するからな!?」
 まあ、牡丹は16なのでまだそんなに違和感は……どうだろう……さておいて。
「料理を美味しく食べるためにもまずは腹をすかせるぜ! がっつり遊んでやるよ! 動物疎通に夜妖憑き『猫神様』の加護ものせてコミュニケーションもバッチリだぜ! 狩猟にも通じる達磨さんが転んだを猫は好むっつうしやってみっか!」
 まあ、猫が「転んだ!」で止まってくれるかは分からないが交渉次第である。
「移動したりピタリと止まったりっつうのは、風の力を制御する練習にもぴったりだろうしな! 遊びながら調教にもなるんじゃねえか? あとは猫じゃらしとかも王道だが、風に舞う羽毛も好きだって聞いたな。オレも羽があるにはあるが……。この風じゃなあ。いや、だからこそ吹き飛ばしてしまわない練習にもなるか? 羽毛を散らしながら飛んでみるか?」
 猫にとられたのかアクセルの羽毛がちょっと舞っている気もするが牡丹は見なかったことにした。ともかく一通り遊んだり噛まれたりすれば、もぐもぐタイムである。
「めいいっぱい遊んだらお待ちかねの飯だ! 動物知識も活かして猫が食べれる料理を作ってきたぜ! 猫用ハンバーグだ! これなら空の上でも食えるだろ! ついでにご飯だけじゃなく菓子も持ってきたぜ! にゃんにゃんおやつセットだ! 腹を壊さない程度に召し上がれってな! ……これも袖の下になるのかねえ」
 言いながら、牡丹は夜妖憑き『猫神様』のことを思い出す。
「猫に賄賂を贈るのは流石に初めてだぜ。猫神様にも供えとくか。世話になったしよ」
 気付けば猫たちは飛行能力を制御しているようだ。今後、鉄帝にフライングキャットの話が加わるのかもしれないが……さておき、猫はかわいい。それだけが真実である。

成否

成功

MVP

フロラ・イーリス・ハスクヴァーナ(p3p010730)
お嬢様(鉄帝)

状態異常

なし

あとがき

ご参加ありがとうございました!

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